お題【掲示板】
下記の順番でお願いします。
修造 ◆e.A1wZTEY.
お米 ◆0021MJPqiI
蜆改め錦織 ◆sAeEyKTLbY
富士山 ◆ot5mUCvfCo
63: 修造 ◆e.A1wZTEY.:2012/3/22(木) 18:49:51 ID:2J3D0C7nx2
──不意に、今まで疑念を抱いていたことが頭をよぎった。
男「……」
まさかとは思うが。
確認してみる価値はある。
自分の隣で俺のケータイを覗きこんでいる女を一瞥する。
男「……」
今だ!!
女「あっ…!?」
隙をついて女の腰へ手を回し、ポケットからケータイを抜きとった。
女「ちょっ… 返してよ!」
取り返そうとする女を片手でガードしつつ、素早くケータイを開きネットの閲覧履歴を見た。
男「…!」
履歴にあったのは、修造スレを中心とする『掲示板』へのアクセス。
女「……」
男「どういうことだ…!?俺みたいにSHUーZOに許可を得ないと掲示板には入れないはずなのに」
男「つーか… まさか、修造スレを荒らしたり安価とりまくってたのはお前なのか?」
64: お米 ◆0021MJPqiI:2012/3/22(木) 20:02:51 ID:i7e30wz7E.
女「……」
女は目をそらしたまま、答えない。
俺は確信する。
男「お前が、」
俺は携帯画面を女に向ける。
男「お前が最後の出題者だな、女」
声が、空間に響く。
女は目を閉じ、そして、ゆっくりと俺を見た。
女「今回は早かったね、クリアするの」
女はそう口を開き、微笑む。
女「男の言う通り、安価も荒らしも全て私」
女は真っ直ぐに俺を見、言い放った。
65: 蜆改め錦織 ◆sAeEyKTLbY:2012/3/22(木) 22:43:01 ID:kApoMEgwtc
すいません。パスです。
66: 富士山 ◆ot5mUCvfCo:2012/3/23(金) 07:45:48 ID:NYeD4TnPcM
女「すべて話そうか。お互いにね」
女との対話が始まる。今までとは違い敵同士として
女「あのスレの荒らしのような書き込みは私とさっきのマントの人達で、安価の熱い言葉はシューゾウ。あれを見たら、シューゾウがいた、って言うと思ったのになんで私だと気付いたの?」
男「一つ目の課題をクリアしてから二つ目の課題にいくまでの間、背を向けてこそこそしてたろ?それと、次の日はお前がどっか行って帰ってきてから二つ目の課題の連絡がきた。この時、お前が掲示板の連中と連絡をとってるのだと考えた。マントの奴等はお前が危ない目にあわないように、かな?」
女「気付かれちゃってたんだね」
男「一番最初に疑心を持ったのは、シューゾウの「隣にいる美女」って言葉を見たときだな。何故隣にお前がいることを知っていたのか」
女は、少し待って、と言って歩き出す。先程人影が投影された白い幕の前へと
女「そっか、全部バレちゃったんだね。……でもね、最後の課題の本当の答えは私じゃないんだよ。別解として私でも可ってことにしたんだ」
幕をどける。そこには一人の男がいた
さっきの人影は投影ではなく影絵のようなものだったと理解する。それと同時に
(頭が、割れる。なんだ、これは…………過去?俺の?……恩師…?……まさか…あの人は)
女「思い出した、かな?この人は男とすごく関わりのある、――――さんだよ」
今なんて言ったか、男の記憶が拒むがそれでも理解しようとする
『“松岡修造”さんだよ』
67: 修造 ◆e.A1wZTEY.:2012/3/23(金) 10:52:57 ID:z8P1zQNuvs
「全く… 掲示板内に存在する俺を見つけてくれって言ったのに」
「女の正体を暴いた上、実物を登場させてしまうなんて大した男だ」
松岡修造と呼ばれた男が歩み寄り、カッと目を見開いた。
修造「だが、それでこそ俺の見込んだ男!3つめの問題、クリアだ!!おめでとう!!!」
なぜか修造がガッツポーズをする。
一方男は、自分の中の言い表せぬ異変に困惑していた。
男(あ…あ… 身体が、熱い…!)
修造「熱くなってきたか?そうだ、もっともっと熱くなれ!!」
男「あ、あんたは…」
俺の、恩師…?なにか… 何かを、俺は忘れている気がする
修造「3つの問題をクリアしたお前には、“ある事”が起こる。それは───」
修造「本当の自分を取り戻すことだ」
男「!?」
修造「思い出せよ!お前昔を思い出せよ!!」
ドクン、と鼓動がなった。
68: お米 ◆0021MJPqiI:2012/3/23(金) 18:31:06 ID:A99epJetBI
女「昔のあなたはとても熱血だった。周りの人を熱い言葉で吼えて叱咤激励しては元気づける、そんな人だった」
女「けれど高校を卒業し、社会の荒波に飲まれていくうちに、あなたは変わってしまった」
鼓動が、早くなる。
思わず胸をわし掴む。
女「自信を無くし、闘志を忘れ上を目指すことを恐れ、流されるままに生きてきた。」
違う?
女は言い聞かせるように静かに問う。
修造「俺はお前を幼い頃から知っている。お前はまさに富士山のような存在だったよ!!だが、まさかお前がこんな冷めた米のような人間になっているとは思わなかったよ!!」
修造は吼える。
修造「俺はくやしかった!!お前の熱い魂が冷めいくのが、俺は耐えられなかった!!」
修造が体を振り乱して叫んだ。
だから、と女は修造の横に立ち言葉をつなぐ。
女「修造と協力して、あなたに熱い心を取り戻してもらおうと、仕組んだの」
女の言い放った言葉がこだました。
女「あなたがスレを立てた時、スレ名を見て実感したわ」
女「あなたの中にはまだ修造がいて、そして熱い炎は消えていないことを」
だから、と言葉を切る。そして女は微笑んだ。
女「あなたの魂はまだ、燃えることができる、と」
修造は俺に駆け寄り肩をつかんだ。
修造「熱くなれよ男!!!!お前の熱い言霊を!待っているやつもいるんだ!!」
修造の声が、俺の魂に響いた。
69: 蜆改め錦織 ◆sAeEyKTLbY:2012/3/23(金) 22:23:42 ID:e97/5BlBFw
男「世間はさぁ 冷てぇよなぁ…
みんな君の思いが…感じてくれねぇんだよ
どんなに頑張ってもさぁ「なんでわかってくれねぇんだよ!」って思う時あるのよね…
俺だってそうよ
熱く気持ちを伝えようと思ったってさぁ、「お前熱過ぎる」って言われるんだから
でも大丈夫! わかってくれる人はいる!
そう!
女!!!俺について来い!!」
女「男(ρ_;)」
70: 富士山 ◆ot5mUCvfCo:2012/3/24(土) 09:40:18 ID:iDpqZIU.ls
不意に世界が歪む。身体から力が抜けていく
女「男っ!!」
修造「焦らない焦らない。ここまで必死で登ってきて無理矢理過去を思い出したんだ。だから少し疲れたんだろう。一休み一休み」
修造の言葉を聞かずに駆け出し、男の身体を支える
意識はありそうだ。今ならまだ聞こえるかもしれない。想いを伝えておこう
女「最初から貴方を騙していた。掲示板を知らないふりして。掲示板の噂を貴方の近くで流したのは私。他にもまだ隠してることはあるの。けど本当のこともある。貴方を好きだということは本当。好きだと言ってくれたときは本当に嬉しかったのよ」
言い終わると、彼の顔を見つめ、そして、口付けをした
薄れゆく意識の中、女の言葉はどこまで届いたのだろうか?
71: 修造 ◆e.A1wZTEY.:2012/3/24(土) 11:10:06 ID:XwPswQ0f5w
──1年後
男「…ん?」
畦道を歩いていると、ふと喧嘩している子供たちを発見した。
子供1「やーい、お前の母ちゃんデベソ〜」
子供2「バーカバーカ」
子供3「ふぇ〜ん」 シクシク
…いや、喧嘩というよりは2対1でいじめているようだ。すると。
子供1「えいっ!」 ドンッ
子供3「わぁっ!?」バシャーンッ!!
なんと、いじめられていた子が側の田んぼに突き落とされた。
男「…!」
いじめっ子たちは笑いながらその場を去っていく。
子供3「うわーんうわーん」 シクシク
バシャーンッ!!! 子供3「!?」
不意に、田んぼに何かが飛び込んできた。男である。
男「泥まみれに生きるって、かっこ悪いと思ってるんじゃないですか?見てくださいよ。イキイキしてるよ。自分らしさを感じられるよ!!泥んこばんざーい!!!」
子供3「…!」
男「自分に頑張れって言える奴は強いよ!自分にガッツポーズが作れる奴はどんな時も乗り切れるぜ!俺は言うよ!!頑張れ!!!」
女「相変わらずねー、男は」
頭上から声がした。見ると、道に女が立っていた。
女「私とのデートすっぽかして何やってるの?」 クスクス
男「お、すまんすまん」
男が泥まみれの身体を田んぼから引き抜こうとした時、子供が男の手を掴んだ。
子供3「…お兄ちゃん、ありがとう。僕、諦めないよ!!頑張る!!」
男「…おう!」 ニカッ
──空を仰ぎ、ふと思う。
『掲示板』不思議な場所だった。
本当の自分を取り戻させてくれた掲示板、そして松岡修造には凄く感謝している。
愛する女とも一緒になれて、俺は凄く幸せだ。
ありがとう。俺は一生、『掲示板』での出来事を忘れない。
女「男、行こう」
手を繋ぐ。この繋がりを大切にしていたい。
……目を瞑って、小さく呟いた。
男「─Don't worry.Be happy.」
〜fin〜
72: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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