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チーム:SS板【イコール】
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1: 名無しですが何か?:2012/3/4(日) 10:54:46 ID:1lvOPQUkic
お題【イコール】

下記の順番でお願いします。

◆rVJzEQ7fWg
◆KCXDu/KctI
◆xT/7hZrSec
◆DPehMNPNeE
◆J43/PIljHc



74: ◆KCXDu/KctI:2012/3/21(水) 10:24:44 ID:Y94rLx4y/E
ねえお姉ちゃん、覚えてる?あの日の事。私達が同じじゃなくなったキッカケの事。
この前の感じだと、覚えてるどころか今でも引き摺ってるみたいだったけど。
正くんがさ、言ったんだよね。いつも一緒で変だってさ。
確かに変だよね、することも話すことも一緒じゃ。
あの時は2人で否定したけど、私もお姉ちゃんも、あの時からちょっとずつ間を置き始めたんじゃないかな。
そりゃそうだよね、好きな男の子に変だって言われたらさ。

でも、こんなに間隔を空けなくても良かったのにね。私達、極端すぎるね。

……私ね、気付いたんだ。しかも、なんで今まで気付かなかったのか分かんないくらい簡単なことにね。

私達は、パッと見はそっくり。でもよくよく見ると違うところはいっぱい。
だけどね、やっぱり本質の所では私達は一緒だよ。

意地っ張りで、極端で、寂しがりや。


……一人じゃ、寂しいよ。お姉ちゃんがいないとやっぱりダメなんだよ。私は妹、姉がいないと成り立たないんだよ!

ねぇ起きてよ!もうやだよ!お姉ちゃんがいない世界なんて無理だよ!
75: ◆xT/7hZrSec:2012/3/21(水) 21:23:44 ID:ypooTi7IVQ
妹は心からの叫びを努めて静かに吐き出した。
最後の方は感情の昂りに任せるままではあったが、取り乱すこともなく。
だが、病室という空間はそれすらも吸収するのか。
姉のバイタルが正常であることを示す電子音のみが規則的に鳴り続ける。

B 「なんて、そんなに上手くいk」

姉の瞼は閉じたままではあったけれど。

B「か、看護婦さん!!」

指先の微かな一瞬の震え。
身じろぎひとつしなかった姉の大きな変化に、妹は今度こそ取り乱した。
76: ◆DPehMNPNeE:2012/3/22(木) 00:27:44 ID:3/ZhaVXTRU
ナースコールをしても良いのかと迷う。
ええい時間が惜しい。でも、心証を悪くしたら待遇も悪くなっちゃうのかな。

仕方ない、足を使って呼びに行く。とにかく暇そうな看護士さんを捕まえるのだ。

病室の外の手近な白衣の群れから目標を引っ張る。丁寧に、有無を言わさず。

慌てて捕まえた看護士さんは手早く姉の様子を診てくれた。そして営業用の笑顔でささやかな祝いの言葉を吐いた。

「良かったですね、きっと元気になる予兆ですよ」

きっと。

多分に願望が含まれた言葉。このきっとはいつまで続くのだろう。嫌な想像は尽きない。だって、それだけ大切なのだから。

温かい手。布団に包まれて熱を持った姉の手を握る。

B「私を渡さないんでしょ?誰にだか知らないけど」

いつも振り回されっ放しな姉に、意趣返しとして一つ爆弾を投げた。
77: ◆J43/PIljHc:2012/3/22(木) 09:05:31 ID:Zl6/kKfzlY

 軽くベッドに乗り、姉に覆い被さる。そして顔を近付けその唇に唇を重ねる。閉じた唇を舌で無理矢理抉じ開ける。

「……ン、ふ」

 姉の口の中は温かく柔らかい。そのまま舌で口内を蹂躙する。
 十分に姉の口を堪能し顔を離す。唾液が僅かに糸を引いていたのが目に映る。

「それじゃあまたね、お姉ちゃん」

 もう大丈夫。私たちは前に進める。
 そんな確信があった。
78: 一文ですみません ◆rVJzEQ7fWg:2012/3/22(木) 19:46:37 ID:C4OFHBqYdM


そうして、帰路についたときだった。
79: ◆KCXDu/KctI:2012/3/22(木) 21:39:44 ID:/YYDBeJ2g.
男「よう」

後ろから正くんに声をかけられ振り返る。

けれど、そこには見たことのない少女がたっていた。

B「えっと……どちらさまですか?」

男?「正樹です」

B「いやいや、えっ、なに、どーゆーこと?」

男?「あー、ごめん、Aのお見舞いに来たんだけど駄目だったかな?」

B「あっ、うん。それは嬉しいけど。いや、その格好……」


80: みんなの心遣いに感謝!! ◆xT/7hZrSec:2012/3/23(金) 23:50:07 ID:t8fWvnQWr6
正樹と名乗った見知らぬ人物は少し言いにくそうに口ごもった。

B「まあ、人それぞれだしね」

自分は姉が好きで。
正くんは実はこういう人で。
姉は1+1=1にしたくって。

みんな人それぞれだ。
81: おはようさんです。最終日、張り切っていくよ! ◆DPehMNPNeE:2012/3/24(土) 05:35:41 ID:9j6V3YbTfs
B「着痩せするねー。なんでだろ、今まではそんな風に思わなかったのに」

男「だろうね」

正くんは落ち着きなく、栗色の長い髪を指に巻き付けて弄んでいる。ちょっと様になってる。あれはウィッグかな。

男「もしかして、今帰り?なら悪いことしちゃった」

B「時間なら余ってるから大丈夫。病室分からないでしょ?案内するよ」

チラリと爪を見る。綺麗だ。きちんと手入れされていて、主張し過ぎない程度の明るさ。・・・・・・あちゃー、これはガチかも。

色々と複雑になりながらも、振り返り道を戻る。

男の子に対する小さな夢がぶち壊された気もするけど、仕方ないよね。

正くんのたっての希望で三人分の苺みるくを買って病室に入る。
結露した水滴を、彼?彼女?がハンカチで一生懸命拭いているのは見ていないことにして。
82: ◆J43/PIljHc:2012/3/24(土) 13:24:05 ID:ieSzhKrys2

「久しぶり、A」

 返事がないことを知っていても正くんは話しかけた。
 私の気のせいだろうか、先ほど見たときよりもAの顔は随分と穏やかで血色が良くなってる。

「俺さ、Aに謝らなくちゃって思って」

 一人淡々と、でもたくさんの感情をこめて語りかけている。

「きっと、誰かが悪い訳じゃないんだ。でも……ごめんな」

 その言葉はとても鋭く、そしてとても暖かく優しい。気がつけば二人とも涙が溢れていた。
 五分程静寂が続き互いに泣き顔をバカにし合っていると。

「…………ょ」

 僅かな物音とそして二人のものではない声が聞こえた。恐る恐る振り向くと目を開けた姉がいた。

「二人して、……何泣いてるのよ」

 笑いながら言った姉に、二人は今度こそ号泣した──。
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停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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