高校生の馬鹿馬鹿しくて、
ちょっぴりセンチメンタルな
青春グラフィティ───続行。
【前スレ目次】
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【登場人物】
>>2-3
【当スレ目次】
>>768-769
534: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 22:46:36 ID:DQKEsv8xrE
──始業式 in 体育館
校長「皆さん、明けましておめでとうございます。えー、昨年度は──」
一年女子「あーもう、校長の話ってなんでこんなに長いんだろ。つまんないし」
鈴木「つまらなくないよ。ちゃんと聞くと結構良い事言ってる」
一年女子「生徒の半分以上がちゃんと聞いてないと思うけどねー」
鈴木「そう。良い事言ってるのに。勿体ない」
一年女子「勿体ない、ね。鈴木さんって本当変り者だわ」
鈴木「昔から変わっているとよく言われていたけれど、そんなに変かな」
一年女子「え?んー、そうだなあ……」
鈴木(今まで皆、そんな事はないと言いながら離れていった。でも──)
一年女子「超が付く程ぶっ飛んでる!イカしてますよ、鈴木さん」ケラケラ
鈴木(──この子達は、変だと言いながら傍に居てくれる)
鈴木「クズ共の内の一人になれてよかった」
一年女子「えっ何それ」
535: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 22:47:11 ID:FdTaUJcUKY
一年女子「ねぇねぇw清瀬っちww」コソコソ
清瀬「ん?ど、どないしたんニヤニヤして……」
一年女子「どうだったんだよwク・リ・ス・マ・スwwホワイトクリスマスだったっしょww」
清瀬「そうやねん!ちょっと積もってくれたから手の平サイズの雪だるま作れたんよ!」
一年女子「そうじゃなくてwイケメン先輩とどうだったんだよww」
清瀬「へ?し、篠原くんも雪だるま作ってはったけど……」
一年女子「高校生の男女が何やってんだよwチュウくらいしてこいよww」
清瀬「ちっ……!?な、なんでそんな事せんならんの!///」カァァ
一年女子「いやいやw恋人ならそんくらいするっしょww」
清瀬「こ、こ、恋人とか、そんなんと、ちゃうもん……」
一年女子「ああ?どうなってんだww」
536: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 22:50:32 ID:DQKEsv8xrE
担任「はい、じゃあ後に続いて教室に戻ってねー」
桃山「はぁ……冬休みって短いわよねぇ……」
鳴海「同感。こんな短い休みに課題なんかいらねぇっつうの」
橘「どうせお前らはだらだらと無駄な一日を過ごしたんだろ。課題テストがある事忘れてないだろうな」
篠原「あはは、忘れてたー」
一年女子「あ!4馬鹿先輩見っけー!」
一年女子「待ち伏せ作戦成功なりww」
桃山「あら、アンタ達どうしたの?」
一年女子「どうする?直接本人に訊く……?」コソコソ
一年女子「おおwでも流石にイケメン先輩は緊張するぜよw」コソコソ
橘「何をこそこそ話してるんだ。用があるならさっさとしろ」
一年女子「え?いや、あの、あはは!用があるというか、何というか……」
一年女子「うちらモブなもんでwメイン様方との絡み方が分からんのですわww」
537: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 22:51:21 ID:FdTaUJcUKY
橘「……」グイッ
鳴海「何だよ。引っ張んなって」
橘「しょんべん先輩、後は頼んだぞ」
一年女子「おおwしょんべん先輩なら話しやすいww」
一年女子「しょんべん先輩、ちょっと顔貸して貰えます?」
鳴海「は?なんで俺……って、おい!さっさと退散してんしゃねぇぞお前ら!」
篠原「よく分かんないけど、頑張ってね!」グッ
桃山「ほら、アタシって冷え性だから。早く教室に戻って暖まりたいのよ」
橘「しょんべん先輩は随分後輩におモテのようで羨ましい限りだな」
鳴海「つーか、しょんべん先輩止めろ!」
一年女子「しょんべん先輩、此処じゃ何なんで少し移動しません?」
一年女子「しょんべん先輩wこっちこっちww」
鳴海「お前らもいい加減にしとけよ!」
538: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 22:52:33 ID:FdTaUJcUKY
──────‐‥
鳴海「……で?何なんだよ」ムスッ
一年女子「ちょwそんな怒らないで下せぇww」
鳴海「つーか、その喋り方どうにかなんねぇの?」
一年女子「見分けが付くようにするにはこれしかねぇでやんすww許しておくんなましww」
鳴海「……」
一年女子「あたしが話した方がスムーズなんで、此処からはあたしが喋りますねー」
一年女子「あ、でもどっちも名前は一年女子なんですよね」テヘ
鳴海「もう一号二号でいいじゃん。お前一号な」
一年女子「えー、しょんべん先輩センスなーい。一号とか全然可愛くないしー」
鳴海(なんだこいつら面倒臭ぇ……!)イラァ
539: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 22:54:02 ID:DQKEsv8xrE
一年女子「待ち伏せしてたのはですね、ちょっと訊きたい事があって。そのー……清瀬さんの事なんですけど」
鳴海「ピヨ?あいつ何かあったの?」
一年女子「もうっ、しらばっくれても駄目ですよー?これでも友達だから色々話は聞いてるんですー」
鳴海「色々?話?」キョトン
一年女子「しょんべん先輩も仲良いでしょ、イケメン先輩と!何にも聞いてないんですか?」
鳴海「篠原?あいつから聞くって、何を」
一年女子「何って、だからー……ていうか皆こんなに鈍感な子達ばっかりな訳ぇ?」ハァ
鳴海「お前がまどろっこしい言い方するからだろ。分かるように説明しろよ」ムッ
一年女子「じゃあ、単刀直入に訊きます。あの二人って付き合ってるんですよね?」
鳴海「……は?」
540: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 22:56:12 ID:DQKEsv8xrE
──教室
ガラガラ
桃山「あら、お帰りなさい」
橘「なんの話だったんだ?」
鳴海「んー、大した事じゃなかったけど……」チラ
篠原「ん?なーに?」
鳴海「篠原ってさー……いやいや、ねーよ。ないない」ブフッ
桃山「何よ一人で笑っちゃって。気味悪いわねぇ」
鳴海「いやぁ、一号二号がさー……まあ、んな事はどうでもいいんだ」
橘「一号二号?仮面ラ○ダーでも見たのか?」
鳴海「違うわ!そいつらの事はどうでもいいんだよ!」
鳴海「篠原って……つーか、お前ら全員誰かと付き合ってそういう事した事ある?」
541: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 22:59:06 ID:DQKEsv8xrE
桃山「そういう事って、アンタ……駄目よ、子供がいかがわしい事しちゃ!」
橘「ふむ。そういえばオカマでも恋愛経験があるんだよな」
篠原「一回会ったよね、梅川さん。桃ちゃんの言う通り可愛い子だった」
桃山「なっ、止めて頂戴!アタシ達は清い交際だったんだから!」
桃山「その……手を繋いだ事も、なかったし……」カァ
鳴海「照れんなよ気持ち悪い」
桃山「アタシはピュアなのよ。いやらしいDVDばかり集めてるような変態と一緒にしないで頂戴っ」
橘「お前は本当に何も分かっていないな。乳は究極の癒しだ。単なる性の対象ではない。乳と性的行為を結び付けるお前の様な人間こそ、変態と呼ぶに相応しいんじゃないか?」
篠原「あはは、引き出しに一杯AVコレクションしてる人に変態呼ばわりはされたくないなー」
橘「ならば逆に問うが、あの曲線美をこの目に焼き付ける方法が他にあるか?あの肉厚が弾む様を堪能する方法が他にあるというのか?」
篠原「う……そ、それは……」
542: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 22:59:45 ID:FdTaUJcUKY
橘「そもそも乳への性的意味合いに否定する説もあるというのに、思春期のガキ共はすぐに性とイコールで結び付けたがる……」ブツブツ
鳴海「もういい。お前がただの変態だって事はよく分かった」
篠原「でも、橘って変態発言をする割に女の子に興味あるようには見えないんだよね」
桃山「そういえばそうよね、アンタ恋とかした事あんの?」
橘「特定の異性に対して感情を左右された事はないな。そもそも、そんな事を考える時間なんて俺にはない」
篠原「そっか。妹ちゃんと弟くんも居るし、家事に勉強に……色々大変だもんね」
橘「大変だとは思っていない。ただ、今の現状が俺の全てだ。今は色恋沙汰にうつつを抜かす気にはなれないんだよ」
桃山「やだ、アンタなかなか良い男じゃない。変態なのが惜しいくらいだわ」
鳴海「まあ、その内ビビッと来たりすんじゃね?」
篠原「そうそう、知らない間に好きになってたりするしね。楽しい事かは分かんないけど、何事も経験するのが大事ですよ」
543: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 23:02:02 ID:DQKEsv8xrE
鳴海「……篠原は、どうなんだよ?」
篠原「へ?俺?」
鳴海「何事も経験した事あんの?」
桃山「馬鹿ねー。篠くんはアンタ達みたいに──」
篠原「あるよ?」
桃山「えぇっ!?」
橘「しかし、お前は確か幼馴染みの女に……」
篠原「うん、ちゃんと好きだったのはナツだけ。ハルが居なくなって、ナツが引っ越して……自棄になってた時期があったから」
篠原「あはは、俺って意外とモテるんだよー?慰めてくれる子は一杯居たんだ」
鳴海「いや、別にモテんのは意外じゃねぇけど……」
橘「つまり、本物の乳を拝んだ事があるという事か……!?」ワナワナ
篠原「あー、うん。ある。中学の時に、何度か」
橘「き、貴様っ……義務教育を受けている分際であの肉厚をその手で堪能したというのか!」
桃山「いやあああ!アタシの天使が生息子じゃないなんてえええ!」
鳴海(何つう爆弾仕込んでやがんだよ、こいつ……)
544: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 23:02:56 ID:FdTaUJcUKY
篠原「でも、何にも得るものなんてなかったよ。相手の女の子も別に俺の事を好きだった訳じゃなかったし、そういう子は一人も居なかった」
篠原「……虚しくなるだけだから、もうそういうのは止めたんだ。色々リセットしたくて二次試験でこの学校受けたんだよ、俺」
鳴海「リセット、出来たのかよ」
篠原「あはは、リセットどころか。俺もう皆に色々知られすぎてスッポンポン状態だよ」
桃山「スッポンポン……」
橘「鼻血出てるぞ、変態オカマ」
篠原「そういう鳴海こそ、どうなの?」
鳴海「……は?お、俺の事は別にいいだろ」
橘「お前から話題を振っておいてそれはないだろう」
橘「お前まで俺の癒しに手を出したりはしていないだろうな!」
545: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 23:06:24 ID:DQKEsv8xrE
鳴海「そ、そんなのねぇよ……」
篠原「彼女居た事ないの?」
鳴海「それはある、けど……篠原と大して変わんねぇよ。誰も俺の事好きだった訳じゃねぇし」
桃山「あ、アンタが女の子と!?駄目。アタシのライフが無くなる……」フラフラ
鳴海「別に、付き合ったなんて言えるようなもんじゃねぇよ。一週間とか、そんなんばっかだし」
鳴海「寄ってくる女子なんか全員興味本位でだったし。俺も別に見た目がマシだったからとか、そんな理由でオッケーしてただけだし」
鳴海「皆、親の名前に釣られてきた奴らだって分かってたから……」
篠原「鳴海もしたかったんだね、リセット」
鳴海「……まあ、一応」
546: ◆UTA.....5w:2012/12/7(金) 23:08:53 ID:DQKEsv8xrE
橘「なんだ。つまりはまともな恋愛もした事のない奴ばかりな訳だ」
桃山「ちょっと!アタシはまともに恋愛してたわよ!」
篠原「でも、なんでこんな話になったんだっけ?」
橘「……さあ?」
鳴海(一号二号が二人は何処まで行ってんのかとか言うからこうなったんだけどな)
鳴海(……肝心な事は訊けなかったか)
鳴海「さてさて、果たして王子様はヒヨコちゃんの愛に気付いてんでしょうかねぇ……」
桃山「何よそれ、何かのお伽噺?」
鳴海「んー、現在連載中のお話かな」
橘「なんだお前、○ャンプでも買ってるのか」
篠原「なになに?今度は何の話?」
鳴海「王子様が鈍感だって話」
鳴海(……頑張れよー、ヒヨコちゃん)
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