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姫「殴っていいですか」
[8] -25 -50 

1: ◆xXC7.dNnEA:2011/10/28(金) 22:21:53 ID:SCGnwLC0bk
姫「いいですよねお父様」

王「姫ちゃん怖いよ」

姫「殴りたくもなりますよ。



  ――何ですかこの財政は!」


627: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/16(土) 21:59:55 ID:Ton..bW6Ps
宰相「いえ、そんなことはありません」

宰相「そもそも、不作くらいで揺らぐような運営を続けてはいけなかったんです」

宰相「僕がもっと強く王様に申し上げていればこんなことには……」

王子「いや、無理だろう」

宰相「うう」
628: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/16(土) 22:01:03 ID:PKjewJBY12
姫「ほっほら宰相さん迎えが!」

従者「あ、見えましたね。あれでしょうか」

王子「どれどれ、意外と丁重じゃないか」

従者「借金踏み倒してるのにですか」

王子「邪険にされるよりはいいだろ」

宰相「あれ、あのお方は……」
629: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/16(土) 22:01:24 ID:PKjewJBY12
青年「お久しぶりです、姫様」

姫「あなた……もしかしてパーティーのときに」

青年「はい、お相手頂きました者です」ニコリ

宰相「あ!思い出しました」

王子「どうした?」
630: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/16(土) 22:01:48 ID:PKjewJBY12
宰相「どこかでお顔を拝見したと思っていましたが」

宰相「咄嗟に出なかったのがお恥ずかしい」

宰相「この大帝国の、皇太子殿だったんですね……」

皇子「…………」ニコリ
631: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/16(土) 22:02:07 ID:PKjewJBY12
皇子「皆様、我が帝国へようこそ」

皇子「帝国皇太子として、心より歓迎申し上げます」

姫「皇太子……!」

王子「……お会いできて光栄です」

皇子「ええ、こちらこそ」
632: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/16(土) 22:02:51 ID:PKjewJBY12
皇子「自分が父の元にご案内します」

宰相「ありがとうございます」

従者(随分と豪華な迎えですね……って、姫様?)

姫(私は……帝国の皇太子の足を踏みつけていたのね……)ガクブル

従者(ああなるほど)
633: 名無しさん@読者の声:2012/6/17(日) 17:17:45 ID:PNDZ3DGh8o
CCCC
C支援C
CCCC
634: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:15:35 ID:DSgCxQqiRY
>>633
支援ありがとうございます!
がんばります(*゚∀゚)
635: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:16:02 ID:DSgCxQqiRY
皇帝「遠いところをよく来られた」

王子「お目にかかれて光栄です」スッ

姫「」スッ

皇帝「ふむ、前に見たときより成長したな。父上は元気か」

王子「ええ、お陰様で」

姫「…………」
636: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:16:25 ID:DSgCxQqiRY
姫(王族とはいえ、私はあくまでお兄様のついで)

姫(皇帝さんに正面から話すべき人ではない)

姫(従者や宰相さんだって、きちんと後ろで控えている)

姫(余計な口を挟まないようにしないと……でも)

姫(私たちの国が……)
637: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:16:49 ID:DSgCxQqiRY
皇帝「早速本題に入るが、決めておいた額は揃えられたか」

王子「いいえ。……申し訳ない」

皇帝「まあいい、こちらも予想はしていた」

皇帝「1年待ったにも関わらず期限を破ったからには、どうなるか分からない訳ではあるまい」
638: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:17:10 ID:DSgCxQqiRY
皇帝「君たちの国は、我が帝国の統治下に入ってもらう」

王子「……属国、ですか」

皇帝「いや」

皇帝「併合だ」

姫「!」
639: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:17:36 ID:DSgCxQqiRY
皇子「父上、そこまでする必要は……」

皇帝「お前は黙っていろ」

皇子「しかし」

皇帝「口を出すなと言った」

皇子「っ」

王子「……、どうしても?」

皇帝「残念ながら拒否権はない」
640: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:17:59 ID:DSgCxQqiRY
皇帝「この状況になる前なら多少大目に見ることもできただろうが」

皇帝「我が国も小麦は被害に遭っている。北の穀倉地帯は大きい」

王子「存じております」

皇帝「なら君も分かるだろう」

皇帝「冷害が解決しない限り君たちの国に恩を売る余裕はない」
641: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:18:19 ID:DSgCxQqiRY
姫(……嫌、)

姫(分かっていたし覚悟もしてたけど)

姫(私たちの国が、なくなる?)

姫(そんなの嫌よ……!)

兵士「皇帝陛下!」バーン
642: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:19:47 ID:yHuRSWudJ.
皇帝「無礼者!客人の前だぞ」ガタッ

兵士「しかし陛下、何かがこちらにやって来ます!」

皇帝「何だと?」

兵士「何かが……謎の飛行物体がこちらに向かって!」

姫「え?」

?「うわああああぁぁぁぁぁぁ」パリーン
643: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:20:08 ID:yHuRSWudJ.
従者「姫様!」ガバッ

姫「きゃっ」

王子「ガラスを突き破って……!」

皇帝「ええい、何が起こった」

宰相「あれはもしや……」

皇子「……人?」
644: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:20:33 ID:DSgCxQqiRY
?「ばか何すんだよっ!ガラス割っちゃったじゃん!」

?「いいじゃないの〜、アタシのお陰で怪我ひとつしなかったでしょ?」

?「そういう問題じゃない!また姫に弁償させられ……」

姫「……勇者?」ポカン

勇者「あ、姫。久しぶり」ニカッ
645: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:21:05 ID:DSgCxQqiRY
姫「勇者?本当に勇者なの!?」

従者「姫様、迂闊に動くとガラスが」

勇者「あっそうだよガラス!お前のせいだよ、何とかしろよなっ」

?「ん〜しょうがないわね……」ポウッ

?「これでいい?」

王子「窓が直った……」
646: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:21:31 ID:DSgCxQqiRY
姫「今のは一体……」

勇者「あ、紹介するね。こちら俺が討伐に行った魔王さん」

姫「はあ!?」

勇者「魔王さん、これが姫」

魔王「あらあら可愛い」
647: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:21:57 ID:DSgCxQqiRY
魔王「魔王です〜よろしくぅ」

魔王「女同士仲良くしてね☆」

姫「いやでも見た目男性」

魔王「や〜んもう、お姉さんと思ってくれていいのよ?」

従者「オネエさんですか」

魔王「あら」
648: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:22:19 ID:DSgCxQqiRY
魔王「あなた可愛い顔してるじゃない」

従者「え、俺ですか」ギクリ

魔王「ん〜、その不憫そうな感じ、とってもタイプ。うちで働かない?」ジリッ

従者「結構です」ジリッ

魔王「サービスするわよ?」ジリッ

従者「間に合ってます」ジリッ
649: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:23:54 ID:B5M6CddzKk
姫「勇者、何でこの人と一緒に……」

勇者「ああ、なんかね、行き違いがあったみたいで」

勇者「魔王さん自身は人間に友好的なんだけど、底辺の方まで伝わらなくて」

勇者「それで今まで被害が出てたんだって」

魔王「そうなのよぅ」
650: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:24:15 ID:B5M6CddzKk
魔王「アタシは人間好きだし、カレシも人間なんだけど」

従者「恋人いるなら離してください」ゲッソリ

魔王「や〜よ。だから部下達のお詫びに、ちょっと言うこと聞いてあげたの」

勇者「で、城に帰りたいって頼んだんだけど……」キョロキョロ

勇者「……ここどこ?」
651: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:24:52 ID:B5M6CddzKk
魔王「あらアタシは間違ってないわよ」

勇者「え?でもここ、いつもの城じゃねーよ?」

魔王「アタシは『姫のいる場所へ』ってリクエストを聞いたもの」

姫「えっ」

勇者「やっべ」
652: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:25:17 ID:B5M6CddzKk
勇者「ところで姫、ここどこ?」

姫「ここは帝国の宮殿よ、お金の報告に……って」ハッ

皇帝「……随分と楽しそうに会話してたじゃないか」イラッ

姫(うわあ)
653: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:25:39 ID:B5M6CddzKk
皇帝「訳の分からない奴らが侵入してきたと思えば……」

皇帝「やたら無礼な知り合いだな?」ギロッ

姫「……あ、の」

皇子「父上、」

皇帝「黙っていろと言ったはずだ」
654: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:26:05 ID:B5M6CddzKk
勇者(なあこれどういう状況?)ヒソヒソ

魔王(知らないわよ〜アタシに聞かないでほしいわ)ヒソヒソ

宰相(お金が用意できませんでした。併合の危機です)

勇者(宰相さん)

魔王(あら何か不穏ねえ〜)
655: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:26:27 ID:B5M6CddzKk
皇帝「……まあいい。どうせ消滅する国だ」

皇帝「侵略しないだけ有り難く思え」

姫「っ……」

王子「……はい」

皇帝「残念だったな。北の冷害が解決し、君の友人がもっと常識を弁えていさえしたら……」

魔王「あっごめんそれ犯人アタシ」

従者「えっ」
656: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:27:25 ID:2Jn3tSEu0A
従者「ちょ、今何て言いました」

魔王「カレシと喧嘩したときに、怒って北の森まるごと凍らせちゃってねえ〜」

王子「北の穀倉地帯で、異常気象による冷害……まさか」

姫「真夏のダイヤモンドダストはそれか……!」
657: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/17(日) 22:27:47 ID:2Jn3tSEu0A
皇子「冷害が解決しない限り、君たちの国に恩を売る余裕はない」

皇子「これは父上が、先ほどおっしゃった言葉です」

皇帝「……ああ。言ったな」

皇子「では、もし冷害が解決したら?」

姫「…………!」ハッ
658: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:33:45 ID:B5M6CddzKk
姫「魔王さん!そんなこと、できる?」

魔王「え、ええ。できるわよう」

魔王「そもそもあれも、戻すのが面倒でそのままにしていただけだもの」

王子「国の存亡がそんな適当な理由にかかっていたなんて……」フラッ

宰相「王子、お気を確かに」
659: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:34:37 ID:B5M6CddzKk
従者「では、小麦の冷害を解決してくださるんですね?」

魔王「ん〜ど〜しよっかな」

魔王「ねえあなた本当にうち来ない?」

従者「ですから結構です」キパッ

魔王「やん、つれな〜い」キャアッ
660: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:35:01 ID:B5M6CddzKk
魔王「まあいいわ。アタシのせいだし戻してあげる」

皇帝「待て、何をするつもりだ!」

魔王「何って……森を元に戻してあげるわよ?」

皇子「父上、ご不満ですか?」

皇帝「そういう問題ではない!」
661: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:35:26 ID:B5M6CddzKk
皇帝「いきなり出てきて魔王だ何だ信用できるか!」

皇帝「それに冷害を治めるなど……怪しいことこの上ないだろう!」

皇帝「君たちの知り合いのようだからと思っていたが、こうも詐欺紛いのことを始めるとあれば話は別だ」

皇帝「衛兵!この者たちを捕らえろ」

魔王「――できると思ってんの?」
662: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:35:48 ID:B5M6CddzKk
衛兵1「っ、体が……」

衛兵2「動かない……陛下!」

魔王「あ〜やだやだテンション下がっちゃうわ。せっかく可愛い子見つけたのに」

従者「……、冷害の件は」

魔王「やるわよ。こいつら抑えながらで充分だわ」
663: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:36:15 ID:B5M6CddzKk
皇帝「くっ……待てと言っている!」

魔王「なんかアタシあなた嫌い。いくわよ」

魔王「え〜い」

皇帝「やめ……やめろおおおぉぉぉ」
664: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:36:40 ID:B5M6CddzKk
魔王「…………」

宰相「………………」

皇子「……………………」

姫「……何も起こらないわね」

魔王「あなた何期待したの?」
665: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:38:08 ID:2Jn3tSEu0A
魔王「だってアタシが戻したのは北の森よ〜」

魔王「こんな離れた場所で何かが起こる訳ないじゃない」

従者「それにしたってこう、眩い閃光ですとか」

魔王「お望みならいくらでも出すわよ〜」キャピキャピ

兵士「陛下!北の森から大量の水蒸気が……!」バーン

王子「本当だったのか……」
666: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:38:35 ID:2Jn3tSEu0A
魔王「これで多分元通りよ」

魔王「小麦だったかしら?来年にはたわわに実るはずね」

皇子「では、併合の件は……」

皇帝「…………」

皇帝「……いや、まだだ」
667: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:39:01 ID:2Jn3tSEu0A
皇帝「仮に今ので冷害が解決したとしても、すぐに我が国の経済が復活する訳ではない」

皇子「ですが、約束は」

皇帝「冷害が解決したら支払いを帳消しにする等と言った覚えはない」

皇帝「彼等が勝手に勘違いをしただけだ」

皇子「詭弁です!」
668: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:39:26 ID:2Jn3tSEu0A
皇帝「お前は事の深刻さを分かっていない!」

皇帝「これほどの帝国と言えど政情は不安定、少しの経済不安で民衆の不満は爆発する」

皇帝「金のない弱小国であれ、少しでも搾取して国を立て直さなければ」

皇子「これ以上小国を痛め付けて何の国利になると言うのです!」

皇帝「お前に口出しする権利はない!」
669: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:39:49 ID:2Jn3tSEu0A
皇帝「そんなことを言って私に逆らうつもりか……?」ピクリ

皇帝「反逆者とあらば私は、息子であろうと処刑するぞ」

皇子「そんなつもりで言ったのではありません……」

皇子「違います、自分は、」

皇子「俺はただ、父上のお力になりたくて……!」
670: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:40:13 ID:2Jn3tSEu0A
皇帝「…………」

皇帝「そんなことは、何とでも言える」

皇子「父上!」

皇帝「向こうの王と仲良くしていたそうじゃないか。情でも湧いて庇ったか」

皇帝「……誰が父親だと思っている」

皇子「え……?」
671: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:40:37 ID:2Jn3tSEu0A
姫(……つまり、)

姫(嫉妬、していたのかしら、お父様に)

姫(こんな立派な皇帝さんが)

皇帝「……お前とは、一度よく話し合う必要がありそうだ」

皇子「ええ。そう、思います」

皇帝「君たち」
672: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:43:23 ID:Ton..bW6Ps
皇帝「遠路はるばる来たところ申し訳ないが、今回は保留にしてくれ」

皇帝「今後のことは後日、君たちの父上と直接話し合って決める」

王子「了解しました」

皇帝「皇子、お送りしろ」

皇子「はい」
673: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:43:44 ID:Ton..bW6Ps
宰相「……構わなかったのですか」

皇子「ええ」ニコリ

皇子「父上との意見の衝突は、前々からのことでした」

皇子「むしろ感謝しているくらいです」

宰相「大変、ですね」
674: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:44:07 ID:Ton..bW6Ps
王子「国は、どうなるんだろうな」

皇子「大丈夫です、意地でも説得しますから」

皇子「代わりの政策は考えています。先程は言いそびれましたが」

王子「代わりですか」

皇子「勉強した甲斐がありました」ニコリ
675: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:44:31 ID:Ton..bW6Ps
姫「本当に、何とお礼を言ったらいいのか……」

皇子「いいんです。あなた方の父上にはお世話になりました」

皇子「どうかよろしくお伝えください」

姫「ええ、必ず」
676: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:44:53 ID:Ton..bW6Ps
勇者「……ねえ俺たちのこと忘れてない?」

姫「あっ」

魔王「酷いわあ。せっかく皆のピンチを救ってあげたのに〜」

従者「すみませんありがとうございました」

魔王「という訳でアタシと一緒に帰りましょ〜」

従者「結構です」

魔王「あなた結構不敵よね」
677: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:45:14 ID:Ton..bW6Ps
魔王「ま、いいわ。せいぜい元気でやりなさいよ」

魔王「じゃあね〜」フッ

勇者「あ!って、普通に消えるし……」

姫「まだお礼言ってないのに」

王子「ついて行かなくてよかったのか?」

従者「誰がですか」
678: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:45:39 ID:Ton..bW6Ps
宰相「ふふ、まあ良いじゃないですか」

宰相「今できることは終わりました」

宰相「後は待つだけですよ」

姫「ええ」

姫「……帰りましょう、国へ」
679: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:33:59 ID:c7b/jBefIw
王「あー……」ウロウロ

王「ううーん……」ウロウロ

王妃「もう、何をやってるの、あなた」

王「だって、姫ちゃん達がもうすぐ帰ってくるって伝令が来たから!」

王妃「だからって、歩き回っていても時間は過ぎませんよ」
680: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:34:21 ID:c7b/jBefIw
王「父さんだって分かってるよ、でも……」

王妃「いてもたってもいられない、って言いたいんでしょう?」ニコリ

王「母さんだってそうじゃないのかい?」

王妃「あなたほどではないわ、それにしても……」

姫「ただ今戻りましたー!」ガチャ

王「あ、来た!」
681: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:34:40 ID:c7b/jBefIw
王「王子くん姫ちゃんお帰りー!」バタバタ

王子「父上!無事に帰還しました」

姫「お父様、お母様もお久しぶりです」

王妃「長旅お疲れ様。ふたりも付き添いをありがとう」

従者「いえ、それが仕事ですから」

宰相「おふたり共ご立派でしたよ」
682: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:35:01 ID:c7b/jBefIw
勇者「王様俺も俺も!」

王「うお勇者くんじゃないか!」

王「旅は終わったのかい?」

勇者「もち。魔王と話つけてついでに帝国とも話つけてきました!」

王「帝国と……」
683: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:35:24 ID:c7b/jBefIw
王「王子くん。早速聞いちゃうけど、帝国との話はどうだった?」

王子「保留、だそうです」

王子「帝国の方でよく話し合ってから、父上と直接相談したいと」

王子「併合の危機は免れました」

王「……っ」
684: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:35:48 ID:c7b/jBefIw
王「よかった――っ!!」ブワッ

姫「わ、お父様ったら、ってかやだちょっ、汚い」

王「真顔で言わないで感動の場面だから!」

王「だって、本当に国っ、なくなっちゃうと思って……!」グスッ

王妃「あなた……」
685: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:36:10 ID:c7b/jBefIw
王子「でも父上、きっと国はなくなりませんよ」

王「うん、そうだね」ズビッ

王「王子くん、姫ちゃん、みんな」

王「本当にお疲れ様。あと、ありがとう……!」

姫「お父様……」ニコリ






姫「殴っていいですか」

王「えっ」
686: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:38:31 ID:DSgCxQqiRY
姫「良い話に纏めたと思ってるみたいですけれど」

姫「そもそもお父様が無駄遣いしなければこんなことには……!」

王「ちょ、ちょっと待って姫ちゃん。そこは今更すぎないかい?」

姫「忘れたと思ってました?」
687: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:39:11 ID:DSgCxQqiRY
姫「いいですかお父様!」

姫「確かに国のピンチは脱出しました。でも!」バン

姫「財政はまだやばいんですからね!これからも節約は続けますよ!」

王「そんなあ、ちょっとくらいお祝いしても……」ボソ

姫「返事は」

王「はい!」ビクウッ
688: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:39:41 ID:DSgCxQqiRY
勇者「……何ていうかさ」

従者「元通り、ですね」

勇者「俺の帰還もお祝いしてくれないのかなー」

従者「気持ちはあるんじゃないですか」

勇者「やっぱり」ハァ

王子「いや、そうでもなさそうだ」
689: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:40:03 ID:DSgCxQqiRY
姫「いいですか、お父様がどうしてもお祝いをしてくださるというなら」

姫「国の存続と勇者の帰還を一緒に定期の舞踏会と兼ねて最小限の経費でささやかになさってください」

王「わ、分かったよう……」

姫「ほんとに分かってます?」
690: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:40:32 ID:PKjewJBY12
宰相「……お祝い自体はおやめにならないんですね」クスクス

王子「まあ、あれで柔らかくなったんだろうな」

宰相「姫様も成長なさって」

勇者「……ふぅん」
691: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:40:58 ID:PKjewJBY12
王妃「ねえ勇者くん、姫ちゃんとの婚儀はどうしましょうか」

勇者「えっ」

王妃「ちょうど良い時期じゃないかしら。あなたも旅から帰ってきたことだし」

王妃「あなたなら姫ちゃんも喜ぶわ」
692: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:41:26 ID:PKjewJBY12
勇者「いや無理!無理ですよ!」

王妃「どうして?」

勇者「だってあいつ、婚儀の費用が勿体ないって言い出しそうじゃないですか」

勇者「……そんな理由で振られたくないです、俺」

王妃「ふふ、確かにそうね」
693: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:42:25 ID:w/4wt7Bbn.
王妃「変なこと言ってごめんなさいね」

勇者「いいえ、俺こそせっかくのご提案を」

王妃「いいのよ。……姫ちゃんのところに行ってあげて」

王妃「あのままじゃ、父さんが私に泣き付いてきちゃうわ」

勇者「あはは」
694: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:42:55 ID:w/4wt7Bbn.
勇者「ひーめー」

姫「なに勇者!今お父様の根性を叩き直そうと必死で」

王「父さんの心が先に折れるよ!」

勇者「あー、それも良いけどさあ、みんなに挨拶行かない?」

姫「挨拶?」
695: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:43:19 ID:w/4wt7Bbn.
勇者「俺も色んな人にただいまって言ってきたいし」

勇者「節約するとき、姫もお世話になってたろ」

勇者「無事に何とかなりましたっていうのと、これからも節約するからよろしくお願いしますって」

姫「……そうね。そういうの、大事よね」
696: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:43:55 ID:PjcZj3CCeQ
姫「という訳でいってきます!」

従者「行ってらっしゃいませ」

姫「あんたも行くのよ従者」

従者「まじですか」

勇者「従者さんもまだまだ振り回されそうだねえ」ニヤニヤ

姫「ええ、当然よ」

姫「この国はまだ終わらないんだから!」






姫「殴っていいですか」おわり。
697: 名無しさん@読者の声:2012/6/19(火) 21:56:57 ID:HX.2JE6GFc
怒涛の勢いで終わったねww

面白かったよ!お疲れさん!
698: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/20(水) 22:04:14 ID:vmvtnDU2GI
>>697
自身最大の黒歴史になったような気がしますが何はともあれ完結しました!
ありがとうございます!\(`・ω・´)/



更新ペースがまちまちだったり未完庫送っちゃったりと、読んでくださってる皆さんには大変ご迷惑をお掛けしました。
それにも関わらずここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。

とりあえず何か恥ずかしくなってきたからスレ移動お願いしてきます(^ω^三^ω^)
けっこう頑張ったし保管庫でいいよね!いってきます!ノシ
699: 名無しさん@読者の声:2012/6/25(月) 23:45:17 ID:9r5CNHu8wc
久々に来たら終わってたけど最後まで見れてよかったです(´∀`*)
本当に乙でした
700: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/27(水) 15:08:45 ID:DSgCxQqiRY
>>699
お陰様で何とか最後まで到達できました(*・ω・`)
読んでくださって、ありがとうございました!
701: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
216.14 KBytes

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