高校生の馬鹿馬鹿しくて、
ちょっぴりセンチメンタルな
青春グラフィティ───開幕。
※登場人物が増える予定の為、名前を付けています。
2: 1:2012/1/28(土) 22:25:31 ID:KXpkOK9gGw
ドドドド…
桃山「ちょっとおおおお!待ちなさいよおおおおおおお!」
鳴海「クネクネしながら追い掛けてくんな!気持ち悪いんだよオカマ!」
桃山「」ブチッ
桃山「オカマナメんなよコラァ!うおおおおおお!!」ビュン!
鳴海「加速した!?」
男子A「……またやってるぞ、あいつら」
男子B「毎日毎日賑やかな人達だよね」
男子C(……賑やかすぎる、と思う)
3: 1:2012/1/28(土) 22:28:55 ID:kbMCzVk3I2
桃山「ち、ちょっと…いい加減にしないと…殺すわよ……」ゼイゼイ
鳴海「オカマって体力ねぇんだなー。余裕余裕♪」
桃山「おのれ、なるみん…ちょこまかと…!」ゼイゼイ
鳴海「鬼さん此方、手の鳴る方へ〜…っぶ!」ドスン
鳴海「痛ってぇなー…誰、」
?「あは、ごめん。ちっちゃすぎて見えなかった」
4: 1:2012/1/28(土) 22:31:06 ID:kbMCzVk3I2
鳴海「テメェ篠原!ぶっ飛ばすぞ!」キシャー!
篠原「出来るもんなら」ガッ
鳴海「う、お?おい、離せ!」ブラーン
篠原「あはは、囚われの宇宙人」
鳴海「おい、止めろ。両手掴んでブランブランすんな」ブランブラーン
5: 1:2012/1/28(土) 22:32:54 ID:KXpkOK9gGw
桃山「そ、そのちびっこ…アタシ、に……」
桃山「」
鳴海「なんだ?死んだのか?」ブラーンブラーン
桃山「イヤァァァァァン!篠きゅうんんんん!!」ビュン!!
鳴海「寧ろ生き返った!」ビクッ
篠原「あはは、桃ちゃん目が怖いんですけど」
6: 1:2012/1/28(土) 22:35:27 ID:KXpkOK9gGw
桃山「モデル並に抜群のプロポーション!爽やかに輝く白い歯!美しい顔立ち!耳に心地好く響く低音の美声!」ズダダダ
桃山「まさにアタシの理想の王子様!」ズダダダダ シュバッ!
桃山「マイスウィートダ───」
鳴海「やかましいわ」ゲシッ
篠原「わーお、ぶら下がりからのナイスショット」
桃山「」
7: 名無しさん@読者の声:2012/1/28(土) 22:39:03 ID:9nO.LVlDdo
ちょっと賑やかすぎで読みにくいかも
C
8: 1:2012/1/28(土) 22:39:22 ID:KXpkOK9gGw
篠原「鳴海、桃ちゃんが動かない」
鳴海「死んだんじゃね?つーか、早く降ろせよ」ブラーン
桃山「………たらぁ…」ズォォォ…
篠&鳴「ん?」
桃山「ぶち殺したらぁ!オカマの桃山甘ぅ見なよコラァ!」
鳴海「何故BA●BOYS風なのか小一時間問い質したい」
9: 1:2012/1/28(土) 22:44:01 ID:WtaISDBPw2
篠原「鼻血出てるしスーパー鬼の形相だしなんか怖いから…」ヒョイ
鳴海「ちょ、肩に担ぐな!」
篠原「逃げろー!」ダッシュ
男子A「……本当によくやるよな、あいつら」
男子B「ていうか、BA●BOYSネタが通じる人が何人居るんだろう」
男子C(……伝わっているかさえ危うい、と思う)
10: 1:2012/1/28(土) 22:45:31 ID:4RT34PA3DM
桃山「し、篠くんまで逃げなくても…いいじゃないの…!」ゼイゼイ
篠原「桃ちゃんオカマ走りになってるよー?」
鳴海「おい!おい!いいから降ろせ!」ジタバタ
篠原「そんなに暴れたら落っことしちゃうって」
鳴海「降・ろ・せ!」ジタバタ
篠原「うわわわわ」
11: 1:2012/1/28(土) 22:47:51 ID:WtaISDBPw2
─────‐‥
?「…フフ、フハハ、フハハハ!遂に手に入れた!プレミア物のデビュー作を!」
?「今日はあんな馬鹿共に付き合ってる暇はない…」ゴクリ
?「家でゆっくり鑑賞………ん?」
ドドドド…
?「あ?何の音だ?」
12: 1:2012/1/28(土) 22:50:18 ID:RI0Ap5IUkA
篠原「た、橘!退いて!鳴海が落ちるううううう!」フラフラ
鳴海「篠原、とりあえず止まるか俺を降ろすかどっちかにしろー!」
橘「なんだ?こっち来んな!おい!おいいいいい!!!」
\ ドッシーン! /(正面衝突)
篠原「ごめん、落っことしちゃった。てへ☆」
鳴海「てへ☆じゃねぇよ!だから降ろせって言ったn」パキッ
13: 1:2012/1/28(土) 22:52:58 ID:ZwlULKqNXw
鳴海「………パキッ?」
橘「」
鳴海「おい?どうしたメガネ?」
橘「クソチビ…その汚いケツを今すぐ退けろ……」
鳴海「誰がクソチ──」
橘「退けやあああああ!!」クワッ
篠原「今の橘の顔、漫☆画●郎の漫画に出て来そうwww」
橘「笑い事じゃねー!!!!」
篠原「うはwそれも画●郎の漫画であったシーンだからwww」
14: 1:2012/1/28(土) 22:55:21 ID:8l/Duq4nXw
ぎゃーぎゃーわーわー
鳴海(よく分かんねぇけど、逃げるが勝ち、ってね)コソコソ
桃山「…なるみん…やっと追い付いたわよ」ガシッ
鳴海「ぎゃー!オカマ出たー!」
橘「待て、オカマ。鳴海は俺の獲物だ」ガシッ
15: 1:2012/1/28(土) 22:58:14 ID:8l/Duq4nXw
桃山「何言ってんのよ変態メガネ。アタシが先になるみんを追い掛けてたのよ」グイッ
橘「どうせ貴様の用なんて下らん事だろうが。俺が鳴海を殺ってからにしろ」グイグイッ
鳴海「左右から引っ張んな腕が千切れるうううう」
桃山「離しなさいよ〜」グイグイッ
橘「お前が離せっつーの」グイグイッ
篠原「続・囚われの宇宙人」プークスクス
16: 1:2012/1/28(土) 22:59:59 ID:1.n15fnFY.
生徒指導「お前ら何騒いでんだタコこら」
生徒指導「……ん?何だこのDVD…」ヒョイ
『衝撃のデビュー作!美乳JKの淫らな放課後〜理・性・解・禁〜』
生徒指導「」ポロッ
生徒指導「何じゃこりゃああああ!!!」
全員「いつの間に居たの?」
生徒指導「貴様ら全員生徒指導室に来いやああああああ!!!」ブワッ
17: 名無しさん@読者の声:2012/1/28(土) 23:02:00 ID:TvUmzdgtiI
自分と同じ名字のやつが変態ってなんだか悲しくなる
18: 名無しさん@読者の声:2012/1/28(土) 23:03:00 ID:q3Gj2MzjFg
橘乙ww
19: 1:2012/1/28(土) 23:05:23 ID:TxKS0SpfWQ
一旦此処で区切ります。
>>7
初支援&意見感謝です!
文字が多すぎるんでしょうか。もう少し改行を入れた方が読みやすいかな(´ω`;)
20: 1:2012/1/28(土) 23:12:52 ID:Lvn.BqdhOo
>>17
橘さんごめんなさいww
変態でも良い奴なのでご安心を!
>>18
橘「…(#^ω^)」
21: 1:2012/1/29(日) 01:12:22 ID:8l/Duq4nXw
──そして、帰り道
篠原「先生気付かれなさすぎてちょっと泣いてたねw」
鳴海「なんで一週間もトイレ掃除しなきゃなんねんだよ…」
桃山「元はと言えばアンタが全部悪いんじゃないの。一人でやりなさいよね、トイレ掃除!」
橘「オカマに賛同したくはないが、今回ばかりはオカマの言う通りだ。DVDも没収されたし。オカマに賛同したくはないが」
桃山「何回オカマ言うのよ変態メガネ!没収はアンタが悪いんでしょうが!」
22: 1:2012/1/29(日) 01:13:54 ID:8l/Duq4nXw
篠原「まぁまぁ、二人共落ち着いて」
篠原「俺は手伝うよ、トイレ掃除」ポンポン
鳴海「……どうも。つーか、頭ポンポンすんな」
篠原「桃ちゃん、鳴海が床に落ちてた人形を踏んじゃったのは、たまたまだったんだから」
桃山「………」
篠原「橘もさ、音はしたけどDVDは無傷だったんだしさ、」
橘「………」
篠原「許してあげようよ。ね?」
23: 1:2012/1/29(日) 01:16:18 ID:8l/Duq4nXw
鳴海「………」
鳴海「あの、さー…その、えーっと……」
鳴海「悪かったよ、ごめん」ペコリ
桃&橘「!」
鳴海「トイレ掃除は俺が一人でやるから。篠原、ありがとな」
橘「…ばーか」
桃山「ホーント、馬鹿ね」
鳴海「んぇ?」キョト
24: 1:2012/1/29(日) 01:17:21 ID:8l/Duq4nXw
橘「何、柄にもなくショボくれてんだよクソチビ」
鳴海「メガネ……」
桃山「もう一年近く一緒に居るのよ?こんなの慣れっこよ!」
鳴海「オカマ……」
桃&橘「その呼び方はどうにかならんのか」
橘「まぁ、その、アレだ。トイレ掃除は俺もやってやる」
桃山「連帯責任だし、仕方ないわよね〜。アタシもするわよ」
25: 1:2012/1/29(日) 01:19:04 ID:8l/Duq4nXw
篠原「」プルプル
桃山「?篠くん、どうしたの?」
篠原「…も、もう……」プルプル
橘「何だ?」
篠原「お前ら……」プルプル
鳴海「ん?」
篠原「大好きだー!!」
ガバッ!
鳴桃橘「ぐえっ」ギュー
26: 1:2012/1/29(日) 01:21:58 ID:8l/Duq4nXw
桃山「ぐ、苦じい…けど、篠くんに抱き締めてもらえるなんて幸せ」ボタボタ
鳴海「オカマ鼻血鼻血!鼻血出てるから!」
橘「篠原、離せ!オカマの血が付く汚え!!」
篠原「俺は今!猛烈に感動している!お前らの思いやり!そして友情に!何があってもこの手を離すもんか!」
⊃鳴桃橘⊂ ギュウゥゥ
篠原「明日から仲良くトイレ掃除だー!」
27: 1:2012/1/29(日) 01:23:59 ID:Y3jQYCeSEs
鳴海「……(横目で伺う)」
橘「おい、オカマが失神してる!」
桃山「」ボタボタ
橘「鼻血出しながら笑顔で失神してるって!!」
篠原「あはは」
橘「笑い事じゃねー!!」
鳴海(…本当、こいつらって……)
鳴海「ばぁーか」
28: 1:2012/1/29(日) 01:26:53 ID:Y3jQYCeSEs
橘「あぁ?学年一の秀才に向かって誰が馬鹿だ!」
鳴海「変態の方がよかったか?」
橘「言っておくが俺は変態ではない。男として然るべき行動を取っているだけだ」キリッ
鳴海「いやそれ全然格好良くねぇから」真顔
篠原「あはは」
桃山「ちょ、アタシの事忘れないでよ…」ガクッ
鳴 篠 橘「 わ す れ て た 。てへぺろ☆」
29: 1:2012/1/29(日) 01:32:47 ID:Y3jQYCeSEs
今回は此処まで。
それぞれの名前と性格を覚えてもらえるように書いた話でした。
30: 1:2012/1/29(日) 19:12:26 ID:2CQtit9tss
──ある日の放課後
鳴海「ぬぅー…寒い」
桃山「冬って嫌よね。お肌が乾燥しちゃうんだもの…」
橘「うわ、今化粧水付けてるとこ想像しちまったキメェ」
桃山「何がキモいのよ!失礼しちゃう!」
篠原「あはは」
橘「ん?門の上に…猫だ」
鳴海「おー、マジだ。なんかデブ猫だな」
31: 1:2012/1/29(日) 19:15:48 ID:2CQtit9tss
桃山「きゃー可愛い!ほら、いらっしゃい」チチチッ
猫「……」
桃山「いらっしゃいったら」
猫「ふぁ〜…」
桃山「キィー!人も動物も愛想は大事なのよ!」
鳴海「オカマ相手にされてねぇじゃんw」
32: 1:2012/1/29(日) 19:18:50 ID:wM.JVDgnfI
鳴海「よし、俺に任せろ」
鳴海「ねーこ♪ねこねこー♪」
桃山「なるみん…動物を前にしたら豹変するタイプなのね」
橘「引くわー」
鳴海「う、うっせ!黙ってろ!」
鳴海「ほら、猫〜」なでなで
猫「」ペシッ
鳴海「………」
33: 1:2012/1/29(日) 19:20:08 ID:2CQtit9tss
橘「泣くなよクソチビ」
鳴海「泣いてねぇよクソメガネ」
橘「猫は動くものに反応する生き物だ。本能には逆らえまい」
ブチッ(雑草を引き抜く音)
橘「ほれ、どうだ猫。疼くんじゃねぇのか?」雑草フリフリ
猫「」ピクッ
篠原「お、反応してる!」
34: 1:2012/1/29(日) 19:23:50 ID:uQPO4zle2c
橘「クク…素直になれよ。なぁ、猫。欲しいんだろ、これが」フリフリ
鳴海「なんか卑猥」
桃山「いよいよ変態ね、このメガネ」
橘「すました顔したって無駄だ。見てみろ、お前の尻尾は素直に反応を示して──」
猫「」シャッシャッ
カラカラカッシャーン
篠原「ちょw橘の眼鏡がww猫に弾かれてww吹っ飛んだwww」
橘「眼鏡がぁぁ!眼鏡!俺の眼鏡は何処行ったぁ!」
35: 1:2012/1/29(日) 19:27:36 ID:uQPO4zle2c
猫「Zzz...」
鳴海「なかなか強敵だな、こいつ」
桃山「猫特有の可愛さを微塵も感じさせないわね…」
篠原「そう?丸くて可愛いじゃん」
橘「俺の眼鏡を猫パンチで吹っ飛ばすような奴だぞ」←装着済み
篠原「えー?可愛いのにー」なでなで
猫「ふにゃ…」コロン
36: 1:2012/1/29(日) 19:33:03 ID:mFxGADI4kM
鳴海「腹を見せた…だと…」
桃山「猫にもイケメンが分かるのかしら」
篠原「可愛いー!」パアァ
猫「(潤んだ目)」ジー
篠原「ん?」
猫「(やたらと潤んだ目)」ジー
篠原「んー?」顔を近付ける
37: 1:2012/1/29(日) 19:34:55 ID:mFxGADI4kM
猫「」ガブッ
篠原「痛!痛い痛い痛い!」
鳴海「鼻噛まれてるしw」
桃山「ズルい!アタシも篠くんに噛み付きたい!噛み付きながらペロペロしたい!」
橘「お前こそ変態じゃねぇか」
猫「ゴロゴロ…」ガブガブ
篠原「痛っ!ちょ、マジ痛い!ゴロゴロしてくれるの嬉しいけどめっちゃ痛い!」
38: 1:2012/1/29(日) 19:39:10 ID:mFxGADI4kM
生徒指導「またお前ら…何してんだタコこら」
猫「!」ピクッ
篠原「ふぁ、やっと離してくれた…」ジンジン
生徒指導「何だこの猫?お前らが連れ込んだのか」なでなで
猫「ゴロニャー」スリスリ
生徒指導「お、可愛いなこいつ。よーしよし」なでなで
猫「ニャーン」ゴロゴロ
39: 1:2012/1/29(日) 19:41:15 ID:z4C/lAPeuM
鳴海「えっ」
桃山「えっ」
橘「えっ」
篠原「えっ」
四人「ええええええええぇ!?」
エェー エェー エェー… (エコー)
生徒指導「うるせーよ殴るぞ」
40: 1:2012/1/29(日) 19:43:25 ID:mFxGADI4kM
────‐‥
鳴海「なーんか、馬鹿らしかったな」テクテク
桃山「ホント。男子高生がよってたかって、馬鹿みたいね」テクテク
橘「あんなに色々してやったのに、生徒指導に一発でゴロニャーだもんな」テクテク
篠原「鼻痛い…」トボトボ
41: 1:2012/1/29(日) 19:45:44 ID:rcYVC/WIFc
鳴海「んじゃ、此処らで俺はサヨナラ〜」
桃山「駅まで一緒に行きましょうよ、なるみん」
鳴海「……(嫌そうな顔)」
篠原「また明日ー!」ブンブン
桃山「無邪気な篠くんもきゃわいい!」キュンッ
鳴海「黙れオカマ。さっさと行くぞ」
桃山「いやぁぁぁ篠くぅぅぅん」ズルズル
42: 1:2012/1/29(日) 19:50:33 ID:ABTOoL.Ipw
篠原「またね〜」ヒラヒラ
橘「本当に喧しい奴らだな」
篠原「お陰で毎日楽しいけどね」
橘「まぁ、退屈はしないで済むのは認める」
篠原「あはは」
橘「………」
橘「なぁ、篠原」
篠原「ん?」
橘「…いや、えっと……AVでも見るか?」っDVD
篠原「唐突すぎるしなんで鞄から出てくんの!」
43: 1:2012/1/29(日) 19:51:39 ID:ABTOoL.Ipw
篠原「じゃあ、橘もまた明日!」ブンブン
橘「ああ、また明日」
橘「……(なーんか、)」
橘(たまに無理して笑ってる気がするんだよな、あいつ)
橘(あの馬鹿二人ならともかく、天才の俺の目は誤魔化せんぞ?)フッ
橘「…なんてな。格好良すぎるぜ、俺」
44: 1:2012/1/29(日) 19:53:19 ID:VXXsBaixik
猫って気紛れすぎるよね!
可愛いから許すけど!の巻。
これにて投下終了です。
45: 名無しさん@読者の声:2012/1/29(日) 22:36:51 ID:Vc5/sb7Vw.
こういうの好きだ
スッゴい好きだ
つCCCCC
46: 名無しさん@読者の声:2012/1/29(日) 22:39:48 ID:0lvN0XDM1s
皆可愛いw
っCCCCC
47: 1:2012/1/30(月) 20:21:16 ID:kbMCzVk3I2
>>45
支援感謝です!
好きと言って頂けて嬉しいです!
>>46
支援感謝です!
まさか可愛いと言って頂けるとは。嬉しいです!
支援して頂けて嬉しいです。
投下開始しますね(`・ω・´)
48: 1:2012/1/30(月) 20:22:47 ID:KXpkOK9gGw
──家庭科室
担当教師「はい、じゃあ各々作業開始!」
【オカマ班】
鳴海「カレー♪カレー♪」ルンルン
桃山「ちょっとアンタ、スプーンは後!作るのもちゃんと手伝いなさいよ!」
鳴海「いちいち煩いオカマだな」
桃山「何ですってえぇ!?」
男子C(よりによってこの2人と同じ班だなんて……)ハァ
女子A「…女子B、いいなぁー」
49: 1:2012/1/30(月) 20:26:49 ID:1uzmZ69fcE
【メガネ班】
篠原「クラスで一番美味いカレー作ろうね!」キリッ
女子B「ええ、頑張りましょうね」ニコニコ
篠原「優勝目指して全力疾走だー!」
橘「いや、競争じゃないから普通にやれ」
橘「とりあえず篠原は野菜の皮剥きな。んで、其処のデカ乳は林檎と人参すりおろす」
女子B「で、デカ…?」
橘「分かったらさっさと作業に取り掛かれ。時間は限られてるんだぞ」テキパキ
50: 1:2012/1/30(月) 20:29:42 ID:1uzmZ69fcE
【モブ班】
男子A「なんだこの地味な面子は……」
男子B「きっと出来上がるカレーですら地味だと思うよ……」
女子C「せめて一人くらい名前付きが欲しかったなぁ……」
男子A「悪かったな、俺達で」
女子C「此方こそ」
男子B「……作ろうか」
51: 1:2012/1/30(月) 20:38:32 ID:jXqjd66asA
【オカマ班】
鳴海「へぇ、流石オカマだな。慣れてるじゃん」
桃山「ふふん、料理は乙女の基本なのよ」
女子A「男子C、ちゃんとお米洗ってる?」
男子C(洗ってる……)コクリ
桃山「ちょっと、なるみん!ジャガイモそのまま入れちゃ駄目!」
鳴海「うわ、泥まみれになった汚えww」
桃山「皮剥いてって言ったでしょ!しかも切ってないし!馬鹿!馬鹿ばかバカ!」
男子C(……賑やかすぎる)
52: 1:2012/1/30(月) 20:39:51 ID:4SQ94zxwsg
【メガネ班】
女子B「あの、橘くん…どうして人参まですりおろす必要があるの?」
橘「あ?こうしないとお前ら嫌がって食わないだろうが」
篠原「失礼な!人参くらい食えますぅ!」
橘「ハッ!あ、いや……俺がそうしたいからするんだよ!いいから黙ってすりおろせデカ乳!!」
女子B「私の名前は女子Bです」
橘「うるせーうるせー!篠原、お前は玉葱をバターで炒める!狐色になるまで!焦がさないようにな!」
篠原(…随分慣れた手つきだこと)
53: 1:2012/1/30(月) 20:42:05 ID:4SQ94zxwsg
【モブ班】
女子C「女子Aも女子Bも賑やかで羨ましい」
男子A「特にハプニングもなく、順調な俺達…」
男子B「でも、男子Cはちょっと嫌そうだよ」
男子A「ワガママな奴だな!じゃあ代わってくれ!」
女子C「野菜切り終わったよー」
男子B「お米もオッケー」
男子A「モブ班はとても平和です」
54: 1:2012/1/30(月) 20:46:12 ID:4SQ94zxwsg
【オカマ班】
鳴海「なんでチョコがあんの?」
桃山「隠し味ってやつよ。ちょっと入れたら美味しくなるの」
女子A「桃ちゃん、ジャガイモこのくらいの大きさでいい?」
桃山「ん?どれどれー?」
鳴海「………」ジー
鳴海「」パクッ
男子C(チョコ、食べてる…)
55: 1:2012/1/30(月) 20:49:49 ID:T/o6Y0fQvw
鳴海「ん?お前も食う?」もぐもぐ
男子C「」フルフル
鳴海「まま、そう言わずに」
男子C「…っ…モガモガ」
鳴海「チョコって美味いよな♪」
男子C(美味しい…)もぐもぐ
鳴海「もうちょい食っても、いいよな?」
男子C(もう少しくらいならいい、と思う……)コクコク
桃山「お二人さーん?何してるのかしら?」
鳴海&男子C「」
56: 1:2012/1/30(月) 20:52:51 ID:OGa2odDuho
【メガネ班】
篠原「玉葱焼けた!」
橘「じゃあ、次は肉な。ニンニクと一緒に焼いてくれ」
篠原(…橘が料理、ね)クスクス
橘「何笑ってんだよ」
篠原「楽しいなーって!」
女子B「橘くん、人参すりおろせたわよ(つ、疲れた…)」
橘「ああ、有難う。煮込む時にローリエも入れといてくれ」
女子B「ローリエ…?」
橘「そこに葉っぱがあるだろ。なんだ、ローリエも知らないのかデカ乳」
57: 1:2012/1/30(月) 21:00:02 ID:zfiU7sahAs
女子B「あの、デカ…乳……は、ちょっと」
橘「安心しろ。俺が好きなのは美しい乳であって、巨乳ではない。したがって、お前の乳への興味は微塵もない」
篠原「それじゃあ女子Bさんが美しい乳じゃないみたいじゃん」
橘「む。そうだな…実際見てもいないのに勝手な判断をして悪かった。俺が言うところの“美乳”とは、乳の形と乳首の大きさ、そして張り具合を総合しての事を意味する。
数々のAVを視聴してきた俺の経験上、美乳はCカップに多いと判断した訳だが巨乳に興味がない訳ではない。巨乳には素晴らしい肉厚と包容力が伴っているとも考えられる。どうだ、お前が美乳であるかどうか──俺に判断を委ねてみないか」キリッ
女子B「結構です」(真顔)
篠原「ドン引き」
58: 1:2012/1/30(月) 21:02:45 ID:MymnagOVQs
【モブ班】
女子C「Cカップ…も、ない場合はどうすれば……」
女子C「あたしもチョコ食べたいなあ……」
男子A「おい、他の班の話ばっかり盗み聞きすんなって」
男子B「お肉はちょっと焼いてから入れると美味しいのか…ふむふむ」
男子B「チョコは隠し味ね…なるほど」
男子A「…ぐすん」
59: 1:2012/1/30(月) 21:07:27 ID:suNcx2q0B6
担当教師「皆美味しそうに出来たわね!それじゃあ、いただきます」
生徒一同「いただきまーす!」
【オカマ班】
鳴海「なかなか美味いじゃねぇの」もぐもぐ
桃山「アンタ達がチョコ食べ過ぎなかったらもっと美味しく出来たのに…」
男子C(……美味しくて、つい)
女子A「ジャガイモほくほくで美味しい!」もぐもぐ
男子C(ほくほく……)もぐもぐ
鳴海「オカマ、おかわりー!」
桃山「…ま、よしとしましょうか!モリモリ食べるわよー!」
60: 1:2012/1/30(月) 21:11:56 ID:xxOM4LzQbA
【メガネ班】
篠原「何これうまっ!美味い美味い!」がつがつ
女子B「……本当、美味しい」もぐもぐ
橘「当然だ。俺達のカレーが優勝で間違いないな」
篠原「優勝だー!一等賞だー!」
橘「俺達がナンバーワンだ」キリッ
篠原「カ○ロットー!!」
女子B「競争じゃないって言っていたのに」クスクス
61: 1:2012/1/30(月) 21:15:08 ID:KlNy39d3M.
【モブ班】
男子B「普通だね」もぐもぐ
女子C「うん…」もぐもぐ
男子A「モブでもちょっとくらい、はっちゃけていいよな…?」
男子B&女子C「?」
男子A「よし、行くぞ……」
男子A「………う○こ」
男子B&女子C「……」
男子A「うん、ごめん。後悔してる」
62: 1:2012/1/30(月) 21:16:49 ID:gGNvDtuvts
カレーの時に一人はいるよね!
う○ことか言う奴!の巻。
投下終了です!
63: 名無しさん@読者の声:2012/1/30(月) 21:32:35 ID:4c6./S/36M
みんなかわいすぎる…!
(*´∀`)つCCCC
良かったら今度ぜひ絵を描かせて頂きたいです…!
良ければスペックとか教えて頂きたいな…と
│ω・`))コソッ
64: 名無しさん@読者の声:2012/1/30(月) 23:19:50 ID:Av4ajQZmDk
つ支援
名前が一緒っだけじゃなく
なんだか橘に親近感が沸いてきたww
もちろん橘はイケメンですよね?ww
65: 名無しさん@読者の声:2012/1/31(火) 07:40:10 ID:KlNy39d3M.
もういっそのことモブ全員に名前つけてくれ
みんないいキャラしてるんだもの
っCCC
66: 名無しさん@読者の声:2012/1/31(火) 15:39:15 ID:CjJwgTckjE
最近のssで一番好き
つCCCCC
67: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:08:31 ID:I1aDBPdnmg
酉つけてみました1です。
>>63
わわ、本当ですか?描いて頂けるのなら是非ともお願いします…!
とてつもなく嬉しいです。スペック載せておきますね(`・ω・´)wktk
お馬鹿な子しか居ませんが、可愛がってやって下さい。
>>64
橘さんちーっす!親近感…つまり、64さんも美乳を愛して止まないのですね!
はい、橘は美乳への愛を貫く心のイケメンです。そして眼鏡です。
>>65
モブをちゃんと見て下さるのは恐らく65さんだけでしょうねw本当にありがとうございます!
田中と鈴木と佐藤、なんて一瞬考えましたが、メインキャストではないのでABCで居てもらおうかと思います(´・ω・`)
>>66
そんな嬉しい事を言って頂いていいのだろうか…目から汁が垂れてきそう!!
ありがとうございます!
沢山の支援ありがとうございます!今日は小ネタを投下します。まずは4馬鹿のスペックから。
68: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:12:17 ID:VwcwtHS64A
*4馬鹿のスペック
鳴海/なるみん・クソチビ
チビ。160cmあるかどうか。
ピョンピョンの癖毛。
イメージはオレンジ系の赤茶色。
見た目は天使。中身は糞ガキ。
口が悪い。甘いもの好き。
一番制服を着崩す子。
パーカーを着たり etc...
篠原/篠くん
イケてるメンズ。モデル並。
栗色の爽やか王子様。
天然気味。デリカシーがない。
発言が馬鹿。
校内ではカーディガンのみ。
桃山/桃ちゃん
オカマ。170cmくらい。
ショートボブみたいな金髪。
片方のみ耳にかけている。
右耳にあちらの印、ピアスが一つ。
ブレザーの胸ポケットにはパンダの人形。ネクタイは嫌いなので細いリボンを着用。
橘/メガネ・変態メガネ
メガネ。そして変態。175cmくらい。
黒髪の軽い横分け。そして変態。
学年トップの秀才なのに変態。
AV(特に美乳シリーズ)が宝物。
制服はネクタイを緩める程度。
こんな感じで想像して頂ければ幸いです。>>63さん、色々と書いてしまいましたが63さんの思うままに描いてやって下さい…!
69: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:13:19 ID:VwcwtHS64A
桃山「なるみんって本当に可愛い顔してるわよねぇ…」ジー
鳴海「…じろじろ見んなよ」
桃山「ふりふりスカート、似合いそうだわ」ジー
鳴海「お前、頭おかしくなったんじゃね?」(後退り)
桃山「失礼ね!女子の間でもその話になったんだから!」プンプン
鳴海「お前は女子じゃねぇだろ」
70: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:15:55 ID:suNcx2q0B6
桃山「ねぇ皆、なるみんにお化粧したら絶対可愛くなるわよねー!」
女子A「え?していいの?」ジリジリ
鳴海「いや、おい…化粧じゃなくてスカートってお前……」
女子B「鳴海くん、スカート履きたいの?」ジリジリ
鳴海「いやいや、いやいやいや」
女子C「なら、あたしのスカートを!ハーフパンツ履いてるし!」ヌギヌギ
71: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:18:10 ID:suNcx2q0B6
鳴海「俺にそんな趣味はない!!」ダッ
女子一同「あ、逃げた!」
桃山「追うのよ、皆!」
女子一同「おうよ!!」ダッ
ギャアァァ ヤメロコッチクンナァァァァァ…
男子A「今日も賑やかですなぁ」
男子B「女子に追い掛けてもらえるなんて羨ましい」
72: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:20:10 ID:suNcx2q0B6
篠原「………」
橘「…何だよ。眉間に皺なんか寄せて」
篠原「え?ほら、橘の真似してんの」ムンッ
橘「俺はそんなにガン飛ばしたりはしない」
篠原「してるよ?ほら」っ鏡
橘「む。本当だな……」
73: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:24:02 ID:zPTHuy2lLc
篠原「ほらほら、笑って笑って!」ニッコリ
橘「無駄に整った顔しやがって……そんな事言われて笑えるか!」
篠原「えー…じゃあ、何か好きな事でも想像してみてよ」
橘「好きな事、か……」
篠原「そうそう、好きな事を想像して自然な笑顔を!」
74: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:26:56 ID:zPTHuy2lLc
橘(俺の好きな事というと、やはり美乳シリーズのDVD鑑賞だな)
橘(あの白くて柔らかい膨らみにピンク色の突起、律動と共に揺れるあの弾力性は究極の癒し……)
橘「」ニヤリ
篠原「わー、素敵な笑顔」棒読み
橘「お前にも貸してやろうか、俺の天使を」
篠原「えっそんなメルヘンなもの想像してたんですか」
75: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:29:15 ID:zPTHuy2lLc
橘「何を勘違いしているのか知らんが、俺の天使は美乳だけだという事を忘れるな」キリッ
篠原「ああ、没収されたDVD…」
橘「没収されたのはデビュー作だ。他にもまだまだあるぜ?」ニヤリ
篠原「あはは、遠慮しときまーす」
橘「お前、マジで言ってんのか?美乳シリーズだぞ?あの美しい曲線に興味がない、と?」
篠原「橘、顔が怖い。急に劇画タッチになってる」
76: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:31:33 ID:zPTHuy2lLc
橘「おま、お前…男とは乳が好きな生き物なんだぞ!あの柔らかな感触は野郎共の体には存在しないんだぞ!」
橘「それを求める事は何も恥ずかしい事ではないんだ、篠原!分かるだろ!?」
橘「いや、乳に興味がないのは構わない。尻でも太ももでも二の腕でも!この際、着衣プレイでもいいだろう!」
橘「俺が持っているDVDは何も美乳シリーズだけではない!お前のフェチに合ったものが必ず──」
桃山「篠くんに破廉恥なもの見せようとしてんじゃないわよ変態!」
バチコ──ン!!(強烈ビンタ)
男子C(……なんであんな人が学年トップなんだろう…)
77: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:34:38 ID:OqaXxEkp9w
──とある雨の日
篠原「オタマジャクシ!」
鳴海「し…新聞……配達!」
鳴海「危ねー危ねー…“ん”で終わるとこだったぜ」ふぅ
桃山「なるみん、動かないの!髪の毛変になっちゃうでしょ!」
78: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:36:16 ID:OqaXxEkp9w
篠原「器用だよね、桃ちゃん」
桃山「この子猫っ毛だから湿気で髪の毛膨らむのよ。だからこうしてヘアピンで止めてあげないと…」
篠原「何て言うか、もうお母さんに見えてきた」
桃山「やぁだ!篠くんったら!」ベシッ
鳴海「痛っ!なんで俺殴られた?」
79: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:40:00 ID:2BGOPg1qkI
──男の子のABC
男子A「今日も賑やかだな」
男子B「そうだねぇ」
男子C「……」
男子A「あいつらのお陰ですっかりモブだぜ、俺ら」
男子B「だってモブだもの」
男子C「……」
80: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:43:30 ID:GLdkpQmdpQ
男子A「男子Cって本当に無口だよな」
男子B「確かにあんまり喋ってるとこ見ないね」
男子C「……」
男子A「おい、男子C。聞いてんのか?」
男子C「……」
81: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:44:55 ID:2BGOPg1qkI
男子B「目を開けたまま寝てる…!」
男子C「……起きてるよ」
男子A「だったら返事しろよ!」
男子C「……してるよ」
男子C(心の中で、だけど…)
A&B「声に出せよ」
※男子Cは面倒臭がりです。
82: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:47:18 ID:2BGOPg1qkI
──女の子のABC
女子A「女子Bの髪の毛さらさら気持ちーい」
女子B「ふふ。そう?」
女子C「さらさらロングの巨乳かー…需要ありすぎて羨ましい!」
女子B「女子Cちゃんも伸ばしてみたらどう?」
女子C「あたしロング似合わないんだよね。伸びる前に我慢出来ずに切っちゃうし」
83: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:50:54 ID:I1aDBPdnmg
女子C「それに、髪伸ばしたところで」
ガッ
女子B「ひゃうっ!?」
女子C「この巨乳がなきゃ意味がないってもんだ」
サワサワモミモミモミモミ
女子B「ひあっ…ちょ、ちょっと女子Cちゃんっ……///」
女子C「此処か?此処がええのんか?」
女子A「橘もだけど、女子Cも負けず劣らず変態だと思う」(真顔)
84: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:53:37 ID:S51Korxz1o
女子C「そんな事言って……女子Aも揉んでほしいのかー!」
ガッ
女子A「ふわっ!?」
女子C「サイズは平凡だけど女子Aの胸もなかなか…」
サワサワモミモミモミモミ
女子A「もう、女子C!いい加減にしないと…うひゃあ…ッ…///」
女子C「フヒヒw可愛いのうww可愛いのうww」
※女の子同士の乳の揉み合いはよくある光景。
85: ◆UTA.....5w:2012/1/31(火) 20:56:18 ID:S51Korxz1o
>>65さんの嬉しい書き込みにより、モブの小ネタを考えたら暴走しちゃったよ!の巻。
これにて投下終了です。
支援して下さって本当にありがとうございます!
86: 名無しさん@65:2012/1/31(火) 22:02:46 ID:F2cjRmPnz6
やっぱモブもいいキャラしてるなー
てか、男子Cと性格同じすぎて男子Cに感情移入しちゃう不思議
そういえばメインキャラにおにゃのこいないのも珍しいな
っCCCCC
87: 名無しさん@読者の声:2012/2/1(水) 08:16:37 ID:iIheZSRL/E
いいな、青春だ
面白い
っCCC
88: ◆UTA.....5w:2012/2/1(水) 23:41:24 ID:qL3BUknhLU
>>86
65さんが男子C…だと…?これはもう、男子Cの出番を増やさないといけませんね(*´ω`*)
おにゃのこはストーリーを進めたら登場させる予定ですが、メインは4馬鹿です。
>>87
青春出来ていますか?頑張って甘酸っぱくしていこうと思います(`・ω・´)
ありがとうございます…!
支援感謝です!投下します。
89: ◆UTA.....5w:2012/2/1(水) 23:43:35 ID:As22E0pO8E
──自販機前
鳴海「んー…何飲もうかなー」
橘「買う物が決まってないなら退け。…っと、財布、」ゴソゴソ
ポロッ
鳴海「メガネ、何か落ち──…」
橘「!?あの馬鹿いつの間にっ…」バッ
鳴海「……なんで水風船?」
橘「あ?えっと……なんでだろうな?俺のじゃないぞ?」アセアセ
鳴海(怪しい…)ジィー
90: ◆UTA.....5w:2012/2/1(水) 23:48:32 ID:qL3BUknhLU
橘「あー…お前にやる。さて、コーヒー牛乳コーヒー牛乳」
鳴海「ちょ、水風船なんかいらね……逃げやがった」
鳴海「水風船ねぇ。懐かしいじゃん」
ピッ──ガコン!
鳴海「折角貰ったのに、使わないってのも悪いしな」
鳴海「有難く使わせてもらうぜ、メガネくん」ニヤニヤ
91: ◆UTA.....5w:2012/2/1(水) 23:56:35 ID:As22E0pO8E
──教室
ガラガラ
篠原「あ、お帰り。やっぱりコーヒー牛乳だ」
橘「ん」ゴクゴク
桃山「あら?なるみん置いて来たの?」
橘「ん」ゴクゴク
橘(くそっ…よりによってクソチビかよ。余計な事言わなきゃいいが…いや、あいつなら……)ゴクゴク
橘「言っちゃいますよね…!」
篠原&桃山「?」キョトン
92: ◆UTA.....5w:2012/2/1(水) 23:59:35 ID:As22E0pO8E
ガラガラ
鳴海「たっだいまー♪」
篠原「おっ帰りー」
桃山「置いてきぼりくらった割に、随分とご機嫌ね」
鳴海「そうそう、置いてくなんてまったく酷いよなぁ」ニンマリ
橘「おい、お前さっきから何ニヤニヤして──…」
パシャッ!
鳴海「安心しろ、峰打ちだ」フッ
93: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:02:50 ID:qL3BUknhLU
篠原「あ、水風船…?」
桃山「アンタ、教室でそんなもん投げちゃ駄目でしょ!」
鳴海「安心しろ、水は少なめだ」フッ
篠原「あはは、橘ギリギリセーフだったね」
橘「……」
篠原「橘?」
橘「眼鏡に飛沫が飛んでるわこのノーコンがあああああぁ!!」
94: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:05:50 ID:As22E0pO8E
鳴海「眼鏡がちょっと濡れたくらいでカリカリすん──…」
ビュッ! ブシュウゥゥゥ
橘「安心しろ、服には掛けていない」フッ
鳴海「」ポタポタ
桃山「ちょっと何やってんのよ!あらまあ、コーヒー牛乳…早く拭かないと服についちゃうわよ」
鳴海「やりやがったな、クソメガネ…」
橘「先に仕掛けてきたのはお前だ、クソチビ」
95: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:10:41 ID:As22E0pO8E
鳴海「チビチビうるせーんだよクソメガネ!」
橘「チビにチビと言って何が悪いんだ、ク・ソ・チ・ビ」
鳴海「あ゙?」
橘「あ゙?」
バチバチバチ…!(飛び散る火花)
鳴海「表出ろクソメガネ!」
橘「上等じゃねーか、クソチビ!」
桃山「ちょっとぉ…」
篠原「楽しそうな展開」wktk
96: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:17:36 ID:As22E0pO8E
──グラウンド
ヒュウゥ…
鳴海「前々からテメェは気に食わなかったんだよ」
橘「ほう、それは奇遇だな。俺もだ」
鳴海「勝負だ、インテリもどきクソメガネ!」バッ!
橘「かかってこいよ低能短足クソチビが!」ババッ!
桃山「止めなさいよ、二人共」おろおろ
篠原「外寒い外寒い外寒い」ガクガク
97: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:24:21 ID:qL3BUknhLU
パシャッ!
桃山「きゃっ……あれ?…水風船?」
鳴海「テメェ避けんなクソメガネ!」
橘「フハハハ!当てられるもんなら当ててみろよおチビちゃん!」
パシャッ!パシャッ!
桃山「……帰りましょ」
篠原「え?なんで?決闘の最中なのに」
桃山「遊んでるだけじゃないの。心配して損しちゃったわ」ハァ
98: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:26:48 ID:As22E0pO8E
橘「お返しだクソチビ!」
鳴海「何処投げてんだよノーコンメガネ」ヒョイ
桃山「ほら篠くん、アタシ達はさっさと帰──…」
パシャッ!
桃山「」ポタポタ
橘「悪い。オカマに当てるつもりはなかった」
鳴海「あーあ、何やってんだよ」
99: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:31:48 ID:qL3BUknhLU
橘「元はと言えばお前が避けるからだろうが!」
鳴海「あ?テメェも避けてたじゃねぇか!」
篠原「桃ちゃん大丈夫?風邪引くよ?」
桃山「……」ポタポタ
篠原「おーい、桃ちゃん…?」
桃山「……」スッ
篠原「えっ何か変なポーズしてる」
100: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:35:29 ID:As22E0pO8E
橘「クソチビ!」
鳴海「クソメガネ!」
桃山「握力×…」ビシッ
橘&鳴海「…ん?」
桃山「体重×…」ビシッ
橘&鳴海「なんだ?」
桃山「スピード=…」ビシッ
橘&鳴海「何すかその方程式」
桃山「破壊力!!!」カッ!!
橘&鳴海「!?」
101: 名無しさん@読者の声:2012/2/2(木) 00:35:59 ID:FM94wc4.O6
最初から見てるよ!!
ここに一年間いるけど今までで大好きwww
支援!!
102: 祝!100行きました! ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:38:24 ID:qL3BUknhLU
ドッ!!
ズガシャァァン!!!
篠原「ええww二人共ぶっ飛んだwww」
桃山「ま だ や る か い ?」
鳴海「やりません」
橘「すみませんでした」
篠原「何故だろう、桃ちゃんの背中に侠客(おとこ)立ちが見える…」
※気になる人は「素手喧嘩」or「握力×体重×スピード=破壊力」でググってみてね!
103: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:44:12 ID:As22E0pO8E
桃山「帰るわよ!…もう、びしょ濡れになっちゃったじゃないの!」プンプン
鳴海(このオカマ恐ろしい…)
橘(まさか握力で花の香水……いや、考えるのは止めよう)
篠原「……」ウズウズ
篠原「えいやっ」
パシャッ!
鳴海「ぶあっ」
橘「冷てっ」
篠原「安心しろ、鳴海のコーヒー牛乳を洗い流したまでだ」フッ
104: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:49:00 ID:qL3BUknhLU
鳴海「テメェ篠原!」
橘「…俺の眼鏡を濡らすとはいい度胸だな?」
桃山「篠くんまで……」
篠原「全員濡れたからおあいこ、だね」ニッコリ
パシャッ!
篠原「」ポタポタ
鳴海「これで全員、だろ?」ニンマリ
105: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:55:08 ID:qL3BUknhLU
篠原「…やったなぁ?」ニンマリ
橘「お前ら、俺の眼鏡を濡らした罪は重いぞ?」
鳴海「かかってこいよボンクラ共!」
アハハハ… アハハハハ… キャッキャッ!
桃山「……あの子達って本当に馬鹿よね」クス
生徒指導「ああ、まったくだな」クス
生徒指導「授業始まってますよ、4馬鹿さん」(超笑顔)
桃山「」
106: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 00:57:18 ID:qL3BUknhLU
鳴海(こうなったら、最終兵器だ…!)
鳴海(自販機で買った牛乳を入れてやるぜ)ニマニマ
鳴海「おい!其処のボンクラ共!これでも食らえー!」
シュッ!(牛乳爆弾発射)
橘「」スッ
篠原「」スッ
桃山「!?」サッ
パッシャーン!!
107: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 01:01:16 ID:qL3BUknhLU
生徒指導「」ポタポタ
桃山「きゃー、咄嗟に避けちゃっ……なんか臭っ!」
鳴海「え…生徒指導…」
橘「何故此処に!?」
篠原「ていうか臭っ…なんか臭い!」
橘「生徒指導乳臭えww」
生徒指導「……」フルフル
生徒指導「がっちゃめらえー!!!」
桃山「誰よ生徒指導先生にプロレスラー憑依させたの」
生徒指導「I am Seito Shido!!」
※気になる人は「黒のカリスマ」でググっt(ry
108: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 01:03:26 ID:qL3BUknhLU
────‐‥
ガラカラ
鳴海「しつれーしましたー」
橘「まさか居残りで反省文を書かされる事になるとは…」
篠原「先生臭かったww」
桃山「大体、水風船なんて何処から持ってきたのよ」
橘「」ギクッ
桃山「どうしたのよ?」
橘「いや、何も…?」ダラダラ
桃山「怪しいわねぇ…」
109: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 01:05:42 ID:As22E0pO8E
鳴海「………」
鳴海「あー、あれ自販機の前に落ちてたんだよ。なぁ、橘」
橘「あ?ああ、うん…」
桃山「本当にぃ?なんか隠してなーい?」ジトー
鳴海「隠してねぇよ」
橘「……」
篠原「あー!今思ったー!」
篠原「なんか皆でジャージってペアルックみたいだねー!」
鳴海「なんだよ、いきなり」
桃山「篠くんとペアルック…だと…」
110: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 01:08:17 ID:qL3BUknhLU
篠原「皆制服なのに俺達だけジャージって、運動部員にも見えてきた」
篠原「よし、教室までダッシュだ皆!」
桃山「あーん、待ってよ篠くん」
タッ タッ タッ タッ…
鳴海「何だあれ」
橘「……おい、」
橘「なんで嘘を吐いた」
111: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 01:10:54 ID:As22E0pO8E
鳴海「嘘?何が?」
橘「だってお前、あの水風船……」
鳴海「俺は確かに“自販機の前に落ちてた”水風船を拾ったんだけど?誰が落としたかの話なんてしてねぇし、嘘は吐いてねぇもん」
橘「鳴海…」
鳴海「何を隠したいのかは知らねぇけど、メガネに借りを作っとくのもいいかと思ってなー?」ニンマリ
橘「……」
鳴海「感謝しやがれ、クソメガネー!」
112: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 01:13:03 ID:As22E0pO8E
橘「鳴海、ありが──…」
鳴海「あ、そうだ」
鳴海「お前に投げた水風船、のり仕込んどいたから今頃制服カッピカピかもな」ケラケラ
橘「なん…だと…?」
鳴海「いいじゃん、カピカピ。変態メガネにぴったりの擬音じゃね?」
橘「こんの…クソチビがああああああぁ!!」
鳴海「あーん、篠くぅーん」タタタッ
113: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 01:15:01 ID:As22E0pO8E
橘「……ったく、」
橘「…感謝だけは、しといてやる」
114: 名無しさん@読者の声:2012/2/2(木) 01:20:46 ID:qL3BUknhLU
ネタ入れすぎて心配!
俺だけ見てりゃいいんだ!の巻。
これにて大量投下終了です。
>>101
わーん、そんな嬉しい事を言って頂けるなんて…本当にありがとうございます(´;ω;`)
これからも頑張ります。支援感謝です!
115: ◆UTA.....5w:2012/2/2(木) 17:27:37 ID:n9ecgHDJME
今晩は、1です。
読者スレでの皆さんからの辛辣な書き込みに、グサリときました。こういった書き込みをSSのスレ内で発言するのはどうかと思ったのですが、該当スレの検討がつかずこのような書き込みをする事をお許し下さい。
腐臭がするとのご指摘がありましたが、私自身腐っている自覚はなく、またそのような展開は一切ありません。イケメン設定に関しても、篠原にのみのつもりでした。伏せ字ネタをご理解頂けた方には察しがつくかと思いますが、乙女心が欠落している私が胸きゅん展開を目指した結果に生まれた代物です。
言い訳がましいと自分でも思い、書き込むかどうか迷いましたが、不快に感じる方を無視したまま通常通り投下を始めるのは、私自身辛いと感じました。
長々と語ってしまいましたが、少しでも楽しんで頂ける内容になるように努力していきたいと思いますので宜しくお願い致します。こんな拙作を好きだと言って下さってありがとうございます。また、つまらないと感じた方が「また読んでみてやろうかな」と思えるものになれば、と思います。
此処まで読んで下さってありがとうございました!
116: 名無しさん@読者の声:2012/2/2(木) 18:19:32 ID:GZrvr4lBv2
俺は好きだよ
普通に楽しめてる
頑張れ
CCC
117: 名無しさん@読者の声:2012/2/3(金) 20:06:08 ID:D8xiiITmIM
支援あげ!
応援している(`・ω・)
118: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 18:53:28 ID:Drdi/RDOBg
>>116
ありがとうございます、凄く嬉しいです。これからも楽しんでもらえるように頑張りますね!
>>117
応援ありがとうございます!
完結させられるまで頑張りますので、見守って頂けると幸いです。
支援感謝です!夜に投下しに来ます。
119: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 21:31:33 ID:Vqp1Lc4jdo
キーン コーン カーン コーン…
鳴海「んー…終わり終わり!」
篠原「○クドナルド寄って帰らない?」
桃山「いいわね、お昼済ませちゃいましょ」
橘「午前中で学校が終わるのは楽でいいな」
担任(い、言わなきゃ……生徒にビビってちゃ駄目よ、私!)ドキドキ
120: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 21:33:38 ID:Vqp1Lc4jdo
担任「ちょちょちょちょっと、君達。浮かれるのはいいけど、テストが控えてる事を忘れちゃ駄目よ!」
篠原「忘れてないよ?」
橘「学年末テストだろう?」
鳴海「それが終われば春休みだろ?」
桃山「そして可愛い後輩を迎え入れて二年生、よね?」
担任「はい!キョトン顔×4入りましたー!あざーす!」
121: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 21:35:15 ID:Vqp1Lc4jdo
鳴海「じゃ、そういう事で」
篠原「担任先生、またね」ノシ
担任「はい、さような……NO!NO!NOー!違うの、待って!聞いて!」
桃山「担任ちゃん、何だかキャラがおかしいわ…大丈夫かしら」
橘「いや、これは手遅れだろうな」
担任「……せ、生徒指導先生から、貴方達に伝言があるの。ちょっと読ませてもらうわね!」ゴホン
122: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 21:36:29 ID:Vqp1Lc4jdo
生徒指導『やあ、4馬鹿諸君。元気でやっているだろうか。まぁ、先生いつも学校に居るから元気なのは知ってるけどね』
鳴&橘「うわ。うぜー…」
生徒指導『はい、今うぜーとか言っちゃった奴お尻ペンペン30連発な』
鳴&橘「エスパーかよ」
123: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 21:37:47 ID:Vqp1Lc4jdo
生徒指導『ところで諸君、来週に学年末テストを控えている事は知っての通りだが、それが終われば春休みだなんて浮かれてはいないだろうか』
鳴海「……」
生徒指導『可愛い後輩達が入学して、晴れて先輩に──なんて浮かれてはいないだろうか』
桃山「やだこの人エスパーすぎて怖い」
124: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 21:39:21 ID:rBnFjYDgtI
生徒指導『甘い、甘いよ4馬鹿諸君。俺がそう易々と楽しいだけのスクールライフを提供すると思うかね。諸君は余りにも多くの先生方(特に俺)に迷惑を掛けすぎた。しかし、俺も鬼ではないのだ。分かるだろう?』
鳴海「本気と書いてマジでうざいな」
生徒指導『そこでだ諸君、こうしようではないか。学年末テストで全教科において、赤点をとる事を禁ずる。これが守れなかった場合、諸君に春休みというものはないと思いたまえ』
125: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 21:40:30 ID:rBnFjYDgtI
橘「なんだ、余裕じゃねぇの。天才メガネ様の俺にとっては容易い──」
生徒指導『ただし、この条件には連帯責任が適応される。つまり、4馬鹿の内、1人でも赤点だった場合、全員仲良く春休みに補習を受けてもらう。なに、学年トップの天才メガネ様(笑)が居るんだ、簡単な事だろう』
篠原「やっぱりエスパー…なのかもしれない」ゴクリ
橘「(笑)は必要ないだろ!」
126: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 21:43:02 ID:rBnFjYDgtI
生徒指導『それでは、諸君の武運とめくるめくスクールライフを祈って───学園の父、生徒指導より』
橘「……」
篠原「……」
鳴海「……」
桃山「……」
担任「……(よし、噛まずに言えた!)」
全員「…………」
※担任先生以外、無表情でお送りしています。
127: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 21:47:37 ID:rBnFjYDgtI
──職員室
ガラガラ
担任「あ、生徒指導先生」
生徒指導「担任先生、お疲れ様です」
担任「あ、あの…生徒指導先生の手紙…」
生徒指導「ああ、4馬鹿共に伝えてくれたんですか?有難うございます」
担任「あ、はい…!でも、あの内容って本当なんですか?その、連帯責任……」おずおず
128: ◆UTA.....5w:2012/2/4(土) 21:51:22 ID:Vqp1Lc4jdo
生徒指導「あっはっは!そんな訳ないでしょう!」
担任「えっ」
生徒指導「流石にそんな事は出来ませんよ。ただ、いつもの仕返しに、ちょっとした悪戯です」ニコニコ
担任「…悪戯、ですか」
生徒指導「少しは勉強にも身を入れてもらいませんと!」
担任「……はあ、そうですか」
129: 名無しさん@読者の声:2012/2/5(日) 02:42:00 ID:lc8RQVBUOw
っCCCCC
130: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:23:42 ID:pHMuINovlE
>>129
支援感謝です!
中途半端ですが、切りのいい所まで投下します。
131: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:24:39 ID:pHMuINovlE
──in ○クドナルド
橘「担任に余裕宣言をしてきた訳だが、お前ら本当に大丈夫なんだろうな」
鳴海「…お前らって言いつつ、なんで俺を見てんだよ」
橘「お前のようなタイプに馬鹿が多いのはありがちだろ」
鳴海「失礼な奴だな……言っとくけど、こう見えて俺の頭は平均的なんだぜ」ドヤァ
橘「別にドヤ顔をする事じゃないだろ」
132: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:27:05 ID:wAgwHO0MNI
橘「じゃあ、お前が赤点を取る可能性はないのか?」
鳴海「ほぼないんじゃね?赤点なんか今まで取った事ねぇよ、俺」
橘「お馬鹿キャラじゃない…だと…」
橘「鳴海はとりあえず心配無用、か……」チラッ
篠原「へ?俺?」
橘「お前みたいなタイプは才色兼備で胸糞悪い設定がありがちだとは思うが…よくよく考えれば言動が馬鹿すぎる」
133: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:30:33 ID:wAgwHO0MNI
篠原「俺も赤点取った事ないよ」
鳴海「篠原は俺より頭いいぞ?テスト直しで何回か見せてもらった事あるけど」
篠原「えっへん」
橘「鳴海より上、という事は平均以上って事か。…やっぱり胸糞悪いありがち野郎だった」
鳴海「つーか、オカマがやけに大人しいんだけど?」
桃山「」ギクッ
134: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:32:10 ID:pHMuINovlE
橘「おいオカマ、お前まさか…」
桃山「……」
桃山「ふふ。アタシ、理数系にめっぽう弱いのよねー…ふふ、ふふふ…」(遠い目)
橘「赤点は?」
桃山「一学期の期末テストで取ったわよ、数学…」
篠原「えっ、桃ちゃん俺より賢いと思ってた」
橘「流石の俺もオカマはノーマークだった」
鳴海「へぇ、オカマって俺より馬鹿だったんだ」ニヤニヤ
135: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:35:16 ID:pHMuINovlE
桃山「な、何よっ…苦手な教科の一つや二つ、あったっていいじゃないのよ!」
橘「貴様は本物の馬鹿か。今回に限っては俺の春休みが懸かっているんだぞ」
桃山「ちゃんと勉強するわよぅ…」
橘「そうか、頑張れよ」
橘「………とでも言うと思ったかこのオカマがぁあああ!」
桃山「」ビクッ
136: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:40:09 ID:pHMuINovlE
橘「ノーマークだった俺様の期待を裏切りやがって!お前の所為で俺の美乳タイムが減るかもしれないんだぞ!」
橘「勉強するだぁ?赤点を取る程の苦手科目を一人で勉強したところで、簡単に克服出来るとでも思ってんのか?」
橘「馬鹿か?馬鹿なんだな?そうか、もういい!お前の言う事なんぞ信用出来るか!美乳はお前に任せられん!」
桃山「えぇぇ…」
篠原「なんか必死だけど、その理由が美乳タイムっていうのがねぇ……」
鳴海「メガネの変態加減は今に分かった事じゃねぇだろ」
137: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:44:09 ID:pHMuINovlE
桃山「…どうしろって言うのよ」
橘「決まってんだろ。俺が教える」
桃山「あ、アンタがアタシの為にそこまでしてくれるなんて…!」グスン
桃山「そうね、あと一週間近くあるものね。アタシ頑張るわ!じゃあ、今から図書館にでも行きましょうよ!」
鳴海「どうせ暇だし、図書館くらい付き合ってやるか」
篠原「俺も行くー!」
桃山「うふふ。二人共、図書館では静かにね?」
138: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:46:55 ID:wAgwHO0MNI
橘「誰が図書館でやると言った。勝手に決めるな」
桃山「え?じゃあ何処で…」
橘「お前の家に連れて行け」
桃山「なっ!?ななな、なんでアタシの家なのよっ」アセアセ
橘「この俺様がオカマごときの為に毎日図書館通いをして時間を割くとでも思ったか?否!!」
橘「今日、一日で基礎からみっちりたたき込んでやる。泊まり掛けでな」
139: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:52:04 ID:pHMuINovlE
桃山「そ、そんな…」
橘「安心しろ。基礎さえ理解していれば、残された時間は一人で勉強すれば事足りる」
桃山「だっ駄目!駄目駄目!絶っっ対に駄目!!アタシの家なんて何もないし楽しくないわよ!!」アセアセ
橘「遊びに行く訳じゃない、楽しくなくて結構。案内しろ」ガシッ
桃山「いやあああああ無理いいいいいい」ズルズル
140: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 19:57:52 ID:wAgwHO0MNI
鳴海「わざわざオカマん家に泊まりたくねぇな。俺、パス」
篠原「何言ってんの?さっき付き合ってやるって言ってたじゃん」
鳴海「それは図書館の話。行きたいなら勝手に行けよ」
篠原「鳴海も桃ちゃん家ってどんな感じなのか気になんない?なるよね?」ガシッ
鳴海「なんねぇよ!どうせフリフリピンクのキモい部屋だろ離せえええええええ」ズルズル
141: ◆UTA.....5w:2012/2/5(日) 20:00:45 ID:pHMuINovlE
これにて投下終了です。
読んで下さった方、支援して下さった方、本当にありがとうございます!
142: 名無しさん@読者の声:2012/2/5(日) 20:23:23 ID:avPVj.d99o
皆さんいいキャラしてらっしゃるwww
っCCC
143: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 21:15:34 ID:jvh.yzQUbQ
>>142
何か特徴をと考えた結果、濃厚な面子になってしまいましたw
4馬鹿のセンチメンタルを書き終えるまでお付き合い頂けると幸いです。
支援感謝です!投下します。
144: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 21:17:31 ID:jXkubC9c3g
──桃山家、玄関前
橘「此処か」
桃山「うぅ…アタシの家は駄目だって言ったじゃない」グスグス
篠原「よし、レッツゴ──…」
桃山「ちょっと待ったあーっ!!」
鳴海「唾飛ばすなよオカマ」
145: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 21:20:06 ID:jvh.yzQUbQ
桃山「アンタ達、家に入る前に一つだけ約束してちょうだい!」
篠原「約束?何を?」
橘「さっさと言えよオカマ」
桃山「その“オカマ”っていうの禁止!絶対に禁止!」
鳴海「だってオカマじゃん」
篠原「じゃあ“桃ちゃん”は?」
146: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 21:23:47 ID:jvh.yzQUbQ
桃山「出来ればナシね。アタシ、家では普通の息子なのよ」
橘「そりゃチ○コ付いてりゃ息子だわな」
桃山「お黙り!」
桃山「いいわね、アタシは至って普通の息子!オカマなんて言っちゃ駄目なんだからね!分かった?」
鳴海「だってオカ──…」
桃山「桃 山 く ん !」クワッ
147: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 21:29:46 ID:jvh.yzQUbQ
ガチャ
?「先程から家の前でごちゃごちゃと……誰かね?」
篠原「あ、えっと…こんにちは?」ヘラッ
鳴海「おい、誰だよアレ」
桃山「」
橘「おい、オカ……桃山」
?「弟、何を固まっている。この子達は友人か?」
148: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 21:31:51 ID:jvh.yzQUbQ
?「聞いているのか、弟よ」
桃山「」ハッ
桃山「あ…ああ、僕の友達だよ。皆、紹介するね。僕の姉さん」キリッ
桃姉「ほう、友人とは珍しい。弟が世話になっているね、私は彼の姉だ」
橘(姉のキャラ濃すぎるだろ!)
鳴海(オカマのキャラチェンジまじパネェ!ウケるんすけど!)
篠原(桃ちゃん一瞬でリボンをネクタイに替えた…!)
149: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 21:39:46 ID:jXkubC9c3g
桃姉「む、皆まで何を固まっている」
篠原「…ハッ!あ、篠原です」
鳴海「…っ…鳴海っす…」プクク
橘「どうも、橘です」
桃姉「ああ、宜しく。さぁ、こんな所に立っていないで中に入るといい」
桃山「……皆、上がって」ニコ
鳴海「…っ」←笑いを堪えてる
150: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 21:44:34 ID:jXkubC9c3g
──リビング
桃山「ただいま、母さん」
桃母「お帰りー…あら、お友達?」
一同「お邪魔します」ペコリ
桃山「今日、皆でテスト勉強しようと思うんだ。泊まるつもりだけどいいかな?」
桃母「勿論よ。じゃあ、夕飯張り切って作らなくちゃね〜」ニコニコ
桃母「お母さん早速お買い物行ってくるから、皆さんごゆっくり♪」
151: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 21:53:16 ID:jvh.yzQUbQ
──桃山の部屋
篠原「あれぇ?もっと女の子みたいな部屋かと思ってた」
桃山「家では普通の息子なのよ?そんな訳ないでしょ!アンタ達が居るお陰で変な汗掻いた……」
鳴海「…くくっ、うはは、あははははは!ひーっ!」バンバン
桃山「そんなに笑わないでよ…」
152: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 22:00:10 ID:jvh.yzQUbQ
橘「中性的すぎて見当が付かなかったが、姉だったんだな」
篠原「桃ちゃんと何となく似てるね。喋り方は変だけど」
桃山「姉は昔から女の子っぽくないのよ。女子校でモテモテらしいわよ」
鳴海「あっはははは!」
桃山「アンタちょっと笑い過ぎよっ」ペシッ
153: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 22:08:02 ID:jXkubC9c3g
桃山「そもそも、アタシがこうなったのは姉の所為でもあるの」
篠原「お姉さんの?なんで?」
桃山「そうね、話せば長くなるんだけれど…」
鳴海「じゃあいいわ」
橘「オカマの性癖に興味なんぞないしな」
桃山「あれは、アタシがまだ一人称が“僕”の頃だったわ──」
橘「始めるのかよ」
154: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 22:11:35 ID:jvh.yzQUbQ
これにて投下終了です。
次は番外編のようなもので、桃山の過去話を投下する予定です。随時と文体を変えての投下になりますが宜しくお願いします。
此処まで読んで下さってありがとうございます!
155: ◆UTA.....5w:2012/2/6(月) 22:12:55 ID:jvh.yzQUbQ
「随分と」でした(´・ω・`)
156: 名無しさん@読者の声:2012/2/7(火) 03:29:01 ID:R4AFrbnJ1A
wktk
パンツは脱いだ方がいい?
っC
157: 名無しさん@読者の声:2012/2/7(火) 21:37:48 ID:aTgMsJ/gf2
CCCCC
158: ◆UTA.....5w:2012/2/8(水) 21:19:20 ID:wAgwHO0MNI
>>156
アッー!パンツは履いておいて頂きたいですw
今日は凄く寒いですし、風邪を引いてしまいますので。パンツのみならず、服もお願いします…!
>>157
Cがいっぱい嬉しいです(*´∀`*)
冷えた体が暖まるようです。
支援感謝です!投下開始します。
159: ◆UTA.....5w:2012/2/8(水) 21:22:32 ID:Cj04wZXecw
【桃山少年の憂鬱】
文化祭──学生達が自らの案を出し、日常の活動による成果の発表などの目的で行われる学校行事である。(一部Wikipediaより引用)
二学期に入った今、僕達の中学でも、文化祭に向けての準備が始まろうとしていた。中学三年生、最後の文化祭。これが終われば一気に受験モードへと切り替わる所為か、皆真剣に取り組んでいるようだ。
「桃山くん、これ着てみてよ」
クラスメイトの女子が、僕に向かってコスプレ衣装(所謂メイド服というやつだ)をピラピラと広げながら差し出してきた。
「無茶言わないでよ。大体、メイド服は女子が着るんだろ?」
前言撤回。真剣であって、そうでない。“最後のお遊び”に一生懸命になっているだけなのだろう。
160: ◆UTA.....5w:2012/2/8(水) 21:32:08 ID:bpXWVrAic2
「えー…絶対似合うのにぃ。桃山くんのお姉ちゃんも一昨年男装してたじゃない」
「中学生活最後の文化祭で、姉弟揃って異性の格好しろって言うの?」
「お姉ちゃんは格好良かったし、桃山くんもきっと可愛くなるよ。そしたら伝説の姉弟として語り継がれるかも……なんて」
ごめんなさい、と紺色のプリーツスカートを翻し、女子生徒はメイド服を持って僕の元を去って行く。
嗚呼、違うんだ。待ってくれ。心の中でそう懇願しても、黒いエプロンドレスは僕の元へ戻ってくる事はなかった。
161: ◆UTA.....5w:2012/2/8(水) 21:42:28 ID:qL3BUknhLU
僕達のクラスの催し物は、仮装喫茶店という何とも心惹かれるものだった。各々で衣装を用意し、それを身に纏って接客をする。
僕がメイド服を着る、唯一のチャンスだった。
釈明しておくが、僕は決してコスプレが好きな訳じゃなければ、メイドさんに萌えるオタクという訳でもない。
ただ、あの衣装を着たかっただけなのだ。あの滑らかな曲線を描くパフスリーブの黒いワンピースに、フリルが施されたエプロン、髪飾りに勝るとも劣らないホワイトブリム──恐らくこれから先、僕には縁がないであろう代物。
ただ、それをこの身に纏ってみたいだけなのだ。
162: ◆UTA.....5w:2012/2/8(水) 21:54:48 ID:As22E0pO8E
***
「桃山くんのメイドさん、私は少し見てみたかったな」
オレンジ色に照らされて愛らしく微笑むこの子は、同じクラスの梅川さん。僕の彼女である。
がさつな他の女子とは違って、彼女はとてもたおやかだ。清楚で淑やかな彼女こそ、大和撫子と呼ぶに相応しいと僕は思う。
「梅川さんこそ、裏方なんて。きっと、凄く似合うと思うのに」
ふと、脳裏に彼女の姿を浮かべて口元を緩める。僕の脳の奥で、エプロンドレスを纏った梅川さんは恥ずかしそうにはにかんでいた。
可愛い。間違いなく可愛い。僕が彼女なら、迷う事なく袖を通すというのに。
163: ◆UTA.....5w:2012/2/8(水) 22:11:25 ID:XZM9R81ObI
それなのに梅川さんときたら困ったように眉を寄せて、僕にこう言った。
「私には似合わないわ」
ふわり、風に揺れる黒い髪はレースカーテンのように柔らかく流れる。憎たらしい言葉を発する唇は桜色。伏せられた睫毛は、マッチ棒を乗せられる程に長い。
これ程までに、美少女という言葉が当て嵌まる少女が居るのだろうか。
そんな彼女が、一体何を謙遜する事があるのだろう。僕なんて、男という性別を乗り越えてでも袖を通したいと思っているのに。
人の気も知らないで、まったく失礼な女子である。
164: ◆UTA.....5w:2012/2/8(水) 22:21:42 ID:ki46t9YtMY
「どうして着たがらないのかしら……あんなに可愛いのに」
長い影を伸ばして去って行く梅川さんの後ろ姿を見つめながら、溜め息混じりに呟いた。
思わず口をついて出た言葉に、慌てて口元を押さえる。キョロキョロと辺りを見渡して周りに人が居ないのを確認すると、自然と安堵の吐息が洩れた。
──僕には、誰にも言えない秘密があるのだ。
「アタシの気持ちなんて、誰にも分からないのよね…」
僕の秘密。それは、まごうことなく、この隠された裏の顔である。
165: ◆UTA.....5w:2012/2/8(水) 22:25:25 ID:JlaWwk8fx.
これにて投下終了します。
突然の小説体で読みづらいかとは思いますが、お付き合い頂けると幸いです。
此処まで読んで下さってありがとうございます!
166: 名無しさん@読者の声:2012/2/9(木) 09:04:59 ID:t/3Pct9RoE
文体変わりすぎてビビったww
支援!支援!
167: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 11:11:16 ID:jNoOxKjX8o
>>166
驚かせてしまってすみません、衝動が抑えられずにやってしまいましたw
この話が終わったらいつもの文体に戻りますので、どうかそれまでお付き合い下さい。
間が空いてしまってすみません。投下します。
168: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 11:17:03 ID:Q7te1ItLPI
僕がこうなってしまったのにも、それなりの理由がある。
クラスの女子も言っていたように、僕には姉が一人居る。
一昨年の文化祭、当時中学三年生だった姉は、体育館のステージの上で王子様を演じていた。男子生徒を差し置いての、クラスの女子達の熱烈なラブコールによるものだったらしい。
結果、姉には多くのファンがつき、卒業式ではスターばりに囲まれる事となった。
すらりと高い身長に、中性的な顔立ち。男も羨む学園の王子様──それが僕の姉であり、僕がこうなってしまった最大の原因である。
169: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 11:25:50 ID:Q7te1ItLPI
「お姉ちゃん、お祖母ちゃんから荷物が届いているわよ」
母さんのその一言に、姉さんはあからさまに表情を歪めて頭を掻いた。普段からポーカーフェイスな姉にこんな顔をさせるものと言えば、一つしかない。
父方の祖母からの贈り物。中身はずばり、洋服だ。
「うっ……」
贈り物の包装を解いた姉さんが、苦虫を噛み潰したような顔で仰け反った。
170: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 11:49:47 ID:jNoOxKjX8o
「姉さん、どうしたの?」
凡その予想は付いているにも関わらず、白々しく僕は問う。箱の中身が見たいからだ。
「……これを見てくれ、弟よ」
指先で摘まれながら箱の中から現れたのは、淡い桃色のワンピース。襟元にまでフリルが施されており、何とも女の子らしい代物だった。
──わあ、可愛いー!
思わず口をついて出そうになった本音を呑み込む。本当は、喉から手が出そうな程に興味津々なのだけれど。
171: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 11:55:47 ID:jNoOxKjX8o
「祖母は一体、私を幾つの子供だと思っているのか……」
「折角お祖母ちゃんが姉さんの為に買ってくれたんだ。有難く頂戴してあげなよ」
僕がそう言うと、姉さんは頭を押さえて項垂れた。やれやれ、と言うように溜め息を吐きながら、ワンピースを箱の中にしまう。
……要らないのなら、僕にください。なんて事は、流石に言えない。
172: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 12:14:28 ID:jNoOxKjX8o
父方の祖母は年に二度程、こうして姉にプレゼントを郵送してくる。僕にはたまにしかないけれど、そこに不満は特にない。
僕の父さんは四人兄弟の末っ子で、上は全て男の、所謂男兄弟だ。皆、それぞれに結婚をして子供が出来たが、見事なまでに生まれてくるのは男、男、男のオンパレード。
ずっと女の子を欲しがっていた祖母は、末っ子である父さんの子供が待望の女の子である事に、それはそれは喜んだらしい。
そんな訳で、祖母は姉さんを人一倍可愛がり、こうしてプレゼントを送ってくる、という訳だ。
……当の本人はフリルのワンピースなどを一切着ない、学園の王子様だという事も知らずに。
173: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 12:34:50 ID:jNoOxKjX8o
「あらぁ、着ないの?可愛いのに」
夕飯の支度をしながら、母さんが言った。姉さんの答えは聞くまでもない。
「母よ、私にあんなものが似合うと思うのか」
「じゃあ、そのワンピースどうするの?」
勿体ないわね、と母さん。
貴方の子供なのだから、このワンピースがどうなるのかは安易に想像がつくでしょう。
クローゼットの奥に押し込まれて眠る。これが毎度の贈り物の運命。嗚呼、可哀想なワンピースちゃん。
174: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 12:45:54 ID:Q7te1ItLPI
「…祖母には後で電話で礼を言っておくよ」
「昔は写真に撮って送ってあげてたじゃない。似合ってたわよ?」
トントンと、包丁が俎板を叩く音がリビングに響き渡った。僕と姉さんの視線が静かにぶつかる。
バツが悪そうに眉を潜めて、姉さんがワンピースを手に自室へと引っ込んだ。
「可愛かったのにねぇ、お姉ちゃん。今でもきっと似合うのに」
「そうだね…」
はは、と渇いた笑みが零れる。自分の母親ながら、本当にこの人は抜けていると思う。
祖母に送った写真に写っていた少女。それは、姉さんではなく僕だ。母さんが言うワンピースが似合っていた子は、可愛かった子は──紛れもなく、この僕なのだ。
175: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 13:02:55 ID:jNoOxKjX8o
物心もつかない内はされるがままになっていたであろう姉さんは、成長するにつれてスカートというものから遠ざかり、気付いた頃にはすっかりパンツスタイルが定番化していた。
姉さん曰く、
「あのような格好は私には不向きだ…」
(勿論、後日談である)だそうだ。
確かに姉さんの性格に、可愛らしい洋服は不似合いだった。それに、祖母の選ぶ洋服はあまりにも少女趣味の度が過ぎている。
176: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 13:53:53 ID:LVNZjJhq3A
そうして僕が小学三年生になったある日、事件は起きた。
いつものように電話でお礼を言う姉さんに向かって、祖母が言ったのだ。
「そのお洋服を着たお姉ちゃんが見てみたいわ。そうだ、写真を送ってくれないかしら」
「勿論!」
子供ながらに気を遣ったのだろう。姉さんは明るく返事を返して電話を切り、早々に僕へと視線を移し、不敵な笑みを浮かべてこう言い放った。
「さあ、今すぐ着ているものを脱いでこれを着るんだ」
「えぇぇ!?」
桃山少年、九つの出来事であった──。
177: ◆UTA.....5w:2012/2/11(土) 13:54:51 ID:LVNZjJhq3A
これにて投下終了します。
読んで下さってありがとうございます。
178: 名無しさん@読者の声:2012/2/12(日) 22:23:33 ID:5lBHhuUjtU
皆可愛くて面白いwww
こういうの大好き!!
っCCCCCCCCC
179: ◆UTA.....5w:2012/2/13(月) 21:52:24 ID:uZOnOzXKHk
>>178
わーい、Cがいっぱい!そう言って頂けると本当に嬉しいです。ありがとうございます。
とても励みになります(*´ω`*)
投下します。
180: ◆UTA.....5w:2012/2/13(月) 21:54:49 ID:uZOnOzXKHk
背格好にそこまで差はなく、幼さ故にゴツくもない。少し遠目から写真を撮れば、これが女装した少年だとは誰も気付かない程度だった。
案外見た目も似ている事も伴って、デジタルカメラの画面に写る僕を、両親揃って姉さんだと信じて疑わなかった。
「可愛いじゃないか。よく似合ってるぞ」
「本当に。お祖母ちゃんも喜ぶわ」
にこにこと笑顔で画面を見つめる両親。そして、不機嫌にブーたれる僕と、少し申し訳なさそうに首を竦める姉さん。
この光景も、最初の内だけだった。
181: ◆UTA.....5w:2012/2/13(月) 22:07:57 ID:uZOnOzXKHk
可愛い、可愛いと写真を見せる度に褒めちぎる両親に、いつしか僕は味を占め、喜びを感じるようになっていった。祖母から洋服が届く度に心が踊り、自分なりに可愛らしいポーズまで考える始末。
果てには、胸の内で淑やかな女性を演じるようになっていった。
姉さんの罪悪感も、回数を重ねる毎に減っていったように思う。
表向き渋々といった表情を浮かべる僕の着ている服を、剥ぎ取るように脱がせてくるようになった。
この“姉さんの身代わり女装”は、僕が小学校を卒業するまで続く事となり、その頃には既に手遅れの状態になっていた。
僕は、可愛いものが大好きな乙女心というものが何たるかを、理解してしまったのだ。
182: ◆UTA.....5w:2012/2/13(月) 22:21:17 ID:uZOnOzXKHk
しかしながら、僕だって常識くらいは弁えているつもりな訳で。
男という性別に生まれたからには、スカートやブラウスをそう気兼ねなく身に付けられる筈がない事くらいは理解している。
梅川さんと付き合っているのだって、恋愛対象が女の子であると認識しての事だし、それに関しては抵抗もない。僕は別に性別に疑問を抱いている訳ではなく、至って普通の人間なのだ。
その心に、僅かばかりの乙女心を隠し持っている事以外は。
183: ◆UTA.....5w:2012/2/13(月) 22:37:29 ID:uZOnOzXKHk
***
「どうしたの、ぼーっとして」
「ああ、ごめん。ちょっと考え事してた」
流れる風のように涼やかで美しい声が、僕を現実に引き戻す。そういえば、梅川さんと下校途中だったのか。
僕の頭の中と言えば、数日前からあのメイド服の事でいっぱいだった。我ながら、とんだ変態趣味である。
「それでね、私にもメイドの格好をしろと言うんだけれど…」
「メイド…?」
184: ◆UTA.....5w:2012/2/13(月) 22:52:07 ID:ydXzZUk3ko
何とも魅力的なその響きに、僕の思考は停止する。まだ僕を惑わそうと言うのか、憎い奴め。
「断ろうと思うの。あの格好で人前に出るのは、やっぱり恥ずかしいわ」
「そう、勿体ない……」
桃山くんになら。そう言って頬を染める梅川さんの表情に、思考停止中の僕が気付く筈もない。
僕の視線は沈みゆく太陽へと流れていた。さようなら、太陽さん。さようなら、メイド服……。
185: ◆UTA.....5w:2012/2/13(月) 22:54:19 ID:uZOnOzXKHk
「こんな事なら、学校に置いて来ずに持って帰ってくるんだったわね。そうしたら、桃山くんにだけ着て見せてあげられたのに」
悪戯っぽく笑みを浮かべた梅川さんの頬が、夕焼けに染まる。物寂しげなオレンジ色の光さえ、彼女と重なれば美しく───…待て。今、何と言った。
学校に、置いてきた?何を?メイド服を?
それじゃあ、あのメイド服は今、誰も居ない教室で寂しく置いてきぼりになっているというのか。
186: ◆UTA.....5w:2012/2/13(月) 22:59:18 ID:uZOnOzXKHk
「桃山くん?どうしたの?」
そう言って首を傾げる仕草までもが愛らしく、僕にストップを掛ける。待て、早まるな、と。
「ちょっと考え事……いや、忘れ物をしたのを思い出したんだ」
しかし、僕の衝動はもう抑えがきかない。この先、こんなチャンスはもう二度とやって来ないかもしれないのだ。そう思うだけで、僕は居ても立ってもいられなかった。
あのメイド服に触れるチャンスは、今日しかない──。
187: ◆UTA.....5w:2012/2/13(月) 23:00:25 ID:ydXzZUk3ko
これにて投下終了します。
読んで下さってありがとうございます!
188: 名無しさん@読者の声:2012/2/13(月) 23:05:11 ID:8suo7e3v.U
メイド服の男の娘が居ると聞いて支援しに来ました( ^ω^)っC
189: 名無しさん@読者の声:2012/2/14(火) 12:17:31 ID:/ke9CwsHH2
このオカマ…安定の変態具合であるw
支援( ̄ー ̄)
190: 名無しさん@読者の声:2012/2/14(火) 18:50:47 ID:JLU0toeGlQ
C
191: ◆UTA.....5w:2012/2/14(火) 22:11:14 ID:bpXWVrAic2
>>188
男の娘と呼べる程、外見も中身も伴っていませんがそれでも宜しいでしょうかw
>>189
真面目に自分の性癖を語るなんて、本当に変態ですよね。実は(?)4馬鹿の中で一番の変態は彼なのかもしれませんw
>>190
⊃C⊂ ギュッ
沢山支援を頂けて、只今スーパーハッピータイムです(*´∀`*)
本当にありがとうございます。投下します。
192: ◆UTA.....5w:2012/2/14(火) 22:12:15 ID:bpXWVrAic2
梅川さんが何かを言っていたような気がするけれど、僕の足は止まる事なく学校へと向かっていた。
「……あった」
梅川さんの机に掛けられていた紙袋の中に、それはあった。まるで待ち侘びたと言うように、紙袋の中に納まっている。
それを優しく取出して、そろそろと周りを見渡す。廊下にひょっこり顔を出して人が居ないのを確認すると、滑らかなシフォン生地を目一杯抱き締めて僕は叫んだ。
「あーん、もうっ!可愛いー!」
193: ◆UTA.....5w:2012/2/14(火) 22:57:17 ID:YqGi4onR3Y
抱き締められたメイド服はふにゃりとしなり、その身を預けてくれる。
もしかすると、この子は文化祭で誰にも着て貰う事なく、紙袋の中で眠っているだけの運命かもしれない。
「可哀想にねぇ…」
こんなに可愛いのに。そう呟いて、ふと、いけない思考が脳を渦巻く。
少しくらい着てみても、罰は当たらないのではないか。その方が、このメイド服も喜ぶのではないか。
194: ◆UTA.....5w:2012/2/14(火) 23:45:49 ID:lcCo25KflM
「………」
ごくり。喉仏が緩やかに波打つ。
ほんのりと暗くなり始めたグラウンドに、運動部員の姿は見当たらない。電気の付いていない廊下は物音一つせず、まるで校内には僕しか居ないのではないかと思う程に静まり返っている。
今、僕を咎める者は誰も居ない。
「ほんの少し、本当に少しだけ…」
只今の身長、167センチ。体重は49キロ。まだ成長段階の細身の体なら、少し窮屈であっても入らない事はない筈だ。
195: ◆UTA.....5w:2012/2/14(火) 23:47:17 ID:lcCo25KflM
「う、わあぁぁー…」
冷気に触れて震える体を、メイド服は案外すんなりと受け入れてくれた。
贅沢に重なったシフォン生地が腰からふんわりと曲線を描く。少し骨張った男の肩は、パフスリーブが上手く隠してくれていた。
窓硝子に朧気に映る僕は、一見女の子のように思える。……胸がない事を除いては。
「もしかして、まだいけるんじゃないかしら」
ホワイトブリムを装着して、窓硝子をまじまじと見つめた。
本当に可愛い。メイド服って素晴らしい。何だか、自分が清楚に見えてくるのだから。
196: ◆UTA.....5w:2012/2/15(水) 00:08:10 ID:KSawvVPAPA
「うふふ、ふふふふ」
堪え切れず、口元からは笑みが零れる。数年ぶりに感じた、太股がむず痒くなる感覚。
窓硝子に映る自分に酔い痴れながら、スカートの裾を指先で摘んで広げた。
この格好をしたからには、一度は言ってみたい台詞がある。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
きゃーきゃーと一人で騒ぎ、地団駄を踏んだ。此処が教室であるという事をすっかり忘れ、はしゃいでいた時だった。
「桃山、くん……?」
不意に背後から聞こえた声に、僕の体は硬直した。
「梅…川……さん…」
197: ◆UTA.....5w:2012/2/15(水) 00:15:28 ID:KSawvVPAPA
教室の入り口に立っていたのは、口元を押さえ、目を見開いて固まってしまっている梅川さんだった。彼女の大きな瞳は僕を映し、まるで恐ろしいものでも見るかのように揺れている。
いや、彼女が見たものは紛れもなく恐ろしいものだろう。何せ、自分の彼氏がメイド服を着て、女子のようにはしゃいでいるのだから。
「……桃山くん、何をしているの」
「ち、違う。違うのよ梅川さん」
慌てて言い訳をしようとした僕の口調は、あろう事か女の子のものだった。
人間、隠し事をすればボロが出るものだ。
198: ◆UTA.....5w:2012/2/15(水) 00:19:03 ID:lcCo25KflM
嗚呼、彼女の物を身に付けて喜んでいるだけのシチュエーションなら、どれだけ良かったろう。
この衣装は彼女の物でもなければ、袖を通す事すらされていないというのに。自らの制服を脱ぎ捨て、きっちりとメイド服を着こなす僕の姿は、さぞや間抜けな事だろう。
「随分慌ててたようだったから、気になって後を追い掛けて来たの。……忘れ物って、それの事だったのね」
梅川さんの瞳が、驚愕から軽蔑へと変わる。僕はというと、何も上手い言い訳が浮かばず、ただただ血の気が引くばかりだった。
199: ◆UTA.....5w:2012/2/15(水) 00:20:45 ID:KSawvVPAPA
「梅川さん、あの……」
僕がどうにか言葉を発しようとすると、梅川さんはドアの縁を思い切り横に殴った。
思わず言葉を呑み込んだ僕を、梅川さんの潤んだ瞳が睨み付ける。
「最初から言ってくれれば……」
好きになんてならなかった。そう言い残して、梅川さんはバタバタと走り去ってしまった。
「………梅川、さん…」
突然の事に固まったまま動く事も出来ず、教室の真ん中で一人、呆然と立ち尽くした。
終わりだ。何もかも終わりだ。今までひた隠しにしてきた努力が、僕の人生が、音を立てて崩れ落ちてゆくようだった。
200: ◆UTA.....5w:2012/2/15(水) 00:23:34 ID:KSawvVPAPA
これにて投下終了します。
ついに200レス突破しました。これも読んで下さっている皆さんや支援して下さっている皆さんのお陰です。
本当にありがとうございます!
201: 名無しさん@読者の声:2012/2/15(水) 18:50:15 ID:J.5whm/eWc
これは辛いw
200おめ!!これからも頑張れ!!
っCCCCC
っ1日遅れのチョコ
っメイド服
202: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 21:21:33 ID:qL3BUknhLU
>>201
沢山ありがとうございます。チョコまで…ホワイトデーにお返しさせて頂かなくては…!
メイド服は桃山氏に捧げたいと思いますwきっと喜んできゃーきゃー騒ぐ事でしょうね(*´∀`*)
支援感謝です。投下します。
203: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 21:23:28 ID:qL3BUknhLU
翌日から一週間、僕は学校を無断欠席した。梅川さんに合わせる顔がないのと、皆に会うのが怖かったからだ。
──もし、クラスの連中があの話を聞いていたら。もし、それが学校中に広まっていたら。
彼女が言い触らすような事はしないだろうと思いつつも、不安要素は拭いきれない。
すっかり怯えきってしまった僕は、電源を切った携帯電話を机の奥底にしまい込み、学校が終わる頃合いを見計らって帰宅する毎日を送っていた。
204: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 21:38:01 ID:As22E0pO8E
そんな生活も二週目に突入したある日、僕はあっさり姉さんに見付かってしまった。
「何をしているのだ、弟よ」
頭上からの声に顔を上げれば、その声の主とがっちりと視線がぶつかる。一人寂しくブランコに揺られていた僕を、背後から姉さんが見下ろしていた。
「姉さん…」
「……学校、欠席続きだそうだな。母が心配していた」
なんだ、バレていたのか。当然の事と言えば当然の事だから、さほど驚きはしないけれど。
205: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 21:51:58 ID:qL3BUknhLU
「学校から連絡があったそうだ。父はまだ何も知らされていない。ちゃんと登校するのなら、私も黙っていてやろう」
そう、と軽く返事を返してブランコを揺らす。
前を向いていては、背後の姉さんの表情は伺えない。しかし、頭上から聞こえる溜め息から察するに、煮え切らない態度の僕にほとほと呆れている事だろう。
「何があった、弟」
「………」
「黙っていては何も分からないだろう」
206: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 22:13:42 ID:As22E0pO8E
姉さんのその質問に、僕が答えられる筈がない。僕の隠し持つ裏の顔は可愛いものが大好きなオカマキャラで、コスプレ衣装を着てはしゃいでいるところを彼女に見られた、だなんて。
いくらポーカーフェイスな姉さんでも、贈り物以上に顔を歪ませてドン引きする事だろう。
「弟、」
「あのっ…!」
姉さんが僕の正面に回り込もうとした時、誰かがそれを遮るようにして現れた。
207: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 22:19:14 ID:As22E0pO8E
「む。君は…?」
「突然すみません。私、桃山くんのクラスメイトで、梅川といいます」
がしゃり、と音を立ててブランコの鎖が揺れる。
涼やかで透き通るように美しく、張り上げているようでしおらしい。間違いなく、梅川さんの声だった。
「…ふむ、梅川さん、か。弟が世話になっているね。私はこの子の姉だ」
どうも、と梅川さんの影が会釈をしているのが見えた。僕は顔を上げる事も出来ず、鉄臭い鎖を力を込めて握り締める。
208: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 22:45:59 ID:As22E0pO8E
「それで、何用かね。私は今、不登校になりつつある弟に説教をしようというところなのだが」
「待って下さい。その事なんですが……」
梅川さんが申し訳なさそうに姉さんを制止した。
いよいよ本題だ。僕は顔を伏せたまま、ぎゅっと目を瞑った。
ついに、家族に軽蔑される時が来てしまったのだ。
209: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 22:55:10 ID:qL3BUknhLU
「桃山くんが学校に来ないのは、私の所為なんです。私が彼に、酷い事を言ってしまったから……」
好きになんてならなかった──あの日、去り際に放った梅川さんの言葉がチクリと胸に突き刺さる。
彼女はわざわざそんな事を、二度も言いに来たのだろうか。確かに酷い事といえば酷い事なのだろうが、僕が学校に行かないのはそんな事が理由ではない事くらいは分かるだろうに。
そんな下らない僕の思考は、柔らかい手の感触でストップした。
どうやら力が入った僕の手を、梅川さんの両手が優しく包み込んでいるらしい。
「桃山くんは人気者だから、つい嫉妬してしまっていたの。短小包茎のヤリチン野郎だなんて、随分酷い事を言ってしまったわね」
「……へっ?」
210: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 22:56:50 ID:As22E0pO8E
梅川さんが余りにも身に覚えのない事をさらりと言ってのけるものだから、つい間抜けな声が出てしまった。
ポカンと口を開けたままの僕に構わず、僕の手を握りながら梅川さんは続ける。
「私達は健全な付き合いだからそんな事、分かる筈もないのに……“包茎ヤリチンマン”だなんて変なあだ名が広まってしまったのは、私の所為だわ。本当にごめんなさい」
「や、ヤリチ…?」
……この子は一体、何を言っているのでしょう。
短小、包茎、ヤリチン──普段の梅川さんなら耳を塞いで恥じらいそうな言葉を、彼女自身の口から聞くだなんて。
唖然とする僕の後ろで、待ったをかけるように姉さんが咳払いをした。
211: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 22:59:54 ID:qL3BUknhLU
「あー…つまり、痴話喧嘩で一週間も登校拒否をしていた、と。そういう事か」
「いや、姉さん、」
思わず身を乗り出した僕に間髪入れず、梅川さんが肯定する。
「実の弟ながら呆れたものだな。母には心配いらないと伝えておくとしよう。……君達の恋愛話など聞くに堪えないから、私は此処で失礼する」
僕の横を通り過ぎ、姉さんは家の方向へと去って行った。あだ名ごときで駄々を捏ねる器の小さい男だと、随分な誤解をされてしまったようだ。
しかし、結果的に梅川さんに助けられたという事には違いない。
212: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 23:11:21 ID:qL3BUknhLU
「桃山くんのお姉さん、本当に素敵よね。二年前よりも王子様度が増したみたい」
格好良いわね。そう言って、隣のブランコに腰掛けた梅川さんが楽しげにコロコロと笑う。
ふう、と息を一つ吐くと、改めて僕に向き直り、真剣な面持ちで口を開いた。
「……どうして、あんな事をしていたの?」
ざわざわ、と木々が揺れる音が酷く耳を突く。真っ直ぐに僕を見つめる梅川さんの瞳を見て、もう逃げられないのだと悟った。
激しく脈打つ心臓を押さえ、僕は口を開いた。
213: ◆UTA.....5w:2012/2/16(木) 23:12:53 ID:As22E0pO8E
これにて投下終了します。
長くなってしまいましたが、次で終わらせる予定です(;´ω`)
読んで下さった皆さんに感謝です!
214: 名無しさん@読者の声:2012/2/17(金) 14:01:24 ID:Pk7W0e/gB.
ここ最近で一番楽しみにしてるSSなんだぜ
つCCCCCCCCCC
215: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 21:55:34 ID:Ga85pR.zOs
>>214
そんな嬉しい事を言って頂いていいのでしょうか……喜びが最上級で吐きそうです(´;д;`)
これからも楽しみにして頂けるように頑張りますね!
支援感謝です。投下します。
216: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 21:56:33 ID:LVNZjJhq3A
姉さんの身代わりで女装をしていた事、その内それを楽しんでいた事、そして、胸の内で演じていたもう一つの僕の顔の事。僕は今まで決して人に話す事はなかった事の経緯を、洗い浚い梅川さんに話した。
梅川さんは相槌を打つ事もなく、黙って僕の話を聞いていた。いつもにこにこと笑って僕の話を聞いてくれていた彼女には表情はなく、別人と話しているような気になる。
全てを話し終えると、梅川さんは小さく息を吐いた。
「……そう、分かった」
キィ、と音を立てて、梅川さんを乗せたブランコが揺れる。
217: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 22:16:04 ID:LVNZjJhq3A
「私ね、」
ブランコを揺らしながら、梅川さんは夕日に目を細めた。
「桃山くんって手も繋いでこないし、私の事を全然見てくれてないって思ってたの」
小さく笑みを浮かべると、梅川さんはブランコの上に立ち上がった。スカートの中が見えそうになるのも構わず、膝を使って漕ぎ始める。
風に靡く髪は激しく乱れ、折角の綺麗なストレートヘアはぐちゃぐちゃ。それでも彼女の表情は、何処か晴れ晴れとしているようだった。
「短小包茎ヤリチン。ふふ、びっくりしたでしょう?」
218: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 22:21:34 ID:Ga85pR.zOs
梅川さんの体がブランコから勢いよく離れた。両手を広げて綺麗に着地を決めると、満足気な笑顔で振り返る。
其処に僕が知っている大和撫子の姿はなく、活発で明るい女の子の笑顔があった。
「これが本当の私。がさつで色気のない、本当の梅川弥生なの」
知らなかったでしょう。と、僕の驚いた顔を見てケラケラと笑う。
愛らしく微笑む人形のような梅川さん。それは、彼女の作り込まれたほんの上辺の姿だったのだろう。
何も知らなかった、僕は彼女の事を何一つ知らなかったのだ。
219: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 22:25:13 ID:LVNZjJhq3A
「全然見ていなかったのは、お互い様だったのね。私達、ずっと上辺だけで付き合ってた」
「ごめん……」
梅川さんが首を横に振る。
「謝らないで。私だって、桃山くんに好かれたくて本当の自分を隠してたもの」
梅川さんは僕に背を向け、夕日に向かってゆったりと歩み始めた。
220: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 22:35:38 ID:LVNZjJhq3A
──少しずつ、少しずつ、僕と梅川さんの距離が広がってゆく。
「私、碧葉女子に行くつもりなの。此処から少し遠いけれど、きっと楽しい高校生活が送れると思うわ。桃山くんは?」
──二人の心のように、少しずつ。
「…双羽高校、かな」
「桃山くんも遠いんだね。私と逆方向。知らなかった」
ふふ、と笑って、梅川さんの足が止まる。振り返った彼女の表情がくしゃりと歪んでいるように見えたけれど、その背後から照らす夕日が眩しくて直視出来ない。
221: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 22:48:29 ID:LVNZjJhq3A
「ねぇ、桃山くん。私達、付き合っていたと言えるか分からないけれど──」
222: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 22:52:50 ID:LVNZjJhq3A
────‐‥
キィ、キィ、と僕を乗せたブランコが、苦しそうな音を立てて揺れる。
すっかり日が沈んだ公園に人の気配はない。野良猫や虫なんかを除けば、今、此処に居るのは恐らく僕だけだろう。
「……っふ、くぅう…ッ」
僅かな電灯と月明かりに照らされながら、僕は泣いた。どういう感情から来るものなのか、僕にも分からない。
それでも、溢れ出る涙を制御出来ない程に、僕は噎び泣いていた。
──別れましょう。
そう言った梅川さんの笑顔が、脳裏に焼き付いているようだった。
223: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 22:58:34 ID:LVNZjJhq3A
僕は振られたのだ。約半年間付き合ってきた彼女に、やはり理解する事は出来ないと、別れを告げられた。
しかし、それは決して嫌味なものではなかったように思う。
僕も彼女も“本当の部分”を見せ合う事なく、上辺で恋人同士を演じていただけにすぎなかったのだから。
では、僕は彼女の事が好きではなかったのか。その質問に関しては、答えはきっとNOだ。
224: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 22:59:47 ID:Ga85pR.zOs
だって、こんなにも涙が止まらない。
「う、うぅ…っぐ、ぅ……」
こんなにも、胸が痛い。
上辺だったのかもしれない。本当に想い合ってはいなかったのかもしれない。
それでも、きっと。
きっと、僕は恋をしていた。
僕は、恋をしていたんだ。
桃山少年、十五歳──失恋の、秋である。
225: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 23:03:15 ID:LVNZjJhq3A
***
春。出会いと別れの季節。
僕は高校生になった。
新しい出会いに胸を膨らませ、門の中へと足を踏み入れる。
「…少しくらい、本当の自分を出してもいいわよね」
まだ見ぬ僕の友達よ、君達は僕を受け入れてくれるだろうか。
ありのままの、この僕を──
桃山少年の憂鬱‐fin.
226: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 23:04:32 ID:Ga85pR.zOs
これにて投下終了します。
次からは通常営業です。
喜んで下さった皆さんに感謝です!
227: ◆UTA.....5w:2012/2/17(金) 23:11:23 ID:LVNZjJhq3A
>>226
×喜んで
○読んで
どんなミスしてるんだろう…
本当にすみません。
228: 名無しさん@読者の声:2012/2/18(土) 14:03:39 ID:Pk7W0e/gB.
喜んでるよ(´∀`)っC
ドジっ子かわゆすwww
229: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 20:55:59 ID:qQQzqfVdfw
>>228
喜んで頂けて嬉しいですw
可愛いドジっ子になりたいものです。切実に。
支援感謝です。投下します。
230: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 20:57:24 ID:qQQzqfVdfw
桃山「>>159-164 >>168-176 >>180-186 >>192-199 >>203-212 >>216-225…という訳なのよ」
橘「長い。三行で」
鳴海「オカマは
女装が
趣味だった」
篠原「メ
イ
ド」
橘「よかろう」
桃山「よくないわよ。それじゃあ読んでない人に伝わらないでしょ」
鳴海「読んでない人って何だよ」
桃山「こっちの話よ」
231: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 21:00:07 ID:9gYoXiEfsA
橘「姉のふりをして女装をしていたら癖になってしまった。つまり、こういう事だろうが」
桃山「う…まぁ、簡潔に言えばそうね」
篠原「これも忘れちゃ駄目だよ!桃ちゃんには梅川さんっていう彼女が居た!」
鳴海「メイドのコスプレしてるとこ見られて振られたってのもな」ニヤニヤ
桃山「この子達相手に真剣に語るんじゃなかった」
232: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 21:08:32 ID:qQQzqfVdfw
桃山「ところで、アンタ達親御さんには連絡入れたの?」
篠原「メール送っといた!」
橘「心配すんな。抜かりない」
鳴海「あー、してねぇや。一応しとくかな」
鳴海「……携帯の充電切れてら。お前ん家の電話借りていい?」
桃山「リビングにあるわよ」
鳴海「りょーかーい。借りてくる」
233: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 21:16:05 ID:qQQzqfVdfw
橘「………」そわそわ
橘「やっぱりもう一度電話掛けてくる」
篠原「あれ、何処行くの?」
橘「外。家族との会話をお前らに聞かれてたまるか」
篠原「…行っちゃった。照れ屋さんだね」クスクス
桃山「」
篠原「桃ちゃん?鼻血出てるよ?」
桃山(篠くんと二人きり…メガネとチビGJ…!)ボタボタ
234: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 21:18:57 ID:9gYoXiEfsA
──リビング
鳴海「あのーすんません。電話借りてもいいですか?」
桃姉「ああ、弟の友人の内の一人の背の低い子か。構わないよ」
鳴海「長いわ!」
鳴海「(ついツッコミ入れちまった…)鳴海っすよ、俺の名前」
桃姉「鳴海。了解した」
鳴海(…ロボットみたいな奴だな)
235: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 21:28:52 ID:9gYoXiEfsA
『ただ今、電話に出る事が出来ません。ピッという発信音の後に──』
鳴海「……やっぱ出ねぇな。留守電入れとくか」
鳴海「あー…今日、帰りませんので。宜しくデス」
ガチャ
桃姉「……鳴海、」
桃姉「あれだけで、構わないのか」
236: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 21:40:21 ID:qQQzqfVdfw
鳴海「え?…ああ、大丈夫っす。両親共働きであんま家居ねぇし」
桃姉「そうか」
桃姉「……」
鳴海「何すか…?」
桃姉「ああ、いや…弟は、学校で上手くやっているのだろうか」
237: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 21:47:14 ID:9gYoXiEfsA
──桃山の部屋
篠原「桃ちゃん、落ち着いた?」
桃山「はあはあ…ごめんなさい、つい興奮しちゃって」
篠原「……ねぇ、桃ちゃん?」
桃山「なぁに?」
篠原「しんどくないの?自分を演じる、って」
桃山「……」
238: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 21:57:58 ID:qQQzqfVdfw
桃山「うーん、そうねぇ…。しんどいわね。でも、」
篠原「でも…?」
桃山「篠くん達と居ると、毎日が凄く楽しいのよ」ニコ
桃山「クラスの皆も、気持ち悪がらずに接してくれる。これって、凄く幸せな事だと思わない?」
篠原「…じゃあ、これからもずっとそうしてくつもりなの?」
篠原「“学校での自分”と“家での自分”を演じ続けるの?」
239: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 22:02:35 ID:qQQzqfVdfw
桃山「それはないわね」キッパリ
篠原「え?」
桃山「今のアタシは皆の前でだけ。本来のアタシは……僕は、この家での僕だから」
篠原「……」
桃山「元々、卒業したらちゃんと僕だけになるつもりだったんだ。だから、皆が受け入れてくれて本当に嬉しかった」
篠原「桃ちゃん…」
桃山「なーんてね!篠くんの前では卒業してもずっと乙女なんだからね!」
240: ◆UTA.....5w:2012/2/18(土) 22:04:12 ID:9gYoXiEfsA
これにて投下終了します。
やっと通常営業に戻れました。
読んで下さった皆さんに感謝です!
241: 名無しさん@読者の声:2012/2/18(土) 22:38:02 ID:KjMJHnHQms
CCCCC
242: 名無しさん@読者の声:2012/2/19(日) 15:42:41 ID:Z7j7zLYlzU
支援!支援!支援!
(∩`・ω・) バンバンバンバン
_/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
C \/___/
_________
243: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 00:11:46 ID:.SoJTZsdJo
>>241
沢山のCをありがとうございます。冷えた心が暖まります。
これからも頑張ります!
>>242
バンバン可愛いw
自分のSSにこんなに可愛いAA支援が頂ける日が来るとは。思わずニヤけてしまいました。
支援感謝です。投下します。
244: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 00:14:21 ID:Jrfetqurxk
──リビング
鳴海「どういう意味っすか?」
桃姉「そのままの意味だが」
桃姉「あれはああ見えて、人の目を気にして合わせてしまう小心者でね」
鳴海(何処がだよ…)
桃姉「友人を家に招くなど小学生以来だったものだから……友達の一人も居ないのでは、と」
245: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 00:52:08 ID:z881GwDpBI
鳴海「心配なんすか?あいつの事」
桃姉「…うむ。心配では、あるな」
桃姉「家に居てもね、どうも無理しているように思えるのだよ」
桃姉「無理に良い子でいるような……気のせいかもしれないがね」
鳴海(まあ一応、姉ちゃんなりに感付いてはいるって事か)
桃姉「……弟は、上手くやっているのだろうか」
鳴海「………」
246: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 00:53:39 ID:z881GwDpBI
鳴海「大丈夫っすよ?」
鳴海「口うるせーしうぜーしキモいけど、」
桃姉(キモい…?)
鳴海「面白いし。あいつが居たら盛り上がるっつーか…」
鳴海「皆、あいつの事好きだと思う」
桃姉「!」
247: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 00:59:49 ID:z881GwDpBI
鳴海「…ハッ!べ、別に俺はあいつなんか好きじゃねぇけどな!」
桃姉「鳴海、」
桃姉「……ありがとう」ニコ
鳴海「別にっ!」プイ
鳴海(何だよ、ちゃんと笑えんじゃんよこのロボット)
桃姉「これからも、宜しく頼む」
鳴海「任せとけよロボット!」
桃姉「ロボット?」
鳴海「」
248: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 01:02:40 ID:z881GwDpBI
鳴海「何でもねっす!じゃ、ありがとございましたー」
ガチャ
鳴海「あ、」
橘「」ニヤニヤ
鳴海「立ち聞きかよ…趣味悪ぅ」
橘「そうかそうか、お前はオカマが好きか」ニヤニヤ
鳴海「〜〜っ!黙れクソメガネ!戻るぞ!」
249: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 01:13:22 ID:z881GwDpBI
──桃山の部屋
桃山「遅いわね、二人共」
篠原「遅いね」
篠原「…………」
篠原「…あのさ、」
桃山「なぁに?」
篠原「二つの顔があったとして、どちらかを選ぶ必要があるの?」
篠原「両方演じ続けるのじゃ、駄目なの?」
250: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 01:18:43 ID:UjZCWpAm.I
桃山「何よまたその話ぃ?篠くんたらアタシに興味津々///」
篠原「どうなの?」
桃山「篠くんスルースキル高いのね」
桃山「アタシはそんなに器用じゃないからねぇ。それに、最初から決めていた事だもの」
桃山「これ以上、お姉ちゃんに心配されたくもないしね」
篠原「……」
桃山「どうしてそんな事を訊くのかしら?」
251: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 01:25:57 ID:z881GwDpBI
篠原「それは──」
ガチャッ
鳴海「ただいまーっと」
桃山「あら、お帰りなさい。遅かったわね」
橘「チビがロボットに愛を語っていたからな」
鳴海「ぶっ飛ばすぞメガネ!」
桃山「なぁに?意味が分からないわよ」
鳴海「うるせーオカマ!」
桃山「大きな声でオカマ呼ばわりしないでよ!聞こえたらどうするの!」(小声)
鳴海「うるせー!」
桃山「アンタが煩いのよ!」(小声)
篠原「──俺も、同じだから」
252: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 01:40:03 ID:UjZCWpAm.I
──そして、夜
橘「さて、晩飯も済んだしお勉強の続きだぞオカマ」
桃山「も、もう頭が破裂しちゃう…」
橘「恨むなら自分の知能の低さを恨むんだな。さあ、俺の春休みの為に存分に学べ」
桃山「うわああん!鬼!メガネ!」
篠原「頑張れー」←他人事
鳴海「ファイトー」←他人事
こうして、初のお泊り会の夜は更けていったのでした……
253: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 01:43:35 ID:z881GwDpBI
これにて投下終了します。
本当は桃山一家との食事風景も書く予定でしたが、長くなってしまうので割愛。
読んで下さった皆さんに感謝です!
254: 名無しさん@読者の声:2012/2/20(月) 02:09:17 ID:CzTxzhHXm6
篠原どうした(´・ω・)っCCC
255: 名無しさん@読者の声:2012/2/20(月) 07:21:15 ID:Ctv42pFoeg
見せ方上手すぎだろwww
今後にかなり期待
つC
256: 名無しさん@読者の声:2012/2/20(月) 14:25:06 ID:h5GFkWL7Hk
面白い!
支援
257: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 21:34:51 ID:Q7te1ItLPI
>>254
どうしたんでしょう。いずれは篠原の話も書きたいと思いますので、その時に!
次からはいつも通りの彼に戻ります(´ω`)
>>255
褒めて頂けて嬉しいです。これからも255さんに楽しんで頂けるように頑張りますね!
期待にもちゃんと応えられますように…!
>>256
わーい、ありがとうございます!
これからも頑張りますね!
支援感謝です!投下します。
258: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 21:37:17 ID:Q7te1ItLPI
チュン チュン… チチチ…
鳴海「……ん。朝か」
鳴海「いつの間にか寝ちまっ、て……」
桃山「3.14159265358979323846…」ブツブツ
鳴海「」
篠原「んー…そんなに揺さ振んなくても起きるってぇ…」
桃山「H He Li Be B C N O F Ne Na Mg Al Si…」ブツブツ
篠原「」
259: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 21:47:03 ID:Q7te1ItLPI
──学校
女子A「桃ちゃん、おはよ!」
桃山「P S Cl Ar K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe Co…」ブツブツ
女子A「なにこれこわい」
橘「この俺が昨日、一晩掛けて調教してやったんだよ。なあ、オカマ」
桃山「ひ、はひぃっ…!」gkbr
女子A「……」
260: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 21:51:02 ID:Q7te1ItLPI
──昼休み
男子B「桃ちゃん、人形落ちて…た……」
桃山「Ni Cu Zn Ga As Se Br Kr Rb Sr Y Zr…」ブツブツ
男子A「か、顔が死んでる…」
桃山「Nb Mo Tc…」ニヤッ
A&B「」
男子C(……二人共、涙目…)クス
261: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 22:02:51 ID:Q7te1ItLPI
──放課後
生徒指導「お、4馬鹿。テスト勉強頑張ってるか?」ニヤニヤ
鳴海「約一名はな…」
篠原「ああ、うん…」
生徒指導「なんだお前ら。いつもより大人しいな」
橘「心配無用だ。テスト結果が楽しみだな、生徒指導先生」ニヤ
生徒指導「?」
262: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 22:08:43 ID:Q7te1ItLPI
──職員室
生徒指導「4馬鹿共、やけに大人しくないですかね?」
担任「そ、そうですか?今日も元気に走り回ってましたよ?」
担任「あ、でも、桃山くんは頑張っているみたいですが……」
生徒指導「ほう。桃山が」
生徒指導「あいつは4馬鹿の中でも一番まともですからね!感心、感心!」
担任「………」
担任(生徒指導先生のまとも基準って、一体…)
263: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 22:25:41 ID:Q7te1ItLPI
───‐‥
鳴海「ついに今日でテストも終わりかー」
橘「お前も平凡な脳みそだという事を忘れて気を抜くなよ」
鳴海「分かってるっつーの!」
篠原「やっと解放されるね、桃ちゃん!」
桃山「Ru Rh Pd Ag Cd In Sn Sb Te I Xe…」ブツブツ
篠原「うぅ…すっかり取り憑かれたみたいになっちゃって…」
264: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 22:29:12 ID:Q7te1ItLPI
キーン コーン カーン コーン…
担当教師「それでは始め!」
篠原(頑張れ桃ちゃん…!)
鳴海(うし、山が当たった!)
橘(ククク、余裕だな)
桃山「」ブツブツ
担当教師「テスト風景は割愛しますよ」
265: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 22:47:53 ID:Q7te1ItLPI
──放課後
鳴海「よっしゃ終わったー!」
橘「お前ら大丈夫なんだろうな」
篠原「大丈夫と思う!桃ちゃんはどうだった?」
桃山「Cs Ba La Ce Pr Nd Pm Sm Eu Gd Tb Dy…」ブツブツ
鳴海「こいつまだ元素記号言ってやがる…」
266: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 22:49:03 ID:Q7te1ItLPI
篠原「も、桃ちゃん、もうテストは終わったんだよ?」
桃山「Ho Er Tm Xb Lu Hf Ta W Re Os Ir Pt…」ブツブツ
橘「おい、オカマ。いい加減目を覚ませ」
桃山「ひいぃっ…!」gkbr
鳴海「もう終わったんだってば!」
桃山「ふじこふじこ」
鳴海「駄目だこいつ」
267: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 22:57:32 ID:Q7te1ItLPI
篠原「ちゃんと帰れるか心配だし、皆で桃ちゃん送らない?」
鳴海「何でだよめんどくせー」
橘「今までだってちゃんと帰ってるんだから大丈夫だろ」
篠原「もう!皆冷たすぎ!」
桃山「ふじこふじこ」
鳴海「…昼飯、奢るなら行く」
橘「ふむ。それなら俺も行ってやってもいい」
篠原「ぷっ…本当に素直じゃないんだから」
268: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 23:10:22 ID:Q7te1ItLPI
──桃山の地元
鳴海「おい、オカマ!いい加減ふじこふじこ言うの止めろ!」
桃山「ふじこふじこ」
橘「普段のオカマも気持ち悪いが、これは相当気持ち悪いな」
橘「……少し、やりすぎたか?」
篠原「俺達が寝てる間に何したんですか」
269: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 23:19:37 ID:Q7te1ItLPI
鳴海「正気に戻れっ」
スパーン!
桃山「ふじこふじこ」
橘「殴っても効かない…だと…」
篠原「うわーん!桃ちゃん帰って来てー!」ゆさゆさ
桃山「ふじこふじこ」ガクガク
?「桃山くん…?」
270: ◆UTA.....5w:2012/2/20(月) 23:21:32 ID:Q7te1ItLPI
これにて投下終了します。
学年末テスト編、長々と続いていますがそろそろ終わります。
読んで下さった皆さんに感謝です!
271: 名無しさん@読者の声:2012/2/21(火) 08:45:05 ID:Uea3d6Y4t.
まさかこの声の主はうくぁwせdrftgyふじこlpC
272: ◆UTA.....5w:2012/2/22(水) 23:18:45 ID:ixQO7s5Doc
>>271
何故分かっtくぁwせdrftgyふじこ
⊃C⊂ ギュッ
支援感謝です!投下します。
273: ◆UTA.....5w:2012/2/22(水) 23:21:27 ID:S2cKUGff36
鳴海「誰?」
橘「俺は知らんぞ。だが、見たところ合格ラインだ」
鳴海「何のだよ」
篠原「もしかして……梅川さん?」
桃山「」ピクッ
梅川「あ、はい。梅川ですけど…どうして私の名前を?」
274: ◆UTA.....5w:2012/2/22(水) 23:29:56 ID:S2cKUGff36
篠原「どうしてって桃ちゃ……桃山くんが、」
桃山「う、梅川さん!?久しぶりだね!」パリッ
橘「効果音がおかしいぞ」
梅川「あら。私の前でまで仮面を被る必要ないじゃない、桃ちゃん?」
梅川「ごめんなさい。皆の声、聞こえてたの」
桃山「アンタ達そんな大きな声出してたの!?恥ずかしい子ね!」
鳴海「テメェがふじこふじこ言ってっからだろ!」
篠原「あはは、桃ちゃん戻った」
275: ◆UTA.....5w:2012/2/22(水) 23:39:18 ID:S2cKUGff36
梅川「……」キョトン
梅川「ふふ。その様子だと、高校生活は充実してるみたいね」
桃山「あ、うん…お陰様で、何とか……」
梅川「あら、何とかって感じには見えないわよ?」クスクス
桃山「梅川さんこそ、随分雰囲気が変わったね」
梅川「そう?髪の毛切ったからかな?」
276: ◆UTA.....5w:2012/2/22(水) 23:47:12 ID:S2cKUGff36
桃山「それもあるけど、それだけじゃない」
桃山「……とっても良い顔してるわよ、今のアンタ」ニコ
梅川「!」
梅川「…貴方もよ、桃ちゃん」ニコ
ウフフ ウフフフ…
橘「3:2なのに疎外感が半端ないな」
277: ◆UTA.....5w:2012/2/22(水) 23:56:47 ID:S2cKUGff36
梅川「私、そろそろ行かないと。皆さん、話し込んじゃってごめんなさい」
梅川「桃山くん、また会いましょう」
桃山「……会えてよかった」
梅川「私も。卒業以来だものね」
梅川「それじゃあ、またね、桃山くん」
桃山「うん……また」
梅川「」ペコリ
篠 鳴 橘「」ペコリ
278: ◆UTA.....5w:2012/2/23(木) 00:04:14 ID:ixQO7s5Doc
桃山「じゃあ、行きましょうか」
梅川「──桃山くんっ!」
桃山「…?」
梅川「私、まだ……」
梅川「……ううん。今、楽しい?」
桃山「………」
桃山「ええ、とっても!!」ニッコリ
279: ◆UTA.....5w:2012/2/23(木) 00:05:51 ID:ixQO7s5Doc
───‐‥
トコトコ
桃山「……」
篠原「……」
トコトコ
鳴海「……」
橘「……」
トコトコ
桃山「……」
桃山「ところでアンタ達、なんでアタシの地元に居るのよ」
篠 鳴 橘「今更!?」
280: ◆UTA.....5w:2012/2/23(木) 00:07:58 ID:ixQO7s5Doc
キリの良いところで投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
281: 名無しさん@読者の声:2012/2/23(木) 21:45:36 ID:Uea3d6Y4t.
しっえーん!!
思ったんだけど4馬鹿なのになんでタイトルは「3」センチ?
282: 名無しさん@読者の声:2012/2/24(金) 18:37:10 ID:GZrvr4lBv2
CCCCC
283: 名無しさん@読者の声:2012/2/24(金) 20:00:08 ID:dfKDROSnzQ
そういえば自分も>>281気になる。
置いてくので教えてね。
っCCC
284: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 21:47:30 ID:kuK8OV/lB6
>>281
タイトルに特に深い意味はないのです。ただ、手で「ちょっと」とジェスチャーした時の指と指の間がありますよね?
それを4人分足したら私の指の間隔で大体3センチ程だった、という理由です。
>>1に書いてある通り、ちょっぴりセンチメンタルですよという意味合いでつけました。
>>282
沢山ありがとうございます。心が暖まります。ぬくぬく。
>>283
上で語らせて頂いた通りです。大した意味合いもなく、期待外れの答えでしたらすみません(´・ω・`)
支援感謝です!投下します。
285: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 21:52:48 ID:1a9ezyriWs
──おまけ(?)のテスト返し
橘「これで全部のテストが返された訳だが」
篠原「はい、返ってきました!」
橘「お前らの順位表を見せてもらおうか」
鳴海「んなもん見せなくても結果だけ聞きゃ十分だろ」
橘「学年トップ自慢させろや!」
桃山「自慢したかっただけなのね」
286: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 22:01:03 ID:kuK8OV/lB6
橘「じゃあ、篠原」
篠原「はーい!赤点なしです!」
橘「まあ、予想通りだがよくやった」
篠原「えっへん!」
橘「鳴海、お前はどうだ?」
鳴海「余裕♪」
橘「よし。平凡な脳みそでよくやった」
鳴海「なんか褒められた気がしねぇ…」
287: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 22:13:23 ID:kuK8OV/lB6
橘「」ゴクリ
橘「オカマ、お前に全てが掛かっている。分かるよな?」
桃山「ええ、分かってるわよ…」
篠原「あんなに頑張ってたんだもん!赤点でも誰も怒らないよ!」
鳴海「怒るわ」
橘「怒るに決まっているだろう」
篠原「デスヨネー」
288: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 22:19:58 ID:kuK8OV/lB6
橘「…さあ、オカマ。結果を教えるんだ」
桃山「それが……」
篠原「そんな…!」
鳴海「マジで!?」
桃山「まだ何も言ってないわよ」
桃山「学年末テストの結果は……」
桃山「な、なんと………」
橘「お前こそ勿体ぶらずに早く言え」ベシッ
289: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 22:29:16 ID:1a9ezyriWs
桃山「いったーい!大丈夫だったわよ!それどころかいつもより良かったわよ!」
桃山「何よ!皆で感動を分かち合おうと思ってたのにぃ!」プリプリ
鳴海「よっしゃー!春休みGETだぜー!」
篠原「ピッピ○チューウ!」
橘「よーし!よし!よし!俺の美乳タイムをよくぞ守り抜いた!」
橘「早速、生徒指導の所に殴り込みに行くぞ!」
鳴海「おーう!!」
篠原「いいけど誰かツッコミ入れてよ」
290: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 22:36:31 ID:1a9ezyriWs
──職員室
バーン!
橘「頼もー!!」
教師一同「」ビクッ
篠原「生徒指導先生は居らぬか!」
鳴海「戦果報告に参った!」
桃山「篤とご覧になるがいい!」
291: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 22:46:59 ID:kuK8OV/lB6
生徒指導「喧しいんだよタコこら。失礼しますだろうが!」
橘「ククク…その減らず口を黙らせてしんぜよう!」
篠原「覚悟なされぃ!」
鳴海「己(うぬ)の間抜け面を拝ませてもらおうか!」
桃山「いざ、参る!」
生徒指導「とりあえずしんどいから元に戻れ」
292: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 22:56:16 ID:1a9ezyriWs
橘「俺のテストの結果だ」
篠原「これは俺の!」
鳴海「はい、俺のな」
桃山「んふふふ。はい、センセ」
生徒指導「?」
生徒指導「何だ、皆ニヤニヤして」
橘「何って、テストの結果だろうが」
293: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 23:08:06 ID:1a9ezyriWs
生徒指導「?」キョト
生徒指導「………あ、」
生徒指導「ああ、テスト結果な!お、赤点なしじゃないか!お前ら頑張ってたんだってな!偉い、偉い!先生嬉しいぞ!」
鳴海「テメェ忘れてただろ」
篠原「うん、これは完全に忘れてたリアクションだね」
桃山「忘れてたの…?」
生徒指導「だって、本気じゃなかったし……ごめんね?」
この後、生徒指導のブリっこ謝罪に桃山が発狂したのは、言うまでもない……。
294: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 23:18:40 ID:1a9ezyriWs
──終業式
桃山「次にアタシ達が学校に来る時には二年生なのね」うっとり
鳴海「あー、やっと煩いオカマと離れられる」
桃山「なんでアタシだけなのよ!アタシだって、なるみんと離れられると思うとハッピーだわ!」
橘「何を言っている?俺達の選択科目は同じなんだぞ。同じクラスになる可能性はおおいにある」
篠原「俺は、また皆と同じクラスがいいなあ」
295: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 23:29:34 ID:1a9ezyriWs
桃山「やだ…そんなにアタシの事が好きなの…?///」
篠原「うん、好きなの」
桃山「ずっきゅううううん!」
鳴海「こんなイナバウアーみたいなポーズ決めるオカマが好きなのかよ。趣味悪いな」
橘「お前こそロボットに愛を語ってい──…」
鳴海「だあああ!止めろそれ!勘違いだって!」
296: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 23:32:06 ID:1a9ezyriWs
篠原「桃ちゃんも、橘も、鳴海も」
篠原「俺、みーんな好きだよ!」
桃山「篠くん…」
桃山「アタシも皆大好きよ」ニコ
鳴海「オカマ…俺……」
鳴海「それでも、お前と同じクラスになりたいとは思わねぇ」(真顔)
桃山「泣いてもいいかしら」
297: ◆UTA.....5w:2012/2/24(金) 23:36:30 ID:kuK8OV/lB6
これにて投下終了します。
次こそ念願のおにゃのこを参加させる!
読んで下さった皆さんに感謝です!
298: 281:2012/2/26(日) 22:31:56 ID:GDBMKc8OD6
なるほど、納得した
丁寧に答えてくれて有難う( ´ ▽ ` )ノ
っCCCCCCCC
299: 名無しさん@読者の声:2012/2/29(水) 03:12:25 ID:MkT8PRPnPE
面白いw
おにゃのこ早く早く
っ四円
300: 名無しさん@読者の声:2012/2/29(水) 22:43:13 ID:y5G9XV1F1g
大好きなSSだぁぁぁ!!みんな可愛い…。
つCCCCC
301: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 01:23:57 ID:ow4R0yVYSo
>>298
此方こそ、お伝えする機会を下さってありがとうございました。
ちゃんとタイトル通りに進められているか不安ですが、これからも頑張ります!
>>299
楽しんで頂けて嬉しいです。これからも楽しんで頂けるように頑張りますね(`・ω・´)
おにゃのこ待って待って!
>>300
大好きだと言って頂けて幸せです。愛すべき馬鹿しか居ませんが、暇潰し程度に覗きに来てやって下さい(´ω`)
支援感謝です。間が空いてしまって申し訳ありません…!
投下します。
302: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 01:26:21 ID:W8SLmm0p9Q
──新学期、体育館
鳴海「あー、めんどい。対面式って必要あんのか?」
桃山「何言ってんのよ、可愛い後輩達との顔合わせよ?wktkするでしょ」
鳴海「しねぇよ。日本語ちゃんと話せよ」
篠原「こういう行事って、ちゃんとブレザー着なきゃいけないのが嫌だなぁ…」
橘「そういえば篠原は何故ブレザーを嫌がる?」
篠原「なんかガッ!ってなるじゃん」
橘「悪い、全く分かってやれん」
303: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 01:35:36 ID:W8SLmm0p9Q
担任「あの、あのっ!もうすぐ一年生が入場するから皆、せ、席に着いてー!」
鳴海「……やべ、催した」
桃山「やだ、なるみんタイミング悪すぎるわよ!」
担任「鳴海くん…?ど、どうしたの?」
鳴海「悪い、ちょっと憚り〜」ノシ
担任「あっ……もう。始まっちゃうのに…」
男子A「憚りって何?」
男子C(……トイレ、だよ)
304: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 01:45:02 ID:W8SLmm0p9Q
教師「一年生、もうすぐ入場するからちゃんと整列しろー」
ワイワイ ガヤガヤ
鳴海(おーおー、後輩ちゃん達のお出ましっすねー)
鳴海(トイレ、トイレ……ッ!?)
グイッ!
?「君、何組?もうすぐ入場だから自分のクラスの所に並んだ方がいいわよ」
305: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 01:54:32 ID:ow4R0yVYSo
鳴海「あ?違──…」
鳴海(って、この女デカッ!これは170行ってるな)
?「……」
鳴海「離せよ、おい」
?「………」
?(……ちっちゃくて可愛らしい)←無表情
鳴海「???」
306: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 02:00:23 ID:W8SLmm0p9Q
?「清瀬、ちょっとおいで」
清瀬「あ、えと…鈴木さん?どないしたん…?」
鈴木「この子、迷子みたい」
清瀬「え、あ……そうなんや。あの、大変ですね」
鳴海「いや、迷子じゃねぇから。とりあえず手を離せ」
鈴木(二人並べるとキ○ララみたい…可愛らしい)←無表情
鈴木「お似合いだわ」
清瀬&鳴海「???」
307: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 02:11:19 ID:W8SLmm0p9Q
アナウンス「一年生、入場です」
鈴木「あら、いけない。君、このまま私達と行こう」グイッ
鳴海「えっ」
鈴木「行こう、清瀬」
清瀬「あ、うん」
鳴海「待て待て待て。お前ら何か勘違いしてるうううぅ!」ズルズル
308: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 02:38:45 ID:ow4R0yVYSo
桃山「あ、来たわよ一年生!初々しいわねぇ!」
篠原「制服が新品だ。俺達も一年前はあんな感じだったんだねー」
橘「……ん?あれって、」
篠原「え?どれ?何?」
桃山「あらまあ、なるみんじゃないの。女の子に引き摺られて何してるのかしら」
309: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 07:30:56 ID:QzIMF9.5jA
鳴海「おい、離せって!お前!デカ女!」
鈴木「君が小さいだけでそこまで長身じゃないと思うけど。あと、私の名前は鈴木、ね」
鳴海「どうでもいいわ!お前さっきから勘違いしてんだよ!」
鈴木「クラスなら大丈夫よ。先生もまだ全員把握出来てないだろうから。ね、清瀬?」
清瀬「あう、うん……あれ?」
清瀬(この人の上履き、うちらと色ちゃうけど……)
310: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 07:43:04 ID:QzIMF9.5jA
鈴木「へたに騒ぐとバレるよ?とりあえず、静かに──…」
鳴海「だーかーらー!勘違いしてんだって!」
鈴木「……何を?」
鳴海「俺は二年生!それから、対面式より何より…」
鳴海「しょんべんがしてぇんだよ!!」
シーン…
桃山「……あの子、体育館の真ん中で何叫んでんのよ」
311: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 07:46:35 ID:oAxWI6ss7g
──翌日
一年生「あ、しょんべん先輩だ」クスクス
一年生「しょんべん先パーイ、お早うございまーす」クスクス
橘「すっかり有名人だな、しょんべん先輩?」ニヤニヤ
鳴海「……」
鳴海(あの一年の女……許さねぇ!!)グスン
312: ◆UTA.....5w:2012/3/1(木) 07:48:45 ID:QzIMF9.5jA
これにて投下終了します。
途中で寝てしまった…orz
読んで下さった皆さんに感謝です!
313: 名無しさん@読者の声:2012/3/1(木) 20:10:10 ID:B8CfUlj5Yc
大好き支援!
自分のペースで頑張って下さい
(*´ω`)つCCCC
314: 名無しさん@読者の声:2012/3/1(木) 21:44:54 ID:is79/5bWLs
面白いし癒されるぅ〜☆橘は私の嫁っっ!
つCCCCCCCCC
315: 名無しさん@読者の声:2012/3/2(金) 00:54:17 ID:ejAYYIES7E
とりあえず桃山姉弟は頂いておく
っCCCCCCC
316: ◆UTA.....5w:2012/3/4(日) 22:52:10 ID:X3/m/moTjA
>>313
すみません、マイペースすぎてまた間が空いてしまいました。お気遣いありがとうございます!
大好きだと言って頂けて、俄然やる気が出ました(`・ω・´)
>>314
はたして喧しいだけの彼らに癒し要素があるのでしょうかw
あんな変態メガネで宜しいのでしょうか…?
>>315
お姉ちゃんもセットで貰って下さる方がいらっしゃるとは。感激ですw
支援感謝です!投下します。
317: ◆UTA.....5w:2012/3/4(日) 22:52:57 ID:X3/m/moTjA
篠原「ねぇ鳴海、あの子達って例の一年生じゃない?」
鈴木「あら」
清瀬「あっ…!」
鳴海「あー!テメェら!」
鈴木「今日は、しょんべんくん」
鳴海「お前がその名前で呼ぶな!誰の所為でそんな名前付けられたと思ってんだ!」
318: ◆UTA.....5w:2012/3/4(日) 23:08:47 ID:X3/m/moTjA
清瀬「す、鈴木さん、失礼やって…」
橘「ほう。関西人とは珍しい」
桃山「あらまあ、可愛いわねぇ」
清瀬「あ、う…えっと……」
鈴木「すみません、先輩方。この子ちょっと人見知りで」
鈴木「しょんべんくんは対面式の時に見てるから、ある程度は分かると思うけれど。ね、しょんべんくん?」
鳴海「女子がしょんべんしょんべん言ってんじゃねぇよ」
319: ◆UTA.....5w:2012/3/4(日) 23:15:20 ID:X3/m/moTjA
鈴木「だって私、しょんべんくんの名前知らないもの」
鳴海「だーかーらー!」
桃山「はいはい、じゃあ自己紹介といきましょうよ」
桃山「アタシは桃山。桃ちゃん、って呼んで頂戴」ニコリ
清瀬「も、桃…さん……」
桃山「ひとつ、人の世、生き血をすすり…とか言う某侍が頭を過る呼び方ね。まあいいわ」
320: ◆UTA.....5w:2012/3/4(日) 23:28:50 ID:X3/m/moTjA
篠原「篠原です。宜しくね!」
鈴木「此方こそ」
桃山「イケメンでしょ!イケメンでしょ!見惚れちゃうわよね!分かるわよ!」
鈴木「はあ…」
清瀬(ふわあ…王子様みたいな人やなあ……)ぽけー
篠原「?」ニコリ
清瀬「あわわっ!うう…///」
橘「イケメン爆発しろ」
321: ◆UTA.....5w:2012/3/4(日) 23:29:39 ID:U6JcNKAVDk
橘「橘だ」
篠原「橘はね、こう見えてすんごく頭良いんだよ!」
清瀬「ほぇー…凄いですね」
橘「この関西人は素直でいいな。どうだろう、俺に美しい曲線を描くプロデュースをさせてみないか?」
鈴木「何だか嫌な予感しかしない。駄目よ、清瀬」
桃山「アンタ分かってるじゃないの。そのメガネは危険人物(性的な意味で)だから近寄らせたら駄目よ」
橘「括弧内どうした」
322: ◆UTA.....5w:2012/3/4(日) 23:59:32 ID:X3/m/moTjA
鈴木「しょんべんくんは教えてくれないの?」
鳴海「とりあえず俺にだけタメ口聞くの止めろ」
鈴木「だって、ほんの少しの間だったけれど同級生だったんだもの」
鳴海「お前の勘違いでな!」
清瀬「なるみ、先輩…?」
鳴海「え?あれ?自己紹介したっけ?」
323: ◆UTA.....5w:2012/3/5(月) 00:00:59 ID:U6JcNKAVDk
清瀬「あ、えっと…上履きに、名前……」
鳴海「ああ、そりゃ分かるわな」
篠原「鳴海は偉いね。俺、何も書いてないや」
橘「しかも平仮名wwバカスww」
鳴海「はっ!?皆書いてねぇの?」
桃山「書いてるわよぉ。ほら、桃の絵」
橘「俺は内側に書いてる」
鳴海「全員バラバラすぎてどれが正解か分かんねぇよ」
324: ◆UTA.....5w:2012/3/5(月) 00:06:49 ID:X3/m/moTjA
桃山「さて、こっちの自己紹介も終わったしアンタ達の名前も教えてちょうだいな」
鈴木「鈴木です」
橘「在り来たりな名前だな」
鈴木「日本で二番目に多い名前ですみませんが、鈴木です」
篠原「あ、じゃあニックネーム付けようか!」
鈴木「ニックネーム…」
桃山「篠くんたら頭良いー!」キャッキャッ
325: ◆UTA.....5w:2012/3/5(月) 00:26:17 ID:X3/m/moTjA
篠原「スーさんはどう?」
橘「その呼び方じゃ釣り馬鹿なおっさんしか思い浮かばんぞ」
桃山「どうせなら可愛いあだ名がいいわよね。うーん…」
鈴木(可愛い、あだ名…)ドキドキ
桃山「鈴木の“鈴”でリンリン!どうかしら!」
鳴海「何だそれきめぇ」
鈴木(リンリン…可愛らしい……)←無表情
326: ◆UTA.....5w:2012/3/5(月) 00:44:08 ID:U6JcNKAVDk
鈴木(リンリン……)
橘「そんなややこしい呼び方をしなくても鈴木が妥当だろう」
篠原「あはは、普通だからこそ呼びやすいもんね」
桃山「そうね、アタシは鈴木ちゃんって呼ぶ事にしようかしら」
鈴木「……」
桃山「…鈴木ちゃん?どうかした?」
鈴木「いえ、別に」
鈴木(リンリンで、よかったのに…)シュン
327: ◆UTA.....5w:2012/3/5(月) 00:48:25 ID:X3/m/moTjA
これにて投下終了します。
>>323の上履きの名前の書き方、皆さんはどうなのでしょうか。
因みに平仮名(小学生)内側(中学生)よく分からない絵(高校生)と、私が実際にした事だったりします。
読んで下さった皆さんに感謝です!
328: 名無しさん@読者の声:2012/3/5(月) 01:06:41 ID:at390TEmh.
支援(`・ω・)
俺は上履きは普通に漢字で書いてたww皆そうじゃないのか?
329: 名無しさん@読者の声:2012/3/5(月) 01:43:54 ID:gr.QB3Esf6
ランキング5位おめ!大好き!
CCCCCCC
330: 名無しさん@読者の声:2012/3/5(月) 17:23:37 ID:2ZEDu0y1kw
自分は桃ちゃんと同じ事してたなぁ
何か変な絵とか書いてたw
ランク入りおめでとう!
っCCC
331: ◆UTA.....5w:2012/3/6(火) 23:49:15 ID:VB9rD13Hm2
>>328
やっぱりそれが主流ですよねw
>>323も実際やったとはいえ、私も基本的には漢字で書いていました。
>>329
ちょっと、予想外すぎて驚いています。つい何度も確認してしまいました。
お祝いのお言葉、ありがとうございます(´;ω;`)
>>330
330さんがどんな絵を描いていたのかとても気になりますw
ありがとうございます、ありがとうございます(´;ω;`)
支援感謝です!
そしてランキング5位、本当にありがとうございます。支援して下さった方、投票して下さった方、読んで下さった方、皆さんのお陰です。
これからも頑張りますので宜しくお願い致します。投下します。
332: ◆UTA.....5w:2012/3/6(火) 23:50:58 ID:VB9rD13Hm2
桃山「そこのおチビちゃんのお名前は?」
清瀬「ふぇ!?あ、えと……ょせ、です」
橘「あ?何だって?」
清瀬「」ビクッ
清瀬「す、すみません…」
橘「いや、謝らせたい訳じゃない」
清瀬「すみません…」
橘「いや、だからだな」
清瀬「」ビクビク
333: ◆UTA.....5w:2012/3/6(火) 23:58:39 ID:VB9rD13Hm2
篠原「あはは、そんなに怖がんなくても大丈夫だよ。目つきは悪いけど、良い奴だから」
桃山「変態だけど根は良い子よ、このメガネ」
鳴海「変態なだけで、ただのメガネだしな」
篠原「うう…フォローしてあげれない…!」
橘「しろよ。頑張れよ」
334: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 00:12:41 ID:05m8eMbPGY
清瀬「……ぷっ、クク」
鳴海「何笑ってんだよ、チビ」
清瀬「あわわ、ごめんなさい!皆さんのやり取りがおもろくて、つい…」
鳴海(本当、チビだな…150ないんじゃね?)ニヤニヤ
篠原「よかったね、鳴海。最近の女の子って大きい子多いもんね」
鳴海「は?どういう意味だよ」
335: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 00:25:18 ID:05m8eMbPGY
篠原「顔に出てるんだもん。“俺の方が余裕で大きいテラハピネス”って」
鈴木「小さい事に変わりはないのに…」
桃山「確かに変な妄想してる時の変態メガネと同じ顔だったわね」
橘「俺は瞑想しているだけだ」キリッ
鳴海「さり気なく混ざるなよデカ女!」
鈴木「そこまで長身じゃないって言ってるのに。あと、鈴木だから」
336: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 00:28:30 ID:VB9rD13Hm2
清瀬「あは、あはははっ」
鳴海「お前は笑いすぎ!」
篠原「はいはい、おチビちゃん同士仲良くしなさい」ポンポン
清瀬「…っ!」
篠原「名前、何て言うの?」
清瀬「き、よせ…です……」
鈴木(清瀬、顔が真っ赤だわ。可愛らしい…)
337: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 00:41:15 ID:VB9rD13Hm2
篠原「清瀬さんか、宜しくね」
清瀬「!」ペコリ
鳴海「篠原相手だとすぐピヨるな、こいつ」
桃山「篠くんは駄目よ!篠くんだけは駄目よ!」
鈴木「ピヨる清瀬……さしずめ、ピヨ瀬ってところかな」
桃山「いいわねぇ、ピヨちゃんって呼ぼうかしら!あと、篠くんは駄目だからね!」
橘「いちいち煩いオカマだな。勝手に呼んでろ」
338: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 00:42:38 ID:05m8eMbPGY
清瀬「あ、う、えっと…」おろおろ
鳴海「おい、ピヨ。オカマに気遣ってねぇで笑ってやればいいんだよ」
篠原「俺達に気遣い無用だよ、鈴木さんもね」
鈴木「了解しました」
篠原「敬語も別にいらないんだけどなあ」
鈴木「了解した」
篠原「あはは、鈴木さん面白い」
339: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 00:53:02 ID:VB9rD13Hm2
キーン コーン カーン コーン…
清瀬「あ、予鈴!鈴木さん、次移動教室やから急がへんと…!」
鈴木「そうね。それじゃあ先輩方、私達はこれで」
清瀬「し、失礼します!」ペコリ
鈴木「……あ、」
清瀬「どないしたん…?」
鈴木「教科書、忘れた」
清瀬「えっ」
340: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 01:07:16 ID:05m8eMbPGY
鈴木「大丈夫、走れば間に合うから」ダッ
清瀬「す、鈴木さん待って!」
パタパタパタ…
橘「…喧しい奴らだな」
篠原「あはは、面白い子達じゃん」
桃山「鈴木ちゃん足速いわねぇ」
鳴海「オカマよりは確実に速いな」
341: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 01:19:06 ID:VB9rD13Hm2
タッタッタッタッ
清瀬「す、鈴木さ……待って…」
鈴木「無理しないで先に行ってていいよ。走って追い掛けるから」
清瀬「ううん、一緒に頑張ろ!」
鈴木「そんなに頑張る事ではないと思うけど」
清瀬「……うん、なんか間違えた気はしとったよ」
鈴木(本当、可愛らしい子ね…)
342: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 01:35:50 ID:05m8eMbPGY
鈴木「ねぇ、清瀬」
鈴木「あの背の高い人……篠原くん。気に入った?」
清瀬「ゴホッ!はあはあ…そ、そんな事っ…」
清瀬「キラキラしてる人やなぁとは、思た…けど……」
鈴木「そう」
鈴木(キ○ララ、可愛らしいのに…)
343: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 01:37:57 ID:05m8eMbPGY
───‐‥
桃山「ピヨちゃん、ちっちゃくて大人しい子だったわね。いかにも女の子って感じで」
篠原「関西人なのに人見知りで大人しいって、イメージと真逆だね」
橘「確かに、俺達が関西人に勝手に持っているイメージとは掛け離れているな」
鳴海「まあ、人間だからなー。人見知りする奴もそりゃ居るわな」
344: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 01:41:38 ID:VB9rD13Hm2
桃山「鈴木ちゃんは何というか、変り者のニオイがプンプンするわね」
篠原「あはは、鈴木さん面白いよね。さっきの“了解した”もロボットみたいだった」
橘「ほう。ロボット、ねぇ?」
鳴海「しつけーんだよメガネ」
橘「俺は何も言ってないぞ?落ち着けよ、しょんべん先輩」ニヤニヤ
鳴海「黙れクソメガネ!!」
345: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 08:12:41 ID:Ey1GG0S4/M
篠原「こうやって考えたら、皆なかなか濃いキャラしてるよね」
橘「男子A達がいかに普通かがよく分かるな」
鳴海「安定のモブじゃんw」
篠原「…うん、二年生も楽しくなりそうだー!」
桃山「ふふ。そうね」
桃山(色んな意味で、とても掻き乱されそうな気はするけどね…)
346: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 08:13:35 ID:Ey1GG0S4/M
──教室
男子A「ぶえっくしゅん!!」
男子B「わ、唾飛んだ!」
男子A「誰かが俺の…いや、俺達の噂をしてる!」ズビ
男子B「……モブの俺達を誰が噂するの」
男子A「……ですよね」
男子C(久しぶりの、登場……)
347: ◆UTA.....5w:2012/3/7(水) 08:15:54 ID:6fyTGlbXFI
謎の圏外地獄に襲われて投下出来ませんでした…orz
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
348: 名無しさん@読者の声:2012/3/7(水) 18:08:02 ID:gDsUaVJLog
支援支援!
桃ちゃんのお姉ちゃんと一年生二人組のスペックあれば教えてほしい(´・ω・`)
349: 名無しさん@読者の声:2012/3/8(木) 01:59:33 ID:7K8pCRrNtQ
1さんもしかして…
っCCCCCCCC
350: ◆UTA.....5w:2012/3/8(木) 23:18:36 ID:fnmsbMb4Pg
>>348
まさかお姉ちゃんのスペックを訊かれる機会があるとは思いもよらず…!あまりイメージが定まっていないのですが、三人のスペックを簡単に書かせて頂きますね!
>>349
な、ななな何でしょう…(`・ω・´;)ドキドキ
沢山Cを頂けて心が暖まりますが、とても気になりますw
支援感謝です。先にスペックから投下していきます。
351: ◆UTA.....5w:2012/3/8(木) 23:22:33 ID:jJfr80yPWk
鈴木
割と長身。170cmちょっとくらい。黒髪ロングの若干ポーカーフェイス。
どうやら可愛いもの好き。
清瀬/ピヨ
チビ。150cmもない。ふんわりボブヘアー。
関西人なのにノリが悪い人見知り。
桃山の姉
桃山よりも少し髪が長い。身長は同じくらい。
桃山がオカマになる原因を作ったスーパーポーカーフェイスなロボット姉さん。
348さん、こんな感じでぼんやりと想像して頂ければ幸いです。
折角訊いて頂いたのに、大したスペックを書けず申し訳ありません……orz
352: ◆UTA.....5w:2012/3/8(木) 23:24:07 ID:jJfr80yPWk
──グラウンド
担当教師「じゃあ、各々好きなもの描いてねー」
一年女子「ねぇ、一緒に描こー」
一年女子「いいよー」
キャッ キャッ
清瀬「……」
清瀬(美術の授業、何でもええから描け言われてもなあ…)
清瀬(鈴木さん風邪でお休みやし、うちも誰かと……)
353: ◆UTA.....5w:2012/3/8(木) 23:36:46 ID:fnmsbMb4Pg
清瀬(あの子らみたいに普通に、普通に…!)
清瀬「あ、あの…」
一年女子「アンタ超下手くそ!ウケるー!」
一年女子「だって絵なんか普段描かなくね?」
キャッ キャッ
清瀬「……」
一年女子「きゃははアンタも人の事言えないじゃん!」
一年女子「きゃははは!」
清瀬(……他、当たろかな)
354: ◆UTA.....5w:2012/3/8(木) 23:51:27 ID:jJfr80yPWk
清瀬「あの…えっと……」
一年女子「ん?何?」
清瀬「(気付いてくれた…!)あの、その、えっと…」
一年女子「あー…何だっけ、鈴木さんとよく一緒に居る子だよね」
一年女子「ちょw名前分からないとか酷いww」
清瀬「清瀬、です…」
355: ◆UTA.....5w:2012/3/8(木) 23:53:26 ID:jJfr80yPWk
一年女子「ああ、そうだったね!清瀬さん清瀬さん」
一年女子「マジ酷いww」
清瀬「…よ、よかったら、うちも一緒に……」
一年女子「おw其処のベンチでも描こうよww」
一年女子「あ、いいね。清瀬さんも頑張ってねー」
一年女子「フヒヒwじゃあ行こうかww」
キャッ キャッ
356: ◆UTA.....5w:2012/3/9(金) 00:01:39 ID:fnmsbMb4Pg
清瀬「……」
清瀬(結局、一人か…。もっとハキハキ物言えるようになりたいなあ…)
清瀬「…ベンチにでも座りながら描こかな」とぼとぼ
清瀬「うちってなんでこんなに暗いんやろ……高校生になったら友達沢山作ろって思てたのに…」
清瀬「…鈴木さん、明日は来るかなあ」
357: ◆UTA.....5w:2012/3/9(金) 00:29:31 ID:jJfr80yPWk
──教師
担当教師「えー…つまりこれがこうなってウンタラカンタラ」
篠原(ふわぁ…良い天気ですなぁ)←窓際
篠原「……お?下に居るのって」
篠原「おーい(小声)」
篠原(気付かないよねー。消しゴム千切って投げちゃえ!)
篠原(とうっ!)ポイポイッ
358: ◆UTA.....5w:2012/3/9(金) 00:31:58 ID:fnmsbMb4Pg
清瀬「」コツン
清瀬「???」
篠原(あ、気付いた!上!上!)
清瀬「!!(篠原くん…!)」
篠原『やっほー(口パク)』ヒラヒラ
清瀬「」ペコペコ
篠原『一人?鈴木さんは?』
清瀬「?」
清瀬(どないしよ…何て言うてはるか全然分かれへん……)
359: ◆UTA.....5w:2012/3/9(金) 00:37:58 ID:jJfr80yPWk
篠原『す!ず!き!さ!ん!は!』
鳴海「お前、さっきから何してんだよ」←篠原の後ろ
篠原「下に清瀬さんが居るんだけど、意志疎通が上手くいかなくて」
鳴海「あ、本当だ。ピヨじゃん」ヒラヒラ
清瀬(鳴海くんも…!?二人共窓際の席なんや)ペコリ
360: ◆UTA.....5w:2012/3/9(金) 00:58:09 ID:fnmsbMb4Pg
鳴海「鈴木は一緒じゃないのか、と」カキカキ
ポイッ
清瀬「紙…?ああ、鈴木さん!」
清瀬『お、や、す、み、です』
鳴海「休みだってよ」
篠原「その手があったか!頭良い!」
鳴海「頭の回転が早すぎて困るぜ」ドヤァ
361: ◆UTA.....5w:2012/3/9(金) 01:02:41 ID:fnmsbMb4Pg
担当教師「鳴海、篠原!さっきから何してるんだ」
鳴海「あ、バレた。ピヨじゃあなー」ヒラヒラ
篠原「清瀬さんバイバーイ」ヒラヒラ
清瀬(これは、か、返した方がええんやろか…)
清瀬「さよなら!」ブンブン
篠原「あはは、めちゃめちゃ手振ってる」
362: ◆UTA.....5w:2012/3/9(金) 01:15:41 ID:fnmsbMb4Pg
一年女子「清瀬さーん、あの二年の人と知り合いなの?」
清瀬「え?あ、知り合いと言うか……」
一年女子「あの人格好良いよねー!しょんべん先輩と居るとこ見て目付けてたんだー」
一年女子「ちょwあれだけイケメンなら彼女くらい居るっしょww居るっしょww」
一年女子「えー!そうなの?清瀬さん!」
清瀬「ごめん…知らへん……」
363: ◆UTA.....5w:2012/3/9(金) 01:25:33 ID:jJfr80yPWk
一年女子「知り合いなのに知らないとかwwないっすわwww」
清瀬「ご、ごめんなさ……」
一年女子「訊いといてよ清瀬さん。彼女居るんですかーって」
一年女子「居なかったらどうすんのww」
一年女子「居なかったらぁー…どうしよう、きゃー!」
一年女子「フヒヒwフヒヒw」
一年女子「じゃあ、宜しくねー!」
364: ◆UTA.....5w:2012/3/9(金) 01:34:16 ID:jJfr80yPWk
清瀬「えぇ?あ、あのっ…」
清瀬「……行ってしもた」ポツン
清瀬「篠原くん、やっぱりモテはんねやろなぁ。格好良いもん」
清瀬「でも、訊いといて言われても…そんなん、よう訊かんよ……」
清瀬「」チラッ
清瀬「…彼女、居てはるんかな」
365: ◆UTA.....5w:2012/3/9(金) 01:35:34 ID:jJfr80yPWk
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
366: 名無しさん@読者の声:2012/3/9(金) 11:05:08 ID:29wk7I8bK.
最初から読んだが…何これおもろい
支援
367: 名無しさん@読者の声:2012/3/9(金) 17:10:29 ID:gDsUaVJLog
清瀬可愛いよ清瀬
っCCCCCCC
368: 名無しさん@読者の声:2012/3/10(土) 00:26:54 ID:mjiyMOsgto
大好きだこれ
みんな個性あって素敵
CCC
369: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 21:35:26 ID:gy1hpF0Hms
>>366
わー、ありがとうございます!
そろそろ最初から読むのもしんどい長さになってきたというのに、凄く嬉しいです…!
これからも頑張りますので、たまに覗きに来てやって下さい。
>>367
清瀬の関西弁、読みにくいところはないでしょうか?
清瀬には色々と頑張ってもらおうと思っていますので、生暖かく見守ってやって下さい(`・ω・´)
>>377
ちょっと個性的すぎて疲れてしまわないかと不安でしたが、そう言って頂けると嬉しいです。ありがとうございます!
支援感謝です。投下します。
370: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 21:39:47 ID:G1b3fMPBfE
──昼休み
桃山「アタシ今日はお弁当持ってないのよねぇ…」
篠原「そうなの?じゃあ今日は食堂?」
桃山「食堂は混んでるからあまり好きじゃないの。購買で何か買ってくるわ」
鳴海「俺も購買で買って来る」
篠原「行ってらっしゃーい!」
371: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 21:48:49 ID:G1b3fMPBfE
橘「あ、おい。ついでにコーヒー牛乳も頼む」
鳴海「自分で行けよクズ!」
ピシャン!
篠原「あはは、残念でした」
橘「あのチビ…この俺をクズ呼ばわりしやがった……」わなわな
篠原「橘震えすぎw落ち着いてw」
橘「落ち着いているとも!最高にな!」
372: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 21:55:11 ID:gy1hpF0Hms
──食堂
生徒「おばちゃーん!A定食!」
おばちゃん「あいよ!A定いっちょー!」
生徒「カレーくださーい」
おばちゃん「あいよ!ごめんねカレー先に出すよー!」
ワイワイ ガヤガヤ
桃山「賑やかなのはいいけど忙しないから苦手なのよね、食堂って」
373: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 22:05:02 ID:G1b3fMPBfE
鳴海「そうか?俺は何とも思わねぇけどなー」
桃山「アタシはアンタと違ってデリケートなのよ。ちゃっちゃと買って篠くんとランチタイムしに行きましょうよ」
鳴海「へいへい………あ?」
桃山「何よ、どうしたの?」
鳴海「……」
桃山「なるみん?何処見てるの?」ヒョコ
374: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 22:15:21 ID:gy1hpF0Hms
清瀬「」ポツン
鳴海「あいつ……」
桃山「あら、ピヨちゃんじゃないの。一人なのかしら」
鳴海「鈴木、今日休みだって言ってた」
桃山「風邪かしら。仲の良い子が休みだと寂しいわよね」
鳴海「……」
鳴海「」スッ
375: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 22:31:58 ID:gy1hpF0Hms
桃山「ちょ、なるみん何処行くのよう」
鳴海「おばちゃん、A定食!」
おばちゃん「あいよ!A定いっちょー!」
桃山「えぇぇ!?購買じゃないの?」
鳴海「あいつ、朝も一人だったんだよな」
鳴海「馴染めてねんじゃね?ウジウジしてっから」イライラ
376: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 22:39:16 ID:G1b3fMPBfE
おばちゃん「あいよ!A定ねー!」
桃山「なんでアンタが苛ついてんのよ……って、ちょっと待ってよ!」
鳴海「」ツカツカ
桃山「おばちゃん、かけうどん!かけうどん頂戴!」
おばちゃん「あいよ!かけうどん!」
桃山「ありがとおばちゃん!仕事が早いわー!ちょっとなるみん置いてかないでったら!」
377: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 22:53:50 ID:gy1hpF0Hms
ワイワイ ガヤガヤ
清瀬「……」もぐもぐ
鳴海「なーに暗い顔しながら食ってんだよ、チビ」
桃山「はぁーい、ピヨちゃんごきげんよう」
清瀬「鳴海くん…桃さん…」
桃山「桃さんで定着しちゃったのね」
378: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 22:58:30 ID:gy1hpF0Hms
鳴海「ったく。そんな辛気臭いオーラ全開で飯が美味い訳ねぇだろうが」ガタン
桃山「そうね。食事は賑やかに食べた方が楽しいものね」ガタン
清瀬「えっ?座っ……えっ?」
桃山「一緒に食べてもいいかしら、ピヨちゃん?」ニコ
鳴海「まあ、もう食ってるけどな」もぐもぐ
清瀬「!」
清瀬「…ッ……はいっ!」
379: ◆UTA.....5w:2012/3/10(土) 23:01:17 ID:G1b3fMPBfE
これにて投下終了します。
今更気付きましたが、>>357の最初は教師ではなく教室です。自分で気付いてニヤついてしまいましたw
読んで下さった皆さんに感謝です!
380: 名無しさん@読者の声:2012/3/11(日) 11:43:41 ID:/Hr.zeBeyg
本当だw教師になってるw
でも普通に教室って読んでたw
支援
381: 名無しさん@読者の声:2012/3/11(日) 20:39:45 ID:Py7EM1gCxo
ピヨたん頑張れ!なるみんカコイイ…。
つCCCCC
382: 名無しさん@読者の声:2012/3/12(月) 02:20:20 ID:BbaxKm3gIw
4馬鹿好きだ(*´ω`*)
面白いし可愛いし大好き!
つCCCCC
つ愛
383: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:24:02 ID:X3/m/moTjA
>>380
気付かれていないのなら黙っておけばよかったと、少し後悔してしまいましたw
お恥ずかしいミスです…orz
>>381
応援して頂いてありがとうございます!頑張らせます(*´ω`*)
まさか鳴海が格好良いと言って頂ける日が来るとは。嬉しいです。
>>382
嬉しいお言葉だけならず、愛まで頂けるなんて…(´;ω;`)
382さんの愛を4馬鹿に捧げるのは勿体ないので、1が責任を持って大切にさせて頂きますね!
支援感謝です。少し用事があるので急ぎで投下します。
384: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:25:08 ID:X3/m/moTjA
──教室
橘「……遅いっ!」
篠原「だから食べよって言ってるのに」もぐもぐ
橘「俺はあのクズ共を待っている訳じゃない。コーヒー牛乳を待ってるんだ」
篠原(誰もそんな話してないのに…素直じゃないなぁ)クスクス
橘「何だよ」
篠原「んー?何もないよ?」
385: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:25:45 ID:U6JcNKAVDk
篠原「橘はサンドイッチなんだね。美味そー!」パアァ
橘「当然だろう。何しろ俺が──」
篠原「橘が作ったの?」
橘「いや…うん。まあ、うん……」
篠原「隠さなくていいよ。橘が料理上手い事くらい、一年の時の調理実習で気付いてたし」
橘「……ああ、そうか。そうだよな」
386: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:26:24 ID:X3/m/moTjA
篠原「見て見て!俺だってこの弁当、自分で作ったんだよ」
橘「ほう。篠原も作れるのか」
篠原「食べてみる?食べてみる?」
橘「……じゃあ、卵焼きを一つ」
ヒョイッ パクッ
橘「ふむ。美味いな」もぐもぐ
篠原「でしょでしょ!慣れたもんですよ!」ドヤッ
387: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:27:06 ID:U6JcNKAVDk
橘「ん…?お前もいつも自分で作ってるのか」
篠原「(お前“も”ね…)うん、作ってるよ」
橘「母親、は……作ってくれないのか」
篠原「うーん…頼めば作ってくれるんだと思う。けど、」
橘「?」
篠原「……」
篠原「俺、母さんあんまり好きじゃないんだよねー、あはは」
388: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:36:51 ID:U6JcNKAVDk
橘「……そうか」
篠原「橘は?」
橘「俺か?俺は…自分で作った方が美味いからな」
篠原「あはは、可愛くなーい」
橘「お前も、な」
389: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:37:20 ID:U6JcNKAVDk
──食堂
桃山「ふーん、成る程ねぇ。ピヨちゃんは本当に奥手なのね」
清瀬「なんか、緊張してしもて…友達になるのって難しいです」
鳴海「タメなんだから気遣う事ねぇじゃん」
桃山「アンタはもうちょっと遣いなさいよね!」
鳴海「は?なんでだよ」
390: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:37:57 ID:X3/m/moTjA
桃山「ピヨちゃん、この子みたいに遣わなすぎもいけないけど、遣いすぎるのもいい事ではないのよ?」
清瀬「……はい」
桃山「ピヨちゃん自身もしんどくなっちゃうしね。全部じゃなくても、思う事は口に出せばいいと思うの」
清瀬「…思う、事……」
鳴海「鈴木みたいな変な奴の友達やれてんだから大丈夫だって」
清瀬「そ、そうなんやろか……」
391: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:38:23 ID:X3/m/moTjA
鳴海「お前なぁ…そのウジウジしたの止めろよな」
清瀬「…ごめんなさい」
鳴海「必要以上に謝んのもいらねんだよ」
清瀬「うぅ…」
鳴海「あのなぁ、気張んなくていいんだって!もっと気楽に行こーぜ、気楽に!」
桃山「あら、なるみんたら。ピヨには随分お兄ちゃんな態度なのね」
392: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:38:58 ID:X3/m/moTjA
鳴海「うるせー黙れオカマ!食ったらさっさと行くぞ!」ガタン
清瀬「あ、え……」
桃山「あの子、言葉はきついけど優しい子なのよ。だからそんなに気にしちゃ駄目だからね?」
清瀬(怒らせてしもたかな…)
桃山「だーいじょうぶよ。照れてるだけだから」
清瀬「よかった…」ほっ
桃山「ふふ。なるみんも言ってたでしょう?気楽に行きなさいな」ヨシヨシ
393: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:39:33 ID:X3/m/moTjA
桃山「じゃあ、アタシも先に行くわね」ガタン
清瀬「あ、はい。うちももう行きますので」
桃山「あ、そうそう。篠くんが言ってたように、敬語なんていらないのよ?」
清瀬「で、でも、桃さん達は年上やし……」
桃山「あら。年上でもお友達、でしょ?」ニコリ
清瀬「!」
394: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:45:09 ID:X3/m/moTjA
清瀬(友達…)
桃山「じゃあ、これ。小さな新人のお友達に、アタシからプレゼントよ!」
清瀬「パンダの、人形……」
桃山「アタシのお友達よ。まだ持ってるからお友達のしるしに一つあげる」
桃山「貰ってくれるかしら?」
清瀬(あんまり可愛ない…けど、めっちゃ嬉しい……)ギュッ
395: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:45:58 ID:U6JcNKAVDk
鳴海「遅いんだよオカマ!早く来いっつーの!」
桃山「はいはい、今行くわよ!」
桃山「ピヨちゃん、またね。大事にしないと呪うわよぉ?」ケラケラ
清瀬「あっ……」
清瀬(お礼、言うてへん…)
清瀬(ウジウジしたアカン。気楽に、思う事を……)
清瀬(…友達、なんやから…!)ギュッ
396: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:46:50 ID:U6JcNKAVDk
桃山「お待たせ、もう一人のおチビちゃん」
鳴海「調子乗んなオカマ」
清瀬「──あのっ!」
鳴海「あ?」
桃山「ピヨちゃん?」
清瀬「ふ、二人共っ……ありがとう!これからも、よ、宜しくお願いします!」ペコリ
鳴海「……。はいよっ」ニッ
桃山「うふふ。此方こそ」
397: ◆UTA.....5w:2012/3/12(月) 17:48:36 ID:U6JcNKAVDk
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
398: 名無しさん@読者の声:2012/3/12(月) 17:54:47 ID:3ZN46PwZVU
なんだこれキュンキュンする(*´д`*)
全力で支援ー!!
399: 名無しさん@読者の声:2012/3/12(月) 21:06:44 ID:QTe7obOclQ
何だろうこのムズムズした感じ…
これが青春か…素晴らしい
CCCCCCCCCC
400: 名無しさん@読者の声:2012/3/13(火) 14:44:39 ID:67CEghovMM
CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
401: 名無しさん@読者の声:2012/3/13(火) 18:12:49 ID:T./AFUEEvE
はよはよ(`・д・)ノC
402: 祝400突破! ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 21:43:28 ID:1AA1SO.fZY
>>398
きゅんきゅんして頂けてとても嬉しいです(*´∀`*)
全力でありがとうございます!
>>399
もしかすると、花粉の所為かもしれません。青春だと感じて頂けたのなら幸いです…!
>>400
沢山沢山ありがとうございます。
⊃C⊂ ギュッ
>>401
遅くなって申し訳ございません。401さんのあまりの可愛さに、じんわりと胸が暖かくなりました。
支援感謝です。投下します。
403: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 21:44:06 ID:1AA1SO.fZY
──教室
篠原「サンドイッチ食べないの?もう昼休み終わっちゃうよ?」
橘「…ふむ。さっさと食うか」
橘「あのクズ共め、俺を待たせるとはいい度胸だな」もぐもぐ
篠原「あはは、自分で行けって言われてたじゃん」
橘「」もぐもぐ
404: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 21:51:24 ID:HOpXabpFhc
橘「……篠原、」
篠原「ん?」
橘「あんまり見つめられていると、食いにくいんだが」もぐもぐ
篠原「だって俺もう終わったし。する事ないんだもん」
橘「まあ、喧しいのが二人共居ないからな」
篠原「あはは」
405: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 22:11:55 ID:HOpXabpFhc
橘「」もぐもぐ
篠原「」ジー
橘「」ごくん
篠原「」ジー
橘「……」
橘(何だろうか、これは気まずいぞ…)
橘(表情が少し、固いような……母親の話はタブーだったか?)チラッ
406: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 22:15:06 ID:1AA1SO.fZY
篠原「?」ニコ
橘「…っ」フイッ
橘(バレバレの作り笑顔で俺が騙される訳がない。……母親が嫌いというのも、嘘だろう)
橘(隠すという事は、知られたくないという事だ。俺からは何も聞くまい)
橘(……くそ、調子狂う。さっさと帰って来いクズ共!)もぐもぐ
407: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 22:38:50 ID:HOpXabpFhc
篠原「…橘ってさ、」
橘「?」
篠原「考え事してる時の眉間の皺、凄いんだよ。気付いてた?」ニコリ
橘「な、何が……」
篠原「あはは、なんで狼狽えんの?また美乳シリーズの事でも考えてたんでしょー」
橘「あ?ああ、うん…」もぐもぐ
篠原「……橘は、優しいね」ポツリ
橘「何か言ったか?」
408: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 22:41:21 ID:1AA1SO.fZY
ガラガラ
鳴海「ふいー、食った食った」
桃山「たまには食堂も悪くないわねぇ。また行こうかしら」
篠原「あ、お帰りー!購買って言ってたくせに、嘘吐きー!」
鳴海「悪い悪い」
桃山「あーん、ごめんなさい篠くん!ピヨちゃんとバッタリ会って一緒に食べてたのよぉ。篠くんをこんな変態と二人にして本当にごめんなさいね」
409: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 23:04:35 ID:HOpXabpFhc
橘(いつもの篠原に戻った、か…)
鳴海「何だよメガネ、気の抜けた顔しやがって」
橘「…あ?俺への謝罪とコーヒー牛乳がまだだろうが」
桃山「アンタ、まだそんな物待ってたの!?頼んでた事すら忘れてたわよ!」
橘「本当に貴様らは能無しのクズ共だな!もういい!自分で買ってくる!」ガタン
ガラガラ ピシャン!
410: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 23:05:26 ID:HOpXabpFhc
鳴海「何だあいつ、うっぜー!」
桃山「ていうか、もう昼休み終わっちゃうわよ」
篠原「あはは、橘ずっと待ってたからねー」
鳴海「俺は買って来てやるなんて一言も言ってねぇけどな!」
篠原「……」
桃山「どうしたの、篠くん?」
篠原「ん?やっぱり皆で集まると楽しいなーって!」
桃山「そんなに変態との二人きりが苦痛だったなんて…!許して篠くん!もう篠くんを置いてったりなんてしないわ!」
411: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 23:20:48 ID:1AA1SO.fZY
──自販機前
ピッ──ガコン!
橘「……」
橘「逃げたみたいに、なってしまった…」
ガサガサ(開封)
橘(ただの馬鹿ではない、という事は分かっていたが…)ズズズ
橘「何を考えているのか分からんな」
生徒指導「本当にな」
412: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 23:44:31 ID:1AA1SO.fZY
生徒指導「もう授業開始のチャイムは鳴ったというのに呑気にコーヒー牛乳を飲んでいるなんて何を考えているんだろうな、この天才メガネ様(笑)は」
橘「」ポロッ
生徒指導「遅刻届、取りに行こうか」ポン
橘「ち、違っ…あのクズ共の所為だ!俺は悪くない!」
生徒指導「そうかそうか。それは可哀想になぁ」
橘「クズ共めがあああああ!!」ズルズル
413: ◆UTA.....5w:2012/3/14(水) 23:48:39 ID:HOpXabpFhc
これにて投下終了します。
気が付けばもう400レス突破です。これも読んで下さっている皆さん、支援して下さっている皆さんのお陰です。
長々と続いていますが、これからも宜しくお願い致します。
今日も皆さんに感謝です!
414: 名無しさん@読者の声:2012/3/15(木) 00:03:56 ID:z/6njUMTGI
何だよ橘かっこいいな畜生
>>1さんは区切るの上手すぎだよ畜生
畜生…(´・ω・`)っCCCCC
415: 名無しさん@読者の声:2012/3/15(木) 07:50:01 ID:G4bw/0.ftY
橘ー!!だ、大好き///早く私の嫁になって!
毎日、楽しみにしてますよ。
つCCCCCCCCCC
416: 名無しさん@読者の声:2012/3/15(木) 19:19:10 ID:rEsLET6s.U
口悪いけどさり気なく面倒見がいい鳴海くんを私にください(*´д`)
つCCC
417: 名無しさん@読者の声:2012/3/16(金) 22:00:12 ID:67gdn1X89Y
これやるから頑張ってくれー!
っCCCCC
っ愛
っコーヒー牛乳
っA定食
418: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 15:11:19 ID:ws/39PkUdA
>>414
なるべく変な所で区切らないようにと思っているのですが、そう言って頂けて嬉しいです!畜生!
>>415
楽しみにして頂いているのに、こんなに間が空いてしまって申し訳ございません…!
橘でよければ415さんに差し上げますが、返品はききませんが宜しいでしょうかw
>>416
鳴海で宜しいのでしょうか…?
カレーにじゃがいもを直接放り込むような子ですが(´・ω・`)
>>417
A定食に若干ニヤけてしまいましたwコーヒー牛乳はメガネに、A定食はチビに与えて後は1が大切にさせて頂きます!
沢山支援を頂けている中、更新が滞ってしまって申し訳ございません。投下します。
419: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 15:12:17 ID:XP9CdedibE
──翌日
一年男子「おはよー」
一年女子「あ、おはよ!」
ワイワイ ガヤガヤ…
清瀬(鈴木さん、今日は来るかなあ…?)
清瀬「パンダさん、どない思う?」
清瀬「……答える訳、あれへんやんね。あはは」
420: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 15:27:53 ID:ws/39PkUdA
パンダ「来るよ」
清瀬「えっ」
清瀬「……もう、鈴木さん?」
鈴木「あ、すぐバレた。よく分かったね」
清瀬「わ、分かるよ!後ろから声しとったもん」
鈴木「そうね」
鈴木「おはよう、清瀬」
清瀬「お、お、…おはようっ!」
鈴木「」ビクッ
421: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 15:28:42 ID:ws/39PkUdA
鈴木「……清瀬、」
鈴木「一日見てないだけで、何となく雰囲気が変わった気がする」
清瀬「え、そう、かな…?」
鈴木「うん。表情が少し、明るくなった」
清瀬「えへへ。昨日ね、食堂でご飯食べてる時──…」
一年女子「清瀬さーん、おっはー!」
一年女子「いやいやwおっはーてww古くねww」
清瀬(…あ、昨日の……)
422: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 15:40:12 ID:ws/39PkUdA
一年女子「あ、鈴木さん居るじゃん。おっはー」
一年女子「ちーっすww」
鈴木「……おっはー」
一年女子「で?で?どうだったの清瀬さん!」
清瀬「え…?ど、どうって…」
一年女子「ちょwとぼけすぎっしょww」
一年女子「んもー!昨日食堂でしょんべん先輩達と話してるとこ見たんだから!」
423: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 15:49:59 ID:XP9CdedibE
鈴木(鳴海くん?何の話だろう…)
一年女子「訊いてくれたんでしょ?彼女居るかどうか!」
清瀬「あ、あの……それは…」
一年女子「もしかして訊いてないー?」
一年女子「何の為のwランチタイムww」
清瀬「…うぅ……」
清瀬(ど、どないしよう…)ギュッ
424: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 15:51:03 ID:ws/39PkUdA
一年女子「…清瀬さんってさ、はっきりしないよね」
一年女子「ウジウジwウジウジww」
清瀬「……」
『そのウジウジしたの止めろよな』
一年女子「嫌なら無理に頼まないんだし、はっきり言ってほしいんだけど」
『思う事は口に出せばいいと思うの』
『お友達、でしょ?』
清瀬「…っ」ギュウッ
425: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 16:04:29 ID:ws/39PkUdA
鈴木「ちょっと君達、よく分からないけれどそんな言い方──…」
清瀬「ご、ごめんなさいっ!!」
鈴木「!」
一年女子「!」
清瀬「き、昨日ちゃんと言えんかったけど、あの先輩…篠原くん、そんな話した事もなくて、と、友達て呼べる仲なんかも分からんくて…」
清瀬「食堂に鳴海くん達と居ったんも、うちが一人で食べてて声掛けてくれはっただけで…」
清瀬「うち、こんな性格やから…自分が言いたい事もはっきり言えんくて……」
426: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 16:05:21 ID:XP9CdedibE
清瀬「力になられへんくて、ホンマにごめんなさい!」
清瀬「こんなうちやけど、な、仲良く…仲良く、してくれませんか!」
鈴木「清瀬…」
一年女子「……」
シーン…
清瀬(うぅ…やっぱり、アカンかな……)
427: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 16:07:34 ID:ws/39PkUdA
一年女子「ぷっ……あはは!清瀬さん、おっかしー!」
清瀬「え…?」
一年女子「フヒヒw真面目っ子ww」
一年女子「なんかキツい言い方になっちゃってごめんね、怒ってるとかじゃないんだー」
清瀬「怒って…へんの…?」
一年女子「全然wこれが怒ってるように見えるのかww」
428: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 16:10:35 ID:ws/39PkUdA
一年女子「あの先輩の事も、ちょっと格好良いなって思った程度だからさ。そんなに重く捉えなくていいんだよ?」
一年女子「困らせちゃったみたいで、此方こそごめんね」
清瀬「…!う、ううん!全然!」
一年女子「同じクラスなんだし仲良くいこうぜww」
一年女子「勿論、鈴木さんも!」
鈴木「そうね、仲良くいこう」
清瀬「宜しくお願いしますっ!」ペコリ
一年女子「あははっ…清瀬さん面白い!」
429: ◆UTA.....5w:2012/3/20(火) 16:12:01 ID:ws/39PkUdA
これにて投下終了します。
また夜に来られれば、少し投下したいと思います。
読んで下さった皆さんに感謝です!
430: 名無しさん@読者の声:2012/3/20(火) 17:27:26 ID:uA6wqaYE0s
更新キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)ノД`)・゚・。━━━!!!!!
待ってたよ!ゆっくり1のペースで頑張って!
CCCCCCC
431: 名無しさん@読者の声:2012/3/20(火) 18:08:14 ID:Xluuudljj2
お帰り〜☆
…橘は絶対に返品しない///
マイペースで進めてなぁ(^-^)
つCCCCC
432: 名無しさん@読者の声:2012/3/21(水) 03:10:58 ID:oJgqTZyDuc
マイペースでいいんだよ
応援してます(`・ω・´)
っCCCCC
433: ◆UTA.....5w:2012/3/21(水) 19:26:43 ID:SHIfJkK4AE
>>430
待っていて下さってありがとうございます!430さんの優しい心遣いに目から汁が垂れそうです。
>>431
ありがとうございます、ありがとうございます!マイペース進行かとは思いますが、滞らないように頑張ります!
橘「しかし、俺が嫁というのは違うんじゃ……いや、いい。美乳ならば異論はない」
>>432
ありがとうございます…!駄目だ、皆さん優しすぎて鼻水垂れる!
432さんの応援を無駄にしないよう、頑張らせて頂きます!
昨晩は結局投下出来ず、申し訳ございません。支援感謝です。投下します。
434: ◆UTA.....5w:2012/3/21(水) 19:28:09 ID:eycZAGN556
──昼休み、食堂
ワイワイ ガヤガヤ…
鈴木「清瀬、何にする?」
清瀬「鈴木さんは?同じのにしよかな」
清瀬「あ、でも昨日鳴海くんが食べとったA定食も美味しそうやったしなあ…悩む…」
鈴木「……」
鈴木「本当に変わったよ、清瀬。休んでる間に何かあったみたいだね」
清瀬「あ、そうやった。昨日もうち、食堂やってね──」
435: ◆UTA.....5w:2012/3/21(水) 19:37:24 ID:SHIfJkK4AE
鈴木「──へえ。良い所あるのね、あの子達」もぐもぐ
清瀬「うん。勇気…貰ったから、頑張れたんやと思う」もぐもぐ
鈴木「よかったね、清瀬。でも、少し妬けるな」
清瀬「えっ、あ、あの!鈴木さんの事はホンマに大切な友達……と、思てるから!一番!」
鈴木(凄い慌てよう…可愛らしいなあ……)
鈴木「うん、私もだよ」ニコ
436: ◆UTA.....5w:2012/3/21(水) 19:38:52 ID:eycZAGN556
────‐‥
鳴海「ええぇ!?売り切れぇ!?」
おばちゃん「ごめんね兄ちゃん、また明日来ておくれ!」
篠原「…プリン、売り切れかぁ」
鳴海「女子A達が美味い美味いって騒いでたから食ってみたかったんだけどなー」
篠原「あはは、また買いに来ようよ」
鳴海「あーあ、さっさと教室帰ろうぜ。腹減ったし」
437: 名無しさん@読者の声:2012/3/21(水) 19:41:03 ID:gy1hpF0Hms
リアルタイムに遭遇するの初めてだ…!
CCCC
438: ⊃C⊂ ギュッ ◆UTA.....5w:2012/3/21(水) 19:49:30 ID:SHIfJkK4AE
鳴海「……あ、ピヨだ」
篠原「鈴木さんも一緒だね。もう風邪治ったのかな」
鳴海「ピンピンしてっから大丈夫なんじゃね?」
タタタッ
一年女子「清瀬さーん!鈴木さーん!」
一年女子「二人共食堂すかw奇遇だねえww」
439: ◆UTA.....5w:2012/3/21(水) 19:55:05 ID:SHIfJkK4AE
鈴木「あら、一年女子二人組」
一年女子「……こんなに出番が増えるなら名前欲しかったよ」
一年女子「喋り方で見分けてもらわないとねww」
清瀬「ふ、二人も食堂、なんやね」
一年女子「よかったら一緒に食べようよ」
清瀬「も、勿論…!!」
一年女子「ちょっとお邪魔しますよww」
鈴木「どうぞどうぞ」
440: ◆UTA.....5w:2012/3/21(水) 20:06:00 ID:eycZAGN556
キャッ キャッ ウフフ…
篠原「楽しそうだねー」
鳴海「……行くぞ」ツカツカ
篠原「あれ?声掛けないの?」
鳴海「誰があんなキャーキャー言ってるとこにわざわざ行くか」
鳴海「あと、ほら…邪魔しちゃ悪いだろ」
篠原「そっかー、そうだね」
441: ◆UTA.....5w:2012/3/21(水) 20:12:32 ID:SHIfJkK4AE
鳴海「あー腹減ったー!飯だ飯だ!」
篠原(鳴海、嬉しそう)クスクス
篠原(…よかったね、清瀬さん)
篠原「そうだ。橘にコーヒー牛乳頼まれてたんだった」
鳴海「あいつコーヒー牛乳飲み過ぎだろ。脳みそ砂糖で出来てんじゃねぇの」
篠原「鳴海は普通の牛乳派だもんね、ちっこいから」
鳴海「お前マジ殴るぞ」
442: ◆UTA.....5w:2012/3/21(水) 20:15:43 ID:SHIfJkK4AE
少し短めですが、これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
>>437
リアルタイムでの支援ありがとうございます(´ω`)
また437さんにリアルタイムで会える事を願って、これからも頑張ります!
443: 名無しさん@読者の声:2012/3/21(水) 22:10:38 ID:jXjtQP5wys
ピヨちゃん良かったね!
つCCCC
444: 名無しさん@読者の声:2012/3/22(木) 00:14:26 ID:jn1lUAGmg2
皆好きだけど最近なるみんが好きだ
っCCCCCC
445: 名無しさん@読者の声:2012/3/22(木) 04:07:51 ID:Zl6/kKfzlY
4馬鹿は総じていい奴や
ほっこりした
(*´∀`*)つCCCCC
446: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 00:17:05 ID:8V9cXB7trM
>>443
よかったです、本当にw
余りにもおどおどさせすぎて面倒臭い子になってしまいつつあったので、此方としても一安心です。
>>444
少し、今回はチビに良い格好をさせてあげましたw
皆を好きと言って頂けて嬉しいです!
>>445
馬鹿だけど、悪い子達ではないつもりです…!なので、そう言って頂けてとても嬉しいです!
支援感謝です。投下します。
447: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 00:18:46 ID:8V9cXB7trM
──ある日の放課後
桃山「随分暖かくなってきて過ごしやすくなったわよね」
篠原「うん。昼寝したいね」
鳴海「あー、分かるわ。寝転んで漫画読みながらお菓子食いてぇ」
橘「そうだな。美乳鑑賞をしながら横になって癒されたいところだ」
桃山「皆言ってる事がバラバラすぎよ。会話が出来てるようで微塵も出来てないじゃないの」
448: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 00:31:11 ID:lGBRBstC2Q
篠原「あ、鈴木さんと清瀬さんだ。おーい!」ノシ
清瀬「こ、こんにちは」
鈴木「あら、どうも」
橘「二人で門の前にしゃがみ込んで、何をしているんだ?」
鈴木「この子と遊んでいたの」
鳴海「遊ぶってこんなとこで誰と──…あーっ!!」
4馬鹿「デブ猫ー!!」
猫「フンッ」
449: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 00:38:40 ID:8V9cXB7trM
鈴木&清瀬「」キーン
鈴木「…先輩方、この子の事ご存知なのね」
桃山「知ってるも何も、アタシの事を無視して、」
鳴海「俺の手を払って、」
橘「俺様の眼鏡を吹っ飛ばして、」
篠原「俺の鼻を噛んだんだよー、あはは」
450: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 00:41:54 ID:lGBRBstC2Q
清瀬「えぇぇ…そんな事する子には見えへんのに……」なでなで
猫「ふにゃーん」ゴロゴロ
4馬鹿「!?」
鈴木「丸々してて可愛らしいけれど、そんな凶暴性は見当たらないよ」
桃山「じゃあ、あの時は機嫌が悪かったのかしら」
鈴木「そうかも。もう一度挑戦してみたらいけるかもしれない」
451: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 00:48:10 ID:8V9cXB7trM
桃山「よーし、猫ちゃん!アタシが可愛がってあげるわ」
猫「……」フイッ
桃山「猫ちゃんこっちいらっしゃいよ」
猫「ふぁ〜…」
桃山「何これデジャヴ?」
清瀬「あ、あれ…?」
452: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 01:02:28 ID:lGBRBstC2Q
桃山「ほら、次はなるみんが豹変する番でしょ」
鳴海「豹変なんかしてねぇわ!」
猫「」ジッ
鳴海「くっ…!(騙されんな!こいつは可愛くねぇ!)」
鳴海「ね、猫ぉー遊ぼうぜー」なでなで
猫「……」
鳴海「あれ?撫でていいのか?うわ、マジ?ねーこ♪」なでなで
猫「」ペシッ
鳴海「……だよな」
453: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 01:03:50 ID:8V9cXB7trM
鈴木「泣かないで、鳴海」
鳴海「泣いてねぇし呼び捨て!」
鳴海「おいメガネ、次はお前が眼鏡を飛ばされる番だぞ」
橘「この俺が二度も同じ過ちを繰り返すとでも?ククク、甘いんだよおチビちゃん」
ブチッ(雑草を引き抜く音)
橘「以前は名も知らない雑草だったが、今回は違う。その名も猫じゃらしだ!」フリフリ
猫「!」ピクッ
篠原「おー!こうかは ばつぐんだ!」
454: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 01:11:57 ID:lGBRBstC2Q
橘「クク…そうだろう。この細くて長いのが堪らなく好きなんだよな、お前は」フリフリ
鈴木「何だか卑猥」
桃山「ただの変態だから気にしないでね、鈴木ちゃん」
橘「自分の欲望に素直になれよ。そうすれば前回の事は水に流してや──」
猫「」シャッシャ
カラカラカッシャーン
清瀬「あっ…橘くんの眼鏡が…!」
橘「ああぁ!二度も!二度も俺の眼鏡を!」
455: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 01:32:02 ID:lGBRBstC2Q
猫「Zzz...」
鳴海「やっぱり強敵だわ、こいつ」
桃山「本当に可愛くない子ね…」
橘「俺はこいつを許さんぞ。死ぬまで一生許さん」←装着済み
鈴木「篠原くんは挑戦しないの?」
篠原「だって…鼻噛まれるし…」
清瀬「い、今なら大丈夫やと思います!ほら!」なでなで
猫「ふにゃーご」ゴロゴロ
456: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 01:32:44 ID:8V9cXB7trM
篠原「うぅ…鼻はもう止めてね、むちゃくちゃ痛いから」
猫「(潤んだ目)」ジー
篠原「そ、その手にはもう乗らないぞ!」
猫「(やたらと潤んだ目)」ジー
篠原「くっ…!やっぱり可愛いー!」
ガバッ(抱き付き)
猫「にゃーおん」ゴロゴロ
篠原「何だよ噛まないじゃん!可愛いー!」すりすり
457: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 01:34:10 ID:lGBRBstC2Q
猫「」ガブッ
篠原「痛!痛い痛いやっぱり噛まれた痛い!」
鈴木「」クスッ
鳴海「何ニヤニヤしてんだよ」
鈴木「だって、あまりにも滑稽なんだもの」
篠原「痛い痛いマジで痛い!誰か助けて痛い!」
清瀬「えっ、あ、猫ちゃん離したってぇ!」おろおろ
鈴木(この二人も、可愛らしいのかも、ね…)クスクス
458: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 01:42:16 ID:lGBRBstC2Q
生徒指導「まーたお前らは…放課後まで喧しいのかタコこら」
猫「!」ピクッ
篠原「あーっ、猫逃げた!」
生徒指導「ん?見ない顔触れだな……一年か?」
清瀬「は、はい!一年のき、清瀬です!」
鈴木「鈴木です」
生徒指導「生徒指導です…って、俺の事は知ってるな。なんだ、お前ら友達か?」
459: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 01:43:56 ID:lGBRBstC2Q
清瀬「あ、えっと、とも、だち…」
鳴海「まあ、一応な」
桃山「んふふ。仲良しの後輩ちゃんよ!」
生徒指導「ああ、そうか。なんでまたこんな馬鹿共と…」ハァ
橘「む。馬鹿の一括りとは聞き捨てならんな」
生徒指導「いや、お前も十分馬鹿だからね。知能レベルというか全体的に馬鹿だからね」
460: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 01:52:24 ID:8V9cXB7trM
猫「にゃーご」スリスリ
生徒指導「お、猫じゃねぇか。お前は相変わらず可愛いな」
猫「ふみゅーん」ゴロゴロ
生徒指導「おい、其処の一年生二人。友達になるのはいいが気を付けろよ。馬鹿が遷るぞー」
篠原「失礼な!怒っちゃうぞ!」
鈴木「気を付けます。特にしょんべんくんには」
鳴海「テメェも失礼な奴だなデカ女」
生徒指導「がっははは!結構結構!それだけ言い合えりゃ上等だ」
461: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 02:01:54 ID:lGBRBstC2Q
生徒指導「青春出来るのは今の内だけだ。大いに馬鹿共に可愛がってもらえ」
橘「おい、誰が馬鹿共だ。一緒にするな」
桃山「失礼しちゃうわね!」
生徒指導「おいおい、貶してんじゃないぞ?馬鹿でいられるのもいい事なんだ」
生徒指導「大人になると変なところで利口になる。人の顔色伺って、本音でぶつかる事も少なくなる。しんどい事だって沢山増える」
生徒指導「今(子供)のお前らには必要ないんだぞ、そんな大人の利口さなんて」
篠原「……」
462: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 02:11:51 ID:8V9cXB7trM
生徒指導「…ふとした時にな、思い出すんだよ。今のお前らみたいに、馬鹿やってた頃の事」
生徒指導「あー、楽しかった!青春してたじゃねぇか!ってな」
生徒指導「だから、お前ら見てると羨ましくも懐かしくも思えて毎日が楽しいんだ」
生徒指導「教師やっててよかったよ。俺はいつだって、馬鹿なガキ共の青春のど真ん中に居るんだからな」
生徒指導「馬鹿で大いに結構!せいぜい青春を謳歌しろ!」
生徒指導「……あんまり先生方に迷惑は掛けすぎんようにな?」ニッ
463: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 02:17:08 ID:lGBRBstC2Q
鳴海「生徒指導……」
橘「ふむ。お前の言いたい事はよく分かった」
鈴木「ええ、とても」
清瀬「せ、生徒指導先生…!」
生徒指導(さあ、俺の胸に飛び込んで来い!馬鹿共!)バッ
桃山「そろそろ帰ってもいいかしら?」
生徒指導「えっ」
464: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 02:18:16 ID:8V9cXB7trM
篠原「先生、またねー!」ブンブン
生徒指導「またねー…」
生徒指導「………」
生徒指導「ねぇ、俺なかなかいい事言ったよね?教師らしくいい事言ったよね?」
猫「Zzz...」
生徒指導「…ぐすん」
465: ◆UTA.....5w:2012/3/23(金) 02:22:59 ID:lGBRBstC2Q
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
466: 名無しさん@読者の声:2012/3/23(金) 14:23:15 ID:zalkbF7JHs
生徒指導いい奴!
っCCCCCC
467: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 01:46:54 ID:Ctk3Ee1sGs
好きや
めっちゃ好きや
つCCCCCCC
468: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 19:11:11 ID:wa9yfBBJgA
(`・ω・)支援するよ!
469: 名無しさん@読者の声:2012/3/26(月) 03:26:01 ID:Zl6/kKfzlY
1さん早く早く(´・ω・`)
CCCCC
470: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 18:24:52 ID:oILN2b3qYY
>>466
ちょっと暑苦しい、ありがちな教師ですねw
読んで下さっている方にそれがストレートに伝わっているようで嬉しいです。ありがとうございます!
>>467
そう言って頂けてめっちゃ嬉しいです。心底書いていて良かったと思います。
ありがとうございます!
>>468
ありがとうございます!感謝です!
>>469
遅くなってしまって申し訳ございません…!さっさと投下開始します。待ってて下さってありがとうございます!
少しリアルが忙しく、書き溜めをする時間が取れずに更新が滞ってしまいました。停滞気味な日が続くとは思いますが、頑張りますので宜しくお願い致します!
支援感謝です!長くなってしまいましたが、投下します。
471: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 18:26:55 ID:oILN2b3qYY
──教室
ガラガラッ!
桃山「あっぶなーい、遅刻ギリギリセーフ!」
篠原「おはよう、桃ちゃん」
桃山「おはよ、篠くん。今日も爽やかイケメンボーイね♪」
鳴海「朝からテンション高いんだよ、オカマ」
桃山「あらやだ。アンタ寝癖ついてるじゃないの。だらしないわねぇ」
472: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 18:34:36 ID:Bv.lWRJ0zs
ガラガラ
担任「SHRを始めます。み、皆席に着いてねー」
桃山「後で直してあげるから待ってなさいな」
鳴海「えー…別に頼んでねぇし」
桃山「身嗜みは大事なのよっ!篠くんからも言ってやって頂戴!」
篠原「うーん、俺もあんまり気にしないや」ヘラヘラ
桃山「んもうっ!篠くんなら寝癖ついてても可愛いから許しちゃうじゃないの」
担任「あのー…桃山くん、席に着いてほしいな…」
473: 名無しさん@読者の声:2012/3/26(月) 18:37:55 ID:.Lm3BW7986
リアルタイムktkr!
リアル優先してね
つCCCCC
474: ⊃C⊂ ギュッ ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 18:56:52 ID:Bv.lWRJ0zs
担任「はい、じゃあ出席とりますねっ」
鳴海「なあ、おい」ツンツン
篠原「ん?」
鳴海「そういえば、メガネは?」
篠原「あ、本当だ。遅刻なんて珍しいね」
鳴海「どうせAVでも見て夜更かししてたんじゃね?」ニヤニヤ
篠原「そうかなー?橘って結構きっちりしてるイメージだから、寝坊しそうにないんだけどなあ」
※鳴海と篠原は席が前後です。
475: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 19:10:56 ID:oILN2b3qYY
担任「それじゃあ、SHRを終わります。皆、ちゃんと授業の用意しててね」
桃山「ねぇ、担任ちゃん」
担任「ははははいっ!何でしょう!」
鳴海「あーあー、いきなり話し掛けてやんなよ。ビビりなんだから、担任は」
篠原「あはは、大丈夫だよー先生。別に何にもしないんだから」
担任「ご、ごめんなさい…」
鳴海「…ピヨみたいな奴だな。もっとしゃきっとしろよ」
476: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 19:12:30 ID:Bv.lWRJ0zs
桃山「あら、なるみんたら。担任ちゃんまで放っておけない感じかしら?」ニンマリ
鳴海「なっ!?ちょっと黙れ馬鹿!」
篠原「鳴海は優しいね」ニコニコ
鳴海「だーっ!黙れって!メガネの事訊きたいんじゃねぇのかよ」
桃山「照れちゃって……まぁいいわ。担任ちゃん、あのメガネっ子がまだ来てないんだけれど」
担任「ああ、うん。橘くんは連絡があって、今日はお休みだって」
477: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 19:28:16 ID:oILN2b3qYY
篠原「そっかー。風邪かな?」
鳴海「AVの見過ぎで?」
担任「ええ、えー…ぶ!?」カアァッ
桃山(担任ちゃん茹でダコみたいね。まさか…生娘かしら)
担任「かか風邪だって言ってたけど、どうしてかは知りません!」
鳴海「だから、AVの見過ぎなんじゃね?下半身丸出しで風邪引いたんだって」ケラケラ
担任「知りません!そんな事!そんな……馬鹿っ!」ダッ
パタパタパタ…
478: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 19:48:59 ID:oILN2b3qYY
篠原「担任先生、真っ赤だったよ」
鳴海「廊下は走っちゃ駄目なんじゃねぇの?」ケラケラ
桃山「アンタ、わざとでしょ」
鳴海「何がだよ?」
桃山「んもうっ!乙女をからかうなんて最低よ!下品なんだから!」
篠原「ちっちゃい!最低!」
鳴海「からかったのは悪かったけど、篠原の最初のは絶対いらねぇよな」
479: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 19:51:52 ID:Bv.lWRJ0zs
──昼休み、屋上
鳴海「寒ぃー!誰だよ屋上で食おうとか言った奴!」
桃山「だって、さっきまで天気良かったんだもの!曇るなんて知らないわよ!」
篠原「うへ、鼻水垂れてきた」ズビ
鳴海「あー!購買のプリン!今日こそは手に入れようと思ってたの忘れてた!」
篠原「あー!本当だ!きっとまだ間に合うよ!」
480: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 19:59:15 ID:oILN2b3qYY
鳴海「よし、ダッシュで行くぞ篠原!全力で走れよ!」
篠原「いいけど、全力で走ったら鳴海追い付かないじゃん。足短いから」
鳴海「テメェ失礼にも程があるだろ」
篠原「すぐ帰ってくるから桃ちゃんお留守番宜しくねー」ダッ
鳴海「っしゃあー!待ってろプリン!」ダッ
桃山「え、ちょっ…」
バタバタバタ…
481: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 20:12:48 ID:oILN2b3qYY
桃山「行っちゃった」ポツン
桃山「お留守番って、こんな所でぇ?」
ひゅうううぅ…
桃山「ぶえっくしょーいっ!」
桃山「……寒いんですけどお」ズビ
桃山「あのメガネのポジションがいまいち分かってなかったけれど、あの子ツッコミだったのね」
桃山「アタシ一人じゃ手に負えないじゃないのよ。風邪なんか引いてないでさっさと学校来なさいよねっ」
桃山「ぶえっくしょーいっ!」
桃山「アタシが風邪引いちゃいそうだわ…」ズビズビ
482: ◆UTA.....5w:2012/3/26(月) 20:16:29 ID:Bv.lWRJ0zs
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
>>473
リアルタイム支援ktkr!
ありがとうございます、本当に嬉しいです。放置はせず、ちゃんと更新して行くつもりではいます。
スローペースになるかとは思いますが、お付き合い頂けると幸いです…orz
483: 名無しさん@読者の声:2012/3/26(月) 21:00:12 ID:Xluuudljj2
待ってたよ〜☆橘の夫ですw
リアル優先で、マイペースでいいからね〜♪
つCCCCC乳
つ愛
484: 名無しさん@読者の声:2012/3/26(月) 22:27:46 ID:/6vUyK8eDw
こいつら全員可愛すぎますw
橘いないと4馬鹿じゃないだろ…
(´CωC`)<支援!!
485: 名無しさん@読者の声:2012/3/27(火) 17:10:03 ID:oY14q73yN2
追い付いた!
面白くてサクサク読めた
桃山くんが好きです
つ支援
486: 名無しさん@読者の声:2012/3/29(木) 04:01:02 ID:rE3vAwFy/I
支援するょぅ(=゚ω゚)ノ
焦らずマイペースに書いて下さいな
お座りして待ってます
487: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 16:38:49 ID:Y94rLx4y/E
>>483
毎度の事ながらお待たせしてしまって申し訳ございません。そして、483に嫁に捧げた眼鏡の彼は欠席という…orz
乳wそれは483さんの乳という事で宜しいでしょうかw
>>484
彼なしでは4馬鹿は成り立たないですねw
早く風邪を治してもらわなければなりません。皆さんが可愛いと言って下さるので、段々可愛く思えてきました。
>>485
わー、ありがとうございます!
気が付けばもう500レスも近付き、読むのも疲れる域に突入したかと思います。そんな中、追い付いて下さった485さんに感謝です!
>>486
本当にありがとうございます。皆さんの優しさに甘えてしまう事も多々あるとは思いますが、出来る限り頑張ります!
お座りなんてせずに、暇な時にチラッと覗いて下さるだけで幸せです(*´∀`*)
不定期更新で申し訳ございません。支援感謝です。投下します。
488: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 16:39:30 ID:Y94rLx4y/E
──美術室
担当教師「自分の手を描いてみましょう」
生徒一同「はーい」
篠原「手って、まじまじ見ると気持ち悪いね」
鳴海「篠原って時々意味分かんねぇ事言うよな」
篠原「えー、だって見てよ。線だらけだよ」
鳴海「そんな事言い出したらお前、身体中線だらけじゃん」
篠原「ぎゃー!本当だ気持ち悪い!」
489: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 16:49:37 ID:EkZRbngOOM
桃山「ちょっと男子ぃ、真面目にやりなさいよー」
鳴海「お前も男子だけどな」
桃山「アタシは乙女なの!ただの男子じゃないんだから!」
鳴海「乙女さんは真面目にやってんのかよ」ヒョイ
篠原「どれど、れ……」
鳴海「………何だこれ」
篠原「うーん……イソギンチャク…かな?」
桃山「テメェら担当教師の台詞を思い出しなさい」
490: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 16:54:59 ID:Y94rLx4y/E
鳴海「手?これが?ぎゃははは!」
篠原「どう見てもイソギンチャクだよね」
桃山「ひっどーい!アンタ達だってっ……」バッ!
篠原「あはは、俺もあんまり人の事言えたもんじゃないよね」
桃山(下手だけど、ちゃんと手だって分かるわね…)
鳴海「俺達も何だよ、オカマちゃん?」ニヤニヤ
桃山「もうやだこの子達!助けてメガネー!」
491: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 17:04:48 ID:Y94rLx4y/E
担当教師「そこの4馬鹿、仲が良いのは分かったから真面目にやりなさい」
篠原「はーい。ごめんなさい」
鳴海「“4”馬鹿じゃねぇけどな」
桃山「揚げ足取るんじゃないわよ、1馬鹿」
鳴海「そこに数字いるか?いらねぇよな?1オカマ!」
桃山「1チビ!」
篠原「あっははは」
担当教師「誰かこの子達を止めてくれませんかね」
492: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 17:09:01 ID:Y94rLx4y/E
──自販機前
桃山「桃山だけにピーチジュースにしよっと」
鳴海「俺、牛乳ー」
篠原「身長が伸びるように?」
鳴海「うっせー馬鹿!また牛乳爆弾投げんぞ!」
篠原「あはは、あったねそんな事。面白かったー」
桃山「生徒指導先生が悲惨な事になってたのよね」クスクス
493: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 17:11:42 ID:Y94rLx4y/E
生徒指導「俺はあの日の事は絶対に許さんからな」
鳴海「うおっ。いきなり現れんなよハゲ」
篠原「あ、生徒指導先生だ。やっほー」
生徒指導「やっほー4馬鹿諸君。俺は禿げてませんよー」
桃山「残念。今日は4馬鹿じゃないのよね」
生徒指導「ああ、そういえば橘は休みだったな」
494: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 17:20:09 ID:EkZRbngOOM
鳴海「生徒指導って、いちいち生徒の出欠まで把握してんの?」
篠原「うぇー…大変。教師ってやだなあ」
生徒指導「そんな訳ないだろ」
生徒指導「お前らはこんなんだし担任先生はあんなんだろ?だから気に掛けてやってるんだよ」
桃山「今さらっと担任ちゃんを馬鹿にしたわね」
生徒指導「だってあの子頼りないんだもん☆」
篠原「あはは、異義なーし」
495: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 17:21:04 ID:Y94rLx4y/E
生徒指導「まあ、担任先生は一生懸命で良い先生だ。あんまり迷惑掛けて困らせてやるなよ?」
鳴海「へいへい」
生徒指導「橘の家も大変だろうしな。力になってやれよ」
鳴海「へいへ……何が?」
生徒指導「えっ」
篠原「何が大変なの?」
桃山「あの子、何かあるのかしら」
生徒指導「えっ」
生徒指導「………」
496: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 17:24:57 ID:EkZRbngOOM
生徒指導「」
鳴海「おい、放心してねぇで何か言えよ」
篠原「橘、何かあったの?」
桃山「ちょっとセンセ、聞こえてるでしょ!」
生徒指導「え?ああ、うん。あったというか、前からだというか……」
生徒指導(そうか、何も知らないのか…余計な事を言ってしまった)
篠原「……」
497: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 17:30:25 ID:EkZRbngOOM
鳴海「おい、焦らしすぎだろ」ゲシゲシ
生徒指導「痛っ!お前、蹴るんじゃない!停学にしちゃうぞ!」
桃山「早く教えてよ気になるじゃないのー!」
生徒指導「いや、うーん……」
篠原「……ねぇ、二人共。これ以上詮索するのは止めよ?」
桃山「だってぇ…」
篠原「誰だって言いたくない事くらい、あるじゃん」
鳴海「……」
498: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 17:35:53 ID:Y94rLx4y/E
篠原「先生もさ、教師なら安易に生徒の家庭事情を口にするもんじゃないよね」ニコニコ
生徒指導「わ、悪かった…(笑顔が怖いよー)」
鳴海「……」ムゥ
桃山「はいはい、なるみんは拗ねないの!」
鳴海「だってよー…」
桃山「何よ」
鳴海「……別に。何も!」プイ
499: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 18:03:46 ID:Y94rLx4y/E
桃山「本当に子供なんだから。ほら、教室帰りましょ」
篠原「行こ、鳴海。先生またね」
生徒指導「ああ…」
鳴海「……」ムス
桃山「なーるみん!置いてくわよ!」
鳴海「……言いたくない事って、何だよ」ボソ
鳴海(お前はあんのかよ、篠原…)
500: ◆UTA.....5w:2012/3/29(木) 18:06:26 ID:EkZRbngOOM
これにて投下終了します。
500レス突破しました!これも読んで下さっている皆さん、支援して下さっている皆さんのお陰です!
今日も読んで下さった皆さんに感謝です!
501: 名無しさん@読者の声:2012/3/29(木) 19:55:20 ID:G4bw/0.ftY
祝☆500スレ!!
…なのに、私の嫁が大変になっている予感。
4馬鹿の成長を楽しみにしてるよ♪今日も面白かった〜。ありがとう☆
つCCCCC
502: 名無しさん@読者の声:2012/3/29(木) 21:30:48 ID:xltBCAia/Q
橘に何があったんだ…
っCCCCCCCC
503: 名無しさん@読者の声:2012/3/30(金) 12:07:45 ID:M3Wkvy33qg
青春だ青春だ
支援〜
504: 名無しさん@読者の声:2012/3/31(土) 01:45:40 ID:tU5/qv2meA
4位!!おめでとう!!
3位以内目指して頑張ってくれー!!
極上支援CCCCCCCC
505: 名無しさん@読者の声:2012/4/1(日) 20:47:28 ID:e9h81t4Z8s
2位おめ
これからも頑張って(`・ω・)っC愛
506: 名無しさん@読者の声:2012/4/2(月) 03:16:49 ID:ngGVLptgUY
>>501 レスな スレだったらとんでもないことになっとるわ
507: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 14:06:22 ID:dZPcw1ZZXE
>>501
ありがとうございます!嫁が登場するまでもう少しお待ち下さいw
此方こそ、いつもコメントを残して頂いてありがとうございます!とても励みになっています…!
>>502
橘氏は風邪を引いていますw
生暖かく見守ってやって頂けると幸いです。
>>503
そう言って頂けるととても嬉しいです。ありがとうございます!
>>504
4位になれていた事に気付いておらず、驚きが隠せない状態ですw
ありがとうございます(´;ω;`)
>>505
これは夢でしょうか…!
本当に本当にありがとうございます(´;ω;`)
>>506
何という的確なツッコミw
私もよく間違えますので、お気付きになられたらご指摘願います!
ちょっと、動揺してしまっています1です。皆さんへのお礼は後程に、まずは投下します。
支援感謝です!
508: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 14:08:06 ID:bFvvAnyTqA
──教室
鳴海「……」ムスッ
桃山「アンタねぇ、いつまで拗ねてんのよ」
鳴海「別に拗ねてねぇし」フン
篠原「あは。何か怒ってる感じ?」
鳴海「別にそんなんじゃねぇし」
桃山「何よもう。面倒臭い子ね」
509: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 14:20:46 ID:bFvvAnyTqA
『これ以上詮索するのは止めよ?』
鳴海(俺の事もしないでくれってか?)
『言いたくない事くらい、あるじゃん』
鳴海(………)
『教師なら安易に生徒の家庭事情を口にするもんじゃないよね』
鳴海(…予防線張ってんじゃねぇよ、ばーか)
鳴海(詮索されたくねぇのも、言いたくねぇのも、誰かに言われたくねぇのも……)
鳴海(全部、お前の事なんじゃねぇの?)
510: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 14:35:19 ID:dZPcw1ZZXE
篠原「? 何?」キョト
鳴海「あ?何がだよ」
篠原「さっきから鳴海、俺の事ずっと見てた」
鳴海「…自惚れんな。ばーか」
篠原「むー!何だとー!」
『タメなんだから気遣う事ねぇじゃん』
『アンタはもうちょっと遣いなさいよね!』
鳴海「あー…面倒臭ぇー……」
511: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 14:37:21 ID:bFvvAnyTqA
ガタン
桃山「ちょっと、なるみん何処行くのよ。もうすぐ授業始まるわよ」
鳴海「サボる」
桃山「えぇぇ!?」
篠原「鳴海…?どうかしたの?」
鳴海「あー、腹いっぱいになったら眠くなってきてさ。保健室で昼寝してくるわ」ヒラヒラ
桃山「そんな理由で?もうっ、馬鹿じゃないのっ」
512: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 15:00:16 ID:bFvvAnyTqA
ガラガラ──ピシャン!
篠原「行っちゃった」
桃山「お腹膨れたから昼寝って、小さい子じゃあるまいし!」プン
篠原「あはは、でも鳴海っぽくはあるね」
桃山「あの子、ちょっとお子ちゃまだものね」
篠原「橘が居ないと喧嘩する相手が居なくて寂しいんじゃない?」
桃山「本当。子守りが居ないと大変よね」
篠原「あはは、桃ちゃんってば橘の事子守り扱いだったんだ」
513: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 15:01:14 ID:bFvvAnyTqA
──保健室
ガラガラ
鳴海「あ、」
清瀬「あっ、こんにちは!」
鳴海「お前、こんなとこで何やってんの?」
清瀬「えっと、次の授業、体育なんやけど……着替えてすぐに転んでしもて。えへへ」
鳴海「何やってんだよドジ」
清瀬「す、すみません…」
514: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 15:13:12 ID:bFvvAnyTqA
鳴海「つーか、怪我でもしたのか?見た感じ無傷だけど」
清瀬「あ、いえ。突き指です」
鳴海「転んで突き指って……本当ドジだな」
清瀬「すみませ……ッんぐ、」
鳴海「そんな慌てて口押さえなくていいって」
清瀬「はい…」カアァ
鳴海「はは、面白い奴」
515: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 15:21:26 ID:bFvvAnyTqA
鳴海「手、貸せよ」
清瀬「へっ?て、手ですか?」
鳴海「だから貸せって。突き指したんだろ?」
清瀬「え、でも…」
鳴海「湿布くらい貼れるっつーの!誰も居ねぇんだから待っててもしょうがねぇだろ!」
清瀬「」ビクッ
清瀬「ごめんなさい…、宜しくお願いします」
516: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 15:22:21 ID:dZPcw1ZZXE
鳴海「あー…悪い。怒ってるとかじゃ、ねぇから」
清瀬「え…?」
鳴海「…湿布切るからちょっと待ってろよ。ハサミ、ハサミ、と……」ガサゴソ
清瀬「あ、あのっ!」
鳴海「あ?何だよ?」
清瀬「鳴海くんが優しい人やって、うち分かってるから。だから、大丈夫です!」
鳴海「……」ポカン
鳴海「そりゃ、どーも…」
清瀬(照れてるん、かな…?)
517: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 15:36:38 ID:bFvvAnyTqA
鳴海「よし、出来た」
清瀬「ありがとうございます!」ペコ
鳴海「どういたしましてー」
清瀬「えへへ。なんかうち、鳴海くん達に助けられっぱなしや…」
鳴海「んな事ねぇだろ。いつ俺達が助けたよ」
清瀬「な、何回も助けてもらいましたよ!」
清瀬「鳴海くん達が居らんかったら、きっとうち…ウジウジしっぱなしでした」
518: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 15:45:55 ID:bFvvAnyTqA
清瀬「鈴木さんがお休みやった時、あの時に鳴海くんに言われた事…ホンマにその通りやって、思て」
清瀬「と、友達、いっぱい出来たんですよ!うちの事、面白い言うてくれたり、一緒にご飯食べたり!」
清瀬「そんなんもきっと、うち一人じゃウジウジしたままやったと思うから、だから……」
清瀬「ありがとう」ニコ
鳴海「……」
清瀬「あ、あれ?聞いてます?」
519: ◆UTA.....5w:2012/4/2(月) 15:52:14 ID:dZPcw1ZZXE
これにて投下終了します。
そして、当SSがランキング2位になれました…!何かの間違いかと思う程、驚きが隠せないでいます。
読んで下さっている皆さん、支援して下さっている皆さん、投票して下さった皆さん、皆さんのお陰です。本当に本当にありがとうございます(´;ω;`)
拙作ではありますが、これからも頑張りますのでお付き合い頂けると幸いです。
沢山あるSSの中からこのスレを開いて下さった事、改めて感謝です!
520: 名無しさん@読者の声:2012/4/2(月) 15:55:19 ID:PJaff4if8M
今追いついた!
ぎりぎりリアルタイムが逃したか…orz
高校を思い出しながら支援!
521: 名無しさん@読者の声:2012/4/2(月) 17:56:12 ID:WDxsrvHo4s
2位おめでとーずっとこのSS応援してたから嬉しい!
1さんの丁寧なレスもキャラ達も皆大好きだー!!
Cヾ(*´∀`*)ノC しえーん
522: 名無しさん@読者の声:2012/4/3(火) 01:30:35 ID:krql/hTXkY
むずむずキュンキュンするw
っCCCCC
523: 名無しさん@読者の声:2012/4/3(火) 17:41:48 ID:p7Gm.FBziM
更新してたー☆そして2位おめ♪
>>506さん、指摘ありがとう///
ゆっくり待ってるよ!!
つCCCCC
524: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 12:13:42 ID:glyJTwC5kY
>>520
もしかして、最初から読んで下さったのでしょうか…!ありがとうございます!
いつか520さんとリアルタイムで遭遇出来る事を祈りつつ、これからも頑張ります!
>>521
ずっと応援して下さっていたなんて、嬉し過ぎて鼻水が垂れそうですwありがとうございます!
特徴的すぎる、とよく言われるのですが、好きと言って頂けて嬉しいやら照れ臭いやら嬉しいです。
>>522
むずむずして頂けて何よりですw
522さんにまたその感覚を味わって頂けるように、4馬鹿達に青春して貰いたいと思います(´ω`)
>>523
ありがとうございます…!これも523さん含め、応援して下さっている皆さんのお陰です!
なるべくお待たせしないように、そして嫁を早く登場させるように頑張りますねw
支援感謝です。投下します。
525: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 12:14:44 ID:glyJTwC5kY
鳴海「お前、喋り過ぎ。成長しすぎてビビった」
清瀬「せ、成長してますか?」
鳴海「してるよ。すげぇしてる」
清瀬「えへへ。やっぱり、今でも少し緊張はしてまうんですけどね」
鳴海「なーんか…色々偉そうな事言ってたよな、俺」
清瀬「そんな…!全然、です!」
鳴海「友達出来たのも変われたのも、俺達は関係ねぇよ。お前が頑張ったからだって、ピヨ」
526: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 12:22:11 ID:O5Oik1LOUY
清瀬「いえ…」テレテレ
鳴海「難しいもんな、友達って」
清瀬「?」
鳴海「気遣うとか、遣わないとかさ。マジで難しいわ」
鳴海「何でも言い合えるのが友達だって思ってたけど、そういう訳にもいかねぇんだよな」
清瀬「鳴海、くん…?」
鳴海「俺、無神経だし、口も悪いからさっきみたいにキツい言い方しちゃう時もあるしさ、」
鳴海「……難しいんだな、人付き合いって。お前はすげぇよ、本当に」
527: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 12:33:42 ID:O5Oik1LOUY
清瀬「…そんな、事……」
清瀬「そんな事ない!あの時、鳴海くんと桃さんが背中押してくれたんやもん!」
清瀬「鳴海くんは無神経なんかやないもん!授業中も、お昼休みも、うちが一人やった時に助けてくれた優しい人やもん!」
鳴海「ぴ、ピヨ…?」
清瀬「思う事は口に出せばええって、気張らんでええって、そう言って貰えてうちは変われたんやもん!」
清瀬「鳴海くんは優しい人やの!何があったんか知らんけど、そのままの鳴海くんでええやんか!うちは知ってるもん!うちは、うちは……」
528: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 12:46:38 ID:O5Oik1LOUY
鳴海「わ、分かった分かった!分かったから落ち着け!」
清瀬「へっ?あ、うち、何ちゅう偉そうな……ご、ごめんなさい」
鳴海「…ぷっ、」
鳴海「あははは!何だよお前、めちゃめちゃデケェ声!」
清瀬「うぅ…ごめんなさい…」カァ
鳴海「あはは、はー…恥ずかしい奴」
清瀬(ホンマに恥ずかしい…)
529: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 13:09:15 ID:glyJTwC5kY
鳴海「あー…でも、何つーか……ありがとな。なんか元気出たわ」
清瀬「え?」
鳴海「俺が言ったんだもんな。気張んなくていいって」
清瀬「! …はい!」
鳴海「…まさかピヨに励まされるとはなー。俺もまだまだだな」
清瀬「ど、どういう意味ですか」
鳴海「そのままの意味だよ、ばーか」
清瀬「ひ、酷っ……酷いです!」
530: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 13:10:14 ID:O5Oik1LOUY
ガラガラ
鈴木「清瀬、大丈夫?遅いから先生が見て来いって──…」
鳴海「あはは!お前本当面白ぇな」
清瀬「もう!笑いすぎです!…ふふっ」
アハハ アハハ…
鈴木「……」
鳴海「…お?鈴木じゃん」
鈴木「どうも、しょんべん鳴海くん。お邪魔だったかな」
鳴海「おい合体させんな」
531: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 13:18:51 ID:glyJTwC5kY
鈴木「清瀬、皆待ってるよ」
清瀬「あ、ご、ごめんなさいっ!」ガタン
鳴海「おいおい、慌てんな。また転ぶぞ?鈍臭ぇんだから」ニヤニヤ
清瀬「だ、大丈夫やもん!鈴木さんお待たせ、行こ」
鈴木「うん。じゃあね、鳴海」
鳴海「おい今度は呼び捨て」
鈴木「分かったよ、しょんべんくん」
532: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 13:49:12 ID:O5Oik1LOUY
鳴海「テメェいい加減に──…」
ガラガラ──ピシャン!
鳴海「閉めやがったあいつ!ムカつくー!」
***
鈴木「楽しそうだったね、清瀬」
清瀬「そ、そうかな?…でも、鳴海くんはあんまり、緊張しやんのかも」
鈴木「出会い方があれだもの。あの子、子供っぽいし」
533: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 13:50:14 ID:O5Oik1LOUY
清瀬「あ、でもね、鳴海くんて口調は怖いけどホンマに優しい人やと思うねん…!」
鈴木「そう?清瀬にだけだと思うけど」
清瀬「そ、そんな事……鈴木さんももっと普通に接すれば分かる、と思うんやけど…」
鈴木「私はいつも普通だけど」
清瀬「そうかな…?いつも鈴木さんが鳴海くんをからかってるような」
鈴木「私が?あの子を?」
清瀬「あ、あれ?うちの勘違いやろか…」
534: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 13:57:34 ID:O5Oik1LOUY
鈴木「そんな事より清瀬、早く行かないと」
清瀬「ふえ!?わ、忘れとった!鈴木さん、急ごっ!」ダッ
鈴木(清瀬は本当に可愛らしい子だなあ…)
鈴木(鳴海くんも可愛らしいから、ついからかいたくなるんだけれど……)
鈴木(…普通、じゃないのかな。私の態度は……)
鈴木「うーん……難しい」
清瀬「鈴木さーん!早く早く!」
鈴木「ああ、うん。すぐに追い付く」ビュン!
清瀬「早っ!!ちょ、鈴木さん怖いいいい」
535: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 14:47:41 ID:O5Oik1LOUY
──保健室
鳴海「Zzz...」スピー
保険医「……」
鳴海「んんー…むにゃむにゃ…」
保険医「……」(鼻摘み)
鳴海「…ふがっ!?なん…誰だよもう!」ガバッ
保険医「おはよう、鳴海くん。とっても元気そうだね。お昼寝かな?」ニッコリ
鳴海「え?あー…あはは、お昼寝、かな?」
保険医「よし、出てけ」ニコニコ
536: ◆UTA.....5w:2012/4/4(水) 14:48:20 ID:O5Oik1LOUY
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
537: 名無しさん@読者の声:2012/4/4(水) 18:23:53 ID:UCJ6LyAy4A
ピヨちゃん本当に成長したなぁ…
なるみんが好きすぎてヤバイんだけどどこに行けば売ってますかね?
っCCCCCC
538: 名無しさん@読者の声:2012/4/5(木) 14:49:44 ID:Ir8svP0r4s
特徴的でいいじゃない
1さん可愛いよ1さんww
Cヾ(*´∀`*)ノC しえーん
539: 名無しさん@読者の声:2012/4/6(金) 00:10:16 ID:YYQlVL7CK6
いいね!支援!
540: 名無しさん@読者の声:2012/4/7(土) 23:02:21 ID:Nl9nppRDeo
つCCCCCCC
541: 名無しさん@読者の声:2012/4/8(日) 20:17:11 ID:lYzdqiTDyM
続きみたいー(/--)/
自演
542: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:02:01 ID:0qBZmnt0vc
>>537
あんな生意気なチビにわざわざお金を払わずとも、ただで差し上げますよw
悪い子ではない筈ですが、恐らく躾が大変です(´ω`;)
>>538
私がですか…!そんな事はないと否定しつつ、ちょっぴり嬉しいw
ありがとうございます!
>>539
ありがとうございます!頑張ります!
>>540
⊃C⊂ ギュッ
沢山ありがとうございます!
>>541
遅くなってしまって申し訳ございません…orz
待っていて下さってありがとうございます!
沢山支援を頂けている中、随分と間が空いてしまって申し訳ございません。支援ありがとうございます。投下します。
543: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:03:00 ID:ucUb6hQsFA
──教室
キーン コーン カーン コーン…
桃山「ねぇ、篠くん。皆でメガネのお見舞いに行きましょうよ」
篠原「お見舞い?うーん…」
桃山「あら。生徒指導センセの言ってた事が気になるの?」
篠原「あは、少しね」
桃山「そりゃアタシも気になるけど、お見舞いに行く事は悪い事じゃないでしょう?」
544: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:12:13 ID:ucUb6hQsFA
鳴海「オカマに賛成。俺も行く」
篠原「鳴海!いつの間に帰って来てたの?」
鳴海「今さっき。昼寝って言ったら追い出されたから屋上で寝た」
桃山「当たり前でしょ!馬鹿ね」
篠原「あはは、もう機嫌は直ったの?」
鳴海「だから別にそんなんじゃねぇってば。眠かったの!」
桃山「まったく。本当に子供なんだから!」
545: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:23:25 ID:0qBZmnt0vc
鳴海「で?どうすんだよ」
桃山「アタシの家にだって強制だったじゃないの。行きましょうよ」
篠原「でも、誰も橘の家知らないよ?」
鳴海「んなもん訊けばいいじゃん。住所分かる奴なんか此処には何人も居るんだし」
桃山「そういえばそうね。何なら生年月日も分かるわね」
篠原「えぇ!?誰がそんなに俺達の情報握ってんの!?」
鳴海「いや、此処学校なんすけど」
546: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:31:26 ID:ucUb6hQsFA
篠原「あー!そっか!担任先生に訊けば早いんじゃん!」
鳴海「気付くのが遅いわ」
桃山「その、ちょっと抜けてる所が堪らなく可愛いんだけどね」
鳴海「放課後に担任のとこ行って訊こうぜ。あいつの家庭事情がどうとか知らねぇけど、見舞いくらい構わねぇだろ」
桃山「そうね、そうしましょ」
鳴海「それでいいよな、篠原」
篠原「なんで俺に訊くの?俺は橘じゃありませんよー」
547: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:48:35 ID:0qBZmnt0vc
篠原「そうと決まれば放課後職員室に突撃だー!」
桃山「おーっ!」
篠原「橘の部屋って、どんな感じなんだろうね」
桃山「どうせ卑猥なDVDと参考書で溢れてるわよ」
篠原「あはは、分かる!でも桃ちゃんが期待外れだったからなあ」
桃山「篠くん、何を期待していたの…?」ドキドキ
鳴海「………」
鳴海(……ま、いっか。考えてもしょうがねぇ、気楽に行くか!)
鳴海「誰もオカマには期待してねぇっつーの!」
桃山「お黙りちびっこ!」
548: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:52:26 ID:ucUb6hQsFA
──放課後、職員室
担任「た、橘くんのお家…?」
鳴海「そ。見舞いに行くから教えてくんない?」
担任「うーん…でも、勝手に住所を教えるのは、ちょっと……」
篠原「えーっ!じゃあ先生達だけが俺達の情報握ってるの?」
担任「じょ、情報って、そんな…そんなつもりは!!」
桃山「担任ちゃんって絶対からかわれやすいタイプでしょ…」
549: ◆UTA.....5w:2012/4/9(月) 00:03:40 ID:ucUb6hQsFA
桃山「あのね担任ちゃん、アタシ達お互いの家にお泊まりするくらい仲良しなのよ?」
篠原「そうだよ!桃ちゃんの部屋全然乙女チックじゃないんだから!」
担任「そうなの!?」
桃山「驚いてんじゃないわよ」
鳴海「そういう訳だからさ。頼むよ、センセ?」ニッコリ
担任「な、鳴海くんが私の事を先生と呼んでくれた…!」
鳴海「なんか面倒臭えなこいつ」
550: ◆UTA.....5w:2012/4/9(月) 00:24:34 ID:ucUb6hQsFA
担任「皆が仲良しなのは先生もよく知っているし、お互い家に行く仲なら問題ない、かな…?」
桃山「担任ちゃん…!」
担任「はいこれ、橘のお家の住所。ほ、本当はいけないんだよ?」
鳴海「サンキュー担任!流石は俺達の担任だぜ!」
担任「私だって、皆との付き合いも二年目だもの」テレテレ
鳴海「よっしゃ、じゃあメガネん家行くぞ!」
篠原「失礼しましたー!」
ガラガラ──ピシャン!
担任「……いいの。皆が私を無視するのにも、慣れたもの…」グスン
551: ◆UTA.....5w:2012/4/9(月) 00:26:00 ID:0qBZmnt0vc
─────‐‥
鳴海「ん?メガネん家って…」
桃山「どうしたの?」
鳴海「ほら、この住所」
篠原「橘の家、むちゃくちゃ近いじゃん!」
桃山「歩いて10分くらいかしら。本当に近いわね」
鳴海「いつも俺達と同じ方向来てたけど、電車もバスも必要なかったんだな」
篠原「これなら迷わずに着けそうだね」
鳴海「うし、じゃあ行きますか」
552: ◆UTA.....5w:2012/4/9(月) 00:39:14 ID:0qBZmnt0vc
──橘家、玄関前
鳴海「はい、到着」
桃山「本当にすぐ着いちゃったわね」
篠原「ピンポン押すよー?」
\ ドンガラガッシャーン! /
鳴海「な、何の音だ!?」
桃山「何か引っ繰り返したみたいな音がしたわよ!」
篠原「あ、玄関の鍵開いてる……突入!」
553: ◆UTA.....5w:2012/4/9(月) 00:43:04 ID:0qBZmnt0vc
これにて投下終了します。
更新頻度が定まっていないにも関わらず、沢山の支援ありがとうございます。読んで下さった皆さんに感謝です!
554: 名無しさん@読者の声:2012/4/9(月) 01:21:23 ID:osd15ocN6g
ゆっくりでいいよ!
とか言いつつ早く続きが読みたいw
wktk支援
555: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 00:31:32 ID:bPXHr0xXl6
>>554
お気遣いありがとうございます!
続きを気にして頂けるのも、とても嬉しいです。お待たせしてばかりで申し訳ございません…orz
支援感謝です。投下します。
556: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 00:34:15 ID:6O1pXxFxNw
篠原「お邪魔しまーす!」
桃山「ちょっと篠くん…!」
鳴海「行くぞオカマ。邪魔するぜー」
桃山「なるみんまでっ……お邪魔します!」
?「寝ててったら!」
??「僕達でだいじょぶなの!」
ガシャーン!
?「あーあ…お皿割れちゃった」
557: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 00:44:08 ID:6O1pXxFxNw
──リビング
ガチャ
鳴海「こっちから声が…って、何だこれ散らかり放題じゃねぇか」
桃山「本当に引っ繰り返ってるわね、色々な物が」
??「あれー?知らない人が居るー!」
?「お兄ちゃん達、誰?」
桃山「まあ可愛いわねぇ!」
篠原「こんにちはー」ヘラリ
鳴海「なんだこのガキ。橘の弟と妹か?」
558: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 00:50:14 ID:6O1pXxFxNw
橘妹「そうだよ。わたしは妹で、こっちは弟。お兄ちゃん達、ふほーしんにゅーだよ」
橘弟「この人達おにちゃんと同じ服着てるー!」キャッキャッ
橘妹「友達だとしても、ふほーしんにゅーだよ」
橘弟「おにちゃんの友達ー!友達ー!」
橘妹「もー!弟はちょっと黙っててよ!」
篠原「???」ヘラヘラ
鳴海「一気に話されたら分かんねぇよ」
559: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 01:10:22 ID:bPXHr0xXl6
橘「お前ら…なんで、此処に……」ズルズル
桃山「ぎゃー!いきなり足元から現れないでよ!」
橘「最初、から…俺は此処に…居たんだ、よ……」ガクッ
鳴海「おい、どうしたメガネ」
橘妹「だから寝ててって言ったのにー!」
橘弟「うえぇぇん!おにちゃんが死んじゃったー!」
篠原「えーっ!?橘死んじゃったのー!?」
橘(…喧しい……頭がぼーっとする……)
560: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 01:11:50 ID:bPXHr0xXl6
桃山「あらまあ、凄い熱!ちょっとアンタ大丈夫?」
橘「はぁ…はぁ……」
鳴海「駄目だな。俺達で運ぶか」
桃山「妹ちゃん、弟ちゃん、お兄ちゃんのお部屋まで案内してくれるかしら?」
橘妹「ふほーしんにゅーのオカマお兄ちゃん、こっちだよ」
桃山「…ツッコミを入れるのは後にするわね」
篠原「俺、橘くらいなら一人で抱っこ出来るよ」ヒョイ
561: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 01:19:16 ID:bPXHr0xXl6
橘弟「僕も抱っこしてー!」
篠原「あはは、流石に二人も抱っこ出来ないや」
鳴海「オカマ、抱いてやれ」
桃山「アタシも篠くんに抱っこされたいー!抱っこー!」
鳴海「……」ヒョイ
橘弟「わーい、わーい」キャッキャッ
橘妹「お兄ちゃん達、早く早く!」
篠原「あはは、なんか楽しいねー」
562: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 01:27:27 ID:bPXHr0xXl6
橘(……暖かい…)
橘(…誰かに、抱かれているのか……)
橘(誰かに……)
橘「……ん…」ボソ
篠原「…何?何か言った…?」
橘「…はぁ……母、さ……」
篠原「……」
563: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 01:37:00 ID:6O1pXxFxNw
──橘の部屋
篠原「よいしょっと。一先ず任務完了だね」
橘弟「おにちゃん、死んじゃった?大丈夫?」
鳴海「大丈夫、大丈夫。しんどくて寝てるだけだから」
桃山「しかし、まあ…この子の部屋もシンプルだこと」
篠原「でも、思った通り参考書がいっぱいだねー」
鳴海「……難しそうなのばっか。あいつ一体何目指してんだか」
564: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 01:52:49 ID:6O1pXxFxNw
橘妹「お兄ちゃんは、お医者さんになるんだよ」
篠原「お医者さん?」
橘妹「いっぱい勉強して、お医者さんになるの。だからお部屋には入っちゃ駄目だって」
桃山「へえ、凄いじゃないの。意外と努力してるのね」←物色中
『教えて☆おっぱい先生
AAAクラスの美乳教師!』
桃山「」バタン!
橘妹「引き出しは絶対に開けちゃ駄目って、お兄ちゃんが」
桃山「そうね。その方がいいと思うわ」(真顔)
565: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 02:04:16 ID:bPXHr0xXl6
鳴海「そういや、お前らの母ちゃんは?」
橘妹「……」
橘弟「あのね、おかあさんっていう人は、居ないんだよー!」
篠原「居ない…?」
橘弟「僕が産まれてすぐに死んじゃったんだって!」
鳴海「……悪い…」
橘妹「どうして?悪くないよ。わたし達にはお父さんとお兄ちゃんが居るもん」
橘弟「おにちゃんのオムライスすっごく美味しいんだよー!ふわふわとろとろなの!」ニコニコ
566: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 02:13:50 ID:6O1pXxFxNw
『こうしないとお前ら嫌がって食わないだろうが』
『やっぱりもう一度電話掛けてくる』
『俺は…自分で作った方が美味いからな』
篠原(なるほどねー…そういう事だったんだ)
篠原「よーし、皆でお片付けしよう!」
桃山「賛成!きっとこの子、目が覚めた時にビックリするわよ」
鳴海「妹と弟、お前らも手伝えよー?」
橘妹「ふ、ふほーしんにゅー軍団が居なくても大丈夫だったもん!お手伝いなんかよゆーだよ!」
橘弟「僕もお手伝い、するー!」
567: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 02:15:30 ID:bPXHr0xXl6
>>565の三つの台詞はいつのだ?と思った方も居られると思うので、少し補足を。
最初の台詞は>>52
二番目の台詞は>>233
三番目の台詞は>>388
上記のシーンで言っていたものです。
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
568: 名無しさん@読者の声:2012/4/10(火) 10:36:15 ID:bEG5D1WCzQ
そうか、水風船も妹達の…
ずっと桃ちゃんが好きだったけど橘を抱き締めてやりたい(´;ω;`)
っCCCCC
っコーヒー牛乳
っ美乳
っ愛
っ水風船
569: 名無しさん@読者の声:2012/4/10(火) 13:58:10 ID:7AriWbrZ6s
やっと追いついたけどこれは面白い
支援
570: 名無しさん@読者の声:2012/4/11(水) 03:11:54 ID:7PpYczGc0E
この1は好感が持てるな
忙しそうだけど頑張って
CCC
571: 名無しさん@読者の声:2012/4/11(水) 15:20:27 ID:N1ZTg0WOrs
支援〜!
572: 名無しさん@読者の声:2012/4/11(水) 16:06:52 ID:p7Gm.FBziM
弱った嫁も、妹弟もギュッてしたい☆
ゆっくり待ってるよ♪
つCCCCC
573: 名無しさん@読者の声:2012/4/12(木) 18:11:42 ID:0TvllqmwgA
キャラ全員好きだ
つC
574: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 20:36:17 ID:vLRtOwdEtE
>>568
お察しの通り、あの時にメガネが落とした水風船は弟達の物です。随分遡る事になると思いますが、覚えていて下さっているなんて凄く嬉しいです!
愛とCはメガネにはやらず、1が大切にさせて頂きますね!
>>469
追い付いて下さってありがとうございます。嬉しいです(´ω`)
>>470
わー、そんな事を言って頂けるとは思いもよらず、若干顔が熱くなってしまいましたw
マイペースな更新頻度が続いてしまっていますが、また覗きに来て下さると幸いです。
>>471
ありがとうございます〜!
>>472
メガネを抱き締めると心配な事が多々あるので、妹と弟を抱き締めてあげて下さいw
ゆっくりして頂きすぎて、毎度の事ながら申し訳なく思っています…orz
>>473
ありがとうございます!そう言って頂けると凄く凄く嬉しいです!
それぞれが濃すぎてしんどくなる事もあると思いますが、個性を活かせるように頑張ります!
沢山の支援をありがとうございます。投下します。
575: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 20:39:41 ID:U3c/2fGU32
──リビング
鳴海「……しかしまあ、見事にぐちゃぐちゃだな」
桃山「何処から手を付ければいいのかしらねぇ…」
篠原「あはは、床が小麦粉だー」
桃山「お皿割れてるじゃないの!篠くん、そこ危ないわよ!」
鳴海「おい、ガキ二匹……何してたんだよ」ハァ
橘妹「私の名前はガキじゃないもん!妹!それに、人にものを訊ねる時は自分から名乗るのがれーぎってやつなんだよ!」
576: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 20:54:54 ID:vLRtOwdEtE
桃山「憎たらしさはメガネにそっくりね」
橘弟「にくたらさって何ー?」
鳴海「お前らの兄ちゃんみたいな奴の事を憎たらしいって言うんだよ」
橘妹「お兄ちゃんは憎たらしくないよ」
桃山「あら。学校では憎たらしさ全開よ」
橘弟「おにちゃん優しいよ?足に乗っけてブーンってしてくれるの!」
橘妹「お兄ちゃんはお母さんと一緒なんだよ。お料理もお洗濯も、全部出来るんだから」
577: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 21:04:55 ID:vLRtOwdEtE
篠原「…そっか。二人共、お兄ちゃんの事が大好きなんだね」
橘弟「おにちゃん大好きー!」
篠原「寝込んでるお兄ちゃんの為に、色々してあげようと思ったんだよね?」
鳴海「それでこの大惨事か」
橘妹「……」ムス
桃山「二人共偉いわねぇ。それで、何をしてあげようとしていたのかしら?」
橘妹「…ふほーしんにゅー軍団には教えてあげないもん」プイ
578: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 21:16:48 ID:vLRtOwdEtE
鳴海「お前なぁ……ガキだけでやろうとして部屋ん中ぐちゃぐちゃになってんだろうが」
橘妹「後でお片付けするから大丈夫だよ!」
桃山「ちびっこ達だけじゃ大変よ?お皿も割れてるし、危ないじゃないの」
橘妹「大丈夫なのっ!!」
橘妹「わたしだってお姉ちゃんだもん!お兄ちゃんのお手伝いだって、ちゃんとやってるもん!」
橘妹「自分のお名前だって漢字で書けるし、次は小学生になるんだもん!」
橘妹「自分で出来るもん…大丈夫だもん……」ポロポロ
579: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 21:33:35 ID:vLRtOwdEtE
橘弟「おねちゃん、泣いちゃったの?痛いの?」
橘弟「う、うえぇぇ…」グズグズ
桃山「な、泣かないでぇ」おろおろ
篠原「そっかそっか。妹ちゃんはお姉ちゃんだもんね」
橘妹「……」グス
篠原「お兄ちゃんのお手伝いもちゃんとして、助けてあげてるんだね。偉いね」
橘妹「わたしがちゃんとお姉ちゃんになれたら、そしたらお兄ちゃんはお母さんじゃなくて大丈夫になるから……」
鳴海「…ガキのくせに気遣いやがって」
580: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 21:41:07 ID:vLRtOwdEtE
篠原「うん、妹ちゃんは立派なお姉ちゃんだ!優しくてしっかり者の、良いお姉ちゃんだよ」ニコニコ
橘妹「……本当?」
篠原「本当だよ。ね、皆?」
桃山「ええ!十分素敵なお姉ちゃんだと思うわ」
鳴海「…まあ、ちゃんとお姉ちゃんやれてんじゃね?」
橘弟「おねちゃん、痛いの飛んでった?」グスン
篠原「ほらね?」
橘妹「…!」パアァ
581: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 21:50:08 ID:vLRtOwdEtE
鳴海「一瞬で目ん玉キラキラさせやがった。やっぱりガキだな」
桃山「余計な事言わない!」ベシッ
篠原「妹ちゃん、俺達にお手伝いさせてくれるかな?」
橘妹「お手伝い…?」
篠原「うん。妹ちゃんのお手伝い。だから、何をしようと思ってたのか教えてくれる?」
橘妹「……」
橘弟「あのね、あのね、僕は林檎のぐちゃぐちゃのやつ!」
鳴海「早速分かんねぇやつ来た」
582: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 21:54:06 ID:U3c/2fGU32
橘弟「おにちゃんがしてくれる林檎のぐちゃぐちゃのやつだよ!」
桃山「うーん、もう少し詳しく教えてくれると嬉しいだけれど」
橘妹「お熱が出たらお兄ちゃんがしてくれるんだよ。えっと、すり…何だっけ?」
鳴海「分かった!すりおろし林檎だろ!」
橘弟「僕、おろし林檎するー!」
鳴海「そんくらいなら俺でも出来るな。弟、俺が手伝ってやるよ」
橘弟「わーい!」キャッキャッ
583: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 22:05:04 ID:vLRtOwdEtE
橘妹「わ、わたし…わたしね、」
篠原「うん。何?」ニコニコ
橘妹「お兄ちゃんに、おかゆさん作ってあげたい!」
桃山「なるほど、お粥ね。流石は女の子、良いお嫁さんになれるわよ」
桃山「じゃあ、妹ちゃんはアタシが手伝ってあげるっ」
橘妹「よろしくおねがいします」ペコリ
桃山「ふふっ。はい、此方こそ宜しくお願いします」ペコリ
584: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 22:14:28 ID:U3c/2fGU32
篠原「よーし、じゃあまずは片付けからだね」
鳴海「うっしゃー、やりますか」
橘弟「やりますかー!」
桃山「先に割れたお皿片付けなくちゃね。ちびっこが怪我したら大変だわ」
篠原「…と、俺はその前に橘の様子見てくるね。タオルも替えてあげなきゃ」
橘妹「わたしも一緒に行く」
鳴海「引き出しは開けちゃ駄目だぞー?」ニヤニヤ
橘妹「??」
585: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 22:29:27 ID:U3c/2fGU32
──橘の部屋
橘「…うー……はぁはぁ…」
篠原「ありゃりゃ、しんどそうだねぇ」
橘妹「お兄ちゃん、可哀想…」
篠原「大丈夫、きっとすぐによくなるよ」
橘妹「……」コクリ
篠原「よいしょ」ギュウ
篠原「はい、これ。お兄ちゃんのおでこに乗せてあげて」
586: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 22:36:35 ID:U3c/2fGU32
橘妹「タオル……わたしがお熱の時、お兄ちゃんもしてくれた」
篠原「こうしてあげると、ひんやり気持ち良いんだよねー」
橘妹「うん」ソッ
橘妹「お兄ちゃん、早くよくなってね」ヨシヨシ
篠原「あはは、妹ちゃんお母さんみたいだ」
橘妹「わたし、またタオル乗せに来る!」
篠原「妹隊長、任せましたぞ!」
橘妹「ラジャー!」ピシッ
587: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 22:44:50 ID:U3c/2fGU32
橘妹「そういえば、ちっちゃいお兄ちゃんが引き出しって言ってた」
篠原「えっ」
橘妹「お兄ちゃんは開けちゃ駄目って言ってたけど、何が入ってるのかなあ?」
篠原「だ、だ、駄目ー!!」
***
桃山「…あの子達、病人の部屋で何騒いでるのかしら」
鳴海「さあ?」
588: ◆UTA.....5w:2012/4/12(木) 22:48:43 ID:U3c/2fGU32
これにて投下終了します。
今更ですが>>567は安価ミスで、正しくは>>566の三つの台詞です。担任教師がメガネを呼び捨てにしたりとミスが目立ちますが、スルーして下さいw
読んで下さった皆さんに感謝です!
589: CCCCC:2012/4/13(金) 00:24:07 ID:mrLbpDViIc
今日も安定の面白さでした
漫画読んでる気分になるなー
続き楽しみに待ってます(*´ω`)
590: 名無しさん@読者の声:2012/4/13(金) 08:25:07 ID:5JtPj.ARgg
オカマがクリス松村で再生される
591: 名無しさん@読者の声:2012/4/13(金) 18:25:25 ID:Ls61b1NVC.
>>590
やめろwクリスで脳内再生しちゃったじゃないかw
桃ちゃん好きです支援
592: 名無しさん@読者の声:2012/4/14(土) 00:12:31 ID:YncsjmvGow
>>1が…>>1が好きだ
tk 4馬鹿好きだ
むしろ全部が好きだああああああああ
593: 名無しさん@読者の声:2012/4/14(土) 17:32:21 ID:Grzfumkfeo
確かにこの>>1さんはいい>>1さんだ
>>590のおかげでちょっと笑っちまたw
っCCC
594: 名無しさん@読者の声:2012/4/15(日) 15:03:46 ID:l9WMTeAdvo
支援支援支援!
大好きだー!
595: ◆UTA.....5w:2012/4/15(日) 20:43:00 ID:0Mp7ukSNHM
>>589
頭の中で彼らを動かしつつ会話をさせているので、そう言って頂けるととても嬉しいです!
589さんの中でも4馬鹿が元気に馬鹿やってくれているといいな、と思います。
>>590
私の脳内では某双子のオカマで再生される事がよくあるのですが、なるほど。クリスで再生余裕でしたw
>>591
仲間発見!クリスで再生すると桃山氏の胸板が少し膨らみますよw
意外と好いて下さる方が多くて嬉しいです。ありがとうございます!
>>592
わーい、ありがとうございます!
なんて軽く返しつつ、激しく照れ臭いですw
好きと言って頂けて幸せです。私も592さん大好きです…!
>>593
本当はそこら辺に居る、目付きの悪い野良猫のような奴なのです。
真面目に思われがちですが、そういう訳でもなく…恐縮ですw
>>594
ありがとうございます、ありがとうございます!
私も皆さんが大好きです!
支援感謝です。投下します。
596: ◆UTA.....5w:2012/4/15(日) 20:44:11 ID:0Mp7ukSNHM
──誰かが泣いている。
膝を抱えて、背中を向けて。
いじけた様子の、男の子。
あれは誰だ?
あれは──ガキだった頃の俺だ。
【橘少年の憂鬱】
597: ◆UTA.....5w:2012/4/15(日) 21:00:51 ID:ntc3BUzzNk
橘少年、小学五年生。ずれる眼鏡を直しながら、俺は家路を急いでいた。
早く帰らなければいけない理由など特にはなく、走る必要など全くない。それでも俺は、早く家に帰りたかった。
帰って、母さんに見せたいものがあったのだ。
「見て見てお母さん!また満点取った!」
テスト用紙を自慢気に広げる俺を、母さんは優しい笑みを浮かべて迎えてくれた。その腕には、まだ日本語も覚束ない二歳の妹が抱かれている。
598: ◆UTA.....5w:2012/4/15(日) 21:22:06 ID:ntc3BUzzNk
「妹ちゃん、お兄ちゃんまた百点満点だって!凄いね、お兄ちゃん格好良いね!」
「にーたん!凄いねー!」
「ふふ。妹ちゃんも凄いって褒めてるよ」
母さんが妹の手を操り、ひらひらと動かす。楽しそうにはしゃぐ妹と、その高い笑い声に思わず顔が歪んだ。
──まだ幼かった俺は、妹の事が好きになれなかった。
599: ◆UTA.....5w:2012/4/15(日) 21:22:40 ID:0Mp7ukSNHM
小学三年生まで一人っ子として育った俺は、初孫という事もあってそれは大層可愛がられた。祖父母に至っては、会う度に俺にお小遣いやお菓子を与えてくれた。
しかし、だからといって両親は決して甘やかせるだけではなかった。所謂、飴と鞭というやつだ。
祖父母の家の障子を破いた時は噎び泣く程に叱られたし、家事を手伝った時は照れ臭くなる程褒めてくれた。
そうして素直な良い子に育った俺が九歳の頃、父さんの口から衝撃の一言を聞かされる事となる。
「もうすぐ、お兄ちゃんになるんだぞ!」
600: ◆UTA.....5w:2012/4/15(日) 21:36:20 ID:0Mp7ukSNHM
──妹。
母さんの腹の中ですくすくと成長していくそれに、期待を膨らませていたのはいつの事だったろう。
妹という存在は、俺にとって余りにも重いものだった。
「お兄ちゃんなんだから」
両親が発するその言葉が、決して悪意のあるものではないのだと、子供ながらに理解していたのに。それなのに、無邪気な笑顔で俺に懐く妹が憎らしくて堪らなかった。
俺と話している最中でも、妹が泣けば母さんは其方に。
俺が縄跳びで二重飛びが出来た事よりも、妹が寝返りを打った事の方が父さんは嬉しそうだった。
601: 祝600突破! ◆UTA.....5w:2012/4/15(日) 21:57:46 ID:0Mp7ukSNHM
最初の子供は可愛がられる、とよく言うが、二番目が女ともなれば話は別らしい。
祖父母や親戚も、妹と会う度に可愛い可愛いと囃し立て、やれスカートだ髪飾りだと買い与えた。物の価値も理解していない妹は、それを受け取って屈託のない笑顔を向けるだけで許される。
俺が妹に手を上げる事は決して許されず、教科書に落書きをされても許すしかない。勿論両親は妹を叱るが、両親のそれは俺の怒りとは比例しない訳で。
理不尽さを感じながら、ただ堪えるだけの毎日。出来る事なら傍に寄って来ないで欲しいと、そう思っていた。
これが、俺が妹を好きになれない最大の理由である。
602: ◆UTA.....5w:2012/4/15(日) 22:15:00 ID:0Mp7ukSNHM
ところがどうだ。目の前の母親であるこの人は、妹を抱えたその向こう側──腹の中にもう一つの命を宿していると言うではないか。
「妹ちゃんも、もう少しでお姉ちゃんね」
かつて俺に言ったように、母さんは笑顔でそう言った。まだ二歳の妹は、理解出来ていない様子で首を傾げる。
「おえーちゃ?」
「そうよ、お姉ちゃん。沢山遊んで、優しくしてあげてね」
「あい!」
俺は妹の明るい返事に弾かれるようにして、踵を返して自室に引っ込んだ。
閉じたドアの向こう側から、うがいと手洗いを促す母親の声。何故だか酷く、腹立たしかった。
603: ◆UTA.....5w:2012/4/15(日) 22:20:38 ID:ntc3BUzzNk
これにて投下終了します。
そして、またしてもランキングに入る事が出来ました。4位…!
順位は少し下がってしまいましたが、このSSに投票して下さる方が居る事、読んで下さっている方が居る事が何より嬉しいです。
本当にありがとうございます!
これからも頑張ります!
今日も読んで下さった皆さんに感謝です!
604: 名無しさん@読者の声:2012/4/16(月) 01:30:49 ID:ivArTeRS2k
わかるわかるよ兄の気持ち。
つCCCCCC
605: 名無しさん@読者の声:2012/4/16(月) 16:23:23 ID:K.7w4nfouE
ずっとこのss応援してるからね!
っ支援
606: 名無しさん@読者の声:2012/4/17(火) 14:36:09 ID:UNxM3yiW/w
律儀で丁寧な1さん真面目かわゆす
これでもくらえ
ノ⌒CC愛CC
607: 名無しさん@読者の声:2012/4/18(水) 20:36:24 ID:Ls61b1NVC.
支援(*´∀`)
ランキング4位おめでとうございます!!
608: 名無しさん@読者の声:2012/4/19(木) 02:48:25 ID:.jijuWjLjc
まだかなまだかな…(´・ω・`)
|ω・`)っCCCCC
609: ◆UTA.....5w:2012/4/19(木) 21:32:20 ID:bPXHr0xXl6
>>604
私も下に居るので、少しメガネの気持ちが分かるような気がします。中途半端な年齢だからこそ、小さな事で悩んでしまうんですよねw
>>605
ありがとうございます…!605さんの応援が無駄にならないように頑張ります!
嬉しいです、本当に(´;ω;`)
>>606
皆さんのご厚意に甘え、こうしてだらだら更新を続けてしまっている私には勿体なきお言葉…orz
606さんの愛で充電満タンです!
>>607
わー、ありがとうございます!
皆さんに応援して頂けて、4位に入る事が出来ました。これからも楽しんで頂けるように頑張りたいと思います!
>>608
遅くなってしまって申し訳ございません…!投下しますのでお待ち下さい!
待っていて下さってありがとうございます(*´ω`*)
支援感謝です。投下します。
610: ◆UTA.....5w:2012/4/19(木) 21:33:32 ID:6O1pXxFxNw
「聞いたよ、お兄ちゃん満点取ったんだってな」
風呂に入っている間に帰宅したのであろう父さんが、俺の濡れた髪をくしゃりと撫でた。
大きな父さんの手が俺の頭を何度も撫でる。風呂上がりで十分に温まった体に、じんわりと熱が広がってゆくのを感じた。
「あのね、父さん。クラスで満点だったの俺だけだったんだ」
「やるじゃないかー。勉強頑張ってるんだな、偉いぞ」
目尻に出来た小さな皺は、確かに俺に向けられている。それだけでただ嬉しくて、口元が緩んだ。
611: ◆UTA.....5w:2012/4/19(木) 21:44:33 ID:Y6BOHgbOBA
髪から滴る雫が鼻先で弾けるように、俺の心に暖かい波紋が広がる。むず痒い感覚に身を捩る俺に、父さんは笑った。
「そうだ、父さん。今日の体育の時──‥」
「おっと、其処までだ。先に髪を乾かしてきなさい」
そう言って父さんの手が俺の頭から離れて遠ざかってゆく。
もう少し聞いてくれたっていいじゃないか。心の中で子供じみた事を言ってみるが、実際に口に出したりはしない。
俺は、お兄ちゃんなのだ。
我儘を言ったり、感情に任せて声を上げる事なんてしない。そんな事をすれば、両親に何と言われるか容易に想像がつく。
“お兄ちゃんなんだから”と、そう言うに決まっている。
耳にする度に腹が立つこの言葉を避ける為には、聞き分けの良いお兄ちゃんでいなければならないのだ。
612: ◆UTA.....5w:2012/4/19(木) 22:02:49 ID:ppbfUw9gck
髪を乾かして戻れば、お決まりの光景が目に入ってきた。
「ご飯は残さず食べれたか?」
「あい!」
「そうか、妹は偉いなあ。沢山食べて大きくなるんだぞー」
仲睦まじい家族の光景。一般的な家庭の、何処にでもある日常の一コマ。
父さんの腕の中で妹がはしゃぎ、母さんは父さんの食事の用意をしながら、にこやかに二人を見ている。
……俺の冷ややかな視線になど、当然気付く様子もない。
「おやすみなさい」
リビングの扉を開けて、足を踏み入れる事もなく両親に告げた。二人の返事を聞く事もせずにその扉を閉め、自室のベッドに身を埋めて目を閉じる。
「…なんで、あいつばっかり」
613: ◆UTA.....5w:2012/4/19(木) 22:16:06 ID:nf/aYoEEu2
何故、妹ばかりが良いように扱われるのだろうか。
俺の胸の内で膨らむ醜い感情は、そればかりだった。何故、どうして、なんで、なんで、なんで。
こんなにも良い子でいるのに、こんなにも勉強を頑張っているのに、俺の精一杯の努力はただ妹が夕飯を残さず食べた事と匹敵する。
俺がテレビを観て笑っていようが何の関心も示さないのに、妹がテレビの真似事をするだけで手を叩いて喜ぶ。
これがただの可愛い嫉妬なのだと、幼い子供にどうして理解出来ただろうか。
当然そんなものなど知らない俺は、“お兄ちゃん”とはこんなにも辛いものなのかと、頭を悩ませる日々を送っていた。
614: ◆UTA.....5w:2012/4/19(木) 22:30:40 ID:49VOLGqiOw
────‐‥
ふと、目を開けるとまだ辺りは真っ暗だった。時計を確認するのも煩わしいが、まだ夜も明けていないのだから夜なのだろう。
ベッドに突っ伏した体勢のまま眠ってしまっていた所為か、体の節々が痛い。まだ小学生だというのに、将来が不安だ。
(寝る前にトイレ行ったっけ…)
急に不安が込み上げる。
小学五年生にもなって寝小便などしようものなら、今までの俺の努力は水の泡だ。
深夜にトイレに行く事程怖いものはないが、不安要素を残したままでは安心して眠れない。
「……トイレ、行っとこうかな」
ギシリ、とベッドが軋む音がやけに耳に障る。
恐る恐るドアを開けると、廊下の奥からやんわりとリビングの灯りが見えた。
615: ◆UTA.....5w:2012/4/19(木) 22:44:33 ID:ppbfUw9gck
(母さん達まだ起きてるのかな…?)
少しだけ早くなった鼓動を落ち着かせて、そろそろとリビングに向かう。
もし、起きていると気付かれればまたあの言葉を言われてしまうかもしれない。わざわざ気分を害する可能性のある行動をするのは気が引けるが、この灯りの中に両親が居るのだと安心したかった。
「……が、……思う…」
俺がリビングを覗くより先に、微かに聞こえてきたのは父さんの声だった。
何を言っているのかまでは聞き取れないが、起きているというのが分かっただけで十分だ。これで臆する事なく用を足せる。
ほっと安心したのも束の間、灯りに背を向け歩きだそうとした時だった。
「絶対に嫌よ!十分話し合ってきたじゃない…!」
薄暗い廊下の中、母さんの悲しそうな声が俺の耳を突いた。
616: ◆UTA.....5w:2012/4/19(木) 23:07:32 ID:2/QDgGshrU
珍しく喧嘩でもしているのだろうか?
生まれてこの方、両親の喧嘩など見た事がなかった。小言を言うくらいなら耳にした事はあるものの、今のように不穏な空気が流れるような言い合いをしている両親を俺は知らない。
怖いもの見たさでリビングへと近づき、身を縮めて盗み聞きを決行する事にした。もしかすると修羅場を見られるかも、なんて少しの期待を胸にして。
「だけどやっぱり、俺は心配なんだ。12週目までまだ時間もある。もう一度話し合おう」
「それは、どういう意味なの?何を話し合おうって言うの…?」
興奮気味の二人の声は、危険を冒してリビングに近付く必要もなかったのではと思う程、随分はっきりと聞こえた。
……小学生の俺には、いまいち理解のし難い内容だったけれど。
617: ◆UTA.....5w:2012/4/19(木) 23:27:28 ID:n5h324VbgQ
二人の会話は聞き慣れない単語の連発で、喧嘩というよりも父さんが母さんを説得しているようだった。どうやら母さんは、父さんの説得に応じるつもりはないらしい。
疑問符が浮かんでばかりの俺を余所に、二人の会話は進んでゆく。
「俺だって、こんな事は言いたくないんだよ。まだ小さな命でも、俺達の子には変わりない」
「だったら…!」
「だけど!……だけど、君だって俺の妻だ。大切な、たった一人の人なんだよ」
「私だってそうよ!!」
今まで聞いた事のない母さんの怒号に、はっと息を飲む。
怒っているようで、それでいて悲しい。泣いているような母さんの声。
困ったような父さんの溜め息が、リビングの外にまで洩れていた。
618: ◆UTA.....5w:2012/4/19(木) 23:28:32 ID:n5h324VbgQ
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
619: 名無しさん@読者の声:2012/4/20(金) 00:37:35 ID:0iGiwJ5ptk
\ 支援だワッショイ!!/
+ \ 四■円 /+
(・∀・∩) +
+ (つ 丿 +
+ ( ヽノ +
し(_) +
`支■援 C■C
( ・∀・∩ ( ・∀・)
(つ ノ (つ つ))
ヽ ( ノ ) ) )
(_)し" (_)_)
620: 名無しさん@読者の声:2012/4/20(金) 14:52:41 ID:WJwUPHKQUk
確かにある愛情に気付けない子供と命を懸けて子供を守ろうとする母親、それを守りたい父親ってとこか
ふむ…これは支援するしかないな
621: 名無しさん@読者の声:2012/4/20(金) 15:37:30 ID:N1ZTg0WOrs
頑張って!
っCCC
622: 名無しさん@読者の声:2012/4/21(土) 15:34:50 ID:n01Y5EYaao
誰か橘兄弟描いてほしいw
_| ̄|C<絵師さーん!
623: 名無しさん@読者の声:2012/4/23(月) 00:42:55 ID:XEEA7YfXao
四円玉あげるよ(=゚ω゚)ノC
624: 名無しさん@読者の声:2012/4/24(火) 14:11:07 ID:LhEuo8s/Xw
まだかなまだかな
っCCCCC
625: ◆UTA.....5w:2012/4/25(水) 19:16:09 ID:N6q1VNB4fA
>>619
何という可愛さ…!
嬉しいですわっしょい!
>>620
何だかもう、その通りです。上手い伝え方が出来ず、回りくどい表現ばかりで申し訳ございません。
分かり易い解説をして下さってありがとうございます…!
>>621
621さんのように応援して下さる方が居るにも関わらず、滞り気味で申し訳ございません。
加えて読みにくい文体でつらつらと…早く通常営業に戻せるように頑張りますね!
>>622
おおう、いつか描いて頂ければ嬉しいですね(*´・ω・`*)
絵師さーんw
>>623
⊃C⊂ ギュッ
ありがとうございます!
>>624
停滞気味で申し訳ございません。
こんなSSの更新を待っていて下さる方がいらっしゃる事、凄く励みになっています。本当に…!
沢山の支援に感謝です!
また後で投下しに来ます。
626: ◆UTA.....5w:2012/4/25(水) 20:44:21 ID:pqZGoxczPA
声を震わせながら母さんは言った。
「貴方を愛しているのと同じように、私はこの子を愛しているの」
そっとリビングを覗き込むと、母さんは妹にするのと同じように、優しく自分のお腹を撫でていた。
その時、何となく思った。自分もあの優しい手に撫でられていたのではないか。
同じように、腹の中で眠っている俺に、愛していると言ってくれていたのではないか。
こんな状況下で何を考えているのか自分でも些か疑問ではあるが、じわりと広がる胸の温もりは、恐らく母さんの愛情を自覚した証なのだろう。
「お願いよ、貴方もこの子を愛しているでしょう?」
母さんの問い掛けに、父さんはテーブルに量肘を突いたまま頭を抱えてしまった。
627: ◆UTA.....5w:2012/4/25(水) 21:01:56 ID:pqZGoxczPA
「……愛しているに決まってるじゃないか」
そう答えた父さんの声は、疲れ切っているようだった。
「愛しているからこそ、選ぶなんて出来ないよ」
だけど、と付け加えて、父さんが顔を上げる。涙がキラキラとした光の粒に変わり、テーブルの上で細かく弾けた。
「君を失ってしまったら、俺はどうやって生きていけばいい?」
教えてくれと、縋るような目で父さんが母さんを見上げる。見てはいけないものを見てしまっている気がするが、その場を離れる事が出来なかった。
失うとは、どういう意味なのだろう……?
628: ◆UTA.....5w:2012/4/25(水) 21:20:11 ID:N6q1VNB4fA
「お兄ちゃんは本当に何でも出来る子なの。何も言う事がないくらいだけれど、甘え下手なのは貴方に似たのかもしれないわね」
母さんが突拍子もない事を口走るものだから、父さんは訝しげに眉を潜めていた。
少女のようにコロコロと笑いながら、母さんは続ける。
「妹ちゃんね、最近お絵描きが大好きなのよ。とっても綺麗な色を使うの。私の背中に虹色の羽根を生やしてくれたのよ」
そうして再びお腹を撫でる。優しい目をして、いとおしそうに。
まるで、今まさにその腕に抱いているかのように、其処に視線を落としながら。
629: ◆UTA.....5w:2012/4/25(水) 22:09:01 ID:N6q1VNB4fA
「この子もきっと、元気で可愛い子に育つわ。だって、貴方と私の子なんだもの」
母さんの手が父さんのそれと重なって、まだ見ぬ我が子にそっと触れた。父さんはその手を払う事もせず、テーブルに顔を伏せて肩を震わせる。
それに釣られるように、母さんは表情をくしゃりと歪ませた。それでも笑顔を浮かべながら、首を傾ける。
「お願いよ、私にこの子を守らせて頂戴」
ぽとりと一粒、雫が落ちる。
重なった手の上で弾けた涙は、父さんを言い負かせるのに十分なものだったのかもしれない。
「あ、ああぁ…俺には、俺には何もしてやれないのかっ……俺にはっ!」
630: ◆UTA.....5w:2012/4/25(水) 22:25:30 ID:N6q1VNB4fA
俺が見ている事にも気付かず、しゃくり上げて泣く父さんの姿は、叱られた後の妹に何処か似ていた。
上手く呼吸を整えられず、肩を上下に揺らせて。子供のように、涙を流す父さん。
「母さん、…っ母さん……お願いだ、俺を一人にしないでくれ…」
そんな父さんの頭を、母さんはゆったりと抱き締めた。お腹に耳を当てるような体勢で、父さんの腕が母さんの腰に回される。
「私の事を名前で呼ばなくなったのは、いつの頃だったかしら。私達、お父さんとお母さんになれたのよ。あの子達にとっても、この子にとっても」
貴方は一人じゃないでしょう、母さんが笑った顔が、俺にはとても悲しく思えた。
二人の話の内容を、母さんの決意を、子供の俺には理解する事は出来なかったけれど。
何処かに行ってしまった尿意と、その代わりに溢れる涙は、事の重大さを感じ取っていた証だったのかもしれない。
631: ◆UTA.....5w:2012/4/25(水) 22:26:27 ID:pqZGoxczPA
短いですが、これにて投下終了します。
今日も読んで下さった皆さんに感謝です!
632: 名無しさん@読者の声:2012/4/26(木) 00:03:14 ID:807QqOCvBI
ちょちょちょっと?!
あなたはもしかしてまとめ入りしてる方ですか?!
違ったらごめんなさい!!
つCCCCCCC
633: 名無しさん@読者の声:2012/4/26(木) 13:33:09 ID:I7Ry/eoewM
シリアスな場面なのに尿意でちょっと笑ってしまったwww
っCCCCC
634: CCCCC:2012/4/26(木) 16:48:53 ID:N1ZTg0WOrs
続きはよ
はよ
635: 名無しさん@読者の声:2012/4/27(金) 17:17:29 ID:m3zW5siTzA
何度でもCあげる!
っCC
っCCC
っCCCC
っCCCCC
636: 名無しさん@読者の声:2012/4/29(日) 22:18:01 ID:EQqcqvdMMc
待ってます(`・ω・´)
>>1さんのペースでよいよ!
支援!
637: 名無しさん@読者の声:2012/5/1(火) 12:30:58 ID:Es8OnaRa8Q
CCCCCCCC
638: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 00:56:53 ID:ryZhY5jGUY
>>632
ご想像にお任せします、という逃げ方はありでしょうか…?
632さんが思った方と同一である事を願いますw
>>633
私も少し、この表現はどうだろうと思いましたw
文字で表す事の難しさをひしひしと感じています。
>>634
毎度の事ながらお待たせしてしまって申し訳ございません…!
もう少しで私生活も落ち着くかと思いますので、更新率を上げられるように努力したいと思います。
>>635
沢山沢山ありがとうございます!
凄く嬉しいです。本当にありがとうございます。
>>636
どうして皆さん、そんなに優しいのでしょうか。皆さんに優しい言葉を掛けて頂く度に、有難さと申し訳ない気持ちで胸が一杯になります…orz
>>637
⊃C⊂ ギュッ×8
ありがとうございます!
更新率が右肩下がりで本当に申し訳ございません。それでもこうして支援して下さる方が居る事に、感謝の意を述べずにいられません。
停滞気味ですが、放置はしませんので気長にお待ち頂けると幸いです。
639: 名無しさん@読者の声:2012/5/2(水) 04:54:01 ID:bFdYpcHwkY
何かこう…1がいい人だから応援したくなるんだよね
リアルが一番大事なんだから気にしないでゆっくりしていいんだよ
つCCCCC
つ愛
640: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:19:27 ID:8asKCdS6D2
***
両親の意味深な話し合いを目撃してから数ヶ月、母さんはあっけなくこの世を去った。
子宮に癌腫瘍が発見された母さんは、堕胎を拒否。通院で治療を進めるも、若さ故に進行は速く、次第に容態も悪化していったそうだ。
尤も、俺と妹には死に至るその時まで、そんな姿を決して見せはしなかったのだが。
意識を失った母さんの体から帝王切開で取り出された赤ん坊は、二千グラムにも満たない未熟児だった。
母さんが命を掛けて守った俺の弟は、透明な箱の中に閉じ込められていた。鼻に管を通されて、自力で呼吸すら上手く出来ないようだ。
なんて無力な、小さな命だろう。
硝子越しに弟を見て、ただ素直にそう思った。
それはお前も同じだと今なら言ってやれるのだけど、生憎そういう訳にもいかない。
当時の俺もまた、無力なただの小学生だった。
641: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:20:05 ID:8asKCdS6D2
無力な小学生には、やはり何もする事は出来ず、現実味も湧かないままに喪に服した。
「どうしてあの子が死ななければいけなかったの…!」
「可哀想に…子供には母親が必要なのは君も分かっているだろう」
「可能性を分かっていながら知らんぷりだなんて、人の血が流れていないのかしら」
父さんを取り囲んで、まくし立てる母さんの親族。立ち込める線香の香り、啜り泣く声。
そして、ピクリともしない母さん。
そのどれもが俺の知らないものばかりで、何処か別の次元に飛ばされたような気分だった。
642: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:20:53 ID:xwHNq4GmIw
「にーたん、いちゃいちゃいの?」
一人呆けていた俺の横で、妹は心配そうに下から覗き込んだ。
死というものを理解していない妹に、俺の気持ちなんて分からないのだろう。
「いちゃいちゃいとんでけする?」
いつもの調子で俺に声を掛ける妹が、今ばかりは唯一の救いだった。
何処かへ飛ばされそうな意識を、舌足らずな妹の声だけが引き戻してくれる。
「いちゃいちゃいの、とんでけ!いちゃいちゃい、とんでけ!」
精一杯の力を込めて、俺の中にある“痛いの”とやらを飛ばしてくれているのだろう。
妹は呪文のように何度も繰り返し、顔を真っ赤にさせていた。
643: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:21:39 ID:xwHNq4GmIw
一生懸命な妹を前に、今までの自分が情けなく思えてくる。
俺は、一体何に腹を立てていたのだろうか。こんなにも小さな妹を相手に、どうして。
「…妹も、俺と一緒なんだね」
小さなふっくらとした妹の手を握る。
「にーたん一緒?」
「そう。一緒だ」
妹の手は柔らかくて、しっとりと潤っていた。俺の手にすっぽりと収まる、小さな小さな子供の手。
「一緒だね……」
理解していないなんて、どうしてそう思えたのだろう。妹も俺も、何も変わらない。
母親を亡くしたという事実には、変わりないのに。
644: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:22:17 ID:8asKCdS6D2
「妹、おいで」
「にーたん…?」
握り締めた手をそのままに歩きだす俺を、怪訝な顔で妹が見上げた。自分よりも大きな歩幅に合わせて、よたよたと俺の横を歩く。
目前に見えた父さんは、まだ親族達に囲まれたままだった。
「……父さん、」
俺の声に気付いた父さんが間隙から顔を覗かせる。親族も同様に俺の声に気付き、肩を上下に揺らしながら振り返った。
「父さんでいてくれて、ありがとう」
645: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:23:04 ID:xwHNq4GmIw
“ありがとう”
その言葉を口にした瞬間、互いの瞳から抑えきれない感情が溢れだした。
俺が先だったか、父さんが先だったか。目の前が歪んで見えなくなる程に、とめどなく溢れる涙が頬を濡らす。
父さんは、母さんの夫であり、俺達の父親なのだ。
自分の愛するもの達を前にして、どちらか一方の命を選択するなど不可能だろう。双方を助けられるのであれば、迷わずそうした筈だ。
自らの命を懸けてでも尚、母親である事を選んだ母さんと、その狭間で揺れ続けていた父さん。
結果、母さんは自らの命を以てして我が子を守り、父さんは父親であり続ける事だけを強いられた。
誰が悪い訳でもない。何が正しい選択だったかなど、誰も決められない。
一体誰が、父さんを責める事が出来るのか。
646: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:23:57 ID:xwHNq4GmIw
「俺、父さんの手伝い、ちゃんとするからっ…!母さんの分も、ちゃんと妹と弟の面倒、見るから!」
だから、と俺が口にするより先に、父さんの腕が俺と妹を包み込んだ。
「大丈夫だ。父さんは、何があってもお前達を守るよ」
グッ、と強く力を込めると、父さんはその腕を解いて立ち上がった。後ろを振り返り、親族の方に向き直る。
父親の背中というものは力強くて、それでいて優しい。その背中を前にして、自然と背筋が伸びる思いがした。
647: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:24:52 ID:8asKCdS6D2
「私が責任を持ってこの子達を育てていきます。私はこの子達の父親ですから」
父さんに続いて頭を下げる俺を見て、妹も真似をする。
並んで頭を下げる俺達に、親族は渋い顔をしながらも何も言えないようだった。
「男手だけで、どうやって育ててくっていうのよ…」
ぽつりと呟いた声に、祖母が此方に歩み寄り、俺と妹の肩に手を置いた。
目尻の下がった優しい顔をしている祖母は、母さんの雰囲気とよく似ている。
「私も出来る限りの協力をするわね。家族なんだもの」
涙ぐみながら頭を下げる父さんに、祖母がにこりと微笑む。
俺達に差し伸べられた皺くちゃな細い手は、親族にとって、さぞ面白くない展開だったろう。
バツの悪い顔をして渋々引き下がる親族を尻目に、俺は目一杯の笑顔で感謝の意を述べた。
648: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:26:01 ID:8asKCdS6D2
***
「行ってきまーす!」
「まーす!」
「よし、急ぐぞ二人共」
写真の中で微笑む母さんに挨拶を済ませて、慌ただしく玄関に向かう。
母さんの死から三年が経ち、成長の遅れを心配されていた弟も、随分はっきりと言葉を発するようになった。
「あー…弟、靴が左右反対だ。こっちが右。分かるか?」
「あい!」
「妹は大丈夫だな。よし、行こう」
妹は年々しっかりとしてきて、逆に困らされる事が増えたように思う。
例えば今朝の髪型。二つに結べと言われたからそうしたのに、高さが低いだのゴムの色がどうだのと難癖をつける。
女の子の扱いに慣れていない俺と父さんは、妹に頭を悩まされる事もしばしば、という状況だ。
649: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:27:13 ID:xwHNq4GmIw
「朝は父さんが連れて行けるから無理しなくていいのに」
ネクタイを締めながら、父さんが苦笑気味にリビングから顔を覗かせる。
以前に比べると少し痩せた気もするが、スーツをきちんと着こなす父さんは息子ながら少し誇らしい。皺のないカッターシャツと整えられた髪は、真面目な父さんのイメージを壊す事なく清潔に保たれている。
「いいよ、通学路の途中だし。父さんはゆっくりしてて」
「うーん……嬉しいけど、無理するなよ?」
「はいはい、行ってきます。……あ、朝ご飯はちゃんと食べろよ」
背後でブー垂れる声がするが、朝から中年の相手をしている時間はない。
朝ご飯の重要さを教えてやりたい衝動を堪えて、玄関のドアに鍵を掛けた。
650: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:27:54 ID:xwHNq4GmIw
背中に弟を負ぶって、手には保育園の荷物と幼い妹。
後ろ指をさされてヒソヒソと哀れみの言葉を囁かれるのにも、もう慣れた。
「橘くんは可哀想だから」
そう言われて、次第に友人とも疎遠になった。
「お母さんが居なくて大変ね」
こう言う奴に限って、家は恵まれていてよかったと優劣に浸っているのではと思えてくる。
俺は自分の事を可哀想だと思った事は一度もないし、妹達にもそうであってほしいと思う。
ただ、願わくば──
願わくば、そんな目で見ない奴らに出会いたい。
俺の家庭の事など知らず、馬鹿な事を言い合って、喧嘩出来るような。そんな友人を持てるのなら。
651: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:28:31 ID:8asKCdS6D2
「お兄ちゃん、いつもご苦労様です」
「いえ、宜しくお願いします。それでは」
子供達の声で賑わう園内で交わされるお決まりの挨拶。
妹達を預けているこの保育園の教諭達は、気さくでなかなか印象がいい。何より、腐る程見てきた哀れんだ目で俺を見ない。
妹達に影響が少ないのは、有難い環境だと言える。
「……ん?」
園内の奥へと入って行く二人を見送って踵を返すと、靴箱の隅で誰かが座り込んでいるのが見えた。
妹と同じくらいだろうか。膝を抱えて泣いている様子の男の子は、何処か昔の俺に雰囲気が似ているように思えた。
652: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:29:19 ID:xwHNq4GmIw
そんな事を考えた所為だろうか。一回り大きい背中が朧気に浮かんで、男の子と重なった。
やがてそれは鮮明となり、俺の前に姿を現す。
「──あ、」
その後ろ姿は、俺だった。
ガキだった頃の俺が、まるでいじけているかのように膝を抱えて泣いている。
「………」
それをぼんやりと眺めながら、俺はただ立ち尽くしていた。
幼い自分の後ろ姿。あの時から、俺は何も変われていないのではないか。
自分の事を悲観して、その原因を他人の所為にする。
自分は何も悪くない、そう言って一番哀れんでいるのは俺自身なのではないか。
653: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:29:58 ID:xwHNq4GmIw
今の俺に言えるのだろうか。
お前は子供なのだと。妹や弟と変わりない、子供なのだと。
──今の俺が、手を差し伸べられるのだろうか。
ふと、掛ける言葉を考えあぐねている俺の背後から、バタバタと駆け寄る音が耳を突いた。
「う、おっ…!?」
ドスリ、と背中に衝撃を食らう。
振り返ると、其処にはつい今し方見送った妹と弟の姿があった。
「お兄ちゃん、行ってらっしゃい」
「しゃーい!」
言い忘れてた。そう言って、頬を赤らめた二人が満足気な笑みを浮かべて俺を見上げた。
654: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:30:44 ID:8asKCdS6D2
「あれ?どうしたの?」
泣いている男の子に気付いた妹が、弟と二人で歩み寄る。
「お、おかっ…お母さんのとこに行きたいぃっ!」
ひくひくとしゃくり上げながら男の子が言った。
お母さん、お母さんと繰り返し泣く男の子に、妹が手を差し出す。
「私達がいるから、さみしくないよ。遊んでる内にお迎えの時間になっちゃうもん」
男の子は鼻を啜りながら振り返り、不安げに瞳を揺らした。
瞬きをする度に涙が零れ、寂しい、寂しいと訴えかけている。
655: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:31:22 ID:8asKCdS6D2
「本当、に…?」
「うん。本当だよ。弟もそうだよね?」
「あい!」
ほら、と言わんばかりに差し出された妹の手に、男の子の手が重なった。
しっかりと握られた小さな手は、座り込む男の子を立ち上がらせる。
「一緒に行こ」
「うん…!」
子供とは本当に単純なものだ。そう思えど、これではっきりと分かってしまった。
「私達がいるから」
この言葉で幾分か胸が軽くなった俺も、まだまだ単純な子供のようだ。
そして──
656: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:33:06 ID:xwHNq4GmIw
「行ってらっしゃい!」
妹と弟に手を繋がれた、幼い自分が笑っている。
ぐちゃぐちゃに濡れた顔で、少し照れ臭そうに頬を染めて。
「──…行って、きます」
どうやら、救われたのは今の俺だけではないらしい。
子供達は手を繋いだまま、保育園の奥へと駆けて行く。
いつの間にか、小さな俺の姿は消えていた。
657: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:33:42 ID:xwHNq4GmIw
──小さな俺が泣いている。
寂しい、寂しいと訴えて。
素直になれない、男の子。
手を差し伸べているのは誰だ?
俺の手を掴んでくれたのは──
橘少年の憂鬱‐fin.
658: ◆UTA.....5w:2012/5/2(水) 15:39:35 ID:8asKCdS6D2
本当はもっと色々と書いていたのですが、余りにも長くなってしまうので割愛しました。
無理矢理感が否めませんが、これにて投下終了します。
次からは通常営業に戻ります。読んで下さった皆さんに感謝です!
>>639
ちょw泣いちゃいますやんw
皆さんの優しさに甘えてしまいがちですが、そう言って頂けるのは本当に嬉しいです。
応援して下さってありがとうございます!今晩は639さんの愛を抱き締めながら眠りますw
659: 名無しさん@読者の声:2012/5/2(水) 18:26:09 ID:3cviQqCynY
お帰り!
もうメガネも1も大好き!
つCCCCC
660: 名無しさん@読者の声:2012/5/2(水) 20:23:18 ID:WAglpR/xbg
よし、支援だ
続けろ下さい
661: 名無しさん@読者の声:2012/5/2(水) 20:42:45 ID:8bHY3xTgo2
待ってたよぉぉぉ☆
でも、>>1のペースでいいからね♪嫁、頑張り過ぎてキュ〜っときたw
つCCCCC
662: 名無しさん@読者の声:2012/5/4(金) 03:29:28 ID:0StBuOE6ag
橘になら掘られても構わない
割りとマジで
663: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 16:39:45 ID:vGpekRe9Xc
>>659
お待たせしてしまって申し訳ございません。ただいまです!
メガネのみならず私まで…私も659さん大好きです!
>>660
ありがとうございます!
続行させて頂きます(`・ω・´)
>>661
待っていて下さってありがとうございます!甘えてばかりで申し訳ございません…orz
もう少し嫁のターンですw
>>662
メガネなら、もしかするとやりかねないかもしれません。割とガチで。
後方には十分ご注意下さい。
支援ありがとうございます!
投下します。
664: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 16:41:13 ID:iVVTlb76UY
────‐‥
橘「………ん、」パチ
橘「いつの間に寝たんだ?……お陰で、懐かしい夢を見てしまった」
橘「しかし、何だか体が重い!苦しい!」
橘妹「Zzz...」スヤスヤ
橘弟「Zzz...」スピースピー
橘「こいつら…病人の上で寝やがって………ん?」パサッ
橘「濡れた、タオル……取り替えてくれてたのか」
665: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 16:52:37 ID:vGpekRe9Xc
橘「………」
妹&弟「Zzz...」ギュウ
橘「ご丁寧に手まで繋いでくれちゃって。一丁前に、看病してくれていたんだな」
橘「そうか。俺の手を掴んでくれたのは、お前らだったのか…」
橘「……って、だから重い!」
橘(とりあえずベッドに寝かせておくか)
橘「」ゴソゴソ
666: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 17:01:12 ID:iVVTlb76UY
──リビング
橘(そういえば、馬鹿共が揃って上がり込んでいたような…)
ガチャ
鳴海「Zzz...」クカー
桃山「Zzz...」スヤスヤ
篠原「Zzz...」スピー
橘「全員寝てるのかよ!」
橘「ったく、どいつもこいつ、も……」
667: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 17:09:42 ID:vGpekRe9Xc
橘「…片付いてる」
橘「無法地帯と化していたリビングが片付いている…!」
橘「ゴミもちゃんと分別されている」
橘「……何という事でしょう。あの荒れ果てていたリビングが、見違える程綺麗に、過ごしやすくなりました」
橘「割れたお皿はビニールに包んでゴミ箱の中へ。子供達が怪我をしないようにと、匠の優しさ溢れる仕上がりに」
橘「砂漠のように撒き散らされた小麦粉は綺麗になくなり、卸したてのようなフローリングが輝きを放つようになりました」
橘「……」
橘「驚きの余り、ついやってしまった…」
668: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 17:27:17 ID:vGpekRe9Xc
鳴海「むにゃむにゃ」ゴロン
篠原「…っ…うーん……」←鳴海の手が顔に乗っている
桃山「Zzz...」スヤスヤ
橘「……」
橘「本当、馬鹿な奴らだな」フッ
\ ガチャガチャ バタン! /
橘「む。もうそんな時間か」
橘「そういえば、いつの間にか外も暗いな」
669: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 17:51:30 ID:iVVTlb76UY
ドタ ドタ ドタ…バタン!
橘父「ごめん!会議が長引いて遅くなった!」
橘父「お兄ちゃんは大丈夫──…」
橘「……」シー
橘父「???」
橘「お帰り、父さん」
橘父「ただいまー……って、お兄ちゃん!寝てなきゃ駄目だろう!」
橘「静かにって言ってるだろう」
橘父「ごめん、つい…」ショボン
670: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 18:16:09 ID:vGpekRe9Xc
橘父「起きてて平気なのか?熱は?ご飯は食べたか?妹と弟は──…」
橘「いっぺんに訊かれて答えられるとでも思っているのか」
橘父「ごめん、つい…」ショボン
橘「二人は俺の部屋で寝てる。昼は済んだが、夜はまだだと思う。多分」
橘父「多分?」
橘「さっきまで寝てしまってたらしい。妹と弟と……こいつらのお陰で大分楽になった」
橘父「こいつら?」クルッ
橘父「えっ誰この子達!床で雑魚寝してるじゃん!!」
橘「静かにしろ」
橘父「ごめん、つい…」ショボン
671: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 18:17:12 ID:iVVTlb76UY
橘父「そうだ、父さん帰りにお惣菜買って来たんだ。後で皆と食べなさい」
橘「……いや、俺はいい」
橘父「食欲湧かないか?駄目だぞ、ちゃんと食べないと」
橘「そうじゃなくてだな。ほら、あれ」
橘父「ん?鍋の中に……お粥だ。この茶色い物体は何だろうか」
橘「……林檎、だろうな」
橘「林檎は塩水に浸けておかないと変色するという事も知らないのか、あいつらは。ましてや、すりおろすなんて…」ブツブツ
672: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 18:38:08 ID:iVVTlb76UY
橘父「………」
橘父「文句言いながら顔がニヤけてるぞ、お兄ちゃん」クスクス
橘「なっ!?ち、違う!これはただ馬鹿共が如何に馬鹿かというのを再確認してっ…!」
橘父「あれ、静かにしなくていいのかな?」
橘「〜〜っ!」
橘父「いい友達を持ったんだな」
橘「……ただの馬鹿だ、こいつらは」
橘「馬鹿だが……退屈はしない、と思う…」ゴニョゴニョ
橘父(まったく、素直じゃないなぁ…)
673: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 18:40:43 ID:vGpekRe9Xc
橘父「父さん、ちょっと妹と弟を見てくるよ」
橘「ああ、分かった」
ガチャ──バタン
篠原「んー……あれぇ?いつの間にか…寝ちゃってたー!?」ガバッ
橘「お?篠原、起きたの──…」
篠原「橘も放ったらかしじゃん!大変大変!皆起きてー!」
桃山「うーん…後5分……」
篠原「桃ちゃん起きてー!いつの間にか寝ちゃってたよー!」ユサユサ
桃山「…いつの、間にか……寝てたですって!?」ガバッ
674: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 18:42:21 ID:iVVTlb76UY
橘「いや、おい…」
桃山「ちょっとやだ、なるみん!起きなさいな!」ユサユサ
鳴海「むにゃむにゃ…」
篠原「鳴海ぃー!」ベシベシ
鳴海「いってぇなー!何だよ!」
桃山「やるだけやって寝ちゃってたのよ!早く起きなさい!」
鳴海「あー、寝ちまったのかー………ガキ二匹は!?」ガバッ
橘「お前らいい加減気付け」
篠 桃 鳴「いつの間に!?」
橘「おはよう、お前らが仲良く間抜け面でグースカ寝てる時から居ましたよ」ニコニコ
篠 桃 鳴「oh...」
675: ◆UTA.....5w:2012/5/4(金) 18:43:06 ID:iVVTlb76UY
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
676: 名無しさん@読者の声:2012/5/4(金) 22:53:31 ID:OHT6ndpw7Y
劇的ビフォーアフターw
しえーん
677: 名無しさん@読者の声:2012/5/5(土) 01:36:44 ID:Ah23PILNKo
おもしろい
支円
678: 名無しさん@読者の声:2012/5/5(土) 21:34:15 ID:/FDgj7jnws
全員が可愛すぎてニヤニヤが止まらないw
つCCCCC
更新ありがとー☆
679: 名無しさん@読者の声:2012/5/6(日) 01:02:07 ID:nNXT3zOvPE
3位キタ──(゚∀゚)───!!
おめでとう!
っ祝酒
っ愛
っコーヒー牛乳
っCCCCC
680: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 12:57:28 ID:F8oG12ibNE
>>676
その通りです!
ちゃんと伝わったようで、ほっとしましたw
>>677
ありがとうございます!
引き続き677さんに楽しんで頂けますように…!
>>678
全員、というと中年が一人交ざってしまうのですがw
此方こそ、沢山あるSSの中からこのスレに来て下さって、読んで下さって本当にありがとうございます!
>>679
ありがとうございます(´;ω;`)
679さんの愛を抱き締めながらCを肴に祝い酒を頂きます…!コーヒー牛乳もメガネにはやらずに私が頂きます!
皆さんへのお礼は後程に、まずは投下します。支援感謝です!
681: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 12:58:10 ID:F8oG12ibNE
篠原「橘、もう平気なの?」
橘「ん?ああ、お陰様で楽になった」
桃山「いきなり足元から這ってくるんだもの。ビックリしたわよ」
鳴海「お前はぶっ倒れるしガキは泣くしで大変だったんだぞ」
篠原「そうだ、妹ちゃんと弟くんは?」
橘「……二人共俺の部屋で寝かせてる」
桃山「そう、よかった!妹ちゃん頑張ってたのよー?」
鳴海「弟も頑張ってたぞ。林檎すっただけだけど」
682: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 13:03:32 ID:vv1XV8CO4E
篠原「俺も頑張ったんだよ!橘をベッドまで運んだのは何を隠そう、篠原くんです!」エッヘン
桃山「メガネの分際で篠くんに抱っこしてもらうだなんて…」
鳴海「弱ったメガネ見んのもなかなか面白かったよな」ニヤニヤ
橘「………」
篠原「橘?どうしたの?」
橘「いや、うん……」
桃山「アンタ、まだ熱下がってないならご飯食べて寝ちゃいなさいよ。アタシ達もお暇するし」
鳴海「おいおい、大丈夫かよメガネちゃん」
683: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 13:29:02 ID:vv1XV8CO4E
橘「──…何も、」
橘「何も、訊かないのか……」
篠原「……」
桃山「……」
鳴海「……」
『橘くんは、可哀想だから』
『お母さんが居なくて大変ね』
橘「……っ…」ギュッ
橘「何となく、察しはついただろう」
橘「……迷惑を掛けてすまなかった」
684: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 13:33:25 ID:vv1XV8CO4E
鳴海「ばっかじゃねーの?」
橘「???」
篠原「ごめんね、大体の事は妹ちゃん達から聞いちゃった」
桃山「アンタねぇ、甘え下手にも程があるでしょ」
桃山「あのお粥、誰が妹ちゃんと作ったと思ってんのよ」
鳴海「柄にもなくショボくれてんじゃねぇよ。そういう時は“ありがとう”でいんじゃね?」
鳴海「あ、鳴海様って付けると完璧だな」ニシシ
篠原「じゃあ、篠原様も追加で!」
桃山「可愛い可愛い桃ちゃんも忘れずにね?」
685: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 13:36:52 ID:F8oG12ibNE
橘「………」
鳴海「あれ?メガネちゃん泣いちゃいます?」ニヤニヤ
桃山「仕方ないわねぇ。アタシの胸の中で泣かせてあげてもいいわよ」
篠原「あはは、じゃあ俺はもう一回抱っこしてあげよっかな」
橘「調子に乗るなよ、馬鹿共が…」
橘「誰がお前らの前で泣くか。身の程を知れ」フイ
桃山「何よ!可愛くないわね!」
鳴海「このブスメガネ!」
橘「ブスメガネは可笑しいだろ」
686: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 13:49:35 ID:F8oG12ibNE
篠原「んー…でもさ、俺達に出来る事があったら言ってよ。ね?」
桃山「そうね。ちびっこの相手もなかなか楽しかったし、遊び相手くらいいつでもなれるしね」
鳴海「またガキに家の中引っ繰り返されたくなかったら素直に甘えとけよ」
篠原「あはは、本当に凄い事になってたもんね」
桃山「ちびっこなりに頑張ったんでしょうけどね…」
鳴海「妹はメガネに似て可愛くない事言いやがるしな」
橘「お前ら……」
橘「妹は可愛くない事はないぞ」キリッ
篠 桃 鳴「そこかよ」
687: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 14:03:28 ID:F8oG12ibNE
ガチャッ…
橘妹「お父さん、もういいでしょ?早くー!」
橘弟「んー…おにちゃん、お腹すいたぁ…」ゴシゴシ
橘「ああ、二人共起きたのか」
橘妹「お父さんがまだ入っちゃだめって言うからそこで待ってたんだよ。ほら、お父さん!」
橘父「ううぅっ…はじべばじで、父でず……!!」ズビビビ
篠 桃 鳴(号泣!?)
橘「……」ハァ
688: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 14:22:36 ID:F8oG12ibNE
────‐‥
橘父「いやぁ、さっきはすまなかったね。恥ずかしいところを見せてしまって」
鳴海「あ、いやいや別に……」
篠原「あはは、ちょっとビックリしましたー」
橘父「はは、年を取ると本当に涙脆くなっちゃってね。困るね、まったく」
桃山「ちょっとアンタ、いいお父さんじゃない」ツンツン
橘「…まあ、少し子供っぽいところはあるがな」
689: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 14:35:01 ID:F8oG12ibNE
橘父「君達のような良い子達に巡り合えて、お兄ちゃんは幸せ者だ」
鳴海「本当、世話の焼けるメガネっすよ」
桃山「何て失礼な事を!」ベチン!
鳴海「痛ぇな馬鹿!」
桃山「やーだ、すみません!この子ったら照れちゃって!」
橘父「はは、いいんだよ。お兄ちゃんもきっと、君達の前ではそうなんだろうから」
橘「……ふん」
690: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 14:55:13 ID:vv1XV8CO4E
橘父「本当にありがとう」
橘父「今日の事も、日頃の事も。この子の傍に居てくれて、父親として感謝を──…」
橘弟「お腹すいたのー!」
橘妹「お父さん長いよ」
橘父「今すっごくいい所だったのに…!」
篠原「あはは、橘のお父さん面白いねー」
橘弟「お腹すいたー!」
橘父「はいはい、食べようね!」
橘父「出来合いのお惣菜ばかりで申し訳ないけど、皆も遠慮しないで沢山食べなさい」
691: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 15:03:45 ID:vv1XV8CO4E
橘父「よし!じゃあ、いただきます!」
一同「いただきまーす」
橘妹「」ジー
橘「……ん?どうした、食わないのか?」
橘妹「た、食べるもん!」
桃山「アンタも鈍い男ねぇ。そのお粥、妹ちゃんが作ったってさっきも言ったでしょ」コソコソ
篠原「早く食べてあげなよ!」コソコソ
橘「あ、ああ…」パク
橘妹「!」
692: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 15:06:20 ID:vv1XV8CO4E
橘「」もぐもぐ
橘妹「」ワクワク
橘「………」
橘妹「」ドキドキ
橘「こ、これは…!」
橘妹「」キラキラ
橘(とんでもなく甘い、甘過ぎる!砂糖と塩を間違えたとか生易しいレベルではなく甘い!)
橘「う、美味いな……これ、妹が作ったらしいじゃないか。ちょっと甘いが、美味いよ…はは……」
橘妹「やった!これでお嫁さんになれる!」
橘「よし、それは二重の意味で却下しよう」
693: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 15:17:00 ID:vv1XV8CO4E
橘弟「おにちゃんおにちゃん!林檎のぐちゃぐちゃのも食べて!」
橘「え?ああ、これか……」
鳴海「それ、俺が手伝ってやったんだぜ。なー!弟!」
橘弟「うん!なるみと林檎のぐちゃぐちゃ作ったの!」
橘「お前か、クソチビ……」
橘「お前、林檎が変色しやすい事も知らないのか!見ろ、こんがり痛めた玉葱みたいになってるだろうが!」コソコソ
鳴海「それオカマにも言われたけどさ、口に入れれば一緒じゃん。いいから食えよ」
橘弟「食べて食べてー!」キラキラ
694: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 15:38:52 ID:F8oG12ibNE
橘「う……いただき、ます…」パク
橘「」もぐもぐ
橘弟「」ワクワク
橘「………」
橘弟「」ドキドキ
橘「だから甘いって!」
橘弟「」ビクッ
橘「あ、いや、その……甘くて美味しいなって……はは…」
篠原(何だか橘、目が明後日の方向に行っちゃってるけど…)
695: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 15:46:33 ID:F8oG12ibNE
桃山「さっきから甘い甘いって、お粥に砂糖なんて入れた覚えないわよ?」
桃山「ちょっと頂戴」パク
桃山「!?」
篠原「じゃあ、俺にも林檎ちょっと頂戴」パク
篠原「甘っ!!何これめちゃくちゃ甘いよ?」
橘妹「? 甘いに決まってるじゃん。甘くしたんだもん」
橘弟「えっとね、お砂糖とー、はちみつとー、ガムのシロップ入れた!」
橘「何…だと……?」
696: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 16:06:43 ID:vv1XV8CO4E
橘弟「おにちゃん甘いの好きってなるみが教えてくれたんだよー」ニコニコ
橘妹「頭使うのにはトーブンが必要って、お父さんも言ってた」
桃山「何という事でしょう」
篠原「兄への思いやりと、優しさ溢れる仕上がりにww」
橘「俺を糖尿病にでもするつもりか!」
鳴海「思いやりと優しさっすよ?」
橘「引用してんじゃねぇ!!」
橘弟「おにちゃん元気なったー」キャッキャッ
橘父(賑やかだなあ…)ニコニコ
橘父(……子供達は元気に成長しているよ。見ていてくれてるかい、母さん…)
697: ◆UTA.....5w:2012/5/7(月) 16:09:07 ID:F8oG12ibNE
これにて投下終了します。
そして、当SSがまたしてもランキングに入る事が出来ました。なんと、3位です…!
何度もこのSSを栄光の舞台へ導いて下さってありがとうございます。
読んで下さっている皆さん、支援して下さっている皆さん、投票して下さっている皆さんに、改めて最大級のありがとうを!
今日も読んで下さった皆さんに感謝です!
698: 名無しさん@読者の声:2012/5/7(月) 17:23:47 ID:ykmW1o3j3k
そうだと思ってた…そうだと思ってたよ
名鑑申請見てテンション上がったww
やっぱり>>1が好き!
っCCCCCCCCCC
699: 名無しさん@読者の声:2012/5/8(火) 00:06:54 ID:WAglpR/xbg
橘一家好きだ!
てか、4馬鹿好きだ!
>>1も好きだ!
このSS大好きだ!
つCCCCCC
700: 名無しさん@読者の声:2012/5/8(火) 02:43:18 ID:70fveew4I2
妹と弟が可愛すぎるw
全力で支援
そして700get(`・ω・)
701: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 00:05:42 ID:9r/vdNO/Z6
>>698
随分前に、もしかして…というレスがあったのですが、もしかするとその時点でバレていたのかもしれませんw
それでも好きだと言って下さった698さんが私も大好きです…!
>>699
私も好きだ!
699さんが好きだ!
応援して下さる皆さん大好きだ!
本当に本当にありがとうございます!
>>700
全力でありがとうございます!
あのくらいの歳の子って、生意気で可愛いですよね(*´∀`*)
そして、700GETありがとうございます!
支援感謝です!投下します。
702: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 00:08:58 ID:ooS8DyBbc2
──教室
ガラガラ
鳴海「……はよー」
篠原「あ、おはよう鳴海」
桃山「おはよ。昨日は楽しかったわね」
鳴海「やっぱガキの相手は疲れるなー。まだ全然寝たりねぇもん」
篠原「あはは、鳴海の場合は関係ないんじゃない?」
桃山「寝る子は育つ筈なんだけどねぇ…」
鳴海「うるせー!身長よこせ!」
703: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 00:15:22 ID:9r/vdNO/Z6
ガラガラ
担任「SHR始めまーす。皆せ、席に着いてねー」
桃山「あら?今日もメガネが居ないじゃない」
篠原「まだ熱が下がり切ってないのかもしれないね」
鳴海「今度こそAVの見過ぎなんじゃねぇの?」ニヤニヤ
桃山「もうっ!朝から破廉恥な子ね!」
担任「あのー…桃山くん、席に着いてほしいな…」
704: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 00:17:02 ID:ooS8DyBbc2
担任「はい、じゃあ出席──…」
ガラガラッ!
橘「すまない、遅れた…」ハァハァ
担任「あ、おはよう!出席とるから席に着いてね」
桃山「寝坊?珍しいわね」
橘「…いや、弟のトイレが長くてな」ガタン
桃山「ふふ。まるでお母さんね」
橘「勘弁してくれ」
篠原『おはよー!(口パク)』ブンブン
橘「……ん」ヒラヒラ
桃山(あら、何だか素直になったじゃないの…)
705: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 00:30:30 ID:9r/vdNO/Z6
──昼休み、教室
鳴海「おいメガネ、お前も行くか?」
橘「あ?何処にだよ」
篠原「購買プリン争奪戦だよ!」
鳴海「持って帰ったら喜ぶんじゃね?お前んとこのチビ達」
橘「ふむ。ああいうのは苦手なんだが……一度くらい行ってみるか」
桃山「えー!そしたらアタシ一人じゃないの!」
篠原「桃ちゃんも一緒に行こうよ。そんでもって、そのまま食堂で食べちゃえば解決!」
桃山「えー!篠くんに誘われちゃったどうしよう!」
706: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 00:39:54 ID:9r/vdNO/Z6
──食堂
ワイワイ ガヤガヤ…
桃山「……結局、着いて来てしまった。アタシって流されやすい乙女ね…」
桃山「相変わらずの忙しない空気、」
桃山「張り切るおばちゃん、」
桃山「教室で落ち着いたランチタイムを過ごしたいのを我慢して、プリンの為に全員で階段を掛け降りたのに……」
桃山「売り切れってどういう事よおおおお!!」
鳴海「うるせーな、おい」
おばちゃん「ごめんね兄ちゃん達、また来ておくれ!」
707: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 00:49:46 ID:9r/vdNO/Z6
篠原「なかなか有り付けないね、プリン…」
橘「まだ昼休みは始まったばかりだというのに、こんなに競争率の激しいものなのか」
鳴海「篠原と毎日来てんだけど、いつも売り切れなんだよなー」
桃山「もういいじゃない、早く食べましょうよ!」
橘「せっかちな奴だな、お前は。落ち着いたランチタイムを過ごしたいんじゃなかったのか」
桃山「落ち着きたいわよ!でも雰囲気が賑やかすぎてテンションの調節が上手くいかないのよ!」
鳴海「流されすぎだろ」
708: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 00:59:34 ID:9r/vdNO/Z6
橘「あいつらは落ち着いたランチタイムを過ごしてるぞ?」
篠原「あ、清瀬さんと鈴木さんだ。今日も食堂なんだね」
鳴海「今日のA定食は親子丼か…いいなあ」
桃山「どうせなら一緒に食べましょうよ」
桃山「ピヨちゃーん!鈴木ちゃーん!ヤッホー!」
タッタッタ…
鳴海「あいつ落ち着いて過ごす気ねぇだろ」
篠原「あはは、桃ちゃんが一番賑やかかもね」
709: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 01:02:30 ID:9r/vdNO/Z6
桃山「一緒に食べていいかしら?」
清瀬「桃さん…!どうぞ!どうぞどうぞ!」
鈴木「どうも、こんにちは」
桃山「ふふ、こんにちは。皆ー!早くいらっしゃいよー!」
橘「喧しい奴だな。ちょっとは待てんのか」
篠原「お邪魔しまーす」
清瀬「はっ…はい…!こんこんにちはこんにちは!いらっしゃいませどうぞ!」
鳴海「ピヨりすぎだろ。落ち着けよ」
710: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 01:11:44 ID:ooS8DyBbc2
鈴木「こんにちは、しょんべんくん」
鳴海「そのネタいつまで引っ張んだテメェ」
橘「しょんべん臭いガキだという意味も含まれてるんだろ。よく考えられたあだ名じゃないか」ニヤニヤ
鳴海「誰がしょんべん臭いガキだクソメガネ!」
桃山「もう!お黙り!ちゃんと食べなさい!」
清瀬「す、鈴木さん…」おろおろ
篠原「あっはっは、鈴木さんもすっかり馴染んだねー」
鳴海「俺を馬鹿にしてるだけだろうが!」
711: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 01:19:21 ID:9r/vdNO/Z6
鈴木(馬鹿に、してる……?)
『鈴木さんももっと普通に接すれば──…』
鈴木「普通……」ムムム
桃山「鈴木ちゃん?どうしたのよ、難しい顔しちゃって」
清瀬「鈴木さん、どないしたん?」
鈴木「いいえ、私は普通です」パリッ
篠原「あれ、故障しちゃった」
橘「何処かで聞いたような効果音だな」
712: ◆UTA.....5w:2012/5/9(水) 01:20:20 ID:9r/vdNO/Z6
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに最大級のありがとうを!
713: 名無しさん@読者の声:2012/5/9(水) 01:26:32 ID:CsfJEoByE6
リアルタイム逃した…
つCCCCC
714: 名無しさん@読者の声:2012/5/9(水) 18:40:23 ID:WAglpR/xbg
鈴木ちゃん壊れちゃったww
皆可愛くてキュンキュンするわ
(*`ω´)ノ≡CCC≡CCC
715: 名無しさん@読者の声:2012/5/10(木) 12:07:12 ID:7hXaqnq88I
shienshimasu!!
ganbattene!!
716: ◆UTA.....5w:2012/5/12(土) 00:48:43 ID:JgTOfrPYk.
>>713
何という擦れ違い…!
いつか713さんにリアルタイムで会えますように。
>>714
故障させてしまいました。修理してあげる必要があるかもしれませんねw
そう言って頂けると凄く嬉しいです!皆さんの頭の中でも皆が元気に動き回れるように頑張ります!
>>715
arigatougozaimasu!!
korekaramo,ouensiteitadakeruyouniganbarimasu!!
支援感謝です!投下します。
717: ◆UTA.....5w:2012/5/12(土) 00:50:24 ID:JgTOfrPYk.
──一年生教室
担当教師「──という訳で、答えがこうなる訳ですね」
担当教師「はい、じゃあ問6の問題を鈴木さん、前で解いて下さい」
鈴木「……」ボンヤリ
担当教師「鈴木さん」
鈴木(普通にしようと意識する余り、何だか上手く話せなかった…)
鈴木(……普通って、何だろう。私は今までどんな風に人と接してきたんだろう…?)
担当教師「鈴木さーん!」
鈴木「考えれば考える程分からないね。どうすればいいんだろう」
担当教師「ごめんなさい鈴木さん!そんなに思い詰めなくてもいいんですよ!?」
718: ◆UTA.....5w:2012/5/12(土) 01:00:30 ID:JgTOfrPYk.
鈴木「何がですか?」
一年女子「鈴木さん、問6の問題だってさー」
鈴木「そうなの?全然聞いてなかった」
鈴木「すみません、解けます」ガタン
担当教師「…じゃあ、お願いします(どっちですか…)」
鈴木「」スラスラ
一年女子「ねえ、清瀬さん。鈴木さんなんか変じゃない?」コソコソ
清瀬「え?へ、変て何が?」
一年女子「ぼーっとしてるっていうか、心此処にあらずみたいな」
719: ◆UTA.....5w:2012/5/12(土) 01:12:41 ID:eLxqUHk5uw
一年女子「朝は普通だったのにさー、何かあった?」
清瀬「何もなかった、と思うんやけど…うーん……」
担当教師「はい、正解です。じゃあ問7を一年女子さん」
一年女子「ゲッ……あたしぃ?」ガタン
一年女子「ま、清瀬さんが思い当たる事ないならあたしの気の所為かもね。気にしないでー」
担当教師「一年女子さーん?」
一年女子「はいはい、行くけどあたし多分解けなーい」
清瀬(…でも、確かになんか考え事してるような気いする)
清瀬(鈴木さん、何か悩み事でもあるんやろか……)
720: ◆UTA.....5w:2012/5/12(土) 01:18:41 ID:JgTOfrPYk.
──休み時間
清瀬「な、なあ、鈴木さん…!」
鈴木「清瀬。どうかした?」
清瀬「悩み事とかあったら、うちでよかったら聞くから!」
鈴木「???」キョトン
清瀬(あれ、間違えたやろか…)
清瀬「なんか、考え事してやるように見えたから……ちゃうかったらごめんね…!」アセアセ
鈴木「そう。そう見えてるんだね」
清瀬「…?」
721: ◆UTA.....5w:2012/5/12(土) 01:28:39 ID:eLxqUHk5uw
鈴木「清瀬、私って何か変?」
清瀬「え?えっと、鈴木さんはいつも通り、鈴木さんやと思うよ…?」
鈴木「いつも通り……普通って事かな」
清瀬「うん、そない思う、けど…」
鈴木「そう」
鈴木(清瀬にとっては普通、か。じゃあ、つまりはどういう事なんだろう……)ムムム
清瀬「鈴木さん、やっぱり何かあったん?」
鈴木「いいえ、何も。分からないけど、大丈夫」
清瀬「???」
722: ◆UTA.....5w:2012/5/12(土) 01:35:52 ID:JgTOfrPYk.
──鈴木宅、風呂場
チャポン…
鈴木「……」
鈴木(普通…普通……)
鈴木(清瀬にとって私は普通で、でも普通にしろ、と)
鈴木(じゃあ、やっぱり私は普通じゃないのね)
鈴木(……何が?)
鈴木(……誰に?)
鈴木「………」ブクブク
723: ◆UTA.....5w:2012/5/12(土) 01:43:02 ID:JgTOfrPYk.
──翌日、学校
生徒「おはよー」
生徒「あ、おはよ!」
鈴木「……」
鈴木(……眠い。考え過ぎて睡眠が足りてない…)ボンヤリ
鳴海「お、鈴木じゃん。朝に会うの初めてじゃね?」
鈴木「!」クルッ
鳴海「うお、ビックリしたー。んな勢いよく振り返んなよ」
鈴木「しょ………なるみ、くん」
724: ◆UTA.....5w:2012/5/12(土) 01:53:33 ID:JgTOfrPYk.
鳴海「おー、珍しい。やっと普通に呼びやがった」
鈴木「普通…?」ピク
鳴海「なんだお前、ひっでー顔!目の下にクマ出来てら」ケラケラ
鈴木(笑ってる……そういえば、私はいつもこの子を怒らせてばかりだ)
『鈴木さんももっと普通に接すれば──…』
鈴木(…普通に、接すれば……)
鳴海「鈴木?お前マジで具合悪いとかか?」ヒョコ
鈴木「…っ」
鈴木「さっさとしょんべんでもしておいで!」
鳴海「……は?」
725: ◆UTA.....5w:2012/5/12(土) 01:54:29 ID:eLxqUHk5uw
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに感謝です!
726: 名無しさん@読者の声:2012/5/12(土) 07:58:12 ID:Ouulukf03k
乙
727: 名無しさん@読者の声:2012/5/12(土) 15:47:39 ID:uEKJgMGo.s
支援!支援!支援!
 ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
☆ ∧_∧
(*・ω・)☆
/つ¶つ¶
(( (( / ̄ ̄ ̄\
|) C C C (|
/″ ν. \
/________\
 ̄ \_\__/_/ ̄
728: 名無しさん@読者の声:2012/5/13(日) 07:13:09 ID:CsfJEoByE6
CCCCC
729: 名無しさん@読者の声:2012/5/14(月) 15:19:39 ID:8DaTl1WiAI
ラブ!4馬鹿!
っCCCCC
730: 名無しさん@読者の声:2012/5/14(月) 17:34:26 ID:E/XDqV78E.
鈴木女王様www
半日で追い付くくらいの面白さ\(*^о^*)/
つCCC
初支援vvv
731: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 20:57:14 ID:wclXxyoIUE
>>726
ありがとうございます(`・ω・´)
>>727
何これ可愛い…!
感謝感激です!
>>728
⊃C⊂ ギュッ
沢山ありがとうございます!
>>729
ラブ!729さん!
嬉しいです、ありがとうございます。
>>730
半日も掛けて最初から読んで下さったなんて、本当に嬉しいです。追い付いて下さってありがとうございます。
初の支援ありがとうございます!730さんに再び支援して頂けるように頑張ります!
沢山の支援、感謝です!
スローペースな更新で申し訳ございません。投下します。
732: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 20:57:57 ID:wclXxyoIUE
──休み時間、自販機前
ピッ──ガコン!
鈴木「」ゴソゴソ
鈴木「……あ、」
桃山「あら、鈴木ちゃんじゃない。ピヨちゃんは一緒じゃないのね」
鈴木「どうも。桃ちゃんこそ、いつもの面子が見当たらないけど」
桃山「やだ、ジュースくらい一人で買いに来るわよぉ」
鈴木「そうね。私もそうだもの」
桃山「ふふ、それもそうよね」
733: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 21:05:57 ID:zVEPyb4khM
鈴木「」ズズズ
桃山「あら、コーヒー牛乳。好きなの?」
鈴木「好き」
桃山「メガネと一緒ね。あの子、いつもコーヒー牛乳ばっかり買ってるのよ」
鈴木「橘くん……意外かも」
桃山「しっかりしてそうで案外子供なのよ。なるみんにも、脳みそ砂糖で出来てるって言われたりね」クスクス
鈴木「ゴフッ…ブフォ!」
桃山「あらやだ!大丈夫!?」
734: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 21:17:18 ID:WRE4Zok6Gs
鈴木「……」ゴシゴシ
桃山「シャツに付いてない?大丈夫?」
鈴木「…桃ちゃんと私、普通に会話出来てるかな」
桃山「何よ急に。今まさに普通に会話してるじゃないの」
鈴木「そう。そうね…」
桃山「あ、アタシそろそろ行くわね。次の授業移動教室なのよ」
ピッ──ガコン!
桃山「桃ちゃんはピーチジュースがお好きなの。これも覚えといてね♪」
桃山「じゃあね、鈴木ちゃん。バァーイ」
タッタッタ…
鈴木「………バァーイ」
735: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 21:24:01 ID:si0oBr3w62
──昼休み、食堂
鳴海「また売り切れかよー!」
おばちゃん「ごめんね兄ちゃん、また来ておくれ!」
篠原「毎日来てるよーその台詞も聞き飽きたよー…」
鳴海「もっとプリン多めに作ってくれりゃいいじゃんよ!」
おばちゃん「おばちゃん達の手作りなんだよ?これ以上は無理無理!」
鳴&篠「ブーブー!」
生徒「おばちゃーん、カレーうどん!」
おばちゃん「あいよ!カレーうどんね!」
736: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 21:34:02 ID:lnqZSHLZiE
篠原「あーあ、プリン様はいつになったら俺の元に来てくれるのかな」
鳴海「卒業までには絶対に手に入れてやる…!」
篠原「あっれー?今日は鈴木さんと清瀬さん、見当たらないね」キョロキョロ
鳴海「んー………本当だな。最近食堂ばっかだったし、飽きたんじゃん?」
篠原「あは、それは言えてる」
鳴海「帰ろうぜ、もう此処には用はない!」
篠原「同意するでござる!」
737: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 22:01:48 ID:ZQGC7G3vBc
─────‐‥
清瀬「す、鈴木さん、もう行きはったよ…?」
鈴木「そう。ありがとう」
清瀬「なんで机の下に隠れたん?な、なんか、これって……」
鈴木「逃げてるみたいだね」
清瀬「………」
鈴木「何故って、何故だろう」
鈴木「清瀬は何故だと思う?」
清瀬「へ?う、うち?えっと……なんでやろか…?」
鈴木「何故だろうね」
清瀬「???」
738: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 22:16:46 ID:14sljJjf2I
──放課後、校門前
キーン コーン カーン コーン…
清瀬「あ、鈴木さん見て見て。こないだの猫や」
鈴木「うん」
清瀬「猫ちゃん、おいでおいで」
猫「にゃーご」テテテッ
清瀬「えへへ、可愛らしなあ。」
清瀬「こんな可愛いのに、なんであの4人にはあんな態度なんやろね……」
鈴木「人を見て態度を変えてるのね」
鈴木「……私と、同じ」ボソ
739: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 22:24:14 ID:iLBQD1FBZs
清瀬「?? ごめん、今何て──…」
橘「またそんな可愛げのない動物と戯れてんのか、お前ら」
清瀬「あ、こ、こんにちは!」
鈴木「!」バッ
篠原「のわっ!?な、何?ビックリしちゃった」ドキドキ
鈴木「………」
篠原「???」
鈴木「どうも、お二人さん」
篠原「お二人さんってwどーもですー」
740: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 22:41:56 ID:vvdy45BNno
清瀬「あれ…鳴海くんと桃さん、は……」キョロキョロ
橘「ああ、あの馬鹿二人なら生徒指導が説教中だ」
清瀬「お説教、ですか…?」
篠原「桃ちゃんが投げた黒板消しが生徒指導先生にヒットしちゃってさー。もう生徒指導先生怒っちゃって怒っちゃって」
橘「俺と篠原は無関係だからな、あんな馬鹿共は待たずに帰るだけの話だ」
篠原「えー、生徒指導室の前で待ってたら帰れって言われたからじゃん!」
橘「ばっ、何をっ…!勘違いするなよ一年生!こいつは嘘吐きだ!」
篠原「むっ。嘘なんか吐いてないよー!」
橘「いいから黙れ!喋るな!」
741: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 22:51:04 ID:F8oG12ibNE
ぎゃーぎゃーわーわー
清瀬「……なんか、鳴海くん達らしいなあ」クスクス
清瀬「ね、鈴木さん」
鈴木「……」ボンヤリ
鈴木(あれ、私ホッとしてる、のかな……)
鈴木(……どうしてだろう)
清瀬「す、鈴木さん?」
鈴木「え?……うん、そうだね」
清瀬「鈴木さん、やっぱり何か…」
橘「もういい!俺は帰るぞ!じゃあな、一年生」
篠原「待ってよ、俺も帰るー!」
742: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 23:04:30 ID:qa1aeEpcRg
篠原「……あ、そうだ」
篠原「かくれんぼするなら、もう少し上手にね」ニッコリ
鈴木「…っ!」
清瀬「ふ、え、あ…っ、ちが、違いますそんなあわわわ」
篠原「あはは、そんなにビックリしなくても大丈夫だよー」
篠原「うわっ、橘もうあんな所に…!二人共またねー!ちょっと其処のメガネさん待ってー!」
タッタッタ…
清瀬「さ、ささ、さようなら!!」
鈴木「……またねー」
743: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 23:16:32 ID:fjLtMaiiBI
鈴木「……」
清瀬「す、鈴木さんどないしよ嫌われてしもたかな?気い悪くしはったやろか…」
鈴木「それはないと思う。本当に気にしてない顔してた。けど、」
鈴木「……何だか侮れないね、彼は。見透かしたような顔してた」
清瀬「見透かすて、な、何を…」
鈴木「なかなか難しい人かもしれない。清瀬、覚悟してかからなきゃいけない相手だと思うよ」
清瀬「かかか、覚悟て、なんでうちが!なんで、何の覚悟をする言うの!」
鈴木(凄い狼狽えよう……可愛らしいなあ、本当に)
744: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 23:32:13 ID:wclXxyoIUE
鈴木(私は何故、ホッとしていたんだろう)
鈴木(何故、隠れてしまったんだろう)
鈴木(何故、怒らせてしまうんだろう)
鈴木「……清瀬と話してる時は、凄く楽しそうだった」
清瀬「あわあわ///」ジタバタ
鈴木「………」
鈴木「清瀬、帰ろうか」ニコ
清瀬「へっ?あ、うん。帰ろ!」
鈴木「──私が一人で居ても、同じようにしてくれたのかな」
745: ◆UTA.....5w:2012/5/15(火) 23:33:24 ID:wclXxyoIUE
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに最大級のありがとうを!
746: 730:2012/5/15(火) 23:43:18 ID:keUv2oXGc6
おつです。
リアルタイムで遭遇www
鈴木…鳴海にこ…恋…なのか…?!
と、wktkしつつCCC
おやすみなさ〜いノシ
747: 名無しさん@読者の声:2012/5/16(水) 10:11:42 ID:uPEXteGqPQ
鈴木ちゃーん!俺だー!デートしてくれ!
クッソムズムズきゅんきゅんするw
CCCCCC
748: 名無しさん@読者の声:2012/5/16(水) 17:52:14 ID:70fveew4I2
確かにむずむずするw
みんな可愛いです!!これからも頑張って!!
支援
749: 名無しさん@読者の声:2012/5/16(水) 21:05:56 ID:jkA.x4A46E
むずむず同意wそしてキュンキュンする☆
嫁のツンデレ振りもスキw
>>1ゆっくりでいいからね♪
つCCCCC
750: 名無しさん@読者の声:2012/5/18(金) 21:50:44 ID:Am/rv7B/1w
マイペースでいいからね(*´∀`)
っCCCCCCCCCC
751: 名無しさん@読者の声:2012/5/19(土) 22:13:50 ID:uHTy6ALDKI
初支援です!
桃ちゃんがファイヤーエンブレムで脳内再生されてしまう…ww
ともあれ桃ちゃんは私の嫁!
マイペースで頑張ってください。応援してます!
つCCCCCCC
752: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 01:56:30 ID:ZWykRxtQIo
>>746
730さん…!また来て下さって嬉しいです!しかも、リアルタイムでお会い出来ていたなんて!
ありがとうございます、これからもwktkして頂けるように頑張りますね。
>>747
鈴木とデートだなんて、会話が弾まなさすぎて大変ですよw
そう感じて頂けて嬉しいです!
>>748
本当に嬉しいです、ありがとうございます。748さんの応援を無駄にしないよう、頑張ります!
>>749
メガネさんはどうにも素直になれないようですが、そんな所を好いて下さる方が居て幸せ者です…!
お心遣い、痛み入ります。本当に感謝です。
>>750
優しいお言葉を掛けて下さってありがとうございます。皆さんの優しさに甘えてばかりですが、頑張ります…!
>>751
わー、初支援嬉しいです!
元ネタが分からず、ググってみました。予想外の濃いキャラに、思わず桃山くんが霞みましたw
あんな喧しいオカマで宜しいのでしょうか…!
更新が滞ってしまっているにも関わらず、暖かいお言葉を掛けて下さって本当にありがとうございます。こんなSSでも待っていて下さる方が居る事が、本当に本当に嬉しいです。
支援感謝です。投下します。
753: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 01:57:40 ID:Ykbn9Q.s3g
──正門前
門の前に、見慣れない影が一つ。
フードを深々と被り、その顔は伺えない。
??「ふーん、此処かあ…」
??「まあまあ綺麗な所だけど、別にレベル高くもないんだっけ」
??「……ま、いっか。ちょっとお邪魔しまーす」
??「学年は分かるけど、何組なんだろ?」
??「何処に居るのかなあ」
赤み掛かった茶色い癖毛が、ふわりと風に揺れた。
754: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 02:02:12 ID:Ykbn9Q.s3g
──教室
男子C「……」ボー
男子C「?」
男子C「???」
男子C「!?」ガタッ
担当教師「男子Cくん?窓の外にお化けでも居ましたか?」
男子A「久しぶりの登場イェーイ!」
男子B「イェイ!」
担当教師「何を訳の分からない事を。静かにしなさい」
755: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 02:11:38 ID:ZWykRxtQIo
男子C「………」
鳴海「?? どうした?」
男子C(……別に…)フルフル
篠原「ちょっとちょっと、何見つめあってんのー?」
鳴海「だって、男子Cちゃんが俺の事見つめてくるんだもの……」
女子A「先生ー、この二人気持ち悪いでーす」
担当教師「そうですね。イチャイチャするのはお昼休みにお願いします」
生徒一同「ギャハハハ!」
女子C「あたし達も便乗して登場しちゃおっと!」
女子B「ふふ。久しぶりだもんね」
756: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 02:12:18 ID:ZWykRxtQIo
キーン コーン カーン コーン…
篠原「よーし、終わった!」
桃山「アンタ達、今日もプリン買いに行くの?」
鳴海「当然!手に入れるまで通い続けるぜ!」
橘「諦めの悪い奴らだな。ついでにコーヒー牛乳を──…」
鳴海「無理」スパッ
篠原「あはは、ごめんね橘」
橘「誤らなくていいから買ってこいよ」
篠原「本当ごめんねー!」
ガラガラ─ピシャン!
桃山「ぷっ…クク、アンタの扱い……ふひ、ふひひ…酷すぎ!うひゃひゃひゃ!」
橘「もう全員纏めてぶん殴ってやろうか、このクズ共」ニコニコ
757: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 02:24:51 ID:Ykbn9Q.s3g
男子A「おい、男子C。ダーリン行っちゃったぞ?」
男子B「ダーリンって…」
男子C(……久しぶりだからって、出てくるのに必死…)
男子A「先生も言ってたじゃん。昼休みにイチャイチャしろって」ニヤニヤ
男子B「実際イチャイチャしたところで誰得なのさ」
男子A「俺達が登場するチャンスが訪れるんだから俺得だ!」
男子B「なんかもう、つっこむ気力もないです…」
758: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 02:29:23 ID:Ykbn9Q.s3g
男子A「何だよー、男子Bもイェイ!とか言っちゃってたじゃん!なあ、男子C?」
男子C(さっき、門の前に居た子……)
男子C(……あれって、どう見ても……)
男子A「まーた心の中で返事してんのかよー」
男子C「……」
男子B「まさか、今度こそ目を開けたまま寝てるんじゃ…!」
男子C「……起きてるよ」
男子A「だから返事しろよ!」
男子C「……何か、言ってた…?」
A&B「聞いてないのかよ!」
759: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 02:31:56 ID:ZWykRxtQIo
──食堂
ワイワイ ガヤガヤ…
清瀬「今日のA定食、唐揚げやって。B定食は鰤の照り焼き…悩むなあ……」
鈴木「……あ、」
清瀬「どないしたん?」
鈴木「財布忘れた。取ってくる」
清瀬「あの、せやったら、うちが出しといたるよ?」
鈴木「ううん、すぐ戻るから大丈夫。先に食べててもいいよ」
ビュン!
清瀬「あっ、あのっ、待ってるからねー!」
清瀬「相変わらず、めっちゃ足速いなあ…」
760: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 02:42:06 ID:ZWykRxtQIo
タッタッタ…
鈴木(最近ぼーっとしすぎだ、私。しっかりしないと…)
??「!」
鈴木「わっ」
\ ドッシーン! /
鈴木「ごめんなさい、大丈夫?」
??「あいたたた……」
鈴木(私服……何処の子だろう?)
761: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 02:43:01 ID:ZWykRxtQIo
鈴木「君、立てる?手を──…」
??「もう、ちゃんと前見て走ってよね」パンパン
鈴木「…っ!?」ギョッ
??「あ、そうだ。ちょっと訊きたいんだけど」
鈴木「し…し…」
??「聞いてる?二年生の教室って何処かな?」
鈴木「しょんべんくん…!」
??「何それ」
762: ◆UTA.....5w:2012/5/21(月) 02:44:25 ID:Ykbn9Q.s3g
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに最大級のありがとうを!
763: 名無しさん@読者の声:2012/5/21(月) 08:03:46 ID:audxheNiU2
見に来たら更新されててキタ(゚∀゚)!!ってなったんだぜ
俺は楽しみに待ってるよ
つCCCCCCC
764: 名無しさん@読者の声:2012/5/21(月) 14:07:06 ID:QT6XqGhsTw
うぉ…超気になるとこで続くぅぅぅ!!!
次回も楽しみに待ってますからねん(*^∀^*)
つwktk×∞
つCCCC
765: 名無しさん@読者の声:2012/5/22(火) 13:15:58 ID:sq/weGzbQ2
CCCCC
766: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 17:57:31 ID:KLMpaCsVQ2
>>763
そう言って頂けると嬉しいです!
お待たせしてばかりで申し訳ございません。楽しみにして下さって本当にありがとうございます!
>>764
∞のwktkありがとうございます!
変な所で区切っていないか気になっていたのですが、764さんの書き込みで少しほっとしましたw
>>765
⊃C⊂ ギュッ
ありがとうございます!
支援感謝です。投下します。
767: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 18:03:46 ID:buY.QArEr2
──食堂
鳴海「また売り切れかよー!」
おばちゃん「ごめんね兄ちゃん!」
鳴海「売り切れ、売り切れ、売り切れ!いつなら売ってんだよ此処のプリンは!」
篠原「あはは、長い戦いになりそうだね」
鳴海「売り切れる前に行けたら、そん時は全部買い占めてやる…」
篠原「もしかして、そういう人が原因で売り切れなんじゃ…!」
768: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 18:10:20 ID:buY.QArEr2
鳴海「はぁー………あ、」
篠原「ん?」
二人の目線の先には手付かずの定食を前に、ちょこんと座る清瀬の姿。
しかし、以前のような暗い表情は其処にはない。
篠原「あれ?一人だねー」
鳴海「あいつ、飯も食わずに何やってんだろ」
篠原「声掛けてみようか」
鳴海「お前が声掛けてもピヨるだけだっつーの」
篠原「えー?なんで?大丈夫だよ。清瀬さーん」テテテッ
鳴海「なんでって……なんでだ?」
769: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 18:19:10 ID:KLMpaCsVQ2
清瀬「あっ!こ、こんにちは!」
篠原「こんにちはー」
清瀬「あああのあの、あの時は、す、すみませ……」
鳴海「あ?何が?」
清瀬「あの、うち……」
篠原「ところで清瀬さん、今日は一人なの?」
清瀬「えっ、あ……、鈴木さんを、待っててです!はい!」
鳴海「落ち着け。日本語がおかしい」
770: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 18:28:45 ID:buY.QArEr2
────‐‥
鳴海「へー、鈴木も案外ドジなとこあるのな」
清瀬「た、多分、もう戻って来はると思う!」
篠原「そっかそっか」
清瀬「ははは、はい!はい!はいはいはい!」
篠原「あれ、何だか一瞬あるあるをネタにする探検隊が頭を過ったような……」
鳴海「お前さ、なんで篠原相手だとそんなピヨんの?」
清瀬「へ?そ、そんな事ありませんでっせ!」
771: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 19:00:47 ID:buY.QArEr2
篠原「フッ……まったく、モテる男は辛いよ」
鳴海「お前が言うとなんか嫌味、に………まさか!」
鳴海「ピヨ、お前もしかして──…」
一年女子「きーよせさーん!」
一年女子「昼食ご一緒しようぞww」
篠原「あ、お友達来たね」
一年女子「え!?きゃー!イケメン先輩じゃんヤバい///」
一年女子「しょんべん先輩も居るじゃないすかwウケるw」
鳴海「何だこいつら」
772: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 19:22:17 ID:buY.QArEr2
清瀬「あ、あの、二人共鈴木さん見んかった?」
一年女子「うん、見たよ。それで清瀬さんが此処に居るって聞いて来たんだけど…///」チラッチラッ
篠原「ん?」ヘラッ
一年女子「ヤバーい!」
一年女子「うっはwテライケメンwマジぱねぇww」
清瀬「それで、その、鈴木さんは……」
一年女子「きゃー!どうしよう!どうする!?」
鳴海「……篠原、帰ろうか」
篠原「あはは、皆面白いねー」
773: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 19:24:05 ID:buY.QArEr2
篠原「んじゃ、俺達教室に帰るね」
清瀬「あ、はい!ありがとうございます!」
鳴海「其処の一年二人、しょんべん先輩は止めろよ。じゃーな」
一年女子「ちょww帰っちゃうんすかww」
一年女子「ああ、イケメン先輩……って、あれ…?」
清瀬「どないしたん?」
一年女子「イケメン先輩に必死すぎてすっかり忘れてたけど、一緒に居たのってしょんべん先輩だよねー?」
774: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 19:30:48 ID:KLMpaCsVQ2
清瀬「へ?な、鳴海くんやけど…」
一年女子「おおwそうだwwなんでしょんべん先輩ww」
一年女子「うーん、私達の見間違いだったのかなー?」
一年女子「んなw阿呆なww」
清瀬「あの、何が…?全然話が見えへんのやけど……」
一年女子「いや、あのさー、さっき鈴木さんに声掛けた時、居たんだよねー?」
一年女子「そうそうwあれはどう見てもww」
775: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 19:35:08 ID:KLMpaCsVQ2
────‐‥
??「さっきの子達、アンタの友達?なかなかキャラが濃いね」
鈴木「……そうね」
??「まあ、アンタもなかなかのもんだけどね。いきなりタックルしてきて、しょんべん…だっけ?」
鈴木「よく、似てるけれど……違う。君はしょんべんくんじゃない」
??「当然でしょ。排泄物じゃなくて人間だもん」
鈴木「もしかして、兄弟が居る?」
??「ねぇ、さっきから何の話?いいから二年生の教室教えてくれないかな」
776: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 19:41:32 ID:KLMpaCsVQ2
鈴木(こんなに似ているのに、兄弟じゃないなんて……)
鈴木(……でも、関係ない訳ないよね。こんなに似てるんだもの)
??「もういいや。他の人に訊くから」
鈴木「お待ち下さい」ガッ
??(この人面倒臭い……)
鈴木「君、名前は?」
??「ボクの名前なんて訊いてどうすん──…」
生徒指導「こら、余所の子が勝手に校内に入っちゃいかんだろ」
777: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 19:50:20 ID:buY.QArEr2
生徒指導「あん?お前は確か一年の……」
鈴木「鈴木です」
生徒指導「そうそう、4馬鹿に可愛がられてる一年生だ!」
鈴木「はい、それじゃ。行こうか」
生徒指導「待たれよ!」
??(この学校は面倒臭いのばっかりなの…?)ゲンナリ
生徒指導「其処の小僧、ちょっと顔見せなさい」
??「ちょっと、誰が小僧──…」
鈴木「走るよ」グイッ
??「んえぇ!?」
生徒指導「待てこら!鈴木!……と、鳴海…?」
生徒指導「またあの馬鹿共かああああああ!!!」
778: ◆UTA.....5w:2012/5/23(水) 19:51:17 ID:KLMpaCsVQ2
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに、最大級のありがとうを!
779: 名無しさん@読者の声:2012/5/23(水) 23:39:24 ID:VunWmLc3Lo
脳内再生余裕!!
今日も更新乙でした!!
っ旦
っCCCCC
780: 名無しさん@読者の声:2012/5/24(木) 18:10:09 ID:sq/weGzbQ2
追いついた(・∀・)
なるみん編突入wktk
おもしろくてかわいくて大好き!
つCCCCCC
781: 名無しさん@読者の声:2012/5/25(金) 02:49:59 ID:0sygo2YMIQ
wktk支援
782: 名無しさん@読者の声:2012/5/26(土) 02:35:22 ID:Tzau5fIlEc
しょんべん先輩ワロタwwww
鳴海可愛いよ鳴海
つCCCCCCCCCC
783: 名無しさん@読者の声:2012/5/27(日) 22:06:04 ID:KLMpaCsVQ2
鳴海´(ナルミダッシュ)の正体が気になりすぎる…wk
何者なんだろうか…tk
tktktktktktktktktktktktk…ちょっとテカり過ぎたので風呂ってくる!!ww
つ旦
つ―CCC
めしあがれww
784: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 18:25:19 ID:FrFmzP0fDU
>>779
ありがとうございます ⊃旦⊂
779さんの脳内でどんな風に動き回っているのか、とても気になりますねw
>>780
こんなにも長々としたSSに追い付いて下さってありがとうございます!
780さんのそのお言葉で、何だかお腹が一杯になる思いです。本当に感謝です。
>>781
wktkして頂けて嬉しいです!
>>782
可哀想ですが、一年生の間ではすっかりしょんべん先輩が定着してしまっているようですw
鳴海を可愛いと言って下さる方が居られるとは…!嬉しいです!
>>783
鳴海´…あまりのネーミングセンスに脱帽です。??ではなく鳴海´表記にすればよかったと激しく後悔しましたw
支援団子美味しいです(*´・ω・`*)モグモグ
支援感謝です。投下します。
785: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 18:26:18 ID:FrFmzP0fDU
タッタッタ…
??「ちょ、ちょっとアンタ、足速すぎ…!」ハァハァ
鈴木「ああ、ごめんなさい」ピタ
??「何、なんでアンタまで逃げんの」
鈴木「だって君、しょ……鳴海くんに会いに来たんでしょう?一人で教室まで行けないじゃない」
??「そうだけど……なんで分かったの?」
鈴木「そっくりだもの、君達。見間違うくらいよく似てる」
??「へへ。よく言われる」テレ
鈴木(なんて可愛らしい……)
786: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 18:33:25 ID:FrFmzP0fDU
鈴木「ほら、其処が二年生の教室だよ」
??「アンタは行かないの?」
鈴木「私は………そうだ、私は一年生だから」
??「ふーん、まあいいや。ありがとう、助かりました」ペコリ
鈴木「此方こそ」ペコリ
??「じゃーね、タックルのお姉さん!」
タッタッタ…
鈴木「……じゃーね」
鈴木「タックルのお姉さんは…可愛らしくない……」
鈴木「ああ、行かなきゃ。清瀬が待ってる」
787: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 20:38:30 ID:74fAsGUS96
──教室
橘「あいつら帰って来るの遅くないか?」
桃山「そうねぇ……またピヨちゃん達とお喋りでもしてるんじゃない?」
橘「ふむ。コーヒー牛乳買ってくる」ガタン
桃山「アンタって顔に似合わず甘党よねー。お・子・ちゃ・ま♪」
橘「放っとけ!」
ガラガラ!
橘「あれ、お前……」
788: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 20:39:00 ID:74fAsGUS96
??「こんにちは」ニコニコ
橘「クソチビ、何だその格好は」
??「クソチビ?初対面の相手に随分な物言いだね」
橘「は?お前、何言ってんだ」
桃山「ちょっとぉ、何やってんの?」ヒョコ
桃山「あらやだ、アンタ何よその格好。いつの間に着替えたの?篠くんはどうしたのよ」
??「オカマ口調…?勿体ないね。普通にしてればそれなりに普通なのに」
桃山「も、勿体な……?」
桃&橘「」ゾワッ
789: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 20:55:34 ID:ZQGC7G3vBc
桃山「アンタどうしちゃったのよ。熱でもあるの?」ピト
??「ななな、何すんの!熱なんかないよ!」カァァ
橘「オカマ相手に赤面してやがる…!」
桃山「やだ、なんか可愛いわ…」
??「あ、あの!」
??「ボクの事、誰かと間違えてるよね?」
橘「何言ってんだ、クソチビ。間違えるも何も鳴海だろうが」
桃山「何処をどう見てもなるみんじゃないの。アンタやっぱり熱でもあるんじゃない?」
??「きゃー!やっぱり!」
桃&橘「きゃー!?!?」ゾワワワッ
790: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 20:56:10 ID:ZQGC7G3vBc
??「ねぇ、鳴海は何処に居るの?」
橘「だから鳴海はお前だろ」
??「ボクは鳴海じゃないよ」
桃山「……やだ、この子記憶喪失かしら」
橘「いや、待て。この世には自分によく似た人間が存在すると言われてる訳だ」
橘「つまり、こいつはあのチビの……」コソコソ
桃山「そ、そんな…!じゃあなるみんの命が……」コソコソ
??「???」キョトン
791: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 21:24:43 ID:74fAsGUS96
??「ねぇ、アンタ達さっきから何言ってんの?ボクは鳴海の──」
橘「もういい、もういいから喋るんじゃない」
桃山「アタシ達を騙そうったってそうはいかないんだから!このドッペルさんめ!」
??「ど、ドッペル……?」
橘「普通は周囲の人間と会話をする事はないらしいが、そんな事はどうでもいい。お前の狙いは分かってる」
桃山「なるみんと入れ替わるつもりだろうけど、アタシ達の目は誤魔化せないわよ!」
桃&橘「悪 霊 退 散 !」カッ
??「ねぇ、高校生にもなって恥ずかしくないの?」
792: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 21:25:21 ID:ZQGC7G3vBc
??「言っとくけど、ボクは鳴海じゃないしドッペルゲンガーでもないよ」
桃山「嘘仰い!どう見てもなるみんじゃないの!」
橘「違うというなら、お前が何者かを説明しろ。三行でな」
??「うん。
ざっくり言うと
いいや、もう」ニコ
橘「縦読み…だと……」
??「他の人に聞くからもういいです。それじゃ、」
桃山「ちょっと待ちな!」ガッ
??「何なのこの学校!皆こんなに面倒臭いの!?」
793: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 21:27:15 ID:74fAsGUS96
篠原「ただいまー。またプリン手に入らなかったよー」
鳴海「いきなり生徒指導に追い掛けられるし散々だったぜ」
篠原「そうそう!聞いてよ、何故か生徒指導先生むちゃくちゃ怒ってて頑張って逃げて来たん…だ、よ……って、どうしたの?」
桃&橘「」
鳴海「あ?なんだよ、変な顔して」
桃&橘「悪 霊 退 散 !」カッ
鳴海「何してんのお前ら」
794: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 21:27:53 ID:ZQGC7G3vBc
??「この声……まさか!」クルッ
鳴海「げっ!お前…っ」
??「やっぱり!やっと会えたね、鳴兄っ!」ガバッ
鳴海「のわあああぁ」
篠原「あれ、鳴海が二人居る。何だこれ」ヘラヘラ
橘「折角オカマと二人で食い止めてやったのに、出会ってしまったのか……」
桃山「ごめんなさい、なるみん…成仏してね……」
篠原「え?鳴海死んじゃうの?」
鳴海「死なねぇわ!」
795: ◆UTA.....5w:2012/5/29(火) 21:30:43 ID:ZQGC7G3vBc
私生活が忙しい為、更新のペースが滞ってしまって申し訳ございません。それでも沢山の支援を頂けて、とても励みになっています。
これにて投下終了します。
読んで下さった皆さんに、最大級のありがとうを!
796: 名無しさん@読者の声:2012/5/29(火) 22:24:32 ID:52kaewm0Aw
キタ―――(゚∀゚)―――!!
お忙しいところ、更新ご苦労さまです。
やっぱ鳴海は口が悪いとこが堪らん可愛いww
しえ――――――んんんん!!!!
ご自愛くださいまし ノシ
797: 名無しさん@読者の声:2012/5/30(水) 00:10:18 ID:3qh7iDXS2I
待ってました1さん!
4馬鹿可愛すぎて堪らんですw
下手なりに鳴海を描こうとしたけど下手すぎて断念しましたw脳内では想像できてるのに再現出来ないw
自分にできるのはこれだけだ…
っCCCCCCC
っ旦
っコーヒー牛乳
っ愛
っデブ猫
798: 名無しさん@読者の声:2012/5/31(木) 07:47:08 ID:RlbPJUzRlk
つ旦
つCCCCC
ずっと待ってますねー
799: 名無しさん@読者の声:2012/6/1(金) 09:33:47 ID:gxLkv6Sa3g
私生活を優先してくださいね(^_^)
これからも応援しています
CCCC
800: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 01:41:32 ID:keJFAkUKx2
>>796
此方こそ不定期な更新にも関わらず、支援して下さってありがとうございます…!
実は、このSSを書くにあたり最初に生まれたのが鳴海でした。なので、彼を可愛いと言って頂けるのは凄く嬉しいです!ありがとうございます!
>>797
沢山沢山ありがとうございます!
デブ猫には4馬鹿のように痛い目を見ないよう、最新の注意を払って扱わせて頂きますw
描こうとして下さった、そのお気持ちだけで飛び跳ねる程嬉しいです!
>>798
お待たせしてばかりで申し訳ございません……orz
こんなSSの更新を待っていて下さる方が居る事、とても励みになっています!
>>799
ありがとうございます、ありがとうございます!
SSとは関係ない事なので語るに及ばないのですが、今の私には799さんの優しいお言葉が胸に染みます。頑張ります!
支援感謝です。投下します。
801: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 01:43:06 ID:MIJ9veE7D.
────────
──屋上
篠 桃 橘「いとこぉ!?」
鳴海「そ。分かりやすく鳴子で行く事にしてやんよ」
鳴子「改めまして、鳴子です。ドッペルゲンガーじゃないし女だからね」パサッ
鳴子が深々と被っていたフードを下ろす。
二つに結われた髪を左右に揺らし、得意気に鼻を鳴らして三人を見据えた。
鳴子「だから言ったでしょ?鳴海じゃないって」
所謂、ドヤ顔である。
802: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 01:48:03 ID:MIJ9veE7D.
桃山「まあ、確かに言われてみれば少し顔も違うわね」
篠原「声も鳴海の方が低い!」
橘「つ、ツインテールの僕っ娘だと……」
鳴子「昔から鳴兄の真似してたら定着しちゃったんだよね」
橘「ふむ。悪くない、悪くないぞ。この場合、美しい曲線よりも控えめさが求められる……いや、実は豊満だったというギャップもいいだろう。突起物は薄い桃色の幼いものが──…」
桃山「お黙り!この変態メガネ!」ベシッ
鳴子「……何、あれ」
鳴海「気にすんな。ただの変態だ」
803: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 01:51:32 ID:MIJ9veE7D.
橘「しかし、本当にそっくりだな。まるで双子だ」
桃山「なるみんは二人もいらないけどね。一人でも十分手に負えないもの」
鳴海「オカマが二人の方がいらねぇだろ」
桃山「メガネもなるみんもいらないけど、篠くんが二人なら大歓迎よ!」
鳴海「篠原が二人でもいらねぇよ」
桃山「アタシはいるのよ!」
橘「おい、体調でも悪いのか?顔色悪いぞ」
篠原「え?あはは、何でもないよ。皆の元気に圧倒されてただけ」
橘「……そうか」
804: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 01:54:03 ID:keJFAkUKx2
鳴海「…で?わざわざ何しに来たんだよ。つーか、お前学校は」
鳴子「今日は創立記念日で学校は休みだよ。だから、鳴兄に会いに来たの」ニコニコ
桃山「折角の休日を潰して会いに来るなんて、よっぽど慕われてるのねアンタ」
鳴海「友達居ないだけじゃね?」
鳴子「むっ。友達くらい居るよ」
鳴海「じゃあ何しに来てんだよ」
橘「おい、流石にそんな言い方はないだろう」
805: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 02:01:11 ID:keJFAkUKx2
鳴海「こいつが来たらろくな事ねぇんだよ。生徒指導がキレてたのもお前の所為じゃねぇだろうな、鳴子」
鳴子「生徒指導……ああ、あの面倒臭そうな先生?」
鳴子「なんか追い掛けて来てたけど、タックルのお姉さんが助けてくれたんだよね」
鳴海「やっぱりお前か……俺が無意味に追い掛けられたんだからな!」
篠原「あはは、俺もついでに追い掛けられたんだよー」
桃山「ところで、タックルのお姉さんって誰よ」
鳴子「知らない。名前も聞いてないし、タックルされて助けられただけだよ」
橘「タックルして助けるってどんな状況だよ」
806: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 02:10:20 ID:keJFAkUKx2
鳴子「あ、でも鳴兄の事知ってたみたいだったよ」
桃山「なるみんの知り合いにそんな体育会系女子居たっけ…」
鳴海「つーか、そんな事どうでもいいわ!」
鳴海「用がないなら帰れよ。昼休みももう終わるし、お前の所為で飯も食えなかったし」ハァ
鳴子「ちょっと、折角会いに来たのに随分じゃない?」
鳴子「鳴兄がどんな学校に通ってるか気になったんだもん。まあ、大体は分かったけどさ」
篠原「分かったって、何が?」
807: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 02:17:16 ID:keJFAkUKx2
鳴子「大した学校じゃないって事。ボクも来年受験生だし、色んな学校下見しようと思ってたところだったし、丁度良いと思ったんだけどね」
鳴子「なーんか、ガッカリ。別にレベル高い訳でもないしさ。鳴兄なんでこんな所に来たの?」
鳴海「お前、いい加減にしとけよ」イライラ
桃山「ちょっとなるみん、顔が怖いわよ」
篠原「んー…偏差値も大事かもしれないけどさ、むちゃくちゃ楽しいんだよ?この学校」
鳴子「何がそんなに楽しいの?」
808: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 02:18:28 ID:keJFAkUKx2
篠原「えっとねー、面白い人が一杯居る!」ドヤッ
鳴子「……それだけ?」
篠原「うっ……」
鳴子「人の事を小僧呼ばわりして追い掛け回す教師に、オカマ口調の残念な男子、放送コードぎりぎりの変態メガネと、ヘラヘラしてるだけのアンタ」
鳴子「タックルのお姉さんはあれがなきゃ、まあまあだね。ボクが此処に来て出会ったのに、ろくなのなんて居なかったけど?」
橘「このガキ引き摺り回しても構わないか?」
桃山「駄目に決まってるでしょ!アタシだって頬っぺた捻ってやりたいけどね!」グヌヌ
809: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 02:36:27 ID:keJFAkUKx2
鳴子「鳴兄のやりたい事って、これ?こんな連中と連日馬鹿な事をする事なの?」
鳴海「お前に関係ねぇだろ。さっさと帰れよ」イライラ×∞
鳴子「やだよ。ボクん家にも全然来やしないくせに」
鳴海「なんでお前ん家に行かなきゃなんないわけ?」
鳴子「昔はよく来てたじゃんか」
篠原「そうなんだ」
鳴子「うん、昔はよくお泊まりしてたんだよ。伯父さん達、忙しい人だから」
桃山「あー、そういえば前に家に来た時に姉が言ってた気がするわね」
810: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 02:36:57 ID:keJFAkUKx2
鳴子「あれ、鳴兄この人達に何も言ってないんだ」
橘「何も、とは?」
鳴海「あーもう!お前、もう本当帰れよ。何なの?何がしてぇんだよ」
鳴子「何って、ボクはただ……」
鳴海「ただ?ただ俺の通ってる学校と友達を馬鹿にしに来たっての?」
鳴海「だから嫌なんだよ、お前ら。叔母さんしかまともな頭してねぇのな。何処で何してようがお前には関係ねぇだろ」
鳴海「ただの従妹のガキがしゃしゃってんじゃねぇっつーの!」
811: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 02:38:17 ID:keJFAkUKx2
桃山「ちょ、ちょっとなるみん…」おろおろ
鳴子「………な、」
鳴子「鳴兄の馬鹿ああああ!!」
\ バチコーン! /
鳴海「いってー!何すんだよブス!」
橘「同じ顔した相手に何を言ってるんだ、ブス」
鳴海「今はそんなツッコミいらねぇんだよブスメガネ!」
橘「俺を巻き込むなよブス!」
鳴子「〜〜っ、馬鹿!チビ!ブス!もう知らないんだから!」ダッ
篠原「わー、ブス子ちゃん待ってー!」ダッ
桃山「篠くん、そこは釣られちゃ駄目よ!」
812: ◆UTA.....5w:2012/6/2(土) 02:41:46 ID:MIJ9veE7D.
気付けば800レス突破…!
こんなにも続くとは思いもよらず、驚きと焦りが同時進行しています。
このSSを読んで下さっている皆さんのお陰です!本当にありがとうございます!
これにて投下終了します。
今日も読んで下さった皆さんに、最大級のありがとうを!
813: 名無しさん@読者の声:2012/6/2(土) 11:17:48 ID:2ZaGHjjmnU
ツインテールの僕っ娘とは俺得っ…!!
鳴子ちゃんhshs
支援!!
814: 名無しさん@読者の声:2012/6/2(土) 13:09:41 ID:eqDHm4QbSg
鳴海も篠くんも、どんな秘密を隠してるんだろ…
めっちゃ気になるめっちゃ気になるめっちゃ気になるめっちゃ気になるめっ……自重w
今日も笑わせて頂きましたーしーえーんー☆
アハハッ(*~∀~)クスクスッ
ちょっと照れるけど…ありがとうでござる>>1先生///
815: 名無しさん@読者の声:2012/6/4(月) 01:45:49 ID:iM8kZ2ZOsA
しえんしえーん!
こちらこそ素敵なSSを書いてくれて有難う///
816: 名無しさん@読者の声:2012/6/4(月) 09:11:48 ID:xKZ/kqbFk.
しえん!
817: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 18:18:50 ID:6EIOpSMmmI
>>813
堪らんですね!実際に居たらとても手を焼くのでしょうけどw
毎回新しい子を登場させる度に思うのですが、皆さん好意的なレスを下さって本当に嬉しいです。ありがとうございます。
>>814
鳴海は「そんなもんか」と思うような事かと思うのですが、篠原は少し重い話かもしれません。
そういった意味で、桃山(軽め)→橘(重め)→鳴海(軽め)という順番になりました。
楽しんで頂けているようでとても嬉しいです。私は今日も皆さんからの暖かい支援レスに、ほっこりさせて頂いています。いつもありがとうございます///
>>815
此方こそ、このスレを開いて下さって、読んで下さって、レスを残して下さって、本当に本当にありがとうございます///
>>816
ありがとうございます!
また支援して頂けるように頑張ります!
また随分と間が空いてしまって申し訳ございません。
支援感謝です!投下します。
818: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 18:20:02 ID:TIMFA35O.w
バタバタバタ…
桃山「行っちゃったわよ、なるみん」
橘「……お前は行かなくていいのか?」
鳴海「あー…いいのいいの。あいつ俺より足速いし、どうせ追い付かねぇよ」
桃山「足の速さの問題じゃないでしょ。アンタが追い掛けなくてどうすんのよっ」
橘「お前が何を隠してるのかは知らんが、中学生のガキ相手にムキになるなよ」
819: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 18:26:48 ID:TIMFA35O.w
鳴海「別に何も隠してねぇよ!隠してたのはお前だろ?」
桃山「今はそんな事関係ないでしょ。この子にだって事情があったじゃないの」
鳴海「……悪い。でも、別に隠してるとかじゃねぇんだよ」
橘「いや、気にするな」
桃山「アンタにも事情があるんでしょうけど、折角会いに来てくれたんだもの。あの子もあんな事が言いたくて来た訳じゃない事くらい、アンタにだって分かるでしょ?」
鳴海「……」
橘「可愛げのなさもお前とそっくりだな、おチビちゃん?」ニヤニヤ
820: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 18:31:02 ID:6EIOpSMmmI
鳴海「……」ハァ
鳴海「あいつは昔からあんなんなんだよ。俺は、そうじゃなかった」
鳴海「似たような顔してて双子みたいだって言われてたのに、俺とあいつは全然違う」
鳴海「ガキの頃の俺は──…」
桃山「自分語り突入しちゃったじゃない!どうすんのよ」コソコソ
橘「とりあえず、向こうは篠原に任そう」コソコソ
鳴海「お前ら人の話聞いてる?」
橘「勿論だとも。思う存分語るがいい」
桃山「吐き出す事も時には大事よねぇ!」
アハハ アハハハ…
821: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 18:33:59 ID:TIMFA35O.w
────────
──廊下
篠原「鳴子ちゃーん!待ってよー」
鳴子「煩い!付いて来ないでよチ○カス野郎!」
男子A「まーたあいつらだよ」
男子B「チ○カスって…昼間の校内で叫ぶ事じゃないよ……」
バタバタバタ…
男子A「……あれ、鳴海ってあんなに髪長かったっけ?」
男子B「え?まさか。ましてやツインテールなんてする筈──」
A&B「ツインテールだと!?」ガタッ!
822: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 18:41:20 ID:TIMFA35O.w
──階段
篠原「あはは、鳴子ちゃんって足速いんだねー」
鳴子「何なの、アンタ…なんでそんなに余裕なの……」ゼイゼイ
男子C(……また何かやってる)
バタバタバタ…
男子C「え?……え!?」
男子C(び、びっくりしすぎて大きい声出ちゃった……)
男子C(鳴海くん…じゃないよね……)
男子C「……ツインテール」ポッ
823: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 18:48:39 ID:6EIOpSMmmI
──食堂前
篠原「鳴子ちゃん、俺もう疲れて来ちゃったー」
鳴子「ゲホゲホ……オェッ!」ハァハァ
一年女子「食った食ったwんん?あれはイケメン先輩ww」
一年女子「何処何処!イケメン先輩何処!」
バタバタバタ…
清瀬「あれ?あの私服の子……」
鈴木「!」ダッ
一年女子「ちょっとー鈴木さん何処行くのー?」
清瀬「ご、ごめん二人共!先帰っといて!鈴木さん、ま、待ってー!」ダッ
824: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 20:08:13 ID:Q6wGLV.EGQ
─────‐‥
篠原「ふう……鳴子ちゃん体力あるなあ……」
鈴木「」ビュン!
篠原「わっ!鈴木さん!?」
鈴木「捕まえた」ガシッ
鳴子「…っ離し──タックルのお姉さん!」
篠原「え?タックルのお姉さんって鈴木さんだったの?」
鈴木「どうも。タックル鈴木です」
篠原「止めてw真顔で変な芸名名乗らないでw」
825: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 20:13:06 ID:A1edcwd.s6
鈴木「どうかしたの?鳴海くんにちゃんと会えた?」
鳴子「もういいの。ボク、帰るから……」
鈴木「……」
鳴子「」シュン
鈴木(女の子、だったの……)
鈴木(……ツインテール…僕っ娘……)
鈴木(なんて可愛らしい……)
篠原「鈴木さん?なんかプルプルしてるけど大丈夫?」
鈴木「ああ、問題ない」キリッ
826: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 20:13:55 ID:A1edcwd.s6
清瀬「はあ、はぁ……す、鈴木さん、そない急いでどないし──…」
篠原「あ、清瀬さんだー」
清瀬「しっしし、篠原くんこんにちはどうもどうも!どうもです!」ペコペコ
鈴木「清瀬、落ち着いて」
清瀬「は、はひっ、ひっ……そうや、鈴木さん!と、」
清瀬「………鳴海くん?え?」
篠原「あはは、違う違う。鳴海の従妹なんだって。鳴子ちゃんって言うんだよー」
清瀬「ほえー、従妹さん……よう似てはりますね!」
鈴木(従妹だったの…なるほど……)
827: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 20:15:08 ID:A1edcwd.s6
鳴子「今度は関西人、か。確かにこの学校は色んな人が居るんだね」
篠原「へへ。でしょー?」
鳴子「……あの、二人のどっちかが鳴兄の彼女か何かなの?」
清瀬「ええぇっ!?ち、違っ…うちらはそんな、鳴海くんとはそんな…!」カアァ
篠原「あはは、二人は鳴海の友達だよ。清瀬さんと、タックルのお姉さんの鈴木さん」
鳴子「何だ、違うの。見ず知らずのボクの事追い掛けて来たりするもんだから、てっきり彼女かと思った」
清瀬「う、うちは鈴木さんを追い掛けてっ」
鈴木「私は……」
828: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 20:16:14 ID:Q6wGLV.EGQ
鳴子「ああ、彼女じゃないならいいんだ。ごめんなさい」
篠原「そもそも鳴海に彼女が居るなんて聞いた事ないよ?」
鳴子「そっか……居ないんだ……」
鈴木「……」ナデナデ
鳴子「……何?」
鈴木「何だか君、泣きそうな顔をしているから」
鳴子「泣きそうになんて、なってない。鳴兄が全然家に来なくなったって、あんな態度とられって全然平気なんだから」
鳴子「全然……」ポロポロ
鳴子「うわあああん!」
篠原「わー!鈴木さんが鳴子ちゃん泣かしたー!」
鈴木(ああ、どうしよう。困った……)
829: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 20:24:59 ID:A1edcwd.s6
──────‐‥
清瀬「あの、鳴子ちゃん…?ジュース買って来たから、飲む?」
鳴子「ありがと……」グスン
篠原「落ち着いた?」
鳴子「へへ、格好悪いとこ見せちゃった。鳴兄には言わないでね」
篠原「勿論内緒にしますとも!ね、二人共!」
鈴木「大丈夫、言わないです(可愛い可愛い可愛らしい)」
清瀬(……鈴木さん、真顔すぎてなんか怖いんやけど)ビクビク
830: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 20:26:22 ID:Q6wGLV.EGQ
篠原「鳴海と鳴子ちゃん、本当に仲良しなんだね」
鳴子「……そんな事ないよ。さっきも見たでしょ、鳴兄のあからさまな嫌がり方。いつも、ボクが一方的に懐いてばっかりだった」
篠原「うーん、そうかなぁ。そんな風には見えなかったけどなぁ」
鳴子「そりゃ昔はね、それなりに仲も良かったけどさ。中学生になってから、鳴兄はちょっと変わっちゃった」
鈴木「変わった…?」
鳴子「刺々しくなったっていうのかな。昔はもっと優しくて可愛かった」
鈴木「そう」
鈴木(今も結構、可愛らしいと思うんだけれど……)
831: ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 20:27:40 ID:Q6wGLV.EGQ
鳴子「そのくらいからあんまり家に来なくなって、高校生になってからは一度も家に来てなくてね」
鳴子「……彼女でも、出来たのかなーって。家に来るよりもずっと、此処に居る方が楽しいのかなーって」
篠原「それで、こっそり此処に来てみたんだ?」
鳴子「うん……」
鈴木「寂しかったんだね、君は」
鳴子「……鳴兄が離れてっちゃったのは、ボクにだって原因があったのに。なのに、八つ当たりで皆の事酷い言い方しちゃった」
832: 投下終了です! ◆UTA.....5w:2012/6/7(木) 20:28:58 ID:Q6wGLV.EGQ
篠原「気にしなくていいよ?鳴子ちゃんの言ってる事、あってるしね。特に俺とか、橘とか」クスクス
鳴子「ごめんなさい」シュン
篠原「わー、あの、だからもう泣かないでね?ね?」
鈴木(何の事だか話が見えないけど……)
鈴木「喧嘩でも、したの?鳴海くんと」
鳴子「鳴兄はね、ずっと悩んでたんだと思う。ボクはそれを知らなかったから、あの時──」
清瀬(誰も気付いてはらへんのかもやけど、昼休み終了のチャイム鳴ってますよ……)
キーン コーン カーン コーン…
833: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 23:08:49 ID:4dzm7WtJz6
wktkwktkwktk…
最近鈴木さんが可愛くて好きです
っCCCCC
834: 名無しさん@読者の声:2012/6/8(金) 13:00:03 ID:kg/8h/oV7Y
どのキャラも魅力的だわ
好きです
しえーん
835: 名無しさん@読者の声:2012/6/10(日) 23:16:04 ID:Wdv4tK5kXU
軽めの秘密でもワクワクすっぞなおれがいるww
し・え・ん☆
次回もたのしみに待ってるからねーノシ
836: 名無しさん@読者の声:2012/6/11(月) 00:58:03 ID:/1qOccaHaM
オラもワクワクすっぞ!
この4馬鹿達アニメ化してほしいものwww
837: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 02:16:48 ID:IT.GT0QV0s
>>833
鈴木にも段々愛着が湧いてきたところだったので、そう言って頂けてとても嬉しいです!
引き続き833にwktkして頂けるますように…!
>>834
4馬鹿以外のキャラも見て下さっているなんて(´;ω;`)
私はそんな嬉しい事を言って下さる834さんが大好きです!
>>835
支援か・ん・しゃ☆
がっかりされないように、しっかり練りつつ仕上げますね!
これからも835さんにワクワクして頂けますように。ありがとうございます!
>>836
あれ、こんな所に人参さんがいらっしゃる…?
いつも脳内では動き回っているのですが、実際に映像化された4馬鹿も見てみたい気はしますw
支援感謝です。投下します。
838: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 02:17:36 ID:IT.GT0QV0s
「待ってよっ……!」
少女の声を背に、少年は走りました。
唇を噛みしめて、今にも泣き出しそうな顔をして。
どれ程走った頃だったでしょう。
ふと、足を止めて後ろを振り返りました。
先程来た道には誰も居ません。自分を呼び止めた、少女の姿さえ。
がむしゃらに駆けた足はじんじんと痺れ、息をするのもやっとのこと。
何故、後ろを振り返る?
一体、何を期待している?
ぽたり、と汗の雫が頬を伝い、少年の顎からアスファルトへと落ちていきました。
「──何やってんだ、俺」
【鳴海少年の憂鬱】
839: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 02:27:42 ID:IT.GT0QV0s
小学生の頃、先生がこんな事を言った。
「“将来の夢”について作文を書きましょう」
皆、各々の未来予想図に胸を膨らませて、花屋さんだのサッカー選手だの、ぼんやりとした夢を再生紙に描いた。
「鳴海くんは何て書いたのかな?」
髪を耳に掛けながら、先生が笑顔で覗き込む。迷いなく滑らされた鉛筆の、不恰好な字に視線を落とした。
『お父さんと、お母さんの、しごとを手つだう』
うーん、と小さく唸ると、俺の目線の高さまで屈んで首を傾ける。
困ったように眉を寄せた先生の顔は、とても優しい笑顔だった。
840: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 02:36:45 ID:IT.GT0QV0s
「お父さんとお母さんのお手伝いをして、どんな風になりたいのかな?」
そんなの、お手伝いをするって言ってるじゃんか。
「じゃあ、どうしてお手伝いをしたいと思ったのかな?作文だから、鳴海くんが思ってる事を沢山書いて欲しいの」
お父さんとお母さんが、大きくなったら手伝ってねって、そう言ったから。
「あのね、鳴海くん。先生は鳴海くんが“自分がやりたい事”を書いて欲しいの。分かるかな」
分からないよ、先生。
だって俺は、大きくなったらお手伝いをするんだ。立派な大人になるんだよ。
「鳴海くん、それは──」
841: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 02:46:36 ID:1GI25vtbK2
─────‐‥
「あ、鳴兄起きたー!」
まだ朧な意識の中、目を開けると自分とよく似た顔が其処にあった。
どうやら眠っていたらしい。畳の上で眠った所為か、体のあちこちが痛む。
「……寝起き早々からお前は本当にうるせぇな、鳴子」
溜め息混じりにそう言うと、鳴子はむっと口を尖らせた。
「鳴兄が寝てる間は静かにしてたもん」
「はいはい、そんな顔しても可愛くねぇから」
「むー」
よく似ているとはいえ、多少は俺の方が背も高いし、顔も違うんだけど。それでも、似たような顔で膨れっ面をされると、気持ち悪い事この上ない。
従妹である鳴子と俺は、その容姿の似ている事から、周りから双子かと訊かれる事もしばしば。(初見の方々とのお決まりの下り)
中途半端にしか髪を切らない所為で、お互いを間違われる事もしばしば。(かといって、俺は短髪が似合わない)
何度言っても女らしい口調をしない所為で、性別を間違われる事もしばしば。(そして否定もしない)
よって、俺は鳴子ちゃんの存在に困らされてるのだ。目の上の瘤のような、ちょっとした悩みの種なのだ。
842: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 02:47:58 ID:1GI25vtbK2
「そういえばさー」
冷凍庫から取り出したアイスキャンディを俺に手渡して、鳴子は唐突に話しだした。
「高校受験、進路変えたんでしょ?伯母さんが言ってた」
噛み砕かれたアイスがシャクシャクと音を立てて口の中に広がる。
シャーベット状になったそれを飲み込むと、チクリと胸が冷たくなった。
「なんで変えたの?大分レベル落としたんでしょ?」
「……あんな学校、行ける訳ねぇだろ」
どうして?と鳴子が首を傾げる。
「お前に話したって分かんねぇよ」
そうだ、鳴子に話したって分かる筈がない。いくら似ていると言っても、鳴子は俺じゃないんだから。
母さんに話したって、きっと。
843: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 03:01:17 ID:IT.GT0QV0s
俺の両親は若くしてブランドを立ち上げ、大成功とまでは言わずともある程度の知名度を確立させた、所謂成功者だ。
最近ではタレントの何とかとかいう人とコラボレーションしたり、若者を対象にした姉妹ブランドを立ち上げて軌道に乗ってきている……というのを雑誌で見掛けた。
雑誌に載せられた両親の笑顔は、よく見知ったものだけど何処か違っていて。幼い頃からいつかは俺も、この両親と肩を並べるのだと教えられていた。
中学こそ市立校に通わせて貰えたものの、高校は進学校にと勧められ、経済学やらマーケティングやらを学べと言われた。
此処まで聞くと、ありがちな金持ち一家に生まれた者の運命とでも思われるのだろうけど、案外そういったものでもなかったりする。
父さんも母さんも、強制的に自分達のステージへ俺を立たせる事はしていない。それに気付いたのは、高校受験を控えたこの年になってからだった訳だけど。
──つまりは二人共、自分達の息子に然して興味がないんだ。
844: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 03:02:04 ID:1GI25vtbK2
「あーあ、ボクも伯母さん達の子に生まれてればよかったよ」
両足を前に投げ出して、溜め息混じりに鳴子が言う。
「……良い事なんて、何もねぇよ」
「えー?なんで?新作の服だって着れるし、鳴兄のお家広いし!」
良い事だらけだ、とキラキラした目で鳴子は笑った。
皆そうだ。周りの人間は、決まって皆そう言う。
こんなにも恵まれた環境で、一体何が不満なんだと。さぞや甘やかされて育った我儘な子供なのだろうと。
「あー、もう。面倒臭ぇなー」
845: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 03:16:01 ID:IT.GT0QV0s
***
「鳴くんは男の子なんだから、沢山食べないと!」
ドン、と目の前に置かれた山盛りの白米がほかほかと湯気を立たせている。
茶碗に納まり切らない米の山の向こう側で、しゃもじを持ったままの叔母さんが眉を寄せて俺を睨んだ。
「いや、俺こんなに食えねぇよ……」
「何言ってるの。そんな事だから鳴子に追い付かれるんだよ!」
其処まで言われて逃げてちゃ、男が廃るってもんだ。
意を決して茶碗に手を掛けると、叔母さんは満足気に笑みを浮かべて頷いてみせた。
口の中に広がる炊きたての甘い米の香り。火傷した上顎。おかわりを催促する鳴子の声。
叔母さん……俺、食い切れそうにないです。
846: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 03:16:34 ID:IT.GT0QV0s
叔母さんは母さんの妹という事もあって、少し雰囲気が似ている。
姉妹の癖のある柔らかい髪質は、そっくりそのまま俺と鳴子に受け継がれた。
「ん?どうしたの?」
「え、あ、何でもねっす!」
つい呆けて見つめてしまった視線の先で、母さんと同じ赤み掛かった茶色がふわふわと揺れる。
だけど母さんとは違う、優しい笑顔が其処にはあった。
『伯母さん達の子に生まれてればよかったよ』
頭の中で谺する、鳴子の憎たらしい声。
「……こっちの台詞だっての」
無理矢理飲み込んだ白米が、火傷した上顎にピリリと染みた。
847: ◆UTA.....5w:2012/6/12(火) 03:17:56 ID:1GI25vtbK2
──叔母さんの子に生まれていたら。
何度そんな下らない思考を頭で巡らせただろう。
そんな事、叶う筈がない事なんてガキの頃から分かってた。
それでも、この炊きたてのご飯と出来たての惣菜が、俺の為に作られる事を願って止まなかった。
親というものを、母親というものを、叔母さんに重ねては鳴子に嫉妬している自分が情けなくて。
情けなくて、こんなにも居心地が悪い。
848: 名無しさん@読者の声:2012/6/12(火) 09:07:12 ID:UXpeLILNKg
おお、切ないな……
っCCCC゛ソッ
849: 名無しさん@読者の声:2012/6/13(水) 08:17:56 ID:WQMFfZqQ6o
鳴くん…(´;ω;`)
>>1さんほんとキャラ作り上手い!
支援!支援!支援!
850: 名無しさん@読者の声:2012/6/14(木) 23:26:56 ID:Bf.z1jkJr2
か、描いちゃった…
下手くそでごめんなさい!!
っCCCCC
851: 名無しさん@読者の声:2012/6/15(金) 00:53:40 ID:dmljttPSHw
し!え!ん!
852: 名無しさん@読者の声:2012/6/18(月) 15:39:06 ID:5Ki/6/nFyk
1位!1位!\(*゚∀゚*)/
おめっとーございます☆
イャッフ―――ッッッ!!
つCCC
853: 名無しさん@読者の声:2012/6/19(火) 11:51:26 ID:QB7x06Eq1Y
1位おめでとうございまっす。っC
854: ◆UTA.....5w:2012/6/21(木) 00:36:24 ID:omHfRjQS42
お久しぶりの1です。
相変わらずの停滞気味で申し訳ございません。それでも沢山の支援をくださる皆さんに、感謝の気持ちで一杯です。
そして、当SSがランキング1位になれていたという事実に先程気付きました。何かの間違いかと、何度も見直してしまいました。
こんなSSに一票を入れて下さった皆さん、本当にありがとうございます。
まだ少しお時間を頂いてしまうかと思うのですが、必ず更新致しますので気長に待っていて頂けると幸いです。
皆さんが入れてくれた一票に恥じぬよう、読んで下さっている皆さんに楽しんで頂けるよう、支援して下さった皆さんに応援して頂けるよう、頑張ります。
SSの投下がなくて申し訳ございません。本当に本当にありがとうございました!
855: 名無しさん@読者の声:2012/6/27(水) 12:55:33 ID:8Qv8QlwD3w
ずっと待ってます!!
856: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 14:57:03 ID:DjgrPWL1Xc
「鳴子、そろそろお風呂入りなさいよ」
「はーい」
叔母さんに促されて、鳴子が面倒臭そうにリビングを後にする。
鳴子の姿が完全に見えなくなったのを確認して、そっと叔母さんに耳打ちをした。
「叔母さん、俺そろそろ……」
「あら、鳴くん帰るの?」
泊まってけばいいのに、と眉を寄せて叔母さんが笑う。
「鳴子、また拗ねるわよ。鳴兄帰ってるじゃんかー!って」
流石に親子と言うべきか、叔母さんが真似る鳴子はよく似ている。それこそ、分かる分かると頷いてしまう程に。
叔母さんと二人、どちらからともなくクスリと笑みが零れた。
857: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 14:57:41 ID:MirOoAiuHU
「あんまり遅くまで外うろついてたら駄目だよ、物騒なんだから」
玄関先で靴を履く俺の背後から、唐突叔母さんが言う。
単純に心配しての事なのか、母さんから何かを聞いたからなのか、その答えは明白なのだけど。
「……なんで?」
そう返さずにはいられなかった。
叔母さんの返答が前者であるのなら、俺は素直に首を縦に振れるのに。
「なんでって……お母さん達も心配するでしょ」
分かり切っていた返答なだけに、自然と賺した笑みが零れた。
家に居る時間も殆どなく、息子の食事の用意もまともにしない。ろくに会話もせずに一日が終わるのなんて日常茶飯事で、顔を合わせない事も珍しくない。
一体これの何処に“心配”の二文字を感じさせる行動があるのか。
858: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 14:58:15 ID:MirOoAiuHU
叔母さんを責めて、何かが変わる訳でもない。そもそも、叔母さんにぶつけるべき不満じゃないだろう。
ふう、と小さく息を吐いて、笑顔で叔母さんに振り返ってみせた。
「分かってる分かってる。んじゃ」
言葉少なく玄関のドアノブに手を掛ける。早く此処から出て行きたいと、その一心で。
だって、叔母さんの言葉は余りにも──
「鳴くん、お父さんもお母さんも、鳴くんの事を大切に思ってるんだよ。ただ、」
「だから分かってるって!」
余りにも、母親で。
こんなにも暖かいのに、胸が痛い。
859: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 14:58:38 ID:MirOoAiuHU
叔母さんの家の灯りが遠ざかっていくのを背中に感じながら、住宅街を抜けて行く。
小さな段差に足を取られて、俺はやっと立ち止まった。
息を吸い込むと、喉が焼けたようにヒリヒリと痛む。こんなにも全力で走ったのは、いつぶりだっただろうか。
「はあ、はっ……」
腰に手を当てて空を見上げると、雲一つない夜空に真ん丸お月様がぽつんと独り。その周りを囲むように、キラキラ輝くお星様。
こんな時、自分がちっぽけに思えるなんて事はよくあるけれど、
「……うっぜーな、もう」
こんなにも綺麗な空なのに、馬鹿にされているように見えてしまう俺は、少し根性が捻曲がっているのかもしれない。
月の周りで輝く星が、まるでせせら笑いを浮かべているようで。
意地っ張りに浮かぶ月が、何故だか酷く滑稽に思えた。
860: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:01:50 ID:MirOoAiuHU
***
「……」
もう何分こうしているだろう。
インターホンまであと数センチという所で、何度も手を引っ込めてしまう。
あれから数日、叔母さんからのメールは二通。
今日は家に来る?とか、食べたいものがあったらリクエストしてね!とか、内容は他愛ないごく普通のものだった。
(別に、普通に行きゃいいじゃんよ……)
気まずくなっているのは、きっと俺だけなのだろう。
インターホンまで、ほんの数センチ。あと少し手を伸ばせば、叔母さんがいつも通り迎えてくれるに違いない。
「よし、行く!」
「何処に?」
861: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:02:10 ID:DjgrPWL1Xc
声のする方に振り返ると、ランドセルを背負った鳴子が首を傾げていた。
見慣れていない所為か、赤いランドセルはいつもより鳴子を女らしく見せてくれる。
「鳴兄、聞いてる?」
「へっ?ああ、うん……何が?」
慌てて頷いてみせたものの、あまりの不自然さに鳴子は怪訝そうに眉を寄せた。
「この前も黙って帰っちゃうしさー。鳴兄、最近変」
「変って、何が」
「全然家に遊びに来なくなったじゃん。来てもすぐ帰るし。そんなに居心地悪いかな、ボクん家」
予想外に核心を突いた発言に、堪らず視線が横に流れる。
まさかこんなガキに感付かれる程、自分が分かりやすい奴だったなんて。
862: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:02:34 ID:MirOoAiuHU
「あー、その、別にそんなんじゃねぇから」
平静を装ってはみたけれど、鳴子の目はそれを見抜いているようだった。
眉間に寄せられた皺を一層深く刻んで、じっと俺を見つめる。
「お母さんと喧嘩でもした?」
「……なんでそうなんだよ」
「お風呂入ってる時に聞こえたもん。何か叫んで出てく鳴兄の声」
口を尖らせながら俯いて、鳴子は言った。
どうやら、叔母さんに喧嘩をしたのか訊ねてもはぐらかされたらしい。原因の分からない鳴子は、自分の家に何か問題があるのでは、と勘ぐっていたようだ。
強ち間違ってはいないんだけど、鳴子達に原因がある訳じゃない。そんな事、考えなくたって分かる事だ。
全部、俺が悪い。
863: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:03:09 ID:MirOoAiuHU
「……お前、小学生なんだもんな」
「何それ。なんでいきなりボクの話になるんだよー」
鳴子の頬が、小学生らしくぷくっと膨れる。
「違うよ、お前は何も悪くない。俺が悪かったんだよ」
鳴子は疑問符を浮かべながら首を傾げた。
親が忙しいのをいい事に叔母さんに甘えて、構ってくれないと駄々を捏ねる。
下らない反発心で志望校を変えたり、夜にふらふら出歩いて気を引く。
母親の影を叔母さんに重ねて、勝手に鳴子に嫉妬する。
俺がしている事は、こんなにも格好悪くてガキ臭い事だった。
「……本当格好悪いな、俺」
この苛立ちを鳴子や叔母さんに向けるべきではない事くらい分かっている筈なのに、どうして素直になれないのか。
考えれば考える程、つくづく自分に嫌気が差す。
864: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:03:56 ID:MirOoAiuHU
「やっぱり俺、今日は帰るわ。叔母さんに宜しく言っといて」
「えー!なんでなんで?ご飯食べてけばいいじゃん!」
鳴子が俺に腕を絡めて、縋るように上目遣いに見る。
「今度授業参観があってね、その時に読む作文を書いたの。先生にすっごく褒められたんだ。お母さんより先に、鳴兄に読ませてあげる」
だからいいでしょう?と、絡めた腕に力を込めて、鳴子は俺を制止した。
──作文。
その二文字の言葉に、ギクリと身を捩る。とうの昔の話なのに、鮮明に思い出される先生の困ったような優しい笑顔。
『鳴海くん、それは──』
865: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:04:30 ID:DjgrPWL1Xc
「……夢とは言えない」
「え?何?」
思いがけず口を突いて出た言葉に、はっと我に返る。訝しげな表情をした鳴子が俺を見上げて首を傾げていた。
「……っ、何でもない」
「夢がどうしたの?鳴兄の夢の話?」
「何でもねぇって。お前には関係ないの」
「別に恥ずかしがる事ないじゃんか。ボク、鳴兄の夢聞きたいなあ」
夢を語る事は、何も恥ずかしい事ではないのだと。夢に向かって頑張る人程、輝いて見えるものはないのだと。
力なく腕を垂らしたままの俺の前に、鳴子はくるりと身を翻して力説する。
866: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:05:19 ID:DjgrPWL1Xc
「んもう!鳴兄はうじうじうじうじ……うじ虫くんだね!」
「は?」
数分間の力説も俺には届かなかった事を悟ったのか、鳴子はあからさまな溜め息を吐いて首を振った。
「中学生のくせに情けないんだから。そんなんじゃ立派な大人になれっこないよ」
「立派な大人……?夢持ってりゃ立派な大人になれんのかよ」
「少なくとも、鳴兄みたいな臆病者よりかはね!」
「誰がいつ怯えたよ!」
臆病者と息巻く鳴子と重なる、小学生の俺の姿。
あの頃の俺は、あんなにも未来に胸を膨らませていたのに。
『鳴海くん、それは──夢とは言えないわよ』
先生の笑顔が、脳裏に焼き付いて離れなくて。“そうやって”生きていく事を信じていた自分が、酷く滑稽に思えて。
867: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:06:04 ID:MirOoAiuHU
「どうせ何言ったって馬鹿にするくせに。俺だってちゃんと考えてんだよ!」
「じゃあ考えてる事言えばいいじゃん!なんで言わないんだよ!鳴兄の馬鹿!」
随分と論点がずれてしまっているのに、俺達はそんな事を気にもせずに睨み合った。
何故言わないか。そんなもの愚問だ。
言ってどうにかなるものじゃないんだと、俺なりに理解しているからだ。
小学生の頃に俺がそう思っていた様に、皆だって俺が“そうやって”生きていくと思ってるに違いない。
そんな奴らに俺が何を語ったって、皆笑うに決まってる。
あの時の先生みたいに、笑って言うに決まってる。
それは夢とは言えないわよ、と。
868: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:06:33 ID:DjgrPWL1Xc
「お前には関係ねぇって言ってんだろ!」
「待ってよっ……!」
気付けば走り去っていた。
後ろで呼び止める鳴子の声を振り払う様に、ただひたすらに。
ああ、叔母さんに謝れてないな、とか、鳴子にも謝らないとな、とか、そんな事を考えられたのは疲れ切って立ち止まった後だった。
振り返ってみても、揺れる陽炎の向こう側にもう鳴子は居ない。
「──何やってんだ、俺」
鳴子に喧嘩を売る為に家に行った訳じゃない筈なのに、どうしてこうも上手くいかないんだろうか。
体ばかり成長して、中身は小学生の頃と何も変われていない。
少しも前に、進めていない。
869: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:07:06 ID:MirOoAiuHU
進まなきゃ。進まなきゃ。
少しでも、前に。
胸を張って、言えるように。
叔母さんに、鳴子に、両親に認めてもらえるように。
成長した自分を、ちゃんと見てもらえるように。
「あ、メール……」
小刻みに震える携帯に送られてきた、四文字のメール。宛名は叔母さんになっているけど、きっと鳴子からだろう。
『ごめん ね』
そう書かれたメールには、無意味な半角スペースが入っていた。
「だっせ……メールもまともに打てないのかよ」
そうだ、先輩らしく返信してやろう。頭の悪い鳴子には、きっと読めやしないだろうけど。
御免。
俺が打った二文字のメールは、紙飛行機の動画に乗せられて画面の向こう側に消えていった。
870: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:07:39 ID:DjgrPWL1Xc
***
じっとり汗ばむ空の下、少年は携帯電話を見つめていました。
ただ、素直になる事を拒んでいただけ。
笑われるのを、恐れていただけ。
きっかけは何でもよかったのでしょう。
例えば自分の進路の話。
初めて自分で選んだ、家から少し離れたあの学校。
例えば先程の少女の言葉。
純真無垢な好奇心に、肩を並べる事も出来た筈。
──ボク、鳴兄の夢聞きたいなあ。
少年を動かしたのは、そんな些細な一言だったのかもしれません。
震える親指で、そっと押された一つのボタン。規則的に聞こえた音は、四度目で止まりました。
「母さん、俺……やりたい事があるんだ」
鳴海少年の憂鬱‐fin.
871: ◆UTA.....5w:2012/7/4(水) 15:18:33 ID:MirOoAiuHU
>>848
そう感じて頂けて嬉しいです!
他のキャラに比べて、鳴海は少し子供っぽい悩みですがw
>>849
いらない設定を考えすぎてしまうのが私の悪い癖だったりしますw
>>850
絵スレでもレスさせて頂きましたが、本当にありがとうございました!保存余裕です!
お礼を言うのが遅くなってしまって申し訳ございませんでしたorz
>>851
感!謝!です!
>>852
ありがとうございます!ありがとうございます!
イャッフ───ッッッ!!
>>853
暫く携帯画面を見つめたまま放心してしまいました。本当にありがとうございました(´;ω;`)
>>855
待っていて下さってありがとうございます。少しでもペースを上げられるように頑張ります!
872: 名無しさん@読者の声:2012/7/4(水) 15:34:14 ID:atjzDgDINc
おかえりなさい!
っ支援
873: 名無しさん@読者の声:2012/7/4(水) 16:23:07 ID:/ZKK41.bWM
4人がそれぞれ色んな事情を経験してるんだな…
おかえり支援
874: 名無しさん@読者の声:2012/7/4(水) 22:07:15 ID:/FHsjek/Ew
少しは前に進めたんだな鳴海。
よかったなヨシヨシ
鳴海にこれを
つ愛情
>>1先生にはこれを
つホットアイマスク
つマッサージチェア
つしえーん
875: 名無しさん@読者の声:2012/7/5(木) 08:57:34 ID:m9rH.riNx.
(゜∀゜ノ)ノCCCCCCC
いつも楽しみにしてます。
私の中のなるみんは、八重歯キャラです。
876: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:27:51 ID:hlVw2veB1A
>>872
ただいまです!
ひっそりとsage更新でしたが、すぐに反応を頂けていたようで嬉しかったです。
>>873
このSSを書き始める前から、彼らの話は考えていました。会話文で進めているのに、それで表す事が出来なかったのが悔しいです。力不足でした…orz
>>874
微々たるものですが、鳴海にとっては大躍進!の筈ですw
寝不足気味の所為か、最近肩凝りと目の下の隈に悩まされていたところでした。とてもタイムリーで驚きです。ありがとうございます!
>>875
八重歯キャラとは何という可愛さ…!八重歯可愛いですよね!笑うのを堪えた時のチラリと見える八重歯が可愛くて好きです!
楽しみにして頂けて嬉しいです。
支援感謝です。投下します。
877: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:34:09 ID:hlVw2veB1A
────────
──屋上
橘「……で?」
鳴海「あ?でって、何が」
橘「だから、お前はいつまでうじ虫くんでいるつもりなんだよ」
桃山「男って本当に乙女心が分かってないんだから!」プリプリ
鳴海「お前らは何とも思わねぇの?その、俺の親が……」
橘「馬鹿か。そんな事どうでもいいんだよ、クソチビ。親がどうでもお前に何かあるのか?」
桃山「アンタはただの男子高校生でしょ?ちょっと平均よりおチビさんの」
橘「取り上げられた美乳DVDを弁償する訳でもあるまいし……」ブツブツ
鳴海「いつまで根に持ってんだよ変態メガネ」
878: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:34:52 ID:hlVw2veB1A
桃山「兎に角!アンタがうじ虫くんなのは分かったからさっさと鳴子ちゃんに謝ってらっしゃい!」
鳴海「謝るったって、俺は別に…」
橘「阿呆。脳みそまでチビなのか貴様は。大方、成長した所を見せられるまで会わないぜ!とか考えてたんだろうがな」
鳴海「う……」
橘「会いたいもんは会いたいんだよ。お前の事情なんか知るか。ガキに心配掛けてどうする」
桃山「さっきのだって、可愛い嫉妬じゃないの。まあ、頬っぺた捻ってやりたいけどね!」
鳴海「でも、俺はまだ、ちゃんと……」
桃&橘「グチグチうるせー!」
ガッ!
橘「まったく世話の焼ける……妹達と大差ないなお前は!」
桃山「女々しいったらありゃしない!股間に付いてるそれは偽物なのかしらね!」
鳴海「え?あ、ちょっ!離せ馬鹿引き摺んな!」ズルズル
879: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:36:59 ID:hlVw2veB1A
──校庭
篠原「そっか、そんな事があったんだねー」
鳴子「鳴兄の周りには沢山友達が居たけど、本物じゃなかった。近付いてくる女の子だって、皆……」
鳴子「だけど、此処は違うんだね。あんなに怒った鳴兄見たの久々だった」
鈴木「あの子、いつも怒ってるけど(私には)」
鳴子「そうなの?きっとアレだよ、ツンデレ!」
鈴木「ツンデレ?」
鳴子「鳴兄って本当、素直になれないんだよね。だから素直になれないだけで、本当はお姉さん達の事好きなんだと思うよ」
鈴木「す……」
清瀬「うん、鳴海くんは優しい人やもんね!うちも助けて貰た事あるから分かる!」グッ
篠原「俺も分かるよ、鳴海が良い奴だって事。毎日一緒に居るしね」ヘラヘラ
880: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:41:32 ID:hlVw2veB1A
─────‐‥
篠原「あとね、何だかんだ言って人の事放っとけないんだよねー」
鳴子「そうなんだよ、子猫拾ってくるのなんかしょっちゅうだったらしいからね」
篠原「やっぱり猫好きだったんだ!」
清瀬「う、うちが一人やった時、一緒にご飯食べてくれたんよ!」
鳴子「何それkwsk」
篠原「鳴海って良い奴だよねー」
清瀬「はい!」
キャッ キャッ
鳴海「……おい、」
橘「……」スッ
鳴海「あの中に行けってのかよ、おい」
桃山「……」スッ
鳴海「目ぇ逸らしてんじゃねぇよ、おい」
881: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:50:18 ID:hlVw2veB1A
桃山「ほ、ほら、行きなさいよ」グイ
橘「そっ…そうだ。行け、さっさと行け、今すぐ行け」グイグイ
鳴海「馬鹿、押すな!あんな所に入って行けるか!」
桃山「何言ってんのよ。アンタの話題で持ちきりじゃない」
橘「とてもじゃないが俺は入れん。何だあの気持ち悪い空間は」
鳴海「だろ?止め止め。謝るとかの雰囲気じゃねぇよ、あれ」
桃山「お待ち!それとこれとは話が別よ!」ガシッ
鳴海「止めろ!あんな気持ち悪いお花畑に入りたくない!」
橘「すみませーん、此処に駄々を捏ねるクソチビが居ますよー」
鳴海「テメェ!クソメガネ!」
篠原「あー、鳴海だー」ヘラッ
鈴木「す……しょんべん!」
鳴海「せめて“くん”くらいは付けろや」
882: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:51:43 ID:hlVw2veB1A
鳴子「鳴兄……」
鳴子「ふ、フン!鳴兄なんか、もう知らないもんね!」プイッ
鳴海「……」
鳴子「何だよ、何か言いなよ。せっかく人が聞いてやろうとしてるんのに、何も言わないなら帰っちゃうんだからね」
鈴木(……ツンデレ?)
清瀬(これがツンデレっちゅうやつなんかな…)
篠原(言葉に反して顔がニヤけてらっしゃる)クスクス
鳴海「鳴子、俺……」
鳴海「俺、カラーコーディネーターになりたい!」ドン!
橘「唐突すぎるだろ!」
桃山「シーッ!口を挟まないの」
883: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:52:31 ID:hlVw2veB1A
鳴子「カラー…?」
鳴海「俺のやりたい事。何つーか、その……舞台は違っても父さん達の仕事が手伝えたらな、って」
鳴海「あー、もう!色彩検定もカラーコーディネーター検定も、両方一級取ってから言うつもりだったんだよ!」
鳴海「ちゃんと自分で頑張って、それから言うつもりで……だから、叔母さんにはまだ内緒だからな!」
橘「よく喋るチビだな」
桃山「あら、でも素敵じゃない。ちゃんと目標に向かって努力してたのね、あの子」
篠原「橘も頑張ってるよね、お医者さん目指して」
橘「はっ!?お前、いきなり出てきて何を……それ何処で聞いた!」
篠原「えへへへー秘密ぅー」ヘラヘラ
橘「妹か弟かどっちだ!吐け!今すぐ吐け!」
884: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:40:48 ID:wfVUzQCFBI
ぎゃーぎゃー
鳴海「煩い奴らだなー…ったく」
鳴子「本当だね。高校生にもなって、落ち着きない」
鳴海「……でも、良い奴らなんだよ。確かにろくでもないかもしれねぇけどさ、」
鳴子「うん、分かってるよ。ていうか、分かった」
鳴子「鳴兄のお友達を馬鹿にしてごめん。本当にごめんなさい!」
鳴海「わ、分かればいいんだよ!分かれば!」フイッ
鳴海「……俺も、悪かったし…」ボソ
鳴子「え?何?」
鳴海「ななな、何でもねぇよ!別に謝ろうとなんてしてねぇし!」
鳴子「ふーん?じゃあ許してあげようかな!」ニシシ
885: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:41:39 ID:BKmtcYxhnY
清瀬「なんか、友達ってええもんやねぇ」
鈴木「……」
清瀬「鈴木さん?」
鈴木(可愛らしい……ツンデレ、いいかもしれない……)
清瀬「鈴木さん、真顔は怖いって…」
鈴木「ん?どうしたの、清瀬」
清瀬「あ、いや、あの、友達ってええなって……皆、何やかんや言うて鳴海くんの事好きなんやね」
鈴木「す……」パリッ
清瀬「あれ、なんか変な音が」
鈴木「す、す……数学!」
清瀬「数、学…?……数学!あわわ!数学ー!」
886: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:42:34 ID:wfVUzQCFBI
橘「何だ、デカい声出して」
清瀬「数学!数学です!」
桃山「数学?」
清瀬「5時間目が数学の授業で…!あの、もうとっくに授業始まってしもてます!」
篠原「あはは、皆でサボっちゃったねー」
橘「呑気に笑ってる場合か!おい、生徒指導に見付かる前に解散するぞ!」
桃山「なるみーん!そろそろ行きましょっ……」
生徒指導「貴方が探しているのは、此方のいつもの鳴海ですか?それとも、此方の私服でツインテールの鳴海ですか?」
鳴鳴ツインズ「」チーン
橘「もう捕まってやがる…!」
生徒指導「説明、してもらおうかな。生 徒 指 導 室 で」ニッコリ
全員「いやああああああぁ…」
887: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:47:20 ID:BKmtcYxhnY
──放課後、校庭
鳴海「あーもう。だからあいつが居たらろくな事ねぇんだよ」
橘「説教食らって掃除……クソチビはまだしも俺達は完全にとばっちりだろうが」
篠原「鳴子ちゃん、お母さんに引き摺られて連れて帰られてたね。あの人が叔母さん?」
鳴海「ああ、そう。あの煩いのが叔母さん」
橘「年の割にはなかなかの曲線美だった。其処は認めてやろう」
鳴海「何処見てんだよ変態メガネ!」
桃山「ちょっと!サボらないでやりなさいよね!」
888: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:49:48 ID:BKmtcYxhnY
桃山「二人共ごめんなさいね、お馬鹿さん達に付き合わせちゃって」
清瀬「いえ、全然!うちも桃さん達の…お友達……やから」テレ
鈴木「大丈夫、問題ないよ」
桃山「ふふ、ありがとう。ほら、なるみんもちゃんとお礼言わなきゃ駄目よ!」グイッ
鳴海「痛い痛い、引っ張んなオカマ!」
桃山「ほーら!」
鳴海「あ、あー……なんか巻き込んでたみたいで悪かった……と、ありがとな」ボソボソ
清瀬「そんな、鳴海くんがうちにしてくれた事に比べたら全然…です!」
鳴海「……そうすか。はい、もういいだろ!終わり!掃除してさっさと帰る!」クルッ
鈴木「……」
889: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:50:49 ID:wfVUzQCFBI
篠原「鳴兄ったら、照れちゃってー」
橘「お顔が赤いですよ、鳴兄ちゃん」ニヤニヤ
鳴海「うるっせー!黙ってやれ!」
『鈴木さんももっと普通にすれば──…』
鈴木「……」
『素直になれないだけで、本当は──…』
鈴木(私、は)
『本当は好きなんだと思うよ』
鈴木「…っ」
清瀬「す、鈴木さん?」
桃山「あらまあ」
橘「何だこれは」
篠原「……さあ?」ヘラッ
890: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:52:30 ID:wfVUzQCFBI
鳴海「な、なん、だよ、おい…」
鈴木「……」ギュウ
鈴木(そうか、私は……)
鳴海「おい、鈴木…は、離せよ」
鈴木「ああ、ごめんね」パッ
鳴海「い、いきなり背後から羽交い締めは卑怯だろ!」
鈴木「何だか急に、君を抱き締めてあげたくなって」
鳴海「は、はあ?」
鈴木「背伸びして、虚勢張って……もう少し、力を抜けばいいと思うよ」
鳴海「……何してんだよ」
鈴木「何とは?頭を撫でてあげてるんだけど」ヨシヨシ
鳴海「んなっ、子供扱いかよ!俺の方が先輩だって言ってんだろ!」
鈴木「ほら、甘えてもいいんだよしょんべん小僧」
鳴海「誰がしょんべん小僧だ!腕を広げるな!」
891: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:53:30 ID:wfVUzQCFBI
桃山「ふふ、どう見ても鈴木ちゃんの方がお姉さんに見えるわよねー」
篠原「あはは、確かに。鳴海の方が明らかにちっちゃいもん」
鳴海「放っとけ!まだ成長途中なんだよ!」
橘「せいぜい頑張って成長してくれよ、おチビちゃん?」
鳴海「その大事な眼鏡ぶっ壊してテメェの視界を奪ってやろうか」
清瀬「す、鈴木さん、さっきのって一体……」ドキドキ
鈴木「さあ、何だろう。でも──」
──私は、
鈴木「何だか少し、すっきりしたよ」ニコ
──私は、君が好きみたいだ。
892: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:54:32 ID:wfVUzQCFBI
──翌日
一年生「しょんべん先輩、今日は女装しないんですかー?」クスクス
三年生「可愛かったよ、しょんべんくーん」クスクス
橘「更に有名人になれてよかったな、女装趣味のしょんべん先輩?」ニヤニヤ
鳴海「……」
男子C「……あ、」
男子C「……ツインテール…」ポッ
鳴海(やっぱりあいつが来たらろくな事ねぇ……鳴子許すまじ!!)グスン
893: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 22:00:25 ID:BKmtcYxhnY
これにて投下終了します。
もうすぐ900レス…とても残り100レスでは終わらせられる自信がなく、申し訳ございませんが2スレ目に突入してしまうかと思います。
長々と続けてしまっていますが、もう暫くお付き合い下さい…orz
もしも何かリクエストがありましたら、何話か書かせて頂きたいと思っています。こういう話が読みたいというのがありましたら意見を頂きたいです…!
それでは、今日も読んで下さった皆さんに最大級のありがとうを!
894: 名無しさん@読者の声:2012/7/5(木) 23:55:09 ID:NPvMCp8FKk
鈴木さん…(*´д`*)
枕に顔埋めてバタバタしたくなる展開ですね!
できたら鈴木さんの一日的なのをお願いしたいです
今日も楽しく読ませて頂きました
っCCCCC
895: 名無しさん@読者の声:2012/7/6(金) 16:32:44 ID:hDE98dHwz2
むずむずするww
しーえーん
896: 名無しさん@読者の声:2012/7/6(金) 21:29:36 ID:ue5eLzS9gc
おれ何というエスパーww
>>1先生、お疲れさまです
つCCC
今日もクスクスさせて頂きましたごちそう様でしたww
リクエスト
地味に男子Cが気になるので、彼の1日密着ドキュメントをww
897: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:01:14 ID:5LE0QM0brY
>>894
確かに自分でも書いていて恥ずかしくなる時がありますw
楽しんで頂けて嬉しいです!リクエストもありがとうございます!
一日というよりも半日になってしまいました…orz
>>895
むずむずさせたかった私としては、とても嬉しい感想です!
これからもむずむずして頂けますように!
>>896
もしかして、私の心の声が聞こえるのかという程のエスパーぶりでしたw
此方こそ、こうして支援を頂ける度に顔がニヤけます。本当にありがとうございます!
リクエスト、了解致しました。遂にモブが主役になるんですね。男子ABも喜びますw
支援感謝です。
それから、当SSがまたしても1位という驚きの結果に喉が震えました。本当にありがとうございます。ただただ、感謝です。
それでは894さんのリクエストを投下させて頂きます。
898: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:02:20 ID:z/mT/Pp4T2
【鈴木さんの一日】
鈴木さんの一日は、母の声から始まります。
母「はい、おはよーう!!」
バサァッ!
鈴木「……おはよーう」
強制的に布団を剥ぎ取られ、
母「よし、顔洗って来い!朝ご飯が待ってますよ!」
鈴木「了解した」ゴソゴソ
母「パジャマに顔突っ込んで寝なーい!」
鈴木「これは寝てるんじゃなくて、ミノ虫の気持ちを理解しようとしてるだけだよ」
母「白々しい!」
渋々目を覚ますのです。
899: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:12:48 ID:z/mT/Pp4T2
──リビング
父「おっ!お姫様のお目覚めだな」
鈴木「おはよう、お父さん」ボー
父「おはよう、涎垂れそうだぞ」
鈴木「うん、大丈夫」コックリコックリ
母「さっさと朝ご飯食べてシャキっとする!お父さんもゆっくりしてる時間ないでしょ!」
父「おー、怖い怖い。雷が落ちる前に逃げなきゃな」
鈴木「……」スピー
母「寝るなー!」
鈴木「了解」シャキッ
鈴木さんは朝が苦手です。
900: 祝!900突破! ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:13:36 ID:5LE0QM0brY
父「バス停まで一緒に行こうか」
鈴木「いいけど、お父さんゆっくりしてる時間ないんじゃないの?」
父「お前ももう出るだろう?」
鈴木「私はもう少しゆっくりして行くから、先に行っていいよ」
母「言っとくけど、ゆっくりする程時間ないからね。アンタも早く学校行きなさいこの寝坊助!」
父「…らしいぞ?」クスクス
鈴木「むぅ……支度してくる」
母「まったく、のんびりした所は貴方にそっくりね」
父「そんなにのんびりしてるかなぁ、俺」
母「してますとも。時間ないって人が教えてやってるのに新聞なんか読みやがって。ぶっ飛ばされたいのかしらね」ニコニコ
父「ねぇ!用意まだ?お母さんが怖いから早くして!」
鈴木さん家の両親は、とても仲良しです。
901: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:18:11 ID:z/mT/Pp4T2
父「じゃあ、行ってきます」
鈴木「行ってきます」
母「行ってらっしゃい。気を付けてねー」
***
鈴木「ねぇ、お父さんはお母さんのどんな所を好きになったの?」
父「うーん、そうだなあ……素直じゃないけど可愛くて、元気な所かな。もう可愛いなんて年齢じゃなくなったけどな、はは」
鈴木「そう」
父「何だ、恋でもしてるのか?」クスクス
鈴木「……そう、かもしれない」
父「え!?そうなの!?誰!?どんな子!?」
鈴木「どんな……小さい男の子、かな」
父「よし、それは犯罪だから止めとこうか」
902: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:18:45 ID:z/mT/Pp4T2
──学校、校門前
生徒「おはよー」
生徒「おはよ!昨日のドラマ見た?最後さー…」
キャッキャッ…
鈴木(……皆、朝から元気だなあ)
鈴木さんは、朝が苦手です。
だけど、
鈴木(若いって素晴らし……)
ドンッ!
鳴海「朝からテンション低いじゃん、鈴木さーん?」
鈴木「お早よう、鳴海くん」
バシッ!
鳴海「いってぇ!ちょっと背中叩いただけだろ!思いっ切りやり返すなよ!」
小さい男の子に会えると少し元気になります。
これが恋の力なのでしょうか。
903: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:20:52 ID:z/mT/Pp4T2
──教室
鈴木さんには仲良しのお友達が居ます。
清瀬「あ、鈴木さん!おは、お早よう!」
鈴木「お早よう」
一年女子「鈴木さんおっはー!またしょんべん先輩と戯れあってたでしょー」
鈴木「叩かれたから、叩き返しただけだよ」
清瀬「け、喧嘩でもしたん?」おろおろ
一年女子「女の子に手を出すとか有り得なーい!あの女装趣味のしょんべんめ!」
一年女子「いやw鈴木さんめっちゃやり返してたよwwオラ目撃しちまったぞww」
鈴木(朝から元気だなあ、本当に)クス
彼女達と居ると、また少し元気になります。
恋の力は関係なかったのかも。
904: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:23:49 ID:z/mT/Pp4T2
キーン コーン カーン コーン…
鈴木「清瀬、行こうか」
清瀬「あ、うん。あの、一年女子ちゃん達もたまには行こな!」
一年女子「はーい、行ってらっしゃーい」
清瀬「す、鈴木さん待ってー!早い早い!早いって!」
バタバタバタ…
一年女子「あの子達、食堂好きっすなww」
一年女子「一年生の教室は四階、食堂は一階。毎日は流石に体がしんどいわ」
一年女子「ばばあ乙www」
905: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:26:33 ID:5LE0QM0brY
──食堂
鈴木さんはいつも食堂でお昼ご飯を食べます。
お弁当があっても、必ず。
ワイワイ ガヤガヤ…
清瀬「す、鈴木さん…ホンマに足速いね……」ハァハァ
鈴木「……」
清瀬「鈴木さん?どないしたん?」
鈴木「これ、買えたの」
清瀬「わ!プリンや!鈴木さん凄い!し、篠原くん…と、鳴海くん、悔しがるやろね」
鈴木「……うん、そうだね」
906: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:29:41 ID:5LE0QM0brY
─────‐‥
鳴海「出た!売り切れ!」
篠原「もうやだー!なんで毎日通ってんのに買えないのー!」
おばちゃん「ごめんね兄ちゃん、また明日来ておくれ!」
清瀬「やっぱり今日も来はったみたいやね」
鈴木「そうだね」もぐもぐ
清瀬「プリン、凄い人気なんやね」
鈴木「そうだね」もぐもぐ
清瀬「あ、うちらに気付きはったみたい…!こ、こっち来る!」あわあわ
鈴木「そう」スッ
907: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:34:43 ID:5LE0QM0brY
篠原「やっほー」
清瀬「や、ややや……こんちはどうも!」
鈴木「……やっほー」
清瀬「ぷ、プリンプリン買えんかったプリンですね!」
鳴海「落ち着けよ」
篠原「あはは、残念ながら今日もプリン買えなかったよ」
鳴海「まあ、卒業までまだ時間あるし、買うまで諦めてやんねぇけどな」フン
鈴木「プリン、買うまで諦めないの?」
鳴海「おう!売り切れる前に買いに来て、全部買い占めてやる!」
鈴木「そっか、頑張ってね」
鳴海「何笑ってんだよ。こいつ絶対馬鹿にしてやがる…!」
908: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:40:49 ID:5LE0QM0brY
清瀬「あ、せや!プリンといえば、鈴木さんがっ…もがもが」
篠原「あはは、清瀬さん唐揚げ詰め過ぎ」
清瀬(ちゃうもん!鈴木さんに突っ込まれたんやもん!)もがもが
鈴木「卒業までに買えるといいね、プリン」
鳴海「ニヤニヤしながら言いやがって……買えたら自慢してやるから待っとけ!帰るぞ、篠原!」
篠原「はーい。またね、二人共」
清瀬「ふぁ、ふぁい!ひゃおーあら!」もがもが
鈴木「……またね、二人共」
清瀬「の、のみほえない!」もがもが
鈴木「ほら、お茶飲んで流せばいいよ」
909: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:41:54 ID:z/mT/Pp4T2
清瀬「ップハー!もうっ、鈴木さん!い、いきなり唐揚げ三つも食べられへんよ!」
鈴木「ごめんね、唐揚げ食べたそうだったから」ゴソゴソ
清瀬「あ、プリン。そんなとこ隠してたんや」
鈴木「うん、あの子達にバレたら取られると思って」
清瀬「そんな事……て言いたいけど、有り得るかもしれへんね」クスクス
ひんやり冷えた、おばちゃんの手作りプリン。
鈴木さんの手の中で、その冷たさは失われ……。
鈴木「美味しいけど、温いね」
清瀬「うん。食べさせて貰といてアレやけど、ぬ、温い……」
910: 投下終了です ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:47:51 ID:5LE0QM0brY
清瀬「あの二人も卒業までに買えるとええね」
鈴木「それまでは毎日会えるね、篠原くんに」
清瀬「へっ!?お、同じ学校やから別に、別にっ…………嬉しい、けど」カアァ
鈴木(可愛らしいなあ)
鈴木さんはいつも食堂でお昼ご飯を食べます。
お弁当があっても、必ず。
鈴木(プリン、あげようと思ったけれど……)
鈴木(一つしかなかったし、仕方ないね)
少なくとも、あの子が毎日来る内は。
911: 名無しさん@読者の声:2012/7/9(月) 21:45:02 ID:pwG/qgnEd6
鈴木さん可愛いいいい(ノД`*)
リクエストした者です!
鈴木さん可愛いよ鈴木さん
900レス突破おめでとうございます
今日も楽しませて頂きました
っCCCCC
912: 名無しさん@読者の声:2012/7/10(火) 08:54:05 ID:5ay/nXG8UA
おもしろい!
好きだ!
しえん
913: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:06:32 ID:QKOtLkN7Y2
>>911
少し恋する乙女になれた鈴木さんでしたw
ありがとうございます。此処まで続けられたのも、こうして読んで下さる皆さんのお陰だと思います。
>>912
楽しんで頂けて何よりです!
その一言だけで私のテンションは最高潮です(*`・ω・´*)
支援感謝です。
今回は>>896さんのリクエストを投下させて頂きます。
914: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:07:31 ID:QKOtLkN7Y2
【密着!24時〜男子C〜】
男子A「遂に俺達の時代が来た!」
男子B「よかったね、男子C」
男子C「……」
男子A「今日は俺達がずっとくっついててやるからな!」
男子B「男子Cだけじゃ面白味ないからねー」
男子A「安心しろ!今日は朝までお泊まりコースだ!」
男子C「……」
男子A「な!!」
男子C(……迷惑)
915: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:09:24 ID:sSjH7I.Kqo
──教室
男子C「……」ハァ
桃山「あら、どうしたの?溜息吐いたら幸せが逃げるわよー」
男子C(もう手遅れな気がする…)
桃山「男も女も笑顔が一番よ。勿論、オカマもね!」ニコッ
橘「オカマはどう足掻いてもオカマだと思うぞ」
桃山「お黙り!アンタこそどんなに表面取り繕っても変態なんだから!」
橘「何度も言うが俺は変態じゃない。美しい乳を求める事は男として恥じる事じゃないだろう」
桃山「それを堂々と求め過ぎてるから変態って言われるのよ!この変態!」
ぎゃーぎゃー
男子C(賑やかすぎる……)ハァ
916: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:12:12 ID:sSjH7I.Kqo
キーン コーン カーン コーン…
男子A「飯食おうぜ、飯!」
男子B「あーお腹空いた。あれ、男子Cご飯は?」
男子C(……忘れた)ガーン
男子A「おいおい、忘れたのか?んじゃ食堂で食う?」
男子C(食堂は、ちょっと……人に酔いそう……)フルフル
男子B「購買で何か買えば?丁度ジュース買いたかったし、俺も付き合うよ」
男子A「そうやって自分だけ出番を増やす気だなぁ?よし、俺も付き合う!」
男子B「……必死すぎでしょ」
男子C(僕もそう思う……)コクコク
917: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:18:16 ID:sSjH7I.Kqo
──食堂
生徒「A定食くださーい」
おばちゃん「あいよ!A定入ったよー!」
生徒「おばちゃーん、冷やし中華一つ!」
ワイワイ ガヤガヤ…
男子C「……」
男子B「賑やかだねー」
男子A「噂のプリン、まだ売ってるかなー?」キョロキョロ
男子B「あの二人も毎日通ってて買えてないんだし、もう売り切れてると思うよ」
男子A「ちょっと見て来る!」
男子B「まったく男子Aは……男子C、先に購買行ってて」
男子C(早く帰りたい……)
918: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:23:45 ID:sSjH7I.Kqo
男子C(……パン、でいいや)
男子C(…あんパン……)
女子A「これにしよっと」ヒョイ
男子C「あ、」
女子C「あっれー?男子Cじゃん!珍しい!」
男子C「……」ジト
女子A「え、何…超見られてる……」
女子C「ん?男子Cは普通サイズの乳好きか?」
男子C「…っ!」フルフル
女子C「じゃあこの巨乳派か!」
女子B「ちょ、ちょっと女子Cちゃん…!」
男子C「〜〜っ///」ダッ!
女子A「あ、逃げちゃった」
女子B「もうっ、女子Cちゃんがからかうからだよ!」
女子C「男子C、初(うぶ)な奴……」
919: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:34:51 ID:QKOtLkN7Y2
タッタッタ…
男子C「……疲れた」ハァ
男子C(…あ、男子A達の事、忘れてた……)
鳴海「あれ?男子Cじゃん」
男子C(また賑やかな人が……)ゲンナリ
篠原「いつもの二人は一緒じゃないの?」
男子C(置いて来ちゃった……)コクリ
鳴海「ふーん、珍しいな。食堂か?」
男子C「……プリン」
篠原「もしかしてプリン買いに行ったの?駄目駄目、もう売り切れてたよ」
男子C「……」
920: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:35:49 ID:QKOtLkN7Y2
鳴海「んで、お前は何してんの?」
男子C「……お弁当、忘れて」
篠原「えー、じゃあ男子Cくんも食堂行かなきゃ!」
男子C(行ったけど…買えなかった……)フルフル
篠原「食べないの?俺もうお腹ペコペコだよー」
男子C(……ペコペコ)グゥ
鳴海「あー、分かった。お前何も買えなかったんだろ。あの人混みん中入ってけそうにねぇもんな」
男子C「……」シュン
鳴海「当たりだな」
篠原「えー、そんなのお腹空くじゃん!行かなきゃ!一緒に行ったげようか?」
921: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:43:01 ID:QKOtLkN7Y2
男子C(そんなの悪いし……)フルフル
男子C「……じゃあ」
篠原「ちょっと待った!」ガシッ
男子C「???」
篠原「これ、あげる!お昼ご飯になるかは分かんないけど」ガサガサ
男子C「!」フルフル
篠原「おやつにするつもりだっただけだから貰ってよ。ね?」
鳴海「あっ、テメェ男相手にまでイケメン発揮しやがって!待ってろ、俺だって何か……」ゴソゴソ
鳴海「……チョコしかなかった。しかも溶けてるし」
922: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:44:25 ID:QKOtLkN7Y2
篠原「あはは、ポケットなんかに入れるからだよ」
鳴海「うっせ!お前なんか購買寄らなかったら何も持ってなかった癖に!」
篠原「でも寄ったから持ってたもんねー」
男子C「……ぷっ、」
鳴&篠「!?」
男子C「…あは、可笑し……」クスクス
鳴海「男子Cが……」
篠原「笑った……」
鳴海「ク……男子Cが笑った!」
篠原「クララ…じゃない、男子Cが笑ったー!」
男子C「……」
923: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:53:10 ID:sSjH7I.Kqo
篠原「あのー、もうお腹が限界です」グゥ
鳴海「だな。んじゃ、俺達はお先に教室帰るとすっか」
篠原「じゃあね、男子Cくん」
鳴海「チョコも食えよ!溶けてるけど!」
男子C「……え、あ、」
男子C「ありがとうっ……」
男子C(……行っちゃった…)
男子C「……」ガサガサ
男子C「!」
男子A「あ!男子C発見!」
男子B「何処行ってたのさ。探したんだよー!」
924: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:53:59 ID:QKOtLkN7Y2
男子C(……二人の事、すっかり忘れてた)
男子A「あれ?その袋……購買で買ったのか?」
男子B「え!女子A達が買ってないって言ってたのに!騙された!」
男子C「?」キョト
男子A「女子A達が男子Cがこれ欲しがってたから買ってやれ、って」ガサ
男子C「……あ、」
男子B「男子Cは何買ったの?」
男子C「買ったんじゃ、ないけど……」
男子A「じゃあどうしたんだよー?」
男子C「……貰った」
男子B「貰ったって、誰に──…あー!」
男子A「あー!!」
925: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:56:19 ID:QKOtLkN7Y2
─────‐‥
──男子C宅
男子A「なーんか、男子Cばっかズルい」
男子B「まあまあ、男子Cは口数が少ないから色んな人出さなきゃ間が持たないんだよ」
男子C「……」
男子A「モブの癖に構われすぎだろ!俺達、仲間じゃなかったのかよ!」
男子A「折角買ってったあんパンは貰ったやつと被ってるしさー!俺達が密着する予定が、結局メインの四人全員出てるしさー!」
男子A「俺にも構ってくれよ!よくよく考えたら名前付きと絡んだ事ないよ畜生!」ウワァァン
男子B「はいはい、よしよし」
926: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:56:51 ID:sSjH7I.Kqo
男子C「……あの、」
男子AB「?」
男子C「皆でこれ、食べよ」ガサガサ
男子B「あんパン……?」
男子A「食ってなかったのか?」
男子C「……一つ、置いといた。おやつにするつもりだったから貰って。ね?」
男子C(……イケメン発揮)キリッ
男子A「男子C……!」
男子A「悪い。俺、あんこ好きじゃないんだわ」
男子C「」ガーン
男子B「お、俺は好きだよ!わーい!あんパン嬉しいなー!」
927: ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:57:28 ID:QKOtLkN7Y2
男子A「歯も磨いたし、パジャマも着た!夜はこれからだぜー!」
男子B「うん、おやすみー。電気消してね」ガサゴソ
男子C「……」ガサゴソ
男子A「おーい!布団に潜るな!寝たら死ぬ!寝たら死ぬぞ!」
男子A「これが終わったら次の出番はいつになるか分からないんだぞ!?それでいいのか!?」
男子B「うん、だってモブだもの」
男子A「ちくしょー!誰か名前をくれー!」
男子C(……煩い)
928: 投下終了です ◆UTA.....5w:2012/7/11(水) 21:58:17 ID:sSjH7I.Kqo
男子A「俺だって4馬鹿みたいに賑やかにしたいのにー!」ウワァァン
男子B「はいはい、おやすみ」
男子C(物語の主人公気質じゃないけれど……)
男子C「おやすみ」
男子C(……この二人も、十分賑やかだ)
男子A「……ちょっと待て」
男子A「男子Cが……」
男子B「笑った……」
男子A「男子Cがっ──…」
男子C「……もういいよ、それ」
929: 名無しさん@読者の声:2012/7/11(水) 22:38:57 ID:oDTaEaz8JY
ありがとうございます!
男子Cリクエストしたヤツですww
登場人物いっぱい出して頂いて、大変美味しゅうございましたw
鈴木嬢のお話では、鈴木父のキャラに萌えたし。
あのキャラ好きだww
男子Cのお話では、鳴海と篠くんの、『クララ……じゃない、男子Cが笑った!』におれが盛大に吹きましたwww
あと、男子Bが意外にいいヤツみたいで新たな発見!!!
本当にありがとう。
そして、思いのほか>>1先生を疲れさせてごめんねwww
つしえんand食堂プリン
930: 名無しさん@読者の声:2012/7/11(水) 23:37:17 ID:4VkQ0YDb6U
クララ…じゃない、男子Cが思いのほか可愛くて好きになったw
大分前に誰かがレスしてたけどモブもいい味出してるw
自分からも
っ食堂プリン
っCCCCC
931: 名無しさん@読者の声:2012/7/12(木) 09:03:31 ID:EoFuB4olmQ
追いついたーこのまま1000目指して頑張ってくれ!!
それから遅くなったけど二冠おめでとうございます!!
このSSも>>1さんも好きだから嬉しいww
つ支援
つ花束
932: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 02:38:50 ID:xj6ETBLdic
しええん
933: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:30:00 ID:5p4jzTnu52
>>929
喜んで頂けて何よりです。鈴木さんの感想まで…!嬉しいです!
男子Aは普通の元気な子、男子Bは普通の普通な子、男子Cは普通の無口な子のトリオ構成ですw
とても楽しんで書かせて頂きました。リクエストして下さってありがとうございました!
食堂のプリンは脳内で4馬鹿に自慢しつつ、堪能させて頂きますねw
>>930
男子Cが意外に人気者で驚きです。皆さんがどのような姿で想像して下さっているのか、とても気になるところですw
食堂のプリン二個目ゲット…!
>>931
うわー、ありがとうございます!長ったらしく続いてしまって申し訳ございません…!
1000目指して突っ走ります!皆さんも埋め作業に加わって頂きたいですw
本当に嬉しいです、ありがとうございます(´;ω;`)
>>932
ありがとうございまああす!
また支援して頂けるように頑張りますね!
支援感謝です。投下します。
934: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:31:24 ID:ekiZWtbcuU
とある森の中に、それはそれは立派なお城がありました。
其処に住んでいるのは、二人の姉に虐められる可哀想な一人の少女。
一年女子「ちょっと、ちゃんと掃除してよねー!」
一年女子「今夜は舞踏会なんだぞww綺麗にしなきゃ怒っちゃうぞww」
清瀬(……何やこれ、夢?)
一年女子「早くしなよシンデレラ!」
清瀬「は、はいっ…!」
彼女の名前はシンデレラ。
真面目で大人しい、普通の女の子です。
【おとぎの国の清瀬さん】
935: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:37:04 ID:5p4jzTnu52
清瀬(舞踏会かあ……)
今夜はお城で舞踏会。
イケメンと噂の王子様も出席するらしく、城の者達は挙って準備に取り掛かっていました。
清瀬(王子様、どんな人なんやろか)
清瀬(……会ってみたかったな)シュン
シンデレラは舞踏会に出席する事が出来ません。
何故なら、彼女には舞踏会に出る為のドレスがないからです。
嗚呼、可哀想なシンデレラ。
936: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:37:47 ID:5p4jzTnu52
その時でした。
\ パアァァァ… /
清瀬「ひゃっ……眩し…!」
目映ゆい光に包まれて、誰かが目の前に現れたのです。
黒いローブに身を包んだ、すらりと背の高いロングヘアーの少女。
その姿は、まるで──
鈴木「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン」
清瀬「す、鈴木さん?どないしたん、魔女みたいな格好して」
鈴木「鈴木?私の名前は魔女でも鈴木でもないよ」
清瀬(どう見ても鈴木さんやのに……)
937: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:41:32 ID:ekiZWtbcuU
鈴木「私は魔法使い。君に魔法を掛けてあげる」
清瀬「魔法使い……?」
鈴木「そう、魔法使い」
そう言いながら、魔法使いはステッキを一振りしました。
魔法使いの振るったステッキの先端からは虹色に輝く光の粒が溢れ、あっという間にシンデレラを包み込みました。
余りに目映ゆい明滅に目を閉じるシンデレラ。彼女が目を開けた時には、今までの薄汚れた姿は何処にもありませんでした。
清瀬「……な、何これ」
鈴木「何って、見たままだけど」
938: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:43:20 ID:5p4jzTnu52
身に纏っていたのは、ケープの付いた赤いずきんと、エプロンドレス。
腕にはパンやぶどう酒が入ったバスケットがありました。
清瀬「あの、でもこれ……ドレスは……」
鈴木「ドレス?これをお祖母さんへ届けに行くんでしょう?」
清瀬「へ?うち、舞踏会に……」
鈴木「何言ってるの、赤ずきん。お祖母さんを見舞いに行くなら早くしなきゃ、日が暮れちゃうよ」
そうでした。彼女の名前は赤ずきん。
風邪を引いてしまったお祖母さんの、お見舞いに行くところだったのです。
939: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:44:57 ID:5p4jzTnu52
清瀬「あわわ、どないしよ……すっかり忘れとった!魔法使いの鈴木さん、ありがとう!」タタタッ
鈴木「行ってらっしゃい、赤ずきん。狼さんに気を付けてね」
赤ずきんは魔法使いにお礼を言うと、お祖母さんの元へと急ぎました。
空の青色はすっかりオレンジ色に染まっています。
お腹を空かせて待っているだろうに、悪い事をしてしまった。後悔の念は、赤ずきんの足を速めました。
清瀬「お祖母ちゃん、遅くなってごめんなさい!」
赤ずきんがお祖母ちゃんの家に辿り着いたのは、お星様が薄らと輝きだした頃でした。
暗がりの部屋の中、お祖母さんはベッドに横になっていました。
940: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:46:31 ID:ekiZWtbcuU
可哀想なお祖母さん、ベッドから起き上がる事も出来ないのでしょう。
鼻まで布団を被り、小さく手を振って赤ずきんに応えました。
だけど、何処か可笑しいのです。
清瀬「お、お祖母ちゃん……なんかいつもより、大きない?」
橘「心配するな。お前の気の所為だ」
清瀬「いつもより、声も低いんやけど……」
橘「馬鹿かお前。俺は風邪を引いてるんだぞ。喉くらい潰れるだろうが」
清瀬「お、俺?ちゅうか、どう見ても橘くん、なんやけど……」
橘「あー、もう!いちいち喧しいガキだな、お前は!この展開はどう考えても狼だろ!」ガバッ
清瀬「ひっ……ごめんなさい!」
なんと、ベッドから起き上がったのはお祖母さんではなく、狼でした。
悲鳴を上げる赤ずきん。
驚きの余り、腰を抜かしてしまいました。
941: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:47:46 ID:5p4jzTnu52
橘「婆さんなんか知るか!俺は此処で赤ずきんを美味しく頂けと命じられただけだ!」
清瀬「お、美味しくって……うちの事、食べてまうんですか?」
橘「食べる、か……」
狼はまじまじと赤ずきんを見下ろしました。
もちもちとした柔らかい手足に、きめ細かい白い肌。
若い娘は狼の大好物です。
だけど……、
橘「ふむ、不合格だな」
清瀬「え?」
橘「聞こえなかったか?貴方は不合格です。どうぞお帰り下さい」ニッコリ
清瀬「…いや、あの……不合格て、一体何がでしょうか」
橘「ほう、俺に説明を求めるか。いいだろう、お前の何が不合格だったか説明してやる」
狼は赤ずきんを見下ろしたまま、指を差して大きく口を開きました。
橘「いいか、若くて健康なお前に圧倒的に足りない物……それは乳だ!!」
942: ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:48:42 ID:5p4jzTnu52
清瀬「ち、ちち……?」
橘「若けりゃ狼がホイホイ釣れるとでも思ったのか?否!狼にだって選ぶ権利というものがある!」
清瀬「うち、別に食べて欲しいやなんて……」
橘「赤ずきんは狼に食べられる。そんな常識も知らんのか」
清瀬「そ、そんな常識知りません!」
橘「いや、いい。別にお前の貧しい乳を責めてる訳じゃないんだ」
清瀬(何やろう、この悔しさは……)
橘「俺は何も豊満な乳が好きな訳ではない。その乳の形とバランスを一番に重視しているつもりだ。従って、お前の貧しい乳でも許容範囲ではある訳だ。
では、何がいけないか。バランスだ。バランスが悪いんだよ、お前は。
腰の括れからなる乳に掛けてのラインがまるでなっていない!ただの平坦な更地の様なものにこの俺が欲情するとでも思っ──…」
943: 投下終了です ◆UTA.....5w:2012/7/13(金) 19:49:58 ID:ekiZWtbcuU
\ ボフン! /
大きな音と共に狼の声は止み、その姿は何処にもありませんでした。
代わりに赤ずきんの前に立っていたのは、先程の黒いローブの少女──魔法使いでした。
清瀬「あ、あれ?橘く……狼さんは?」
鈴木「ごめん、キャストミスだった」
清瀬「ああ、うん……うち、もうお家に帰るな……」
心に深い傷を負った赤ずきんは、ふらふらと覚束ない足取りで帰路に就きました。
その先が、自分の家ではない事にも気付かずに。
鈴木「……魔女には十分ご注意を」
【後半へ続く…】
944: 名無しさん@読者の声:2012/7/14(土) 09:02:54 ID:5IrvKAGojw
ここ最近の楽しみがこのSSだったりするんだぜ!
CCCCCCC
945: 名無しさん@読者の声:2012/7/17(火) 08:48:21 ID:cYbHYCPh8g
まだかなまだかなー
しえーん
946: 名無しさん@読者の声:2012/7/17(火) 22:55:53 ID:NvUNuZVwhg
キートン山田で再生された『後半へ続く』ww
後半wktk支援なのねー!!
947: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:12:29 ID:i4fPg2J7q6
>>944
そんな嬉しい事を言って頂いていいのでしょうか。もう、私の中に住み着いている小さいおっさんが踊り過ぎて大変です。
これからも頑張ります!本当にありがとうございます!
>>945
お待たせしてしまってばかりで申し訳ございません…orz
そして、こんなマイペースなSSを待っていて下さってありがとうございます!
>>946
何というまるちゃんw脳内再生余裕でしたw
もうキートン山田さんでしか再生されなくなってしまいました…!
946さんのwktkに応えられるように頑張りますね!
支援感謝です。投下します。
948: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:13:45 ID:RKZRGBLt.Q
清瀬「……お腹空いたなあ」グゥ
すっかり日も暮れた夜の森を、赤ずきんは一人歩きます。
きっと、お母さんが心配しているに違いない。
そう思って、森の奥へと。
清瀬「あれ……?」
ふと、足を止めた赤ずきんは、大変な事に気付きました。
清瀬「お家、どっちやったやろか」
真っ暗な森の中、頼りはふんわり優しい月明かりだけ。
明るい内とは景色が違って見えたのでしょう。
赤ずきんは、道に迷ってしまったのでした。
949: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:25:00 ID:RKZRGBLt.Q
清瀬「ど、どないしようっ……迷子になってしもた」
一人佇む赤ずきんに手を差し伸べてくれる人は、夜の森には誰も居ません。
このまま帰れなかったらどうしよう。
もしも悪い人に襲われたりしたら。
時折聞こえる虫の囀りや、梟のほうほうといった鳴き声が、途端に赤ずきんの不安を煽りました。
清瀬「だ、誰か居ませんか?誰か……」
涙で歪む視界の中、ほんのり見える小さな灯り。
家だ!
赤ずきんは、縋るような思いで駆け出しました。
950: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:25:39 ID:i4fPg2J7q6
清瀬「あれ?なんか、あのお家……」
赤ずきんは目を凝らしながら、ゆっくりと近付いて行きました。
だけども不思議なそのお家。
近付いても近付いても、何だかとても小さいのです。
清瀬「うち、背ぇ伸びたんかな!」
嬉々として声を上げる赤ずきん。
いいえ、そうではありません。
ドアも、窓も、中を覗いて見えたテーブルも、赤ずきんの知っている物よりも随分小ぶりです。
背の低い赤ずきんでも屈まなければならない程、小さな家が建っていたのでした。
951: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:26:52 ID:i4fPg2J7q6
清瀬「わあ、可愛い!」
こんな素敵な家に住んでいるのは、一体どんな人だろう。
兎さん?アライグマさん?
もしかすると、妖精さんかしら?
小さな家を目の前にして、赤ずきんは心が踊る思いでした。
清瀬「はしゃいでる場合やなかった……道を訊かへんと!」
ふう、と一息、赤ずきんはドアをノックします。
清瀬「ご、ごめん下さーい」
返事はありません。
清瀬「あの、す、すみません、何方か居てはりますか?」
やはり返事はありません。
清瀬「道を訊ねたくて……、え?」
そっとドアノブに触れてみると、あっさりとドアは開いてしまいました。
952: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:27:53 ID:RKZRGBLt.Q
清瀬「こ、今晩はー…誰か居てはりますか?」
恐る恐る中を覗いてみたけれど、其処には誰も居ませんでした。
テーブルの上には小さなティーカップが七つ。
その周りにも、小さな椅子が七つ。
奥にはベッドが七つ見えます。
清瀬「お邪魔しても、ええやろか」
此処には居ない住人に挨拶をして、赤ずきんは家に入る事にしました。
外は真っ暗な夜の森。
それに、今日は駆け回ってばかりでくたくたでした。
だからでしょうか。
清瀬(七人家族なんやろか……)
そんな事を考えている内に、赤ずきんは眠ってしまったのでした。
953: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:30:37 ID:i4fPg2J7q6
─────‐‥
誰かの声が聞こえます。
誰だこいつ。寝ているぞ。
少女を囲む七つの影、その中の一人が言いました。
鳴海「こいつ知ってる!白雪姫だ!」
清瀬「うひゃあ!?」
その声に驚いて飛び起きた少女。
彼女の名前は、白雪姫。
白い肌が若々しい、普通の女の子です。
清瀬「すすす、すみません!うち、寝てしもていつの間にか朝に……って、鳴海くん、が七人!?」
鳴海2「あ?鳴海?誰だそれ」
清瀬「しかも、なんかちっこい……」プププ
鳴海3「何だこいつ!失礼な奴だな!」
鳴海4「本当に白雪姫なのかよ」
954: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:31:47 ID:RKZRGBLt.Q
清瀬「へ?し、白雪姫?うちは赤ずきん──…」
鳴海5「何言ってんだよ、お前白雪姫だろ。んで、俺達は七人の小人」
鳴海6「意地悪なババアから逃げて来たんだろ?」
鳴海7「心配すんなって、俺達が匿ってやるから」
清瀬「そうやったっけ……」
そうでした。
恐ろしい継母から逃れる為、白雪姫は森の中をを彷徨っていたのです。
嗚呼、可哀想な白雪姫。
鳴海1「んじゃ、オモテナシしなきゃな」
鳴海2「よっしゃー!狩りだー!」
955: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:36:15 ID:RKZRGBLt.Q
鳴海3「留守番頼んだぞ、白雪姫さーん?」
鳴海4「材料は揃えるから、後で料理宜しくな!」
清瀬「あ、はい。分かりました」
小人達は意気揚々と家を後にしました。
鳴海5「あ、そうだ」
鳴海6「誰か来ても絶対に開けちゃ駄目だぞ?」
鳴海7「約束だからな」
そう、言い残して。
清瀬「開けたアカンて……なんでやろ?」キョト
956: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:41:18 ID:i4fPg2J7q6
小人達が狩りに出掛けている間、白雪姫は掃除に取り掛かる事にしました。
お世話になっているお礼にと、ピカピカになるまで床を磨きます。
清瀬「ふう、大分綺麗になったかな」
白雪姫が一息吐いた頃、誰かがドアをノックしました。
\ トントン /
清瀬「は、はいっ、どちら様でしょうか!」
扉の向こうで声がします。
こんにちは、林檎は如何?
少し太い、何処かで聞いた事のある男性のような声でした。
957: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:46:31 ID:i4fPg2J7q6
清瀬「えっと、でも、その……」
白雪姫は迷いました。
林檎は食べたいが、小人との約束がある。
このドアを開けていいものか、と。
桃山「あら、恐がらなくていいのよ?アタシはただの林檎売りなんだから」
清瀬「桃さん!?」バタン!
桃山「ぎゃっ!いきなり過ぎるわよ!」
林檎売りの声に反応した白雪姫は、約束も忘れてドアを開けてしまいました。
驚いた様子の林檎売りは、いつぞやの魔法使いによく似た黒いローブを身に纏ったオカマでした。
958: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:52:28 ID:RKZRGBLt.Q
清瀬「やっぱり桃さんや!」
桃山「桃さんって誰よ、ちょっと可愛いじゃないの」
清瀬「も、桃さんまでそんな事言わはるんですか」
桃山「何処のプリティーボーイと間違えてるか知らないけれど、アタシはただの林檎売りですぅー」
清瀬(どう考えても桃さんやねんけどなあ……)
桃山「そんな事より、これ!アンタ可愛いから特別にタダであげちゃう!」
ずい、とオカマの林檎売りが差し出したのは、赤く光った一つの林檎。
ピカピカと太陽の光を反射して、とても甘くて美味しそう。
959: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:55:28 ID:RKZRGBLt.Q
清瀬「これ、うちに…?」
桃山「ふふ、そうよ。可愛子ちゃんにプレゼント」
清瀬「えへへ、可愛子ちゃんやなんて」テレテレ
そう言って、白雪姫は林檎を受け取りました。
桃山「とっても甘くて美味しいのよ!食べてみて頂戴!」
清瀬「あの、ホンマに貰てもええんやろか……」
桃山「勿論よ。お友達のしるしに」ニコ
清瀬(友達…)
清瀬「ありがとうございます!」
白雪姫は涙を目に浮かべながら、貰った林檎を噛りました。
涙で歪んだ視界の先の、不適な笑みには気付かずに。
960: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 18:57:51 ID:RKZRGBLt.Q
清瀬「うっ……!?」
林檎を飲み込んだその直後、白雪姫は喉を押さえて苦しみました。
苦しい、息が出来ない。
縋る思いでオカマの林檎売りに手を伸ばします。
清瀬「桃、さ……助けて……」
桃山「何度言ったら分かるのかしら。アタシは桃さんじゃないわよ、このちんちくりん!」
桃山「アタシは魔女。林檎売りでも何でもない、世界一美しい魔女様よ!」
何という事でしょう。
オカマの林檎売りは魔女だったのです。
真実を知らされ、ちんちくりんと罵られた白雪姫は、ぱたりと倒れてしまいました。
961: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 19:00:32 ID:RKZRGBLt.Q
桃山「……ふふ、うふふふ、やったー!これでアタシが世界一の──…」
鳴海1「何してやがるこのオカマー!」
魔女の後ろから飛び蹴りを食らわせたのは、狩りから戻った小人達でした。
鳴海2「あー、やっべー…間に合わなかった」
鳴海3「マジで!?白雪姫死んだのかよ!」
鳴海4「嘘だろ、おい……」
鳴海5「だから開けるなって言ったのに」
白雪姫を取り囲み、悲しみに暮れる小人達。
皆が何を言っても、白雪姫からの返事はありません。
その時、小人達の背後から魔女の叫び声が聞こえてきました。
962: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 19:01:28 ID:RKZRGBLt.Q
桃山「きゃー!イケメン!イケメンよー!」
魔女が指差す方に目をやると、其処にはイケメンと噂の王子様の姿がありました。
篠原「あはは、なんか楽しそうだねー」
鳴海6「王子じゃん!ナイスタイミング!」
鳴海7「あのさ、こいつ助けてやってくんね?」
篠原「ん?ちっこくて可愛い子だねー」ヘラッ
王子様が覗き込むと、白雪姫の指がぴくりと動きました。
だけど、誰もそれに気付いていません。
皆、白雪姫は死んでしまったと思い込んでいるのです。
963: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 19:02:13 ID:RKZRGBLt.Q
清瀬(この声は、しし、し、篠原くん!?)
清瀬(どないしよう、林檎が喉に詰まって気絶してしもただけやなんて、今更……)
そんな白雪姫の事など露知らず、小人達は一斉に言いました。
鳴海1「王子が白雪姫にする事って言ったら、何か分かるよな?」
鳴海2「キース!キース!」
篠原「えぇー…でも、それはちょっと、白雪さんにも悪いし」
鳴海3「何言ってんだよ」
鳴海4「白雪姫といえば王子のキスだろ」
篠原「そっか、それもそうだね!」
小人達に囃し立てられながら、王子様は白雪姫に覆い被さってゆきました。
ゆっくり、ゆっくりと、吐息を感じる程、近く。
篠原「白雪姫……」
964: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 19:05:25 ID:i4fPg2J7q6
──────‐‥
鈴木「そして白雪姫は──…」
清瀬「わーわーわー!ごめんなさいごめんなさいもう止めてー!」カァァ
鈴木「何をそんなに慌ててるの、清瀬」
清瀬「だだ、だってだってだって、そ、そんな事、うち……」
鈴木「単なる私の夢の話なのに」
一年女子「ていうか、なんであたし意地悪な姉役なのー?」
一年女子「しかもちょい役wwクッソちょい役ww」
鈴木「ごめんね、二人共モブだから」
一年女子「クッソwwクッソww」
めでたし、めでたし。
おとぎの国の清瀬さん‐fin.
965: ◆UTA.....5w:2012/7/18(水) 19:09:09 ID:i4fPg2J7q6
遂に残すところ40レスを切りました…!
後一話、何かを書かいてこのスレは終わりにさせて頂こうかと思います。
恐らくレス数も余ってしまうので、ぼそぼそ何かを語らせて頂く事になるかもしれません。
それでは、これにて投下終了します。読んで下さった皆さんに最大級のありがとうを!
966: 名無しさん@読者の声:2012/7/18(水) 22:01:00 ID:xUXB9EWsRg
皆可愛すぎるw狼の橘が欲しいw
次も期待してますね(`・ω・´)
>>1000まで後少しえん!!
967: 名無しさん@読者の声:2012/7/19(木) 17:40:53 ID:EoFuB4olmQ
ピヨたん可愛いhshs
赤ずきんが一番似合うと思うw
>黒いローブを身に纏ったオカマでした。
これで飲んでたお茶吹いたw
何はともあれ支援でございまーす
968: 名無しさん@読者の声:2012/7/20(金) 18:31:39 ID:MKaRFRAGmM
まさかの夢落ちw
しかもピヨちゃんじゃなく鈴木嬢のwww
いい意味で裏切られたー!
期待以上のwktkをさんきゅーです☆
次のお話しも期待CCC
969: 名無しさん@読者の声:2012/7/22(日) 02:43:45 ID:/PfUkg98SY
1位!1位!三冠おめでとー!
次スレも楽しみにしてます(´ω`)
つCCCCCCCC
970: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:30:30 ID:2D4H6t5a5Y
>>966
あんな変態狼で宜しいのでしょうかw危険すぎて女の子を近付けられませんw
ゴールまで後少し、頑張ります!
>>967
赤ずきんは確かに似合いそうです!白雪姫は似合わないな、と想像しながら書きましたがw
楽しんで頂けて嬉しいです!
>>968
968さんの期待を裏切らなくてよかったです…!
あの語り口調の正体は鈴木でした、という安易なオチにしてしまったので少し心配だったりしたので。次も968さんに楽しんで頂けますように!
>>969
ありがとうございますうわー!
もう、何度お礼を言っても足りないくらいです。感無量です。
なかなか終わりが見えなくて飽きられないか不安でしたが、一人でも楽しみにして下さっている方が居るだけで幸せです(´;ω;`)
更新が遅くて申し訳ございません。支援感謝です。
971: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:32:21 ID:2D4H6t5a5Y
──7月某日、校内
ワイワイ ガヤガヤ…
桃山「お祭りよー!」
橘「校内でやるちょっとした催し物でよく其処まではしゃげるな」
篠原「浴衣姿でそれは説得力がないと思うよ、橘」
橘「は?俺はお前らと違ってご近所さんだし?妹と弟が浴衣がいいって言うから仕方なくだし?其処の馬鹿共と一緒にしないで貰いたいんだが?」
鳴海「もういいからかき氷食おうぜ、かき氷!」
桃山「いいわねー!アタシいちごミルク!」
篠原「じゃあ、俺はレモンにしようかなー」
橘「……まったく、これだから脳みそがガキの奴らは」ヘッ
鳴海「おい、メガネは何がいいんだよ」
橘「みぞれ一択だ」←食い気味
972: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:35:08 ID:IXBBWrnuUQ
篠原「かき氷くださーい」
一年女子「はーい、何味……イケメン先輩じゃんヤバーイ!///」
一年女子「皆さんお揃いでwwちーっすww」
橘「誰だこいつら」
鳴海「あー、鈴木達の同級生」
一年女子「今日の当番あたし達なんですよ、明日は自由なんだけどー」チラッチラッ
桃山「ふふ、残念でした!アタシ達は明日当番なのよ!篠くんに自由なんてないんだから!」
一年女子「クッソwwクッソwww」
篠原「そういえば清瀬さんと鈴木さんが居ないね」
一年女子「あの二人なら今日は当番じゃないですよ?居るのはあたし達だけー」チラッチラッ
一年女子「そこら辺に居ると思われw探してみては如何かねw」
橘「……何故か物凄く苛つく女共だな」
973: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:35:57 ID:IXBBWrnuUQ
桃山「さて、かき氷も食べたし次は林檎飴ね!」
鳴海「綿飴だろ、綿飴!」
篠原「お腹空いたから先に焼きそば買いに行こうよー」
橘「俺は喉が渇いたから何か飲み物を買ってくる」
桃山「林檎飴!」
鳴海「綿飴!」
篠原「焼きそばー!」
橘「ええい喧しい!各々目当ての物を買いに散らばればいいだけの話だろうが!解散!」
篠原「えー、鳴海小さいからはぐれたら見付けるの大変じゃん」
鳴海「マジ殴るぞお前」
桃山「じゃあ、後で此処に集合しましょうか。解散!」
974: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:36:52 ID:IXBBWrnuUQ
──焼きそば売場
篠原「うー…やっぱり焼きそばは凄い行列だなあ。最初に買いに来るべきだったかな……」ブツブツ
橘父「おや、君は確かお兄ちゃんの!」
篠原「へ?あー!橘のお父さん!妹ちゃんと弟くんも来たんだね、今晩はー」
橘妹「今晩は、ふほーしんにゅーのお兄ちゃんその1」
橘弟「おにちゃんのお祭り来たの!」
篠原「二人共、浴衣着せて貰ったんだね。可愛い可愛い」
橘父「お兄ちゃんはなかなか器用な子でね、この子達も喜んでるよ」
篠原「あはは、本当にお母さんみたいだ」
975: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:41:38 ID:IXBBWrnuUQ
橘父「お兄ちゃんとは一緒じゃないのかい?当番は明日だって聞いていたけど」
篠原「あ、さっきまで一緒だったんですよー。皆買いたい物がバラバラで一旦解散って事で」
橘妹「お兄ちゃんは何買いに行ってるの?」
篠原「うーん、何だろ?コーヒー牛乳かな」
橘弟「僕、コーヒ牛乳好きー!」
篠原「あはは、流石は兄弟。お兄ちゃんと一緒だね」
橘妹「兄妹だけど、私はあんまり好きじゃないよ。お砂糖って太るげんいんなんだって」
橘父「親子だけど、父さんもコーヒー牛乳は甘過ぎてちょっと……ブラックがいいなあ」
篠原「なんかごめんなさい」
976: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:43:27 ID:IXBBWrnuUQ
──綿飴売場
鳴海「綿飴一つ!あ、やっぱり二つ!」
桃姉「相変わらず元気だな、弟の友人の内の一人の背の低い子の鳴海」
鳴海「長いわ!」
鳴海「(咄嗟にツッコミ入れちまった…)あ、あー、オカ……桃山の姉ちゃんじゃん。来てたんすか」
桃姉「ああ、今日は母と一緒でね。私も一度来てみたかったものだから」
鳴海「そっすか。所詮学校行事だからショボいっすよ」ケラケラ
桃姉「あまり騒がしいのは苦手でね。このくらいの方が私には丁度良いようだ」
鳴海(まあ、確かにお祭りって柄じゃねぇよな。ロボットだし……)
977: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:44:27 ID:IXBBWrnuUQ
桃姉「ところで、一人で行動しているのか」
鳴海「いや、綿飴買いに来ただけ。一旦解さーんってね」
桃姉「……仲良く、やっているのだな」ホッ
鳴海(成る程、オカマの事になるとちょっとロボットが解除されるのか)
桃姉「なんだ?私の顔に何か付いているかね?」
鳴海「べべ、別に!?何が!?」
桃姉「君は明るくて面白い子だな」クスクス
鳴海「オカマ以外でロボット解除すんのかよ!」
桃姉「オカマでロボット解除、とは?」
鳴海「」
978: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:45:09 ID:2D4H6t5a5Y
──駄菓子売場
桃山「林檎飴を買うつもりが、つい他の物まで買っちゃった。アタシったら流されやすい乙女……」
鳴子「乙女って……本当に残念な男子だね、アンタ」
桃山「ぎゃー!いきなり現れないでよ!ドッペルさんかと思うでしょ!」
鳴子「だからドッペルゲンガーじゃないってば。鳴兄は一緒じゃないの?」
桃山「あの子なら綿飴買いに行ったわよ。お子ちゃまだからね」
鳴子「アンタも林檎飴とその他諸々大量買いしてるじゃん」クスクス
979: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:48:47 ID:IXBBWrnuUQ
桃山「そういえば、アンタまた一人で来たの?」
鳴子「違うよ、お母さんも一緒。疲れたから座ってるって言うから、鳴兄探そうと思って」
桃山「あら、だったら一緒に来る?この後集合予定だから」
鳴子「いいの!?」
桃山「勿論よ。はい、林檎飴一つあげる」
鳴子「わー、ありがとう残念オカマさん!」
桃山(可愛いんだけど、可愛いんだけど頬っぺた捻ってやりたくなる…!)グヌヌ
980: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:52:09 ID:IXBBWrnuUQ
──自販機前
ピッ──ガコン!ウリキレ!
橘「最後の一本だったか……今日はなかなかツいてるな」ニヤニヤ
清瀬「す、鈴木さん、コーヒー牛乳売り切れてる!」
鈴木「」ガーン
清瀬「急いで買いに来たのに、残念……あ、」
橘「……」
鈴木「……あ、」
橘「……」
清瀬「えっと、こ、今晩は……」
橘「……」
一同「…………」
981: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 21:57:14 ID:2D4H6t5a5Y
清瀬「た、橘くん、あの、ありがとうございます!」ペコ
橘「……別に。お前が礼を言う事じゃないだろうが」
鈴木「奪ったみたいになっちゃって、ごめんね」
橘「くれと言われた訳じゃないから謝る事でもない。俺が自分の意思で譲ってやったんだ、感謝しろ」
清瀬(あれ、こんなにめんどい人やったやろか……)
鈴木「じゃあ感謝する事にする。どうもありがとう、橘くん」
橘「まあ、渇いた喉を潤わすにはコーヒーは不向きだからな。お茶でよかったんだよ、俺は」
鈴木「泣かないでね」ヨシヨシ
橘「誰が泣くか」
清瀬「鈴木さん、強い……」
982: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:02:45 ID:2D4H6t5a5Y
アナウンス『間もなく打ち上げ花火を始めます。校内に居る方は、運動場まで──…』
橘「む。もうそんな時間か。おい、お前らも行くぞ」
清瀬「あ、はいっ!」
鈴木「急ごう」ビュン!
篠原「わー、花火だって!皆で行こうよ!橘も来るよ!」
橘弟「おにちゃん居るの?どこー?」
橘妹「お父さん早く!」
橘父「待って焼きそばが零れる!」
鳴海「げっ、もう始まるのかよ!おい姉ちゃん!アンタの弟も居るから一緒に行くか?」
桃姉「了解した。案内したまえ」ビュン!
桃山「大変!花火始まっちゃうらしいわよ!鳴子ちゃん、ダッシュよ!」
鳴子「言っとくけど、ボク足速いよ」
全員「急げー!」
983: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:08:48 ID:2D4H6t5a5Y
──────‐‥
橘「……で、何だこのザマは」
鳴海「つーか花火ショボ。走ってても全然見えなかったし」
篠原「あはは、花火後に全員集合って」
桃山「ていうかなんでアタシのお姉ちゃんまで居るのよ!」コソコソ
鳴海「お前こそなんで鳴子連れて来てんだよ!」
橘「妹と弟を浴衣で走らせるとはな。見ろ、着崩れしまくりだろうが」
篠原「橘も鈴木さんに引っ張られて浴衣ヨレヨレだよ」クスクス
984: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:14:45 ID:IXBBWrnuUQ
橘父「あのー、線香花火ならおじさん持ってるけど、してもいいのかな」
鳴子「わー!いいじゃん線香花火!やろうよ!」
桃姉「ふむ、皆で線香花火か。なかなか風流だ」
橘妹「早くやろうよ、お父さん」
橘弟「わーい!せんこーせんこー!」
鈴木「じゃあ、人も居ないだろうし裏庭でやろう」
清瀬「線香花火……願い事しやな!」
985: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:29:27 ID:IXBBWrnuUQ
──裏庭
パチパチ…
桃山「なかなか綺麗だね」キリッ
橘「お前はなかなか気持ち悪い変貌ぶりだがな」
桃山「お黙り!それは言わないで頂戴!」コソコソ
鳴海「たーまやー!」
篠原「それ線香花火で言う掛け声じゃないでしょ」
鳴海「いいんだよ、花火ちゃんと見れなかったんだし」
橘「理由になってないな。これだから馬鹿は」
鳴海「あ?何だとクソメガネ」
986: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:31:35 ID:2D4H6t5a5Y
桃山「喧嘩しない!」
篠原「あはは、楽しいねー本当に」
鈴木「……来年も、君達とこうしていられるのかな」
橘「何言ってるんだ。学年は違えど同じ学校なんだから可能だろ」
清瀬「えへへ。来年もまた出来るといいですね、線香花火」
生徒指導「おう、すればいいぞ。学校以外でな」ニコニコ
全員「!?」
生徒指導「校内で花火なんてどういうつもりかな?ご家族まで巻き込んで」
生徒指導「生徒指導室に行こうか。此処に居る 全 員 で」
──この後、男女複数の叫び声が学校中に響き渡ったのは言うまでもない。
987: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:40:21 ID:IXBBWrnuUQ
──後書き
篠原「という訳で、このスレはこれにて閉店ガラガラー」
桃山「なんと、2スレ目に突入しちゃうのよー!」
鳴海「1自身もこんなに長くなるのは予想外だったんだと」
橘「まあ、それだけ俺達と離れるのが寂しかったんだろう」
篠原「それから、俺達がランキングで1位になれたんだよ!」
桃山「そうよ!しかも三回も!なかなかなれるもんじゃないんだから!」
鳴海「凄えじゃん。俺達って有名人?」ニヤニヤ
橘「馬鹿は黙ってろ。ともかく、これを読んでくれている全員に感謝だな」
篠原「本当にありがとー!」
桃山「2スレ目も宜しくね」
鳴海「んじゃ、俺達はこの辺で。ちゃんと言えよメガネ!」
橘「へ、閉店ガラガラ……」
988: ◆UTA.....5w:2012/7/25(水) 22:46:46 ID:2D4H6t5a5Y
という訳で、このスレはこれにて終了とさせて頂きます。
最後に1位という順位を頂けて、本当に本当に嬉しかったです…!
沢山の支援を頂いた事、絵スレで描いて頂けた事、良くも悪くも話題に出して下さった事、読んで下さる方が居る事、投票して下さる方が居る事、全てに感謝です。
次スレも皆さんに楽しんで頂けるものになるように祈りつつ、頑張りたいと思います。
ありがとうございました!
989: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:04:52 ID:EoFuB4olmQ
乙でした!
3センチに出てくる全員、>>1も含めて大好きだ
2スレ目も応援してるよー
つ旦
つ花束
つコーヒー牛乳
つA定食
つ支援
990: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:41:00 ID:W6Vsld8Cqc
乙です。
埋めるぜー
991: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:57:00 ID:ue5eLzS9gc
>>1先生、おつでしたー!
2スレ目にもwktk期待してるよー(゚∀゚*)
今日は奇しくも天神さんのお祭りだったから、なんかすげータイムリーでびっくりしたよww
お祭り行けなかったから、ここでお祭り気分味わえて良かったーありがとうございました☆
┌(。д。┌)┐記念ブリッジ!!
992: ◆UTA.....5w:2012/7/26(木) 00:19:42 ID:2D4H6t5a5Y
>>989
ありがとうございます、そんな事を言って下さる989さんが大好きです!
皆さんから稀に頂けるA定食に、何度ニヤリとさせて頂いた事でしょう。これはもう、次もA定食を出すしかなさそうですw
ありがとうございました!
>>990
ありがとうございます!
1000まで埋まりますように……
>>991
ありがとうございます!
実は、天神さんを狙ってのお祭りネタでした。安定のエスパーぶりに脱帽です!
因みに話の中に出てきた「綿飴」ですが、東日本では「綿飴」西日本では「綿菓子」と、呼び方が分かれているそうです。私は後者なのですが、皆さんはどうなのかなと思いながら書いていましたw
ありがとうございました!
少し、目次なるものでレス数稼ぎをば。
993: ◆UTA.....5w:2012/7/26(木) 00:20:32 ID:2D4H6t5a5Y
3sentimental young people
【menu】
Act.1 >>1-28
‐始まりの合図‐
Act.2 >>30-43
‐放課後の猫‐
Act.3 >>48-60
‐共同作業はスパイスの香り‐
Act.4 >>69-84
‐それぞれの日常‐
Act.5 >>89-113
‐寒空の下、びしょ濡れの君‐
Act.6 >>119-140
‐悪魔からの挑戦状‐
Act.7 >>144-153
‐突撃!桃山家‐
Act.8 >>159-225
‐桃山少年の憂鬱‐
Act.9 >>230-252
‐アタシと僕、時々ロボ‐
Act.10 >>258-279
‐戦いの後は梅の香り‐
994: ◆UTA.....5w:2012/7/26(木) 00:21:01 ID:IXBBWrnuUQ
Act.11 >>285-296
‐そして、次の一歩へ‐
Act.12 >>302-346
‐青い春、出会いの季節‐
Act.13 >>352-441
‐小さな君の大きな一歩‐
Act.14 >>447-464
‐放課後の猫U‐
Act.15 >>471-499
‐頭が良くても風邪は引く‐
Act.16 >>508-535
‐お悩みNo.396‐
Act.17 >>543-587
‐突撃!橘家‐
Act.18 >>596-657
‐橘少年の憂鬱‐
Act.19 >>664-696
‐フレームの中の笑顔‐
Act.20 >>702-744
‐例えるならレモネードのような‐
995: ◆UTA.....5w:2012/7/26(木) 00:21:28 ID:IXBBWrnuUQ
Act.21 >>753-794
‐もう一人の赤い髪‐
Act.22 >>801-832
‐もう一人の赤い髪U‐
Act.23 >>838-870
‐鳴海少年の憂鬱‐
Act.24 >>877-892
‐素直になれない君の夢‐
Act.25 >>898-910
‐鈴木さんの一日‐
Act.26 >>914-928
‐密着!24時〜男子C〜‐
Act.27 >>934-964
‐おとぎの国の清瀬さん‐
Act.28 >>971-986
‐夏休みの夜に‐
Act.29 >>987
‐Special Thanks!‐
996: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 00:30:25 ID:26GeemQ5qg
覗きに来たら終わってた!!
ていうか目次がオサレw
楽しく読ませて頂きました!!
お疲れさまでした(´ω`)
次スレにも期待!
っCCCCC
っ愛
っ食堂プリン
っA定食
997: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 01:31:36 ID:.XGhyJV6V6
お疲れ様です!
次も期待!
998: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 09:09:29 ID:U1SoexudYo
確かにオサレwww
楽しかったよーおつかれさん!!
999: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 10:03:14 ID:/ZKK41.bWM
お疲れ様でした。
また次の作品も楽しみにしてます!
1000: ◆UTA.....5w:2012/7/26(木) 10:26:56 ID:uz/yedzaF.
>>996
最後までお付き合い頂きありがとうございます!
何となくテーマを決めつつ書いていたので、ちょっと格好付けてみました。楽しんで頂けて嬉しいです、本当にありがとうございました!
食堂のプリン、いつになったら食べられる事やら……
>>997
ありがとうございます!
997さんの期待に応えられるよう、書き溜めてからスレを建てさせて頂きますね(´ω`)
>>998
そんなに言われると何だか恥ずかしいので、スルーしてあげて下さいw
読んで下さってありがとうございました!
>>999
ありがとうございます、ありがとうございます!
もう少し彼らの馬鹿騒ぎにお付き合い頂くかと思いますが、宜しくお願い致します(`・ω・´)
999レスになっている事に気付き、慌てて参上した1です。
遂に1000!長いようで短い半年でした。次スレまで続くとはいえ、何だか感慨深いです。
本当に本当にありがとうございました。このSSに関わって下さった皆さんに、最大級のありがとうを!
1001: 1001:Over 1000 Thread
| ̄| ∧∧
ニニニ(゚Д゚∩コ
|_|⊂ ノ
/ 0
し´
えっ…と、
1001はここかな…と
∧∧ ∧∧
∩゚Д゚≡゚Д゚)| ̄|
`ヽ /)ニニニコ
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∪ ∪
∧∧ ミ ドスッ
( ) _n_
/ つ 終了|
〜′ /´  ̄|| ̄
∪∪ ||_ε3
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