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創作する過程で生まれたSSなどを投下するスレ
[8] -25 -50 

1: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 22:22:39 ID:gmytEv0Wjc
このスレは、投稿しようと思ったけどなんらかの理由で断念したSSや、設定は考えたけど続きが思い浮かばないSSなどを投下するスレです。

・投下されたSSや設定を見て、書いてみたいと思ったら投下した人に許可をもらえば続きやその設定でSS書いてもOKです
(※投下した人に必ず許可を貰いましょう)

・投下した本人が続きを書きたくなった場合は自分が投下したレスにアンカを向けて本人が続きを書きますとの宣言をお願いします。
(例:>>5を投下した者ですが諦めていたこの話を再利用して続きを書こうと思います)

・投下された人が続きを書くと宣言したSSや設定、許可のないものは、いくら気に入ったとしても書けません。諦めましょう。


6: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:04:45 ID:Xk8R/bQB56
―――学校―――

男「あぁっくそぉっ!!!」

女「壁蹴んないの。足の裏割れるよ」

不良「」スパー

男「マジうぜぇ!あいつなんなんだよ!?」

不良「吸うか?」

男「おう!くれ!」

不良「ほれ。しっかしお前も運がわりーな。あんなのに絡まれてよ」

女「斎藤くん知ってんの?」

不良「俺のツレがあの人の後輩でな。めちゃくちゃ嫌われてんだ」

男「そうだ!お前あいつボコってくれよ!仲間集めてさ!」

女「金子くんダサい」

男「うるせー!」

不良「やめとけ、やめとけ。あいつのバックにはチーマーくずれの灰江田ってのが付いててよ。そいつがヤクザの下で薬売ったり女拐って売ったりやべぇんだよ」

男「」ゴクリ

不良「バイトやめてバックレちゃえよ。どうせまた来んだからよ」

女「その灰江田って人はどうしてチャラ男と仲いーの?」

不良「女紹介しまくってんだよ。チャラ男がタラシた女を灰江田がヤクザに売ってんだ」

女「くわしーね」

不良「噂だよ。俺らの世界は噂とハッタリが大前提だ」

男「俺の2万…」
7: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:07:51 ID:Xk8R/bQB56
―――駅前―――

男「バイト探さなきゃだな」

女「で、なんであたしも?」

男「いいじゃん。友達だろ」

女「そうだっけ?」

男「なんかいいのねぇかなー。楽に稼げるバイト」

女「ファミレスとかは?」

男「時給880円とか働く意味ないっしょ」

女「贅沢だねー。そういえば急にハンバーガーとポテト食べたくなった」

男「山崎はいいよなー。女だから援交すりゃいいし」

女「いや、ありえないから」

男「サッカー部の高橋なんてイケメンじゃん?貢がせてんよ?」

女「ないわー」
8: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:08:40 ID:Xk8R/bQB56
女「てかさー」

男「んー?」

女「斎藤くんと仲いいよね。なんで?」

男「あーあいつ幼馴染みなんだよ」

女「ふーん」

男「あいつの親父サイテーでさ。母ちゃんにお水やらせて自分は飲んだくれてんだってよ」

女「ありがちだねー」

男「あいつのデコんとこに切り傷あんじゃん?あれ親父にビール瓶で殴られたんだぜ?」

女「かわいそー」

男「夏でも学ランか長袖しか着てねーじゃん。修学旅行でも大浴場に行かねーで個室風呂入ってたし」

女「絶対いろいろあるよね、それ」

男「まぁ俺は気にしないタイプ」

女「空気読まないもんね」

男「あいつの境遇なんかどうでもいいし。問題は魂(ソウル)みたいな?」

女「よく分かんないけど意外だった。金子くんってワルい感じしないのになんで斎藤くんと仲いーのかなーって」

男「あいつ中学デビューだし最初はほんと不憫な子って感じだったから」
9: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:09:52 ID:Xk8R/bQB56
女「あ、広告ハッケン」

男「どれ?」

女「これ。最低でも日給10000以上だって?」

男「なにそれ、危なくね?しかも学生OKとか」

女「いいじゃん。やっちゃいなよ。経験無くてもいいらしいよ」

男「でも仕事内容が書いて無いよう」

女「寒いんだけど」

男「電話番号だけ登録しとくか。やるかやらないかは別にして」

女「今日はもういいでしょ?付き合ってあげたんだからごはん奢ってよ」

男「中華でいいべ」

女「カッコつけてるけど、どうせラーメン屋でしょ?」

男「今はB級しか食えない。でも将来はS級のフルコースをたらふく食ってやる」

女「また将来の話?そもそもどうなりたいの?」

男「そりゃタレントでもいいし社長でもいいけど、なんかぶっとく稼げるやつ」

女「そう言って全然努力してないよね」

男「努力してるよ。お前が分かってないだけ。バイトだってしてるし」

女「そんなの努力って言わないじゃん。当たり前」

男「じゃあ何が努力なんだよ?自分が今出来ることやって将来考えてんだから立派だろーよ」

女「あっそ。帰る」

男「おい。なんで怒るん?」

女「怒ってない。ホームシックにかかっただけ」

男「なんだ、そりゃ」
10: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:11:37 ID:QDJNZU0J32
―――自宅―――

男「どうすっかなー。電話しちゃおっかな」

男「怖いとこだったらヤだしなー」

『そう言って全然努力してないよね』

男「…ちっ!やったらぁ!」ピポパポ

トゥルルルル トゥルルルル

{もしもし}

男「あのー広告見てお電話しましたー。バイトの面接受けたいんですけど」

{はいはい。ちょっと待ってね}

男(なんだ、こいつ)

{お電話代わりました。谷上と申します}

男「あ、ども。金子です」

{金子さんですね。とりあえず明日空いてますか}

男「え、えぇまぁ」

{じゃあ今から言うアドレスに空メしてください。時間と場所、指定しますんで}

男「分かりました」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

男「完了と!にしてもヤバそうな雰囲気だったなぁ」

男「まぁマジで危なかったら連絡ブチって行かなきゃいいっしょ」
11: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:13:17 ID:Xk8R/bQB56
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

―――廃ビル―――

男「怪しいなーおい。つか時間になっても誰も来ねーし」

眼鏡「来たよ」

男「うわっ!」

眼鏡「待たせてごめんね」

強面「よろしくな」

男「ど、どもっす」

眼鏡「じゃ始めちゃおうか」

強面「っすね」

男「え?いや、面接は?」

眼鏡「あぁそうだっけ。じゃあ採用」

男「えぇ!?」

強面「この辺か」コッコッ

眼鏡「じゃあこれ」

男「なんすか、これ?農具?」

眼鏡「つるはし。宝探しするから掘って」

男「宝!?掘る!?」

強面「掘るってもカマ掘るんじゃねーぞ!」

男「なになに意味わからん」

強面「さっさとしろや!!」

男「は、はいぃ」
12: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:14:41 ID:QDJNZU0J32
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

カツンッカツンッ

男「はぁはぁ」

強面「ダルがってんじゃねーぞ!やれ!」

眼鏡「ゆとりだもんね。体力キツいでしょ」

男(ゆとり…!)

男「掘りますよ!掘ればいいんでしょ!」ガンッ

眼鏡「ガンバれ、ゆとり世代」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

男「これ以上…やると…壁…抜けますよ」

眼鏡「じゃあこっち掘って」

男「はぁ!?ちょっと待ってよ!?」

強面「ガキ!明日には業者がビル取り壊しちまうんだからモタモタすんなや!」

男(なんなんだよ、マジで!)

眼鏡「やっぱりゆとりじゃキツいかな」

男「…イケますよ」

強面「んじゃやれや!!」
13: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:17:11 ID:QDJNZU0J32
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

男「もうむりぽ」

強面「出てきましたよ。杉原さん」

眼鏡「うん。ゆとりもやるもんだね」

男「それなんなんすか…ちっちゃい箱みたいな」

強面「いいんだよ。お宝ザクザクだ」

眼鏡「金子くん、もう帰っていいよ」

男「え!?」

眼鏡「お疲れさま。これバイト代ね」

男「うわっ1万も!?」

眼鏡「またメールするから来てね」

男「いや、あの!これなんのバイト!?」

眼鏡「儲かるバイト。菊地、アパート戻るよ」

強面「うっす」

男「な、なん……」

眼鏡「あーそれから一つだけ。今日のこと喋っちゃダメだよ」

男「え…やっぱりヤバい仕事……」

強面「ゴタゴタぬかすんじゃねぇ。もしうっかり口滑らしてみろ。唇の皮をピーラーで剥いちまうぞ」

男「は、はひ…」
14: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:19:07 ID:QDJNZU0J32
―――学校―――

男「はぁ…」

クラスメイト「どした?」

男「なんかヤバ…いや、いい。言わない」

クラスメイト「へー。つか次現国の中野だぜ。タルくね?」

男「あいつ息くさいよな。蔓延すんだよ。誰か防毒マスク持ってこい」

クラスメイト「キツいわー」

男「はぁ…中野の口臭含めてこの先鬱だわ」

クラスメイト「なぁ山崎だけどさ」

男「いきなしなんだよ?」

クラスメイト「あれ彼女?」

男「ちがーよ。エブリモア友情だよ」

クラスメイト「じゃあ紹介してよ」

男「バカじゃん」

クラスメイト「ケチケチすんなよ。結構かわいいし狙ってんだけどお前以外と話してんの見ないじゃん」

男「だり。フケるわ」

クラスメイト「あ、待てよ!」
15: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:20:42 ID:QDJNZU0J32
男「たまには勉強してやろうと思ったけどいいべ。どーせ社会出たら役立たんし」

不良「よう、遅かったな」

男「あれ?山崎は?」

不良「生理だろ」

男「知らねーわけか」

不良「知るかよ。あれと仲良いのはお前だろ」

男「そんなんじゃねーよ。どいつもこいつも」

不良「バイト見つかったか?」

男「見つ…からない」

不良「そうか。バイトすんなら地元はやめた方がいいぜ。チャラ男がお前のこと探ってっからよ」

男「は!?なんで!?」

不良「カモろうとしてんだ。あいつ灰江田の手下連れて前のバイト先のコンビニ乗り込んだらしいぞ」

男「勘弁してくれよ!店長が履歴書見せちまったら住所割れっぞ!」

不良「そこまでしねーよ。それにやめたバイトの履歴書なんかとっくに処分してんだろ」

男「あいつなんなんだよ、マジで!」

不良「ま、しゃーねーな。運がわりーわ」

男「斎藤!お前なんかあったら助けろよ!」

不良「やだね。灰江田を敵に回して狙われたくねーし」

男「いねーのかよ!もっとヤバい知り合いとかさ!」

不良「んなもん腐るほどいるわ。世の中広いからよ」

男「じゃあそいつらに頼んで…!」

不良「やめとけ。いっぺんは助かってもその場しのぎにしかならねーよ。今度はそいつらにタカられんぞ」

男「うわぁ…マジかよ…。あのバイト続けるしかねーのか」

不良「あのバイト?」

男「なんでもねーよ!一本くれ!」

不良「吹かすクセにくわえたがる…。ガキだな、お前」
16: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:21:55 ID:QDJNZU0J32
―――繁華街―――

女(金子くんの為に募集広告探してみたけどビミョーだなぁ)

女(ネットは嫌がるし、あれで案外こだわるんだよね)

チャラ男「あれ?あれあれ?あれれ?」

女「なに…?」

チャラ男「ちょっ待って。ないんだけど!カラコン落としちゃったんだけど!」

女(無視しよ)

チャラ男「いやいやいや?探すっしょ?なにしちゃってんの?」ガシッ

女「痛いんですけど。離してくれます?」

チャラ男「ハァ!?きみダイジョーブ!?目の前で困ってんじゃん!?」

女「用あるんで」

チャラ男「Eじゃん!Eじゃん!どーせ彼氏っしょ?そんなんポイッして遊んじゃおうよ!」

女「大声出しますよ!」

チャラ男「ハァ?意味わかんねーし?」

黒ジャージ「おい、中山。放置してんじゃねーぞ!」

チャラ男「あ、サーセン!なんかチョー頭弱そうなセーラー服捨ててあったんで拾ってました!」

女「お友達に悪いんで帰ります。さよなら」

チャラ男「いや、帰さねーっしょ?頭弱すぎ!」

黒ジャージ「へへ…わりとマブいねーちゃんだな。頭弱いならお注射しちまうか。一発で冴えるぜ」

女「あんた達なんなの。周りに見られてんだけど?」

黒ジャージ「おぉ?」ギロッ

シーン

チャラ男「AHAHA!やべっ!灰江田さんのメンチ、パねぇ!」

女「あたしをどうする気?」

黒ジャージ「向こう行くぞ。足用意してあっから」

チャラ男「えーぃす。んじゃイチャニャンついでにドライブ A GO GOね!」
17: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:23:51 ID:Xk8R/bQB56
―――にゃんにゃんホテル―――

女「イヤッ!離して!」

チャラ男「暴れんなし!お前暴れんなし!」

黒ジャージ「…火」

角刈り「失礼します」シュボッ

黒ジャージ「だらぁっ!!」バキッ

角刈り「ぶべっ」ドシャーン

チャラ男「ひっ」

女「キャッ!」

黒ジャージ「おせーよ。言う前に点けろや」

角刈り「ず…ずびあぜん」ヨロッ

チャラ男「………」

黒ジャージ「なに見てんだよ?」

チャラ男「あ、あやっ…あの…さ、炸裂ぅ!右ストレート!」

黒ジャージ「いいからヤれよ。後がつかえてんだろが」

チャラ男「っす!」

女(なにこいつ…危険すぎるんですけど)
18: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:25:54 ID:Xk8R/bQB56
〜〜〜〜〜〜〜〜〜

黒ジャージ「すふぅ〜」スパー

女「あっ!あんっ!ぎゃっ!」ユサユサ

チャラ男「萎えぽよ〜。ぎゃっとか色気ねーじゃん」ズンズン

角刈り「手ぇ休めてんじゃねーぞ!オラ!」シコシコ

パンチパーマ「あ〜あ、ビデ回してんだからお前、もっとイイ顔で頼むぜ。ずっとイカねーし痛がんの大げさ」

黒ジャージ「ま、処女作だしな。緊張してんだろ」

パンチパーマ「灰江田さんウマイ!座布団何枚あっても足んないっすわ」

黒ジャージ「ざけろ。ソファーのが座り心地いいだろが」

パンチパーマ「っすねー。あ、そだ。フェラチオ撮ってねーや。どっちか口に突っ込んで」

女「〜〜〜!いや!」

チャラ男「えーヤっすよ!噛みちぎられそ!」

角刈り「んじゃ歯ぁ抜いちゃいましょ。んで強制イラマ」

女「いや!」

黒ジャージ「よっし村越、ペンチ買ってこい。100円ショップ行きゃあんだろ」

パンチパーマ「うい。じゃカメラマン交代で」

チャラ男「オレ?てかてかハメ撮りっすか!ハメ撮りックスじゃないすか!」

女「まって!やるから!チ○コ舐めるから!」
19: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:27:48 ID:QDJNZU0J32
黒ジャージ「うーし、降りろ。今日のこと親とか学校に言うんじゃねーぞ?」

女「ぐすっ…ぐすっ…」

角刈り「こっちにゃオメーのやらしいビデオあんだからな」

チャラ男「てか自業自得じゃね?カラコン無くして困ったヒト無視って行こうとしたし」

パンチパーマ「今どきネット社会だからねー。妙な気起こしたら人生終わるぞー」

女「言わない…。誰にも言わないから…二度と関わらないで」

黒ジャージ「いんや?ちょくちょく会おうぜ?携帯番号はこのチャラ男が持ってっから」

チャラ男「山崎だからザッキーニで登録しといたよん」

女「う…うえっ…うええ…」
20: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:28:56 ID:QDJNZU0J32
―――事務所―――

男「どもーす」

眼鏡「いらっしゃい。時間通りに来て偉いね」

男「急にメール来てビビりましたよ。しかも事務所がアパートだし」

眼鏡「もうすぐボスが来るから適当に座って」

男「…強面の人は?」

眼鏡「ああ、菊地なら別のお仕事。ここ基本なんでもやるからさ」

男「な、なんでもっ…こ、殺しとかも?」

眼鏡「うん」

男「ひぃぃ!」

眼鏡「うそうそ。昨日みたいに探しものしたり逆に隠し事手伝ったり運んだり取り行ったり、便利屋みたいなことだよ」

男「で、でも昨日…言うなって」

眼鏡「依頼人の事情は一切聞かずに引き受けるからね。金子くんの言うように危ない橋渡ることもあるんだ。だから念のためね」

男「も、もし引き受けた依頼が危ない橋だったら…どうすんすか?」

眼鏡「やりきるしかないよね。下手打ったら後が怖いし」

男「ノォォォォ!!!」
21: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:30:08 ID:Xk8R/bQB56
男「俺やめます!今までお世話になりました!」

眼鏡「まーまー落ち着いて」

男「そんなん聞いてなかったですもん!止めても無駄ですから!」

ガチャッ

ヒゲ「おいーす」

男「ぺぷしっ!」ドンッ

ヒゲ「ん?」

男(い、いかついオッサン来た…やっぱヤクザじゃ…)

眼鏡「お帰りなさい、ボス」

ヒゲ「杉原ちゃん、これなに?」

眼鏡「バイトの金子くんですよ。昨日から入ってもらった…」

ヒゲ「ああ、ああ。金子くんね!よろしく、僕は谷上!タニタニって呼んでね!」ガッチリ

男「ど、どーも」グッ

男(あ、握力すげ…プロレスラーと握手してるみたいだ)
22: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:31:10 ID:QDJNZU0J32
ヒゲ「電話伝いじゃちょい他人行儀になっちゃうけど、普段はこんな感じだからさ。リラックスしてちょ」

男「あ、アリガトウゴザイマス」

眼鏡「カタコトになってるよ」

男「あ、あの…大変言いにくいんですけど」

ヒゲ「ほよよ?なした?」

眼鏡「やめたいそうです」

男「あ、ちょ」

ヒゲ「あぁん?」ギヌロォ

男「……スンマセン」

ヒゲ「あのね、ボクゥ?お仕事ってぇ。そんな甘くないのぅ。ばぶー?」

男「ぶふっ」プッ

ヒゲ「ん?笑うとこあった?」

眼鏡「ないですね」

男「だって赤ちゃん…」

ヒゲ「ばぶーばぶー」

男「ぶふっ」プッ

ヒゲ「ナメとんな、この子」

男「ごめんなさい!ごめんなさい!」

ヒゲ「とりまー1ヶ月は続けんしゃい?それが最低限のマナー」

男「で、でも俺…学生だし、危ない仕事とか」

ヒゲ「だいじょび。クリーンな真っホワイト企業だから」

眼鏡「ボス、予約した時間に間に合わなくなりますよ」

ヒゲ「あいよ!金子ちゃん!行くよん!」

男「行くってどこに…!?」
23: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:37:24 ID:Xk8R/bQB56
―――回転寿司―――

強面「遅いっすよ。俺待ったんですから」

ヒゲ「ごめちょ!」

男「あ、昨日のチンピ……ゲフンゲフン!」

眼鏡「回転寿司は人気だからね。席取りさせてたんだ」

男「べ、別の仕事じゃ……」

眼鏡「新入りの歓迎も仕事の内。うちなんでもやるって言ったでしょ?」

ヒゲ「んじゃ座っちゃいなさい!せっかくの寿司が冷めるぞい?」

男「(寿司は冷めないだろ)」

眼鏡「今日は金子くんのお祝いだからいっぱい食っていーよ」

ヒゲ「僕はイクラならいくらでも食っちゃうよ!」

男「……」

強面「あーはっはっは!」

眼鏡「はははは」

ヒゲ「さ、金子ちゃん、ジャンジャン食いな!若いんだから!」

男「い、いや」

ヒゲ「あぁん?てめぇ俺の奢りじゃ食えねぇってのか?」ギヌロォ

男「い、いたーきあーす!!!」
24: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:41:03 ID:Xk8R/bQB56
眼鏡「改めて自己紹介しとく。ぼくは事務担当の杉原」

強面「俺は実務担当の菊地だ」

ヒゲ「そして僕がボスの谷上!タニタニって呼んでね!」

男「か、金子…です。よろしく」

強面「たぁぷり仕込んでやっからなぁ!覚悟しとけよ?」

男「いや、ぼ、ぼく…その…学生だし」

ヒゲ「よかったなー。早い内から就職先見つかって!」

男「えっ」

眼鏡「まーまーサーモン食いな。うまいよ」

男「ちょっ!待ってください!勝手に決めないで!」

強面「んだ、てめぇ?うちじゃ不満か?」

男「俺!将来は上京してでっかくなりたいんすよ!バイトはその為の軍資金稼ぎっていうか!」

眼鏡「エネルギッシュだなー。若さが有り余ってる」

男「だから!正直!ここで危ない橋渡って汚点残したくないし…」

強面「汚点だぁ!?カチ喰らわすぞコラァ!!」

ヒゲ「菊地、そういじめんな」

強面「た、タニさん…」
25: 名無しさん@読者の声:2014/8/28(木) 23:41:26 ID:Xk8R/bQB56
男「スンマセン…」

ヒゲ「金子ちゃんの気持ちはよーく分かった。頑張ってちょーよ」

眼鏡「ボス…」

ヒゲ「でもさ、金子ちゃん。きみの言ってることって矛盾してない?」

男「はい?してないっすよ」

ヒゲ「そうかな。僕から見るとね、きみってなんかその場しのぎっていうか、目先のことだけしか見えてないみたいな。そう見えるんだよね」

男「……!」

ヒゲ「でっかくなるとか浮わついてっけど漠然としてんし、目標立ててないだろうからやることなくて…なんとなくバイトして金貯めときゃいいかとか思ってない?」

男「……!」

ヒゲ「たいして優れた能力もなくてさ。かといってヤル気も起きない。でも大人になるまでの時間と環境に急かされちゃうじゃん」

男「……」

ヒゲ「そんでどうしていいか分かんないから大口叩いて守銭奴みたく金貯めて…言い訳臭く逃げ場作ったんでしょ?違う?」

男「…違う。そんなんじゃねーし」

ヒゲ「そーかい。でもきみからはそんなんがビシバシ伝わってくるよ」

男「……」

ヒゲ「ま、寿司食いねぇ。今日は歓迎会だぞい」
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うpろだ
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