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白兎「アリス! 私達のアリス!」
[8] -25 -50 

1: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:08:39 ID:Sk5yLArqZw
少女は走る 走る

その白い足は止まる事を知らない

その赤い目は風にぶつかり開け続けていられない

その長い耳は、たった一人の少女の声を捉えようとせわしく揺れる

腰にぶら下げた目覚まし時計の音は、その邪魔をする

辿り着いたのは、とある井戸

その向こうは、彼女の世界


2: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:08:58 ID:Sk5yLArqZw
SSです
地の文嫌い
原作の不思議の国のアリスが好きでSSとして見たくない

という方は見ない方がいいかもです
3: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:09:15 ID:Dsu7jkcuyE
走る走るメロス
4: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:09:38 ID:MtEPDD/kP2
じゃあ見ません
5: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:15:06 ID:s60l3.Ct7c
>>4
小学生かお前は

じゃあ見ますん
6: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:15:38 ID:DEPQDGNmG.
男「今俺は、とある井戸の前にいます」

男「……生きるのに疲れました」

底の見えない井戸の、底の底
確かにあるだろう水面に、水面に映る自分の顔に向かって語りかける

男「…飛び降りる」

決意は固く、苔だらけの井戸の口に手を掛ける
7: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:17:50 ID:WklyhewQAk
タイトル見て歪の国のアリスかと思った
8: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:19:26 ID:e8JHcrivnc
水あるなら死ににくくね?
9: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:19:31 ID:qdtJayzUvk
いいや井戸だね
10: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:21:57 ID:IY41cBvn0o
男「…っと」グッ

男「…頭から行かなくても逝けるだろうな、これ」ヨジ

男「底が見えねぇもん…」

ジリリリリリリ……

男「……」

ジリリリリリリ……

男「……」

ジリリリリリリ……

男「…なぁにこの音」
11: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:23:29 ID:wTCT8X5m4M
>>7
あれ?あたしいつ書き込んだっけ?
12: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:25:30 ID:C/EsOqUYxw
タッタッタッタッ……

鳴っていた目覚まし時計のアラームが止まり
代わりに足音が聞こえてきます

男「……あれか、俺を引き止めに来たってか
『話せば分かる!』とか言って」

男「無駄だぜ?
もう体前に軽く倒したら落ちれ……!?」

ドンッ


まさか突き落とされるとは、夢にも思ってませんでした
13: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:27:06 ID:ej1XEMAMdY
落wwwwちwwwwwたwwwww
14: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:27:37 ID:mqZWbQxoWM
紫煙
15: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:28:05 ID:ayxDgaoNKQ
男「―――ッ!?」

男「…っと…待っ…て…!?」

男「…ひいぃいぃい……」

ヒュォオオオオオオオオ……
16: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:28:41 ID:ayxDgaoNKQ
男「ま、だ…心の準…備がッ……」

男「…できて…なかっ…」

男「……怖…えぇ…!」

ヒュォオオオオオオオオ……
17: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:29:10 ID:hJ67OJlZoI
ていうか>>1さん酉つけねーの?
18: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:29:12 ID:ayxDgaoNKQ
男「だ…誰が…押して…」

男「…嫌ッ…だ……!」

男「……まだ…死にたく……!」

ヒュォオオオオオオオオ……


男「慣れた」
19: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:29:23 ID:PpfU4O9lE.
私怨
20: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:31:28 ID:LILMRX8tHQ
慣れwwwたwww

つC
21: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:32:30 ID:jea4yQfMpw
男「……深過ぎだろこの井戸」

ヒュォオオオオオオオオ……

何時までも見えてこない井戸の底

もうそろそろブラジルまで行っちゃうんじゃないかと、そう思った途端

スポーンと心地良い音と共に、体が放り出されました

男「!?」スポーン
22: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:35:32 ID:AkYREPUZEc
男「……」キョロキョロ

男「????」

男「…まぁ、ブラジルじゃあ無いんだろうな」

一目瞭然。

広がる野原も
その向こうに聳える山も
更にその上に広がる空も

どれ一つとして、ブラジルどころか世界中探しても見つから無さそうな景色が広がっています

だって

男「とりあえず色が、おかしい…」
23: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:38:54 ID:H5eUe.tjLc
空は黄色で、野原は青

男「……気持ち悪」

スポーン!

男「!?」ビクッ

?「へぶッ!」ドシャ

同じように、井戸から飛び出てきた一人の少女

少女「……」

男「(……うさ耳?)」

兎の耳の付いた一人の少女

真っ白なワンピースを着た少女
24: 蝶・専半島:2011/6/9(木) 19:38:56 ID:Dsu7jkcuyE
このスレは神が支援しています
25: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:39:22 ID:6gJdDcRjSM
地の文が丁寧語って……
26: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:42:09 ID:ayxDgaoNKQ
男「…おい?」

少女「……」

男「…」グイッ

少女「ッ…み…耳は引っ張っちゃ駄目、です…」

男「……」パッ


少女「…そうだアリスだ!!」バッ

男「あ?」

少女「お帰りなさい!!アリス!!私達のアリス!!」ダキッ

男「ぅい!?」

少女「アリス!アリスぅ!!」ギュムー

男「おいこら!痛い!痛いんだよ!」バコッ

少女「痛い!でもアリスに殴られるなら幸せ!気持ち良い!」

男「怖い!」
27: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:43:54 ID:tI7SKCVOJE
男「おら離せって」グイッ

?「離さない!もう離さないよアリス!
もうどこに…も……?」

男「……」

?「……?」ジッ

男「顔近ぇよ」

?「……どちら様ですか?」

男「まんまお前にその質問を返してやるわ」
28: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:54:56 ID:ayxDgaoNKQ
うし、名前変え忘れるミスもあったしとりあえずここまで!

1は歪みプレイ済みです
結構影響されてるかもです

とりあえず酉はこれにしておきましょうか

支援、アドバイス等ありがとうございます
放置はしないよう心掛けますので
出来れば最後までお付き合いして頂ければ嬉しい限りです

では、また後ほど書きにきます
29: ◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 19:55:27 ID:ayxDgaoNKQ
あらやだ酉忘れ

30: 名無しさん:2011/6/9(木) 20:01:31 ID:hJ67OJlZoI
歪アリやっぱかw
つC
31: 蝶・専半島:2011/6/9(木) 20:09:00 ID:sjK4Tuv5aE
オーケーだユウヤ君
支援
32: 名無しさん:2011/6/9(木) 20:35:21 ID:FNOnwiElUY
歪アり好きだぜww
つC
33:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:16:17 ID:PmyquluLE6
白兎「っと、はじめまして。私は白兎と申します」

男「そうか変な名前」

白兎「名前と言うより種族名に近いですかね?
自己紹介はこんな感じでいいですか?」

男「名前しか分かんなかったけどな」

白兎「えと、なんであなたはアリスじゃないんですか?」

男「いきなり存在否定されたんだが」
34: 名無しさん:2011/6/9(木) 22:17:49 ID:M5QpzCmIZE
>>25
可哀想に、童話を読んだことがないのか…
35:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:20:09 ID:DEPQDGNmG.
白兎「あ、いや!そういう訳じゃ無いんですけど」

男「どういう訳だよ」

白兎「あの井戸を覗きこんでるから、てっきりアリスかと…」

男「どういうことなの…」
36:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:24:46 ID:IY41cBvn0o
白兎「じゃ、質問を変えましょう!」

男「お願い」

白兎「あなたは誰ですか?」

男「……男。多分、いや絶対にお前の言ってるアリスって奴じゃない筈」

白兎「…男さんですね?
じゃ、どうしてあの井戸の前に居たんです?」

男「飛び降りて死ぬつもりだったんだよ」

白兎「…へ?」
37:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:26:28 ID:H5eUe.tjLc
白兎「死ぬつもりだった…?」

男「…あぁ、したらいきなり誰かさんに後ろから突き落とされて
気づいたらここだ」

白兎「あぁ、私ですね!」

男「だろうな」

白兎「や!でも死なずにすんで良かったじゃないですか!」

男「人の話聞いてた?」
38: 名無しさん:2011/6/9(木) 22:29:41 ID:uo2scn7/PE
男「…こっちからも質問していいか?」

白兎「どうぞ?幾らでも答えますよ?」

男「ここは、何処なのかな?」

白兎「……」

少女は初めは質問の意味が分からないという顔をしていましたが

やがてその答えを見つけたようで

白兎「この世界は、アリスの創った『不思議の国』です!」

男「……」

こう、言いました
39:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:36:29 ID:AkYREPUZEc
男「……何となく、自分の置かれた状況が理解できた」

男「あの井戸はここに繋がってた訳?」

白兎「というより、私が一緒だったから此方に繋がったんですね」

男「…不思議の、国ね」

白兎「はい!素敵な所でしょ!?」

男「空も野原も気味悪い色してるんだけど?」

白兎「仕様です!」

男「どんな仕様だ」
40:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:38:52 ID:jea4yQfMpw
男「んで、アリスさんは何処なの」

白兎「…それが…」

男「……?」

白兎「見つからないんですよ、ね…」

男「見つからない?」

白兎「来なくなっちゃったんです
アリスが初めてこの国に来て…それ以来一度も…」

男「ふうん」

白兎「人事ですね…」

男「人事だからね」

白兎「むぅ…」

男「ちゃんと聞くから続けて」

白兎「……」
41:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:40:35 ID:DEPQDGNmG.
白兎「不思議の国は、アリスがいる事で成り立っています。存在しています」

白兎「この国はアリスを育てる為に存在するんだと、聞きました」

男「……」

白兎「でも、10年間以上肝心の彼女が居なくって…」

男「で、お前は探しに出てきてた訳か」

白兎「そういう訳です」
42:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:46:00 ID:tI7SKCVOJE
男「アリスを探しに行く必要ってあるの?」

白兎「へ!?」ガバッ

男「っ…急に大声出すなよ」

白兎「あ、す、すいません…!
で、でもアリスを探さなくて良いって…」

男「来ないなら来ないでいいだろ
そこまで執着する必要も…」

白兎「何言ってるんですか!?馬鹿ですか!?馬鹿なんですか!?」

男「言ってくれるじゃねぇか」
43:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:48:29 ID:uo2scn7/PE
男「アリスが居なくても
不思議の国は消える訳でもないんだろ?」

白兎「そんなことですか!
不思議の国も多大なるダメージを受けてますよ!」

男「例えば…?」

白兎「ん!」ビシッ

男「白兎の眼がどうした」

白兎「よく見て下さい!」

男「赤いな」

白兎「色は生まれつきです
ん!!」

男「ん!!じゃないよ分かんねーよ」

白兎「視力がどんどん落ちてるんですよ!!」

男「見ただけで分かるか馬鹿」
44:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:55:50 ID:AkYREPUZEc
白兎「さっき、この国はアリスを育てる為に存在するって言いましたね」

男「あぁ」

白兎「育てると言うのは、別に算数や英語を教える訳じゃありません」

男「道徳的な面を育てるとか?」

白兎「それも少し違いますね
アリスは生まれながらに不完全な存在です」
45:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:56:40 ID:C/EsOqUYxw
白兎「足りないそれらを不思議の国の住人が、アリスと遊ぶ事で人として作り上げる
ここは、その為の世界なんですって」

男「よく分かんないわ」

白兎「実際、細かい事は私も分かりませんがね!」

男「その自信に溢れた態度は何処から来てるんだ」
46:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:58:37 ID:Sk5yLArqZw
白兎「けど、アリスが来ないとなると話は別です」

白兎「アリスに足りない部分は、『住人達が直接、分け与えなければならない』んです」

白兎「ここではそれを、『アリスへの献上』と呼んでます」

男「……献上」

白兎「基本は、『自分には最も必要無いと思ったもの』が、アリスに献上されていきます」
47:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 22:59:37 ID:jea4yQfMpw
男「…で、お前は」

白兎「はい!視力を献上する事にしました!
私にはこの自慢の耳がありますからね!」ピコピコ

男「視力って…」

白兎「でも、完全に視力が無くなる前に、もう一度アリスの顔は一目見ておきたいですね!」

男「……」
48:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 23:03:47 ID:IY41cBvn0o
男「じゃあ、この景色が気味悪い色してるのは…?」

白兎「そうですね
この景色はアリスに『色』を献上してるらしいです」

男「なる程、そういう仕様なんだな
…つか色って、大事なもんじゃないの?」

白兎「例外も有るみたいなんです
特定の物、人からしか与えられないものも有りますからね」

白兎「女王様なんかも、それに当てはまってますね…」

男「女王様?」

白兎「この国で二番目に偉い人です!
私をあなた達の世界に送り込んだのも女王様ですよ」

男「二番目?」

白兎「当然、一番はアリスですがね?」
49:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 23:05:38 ID:IY41cBvn0o
白兎「とりあえず説明は以上ですね…
ちなみに、この説明も全部女王様の受け売りなんですが」

男「本当に、長ったらしい説明だな」

白兎「ふぅ…喋り過ぎました…」

男「だろうね」

白兎「全部説明したら喉が枯れちゃいます…」ケホッ

男「とりあえず、水でも飲みにいくか?」

白兎「ありがたいです…」
50:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 23:07:59 ID:tI7SKCVOJE
男「不思議の国なら、メルヘンチックな泉でもあるんじゃないの?」キョロキョロ

白兎「っとですね…
お茶会にでも行ってみます…?」

男「お茶会?」

白兎「はい、帽子屋さんが毎日のようにお茶会を開いてるんです」

男「帽子屋なのに?」

白兎「細かい事気にしちゃ負けです」
51:
◆AlicexxO96:2011/6/9(木) 23:13:09 ID:tI7SKCVOJE
今晩はここまでですね

あやや、初っ端から説明パートです
文字数が多いこと多いこと

長い目で見てくれたら嬉しいです

ではでは
52: 蝶・専半島:2011/6/9(木) 23:18:25 ID:y2zfpJx/KY
私の目は切れ長でイケメンです
53: 名無しさん:2011/6/9(木) 23:21:43 ID:SJ78b/5rEM
>>51
なかなか良かった
紫煙
54: 名無しさん:2011/6/10(金) 12:29:02 ID:eyiXSnv7S6
結構重そうな話だけど支援
55:
◆AlicexxO96:2011/6/10(金) 20:53:41 ID:Sk5yLArqZw
男「とりあえずその帽子屋に行くのね」

白兎「そう遠くは無いですからね」

男「じゃ、行くとしようかね」スタスタ

白兎「あ、待って下さいよ!道分かるんですか?」

男「いんや、分からん」

白兎「私が前歩きますから!」タッタッ
56:
◆AlicexxO96:2011/6/10(金) 20:57:44 ID:jea4yQfMpw
男「…思ったんだけどさ」

白兎「はぁい?」

男「俺もアリスに何かを献上しきゃいけないのか?」

白兎「…そうですね
恐らく今も男さんから何かが献上されています……」

男「一度も会ってない奴に何かをやらなきゃなんねえのか」

白兎「それは…ごめんなさい…
私の不注意で巻き込んじゃって…」

男「まぁ、自分にとって一番必要無いと思ったものなんだろ?
なら別に構わないが…」
57: 名無しさん:2011/6/10(金) 21:13:05 ID:ayxDgaoNKQ
男「…童貞要らない、とか言ったら
俺は脱童貞できたのかしら」

白兎「アリスは女の子ですから、それを貰ってもね…」

男「そうだよな…」


白兎「それに」

男「言うな」

白兎「名目だけ脱童貞したところで虚しくなりません?」

男「言うなと言っただろうが!」
58:
◆AlicexxO96:2011/6/10(金) 21:14:36 ID:IY41cBvn0o
男「……」ジッ

白兎「…どうかしました?」

男「その耳が気になる」

白兎「これですか?」ピョコピョコ

男「取れるの?」

白兎「取り外し及び飛行可能の偵察機ユニットにできます!」

男「凄い」

白兎「嘘です!」

男「だろうね」
59:
◆AlicexxO96:2011/6/10(金) 21:25:03 ID:AkYREPUZEc
白兎「ん、もうそろそろ見えて来ますよ?」

男「思ってたより近いな」


白兎「帽子屋さん!居ますかー?」

男「あら、アンティークなお店」

帽子屋というよりは喫茶店という感じ
おまけのように端に並べられた沢山の帽子

帽子「おや?白兎ちゃんじゃないか
帰って来てたんだね」

白兎「お久しぶりです!」

出てきたのは、大きなシルクハットを被った男の人
60:
◆AlicexxO96:2011/6/10(金) 21:46:45 ID:tI7SKCVOJE
帽子「今日はどういったご用件かな?
キャスケット帽?ニット帽?」

白兎「あ、いえ…」

帽子「白兎ちゃんの耳が収納可能なロップイヤー帽子なんかもあるよ?」

白兎「買います!」

男「おぅい」
61:
◆AlicexxO96:2011/6/10(金) 21:50:18 ID:PmyquluLE6
白兎「ね!男さん!これどうでしょうか!
似合ってます!?」

男「耳が垂れて痛そうだな」

白兎「実質結構痛いです」

男「脱いどけ」


男「お茶会はやってないんですか?」

帽子「お茶会しに来てくれたのかい?」

帽子「それは嬉しいけど、生憎今日のお茶会はさっき終わったばかりなんだ」

白兎「あ…そうなんですか」
62:
◆AlicexxO96:2011/6/10(金) 21:54:50 ID:ayxDgaoNKQ
帽子「んー、でもせっかく来てくれたんだし
お茶も余ってるからね」


帽子「準備するよ!
お菓子は無いけどいいかい?」

男「…いいんですか?」

帽子「いいも何も、僕は誰かとお茶するのは大好きでね!」

帽子「君達が良いなら好きなだけゆっくりしてってくれよ?」

白兎「手伝いましょうか?」

帽子「いや、みんなのお茶を準備するのも楽しみの一つなんだ
ま、座っててよ!」
63: 名無しさん:2011/6/10(金) 22:37:31 ID:C/EsOqUYxw
帽子「常連のトランプ兵達は言葉を失ったから、話し相手がいなくて退屈だったんだ」

帽子「紅茶だよ。なんなら緑茶もミルクもあるけど」カチャ

男「あ、どうも」

白兎「枯れかけの喉に染みるねぇ…」

帽子「さ、少年が誰かも気になるけど、白兎ちゃんが帰って来たってことは…」

帽子「アリスは、どうだったんだい?」

白兎「……」

男「……」ズズッ

?「……」
64: 名無しさん:2011/6/10(金) 22:38:39 ID:C/EsOqUYxw
白兎「…見つかりませんでした」

帽子「そうか、まぁしょうがないよね…」

男「差し支えなければ」

帽子「ん?」

男「帽子屋さんは、アリスに何を…?」

帽子「何を、献上したのかって…?」

男「……」コクン

帽子「……」

帽子「僕はね…」

帽子「アリスに、髪の毛を、与えているんだよ…!」

男「……」

男「…!?」

?「……」
65: 名無しさん:2011/6/10(金) 22:45:18 ID:PmyquluLE6
帽子「僕は帽子屋だからね
一年中帽子をかぶってるんだ」

帽子「見せる事の無い髪の毛は要らないなと思ってね」

男「…変に濃いキャラですね…」

帽子「頭は薄いけどね!」

男「……」イラッ

白兎「本当に、申し訳ないです…
みんなの期待を背負って探しに行ったのに……」
66: 名無しさん:2011/6/10(金) 22:47:47 ID:C/EsOqUYxw
帽子「まぁ白兎ちゃんはよく頑張ったよ
そんなに自分を責めることはない」

白兎「はい…」

帽子「これからは、どうするつもりなの?」

白兎「…また女王様の所に行って、アリスのいる世界におくってもらいます」

男「……」

帽子「…そうか、頑張ってね」

白兎「はい!」
67: 名無しさん:2011/6/10(金) 22:51:40 ID:PmyquluLE6
帽子「で、君は誰なんだい?初めて見る顔だけど」

男「ん、アリスと勘違いされてそいつに連れて来られた人間です」

白兎「え、えへー」

男「というか間違えるか普通
こんな格好してるのかよアリスって」

白兎「あ、あんな所に思わせぶりに立ってるのが悪いんですよ!」

男「思わせぶりて」

帽子「相変わらずせっかちだね」

?「……」

68: 名無しさん:2011/6/10(金) 23:01:23 ID:IY41cBvn0o
帽子「で、君も白兎ちゃんについて行くと」

男「まぁ、そうなりますね」

帽子「そうか、城は遠いよ?
気をつけてね」

男「まぁそれなりに」

?「……せぇなぁ」ボソッ

男「……ん?」

白兎「どうかしました?」

男「……いや」

?「……」
69: 名無しさん:2011/6/10(金) 23:09:02 ID:IY41cBvn0o
男「……」

?「……」

男「……」

?「……」

男「ちょっと聞きだいことがあるのだけど」

帽子「何かな?」
70: 名無しさん:2011/6/10(金) 23:11:47 ID:IY41cBvn0o
男「さっきからずっと机に突っ伏してる、こいつは何?」

?「……」

白兎「……あ!」

帽子「あぁ、その子はね…」

男「寝てんの?」

?「…寝てねぇよ」

男「!?」ビクッ

帽子「うちの常連さんだよ」

白兎「山鼠ちゃん!」

山鼠「……頭に響くから大声だすんじゃねぇ…」ムクッ
71:
◆AlicexxO96:2011/6/10(金) 23:21:24 ID:DEPQDGNmG.
とりあえず、今日はここまでにしておきましょうか!

酉つける癖が無いんで基本忘れてますwww

因みに最後のヤマネちゃんは原作では眠り鼠となってますぬ
冬眠鼠とも書くようですが

個人的にヤマネと書いた方が可愛いのでヤマネにしてますw

只今風邪を引いてるので明日来れるか分かりませんが

ごゆっくりお付き合いくださいな
72: 名無しさん:2011/6/10(金) 23:52:23 ID:OO6kRpOdXY
続き楽しみにしてるよ!
ともかくお大事に!
73: 名無しさん:2011/6/11(土) 00:03:16 ID:TarKtNQWHs
面白い!支援
無理しないでねー
74: 名無しさん:2011/6/11(土) 19:59:37 ID:eyiXSnv7S6
C
キャラのスペックおくれ
75:
◆AlicexxO96:2011/6/11(土) 22:31:15 ID:C/EsOqUYxw
>>72
ありがとうございます
体調もある程度落ち着いて来たのでのんびり更新していきますねん!

>>73
支援ありがたいです!
無理なんてとんでもない
風邪如きで倒れてられませんからねー

>>74
スペックですかー
今日の更新の最後にでもまとめておきますぬ


ではでは続きをば
76: 名無しさん:2011/6/11(土) 22:34:53 ID:PmyquluLE6
帽子「お茶会が終わってもずっとさっきの調子でね」

山鼠「…なんだなんだ。見慣れねえ顔があんな…?」ジッ

男「顔が近ぇよ顔が」

白兎「山鼠ちゃんは昔からの私の親友ですよ!」

男「ふぅん…」
77: 名無しさん:2011/6/11(土) 22:40:48 ID:AkYREPUZEc
山鼠「誰かと思ったらシロかよ」

白兎「山鼠ちゃんまた隈増えたねぇ…」

山鼠「んなこたどうでもいい
アリスはどしたアリスは」

白兎「うぇ?あ…その…」

山鼠「…冗談。さっきの話しは聞いてたから
まぁしょうがないわな」スック

男「……」

山鼠「……ぁ?」
78: 名無しさん:2011/6/11(土) 22:47:47 ID:C/EsOqUYxw
その少女は立ち上がりこちらを見上げてきました
第一印象は「ちっさい奴」だなと

白兎の肩くらいまでしか背が無く、その華奢な体を薄汚れたオーバーオールが包んでいます

次に印象的なのは、目の周りの隈

異様な程黒ずんだそれを見ていたら
その少女と目があっていることに気づきました

山鼠「…人の顔や体ジロジロ見てんじゃねぇよ、ロリコン野郎」

あと、驚くほど口が悪いです
79: 名無しさん:2011/6/11(土) 22:53:00 ID:C/EsOqUYxw
男「いきなりロリコン野郎呼ばわりとか
いきなりロリコン野郎呼ばわりとか」

白兎「お、男さん落ち着いてっ」

男「この際開き直ってやろうか」

山鼠「何ブツクサ言ってんだロリコン野郎」

男「よぉしそこで打ち止めだ
三度目は無いぜお嬢ちゃん」

山鼠「ロリコン野郎」

男「よしきた今日から俺はペドフィリア野郎だ」

白兎「そこまでは言って無いから!」
80: 名無しさん:2011/6/11(土) 22:56:58 ID:ayxDgaoNKQ
男「別に性的な目で見てた訳じゃないのにね」ウジウジ

山鼠「自分でペド認定した時点で救えねーから」

白兎「山鼠ちゃんもそんな挑発しないでったら」

男「……お前の体を心配してるだけなのにね」ウジウジ

山鼠「……はぁ?」

白兎「ウジウジしないで下さいよ
気持ち悪いですよ」

男「罵倒され続けてMに目覚めそう」
81: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:00:14 ID:ayxDgaoNKQ
男「お前って白兎と同い年な訳?」

山鼠「…そうだけど?」

男「ならヤバいだろ
お前飯ちゃんと食ってんのか?」

山鼠「それなりのもんは食ってるよ
余計なお世話だっての…」

男「じゃあ、ちゃんと寝てるか?」

山鼠「…っ…」

男「……?」


白兎「……山鼠ちゃんがアリスへの献上に選んだのは、『睡眠』なの」
82: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:04:45 ID:AkYREPUZEc
山鼠「……言ってんじゃねぇよシロ」

男「睡眠…?」

白兎「山鼠ちゃんの体が寝ることを拒み続けちゃうんだ」

帽子「だけど、睡魔には襲われるらしくてね」

帽子「お茶の葉に含まれるカフェインって聞いたことあるでしょ?」

男「興奮剤、強心剤になる奴?」

帽子「そう。
毎日お茶会に出て、お茶を飲んで
脳をずっとカフェイン漬けの興奮状態にさせてるんだって」

男「そんなんで大丈夫なの?」

帽子「さぁ?僕の体じゃないし分からないけど」
83: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:19:21 ID:vmvGe1KNEw
面白かったです!

っC
84: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:19:54 ID:BDKRTRECcU
あ、1さんお大事に!

85: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:21:23 ID:ayxDgaoNKQ
山鼠「……寝っ転がって目ェ閉じてたら
ある程度体力は戻んだよ」

帽子「でも、眠れない」

山鼠「ッ……」

白兎「アリスが帰って来るか
それこそ死ぬまで、永久の眠りにつくまでは」

白兎「山鼠ちゃんは眠れないんですよ」

男「……アリスが帰ってくれば、献上した物は返ってくるんだ?」

白兎「……実際の所は分かりません
前例がありませんから」

男「じゃ、なんで」

白兎「女王様がそう言ってましたから……」

男「……」
86: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:23:49 ID:uo2scn7/PE
山鼠「……どいつもこいつも口が軽過ぎなんだよ」

白兎「だって男さんに誤解されるのも嫌でしょ?」

山鼠「なんでこいつが出てくるんだよ…
今日会っただけの奴だろ」

男「あ」

山鼠「…なんだよ」

男「白兎」

白兎「はい?」

男「女王様の所行くんだろ
こいつも連れてくぞ」

山鼠「はあぁ!?」

白兎「元からそのつもりですよ!」
87: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:27:57 ID:tI7SKCVOJE
山鼠「待てよ待てよ!
シロはともかくてめぇは関係ないだろ!
首突っ込んできてんじゃ」

男「そんな話聞いちゃった以上ねぇ…」

男「俺も白兎についてくから関係あるし」

山鼠「うっぜぇ…うぜぇよお前…」

男「罵倒には慣れた
俺はもう無敵だ」

白兎「気持ち悪いですよ?」

男「快感だ」
88: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:29:51 ID:96TVUWlwC6
山鼠「第一、俺がお前らについてく意味が分かんねーんだよ!」

男「アリスを捜すなら一人より二人
二人より三人の方がいいでしょ」

男「見つかればお前もぐっすり眠れるんだぜ?」

山鼠「うぐ…」


山鼠「ぼ、帽子屋もなんか言って…」
帽子「いってらっしゃい?」

山鼠「く、れ…?」

帽子「いってらっしゃい?」
89: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:33:55 ID:uo2scn7/PE
山鼠「う、裏切ったな!毎日お茶会に出てやってんのに!」

帽子「人聞きの悪いな
僕はお茶を飲みながら話す相手が欲しいんだ」キュッキュッ

帽子「山鼠ちゃんは飲んだらすぐ机にぶっ倒れてるじゃないか」カチャカチャ

山鼠「なっ…」

帽子「それはそれで商売の邪魔になるしね」フキフキ

山鼠「は、薄情者ぉ!!」

帽子「残念、薄いのは頭だけなんだなこれが」ピカピカ

男「何その自虐聞くに耐えない」
90: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:38:38 ID:tI7SKCVOJE
帽子「大体何を拒むの
少年の言ってる事は合理的だよ」

帽子「どうせ暇なんだから行っておいで」

山鼠「くっ…この…」

帽子「なぁに、まだ駄々をこねるのかい?」

山鼠「このハゲ!」

帽子「……」ドドド…

帽子「…命令だ、今すぐ出て行け」ゴゴゴ…

山鼠「!」

男「うわ、人にネタにされるの嫌うタイプの人だ」

白兎「質悪いですね…」
91: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:42:15 ID:C/EsOqUYxw
山鼠「追い出された…」

白兎「山鼠ちゃんの引き抜きに成功!」

男「ミッションコンプリッ」バッ

山鼠「帽子屋に居られないとなると、行くとこねぇしな」

白兎「何言ってるの!
山鼠ちゃんの居場所はここだよ!」

山鼠「シロ……」

男「ヤバい俺の蚊帳の外っぷりがヤバい」
92: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:51:41 ID:wEEnoyyTxM
白兎と山鼠かわええのう(*´∀`*)
93:
◆AlicexxO96:2011/6/11(土) 23:54:03 ID:tI7SKCVOJE
あーい今日はここまで

とりあえずスペックという声がありましたので


年齢は19そこら
人間
『?』を献上

白兎

全体的に白い
『視力』を献上

山鼠
眠り鼠(ヤマネ)
全体的に口悪い
『睡眠』を献上

こんな感じなのですかねぇ

風邪悪化しないようにとっとと寝ます

ではでは、読んでくださった方々ありがとうございました

また明日来れたら、よろしくです!
94: 名無しさん:2011/6/11(土) 23:58:23 ID:3c.ji7veHI
1おつおつーん(^O^)

95: 名無しさん:2011/6/12(日) 12:12:55 ID:eyiXSnv7S6
支援
SS批判もあるけど放置とかしない限り叩かれることもないからね
頑張って
96:
◆AlicexxO96:2011/6/12(日) 20:43:00 ID:jea4yQfMpw
>>83>>84
ありがとうございます!
あれですよね、自分の書き込みが遅かったからもう終わったと思ったんですよね…w
申し訳無いです

>>85
可愛いキャラを書くのは苦手なんですよね実はwwそう言って貰えたら凄い嬉しいです

>>94
読んで下さってありがとうございますねん!

>>95
あのスレはROMらせてもらいました
とりあえず放置はしませんよ!
放置する位なら未完庫にぶち込んで貰います
頑張りますよー

ではでは、のんびり書いて行きましょうか
97: 名無しさん:2011/6/12(日) 21:07:03 ID:jea4yQfMpw
山鼠「で?」

白兎「ん?」

山鼠「ん?じゃねぇよ
こっからどうすんだって話」

男「女王の城に行くんじゃないの」

白兎「んー、城は遠いですからね
ここからだと一週間以上はかかりますよ」

山鼠「しんどいなぁ…」

男「腹減った」グゥ

山鼠「お前自由だな」
98: 名無しさん:2011/6/12(日) 21:31:35 ID:AkYREPUZEc
白兎「とりあえず、買い出しです
食糧無しでの長旅は流石にキツいです」

男「ほう」グゥ

山鼠「……」

白兎「ついでに、ご飯にしましょう
男さんの口に合うかは保証できませんが」

男「いいと思う」グゥ

山鼠「どこに行くんだ?」

白兎「すぐそばに公爵の城がありますから
その城下町へ」

男「いいと思う」グゥ

山鼠「そうかよ。じゃあさ」

男「…」グゥ

山鼠「お前腹の音うるっせぇよ」
99: 名無しさん:2011/6/12(日) 21:48:02 ID:DEPQDGNmG.
白兎「人参食べます?」ゴソゴソ

男「食べます」グゥ

山鼠「なんで服の中に人参があるのか知りたい」

白兎「非常用ですよ、どうぞ」

男「美味」カジカジ

山鼠「良かったな
あとさっきから喋り方ぶっ壊れてっぞ」

白兎「で、山鼠ちゃん何か言いかけてませんでした?」

山鼠「ん、あぁ
いや、お茶が飲めなくなったからさ」
100: 名無しさん:2011/6/12(日) 21:55:56 ID:IY41cBvn0o
山鼠「代わりの興奮剤がないとなって思ってさ」

山鼠「でなきゃ俺、アリスどころかただの足手まといになるかんな」

男「興奮剤ねぇ」

白兎「ヒロポンとかですか?」

山鼠「八割方俺死ぬわ」
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