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魔王「何この子超弱い!」
[8] -25 -50 

1: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:25:15 ID:GoOVcwF126
勇者「あ、あああああなたが魔王ね!!」
魔王「・・・1人でのこのこと殺されに来るとは殊勝な事だ。
ふむ、まさか勇者がこんな歳若い娘とはな・・・ククク」
勇者「う、うるさい!ここで会ったが百年目!世界に平和を取り戻すために
あなたを倒してみせる!」
魔王「いいだろう。倒せるものならしてみるがいい。・・・さぁかかってくるがよい!」
勇者「言われなくとも!てやー!!!」

ズルッ
ドテッ

勇者「ふぎゃっ」
魔王「えっ」



198: 名無しさん@読者の声:2012/1/18(水) 00:29:59 ID:2gxkR.B2dQ
面白いwww

支援CCCC
199:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/18(水) 20:51:25 ID:GoOVcwF126

私達は兄の転移魔法で村へと帰還した。
魔王城の皆さんと過ごした一ヶ月、軽骨だが楽しかったのは揺ぎ無い真実。
覆せない事実だ。どうしようもない。
戦士くんが声を荒げ私を叱咤した意も理解している。
世間から見て、痩せても枯れても勇者と魔王というレッテルは拭えないのだ。
もし今回の事が村だけでなく、世間に知れ渡っても、反駁出来ない。
魔王さんと世界の人達を同時に守れたらいいのに。
魔王さんが魔王である限り、やはりそんな事は無理なのだろうか。


200:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/18(水) 20:51:46 ID:GoOVcwF126

−−−

勇者と賢者の家



勇者「・・・」

賢者「・・・」

賢者「お、おかえり」

勇者「・・・うん、ただいま」

賢者「・・・」

勇者「・・・」

賢者(何だろうこの異様な気まずさは)


201:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/18(水) 20:52:08 ID:GoOVcwF126

賢者(こんなに落ち込むとはやっぱり彼処に居座るのは間違いだったな)

賢者(少し違うがまるでストックホルム症候群と似たような感じだ)

賢者(まあ村人達から向けられる疎まれた目もあるのだろう)

勇者「・・・ねぇ、お兄ちゃん」

賢者「えっ!?あ、あー、・・・何だ?」

勇者「村、酷いね・・・」

賢者「・・・えっと」

勇者「これ、全部魔物のせいなの?」

賢者「あぁ・・・」


202:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/18(水) 20:52:25 ID:GoOVcwF126

賢者「・・・そうだ。さっきも言ったがこの村の惨状は全て魔物の仕業だ」

勇者「実際この目で見て、本当に、村の被害がひどくって・・・私」

賢者「・・・」

勇者「やっぱり、この一ヶ月、取り返しの付かないことしたんじゃ」

賢者「勇者、過ぎたことは仕方ないよ。どうしようもない。・・・側近だっけ?あいつも言っていたじゃないか。誰かが責任を背負えば良いってものじゃないよ」

勇者「うん、でも・・・」

賢者「・・・はぁ」

賢者「疲れているだろう?今日はもうゆっくりお休み」

勇者「うん・・」


203:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/18(水) 20:52:44 ID:GoOVcwF126

−−−

勇者の部屋



勇者「・・・」

『この一ヶ月何をしていたのかしら』

『選ばれし勇者と豪語していたのは誰だったのかね』

『そもそもあんな臆病な村娘に全てを任せるのが間違いだったんだよ』

『親が居なくて可哀想だけど、そうも言ってられないね』

『やはり普通に旅に出た方が得策だったんだよ。可哀想に、馬鹿な兄を持って』

勇者「・・・・」

『お前は勇者でコイツは魔王じゃねえのかよ!!何仲良くなってんだよ!!啀み合うべき敵じゃねえのかよ!!』

『この一ヶ月、貴女が魔物とのうのうと修行していた間の話よ』

『魔王様が破門したんだから、今の貴女は敵ですよ。勇者さん』

『また強くなったら此処に来ると良い。いつでも相手してやるよ』

勇者「もう、よく分かんないや」



204: 名無しさん@読者の声:2012/1/18(水) 22:20:16 ID:5RBL5NS2bY
支援
205: 名無しさん@読者の声:2012/1/19(木) 13:30:32 ID:2BGOPg1qkI
おいついた!しえん!
っきのこの山
206: 名無しさん@読者の声:2012/1/19(木) 16:31:26 ID:VPFdW/w.PY
悲しいけどこれも戦争なのよね…
207: 名無しさん@読者の声:2012/1/19(木) 20:45:31 ID:5RBL5NS2bY
支援私怨試演
208: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/19(木) 23:57:46 ID:GoOVcwF126


ドンドンッ


賢者「?」ガチャ

戦士「よう」

賢者「戦士!どうしたんだ。一体何の用だ?」

戦士「夜分遅く悪い。勇者ちゃん、起きてる?」

賢者「さっき寝るように言ったばかりだ。疲れているだろうからもう寝たと思うけど?」

戦士「ふうん・・・」

賢者「?」

戦士「お邪魔しまーす」

賢者「えっ、ちょっ」


209: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/19(木) 23:58:01 ID:GoOVcwF126

賢者「おい戦士、お前俺の話聞いてたか?」

戦士「聞いてた。ちゃあんと聞いてたぜ。疲れてるからもう寝てるかもしれないって」

賢者「分かってんなら今日の所は引き返して欲しいんだけど。常識的にも考えて」

戦士「オレが簡単に引き返す男に見えるか?」

賢者「・・・いや。見えない」

戦士「起きてたらそれに越したことはないけど、寝てたら起こすまでだ」

賢者「単刀直入に言う。迷惑だ」

戦士「ごめんごめん」



210: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/19(木) 23:58:18 ID:GoOVcwF126


戦士「・・・あのさ」

賢者「何?」

戦士「もしかして賢者も一緒に付いてくるつもりじゃないだろうな?」

賢者「・・・部屋に若い男女2人きりとか危ないだろ。しかもお前」

戦士「うーわ、全く信用されてねー。心配すんなよおにーさん。やましい事はしないから」

賢者「・・・本当か?にわかに信じがたいんだが」

戦士「本当だっつーの!信じろよ!シスコンは帰れ!」

賢者「ここ俺の家」



211: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/19(木) 23:58:33 ID:GoOVcwF126

−−−

コンコン

勇者「・・・?」

勇者「お兄ちゃん?」カチャ

戦士「よっす」

勇者「せ、戦士くん・・・!?」

戦士「悪いな夜遅いのに。しっかし、いつ見ても質素な部屋だなー。もうちっと女の子らしい内装しようぜ」

勇者「え?え?どうして?何で急に?」

戦士「ぬいぐるみを置くとか、カーテンの色をピンクにするとか、もっと色々あるだろうよ」

勇者(無視・・・)


212: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/19(木) 23:58:51 ID:GoOVcwF126

戦士「・・・寝てた?」

勇者「え・・・う、ううん・・・?起きてた・・・」

戦士「やっぱり、そうだと思った」

勇者「うん・・・?」

戦士「どうせ色々難しい事考えて眠れないんだろ?」

勇者「・・・・う」

戦士「・・今日色々あったもんな。オレも話の展開についていけてねえし」

勇者「・・・そう、だね」



213: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/19(木) 23:59:11 ID:GoOVcwF126


戦士「まさか、勇者ちゃんと魔王が修行していたなんて思いもしなかったし」

勇者「うぅ・・・」

戦士「何のための勇者やら魔王だか分かんねえし、仲睦まじく会話してたし、何より本来の目的と違う事してたから脳の処理が追いつかねーよ」

勇者「・・・お、怒ってる、ね」

戦士「当たり前だ、馬鹿」

勇者「ご、ごめん・・・」

戦士「・・・まーあの時はオレも頭に血が昇って色々と酷い事言っちまったな。悪かった。ごめん」



214: 名無しさん@読者の声:2012/1/20(金) 07:21:44 ID:ypGmimbIno
なんかこの戦士は実際にいたら仲間になりたくないレベル
215: 名無しさん@読者の声:2012/1/20(金) 13:00:48 ID:zeZgsGkyLM
仲間にしたら後ろから刺される可能性を考えてしまう
216: 名無しさん@読者の声:2012/1/20(金) 14:56:41 ID:huAFCDdjR.
>>215
仲間にして1ヶ月でこっちが後ろから刺したくなるレベル
217: 名無しさん@読者の声:2012/1/20(金) 15:18:09 ID:xea6T4XEgE
でも戦士普通の人間の反応だよな
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