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魔王「何この子超弱い!」
[8] -25 -50 

1: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:25:15 ID:GoOVcwF126
勇者「あ、あああああなたが魔王ね!!」
魔王「・・・1人でのこのこと殺されに来るとは殊勝な事だ。
ふむ、まさか勇者がこんな歳若い娘とはな・・・ククク」
勇者「う、うるさい!ここで会ったが百年目!世界に平和を取り戻すために
あなたを倒してみせる!」
魔王「いいだろう。倒せるものならしてみるがいい。・・・さぁかかってくるがよい!」
勇者「言われなくとも!てやー!!!」

ズルッ
ドテッ

勇者「ふぎゃっ」
魔王「えっ」



219: 名無しさん@読者の声:2012/1/20(金) 18:17:37 ID:dw4OcSXloU
>>218
禿同
典型的な自己中野郎だぜ
220: 名無しさん@読者の声:2012/1/20(金) 20:35:05 ID:CO20nL.cqw
だがしかし、これが今の日本人の実態なのです

戦士日本人ちゃうけど


おもろいねーこれ
支援
221: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/20(金) 23:49:32 ID:GoOVcwF126


戦士「でも、魔物もいつかは殲滅しなくちゃいけないんだ。気持ちは分かるけど、いつまでも落ち込んでられない。弁えなくちゃいけないんだ」

勇者「・・・そうだけど、でもやっぱり、あそこまで良くしてくれた方達を倒すのって・・・」

戦士「そうして倒すべき相手を倒さず世界が朽ち果てていくのを放って置くのは、みんなを裏切った事にはならないのか?」

勇者「う・・・」

戦士「お前は甘すぎるよ。そして誰よりも優しすぎる。・・・何で勇者に選ばれたんだろうな」

勇者「分かんない・・分かんないよそんなの私だって聞きたいよ・・・。私だって、勇者になんかなりたくなかったよ」

戦士「・・・」


222: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/20(金) 23:49:47 ID:GoOVcwF126

勇者「だって私、戦士くんの言う通り凄く弱いし気も小さいし臆病だし、直ぐに人に甘えちゃうし、自分のするべき事もしなくちゃいけない事もよく分かんなくなってきた。才能もないよ何もないよ。どうして私なの・・・何で私なの」

戦士「・・・」

勇者「魔王さんも世界の人達も守りたい。救いたいよ・・・。これって我儘なのかな。無理なのかなあ・・・」

戦士「・・・どうしてそこまで魔王に執着出来るんだ?良くしてくれただけじゃないよな?」

勇者「あっ・・・・!・・そ、それは・・・」

戦士「確かに変な魔王だけど。・・・よくよく考えたら話しの通じる奴だし魔物っぽくないし、何より邪気が感じられないんだよな・・・」

戦士「一々人間っぽいんだよ。話聞く限りでも」

勇者「・・・!」


223: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/20(金) 23:50:00 ID:GoOVcwF126


勇者「だって、魔王さんは・・・!!」

戦士「?」

勇者「本当は・・・!・・・・あ」

勇者(つい、言いそうになったけど、コレ、言っていいのかな・・・

勇者(本当は、魔王さんは元人間で、先代の魔王に呪いをかけられた、私と同じ勇者だって・・・・)

勇者(でも、戦士くん魔物嫌いだし。こんな事簡単には信じてくれなさそう・・・)

勇者(それに、あまりペラペラ喋っても良い内容じゃないかもしれない・・・)

勇者(言わないほうがいいのかな・・・)

戦士「何?」



224: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/20(金) 23:50:15 ID:GoOVcwF126

勇者「う、ううん・・・なんでもない・・・」

戦士「・・何でもない事ないだろ。魔王が、本当は何だって?」

勇者「なんでもないの・・」

戦士「オレには言えないことなのか?」

勇者「・・・だって、魔物嫌いだよね」

戦士「ああ、嫌いだね。オレが勇者だったら真っ先に魔王なんかぶっ潰して魔物なんて殲滅してたね」

勇者「・・・酷い人」ボソッ

戦士「おい、聞こえてるぞ」


225: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/20(金) 23:50:30 ID:GoOVcwF126

戦士「だって、そうしないと世界が平和にならないんだろ?魔物が居なくなったからって完璧に平和になるとは限らないけど、それでも大分マシになるだろ?それに、魔物は基本的に害を及ぼす存在だ。殲滅するべきだろ」

勇者「それは、そうなんだけど」

戦士「・・・オレの魔物に対しての考えは別にいいだろ。そんな事より、ソレ、どうしても言えないのか?」

勇者「ソレ?」

戦士「この流れで分かんないのかよ・・・。魔王の事だよ、まおう」

勇者「・・・・あ」


226: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/20(金) 23:51:03 ID:GoOVcwF126

勇者「まだ、ちょっと言っていいのか分からなくって・・・」

戦士「・・・そっか。まぁ概ね、魔王が魔王らしくない理由且つ、お前が執着する理由だと思うけど」

勇者「うん・・・」

戦士「気になるけど、言いたくなったら言えばいいし無理して言わなくてもいいぜ。オレなんかに話すより、賢者や魔法使いに話す方がいいかもしれないし。まあ好きにしなよ。・・・好きにしていい内容かは知らないけどさ」

勇者「・・・・う、うん」


227: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/20(金) 23:51:20 ID:GoOVcwF126

勇者「・・・そういえば、普通に流してたけど、どうして戦士くんこんな夜遅く此処に来たの?」

戦士「あ、すっかり忘れてた。何かまた要らない事言ってしまったな。ごめん」

勇者「別に、いいけど・・・」

戦士「とりあえず、今日の所はこうやって村に帰ってきてるわけだけど。また、魔王城まで行かなきゃならないだろ?今度こそ、魔王を倒しにさ」

勇者「うん、でも、今度は強くなって行かないと・・・」

戦士「だから、さ。修行も兼ねてオレと一緒に旅に出ないか?」

勇者「えっ!?」


228: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/20(金) 23:52:23 ID:GoOVcwF126

戦士「自分で言うのも何だけど、オレ結構強い方だし。旅しながらだと簡単に修行出来ると思う。そのまま魔王城に行けばいい」

戦士「元々、勇者って旅して強くなるもんだろ?」

戦士「・・・まぁ、勇者が良かったらの話だけど。嫌なら嫌でいいさ」

勇者「・・・お兄ちゃんと、魔法使いちゃんとは一緒に旅に出ないの?」

戦士「あぁ・・・まぁそう言われればそうなんだけど・・・えっと、まぁそれは」

勇者「だって、戦士くんも私も回復魔法満足に使えないし、危ないんじゃないかな・・・」

戦士「それは、そうだけ、どさ・・」


229: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/20(金) 23:52:56 ID:GoOVcwF126


勇者「・・・ごめんね。旅の事は、自分で考えるね。今は直ぐには決められないや」

戦士「・・・分かった。変な事言ってごめん」

勇者「ううん。私の事考えて言ってくれたんでしょ?ありがとう」

戦士「うっ・・・いや、いいけど。・・・ある意味オレの為でもあったから悪い気がするな」ボソッ

勇者「?何か言った?」

戦士「何でもない。忘れてくれ」


230: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/20(金) 23:53:15 ID:GoOVcwF126

戦士「さて、帰ろっかな・・・」

勇者「あ、うん・・分かった」

戦士「じゃあ、またな。悪かったな、急に押し掛けて」

勇者「ううん・・・」

戦士「あと、責め立てたオレが言うのもお門違いだろうけど、あまり自分を卑下したり、悩むなよ?」

勇者「うん・・でもホント戦士くんが言うのはちょっとオカシイね」

戦士「悪かったよ」




231: 名無しさん@読者の声:2012/1/21(土) 00:16:39 ID:5RBL5NS2bY
しえん
232: 名無しさん@読者の声:2012/1/21(土) 00:20:18 ID:pAumUGRTew
戦士ヤル気満々だな

っCC
233: 名無しさん@読者の声:2012/1/21(土) 00:47:38 ID:n5kle3k2h6
戦士叩かれ過ぎw
そんな嫌いじゃないぜ
234: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/21(土) 00:54:51 ID:GoOVcwF126

賢者「・・・ん、帰るのか?」

戦士「あぁ、邪魔したな、おにーさん」

賢者「本当にな。・・・何もしていないだろうな」

戦士「してねーっつってんだろ!!!」

賢者「・・・分かってるよ。戦士が、”本当に好きな子には手も出せないヘタレ野郎”くらいには」

戦士「は、はあ!?何言ってんだよ!?ふざけんなよマジ殺すぞ!」


235: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/21(土) 00:55:12 ID:GoOVcwF126

戦士「あー・・・そうそう、勇者に言ったんだよ」

賢者「何をだ?」

戦士「良かったら一緒に旅しないか?って・・・」

賢者「・・・前言撤回しよう。妹に何する気だ万年発情期の脳筋猿」

戦士「なんにも!!!しないって!!!言ってるだろ!!!!普通の旅じゃないんだからそんな邪な気持ちはねえよ!!!!」

賢者「そうか」

戦士「笑顔で詠唱すんのやめてくんない?」


236: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/21(土) 01:27:52 ID:GoOVcwF126

賢者「そもそも旅に出るとしてもお前ら2人じゃ心配だし、俺も魔法使いもついていくけど。何も言われなくともついていくけど」

戦士「あー・・・それ、勇者にも言われたな。オレら2人じゃ危ないって」

賢者「当然だ。戦士が幾ら強くとも、回復魔法が使えないんじゃいつ死んでもおかしくない」

戦士「・・・今まさに死と向かい合ってるけどな」

賢者「というか2人きりとか、そんなの俺達が許さない」

戦士(こっわ・・・)

戦士「・・・心配しなくとも断られてるよ。多分」

賢者「へぇ」


237: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/21(土) 01:28:09 ID:GoOVcwF126


賢者「・・・散々勇者に遊びじゃないって言った癖に自分は遊びみたいな事するんだな」

戦士「はぁ!?遊びじゃねえよ!実戦を交えて修行も出来るし、オレだって強いから教えてあげる事も出来る!!」

賢者「本当か?さっき下心は無いみたいな事言っていたが、本当に下心が無ければ俺達もついていって良い筈だけど?」

戦士「ぐっ・・・まぁ、それは」

賢者「それに剣術だけ教えても意味が無いだろ?魔法も教えないと。勇者はお前みたいに脳筋じゃない」

戦士「・・・」

賢者「大方、2人きりで旅がしたいとかそういう気持ちが少しばかりでもあって、ついそんな提案をしたんだと思うけど」

戦士「う・・・・」


238: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/21(土) 01:28:24 ID:GoOVcwF126

賢者「お前、勇者に言った事自分の胸に手を当てて考えろよ?本当に勇者を思っての旅の提案だったのか自分の恋路の為なのか、両方なのか」

戦士「・・・」

賢者「・・・まぁいいさ。お前の自己中は今まさに始まった事じゃないし。それに、断られた雰囲気みたいだし。もう関係無いな」

戦士「・・・・ごめん」

賢者「いいよ。・・・もう夜中だ。魔物が彷徨いているだろうから気をつけて帰れよ」

戦士「・・・」


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