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魔王「何この子超弱い!」
[8] -25 -50 

1: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:25:15 ID:GoOVcwF126
勇者「あ、あああああなたが魔王ね!!」
魔王「・・・1人でのこのこと殺されに来るとは殊勝な事だ。
ふむ、まさか勇者がこんな歳若い娘とはな・・・ククク」
勇者「う、うるさい!ここで会ったが百年目!世界に平和を取り戻すために
あなたを倒してみせる!」
魔王「いいだろう。倒せるものならしてみるがいい。・・・さぁかかってくるがよい!」
勇者「言われなくとも!てやー!!!」

ズルッ
ドテッ

勇者「ふぎゃっ」
魔王「えっ」



268: 名無しさん@読者の声:2012/1/24(火) 14:00:07 ID:rGeVyfef4c
>>267

追い抜いたからってヌイちゃ駄目ww

269: 名無しさん@読者の声:2012/1/24(火) 16:40:30 ID:LDvZZ1bmmI
>>266
追い抜くな
>>267
オイ、抜くな
270: 名無しさん@読者の声:2012/1/24(火) 16:50:25 ID:5uuTIH4l1g
>>269
だれうまwwwww
271: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/24(火) 22:37:08 ID:GoOVcwF126

−−−

賢者「お早う」

勇者「うん〜…」

賢者「朝御飯もう少しで出来るから、先に顔洗っておいで」

勇者「はぁい…」

賢者「…昨日よりかはまだマシか」


272: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/24(火) 22:37:23 ID:GoOVcwF126

モグモグ
カチャカチャ


賢者「時に勇者」

勇者「うん?」

賢者「これからどうするつもりだ?」

勇者「…えっと」

賢者「まだ決まっていないのか?」

勇者「うん…早く決めなくちゃいけないのに…ごめん、逡巡して…」

賢者「焦らなくていいよ。ただ、時間は無いよ」

勇者「それ、どっちなの…」


273: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/24(火) 22:37:44 ID:GoOVcwF126

賢者「…これは、普通の会話のネタとして言うけど」

勇者「…?」

賢者「魔王"さん"達は良くしてくれたんだよな?一ヶ月間、お世話になってた間」

勇者「!う、うん!凄く…良い人達だった…!」

勇者「敵なのに、優しくて、側近さんはいつも厳しいけど、でも嫌じゃない厳しさで」

勇者「スライムさん達も面白くて側近さんにいつも怒られているの、あ、スライムさん達いつも7体で行動してるんだよ。でも、キングスライムにはならないんだよ。不思議だよね」

賢者「へぇ…」


274: 名無しさん@読者の声:2012/1/25(水) 00:29:16 ID:gsXgseuz3c
この流れは…
CCCCCCC

275: C:2012/1/25(水) 01:55:11 ID:2gxkR.B2dQ
知ってしまうのか…
276: 名無しさん@読者の声:2012/1/25(水) 07:25:56 ID:CZvksynwwg
戦士死亡フラグww
ざまあww
277: 名無しさん@読者の声:2012/1/25(水) 16:38:41 ID:tbpDYj2bNQ
これは……ゴクリ
っCCC
278: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/25(水) 19:19:36 ID:GoOVcwF126

勇者「魔王さんにも…本当にお世話になって…」

勇者「私今レベル6なんだよ!最初は1だったけど、魔王さんが戦闘教えてくれてちょっとだけだけど、ちゃんと強くなったんだよ!」

勇者「私、魔王さんのお陰で火の魔法も少しだけだけど使えるようになったの!」

勇者「戦闘の時はちょっと厳しくて沢山怒られた事もあったけど、それは私の意志が弱いから諭してくれていたんだよね…」

勇者「でも、普段は本当に優しいよ。文句言いながらも何だかんで助けてくれるし。本当に頼りになる人で…」

賢者「…人?」

勇者「あっ、違う!人じゃない!!」


279: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/25(水) 19:19:56 ID:GoOVcwF126

勇者「お兄ちゃんも困った時は魔王さんに助けて貰えば良いよ…なんて」

賢者「…」

勇者「…あ、ごめんなさい」

賢者「別にいいよ。それだけ、魔王さんを、魔王さん達を信用しているって事だろ?」

勇者「…う、うん」

賢者「全く、勇者も魔王達もみんな変わっているな…」


280: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/25(水) 19:20:19 ID:GoOVcwF126

勇者「…もっとみんなとお話したかったな…」

賢者「それは、出来無いね。悪いけど」

勇者「そうだね…」

勇者「でも、せめて最後くらいは、別れのご挨拶したかったな…あ、スライムさん達に会ってないな…」

賢者「スライムねぇ…」

勇者「なんか、側近さんにキノコ採りに行くように言われて森に行ったらしいんだ…」

賢者「…」



281: 名無しさん@読者の声:2012/1/25(水) 20:34:25 ID:5RBL5NS2bY
支援
282: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/25(水) 20:46:22 ID:GoOVcwF126

勇者「お兄ちゃんたち、森から来たんだよね?7体いるスライムさん達見なかった?」

賢者「…多分、見た、かも」

勇者「あっ、そうなんだ…」

賢者「…」

賢者「…言葉発するスライム?」

勇者「う、うん…そうだけど?」


283: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/25(水) 20:46:35 ID:GoOVcwF126

賢者「あぁ…アレか…そうだったのか…」

勇者「えっと…何か、知ってるの?」

賢者「知ってるも何も…」

賢者「…ごめん」

勇者「え?」


284: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 00:12:43 ID:GoOVcwF126


勇者「ごめんって、何…?どういう事?」

賢者「多分、間違ってなかったら…いや、間違ってはないな。合ってる」

勇者「何…?」

賢者「…そのスライム達、俺達が倒した」

勇者「えっ…!?」

賢者「厳密には戦士一人で倒した。だが、俺達は何も言わなかった。ちゃんと止めなかった。同罪だ」

勇者「そ、んな…」

285: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 00:12:58 ID:GoOVcwF126

勇者「どうして、そんな…!」

賢者「…お前が好きな相手であっても、俺達はその事を知らない。目の前に顕れたのは魔物。倒さなければならない魔物。ただ、それだけだったんだ」

勇者「そうだとしても…!!そんなのって…!!ないよ…!」

勇者「スライムさん達…そんな…」

兄に、自分の兄達に何を言っても仕方が無いのは分かってる。
分かってるけど、理解したくなかった、信じたくなかった。
大好きな方達が、自分の大好きな者の手によって、殺められた事実が。
だが、自分も鍛える為に魔物を倒してきた。
慈しんできたとは言え、魔物を倒して修行、鍛えてきた事も事実。
どちらも使命として倒した。ただ、それだけ。
それでも、知りたくなかった。



286: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 00:27:20 ID:GoOVcwF126

恩讐、怨嗟、悲嘆。
色々な感情が勇者の中で渦巻く。
此処で感情を剥き出しにしても仕方が無い。
勇者自身も魔物を討った事がある。自分の為に、世の為に。
賢者達も勇者を捜しに、その捜索の邪魔者を排除する為に魔物を、スライムを討った。

「っ…!」

自分を棚に上げている様で恥ずかしく情けなかったが、もう感情は止まらない。
いくら事情を知らなかったとは言え、大好きな者を殺られたら悲嘆に暮れる。
沸々と怒りとも言えない物がドロドロと沸く。
その矛先は誰か。何か。自分か。

「…勇者、ごめん」

賢者が申し訳ないとばかりに深々と頭を下げるも、当の勇者は何も言わず。
ただ、何とも言い難い、悲しいようで怒りがあるような支離滅裂した表情で賢者を見つめるだけだった。



287: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 01:56:15 ID:GoOVcwF126

バンッ

賢者「あっ、勇者!!」

ダンッ
タッタッタッ…

賢者「出て行ってしまった…」

賢者「…やっぱり、言わないほうが良かったのか…?」

賢者「ともかく、追いかけなくては…」



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