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【SS】手下A
[8] -25 -50 

1: 枕 ◆Vhf/fg62GI:2010/12/31(金) 17:35:11 ID:VVmn2h4y/A
「もうこんな仕事着いていけないです…」
屋台で二人の全身タイツマンの片方が吐き捨てるように言った。
「好きな時に辞めればいいと思うよ」
もう片方はタバコを吹かしながら言う。
「こんな時給が高いだけの仕事以外にも仕事は沢山あるさ」



113:
◆Vhf/fg62GI:2011/5/24(火) 07:44:59 ID:TawR5zEV3A
「んで、有給たまってるから消費する日程決めてこいって言われたんだよ」
 ある程度かいつまんで話すと道子も納得してくれたみたいだ。
「丁度良かったじゃない」 やべぇ、道子の笑顔が怖く見える。さすがにもう少し早く取った方が良かったか……。
114:
◆Vhf/fg62GI:2011/5/24(火) 07:47:00 ID:OKUNWt4WYE
大変なことに気がついた!!

那由多達の年齢が……!
最初書いたんがミスってるよ!!ww
正しくは35歳なww
115: 名無しさん:2011/5/24(火) 09:09:27 ID:deeuMUbyUo
サンレッドをもっとリアルにした感じだな
116:
◆Vhf/fg62GI:2011/5/25(水) 21:03:51 ID:benMV.xEKs
>>115
まぁモデルはサンレッドだしww
━━━━━━━━━━
「そういや、丁度良かったって何が良かったんだ?」
怖い笑顔に圧倒されて聞くのをためらってしまう。
 すると道子は口元を緩めて空気を緩和させて話す。
「明日、授業参観なのよ。娘の」
 そういえば言ってたな。忙しかったからほとんど気が回らなかった。
「だから、丁度良いのよ」 機嫌が治ったのか鼻歌を歌いながら晩ごはんの準備をする道子。
 取り合えず危機は去った。
━━━━━━━━━
やべぇww娘の名前、決めてねぇww
どうしよか……
まぁ、おやすみなのさ〜
117: 名無しさん:2011/5/26(木) 08:14:10 ID:n9a8Bmkpa.
大事な娘の名前をwww
支援
118: 名無しさん:2011/5/26(木) 16:13:37 ID:2ztT.NB/Uc
内容にちょこちょこ書き手のコメントついてるのが邪魔。分けてよ
119:
◆Vhf/fg62GI:2011/5/26(木) 17:20:26 ID:h0hsrhQH2E
>>118
そうか、すまないm(__)m
次からは気をつけるよ

しかし、娘の名前どうしよww
120:
◆Vhf/fg62GI:2011/5/27(金) 07:44:20 ID:m0TZmD/dp6
すまん、今日から家の用事でinしにくくなる( ̄〜 ̄;)
空いた時間に書きためやら投下してくから超鈍亀になる
121: 名無しさん:2011/5/27(金) 17:19:02 ID:2QGQhzuQC2
気になる…

はやく読みたい
122:
◆Vhf/fg62GI:2011/5/27(金) 19:51:29 ID:ujkaiuUJN6
「とーさん、どうしたの!? こんな早くに」
 トイレから出てきた10になる娘が目を大皿にしている。
「ひどいな、千奈はww父さんが帰ってきたら嫌なのか?」
 大抵は遅くに帰ってくる父親が7時に家に居たら多分驚くな、と思う。
「そそ、そんなことないよ。でも、何か会社であったのかな〜って」
 何故この母娘は同じこと考えているのか不思議だ。
「で、何かあったの?」
 そういえば道子が前に、学校でリストラのことを習ったとか言ってたな。それで心配なのかもしれないな。
「大丈夫だよ。今日は、たまたま仕事が早く終わっただけさ。それよりも……」
 娘の興味を引くために焦らす。何なにって身を乗り出して聞くのは良いがTシャツの襟のとこから可愛いのが見えているぞ。
 流石に不味いので切り出す。
「明日、千奈は授業参観だろ? だから、父さんは明日から3日お休みを取りました」
「え゛……。参観に来るの?」
 その時、俺は光の速さに匹敵したに違いない。その速度で廊下のトイレに駆け込んだ。

(娘に嫌われるって……、こういう事だったんだな………。しょっぺぇ……)
123:
◆Vhf/fg62GI:2011/5/28(土) 09:03:23 ID:9r/vdNO/Z6
 トイレの中で10分ぐらい籠城していると道子から晩ごはんの準備が出来たから出てこいと言われ、渋々無条件降伏をしテーブルに着いた。
「とーさん、ごめんね。いきなり、とーさんが参観に来るって言ったからあせっちゃって…………」
 ごめんね、と謝る娘。感動の余りまた泣き出す父親。フフッと笑いながら箸を並べていく母親。そこには、素朴ながらも温かい料理があった。
124: 名無しさん:2011/5/28(土) 09:28:32 ID:FxNXgJ83s.
これは親父なら切実にわかるな…支援
125: 名無しさん:2011/5/29(日) 18:58:48 ID:igyixJnrhA
支援あげ
126:
◆Vhf/fg62GI:2011/5/30(月) 08:11:01 ID:VHNNli46ko
〜翌日〜
「ふ……、あ〜ぁ……」
 寝ぼけ眼のまま近くにあった目覚ましを見る。
 5時29分
 よりにもよって仕事のない日に、いつもより早く起きるとは……。
 リビングに行くと道子が弁当の準備をしていた。
「今日、俺ー、休みぃ〜」
「あなた…………。いつもより早いと思ったら、まだ寝ぼけてるの?」
 取り合えず道子のされるがままに寝室に戻される。ふと、枕傍にあった携帯が鳴る。
「はい〜、もしもし……。那由多ですが……、ヒゥ」
 全くこんな朝早くから誰だ。普段なら怒鳴っても……。
『!! 那由多君? 朝早くごめんね〜! 今、すごい大変なの、今すぐき……アッー!』
 ツーッツーッツー
 さっきのはカフルスさん? 何かすごいピンチみたいだったな……。
 手早く着替えテーブルに向かう。
「一番良い朝食を頼む……(キリッ」
「無理。はい、トースト」
 断られた……(´・ω・)
127:
◆Vhf/fg62GI:2011/5/31(火) 07:08:18 ID:G.Jvlc25iE
 カフルス団の創始者で初代ボス(今もだが)であるカフルスさん。那由多達が高校生の時、正義の味方には地味な嫌がらせを、近所の方には最大限の親切をする。それがポリシーの人。
 だが、迫り来る老いと言う波には逆らえず、ただいま隠居生活中である。
128: 名無しさん:2011/5/31(火) 08:04:56 ID:7b2wMPmORU
毎日あがるたびにWKTKしています
支援
129:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/1(水) 06:20:01 ID:wVqHRPkxoA
泣きっ面に蜂って本当にあるんだねww
剣道の大会前であまり練習できなかった。そして、練習再開とほぼ同時に風邪ひいたww
やから、SSも治るまで休みますm(__)m
130:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/4(土) 08:10:14 ID:aMnElbRRrg
プルルルル……
(朝早くから他人に連絡するのは初めてだな……。)
 そう思いながらカフルス団本部に急ぐ。あいつが電話に出なければ、俺独りで本部に出向く。
 しかし、カフルスさんにいったい何があったんだろうか? せっかくの休暇で娘の参観なのによ。
ガチャ
『もしも〜し……、誰っすか、こんな早くに……』
 やっと出たか。そう思い自分の名前と急いでカフルス団本部に来るよう電話の先に伝えた。
131:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/4(土) 08:20:20 ID:aMnElbRRrg
「三毛屋さん!! カフルスさんから連絡ありましたか!?」
 本部に入って三毛屋さんを見つけたので開口一番そう行った。ついでに三毛屋さんは、今のカフルス団の参謀役である。
「あぁ、那由多君〜。あったよ。今、あっちに何人か怪人が行って様子見に行ってるから安z……」
『ぐあぁぁぁぁ、何だ奴等は。今までの奴等の比じゃな……。カフルスさん、にげ……』
 モニターから阿鼻叫喚の地獄が伝わってきた。しかも、その後に炸裂音が聞こえて……。
「三毛屋さん……?」
「ごめんね、行ってくれる?」
 その時、モニター室のドアがけたたましい音と共に開いた。
「那由多先輩、何かあったんすか!?」
132:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/4(土) 13:57:45 ID:6gJdDcRjSM
最近、気になってるんだがSS多いな(´・ω・)
キュウコンさん、かわいいよキュウコンさん
133:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/5(日) 07:09:30 ID:ZpXrMDv/zs
 息を上がらせながら入ってきたのは『鳴滝 健』。 俺の会社の後輩でもあり、カフルス団での後輩でもある。急いで来たのであろう、寝癖と着衣の乱れが激しい。
 俺は事情説明の為、三毛屋さんの方に目を向けた。
 目の前には
「あぁ、カフルスさんが〜。どうしよう、誰を派遣しよう」
 パニックになっている三毛屋さんの姿があった。
134:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/7(火) 07:05:35 ID:GExFSGpLbE
「7時か……。千奈はもう起きてるかな」
 カフルスさんの隠居先に向かう途中、こんなことを呟いてしまう。
「娘さんのことで何かあるんすか?」
 一人言のつもりが鳴滝にも聞こえるぐらいの声で言っていたらしい。話題もこれしかないので話す。
135:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/7(火) 09:41:47 ID:R0yH.EHpis
〜一方、那由多家では〜
「ん〜、一番い……あしゃご……。む〜、おとーしゅんは?」
 私は周りを見回してもおとーさんの姿はない。まだ寝てるのかな?
「あら千奈、起きてたの? あなたもお寝ぼけさんなの?」
「おとーさんは?」
「お父さんはね、ちょっとした用事ができたから出掛けたわよ」
 出掛けた? 今日、お仕事はお休みじゃないの?
 頭の中がくらくらする。
 取り合えずトーストをくわえることにした。
136:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/9(木) 06:56:31 ID:2Spu4LuhD2
更新が不定期になってごめんなさい( ´△`)
しかし、剣道の大会や体育祭が一週間の内に入ってるってww6月忙しすぎるww
137:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/9(木) 07:08:41 ID:06VbkKPXl2

「娘さんの参観の時にこんな事ですかww」
 あー、話さない方が良かった。
 鳴滝に娘と今日のことを話したのを後悔しつつ、少し先を見る。赤い屋根の民家が見える。カフルスさんの隠居先だ。相変わらず屋根で判断しなければ普通の民家と思って通り過ぎそうだった。
 鳴滝は、まだ娘のことを話していた。
「参観の日に用事ってフラグじゃないっすか?」
 それを考えないようにしてたのに言いやがった。
138:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/9(木) 08:12:30 ID:K5ohjjgLG6
 いらないことを言った鳴滝のボディーに取り合えずブローを打ち込み、カフルスさんの隠居先の前に立つ。
「外からだと変わったことはないな……」
「そうっすね……、ゲホッゴホッ」
 扉に手をかけようとしたとたんに何かビチャと言う音と共に扉が内から赤く染まった。
「…………、中は異常アリっすね……」

139:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/10(金) 07:22:13 ID:O9qc58c4hQ
これからはSSを書き始めるとき一行開けようと思うんだが、どうだろう。
取り合えず書いてくね
140:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/10(金) 07:28:15 ID:O9qc58c4hQ

 玄関を抜けるとそこは阿鼻叫喚の地獄絵図だった。つか、本当に血生臭い。
「惨状だな……」
「先輩! これって三田さんの……」
 そこには三田さんと言ううちの怪人の首が転がっていた。
「っ! とにかくカフルスさんを探すぞ!!」
「了解っす!」
141:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/10(金) 07:40:32 ID:O9qc58c4hQ

 結論から言うと見つかった。カフルスさんを見つけ、謎の襲撃者に見つかった。相手は一人みたいだ。
「ち……、釣れたのは、単なる雑魚の手下×2だけか……。もっと釣れると思ったんだがな」
 と襲撃者は肩をすくめ落胆した。
「鳴滝! カフルスさんを連れて本部に戻れ!!」
「え、あ……、はい」
 カフルスさんに肩を貸し居間から出ていく鳴滝。普通ならここで「俺も戦います!!」みたいなこと言ってくれるんだがな〜。
142:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/10(金) 07:51:18 ID:O9qc58c4hQ

「おいおいwwただでさえ弱い手下×2が1になっちまったじゃねぇか」
 明らか舐められてる。ぶん殴ってやる……。
「仕方ねぇか。あんたをぷちっと潰して追いかけるかな。」
 謎の襲撃者がポーズを取り始める。え、これって……。
「変身!」
 呆気に取られてる間に襲撃者は変身完了。まさか……、それって。
「ふっ! 仮面ライダー ビー推参」
 わー!! 戦隊ものにライダーがinしてきた!?
143:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/12(日) 07:14:04 ID:OwLIw6bJ36

 ライダーが必殺キックを決め、背後の壁を爆散させる。
「おい! いきなり必殺技を炸裂させんんな! 寿命縮む!」
 ライダー野郎にそんな罵倒をぶつける。だが、奴は何処吹く風のように、
「仕留めれるときに仕留める。それが俺のポリシー」
とか言っていやがる。
 とにかく今は避けて時間を稼ぐしかない。
 ライダー野郎に背を向けないよう我流の構えで奴を睨み付ける。

(今日、千奈の参観行けるかな……)
144:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/13(月) 08:39:27 ID:mqZWbQxoWM

「ふべっ!」
 結果から言ったらアウト。顔蹴られて仮面が爆散した。今までどんな攻撃にも耐えてきた材質不明の仮面が……?
「良い動きだったな、オッサン。まあ、その歳で良く頑張ったんじゃないか」
 何かプチッて音がして目の前が赤く染まる。
 額が割れたのか、それとも歳のことを言われたからか、はたまたどちらもか。
 取り合えず目の前のライダーをぶん殴る!

145:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/14(火) 08:31:31 ID:jx03x7CKQg
 世界には色んな法則がある。
 一般人は悪の組織には無力なこと。正義の味方の止めは必殺技。
 そして、正義の味方の前には悪の組織の手下は無力なこと。分かってる、分かってるが……、
「そんな法則、ブチ壊してやる!!」
 思いきって振り抜いた右手がライダーの蹴りにぶつかる。

 そして、意識は白く染まっていった。
146:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/15(水) 07:27:22 ID:rqmFK/P65E

 考えたらただの悪の組織の手下Aが主人公に敵うはずがない……。
 何故あそこでつまらない意地を張って戦ったのか、そう思慮にふけていると頬が叩かれる感触がした。ピチピチ、ピチピチと何回も、何回も。
「あー! 人の眠り、邪魔するな!」
「うぉあ!! ビックリした〜」
 勢い良く起きると、目の前に見知った顔があった。
「いや〜、危なかったっす。あと少しで先輩とハプニングキスするとこだったっすww」
「鳴滝……、ここは?」
 苦笑が滲み出てくる。確かに危なかった。
147:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/15(水) 07:48:49 ID:bQQa7LLfJI

 あいつ曰く、カフルスさんを本部に連れ帰った後、隠居先に戻ってきたらしい。だが、そこには右手が変な方向に曲がった俺とライダーの装甲の破片しかなかった。血が爆散された壁の外にあったのだが、辿っていくと途中で途切れていたらしい。仕方なく鳴滝は俺を背負って本部に戻ったとのこと。
「仕方なくってどういうことだ? 先輩の怪我より手柄ってか?」
 少し心が傷ついたが、娘に嫌がられた時よりかはマシだ。お返しに俺は声色に凄みを入れる。すると、鳴滝はしどろもどろになりながら弁解していたが、それをスルーして手元の腕時計を見る。
 正午丁度。
「ヤバい! 鳴滝、俺の服!」
 腕の痛みを我慢し、着替え終わったのは12時15分。急いで本部から発つ。途中、カフルスさんに止められたが、そんな事より千奈の参観の方が先だ。
148:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/15(水) 08:01:41 ID:bQQa7LLfJI

 本部からダッシュで千奈の通う小学校に向かう。しかし、そんなときに限ってよく信号に捕まる。
 イライラが募る。だが、まだ大丈夫なはず。今は、子供たちはドッチボール大会をやっているのだから。
 信号が青に変わった瞬間、全速力で駆け抜ける。例え人にぶつかったりしても謝らない。俺の方が痛いからな。
 小学校まであと半分。時計は13時前を指していた。
149:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/15(水) 08:12:02 ID:rqmFK/P65E

 結局着けたのは、5時間目が終わってからだった。
「あ、あなた遅かったわね。右は……、後で聞くわ…………。」
「面倒事は……、終わら……してきた……から…………、ハァハァ」
 もう息絶え絶えだ。千奈が心配してこっちを見ていたから手を振っておいた。
 息を整えると同時にチャイムが鳴る。
「では皆さん。昨日、一生懸命に書いた作文を何人かに発表してもらいましょう。」
 先生、あなたは最高だ。
150:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/15(水) 08:24:44 ID:rqmFK/P65E

 6人目が終わり、6回目の拍手が起こる。
 もうこれはフラグだろ。最後に千奈が当てられるフラグだろ。もう心臓が待ちきれずにはち切れそうだ。
「えーと、時間も押してますのでこれで最後にしましょう。では……」
 来たか、キタか?
「城山君、お願いしますね?」
 キタ─って、あら?(゚д゚ )
 その日、最大の絶望が俺を包んだ。
151:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/15(水) 19:15:18 ID:muRYQT.caY

 参観の帰り道、3つの影があった。1つは肩を震わせ笑う女性の影。1つは肩を大きく落としトボトボ歩く男性。そして、その影に寄り添う子供の影。家に着いた時、その影たちは長く永く伸びていたとさ。

「おとーさん、帰ったら作文、読んであげるから」
「本当!? やった、がぁ!」
「その痛々しい右手の話は作文の後ね……」
152:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/15(水) 20:45:22 ID:BHOxyRAvMw

 エピローグと言うか後日談。
 娘の作文にホクホクしていたせいか、娘の前で赤裸々にその日の事を語ってしまった。道子は呆れていたが、千奈は純粋に興味を持ったらしくカフルスさん達に会いたいと言い出してしまった。
 そして、日が再び登ってきたから家族でカフルス団本部に来ていた。
「カフルスさん、うちのおとーさんがいつもお世話になってます」
「あら、あなたが千奈ちゃん? 可愛いわね〜。道子さんもお久しぶり〜」
 何故か疎外感を感じたので廊下に出る。喫煙所は……、と。
「那由多君、ちょっといい? 話があるの」
「カフルスさん、どうしたんですか? つか、二人は?」
「二人は三毛屋君と話してるわ。それよりも今後の大切な話……。こっちに来てちょうだい」
 促されるままに付いていくと会議室の前に来た。
 カフルスさんが入って、と手招きする。
 いったい何だろうか。
153:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/15(水) 20:59:57 ID:muRYQT.caY

 会議室には三毛屋さんを除く重役の怪人たちが勢揃いしていた。そして、カフルスさんが席に着き口を開く。
「うん、揃ってるね。皆知ってると思うけど、そろそろ誰かにここの椅子を渡そうと思うの」
 奥の隅っこで立っている自分とボスの目が合う。
「昨日話した通り彼、那由多 労低君を新たなボスにしようと彼を連れてきました。」
 開いた口が閉まらない。どうしてこうなった。
「那由多は、俺たちの中でも古参で腕っぷしもあるから文句ないぜ!!」
「人間らしい嫌がらせ方とかも分かるだろうしね」
 え、何で皆こんなに賛成してるんだ!? 普通逆だろ!?
 困惑している俺にカフルスさんが助け舟を出してくれる。
「急でごめんね。皆がこれだけど、那由多君が最終的に決めてほしいな。無理になれって言わないから」
 しばし閉口し、「しばらく時間をください」と言うしかなかった。
 会議室の状態から早めに結論は出した方が良いのかも知れないな。
154: 名無しさん:2011/6/15(水) 21:20:14 ID:MnIlH7buM6
支援
.∧_∧
(*・ω・)
.(__)ノシ

155:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/16(木) 07:07:07 ID:RX6ejfAZHw
>>154
支援さんくす
なんか久々に支援を見た気がするやww
156:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/16(木) 07:28:54 ID:RX6ejfAZHw

 心の整理のために一旦家族の元に戻った。流石に一人で決める度胸は持ち合わせていないからな。
「と、言うことなんだ。どうしたら言いと思う?」
 正直どちらでも良かった。道子ならズバッとこの事に助言してくれるかと思ったが、我が妻はかなり返答に窮していた。
「昇進は嬉しいのだけど、いきなり手下Aからボスっていうのはねぇ……」
 二人でウンウン言いながら悩んでいると下の方から声がした。
157:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/16(木) 07:40:41 ID:6gJdDcRjSM

「おとーさん、えらい人になっちゃうの?」
 下を見ると塗り絵をしていた千奈が心配そうに見上げている。その下の塗り絵が上手いのは見なかったことにする。
「うん、もしお父さんがいいよって言ったら、ここの一番偉い人になるんだ」
 俺はしゃがみこんで話をする。しかし、娘はより心配そうな顔をして言った。
「えらい人になっちゃったら、あまりおとーさんの顔、見れなくなるって犬くんが言ってた……」
 確か犬くんのお父さんは大手会社の重役だったかな。だが、確かに考えてみたら仕事は増えると思う。
 ただ単に敵に突っ込んでいく仕事から組織の全部を抱え込むのは、ただのオッサンには無理な話だ。それに休みも減るかもしれない。せめて…………、
158:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/16(木) 07:51:58 ID:6gJdDcRjSM

 家族会議から15分後、俺は千奈と共に会議室にいた。カフルスさんも含めた全員が開いている口が塞がらないようだ。
「ななななんでなの?」
 カフルスさんが明らか動揺して言葉を出す。まさか断られるとは思っていなかったらしい。
「おお給料もすごく跳ね上がるんだよ、それでも?」
「はい。この件は無しにしてほしいです、今は。」
「今は?」
「はい。まだ家の娘はこの通り幼くまだまだ私との、家族との交流が大切なねです。」
 会議室が大いにざわめく。異様な雰囲気に千奈が俺の顔を見る。その心配そうな頭を手のひらで髪を優しく撫でた。
159: 名無しさん:2011/6/16(木) 07:56:47 ID:KeDVb.lmqA
支援
160:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/16(木) 08:00:29 ID:6gJdDcRjSM

 会議の結論は、活躍過多の俺には何かしらの報酬が必要だ、ということになり、1つだけ願いを叶うようと何処かの神の龍みたいなことを言い出した。

「で、結局どんなことをお願いしたの?」
 帰り際に妻が聞いてくる。それには些か返答に困ったが言うことにした。
「カフルス団に新しい怪人が欲しいって言った。今までより断然人間に近くしてって。ネコミミ、巨乳、猫シッポを条件で」

 夕暮れ時に痛快な音が響いて消えていった。
         fin
161:
◆Vhf/fg62GI:2011/6/16(木) 08:02:44 ID:6gJdDcRjSM
>>159
支援のとこ、すまないがこの作品はこれでfinishだ……。
枕 先生の次回作をお楽しみに!ww
 つーか、最近SS多すぎだろww
162: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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sage:


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