女「あなた以外に誰がいるんですか」
男「安西先生とか」
女「えっ」
男「えっ」
2: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:34:03 ID:X5GbmHtnUQ
女「申し遅れました、私、今度隣の部屋に越してきた者です」
男「それはご丁寧にどうも」
女「先生のお隣さんになれるなんて感激です」
男「だからその呼び方やめれ」
女「これ地元の名物饅頭ですが」
男「有り難く頂こう」
3: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:34:34 ID:X5GbmHtnUQ
男「はっ、騙されないぞ」
女「騙されませんか」
男「ていうか何で先生なんだ」
女「あ、先生今ニートでしたもんね」
男「何故それを」
女「痛いところを突きましたか」
男「ほっといてくれ」
4: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:35:02 ID:X5GbmHtnUQ
女「ではこれからよろしくお願いいたします」
男「はぐらかされた気がする」
女「お饅頭にはお茶ですよ、コーラとか合わせちゃ駄目ですよ」
男「しないから」
5: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:35:34 ID:X5GbmHtnUQ
男「何だったんだ今のは……」
男「……疲れた」
男「…………」
男「ゲームするか」
6: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:37:04 ID:8SLt8VcSPk
ピンポーン
男「…………」
男「……行ったか?」
男「何だったんだ……」
女「フェイントです」
男「なんと」
7: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:37:31 ID:8SLt8VcSPk
男「昨日の今日で何の用だ」
女「先生部屋汚いですね」
男「うるちゃい」
女「噛みました?」
男「うるさい」
8: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:38:17 ID:8SLt8VcSPk
女「アンタに笑顔を持ってきた」
男「冗談じゃない、そんなもん呼んだ覚えはない」
女「乗ってくれるなんて……嬉しい。きゃっ」
男「何の話だ」
9: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:38:43 ID:8SLt8VcSPk
女「というのは冗談で」
男「目が本気だった」
女「先生ちゃんとご飯たべてます?」
男「お前はオカンか」
女「その痩せ具合、悪寒がします」
男「オヤジだったのか」
10: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:39:14 ID:8SLt8VcSPk
女「という訳でカレーを作ってきました」
男「まず鍋の大きさに突っ込みを入れようか」
女「寝かせた後もたくさん食べられます」
男「カレー漬けフラグを立てるな」
女「駄目ですか?」
男「食わないから」
11: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:40:40 ID:heY7DG7pHY
女「女ちゃん渾身の手料理です、部屋に入れてください」
男「米がない」
女「そんなこともあろうかと」
男「炊飯器……だと……?」
12: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:40:59 ID:heY7DG7pHY
男「負けました」
女「さあ召し上がれ」
男「芋の姿が見当たらないんだが」
女「大切なものは目に見えないのです」
13: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:41:40 ID:heY7DG7pHY
女「……ご感想は」
男「正直に言っていいか」
女「うん」
男「全体的に水っぽい。芋が煮崩れてる。玉ねぎ焦げてる。チョコレートが隠れてない。林檎を煮込むな。あと」
女「泣きますよ」
14: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:42:17 ID:TqYSIblBoc
男「人に食わす代物じゃない」
女「じゃあお手本見せてください」
男「まさか最初からそれが狙いで」
女「ご想像にお任せします」
15: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 17:42:42 ID:TqYSIblBoc
女「ともかく頑張って食べきってください」
男「おい持ち帰れ」
女「引っ越しのご挨拶です」
男「挨拶の意味が違う」
16: 名無しさん@読者の声:2011/9/11(日) 18:02:06 ID:pwI8Vt2V2g
つC
17: 名無しさん@読者の声:2011/9/11(日) 18:15:40 ID:pyMmH1xWPo
史絵ん
18: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 18:23:58 ID:8SLt8VcSPk
>>16-17
支援ありがとうございます!
19: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 18:25:22 ID:d9aVWlWSys
男「煮詰めてパンに塗ればまだ何とかいけるが」
男「……鍋の中身が減らない」
男「突き返してやるか……」
20: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 18:26:03 ID:d9aVWlWSys
男「あっ」
女「あっ」
女「やだおはようございます先生、待ち伏せなんてそんなに私に会いたかったんですか?」
男「いや違う誤解だ」
21: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 19:33:50 ID:OJjsCOly7Q
女「カレーの匂いがします」
男「今食ってた」
女「まさか本当に食べてくれるなんて」
男「そのことなんだが」
女「ちょっと、……や、かなり嬉しいです。えへへ」
男「…………」
22: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 19:34:23 ID:OJjsCOly7Q
男「返しそびれた」
男「今から行くのも気分が悪い」
男「……食うか」
23: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/11(日) 19:35:06 ID:OJjsCOly7Q
女「よくこんなに食べましたね」
男「誰が食わせたと」
女「お鍋が綺麗になってる」
男「焦げ付いてた、落とすの大変だったからもう持ってくるな」
女「ありがとうございます、今度はタッパにします」
男「いらん」
24: 名無しさん@読者の声:2011/9/11(日) 21:37:43 ID:n9/skE8h1M
面白い支援
25: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/12(月) 15:41:26 ID:Iy0OV6pN/k
>>24
支援ありがとうございます
励みになります!
26: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/12(月) 15:42:54 ID:OJjsCOly7Q
女「先生この辺案内してください」
男「だが断る」
女「この引きこもりニートめ」
男「あーあー聞こえない」
27: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/12(月) 15:44:16 ID:X5GbmHtnUQ
女「先生だって買い物には行くのに」
男「コンビニまでだぞ」
女「スーパーも行ったでしょ」
男「何故それを」
女「共同ごみ捨て場に」
男「おまわりさんこっちです」
28: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/12(月) 15:45:10 ID:xd.cgQebTY
女「そこに置いてあるバイクは?」
男「もう2年以上乗ってない」
女「二人乗りの青春の夢が……」
男「俺を巻き込むな」
29: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/12(月) 15:46:02 ID:xd.cgQebTY
女「おっぱい押し付けてあげますよ」
男「そんなささやかな乳いらねえ」
女「先生ホモなんですか」
男「もう黙れお前」
30: 名無しさん@読者の声:2011/9/12(月) 19:43:21 ID:/W08sWJM1I
支援
31: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/12(月) 21:11:19 ID:heY7DG7pHY
>>30
支援ありがとうございます(´∀`*)
32: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/12(月) 21:11:55 ID:TvyfzeJPCU
女「今度は肉じゃがです」
男「材料一緒じゃねーか」
女「お袋の味を目指しました」
男「相変わらず芋をどこにやった」
33: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/12(月) 21:12:33 ID:TvyfzeJPCU
女「感想はオブラートに包んで言ってください」
男「独創的な味だな」
女「変なものは入れてませんが」
男「お前は肉じゃがを新手のスイーツと勘違いしている」
34: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/12(月) 21:13:01 ID:TvyfzeJPCU
男「そういやお前なんでここ来たの」
女「笑顔を届けに」
男「いやだから違くて」
女「冗談です」
男「お前の冗談が分からない」
35: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/12(月) 21:13:32 ID:TvyfzeJPCU
女「先生の体型改善計画は着々と進行中です」
男「カレーと肉じゃがのローテーションで改善すると思うなよ」
女「カップラーメンで生活するよりましです」
男「また人ん家のごみを……」
36: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/13(火) 23:19:14 ID:Iy0OV6pN/k
女「あっ先生ー、あの今度」
男「だが断る」
女「……まだ何も言っ」
男「断る」
女「…………」
男「痛い痛い蹴るなやめろ」
女「…………」
男「踏むな!」
37: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/13(火) 23:20:08 ID:Iy0OV6pN/k
女「何で意地悪したんですか」
男「お前と話すと面倒臭い」
女「今度やったらもっと面倒なことになりますよ」
男「たった今思い知った」
38: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/13(火) 23:21:09 ID:d9aVWlWSys
男「で、用件は何だ」
女「あっ、その……何だっけ☆」
男「…………」
女「痛い痛いぐりぐりしないで暴力反対です」
39: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/14(水) 17:02:57 ID:TqYSIblBoc
女「本日のメニューは趣向を変えてラタトゥイユです」
女「横文字のお洒落な料理を作れる私カコイイ☆」
女「あれ、先生の部屋から何か良い匂いが……まさか」
女「先生!浮気は許しませんよ!!」
男「何の話」
40: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/14(水) 17:03:33 ID:TqYSIblBoc
女「先生料理できたんですか」
男「気まぐれだ」
女「何作ってるんですか」
男「ホワイトアスパラのリゾット」
女「女子力負けた」
41: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/14(水) 17:04:07 ID:TqYSIblBoc
女「自分馬鹿みたい」
男「馬鹿が落ち込むと不愉快だから立て」
女「先生酷い」
男「食う?」
女「……食う」
42: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/14(水) 17:05:15 ID:TqYSIblBoc
女「おいしい」
男「そりゃどーも」
女「気まぐれ最高」
男「黙って食え」
43: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/14(水) 17:05:53 ID:TqYSIblBoc
男「で、そのタッパは何だ」
女「この状況で出せと仰いますか」
男「この部屋では俺がルールだ」
女「セクハラです」
44: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/14(水) 17:06:24 ID:TqYSIblBoc
男「赤い煮物」
女「まさかご存知ない」
男「ラタトゥイユ作ろうとして失敗した感じか」
女「一言余計です」
男「無理して背伸びするからこうなる」
女「何も言えない」
45: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/14(水) 17:06:58 ID:TqYSIblBoc
女「今日はごちそう様でした」
男「そのタッパは置いてけ。俺が食う」
女「なにそれ怖い」
男「何だよ」
女「先生がデレてる怖い」
46: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/14(水) 17:08:54 ID:8SLt8VcSPk
男「そんなにあいつに冷たくしてたか」
男「……いや別に、だからどうって訳じゃないが」
男「それにしても不味い」
男「ていうか味がない」
47: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 13:23:40 ID:X5GbmHtnUQ
女「いっぱい食べるキミが好きー」
女「ほっぺにケチャッぷーぅ」
女「もう、先生、ついてますよっ」
女「ああ、悪いな……愛してるよ、女」
女「いっぱい食べるキミが好きー♪」
男「おいやめろ」
48: 名無しさん@読者の声:2011/9/15(木) 13:44:29 ID:Pvvxlb30Ew
つC(@▽@;)
普通におもしろい( ̄▽ ̄)
49: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 17:17:35 ID:d9aVWlWSys
>>48
すごく嬉しいです
支援ありがとうございます!
今日はさくさく投下していきますよーヽ(´ω`*)ノ
50: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 17:18:08 ID:d9aVWlWSys
女「映画を見ましょう」
男「出掛けねーよ」
女「想定の範囲内です」
男「レンタルDVDだと」
51: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 17:18:38 ID:d9aVWlWSys
男「最近流されやすい」
女「良い傾向です」
男「お前は俺をどこに連れてく気だ」
女「最終的には旦那さんに」
男「追い出されたいのか」
52: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 17:20:12 ID:xd.cgQebTY
女「ホラーとスプラッタと韓流がありますが」
男「何その微妙なチョイス」
女「先生が怖いの苦手だったらネタ的に面白いかなって」
男「ホラーで」
53: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 17:21:20 ID:xd.cgQebTY
男「始まったな」
女「先生先生肩揉んで」
男「やだよ何で俺が」
女「何のためにDVD借りてきたと思ってるんですか」
男「肩揉ませるためとは普通思わない」
54: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 17:22:10 ID:xd.cgQebTY
女「あー極楽極楽」
男「年寄りみたいな声を上げるな」
女「喘ぎ声をご所望ですか」
男「やめろ画がシュールすぎる」
55: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 17:23:01 ID:xd.cgQebTY
男「……映画、微妙だな」
男「おい?」
女「…………」
男「まさか寝るとは」
56: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 17:23:56 ID:xd.cgQebTY
男「何この意図的に据えられたような据え膳」
男「素直に食ってやるのは癪にさわる」
男「おい起きろ、映画終わったぞ」
女「ちっ……」
男「聞こえてる聞こえてる」
57: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 17:24:50 ID:xd.cgQebTY
女「途中までマジ寝でした」
男「別にどっちでもいい」
女「唇奪いましたか」
男「まだ寝てんのかお前」
58: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 17:25:37 ID:xd.cgQebTY
女「いや社会人って疲れが溜まるんですよ」
男「学生だと思ってた」
女「ちゃんと働いてますよ、どこぞのニートと違って」
男「うるせえ童顔」
女「あーやっぱ男の人の力で揉んでもらうと違いますねえ、肩が軽いー」
男「俺は腕が痛い」
59: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 22:38:33 ID:TvyfzeJPCU
男「何読んでるんだ?」
女「っきゃあああああ!?」
男「何その反応」
女「けけ気配を消さないでください!」
男「消してねえし」
60: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 22:39:56 ID:d9aVWlWSys
男「何かまずいものでも読んでたのか」
女「違います関係ないです」
男「隙あり」
女「あ――っ!!」
61: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/15(木) 22:40:19 ID:d9aVWlWSys
男「ツンデレな彼を落とす50の方法……」
女「本人に見られたら意味ないです」
男「俺ツンデレ違うし」
女「えっ」
男「えっ」
62: 名無しさん@読者の声:2011/9/16(金) 00:31:23 ID:xxoKtpJZLo
面白いww
(`・ω・)⊃C
63: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 15:42:28 ID:X5GbmHtnUQ
>>62
支援ありがとうございます!
面白いと言って頂けると安心します(´ω`*)
64: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 15:44:12 ID:TqYSIblBoc
男「…………」
女「…………」
男「……及第点はやろう」
女「まじですか」
男「まじです」
女「ようやく先生の認めるカレーを作ることができました……!」
男「長すぎる道のりだったな」
65: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 15:44:59 ID:TqYSIblBoc
女「思えば苦節15年」
男「いや長い長い」
女「意地の悪い姑にいびられ続け何度もカレーの作り直しをさせられ」
男「俺が悪者か?」
女「でも初めて誉められました」
男「あーはいはい良かったな」
66: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 15:45:45 ID:TqYSIblBoc
男「よくそんなに頑張るな」
女「相手が先生ですから」
男「何でそんなに俺に構うの」
女「……まだ分からないんですか」
67: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 18:49:22 ID:TvyfzeJPCU
女「前に、何でここに来たのって聞かれましたよね」
男「……聞いたな」
女「私ね、先生を追いかけて来たんです」
女「苦しいときに先生の小説に助けてもらったから、今もし先生が苦しいなら、今度は私が助けてあげたいって」
68: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 18:49:49 ID:TvyfzeJPCU
女「4年前に某出版社の新人賞を獲得、期待の新人作家としてデビュー」
女「続けて2冊作品を出版するも、その後忽然と姿を消す」
男「それは……」
女「……先生の、ことですよ」
69: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 18:50:08 ID:TvyfzeJPCU
男「……知らないな」
女「じゃあ、知らなくて良いので、とりあえず聞いてください」
女「シンプルだけど丁寧で、素っ気ないけど温かみのある文体」
女「私は、その作家のファンでした」
70: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 18:50:27 ID:TvyfzeJPCU
女「辛いときとか苦しいときに、その人の本を読むんです」
女「もう何回も、今もずっと読んでいるけど、この先も何度でも読むと思う」
女「その人の物語は、静かで、あったかくて、読むと気持ちが落ち着いて、また頑張れるように思わせてくれるんです」
男「……そんなに、良いもんじゃない」
女「…………」
女「本当に、そう思うんですか」
71: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 18:52:05 ID:GhIWyzmQFc
男「もうこの話はやめないか」
女「仕方ないですね」
男「悪いな」
女「じゃあお詫びに今度、ごはんご馳走してください」
男「そう来るか」
72: 名無しさん@読者の声:2011/9/16(金) 22:15:08 ID:EldolKw27.
まさかの展開
つCCCCC
73: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 23:21:15 ID:TqYSIblBoc
せせせ宣伝されているだと((;゚Д゚))))
こんな新参が良いのだろうかと思う反面、嬉しい気持ちで一杯です(´ω`*)
宣伝ありがとうございました!
折角ですので私からも少し……
このお話では、基本的に緩めの日常を書いていく予定です。
この先、少ししんみりする場面が出てくることもありますが、基本的にはまったりさっくり読んで頂けるものを目指しています。
更新が滞らない程度の書き溜めは用意してありますので、ちょっとした暇潰しに軽く覗いて頂けたら嬉しいです。
74: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/16(金) 23:22:12 ID:Iy0OV6pN/k
>>72
いきなりの展開にドン引かれるのではと、正直ガクブルしていました……(*ノ∀`)
支援ありがとうございます!
75: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:09:51 ID:BJmtlp3XME
男「久々に寝てるだけで1日が終わった」
男「今は5時か」
男「……朝の?夕方の?」
76: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:10:17 ID:BJmtlp3XME
男「なんとなく今は、あいつに会いたくない」
男「何だこれ、メモ?」
女『お詫びのごはんにはロールキャベツを希望します』
女『クリーム煮以外は認めません』
男「やっぱこいつ図々しい」
77: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:10:37 ID:BJmtlp3XME
男「ふて寝してやろうか」
男「……あれ、隣から話し声が」
女「いやあああっ、そこは駄目……!」
?「じゃあこっちはどう?」
女「やだ、やだあっ……あっ、そんなとこ……」
男「……何をやってるんだ」
78: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:10:56 ID:BJmtlp3XME
ピンポーン
女「こんにちは、珍しいですね先生から来てくれるなんて」
男「あれなんか普通」
?「女ちゃん、お客さん?」
女「あ、ごめんなさい先生が」
79: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:11:30 ID:BJmtlp3XME
?「よう男、久しぶり」
男「お前は……」
女「大学時代のご友人なんですよね」
友「そうそう」
男「何故ここにいる」
80: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:11:50 ID:BJmtlp3XME
女「一緒にジェンガしてました」
男「さっきの声はこれか」
友「女ちゃんの反応が楽しくてつい」
男「お前は黙ってろ」
81: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:12:26 ID:BJmtlp3XME
友「改めまして友です、駅前の不動産屋で働いてます、男よりはイケメンです」
男「誰に言ってる」
女「先生のお顔だって悪くはないですよ」
男「いやフォローいらんから」
82: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:13:42 ID:OJjsCOly7Q
女「友さんとはメル友です、先生の個人情報は友さんから入手しました」
友「女ちゃんの物件探しのときに知りあったんだよな」
女「不動産屋さんと本の話で盛り上がってたら、先生のご友人って言うんですもん」
友「愛されてんな、男」
男「なんかもうやめてくれ」
83: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:14:08 ID:OJjsCOly7Q
女「友さんごはん食べてきます?今なら絶品特製カレーもありますよ」
友「ああ、やっと及第点貰ったってやつでしょ」
男「どこまで話してるんだ」
84: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:14:40 ID:OJjsCOly7Q
男「あいつがチョコと林檎と蜂蜜とヨーグルトを持ち出してから早一時間」
男「何故か俺が台所に立っています」
女「先生まだですかー」
友「腹減ったんだが」
85: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:15:06 ID:OJjsCOly7Q
男「できた。食え」
女「ロールキャベツ採用ですか!」
友「あの引きこもりが買い物に行ってまで手料理を……」
男「やっぱお前には食わせない」
86: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:15:28 ID:OJjsCOly7Q
友「ごちそう様でした」
女「お粗末様でした」
男「お前が言うな」
女「それほどでも……」
男「照れるポイントが分からない」
87: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 15:16:12 ID:GhIWyzmQFc
友「また来るからなー」
女「美味しかったです、先生また明日」
男「嵐が去った」
男「……あれが、また来るのか?」
88: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 22:09:35 ID:xd.cgQebTY
男「……静かだ」
男「いやこれが普通だろ」
男「何言ってるんだ自分」
89: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 22:10:08 ID:xd.cgQebTY
女「先生」
男「…………」
女「どうしてまたカップ麺生活に逆戻りですか」
男「……ほっとけ」
90: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 22:10:27 ID:xd.cgQebTY
女「ほっとく訳ないでしょアンタ馬鹿ですか」
男「馬鹿で結構」
女「ミキサー買いますよ」
男「やめろ恐ろしい」
91: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 22:10:46 ID:xd.cgQebTY
女「せっかく野菜ジュース生活にしてあげようと思ったのに」
男「一応聞くが何を入れるつもりだったんだ」
女「ゴーヤとか」
男「罰ゲームかよ」
92: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/17(土) 22:11:14 ID:xd.cgQebTY
女「デキる女の料理を作りたいです」
男「俺に話す時点で無理」
女「…………」
93: 名無しさん@読者の声:2011/9/18(日) 13:59:02 ID:6UXBYePb8s
これ読みやすくて好きだなー(*´ω`)
つ支援
94: 名無しさん@読者の声:2011/9/18(日) 14:15:23 ID:pyMmH1xWPo
なんか四コママンガみたい
95: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/18(日) 16:41:26 ID:X5GbmHtnUQ
>>93
支援ありがとうございます!
読みやすい話を目指しているので、そう言って頂けるとものすごく嬉しいです(*・ω・)
>>94
4コマ良いですよねw
落ちが分からなくて難しいですが、ギャグのスキルを頑張って上げていこうと思います(`・ω・)
96: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/18(日) 16:55:23 ID:TvyfzeJPCU
男「ネサフは時間泥棒」
男「だが自由人の俺には関係ない」
男「あ……この人新作出してたんだ」
男「本屋は2キロ先」
男「……アマゾンだな」
97: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/18(日) 16:55:52 ID:TvyfzeJPCU
男「アマゾン在庫なし!?」
男「どうしたものか」
女「先生先生見てください!」
女「ゴーヤーチャンプルー!!」
男「それだ」
98: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/18(日) 16:56:17 ID:TvyfzeJPCU
男「料理の批評代と食わしてやってる分、払う気はないか」
女「理不尽です」
男「ないならそのゴーヤは食わない」
女「体で……」
男「それはいらん」
99: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/18(日) 16:56:36 ID:TvyfzeJPCU
女「何ですかこれ、アマゾン?」
男「在庫がない」
女「それを買ってこいと」
男「うむ」
女「だが断る」
100: 1 ◆EOQ3BRAmq.:2011/9/18(日) 16:56:54 ID:TvyfzeJPCU
女「送迎付きなら考えなくもないです」
男「贅沢な奴め」
女「デートしましょうよデート」
男「お前はそのノリを何とかしろ」
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