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AKB柏木「この事件の謎は必ずあたしが解いてみせる…」
[8] -25 -50 

1: ◆r3nmejKTPY:2011/9/29(木) 14:42:28 ID:7y2trLvBeU
大島「うぇ〜い!!やっと着いたぁ〜。長旅だったなぁ」

小嶋「ん…眩しーい!!」

篠田「日焼け止め持って来ておいて正解だったな」

高橋「おーい!みんなちゃんと船長さんにお礼言ってー!!」

AKB「ありがとうございました〜☆」

スタッフ「皆さんが宿泊するホテルはこの山を登ったところにありまぁ〜す!PVの撮影は明日からになりますので、今日はホテルに着いたらゆっくり休んでくださいね〜」

AKB「はぁ〜い!!」

宮澤「じゃあ実質明日までオフってことだね♪」

大島「ここ、無人島なんでしょ?いいロケーションだよね!楽しみぃ〜」


高橋「優子、あんまりはしゃがないでよ!迷子になったらしゃれにならないからね」

大島「はぁ〜い」


458:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 08:57:34 ID:ItcI5JjQh.
板野「ううん、いいよ。だけど、あたしは犯人なんかじゃない!人殺しなんてするわけないじゃない」

柏木「はい、わかってます。真犯人は別にいるんです」

松井玲「(ガタッ)真犯人は誰なんですか?」
459:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 08:58:04 ID:ItcI5JjQh.
柏木「まぁ聞いてて。それは後程わかるから。まず、犯人はスタッフさんの使う紙皿に毒を塗りました。これは船の中で隙を見てスタッフさんの荷物を開ければ、誰でも簡単にできます。事前に毒を用意する必要はありますが」

大島「でも、スタッフさんが必ず紙皿を使うなんてわからなかったはずじゃ…」

柏木「たぶん犯人はこのPV撮影のロケ現場が発表された時、島についてかなり入念に調べたんでしょう。ホテルに何枚の食器が用意されてるかまで細かくね。その結果、スタッフさんが紙皿を使うと判断し、毒殺を思いついた。スタッフさんの目が消えれば、その後の犯行が行いやすくなりますから」

峯岸「ずいぶん計画的だな…」
460:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 08:58:43 ID:ItcI5JjQh.
柏木「はい。しかしその後の2件、篠田さんと佐江ちゃんの殺害は、犯人にとってアクシデントでした。犯人が本当に殺す計画を立てていたのは、珠理奈ちゃんだったんです」

高橋「じゃあ麻里子と佐江ちゃんはなんで殺されたんだ!?」

柏木「ホテルに着いてから、皆さんの私物が次々となくなりましたよね?おそらく篠田さんは、犯人がみんなから盗んだ私物を処分しようとしている現場を、偶然にも目撃してしまったんじゃないでしょうか。犯行の発覚を恐れた犯人は、篠田さんを殺害し、首に切り傷をつけて山の中に放置した」

佐藤亜「なんでわざわざ切り傷なんかつけたの?ひどいよ…」
461:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 08:59:09 ID:ItcI5JjQh.
柏木「事前にこの島のことを調べた犯人は、鬼ヶ島伝説についても知っていたはず。鬼は生け贄の頭を切り落としてから食べます。篠田さんを殺害した犯人はその伝説の通り、頭を切り落とし、鬼の仕業に見せかけようと考えた。しかしそこは突発的な犯行。切り落とすための道具を持って来ていない。そこで犯人はあるものを使いました」

倉持「?あるものって?」

柏木「メンバーから盗んだ鏡です。犯人は鏡を割り、即席の刃物を作りました。それで篠田さんの首を傷つけたのです。さすがに切り落とすまでは出来なかったけれど、充分なインパクトを与えることができた。そのお陰でだいたいのメンバーに篠田さんは島に潜む頭のおかしな殺人鬼に殺されたんだろうという印象を植え付けることができた。犯人はそうして自分に疑いの目が向かないよう仕向けたのよ。まぁ、みゃおがアリバイについてみんなを問いただしたりはしたけどね」
462:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 08:59:38 ID:ItcI5JjQh.
河西「でも、わざわざ鬼ヶ島伝説になぞらえなくても良かったと思わない?あの首の切り傷さえなければ、麻里子ちゃんは滑って転んで頭を撃ったんだって思えたのに。そのほうが犯人にとっても都合が良かったんじゃないの?」

柏木「たぶん珠理奈ちゃんの頭のない死体を消失させたトリックと、関連づけるためですね。詳しくはまた後で説明します」

河西「……」

柏木「とにかく、犯人はそうして篠田さん殺害をやり遂げました。次は宮澤さんの事件です」

大島(ゴクリッ…)
463:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:00:23 ID:ItcI5JjQh.
柏木「この事件で問題なのは、犯人がいかにして4号室から抜け出し、なおかつ密室を作りあげたのかです。部屋の鍵を持っていた優子ちゃんとゆいはんには完璧なアリバイがあり、犯行は不可能でした」

峯岸「優子かゆいはんが犯人だったら、わざわざ部屋に鍵をかけたりしないしね。そんなことしたら自分が犯人だって言ってるようなものだもん」

柏木「はい、そうです。まず犯人は、部屋の中にいた佐江ちゃんに話があると言って、中に入れてもらいました。あるいは佐江ちゃんのほうから話があると言って犯人を呼び出したのかもしれません」

小森「宮澤さんのほうからですか?一体、犯人と何の話をしようとしてたんですかね?」

464:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:00:52 ID:ItcI5JjQh.
柏木「1日目、篠田さんが殺害される前、佐江ちゃんは展望台に行ってました。そこで犯人と篠田さんが言い争っている様子か何かを見てしまったんじゃないでしょうか?そして翌日、篠田さんの死体が発見された。佐江ちゃんは犯人に対して疑いを持ったんだと思います。あの時、展望台から見えた光景……それが気にかかった佐江ちゃんは、犯人に直接聞いてみようと思たんですよ、きっと」

横山「だからあの時、うちが一緒に部屋に戻ろうとしたら、ごきぶりの話を出してきたんですね。犯人と2人きりで話すためには、うちが邪魔になるから」

柏木「そうだね」

465:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:01:45 ID:ItcI5JjQh.
横山「うち、あの時無理しても一緒について行くんだった…そうすれば宮澤さんは…(ポロポロ…)」

大島「やばい、ゆいはん泣くとまた総選挙の時みたいに過呼吸になるから(ガタッ)」

高橋「横山が責任感じることないよ(ヨシヨシ)この中の誰も、あの後まさか佐江ちゃんが殺されるなんて思ってもみなかったんだから…」

柏木「(コクリ)ええ、犯人以外はね」
466:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:02:16 ID:ItcI5JjQh.
横山「グス…グスン…でも、犯人はどうやって宮澤さんを殺害した後、4号室を出て、鍵をかけたんですか?うちと優子ちゃんが持ってる鍵以外、スペアキーはなかったんですよね?」

柏木「うん。犯人が4号室を抜け出し、なおかつ密室を作り上げた方法…それは、」

(バタバタバタ……)

小嶋「え?何!?」
467:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:02:42 ID:ItcI5JjQh.
渡辺「(バタバタバタッ、バンッ!!)…ハァ…ハァ…ハァ…大変だよみんな!!」

柏木「え?麻友、どうしたの!?」

渡辺「今、廊下を歩いていたら部屋の中からさっしーとあきちゃの悲鳴が聞こえたんだけど、ドアに鍵がかかってて開かないの!!みんなすぐ来て!!(クルッ、タタタッ)」

高橋「何だって!?(ガタッ、ダダダダッ)」

峯岸「やだ、今度は何?(タタタッ)」
468:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:03:23 ID:ItcI5JjQh.
5号室前――。

渡辺「(ドンドンッ)さっしー、あきちゃ!?どうしたの!?開けて!!(ドンドンッ)」

(バタバタバタバタッ…)

高橋「(タタタッ)早く鍵を開けないと。麻友どいて!!さっしーと同じ部屋の人は!?」

松井玲「はい!わたしです!!(カチャカチャ)……???」

高橋「何やってんだよ、早くしないと」

大島「(ドンドンッ)指原!!あきちゃ!!大丈夫か!?」
469:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:03:59 ID:ItcI5JjQh.
松井玲「(カチャカチャ)…なんで?開かない!!(カチャカチャ)」

柏木「……(スッ)」

大島「え?ゆきりん?」

柏木「無理ですよ。玲奈ちゃんの持ってる鍵ではこのドアを開けられません(カチャカチャ、カチッ。ギィ…)」

倉持「誰もいないじゃない。さっしー達はどこに行ったの?」

高橋「え?どういうことだ?なんでゆきりんが鍵を持ってんだよ?」
470:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:04:54 ID:ItcI5JjQh.
峯岸「さっしー達は5号室、ゆきりんは6号室のはずだよね」

小嶋「1、2、3、4……あ、違う!ここ5号室じゃなくて6号室だよ!!」

大島「まゆゆ部屋を間違えたんだよ」

柏木「はい、そうです。さっしー達はちゃんと5号室のほうにいます。ちなみに今は5号室の中で、大声で大声ダイヤモンドを歌っているはずです」

佐藤亜「どういうこと?」

板野「何?さっしー達無事なの?まゆゆとゆきりんが仕掛けたドッキリ?」

高橋「柏木、悪い冗談はよしなよ…」

柏木「ごめんなさい…」

渡辺「すみません」
471:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:05:51 ID:ItcI5JjQh.
河西「あれ?でも歌声なんて聞こえないけど。本当に2人は無事なの!?(キョロキョロ)」

柏木「はい、大丈夫です。2人は無事ですよ。嘘だと思うなら5号室のドアを開けてみてください」

大島「玲奈ちゃん、鍵」

松井玲「あ、はい…(カチャ、カチッ)」

(ギィィ……)

指原「走ーり出す〜♪」

高城「バス追ーいかけて〜♪」

指原「…♪……あ!どうしたんですか皆さん」

高城「え?どういうことですか?(キョトン)」

472:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:06:25 ID:ItcI5JjQh.
大島「……ったく、何やってんだよ…(ガックリ)」

横山「2人とも何ともないですか?」

指原「え?え?まったく状況が読めないんですけど(オドオド)」

高城「うん。みんなどうしたの?」

峯岸「どうしたのじゃないよ。心配したんだから…2人はここで何してたの?」

473:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:06:46 ID:ItcI5JjQh.
指原「あ、別に…指原達はゆきりんからここで大声ダイヤモンドを歌ってるよう頼まれただけです…」

高城「うんうん。何かまずかったですか?」

高橋「……柏木、どういうことだか説明してもらおうか。この茶番劇は一体何なんだ?」

柏木「すみません。口で説明するより、実際に皆さんに体験してもらったほうがいいと思いまして、さっしー達には実験台になってもらったんです」

指原「え?え?」

前田「わかった、今のが佐江ちゃんの事件の時の密室トリックに関係あるんだね!」
474:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:07:15 ID:ItcI5JjQh.
柏木「はい。皆さんは今、どうして6号室と5号室を間違えたんですか?」

大島「それは、まゆゆが必死に6号室のドアを叩いて中に呼び掛けてたから…」

小森「あの状況だったら、誰だって間違えますよね?」
475:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:07:43 ID:ItcI5JjQh.
柏木「そうです。このホテルは同じドアが横並びに続いている作りになっています。ドアには部屋番号を示すプレートもついていません。一番手前から数えて、玄関に近いほうが1号室、次が2号室と、順番に数えていかないと、ぱっと見では部屋の位置が把握しにくいんです。しかし緊急を要する状況で、誰がいちいち部屋を数えて確認しますか?そんな人いませんよね。単純に、麻友が呼び掛けている部屋のドアが、さっしー達のいる5号室なんだと思ってしまうはずです。そして、それが犯人の仕掛けた罠だったんです」

倉持「…どういうことなの?」

柏木「佐江ちゃんの事件が起こった直後、あたし達は4号室に駆けつけました。しかしその時、実際に開けたドアは、4号室ではなく5号室のほうだったんです」

渡辺「つまり、佐江ちゃんは、5号室で殺されていたってことになります」
476:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:08:35 ID:ItcI5JjQh.
大島「え?でもあの時、確かにドアはあたしが持ってた鍵、つまり4号室の鍵で開けたはずだよ。佐江ちゃんが5号室で殺されていたのなら、4号室の鍵で開けられるわけない」

柏木「今、優子ちゃんとゆいはんが持ってる鍵は4号室の鍵ではありません。5号室の鍵です。犯人によって、すり替えられていたんですよ」

小嶋「でも鍵は各部屋3つしかないはずだよね?5号室の鍵だけ5つあったってこと?」

柏木「いえ、5号室の鍵も3つしかありません。犯人は優子ちゃんとゆいはんが持つ4号室の鍵と、さっしーとあきちゃが持つ5号室の鍵とをすり替えたんです」

高城「じゃあ今あたしが持ってる鍵は、4号室の鍵だってこと?全然気づかなかったよ」
477:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:09:03 ID:ItcI5JjQh.
柏木「各部屋のドア同様、鍵も同じデザインですから、見分けがつきにくいんですよ。鍵穴に差し込んでみないと、違いなんかわかりませんよね」

小森「あ、わたしもそれで間違えて、亜美菜ちゃんの鍵を持って行っちゃったことあった!」

峯岸「でも、犯人はいつ鍵をすり替えたの?」

大島「そうだ!あたし部屋を出る時は必ず鍵を持って出てたし、すり替える隙なんかなかったはずだよ」

横山「うちもです。ずっと鍵は持ち歩いてました」
478:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:09:32 ID:ItcI5JjQh.
柏木「本当にそうですか?思い出してみてください。佐江ちゃんの事件が起こる前、キッチンが荒らされましたよね?あの時、みんなもっちぃの悲鳴を聞き、慌ててキッチンに駆けつけたはずです。いちいち荷物を持ってキッチンまで駆けつける余裕なんてありましたか?」

大島「そういえば…あの時はどうしたかな…」

横山「もっちぃに何かあったのかと思って、とにかく夢中だったから、荷物なんてかまってられませんでした」
479:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:10:05 ID:ItcI5JjQh.
柏木「普通はそうですよね。悲鳴が聞こえたら、やっぱりもっちぃの安全が一番に気になってしまいます。犯人はその隙を利用して、素早く鍵をすり替えました。直前までみんなは食堂にいたから、当然鍵も食堂に置きっぱなしです。すり替えるのに、そんなに時間はかかりません。それからみんなに続きキッチンへと駆けつけたとしても、不自然ではない程度の短時間で、鍵はすり替えられたんです」

高橋「…犯人は、そのためにわざわざキッチンを荒らしたのか…」

柏木「そうです。あたし達は犯人の思い通りに動かされていたのです。その後、佐江ちゃんは犯人と2人きりで話す機会を作るため、自ら1人、食堂を離れます。まさかキッチンが荒らされた件が、自分の殺害に関わってくるなんて考えもしませんからね」
480:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:10:27 ID:ItcI5JjQh.
高橋「……それで、犯人は誰なんだ!?佐江ちゃんをあんな目に遭わせたのは、一体誰なんだよ!?」

柏木「はい、スタッフさん、篠田さんを殺害し、キッチンを荒らし、佐江ちゃんと珠理奈ちゃんを殺して密室トリックを仕掛けた犯人…それは…」

AKB(ゴクリ…)
481:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:10:56 ID:ItcI5JjQh.
柏木「あんただよ!!(ビシッ)…松井玲奈!!」

指原「嘘…でしょ…」

高城「なんで玲奈ちゃんなの!?」

松井玲「あ…あたし?…そんな!!あたしやってません!!何かの間違いです!!」

高橋「そ、そうだよ、玲奈ちゃんには珠理奈の事件の時、ちゃんとしたアリバイがあったはずだ!!」

松井玲「そうですよ。宮澤さんの事件だって、わたしには出来ません」

482:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:11:25 ID:ItcI5JjQh.
柏木「じゃあどうして、玲奈ちゃんはあの時、4号室ではなく、5号室に向かって呼び掛けていたの?さっき実際に麻友がやって見せたように」

松井玲「わたし、間違えたんじゃありません。中から宮澤さんの悲鳴が聞こえたから、4号室だって思いこんでしまったんです。部屋を間違えただけで犯人になるっていうんですか!?そんなの滅茶苦茶ですよ…」

柏木「佐江ちゃんの悲鳴が聞こえたから、そのせいで間違えたというのね…」

松井玲「そうですよ!誰だって中から悲鳴が聞こえたら、そこが悲鳴を上げた本人の部屋だって思いこんじゃうじゃないですか!?」

柏木「……(ニヤリ)今の嘘で、玲奈ちゃんあなたは、自分が犯人だということを証明してしまっているのよ!!」

松井玲「!!!!」
483:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:11:59 ID:ItcI5JjQh.
柏木「さっきの実験でみんな気づいたはずです。部屋の中ではさっしーとあきちゃが大声で歌っていたのに、廊下にその声は洩れていなかった。さっしーとあきちゃも、廊下であたし達があれだけ派手に呼び掛けていたのに、気がつかずに歌い続けていた。このホテルの部屋は、ドアを閉めると、外と中の音が互いに聞こえなくなってしまうんです」

小嶋「(ハッ!!)じゃあ玲奈ちゃんが佐江ちゃんの悲鳴を聞いたっていうのは……」

柏木「はい。絶対に不可能です。聞こえるはずありません。だからそんな嘘をついた玲奈ちゃん、あなたが犯人としか考えられないのよ。さぁ、もう言い逃れできないわよ!!」

松井玲「……グスッ…グス…(ガクッ)……あたしじゃない!!わたしは何もやってない…」

高橋「……そうだよ何かの間違いじゃないのか…」

484:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:12:35 ID:ItcI5JjQh.
柏木「いいえ。あの時、玲奈ちゃんは佐江ちゃんが1人で部屋に戻ると、タイミングを見計らってトイレに行くといい、食堂を出ました。そして佐江ちゃんの待つ4号室へと向かった。あらかじめ話し合いをする約束でもしていたのでしょうから、佐江ちゃんは疑いもなく、玲奈ちゃんを招き入れます。そこで玲奈ちゃんは、部屋にあった電気スタンドで佐江ちゃんを殴り、殺害した」

横山「ほんなら現場は4号室じゃないですか?なんで…」

柏木「ここからが玲奈ちゃんのすごい所です。まず、急いで隣りの部屋である5号室に向かいます。元から5号室に泊まっていた玲奈ちゃんは、持っていた鍵で部屋のドアを開けると、5号室と4号室に置いてあるメンバーの荷物を入れ替えました。それからシーツに佐江ちゃんを横たえ、引きずって5号室へと移動させました。これは、災害時での患者の移動方法として実際に行われている方法で、力のない女性でも容易に人を運ぶことができるんです。佐江ちゃんがシーツにくるまって横たえられていたのは、このためでした」

485:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:13:01 ID:ItcI5JjQh.
渡辺「後は、さっきの実験の通りだよね」

柏木「(コクリ)うん。佐江ちゃんを5号室に移動させ終わるとドアの鍵を閉め、慌てた様子で食堂に飛び込み、みんなを呼ぶ。自分は一足先に5号室の前に戻り、中の佐江ちゃんに呼び掛けるふりをして、ここが5号室ではなく4号室なのだとみんなに錯覚させた。あたし達は誰1人として、玲奈ちゃんの演技を疑わなかった。それから鍵がすりかわっていることに気づいていない優子ちゃんが、部屋のドアを開け、佐江ちゃんを発見した。優子ちゃんが鍵を開けたことで、益々、ここは4号室なのだとみんな信じこんでしまったのよ!」

渡辺「それからわたし達は、みんな食堂に戻ったのよね」
486:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:13:32 ID:ItcI5JjQh.
柏木「しかし玲奈ちゃんは途中で部屋に戻ってしまった。あの時、佐江ちゃんの悲鳴を聞いたのに助けられなかったから、玲奈ちゃんは責任を感じて気分が悪くなってしまったのだと、あたし達は思いこんでいた」

小嶋「みぃちゃんが責めたりしたからね」

峯岸「……」

柏木「第一発見者になることで、5号室を4号室だとみんなに錯覚させ、なおかつ可哀想な被害者を演じ、1人きりになる時間を作りあげた。玲奈ちゃん、あなたがそんなに狡猾な人間だったとは気付きもしなかったわ」

松井玲「……」

指原「玲奈ちゃん…」
487:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:13:54 ID:ItcI5JjQh.
柏木「こうしてみんなを騙し、まんまと1人になった玲奈ちゃんは、また4号室と5号室の荷物を入れ替えると、同じやり方で佐江ちゃんを4号室に戻した。4号室に泊まっていた優子ちゃんとゆいはんは、当然事件現場である4号室に寝泊まりするわけにいかなくなり、それ以降別の部屋を使うことになる。だから今まで、自分達が持っている鍵がすりかわってることに気づかなかった。問題はさっしーとあきちゃの鍵。この時点で2人が持っているのは4号屋の鍵だから、当然5号室を開け閉めすることはできない。しかし玲奈ちゃんは2人と同室であることを利用し、注意して目を光らせることで、2人に鍵を使わせる機会を与えないようにしてきたのよ。鍵を使わせなければ、2人は鍵がすりかわってることに気づくわけないものね」

指原「そうか、だからあの時…」

高城「え?あの時って?」
488:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:14:20 ID:ItcI5JjQh.
指原「3人で一緒に部屋に戻った時だよ。指原がドアを開けようとして鍵を探してたら、玲奈ちゃんが先に鍵を開けてくれたじゃない。その時玲奈ちゃん、具合悪かったはずなのに…」

高城「あ〜そんなことあったね〜。玲奈ちゃん具合悪くても気を遣えてえらいなぁーって感心したんだ」

指原「……指原は、玲奈ちゃんまだ指原達に気を遣ってるのかなって、ちょっと悲しかったな。だいぶ仲良くなれたと思ってたから。でもまさか、玲奈ちゃんにそんな意図があったなんて…」
489:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:14:39 ID:ItcI5JjQh.
柏木「……佐江ちゃんの事件後、2人は一度も自分で5号室のドアを開けていなかったでしょ?」

高城「うん。大抵いつも先に玲奈ちゃんが中にいたから、鍵はかけないままだったりしたし…」

柏木「皆さん、これでおわかりいただけましたか?佐江ちゃんの密室トリックは玲奈ちゃんにしか実現不可能なんですよ」
490:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:15:16 ID:ItcI5JjQh.
松井玲「でもっ…だったら珠理奈の事件はどうなるの?あの時、わたしには小屋から島の裏側まで珠理奈を運ぶ時間なんてなかったわ」

柏木「いいえ。見方を変えれば玲奈ちゃん、あなたには犯行可能なのよ。そもそもなぜ、珠理奈ちゃんは密室で発見されたのか?なぜ頭部がなかったのか?そしてなぜ一瞬のうちに小屋から消え、翌日島の裏側で見つかったのか?なぜなかったはずの頭部が、その死体にはあったのか?これは全て、犯人である玲奈ちゃん、あなたがアリバイを証明するために行った行動に関係してくるわ。そうよね!?」

松井玲「……グッ…」
491:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:15:40 ID:ItcI5JjQh.
柏木「珠理奈ちゃんがいなくなったのがわかり、みんなが捜索を始めた3日目の朝。その時、珠理奈ちゃんは島の裏側にいたのでしょう。おそらく玲奈ちゃんに呼び出されていたんだと思います。島の裏側はみゃおが言ったように、生け贄の頭を供養するためのお寺がある。そんな気味の悪い場所に珠理奈ちゃんが1人で行くとは考えにくいし、みんなもやはりなるべく近づきたくはないと考えたはず。自然と島の裏側は捜索範囲から外されました。しかし珠理奈ちゃんはなぜ1人でそんな場所に行ったのか?たぶん、犯人の正体について重大な事実を知ってしまったから他のメンバーには知られずにこっそり相談したいなどと言われ、玲奈ちゃんに呼び出されていたんだと思います。仲の良かった篠田さんの事件以来、ショックを受けていた珠理奈ちゃんは、犯人が誰なのか知りたいあまり、玲奈ちゃんの言葉を信じて、1人島の裏側へと向かったのです。まさかそこで、玲奈ちゃんに殺害されるなんて予想もせずに…」

高橋「珠理奈ちゃんはそういう、妙に正義感の強いところあったしな…」

大島「その反面、純粋で人を疑うことを知らなかったし…」
492:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:16:05 ID:ItcI5JjQh.
柏木「はい。玲奈ちゃんは珠理奈ちゃんと同じSKEですから、珠理奈ちゃんのそういう性格はあたし達以上に熟知していたと思います。玲奈ちゃんは細い紐のようなものをポケットに忍ばせ、珠理奈ちゃんの捜索がグダグタになって来た頃を見計らうと、こっそり島の裏側へ向かいました。そして朝から辛抱強く自分が来るのを待っていた珠理奈ちゃんを殺害した。後は日が暮れるまで、何事もなかったかのようにみんなと珠理奈ちゃんを捜索するフリをし続けたんです」

峯岸「てことは午後にはもう珠理奈ちゃんは…」

柏木「はい、殺されていました」

板野「そんな…!!」
493:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:16:33 ID:ItcI5JjQh.
柏木「そうして辺りが薄暗くなると、玲奈ちゃんはトイレに行くと言ってさっしー達から離れ、小屋へと向かった。そして焚き火の煙で誰かメンバーを誘き寄せようとしたのです。煙に気づいたあっちゃんと河西さんが近づいて来ると、あらかじめ茂みにでも隠しておいたTシャツに着替えた」

前田「そのTシャツというのは、珠理奈の…」

柏木「おそらく同じものを用意していたのでしょう。こうして珠理奈ちゃんと同じ格好になった玲奈ちゃんは、小屋に入ると中から鍵をかけ、床に横たわり、珠理奈ちゃんの死体のフリをしてあっちゃん達に目撃させたのです」
494:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:16:55 ID:ItcI5JjQh.
前田「じゃああの時あたし達が見たのは、珠理奈の死体じゃなくて、横になった玲奈ちゃんだったの?」

河西「だけど、あの死体には頭がなかったんだよ?あれが玲奈ちゃんだとしたら、一体どうやって…」

柏木「鏡を使ったんですよ。仰向けに寝て、顔の上に鏡を乗せていたんです。そうすると鏡には小屋の天井が映って見えます。あの小屋は簡素な作りで、床も天井も壁も同じ材質の木が使われていた。そうするとどうなるかわかりますか?暗がりで覗き窓から小屋の中を確認しただけでは、鏡に映った天井を床と一続きだと見間違え、あたかも首から上がないように錯覚してしまうんです」

前田「!!!!」
495:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:17:37 ID:ItcI5JjQh.
柏木「初日に皆さんの私物が盗まれたのもこの密室トリックを作り上げるためだったのでしょう。おそらく最初は食堂にあった鏡を使う予定だった。事前に調べていれば、ホテルの食堂に大きな鏡があることくらいわかります。しかしホテル到着後、予想外の出来事が起こった。篠田さんが鏡を外し、部屋に持って行ってしまったんです」

佐藤亜「あ、亜美菜がダンスの練習をしたいと言ったから…」
496:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:18:03 ID:ItcI5JjQh.
柏木「玲奈ちゃんは焦った。鏡がなければこのトリックを実行できなくなってしまう。そこでいつも麻友が持ち歩いている大きな鏡に目をつけた。あれくらいの大きさなら充分に顔の上に置いて頭を隠すことができる。しかし麻友の鏡だけなくなったのでは怪しまれてしまう。急遽、玲奈ちゃんは島の伝説に謎らえてみんなの私物を盗むことにより、本来の目的である麻友の鏡に注目がいかないよう、カモフラージュしたのです。初日はみんな部屋に鍵をかけずに外出していたから盗むのは容易でした。しかし亜美菜ちゃんと珠理ちゃんだけはホテルから外へ出なかったため、私物を盗む隙がなかった。だから珠理奈ちゃんだけ何も盗まれていなかったんです。亜美菜ちゃんは、たまたまスタッズ付きのスニーカーを履いて来ていたから、無理やり伝説にこじつけることができましたが。他に盗まれたものが鏡やアクセサリー以外に携帯やデジカメ、DVDなど不自然なものだったのも、このためです。きっと探してもさっしーの荷物からは鏡やアクセサリーが見つからなかったんでしょう」

指原「うーん…そんなおしゃれグッズは指原持ち歩かないからなぁ〜」

柏木「さらに、キッチンを荒らしたもう1つの理由がここに関わってきます」

大島「鍵をすり替えるためだけじゃなかったのか!?」

497:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:18:28 ID:ItcI5JjQh.
柏木「はい、あの時あたしは、荒らされたキッチンの片付けをしました。そこで妙な違和感を持ちました。あれだけ荒らされていたのに、お皿は一枚も割れていなかったこと。それなのに、なぜか高い位置にかけられていた懐中電灯のほうは割れて壊されていたこと。おそらく玲奈ちゃんは、珠理奈ちゃん殺害のトリックを演じる時、懐中電灯で小屋の中を照らされては、鏡のトリックに気づかれてしまうと思い、事前に壊したのでしょう。しかし懐中電灯だけ壊されていては不自然。だからキッチン全体を荒らしたんです。あの時片付けをしたのはあたしと麻友と里英ちゃん以外に、玲奈ちゃんも手伝った。後から気づいたんだけど、玲奈ちゃん、片付けをしている時のあなたの様子はおかしかった!!」

松井玲「そんな…わたしはただ、柏木さん達だけに片付けをさせるのが悪いと思って手伝っただけなのに…」
498:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:18:47 ID:ItcI5JjQh.
柏木「いいえ。あなたはあたし達が壊された懐中電灯の不自然さに気付くかどうか、監視するために片付けに名乗り出たのよ。だけどあたしがおかしいと思ったのはそこじゃない。片付けがスムーズに終わってしまったことがおかしいのよ!!」

小嶋「4人もいれば片付けがスムーズに終わるのも不思議じゃなくない?まぁ、あたしは片付け苦手だけど」

峯岸「陽菜の部屋、滅茶苦茶汚いもんね…」

小嶋「うるさいなぁ〜みぃちゃん」
499:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:19:37 ID:ItcI5JjQh.
柏木「……あたしと麻友はカレーを味見した時と1日目の夕食の後片付けをした時に、キッチンへと入ってる。里英ちゃんはキッチンが荒らされた日の午前中にもっちぃと掃除をするため、キッチンへと入った。しかし玲奈ちゃん、あなたがキッチンに入ったのはあたし達と片付けをしたあの時が初めてだったはず。それなのに玲奈ちゃんは妙にキッチンの物の位置を把握していた。なぜなのか?それはあなたが直前にキッチンに入り、中が荒らされている風を装ったのよ!!」

小森「そうかぁ。わたしが初めてキッチンに入った時は何がどこにあるのかわからなくて、かなり手間取りました。そのせいで後片付けに時間かかっちゃって……」

柏木「うん。キッチンの中のことを知らない人物が1人加わっただけで、片付けのリズムが崩れて余計な時間がかかってしまう。何をどこに片付けたらいいか、いちいち教えてあげなきゃならないからね。それなのに、玲奈ちゃんは何も聞くことなく片付けができていた。すごく不自然すぎる行動だわ」

渡辺「ゆきりんずっと何か気にかかってたみたいだけど、それだったんだね!」

柏木「うん」

500:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:20:26 ID:ItcI5JjQh.
高橋「でも、キッチンが荒らされている風を装ったっていうのは?」

柏木「やはり荒らされているのにお皿が1枚も割れていなかったことがおかしいんです。片付けをしていて気づいたんですけど、キッチンはゴミ箱が倒れていたり、タオルやクロスが床に落ちていたりしていた程度で、荒らされていたとはいっても、懐中電灯以外実はたいした被害もなかった。あれなら慎重にやれば、食堂にいたみんなに気づかれないよう音を立てずに出来る荒らし方だったんですよ。なんていうか、言い方が変だけど、丁寧な荒らし方というような…」

小嶋「ふぅーん、変なの…」

柏木「はい。キッチンを荒らしている所を他のメンバーに見つかるわけにはいきませんから、どうしてもああいうおかしな荒らし方になってしまったんだと思います」

松井玲「……」
501:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:21:20 ID:ItcI5JjQh.
柏木「話を元に戻します。こうしてあっちゃんと河西さんに頭のない死体を確認させた玲奈ちゃんは、2人がいなくなると小屋か出て、Tシャツを脱ぎ、焚き火に放りこみました。鏡は粉々に割って茂みの中にばら撒き、これで証拠隠滅です。それから急いでトイレに行くと、亜美菜ちゃんと出会ってアリバイを確保した」

宮崎「あ、じゃあ昨日あたしが見たキラキラした光っていうのは…」

渡辺「鏡の欠片に太陽の光が反射していたんだよ。証拠の欠片はもちろんわたしとゆきりんが既に発見しました」

柏木「うん、そして翌日、本当の珠理奈ちゃんの死体を、あたしや麻友、みゃおが発見したんです……」

渡辺「わたし達はみんな、犯人が小屋から島の裏側まで珠理奈ちゃんの死体を運んだと思ってたけど、このやり方ならそんなに時間はいらない。玲奈ちゃんはこうしてアリバイ工作をして、自分を犯人候補から除外させたんだ」
502:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:21:49 ID:ItcI5JjQh.
柏木「小屋の中の死体には頭がなかったけど、実際の珠理奈ちゃんの死体には頭があった。それはこのトリックのためだったのね。同じTシャツを着て体は誤魔化せても、顔だけは珠理奈ちゃんと同じにはできない。だからこの島の伝説を利用して頭のない死体を演じたのよ。篠田さんの事件で咄嗟に首を傷つけたのも、このトリックと関連づけるため…」

大島「玲奈ちゃん…なんでこんなことしたの?珠理奈ちゃんは同じSKEの仲間じゃない…」

松井玲「ふふっ…ふふふっ…」

指原「玲奈…ちゃん?…(ゾクッ)」
503:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:22:21 ID:ItcI5JjQh.
松井玲「仲間なんかじゃないわ…珠理奈は…珠理奈はSKEを捨ててAKBになろうとしてたのよ!!わたしを裏切ってたのよ!!」

高橋「え?そんな話聞いてないけど…」

松井玲「珠理奈は毎回AKBの選抜に入って、センターの経験すらある。もう実質AKBのメンバーみたいなものじゃない!!」

小森「だけど珠理奈ちゃんはSKEの活動も手を抜かなかったと思いますよ?」

松井玲「そう。AKBの選抜に入るようになってからも、珠理奈は変わらず珠理奈のままだった。いつも明るく素直で、SKEのレッスンも真面目に受けていて…わたしは、わたしはそんな珠理奈が大好きだった。ずっと珠理奈と一緒にSKEをやっていきたいと思ってた」

渡辺「だったらどうして…?珠理奈ちゃんも玲奈ちゃんのこと大好きだって言ってたよ?」
504:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:22:45 ID:ItcI5JjQh.
松井玲「違う…今年に入ってから珠理奈の様子がおかしくなった。珠理奈は篠田さんやAKBの皆さん、みんなとコソコソ何か相談してて、わたしがそこへ入って行くと急に話題を変えたり、誤魔化したりするようになったの!!わたしに隠し事するようになったのよ!!わたしはすぐに察しがついた。珠理奈は絶対、SKEよりAKBの活動のほうが大事になって、AKBに移籍しようと考えているんだって。そのための根回しをしているんだって、気づいてしまったの。珠理奈がいなくなったらSKEはガタガタになり、崩壊してしまう。どうせSKEが駄目になるのなら、いっそのこと、わたしがこの手で珠理奈を……だから今回の殺人を計画したのよ…」

柏木「玲奈ちゃん、それは違うわ、」

505:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:23:11 ID:ItcI5JjQh.
松井玲「柏木さんの推理通り、篠田さんと宮澤さんを殺したのもわたし。篠田さんとは展望台へと登る階段の途中で偶然会って、話をしたの。だけど別れ際、偶然篠田さんに鞄の中身を見られてしまった。鞄の中には処分する予定だった皆さんから盗んだ私物が入っていたの。篠田さんは早くみんなに返すよう説得してきたわ。それで言い争っているうち、わたしはたぶん、篠田さんを階段から突き落としてしまった。後は柏木さんがさっき説明した通りよ…」

高橋「そしてその現場を見ていた佐江ちゃんも…」

松井玲「はい…後から宮澤さんがあの時、展望台にいたことを知って驚きました。もしかしたら犯行を見られていたかもしれないって…」

横山「だからあの日、宮澤さんは顔色が悪かったんですね」

大島「口数も少なかったし…」
506:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:23:37 ID:ItcI5JjQh.
松井玲「案の定、宮澤さんのほうから2人きりで話がしたいと言われました。わたしはその時、宮澤さんを殺害する計画を立てたんです。宮澤さんの口を封じるために…」

高橋「玲奈ちゃん、そんな身勝手なことで佐江ちゃんを!!!!……許せないよ、そんな…」

松井玲「仕方なかったんです。わたしは何としてもその後、珠理奈を殺さなきゃならなかった。そのために今年に入ってからずっと計画を立て続け、今回のロケを知ってからこの島のことを散々調べ上げたんだから…」

柏木「…そのことなんだけど、玲奈ちゃん、今までのことは全部玲奈ちゃんの勘違いなのよ。ね?(チラッ)」

渡辺「(コクリ)うん、麻里ちゃんの件はたぶん、不幸な事故だったんだよ」
507:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:24:04 ID:ItcI5JjQh.
松井玲「……事故?……でも篠田さんはあの時確かに…」

柏木「展望台へと登る階段の途中で、篠田さんと言い争いになったのよね?その時篠田さんはどこを向いてた?」

松井玲「確か…ホテルのほうを…」

柏木「やっぱり…。あのね、あそこからはホテルの窓が見える。そして5号室の窓にはさっしーのパソコンが置いてあった。そうじゃない?さっしー?」

指原「うん。ホテルに着いてからDVDを観ようとして窓際のデスクの上に置いて…ずっとそのままだよ!」

柏木「篠田さんはおそらく、さっしーのパソコンに反射した太陽の光を見てしまい、目が眩んで階段から落ちたんだと思う」
508:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:24:45 ID:ItcI5JjQh.
松井玲「そんな…わたしが無理に鞄を引ったくろうとしたから篠田さんは落ちたんじゃ…」

柏木「いいえ。佐江ちゃんもその様子を見て、篠田さんが殺されたのではなく、誤って階段から落ちたのだと気づいていたはず」

大島「そうか。だから佐江ちゃん、麻里子を見つける前、階段の辺りで何か調べてたのか!」

柏木「そうですね。佐江ちゃんが、玲奈ちゃんをわざわざ呼び出して伝えたかったこと。おそらく玲奈ちゃんが罪の意識に苛まされていると思ったんでしょう。自分を責めることはない、あれは偶然が生んだ事故だったのだと、教えてあげたかったんだと思います」

松井玲「そんな…そんな…わたしはてっきり、宮澤さんにお前が犯人だと責められるとばかり思ってた…だからもう殺すしかないと…」
509:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:25:19 ID:ItcI5JjQh.
柏木「それだけじゃないわ!玲奈ちゃん、あなたはさっき、珠理奈ちゃんがみんなとコソコソ話していたと言ったわね?それにはちゃんとした理由があったの!」

松井玲「わかってます…AKBに移籍するための相談ですよね…」

柏木「違うわ!!もっちぃ、昨日隠してたあれを見せてくれる?」

倉持「え?でもあたしまだ書き途中で…しかも臭いこと書いちゃったから見られるの恥ずかしいな……」

柏木「…お願い」

倉持「(コクリ)わかったわ!!(タタタッ、バサッ)これね!」

松井玲「?」

510:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:25:49 ID:ItcI5JjQh.
柏木「玲奈ちゃん、もうすぐ誕生日だよね?これ、珠理奈ちゃんに頼まれてこっそりみんなが回し書きしていた寄せ書き…玲奈ちゃんの誕生日にサプライズでプレゼントするため、みんな内緒にしてたのよ」

松井玲「なんで……」

柏木「ずっと前から珠理奈ちゃんが計画してたの。玲奈ちゃんのために。見て、AKBやSKEのメンバーだけじゃなく、研究生の子達にまで頼んで…こんなにたくさんの寄せ書きが集まっていたんだよ。珠理奈ちゃんがコソコソ話していたのは、この寄せ書きをみんなにお願いして回ってたからなの。決してAKBに移籍する相談なんかじゃなかったのよ」

松井玲「そんな…そんな…それなのに…わたしは…わたしはなんてことをしてしまったの……」

511:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:26:31 ID:ItcI5JjQh.
柏木「……」

渡辺「ゆきりん、あれを…読んであげたら?(コソッ)」

柏木「うん(コクリ)珠理奈ちゃんが書いてた分の寄せ書き……玲奈、お誕生日おめでとう。初めてSKEのオーディションで玲奈と出会ってから、今日まで本当にあっという間でした。玲奈と出会えて、一緒にSKEをやれて、あたしは毎日すごーーく楽しくて幸せです。色々と辛いこともあったけど、玲奈がいてくれたからあたしは頑張れたんだと思う。玲奈、どうもありがとう。これからもずっと一緒にSKEを盛り上げて、AKBに負けない日本一のグループにしていこうね☆玲奈大好き♪珠理奈より……」

前田「珠理奈…本当にSKEのことを…玲奈ちゃんのことを…大切に想ってたんだね…」

柏木「……」

松井玲「…っうわぁぁぁぁぁ…珠理奈…珠理奈ぁぁぁぁ……!!!!(ガクッ)」

(………)

512:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:26:54 ID:ItcI5JjQh.
(ザバッ、ザバンッ、ドドドドドドドッ…)

板野「あ、この音……」

大島「船だ…船が来たんだ…」

高橋「みんな、もう帰るんだ…玲奈ちゃんも…」

松井玲「うぅぅっ……ぅぅっ……」

513:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:27:21 ID:ItcI5JjQh.
波の音とともに、海へと響き渡る悲しい泣き声。

こうしてあたし達の長い5日間は終わった。

鬼ヶ島伝説が残ると言われたこの島――。

しかし、ここに鬼など居なかった。

居たのはただ、

仲間を信じることが出来ず、孤独に震えた可哀想な少女だけだったよ……。

514:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:27:51 ID:ItcI5JjQh.
2XXX年――。

???「それで、これが事件の結末か…」

柏木「はい…」

???「君達が飛んだのはさらに依然の過去だったはずだが?」

渡辺「はい、しかし躍鬼の仕業で計測よりかなり大きな時空の歪みが生じていて、目的地より半年が経過した過去へと飛んでしまったんです」

???「それでお節介にも殺人事件を解決に導いたと…」

柏木「すみません。放っておけなくて…」

515:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:28:19 ID:ItcI5JjQh.
???「まぁいい。タイムマシンの修理も済んだ。君達2人には再び過去へと飛んでもらい、メンバーとしてAKB48の中に紛れこんでもらう」

柏木「はい!」

???「目的はわかっているな!?」

渡辺「過去の世界で、iisの攻撃から対象者を守ることです!」
516:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 09:28:54 ID:ItcI5JjQh.
???「よろしい。すでにiisから何人かが過去へと飛んだようだ。君達も急いで!!人類の未来はこの少女にかかっているんだ……」

柏木「はい!私達は過去へ行き、必ずやこの少女、前田敦子の命を、iisの攻撃から守り抜きます!」

???「頼んだぞ、2人とも!!」

-END-
517: 名無しさん@読者の声:2011/10/5(水) 09:32:01 ID:KSF.h6VRn6
続きがあるのかな?w気になるww
正直いって推理モノは嫌いだったんだけどAKBのSSってのと少し読みやすかったから最後まで読めた(*´∀`*)
乙でした!
518: :2011/10/5(水) 09:54:15 ID:6sRUAGkZIU
めっちゃおもしろかったです!

毎回楽しく見させていただきました。

またAKB関連でSS作ってくれると嬉しいです。
519:
◆r3nmejKTPY:2011/10/5(水) 10:03:05 ID:ItcI5JjQh.
>>517
最後まで読んでくれてありがとう!
これ実はひぐらしのSS書こうとして考えたネタだったんだけど、AKBのSSにしちゃった(笑)
続編というか、また別の話で現在書いてるところです。出来上がったらまた読んでもらえるとうれしいw

>>518
ありがとー。最後までお付き合いいただいて、本当に感謝!!
またSS書きます。今度はちょっと時間空いちゃうかもだけど(汗)
次はSF、エスパー物になる予定。気長に待っててください。
520: 名無しさん@読者の声:2011/10/5(水) 22:21:26 ID:6BkTiQ0rv.
…すげえ面白いな…次も期待してるぜ!
521: 名無しさん@読者の声:2011/10/5(水) 22:27:59 ID:BxAnhJXVdM
面白かった!!次作期待してるよー
522: 名無しさん@読者の声:2011/10/6(木) 08:22:58 ID:rozraLftNQ
すっごく面白かった!!
バトロワのほうも見たけど、あっちも面白かったよ!
次回作に期待(。・ω・。)
523: 名無しさん@読者の声:2011/10/9(日) 12:44:20 ID:lisbaAPyPs
2CHに同じスレたったぞ…
524: 名無しさん@読者の声:2011/10/9(日) 14:37:44 ID:7Yb33gFIV2
http://sstter.net/mobile.aspx?datno=1318083281
525: 名無しさん@読者の声:2011/10/9(日) 14:46:06 ID:1aUoG5Q0f2
トリ一緒だから本人じゃね
526: 名無しさん@読者の声:2011/10/10(月) 18:02:45 ID:SJcmvmSLt6
リモコンにもバトロワのたててたよね
527: 名無しさん@読者の声:2011/10/14(金) 07:56:35 ID:NvGMdMA3eI
支援
528: 名無しさん@読者の声:2011/10/15(土) 23:51:48 ID:Q4tHTGfmcE
応援ありがとう!
   /⌒~⌒\/⌒ヌz
  /     \爻))
  / / ハ   ヽヽソ
 ( / /|   | |
 |丿 /ーL_L_L_L| |
 r| /(●ヽ /●)ヽ|
 ヒ|/      V
 ||      |
 |人  (_)  /
 | \ヽ――ノ/|
 |  \_二_/ |
 ヽ /| ヽ / \ |
  V |ヘVヘ| V
  ||  只  ||
  || || ||
529: 名無しさん@読者の声:2011/10/19(水) 17:54:56 ID:P6NKs4j.xY
誰ww
530: 名無しさん@読者の声:2011/11/7(月) 16:30:54 ID:g/4JcTXXFc
支援
531: 名無しさん@読者の声:2011/11/7(月) 20:11:26 ID:esacBCDh.U
いい加減削除か保管庫行きにすべき
532: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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sage:


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