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殺し屋「その娘、俺に売ってくれ」
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1: 1 ◆4O/QUf00mI:2011/10/10(月) 22:25:08 ID:f79T6dgeUQ

ある時代の、ある世界。
ここは東の国の【商いの街】。

新鮮な果実や、美しい布、珍しい宝石、異国の書物。そのような中、『商品』として人も売られておりました。

何処からか連れて来られたであろうその『商品』の前に立つ、一人の男。

先程の台詞は彼からの物でしょう。

喧騒の中、静かに放った一言は、物語とも言えぬお話しの始まりの一言でありました。



363:
◆4O/QUf00mI:2011/11/13(日) 21:36:07 ID:ke8kDwatac


流浪娘「それにしても、殺し屋さんは船が苦手だとは……」

殺し屋「このなんとも言えぬ微妙な揺れがな……駄目なんだ」

流浪娘「私は、海も船も初めてですが大丈夫でしたよ!!」

殺し屋「そりゃ、めでたい」ケッ

流浪娘「いじけないで下さいよ」

殺し屋「ハッ、何を言って……」

流浪娘「それにしても、殺し屋さんって……」

殺し屋「……なんだよ」



流浪娘「以外と弱点ありますね」ププッ

殺し屋「なッ……!?」ガーン


364:
◆4O/QUf00mI:2011/11/13(日) 21:36:41 ID:ke8kDwatac

殺し屋「ち、違うんだ……流浪娘……」

流浪娘「な、何がですか!?」

殺し屋「あぁ……」ムクリ

流浪娘(こ、ここ怖いッ!! いつにも増して!! 顔が!!)

殺し屋「別に、俺は乗り物に弱い訳じゃない……!!」

流浪娘「へ?」

殺し屋「馬車も牛車も平気なんだ……。馬だって乗れるぞ……」

流浪娘「は、はぁ」

殺し屋「流鏑馬(ヤブサメ)だって得意なんだ……」

流浪娘「えと、なんでだからって見栄張ってるですか!?」


365:
◆4O/QUf00mI:2011/11/13(日) 21:36:54 ID:ke8kDwatac

殺し屋「いや、なんか負けた気が……」

流浪娘「意味解らないですよ!! 今見栄張らなくても大丈夫ですから!!」

殺し屋「本当なんだって……」ユラッ

流浪娘「解りましたから!! いや、ちょっ……寄らないで下さい!! こ、怖いです!!」ガタッ

殺し屋「そこまで引かなくても」

流浪娘「わ、私……お水取ってきますね!!」ダッ

ガチャリ バタンッ

殺し屋「……」

殺し屋「脅かしすぎたか……ゥオエッ……」

殺し屋「やっぱり気持ち悪いな……寝よう……」ゴロン


366:
◆4O/QUf00mI:2011/11/13(日) 21:37:38 ID:gdR95DCXGs

―――――

ザザーン

流浪娘「ふぅ……」

流浪娘「やっぱり顔が怖いなぁ。殺し屋さん」

流浪娘「水を取ってくるとは言ったものの、何処にいけばあるのかな……」キョロキョロ

流浪娘「……」ムムム

流浪娘「……えっと」

流浪娘「歩いていれば見つかるはずです!!」ウンウン

流浪娘「とりあえず、散策しよう!! うん」


367:
◆4O/QUf00mI:2011/11/13(日) 21:37:53 ID:gdR95DCXGs


流浪娘「それにしても……」

流浪娘「船って大きいなぁ」キラキラ

流浪娘「話しでしか聞いた事なかったけど、まさかここまでとは……恐るべし!!」

流浪娘「……」

流浪娘「何でこんな大きい物が浮いているんだろう……」

流浪娘「空気で膨らんで……。いやいや、それだと……」

流浪娘「うーん……」

流浪娘「……後で殺し屋さんに聞いてみようかな」


368:
◆4O/QUf00mI:2011/11/13(日) 21:42:18 ID:emIXT3i.Lo


ガヤ…ガヤ…

流浪娘「私達の他にも、結構人が乗ってるんだ」

流浪娘「皆、商人さんみたいな格好……」

流浪娘「……あ、楽器持ってる人もいる」

流浪娘「色んな人がいるなぁ」
流浪娘「皆さん、お金を持ってそうで……」エヘヘ

流浪娘「ハッ!! いけない、いけない!! 邪念がッ!!」

流浪娘「でも、約束しましたから!!」

流浪娘「……」

流浪娘「あれ?」

流浪娘「こんな船に乗れるなんて、殺し屋さんってやっぱりお金持ちなんだ!?」

流浪娘「おぉ……」

流浪娘「今更ながら、申し訳なくなってきました……」

流浪娘「……」

流浪娘「お水取ってこよ……」

369:
◆4O/QUf00mI:2011/11/13(日) 21:45:26 ID:emIXT3i.Lo

―――――

流浪娘「殺し屋さん、殺し屋さん」

殺し屋「……なんだい?」

流浪娘「もう夜になっちゃいましたよ」

殺し屋「……いつの間にかだな」

流浪娘「本当ですね。ずっと籠りきりで、少し無意味に時間を過ごしていましたので……」

殺し屋「……お前時々しれっとキツイ一言を放つよな」

流浪娘「えっ?」

殺し屋「自覚なしかよ」


370:
◆4O/QUf00mI:2011/11/13(日) 21:45:43 ID:emIXT3i.Lo


流浪娘「そろそろ食事の時間です!! 行きましょうよ!!」

殺し屋「お前なぁ……俺が今食事なんかしてみろ……」

流浪娘「はい?」

殺し屋「間違いなく……吐く……」

流浪娘「えぇー」

殺し屋「そして貰いゲロによる負の連鎖で、楽しい食事の場があっという間に……」

流浪娘「もういいですよ!! 今から食事しに行くんですから止してください!!」ガミガミ

殺し屋「ごめん」


371:
◆4O/QUf00mI:2011/11/13(日) 21:49:53 ID:BhHGk/K4Z6
今日は頑張りましたよ

>>361
さらに混雑した所もですね

話しがまとまってきたので、時間が取れれば進むと思うのでお待ち下さい

ではまた
372: 名無しさん@読者の声:2011/11/13(日) 22:43:49 ID:zT9X29AL5s
おお、更新されてた!!
流浪娘も素を出すようになってきましたねー´ω`かわゆい
殺し屋さんも負けず劣らず可愛くて和むww
373: 名無しさん@読者の声:2011/11/14(月) 01:47:43 ID:KdjLuPtWUs
個人的に可愛さは殺し屋>流浪ちゃんだと思うんだ
374: 名無しさん@読者の声:2011/11/14(月) 07:55:38 ID:AZN8vEPq8w
殺し屋がガッツのイメージから掛け離れていくwww
だがそれがいい

つC
375:
◆4O/QUf00mI:2011/11/14(月) 22:03:09 ID:gdR95DCXGs
どうも

>>372>>373
皆さんの認識では割りと可愛いキャラになってるんですかね?そう思われるのは嬉しい反面、イチャコラし過ぎとの指摘もありまして複雑です……

>>374
意図的です
嘘です、流れでなりました


ってな訳で投下します
376:
◆4O/QUf00mI:2011/11/14(月) 22:03:40 ID:gdR95DCXGs

流浪娘「もう……私だけでご飯食べに行きますからね!?」

殺し屋「……あー、はいはい」

流浪娘「何か欲しいものありますか? あれば言ってください」

殺し屋「いや、ない……」

流浪娘「吐くならトイレ行ってくださいね。一応、袋置いときますよ。ここに」

殺し屋「……あぁ、大丈夫だ」


流浪娘「じゃあ、いってきます」

殺し屋「おう……いってらっしゃい……」


ガチャリ バタンッ


殺し屋「……」

殺し屋「気が利くな、流浪娘……」


377:
◆4O/QUf00mI:2011/11/14(月) 22:03:51 ID:gdR95DCXGs


流浪娘「お腹減ったなぁ……」トテテ

流浪娘「何だか『バイキング』って料理が出るみたいだけど、どんな料理かなぁ……」

流浪娘「たしかこっちに食堂が……あれ?」


ガヤガヤ ガヤガヤ


流浪娘「なんだろう? 音楽が聞こえる……」

流浪娘「こっちかな……」トテテ

流浪娘「あ、ここを曲がった所かも!! 行ってみよ!!」トテテ


378:
◆4O/QUf00mI:2011/11/14(月) 22:04:48 ID:emIXT3i.Lo

―――――
―――――

角を曲がった娘の瞳に映ったのは、弦と笛の音色に合わせて舞う踊り子の姿でありました。

満月の下。

ただの甲板を、さながら重厚な舞台の如く見せるその舞いは、人々の脚を留め、虜にしていたのであります。


篝火よりも猛々しく、月明かりよりも柔らかく。

時に激しく、時に物悲しく。

厳かに、そして自由に。

紅の衣装を纏った彼女は、踊るのです。


379:
◆4O/QUf00mI:2011/11/14(月) 22:06:19 ID:NkcF/Q9mp6


魅入る。
その言葉は、まさにこの一時の為にある様に、皆は思っていたでしょう。

娘も、感嘆の声をあげる事も、床に張り付いた脚を剥がす事も忘れ、ただ見詰めるだけしかできません。

構わず続く舞い。

動きに合わせ、香水と潮の香りは混ざりあうのでした。


380:
◆4O/QUf00mI:2011/11/14(月) 22:06:29 ID:NkcF/Q9mp6

いよいよ、最後の山場に差し掛かろうとした時です。

舞う踊り子と自分との眼が交わされたのを、娘は感じました。

同じ女と言えど、あまりの美しさに脈が早くなるのを抑えられず、顔を火照らせる娘。


娘が気付けば、いつの間にか、踊り子の舞台は幕を閉じておりました。

―――――
―――――
381:
◆4O/QUf00mI:2011/11/14(月) 22:07:27 ID:sMCa5523Yo

―――――
バタァアーン

流浪娘「殺し屋さん!! 殺し屋さん!!」

殺し屋「どうしたッ!?」ガバッ

流浪娘「ひっ!! け、けけ剣を構えなくても……」ガタガタ

殺し屋「え? あぁ、すまん……」

流浪娘「い、いえ。大丈夫です」ドキドキ

殺し屋「それで? どうかしたのか……?」スチャッ

流浪娘「ああ!! そうでした!! さっき凄い踊り子さんがいて!! もう踊りなんかも凄くて!! 今まで見たことない位、凄かったんで殺し屋さんにも見せてあげたかったです!!」

殺し屋「うん。とりあえず、凄まじいのは解った」

流浪娘「ハイ!!」

殺し屋「だがな……」

流浪娘「はい?」

殺し屋「俺は睡眠の方が凄い大事だ」

流浪娘「へ?」

殺し屋「おやすみ」バタン

流浪娘「えぇ!? 少しでいいですから話しを……って、もう寝てる!? 早い!! えぇぇえ!?」

382:
◆4O/QUf00mI:2011/11/14(月) 22:08:06 ID:sMCa5523Yo

―――――

ギイッ…… ギィ

流浪娘「……」

流浪娘「……」

流浪娘「眠れない……」

流浪娘(覚めぬ興奮とは、まさにこの事なんだなぁ……)

流浪娘「……」ムクリ

流浪娘(外で風に当たってこよう……)フラフラ


383:
◆4O/QUf00mI:2011/11/14(月) 22:08:17 ID:sMCa5523Yo

キィッ パタンッ

流浪娘「ふぅ……」

流浪娘「夜風が気持ち良いなぁ」

流浪娘(明かりも小さくなってて、星も良く見える)

流浪娘「……」

流浪娘「ちょっと暗くて怖いかも……」

流浪娘「……」

流浪娘(こう言うのって、後ろから『カツーン カツーン』って足音音が……)

流浪娘「って、ま、まさか!! ないない……」

カツーン カツーン

流浪娘「……」


384:
◆4O/QUf00mI:2011/11/14(月) 22:09:39 ID:JP3KYIqJtA
はい今日はここまで

ではまた
385: 名無しさん@読者の声:2011/11/15(火) 00:27:27 ID:XlTNp42XyQ
「まさか…」はフラグだ
386: 名無しさん@読者の声:2011/11/15(火) 19:36:28 ID:SroD4kWui2
カトゥーン カトゥーン
387: 名無しさん@読者の声:2011/11/15(火) 19:41:08 ID:O2Dmey52w.
>>386
不覚にも(ry

1さん更新ガンバです
つC
388:
◆4O/QUf00mI:2011/11/15(火) 23:18:41 ID:q5FQ2QIDbc

カツーン カツーン

流浪娘(空耳空耳!! 何も聞こえない!!)

カツーン カツーン カツーン

流浪娘「……」

流浪娘(あれ、これって近付いてきてる……?)

カツーン カツーン カツーン カツーン

流浪娘(やっぱりぃぃい!?)

流浪娘(どどどどうしよう!? その前に、既に後ろまで来ている気が!!)

カツーン カツーン カツーン……

流浪娘(止まったぁあああ!!)
流浪娘(もう後ろ向けない動けない外になんてでなければよかっただいたい殺し屋さんが寝ちゃうからこんな事に怖い怖いこわ……)

???「ねぇ、あなた……」トン

流浪娘「ヒィィイイィイッ!!!」ドタバタン

???「あら、驚かせちゃったかしら。安心なさい、人間よ」

流浪娘「ぁ……ぅ……」パクパク

???「ちょっと驚き過ぎじゃないかしら……? リアクションが凄いわ……」


389:
◆4O/QUf00mI:2011/11/15(火) 23:19:05 ID:q5FQ2QIDbc

―――――

流浪娘「す、すみません。はしたない所を……」

???「ううん、私の方こそ御免なさいね。びっくりさせるつもりはなかったの」

流浪娘「ええと……あなたは」

踊り子「私はあそこで踊っていた踊り子よ。わかる?」

流浪娘「ハイ。眼が合ったので……」

踊り子「あら!! 気付いてくれてたの!? 嬉しいわぁ!!」

流浪娘「い、いえ、こちらこそ凄い踊りを見せてもらえたので。それにしても、大盛況でしたね!! 私、見入ってしまいました」

踊り子「やだもう!! そんな事言って!! 可愛いわぁ〜!! このこのっ!!」グイグイ

流浪娘「ハ、ハハハ……(この人もよく喋る人だ!!)」


390:
◆4O/QUf00mI:2011/11/15(火) 23:20:20 ID:N0nxWG/O6Y

踊り子「それにしても、こんな時間に外に出てるなんて、ちょっとダメね」

流浪娘「ちょっと眠れなくて……」

踊り子「海の魔物って夜中に出るのよ。知らなかった?」

流浪娘「えっ!! そうなんですか!?」

踊り子「あなたみたいな可愛い娘がいると、特にね」

流浪娘「か、可愛いだなんて」テレテレ

踊り子「海から長い手が出てきて一発よ。一発」

流浪娘「え」

踊り子「引きずり込まれて、二度と浮かぶ事は無いらしいわ……」

流浪娘「それは……」

踊り子「噂によれば、亡霊達に食われてしまうみたいね……」

流浪娘「……」

踊り子「見て!! あそこも腕が!!」

流浪娘「ひぃぃいっ……!!」ガタガタッ

踊り子「なぁーんて、嘘よ嘘!! 出ないわよ、そんなの!!」ケラケラ

流浪娘(もうやだこの人……)


391:
◆4O/QUf00mI:2011/11/15(火) 23:21:15 ID:NkcF/Q9mp6

踊り子「反応まで可愛いのね」クスクス

流浪娘「あまり、そういうのは……」

踊り子「フフッ、ますます興味が湧いてきちゃったわ」ケラケラ

流浪娘「きょ、興味……」

踊り子「えぇ。明るくなったらあなた探そうと思ってたの」

流浪娘「えっ? 私を、ですか?」

踊り子「手間が省けて良かったわ。明日、港に着いたらすぐに出発しなきゃなの」

流浪娘「はぁ……」

踊り子「それでね、本当にいきなりなんだけど」

流浪娘「はい」



踊り子「あなた、踊り子にならない?」


392:
◆4O/QUf00mI:2011/11/15(火) 23:30:31 ID:NkcF/Q9mp6
今日も少しの投下でした

>>385
「フラグとは、へし折る物」
友人が元気良く言っていたのを、思い出します。

>>386
あのさ
そういうネタ仕込まれると、こっちとしては凄く

使 い た く な っ ち ゃ う

足音全てカトゥーンになるところでした。危ない危ない。危険ですのでほどほどに御願いします。
>>387
こちらとしても不覚でしたよ
支援ありがとうごさいます

では、これにて
393: 名無しさん@読者の声:2011/11/17(木) 00:15:08 ID:x.nAkvN8TY
別の意味でフラグが立ったか?
394: 名無しさん@読者の声:2011/11/17(木) 18:38:00 ID:0lWWzKe/lQ
マダー?
395: ◆4O/QUf00mI:2011/11/17(木) 23:01:56 ID:JP3KYIqJtA
はぁーい!!
みんな待ってたかな?

……うん、待ってないよね。ごめん調子乗った。


>>393
いやだからフラグは折(ry

>>394
すみません。書く暇なくて……

てな訳でいきます
396: ◆4O/QUf00mI:2011/11/17(木) 23:02:23 ID:JP3KYIqJtA

流浪娘「え、えっ……ちょ、ちょっと待ってください!! どういう事ですか!?」

踊り子「そのままの意味よ。つまりはスカウトってわけ」

流浪娘「急展開過ぎて話しが……」

踊り子「あら、そんなに混乱する事かしら?」クスクス

流浪娘「と、とりあえず色々と説明を……」

踊り子「そうねぇ、どこから話そうかしら?」

流浪娘「何でも良いので詳しくお願いします……」

踊り子「承知したわ!!」


397:
◆4O/QUf00mI:2011/11/17(木) 23:03:03 ID:JP3KYIqJtA

踊り子「じゃあまず私達の事から……。あ、『達』ってのは、笛吹いてた女の子と弦楽器の男の事よ」

流浪娘「はい、わかります」

踊り子「本当は一人で色んな場所を転々としてたんだけどね。あの二人がいつの間にか着いて来てて……。修行みたいな感じね」

流浪娘「い、いつの間にか……」

踊り子「そんな訳で、三人で芸を見せながら東の国を旅してたの。行き場所は基本的に私が決めてるわ」

流浪娘「あれ? それじゃ、なんで北になんかに?」

踊り子「そうね、色々理由はあるけど……。最近は戦争も激しくなってきたじゃない?」

流浪娘「そう、みたいですね」

踊り子「だったら、北に行けば安全かなって思って二人に相談したの。お金は掛かるけど、安心を買うと思えば安いでしょ?」

流浪娘「確かに、もしかしたら危なくなるかもしれませんからね……」

踊り子「一人で旅してるならいいけど、他の二人を危険な目に遇わせたくなくてね。妹と弟みたいなものなのかしら」

流浪娘「優しいんですね。踊り子さん」

踊り子「当然の事よ。優しくもなんともないわ」ケラケラ


398:
◆4O/QUf00mI:2011/11/17(木) 23:03:26 ID:JP3KYIqJtA

流浪娘「でも、なんで私なんかを踊り子に……?」

踊り子「フフッ、よくぞ聞いてくれたわ……。それは……」

流浪娘「それは?」

踊り子「可愛いからよ!!」バーン

流浪娘「えぇー」

踊り子「見た目も可愛いし、運動神経良さそうじゃない!? あなた!!」

流浪娘「ま、まぁ運動は苦手ではないですけど……」

踊り子「まさしく私の後継者だわ!!」

流浪娘「後継者って……。踊り子さん、まだ若いじゃないですか? 早すぎですよ」

踊り子「何言ってんの。私だって、あと数年経てば30よ? あっという間じゃない!! 老けるの嫌!!」

流浪娘「そ、そうなんですか……(えぇ!? 若っ!!)」


399:
◆4O/QUf00mI:2011/11/17(木) 23:03:51 ID:JP3KYIqJtA

踊り子「大体、私はあなたよりずっと小さい時から踊ってたわ。早い方がいいのよ」

流浪娘「それはそうかもしれませんが……」

踊り子「どう? 興味ない!?」

流浪娘「そうですね……」

踊り子「うんうん!!」

流浪娘「興味が無いと言えば、嘘になります」

踊り子「あら!!」

流浪娘「あの時の踊り子さん、とても素敵で、私も少し見惚れてしまいました」

踊り子「あらあら!!」

流浪娘「あんな風に踊ってみたいとも思いました」

踊り子「あらあらあら!!」

流浪娘「でも……」

踊り子「でも?」

流浪娘「今、一緒に旅をしている人は裏切れません」

流浪娘「ご免なさい」


400:
◆4O/QUf00mI:2011/11/17(木) 23:05:25 ID:BhHGk/K4Z6

踊り子「……」

流浪娘「……」

踊り子「……私が教えれば、間違いなく一流の踊り子になれるわ」

流浪娘「……」

踊り子「戦争が落ち着いてきた頃に首都で踊れば、きっと首都一番の踊り子よ」

流浪娘「……はい」

踊り子「富も名誉も手に入るかもしれない」

流浪娘「……」

踊り子「それでも、あなたは断ると」

流浪娘「……はい」

踊り子「もう二度とこんな誘いは来ないかもしれないわ。それでもいいの?」

流浪娘「それでも……構いません」

踊り子「そう……」


401: 名無しさん@読者の声:2011/11/17(木) 23:43:02 ID:XlTNp42XyQ
>>1が有言実行のごとくフラグ折った!
まあ折らなきゃ話が終わっちゃうよね
402: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 16:41:52 ID:q6w8J/Ar7Y
いーや。別のフラグが立ったぞ!!
あくまでも俺の中ではだけど…

取り合えずこれを…
っ支援
403: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 23:59:10 ID:KdjLuPtWUs
>>402
だがそのフラグも>>1は折りかねないぞ?
とりま俺もC
404: 名無しさん@読者の声:2011/11/19(土) 12:24:53 ID:Yj.03b4SUs
しぇーん
405:
◆4O/QUf00mI:2011/11/21(月) 11:48:38 ID:N0nxWG/O6Y
どうも、1です
数々の支援ありがとうございます。
フラグ(?)を立てておいてアレなんですが……

只今、状況的に続きを書き続ける事が困難になってきております。このままでは、只でさえグッダグダの内容が拍車を掛けてグダグダになってしまう恐れがあります。

従って、この作品を未完庫にぶちこむ事を決意致しました。続きに期待をしてくれた方々は果たして居るのかどうか解りませんが、申し訳ありません。

しかし、3カ月程経てばまたカムバック出来ると思います。
その時は「殺し屋帰ってきたwwwwキメェwwww」と、暖かい目で迎えて貰えれば幸いです。

ではまた。
406: 名無しさん@読者の声:2011/11/21(月) 14:53:00 ID:YvuzyYVhZU
そ…そんなぁ…
(´;Д;`)
407: 名無しさん@読者の声:2011/11/21(月) 18:18:04 ID:Yj.03b4SUs
わたしまーつーわっ!
408: 名無しさん@読者の声:2011/11/21(月) 18:18:54 ID:JfGY8W0o7c
いつまでもまーつーわっ!
409: 名無しさん@読者の声:2011/11/21(月) 18:23:02 ID:KdjLuPtWUs
多分>>1がcome backしたときには殺し屋に愛を叫ぶだろうさ
410: 名無しさん@読者の声:2011/11/21(月) 21:35:27 ID:06iqD4udR6
たとーえあなたーがふーりむーいてくれなくてー
411: 名無しさん@読者の声:2011/11/22(火) 23:26:12 ID:x07hoQdDXs

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停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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