男「何でそんなとこにいるの」
女「…………」
男「帰ろ?」
女「……うん」
244: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/1(火) 09:21:37 ID:YEY72tQYGM
男「雨だね」
女「だね」
男「雨って好き?」
女「音が」
男「いいね、それ」
245: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/1(火) 09:23:42 ID:BD5gqboGtA
女「男さん」
男「なあに女ちゃん」
女「今度、お母さんに会いに行きたい」
246: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/1(火) 09:26:17 ID:cdu7xIBYa.
男「随分といきなりだね」
女「それで、一緒に来てほしいの」
男「うん、休みの日で良いなら一緒に行くよ」
女「ありがとう」
247: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/1(火) 09:28:17 ID:BD5gqboGtA
男「叔母さんの都合聞かなきゃな」
女「私が聞く」
男「最近ますますしっかりしてきたね」
女「うん」
248: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/1(火) 09:35:32 ID:/h1J5f9sxg
男「頼もしくって困るな」
女「どうして?」
男「大人の矜持が……」
女「元からあんまりない」
男「えっ」
249: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 00:08:14 ID:YJIMGSU7Oo
男『なあ俺そんなに風格ない?』
妹『急にメールしてきたと思ったら』
男『大人の矜持って言ったら、女ちゃんに元からないって言われた』
妹『まんまじゃん』
男『ひどい』
250: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 00:09:51 ID:YJIMGSU7Oo
妹『あの子も意外と言うんだ』
男『言うでしょ意外でしょ』
妹『あたしにはいっつもビクビクしてるのに』
男『いやだってお前怖いし』
妹『怖くナイヨー優しいヨー』
男『分かってやってるだろ』
251: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 00:11:43 ID:YJIMGSU7Oo
妹『私が悪いみたい』
男『意外と気にしてる?』
妹『知らない』
男『そっか』
252: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 00:14:35 ID:wPFCMzneoQ
男『また会いに来てやってよ』
妹『邪魔者扱いするくせに』
男『確かに面倒だけど邪魔者じゃない』
妹『なにそれ微妙』
男『気後れしても嫌ってないよ、女ちゃんは』
妹『……考えとく』
253: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 06:26:00 ID:wPFCMzneoQ
母「いらっしゃい。後、おかえりなさい、女」
女「……ただいま」
男「お久し振りです」
母「しばらく会っていなかったものね。どうぞ、上がって」
254: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 06:27:29 ID:wPFCMzneoQ
母「元気にしてた?」
女「うん」
母「そうよね、男くんの家だものね」
男「そんなことないですよ」
母「嫌ね、聞いてるわよ。自分より料理が上手いって、姉さんが嘆いてたわ」
男「母さんの料理が壊滅的なだけじゃ……」
255: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 06:29:22 ID:wPFCMzneoQ
男「女ちゃんのごはんも上手くなったよね」
女「そうかな」
母「うちにいた頃は料理なんてしなかったのにね」
女「……お母さんの家に、戻ったら、するよ」
256: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 06:29:58 ID:wPFCMzneoQ
男「……戻ることに、するの?」
女「まだ。でも」
母「いつか、戻ってきてくれるのね」
女「うん」
257: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 19:01:09 ID:CDn3vnH7O.
決めた。
本日完結します(*゚ω゚)
258: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 19:03:21 ID:vaPRAZHb9M
女「あの、……あのね、」
女「私……」
女「…………」
男「ゆっくり、話してごらん」
女「……うん」
259: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 19:05:50 ID:vaPRAZHb9M
女「まだ、男さんの家にいたい」
女「でも学校は、元の学校に戻りたい」
女「転校しない」
260: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 19:08:10 ID:/h1J5f9sxg
母「……元の学校?」
男「女ちゃん、本当に?」
女「うん」
261: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 19:08:47 ID:/h1J5f9sxg
女「手紙、貰ったの」
女「みんなに酷いことを言って、学校に行かなくなった頃に」
女「気にしてないよって」
女「学校おいで、って」
女「普段喋ってた皆のうちひとりだけ、こっそり、ポストに」
262: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 19:11:38 ID:vaPRAZHb9M
女「病気だったから同情かも、先生に書かされたのかも、って思ってたけど」
女「そんなこと絶対にしない子だった」
女「今もそう思ってくれてるかは、分からないけど、でも」
女「そんな子にひどいこと言ったまま、転校なんてできない」
263: せん ◆EOQ3BRAmq.:2011/11/2(水) 19:16:07 ID:/h1J5f9sxg
母「本当に、そう思うの」
女「うん」
母「……通うの、大変よ?」
女「大丈夫」
母「優しい子ばっかりとは限らないわ」
女「それでも良い」
女「駄目かもしれなくても、頑張ってみたいの」
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