立海三連覇に死角なし・・・
懐かしフレーズだ
あれからもう10年の月日が流れた
関東大会・全国大会その両方で青学に敗退したあの年から
コート上の詐欺師・仁王雅治
そう呼ばれた日々も懐かしい思い出ナリ
俺はこの春から立海大付属中学でテニス部の顧問をすることになった。
職業は詐欺師ではなく数学教師・・・
これはペテンとペテンで生徒を導く教師
サギセンの話である
103: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 10:33:43 ID:VDnJeC4e6A
試合会場にて対戦表が発表された
立海、最初の対戦相手は氷帝
藤村「最初から・・・氷帝・・・」
104: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 10:56:57 ID:jvh.yzQUbQ
真田「ああ、だが大丈夫だ」
105: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 10:58:56 ID:jXkubC9c3g
品川「どーせ倒すんですから、最強から倒すのも一緒だよ」
真田「そうだな」
仁王「いくぜよ」
106: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:08:03 ID:EDI.LmcnKs
跡部「あーん?」
手塚「盛り上がっているようだな立海は」
謙也「まぁ、王者を相手にするんやから、燃えるっちゅうだけの話や」
大石「足元を救われないようにしないとな」
跡部「王者は負けないから王者だ」
丸井「天才的に勝つだろい!」
ジャッカル「そうだな」
乾「立海の監督は仁王。だが、仁王だけで指導していても」
柳「我等、オールスター氷帝コーチの相手ではないな」
乾「ああ」
海堂「負けねぇ」
桃城「ああ、負けらんねぇなぁ、負けらんねぇよ」
海堂「フシュー」
白石「氷帝の選手はええ感じに仕上がってる」
謙也「負ける理由がないっちゅう話や」
手塚「だが、油断せずいこう」
跡部「それが王者の誇りだ」
107: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:13:02 ID:.SoJTZsdJo
審判「両チーム握手を」
試合が刻々と近づいていく
108: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:22:04 ID:Qg/d6utHWk
ダブルス2
藤村・瀬野
レーザービームを必殺技とする藤村
速さで敵を翻弄する瀬野
スピードダブルスである
対して氷帝は
中田と村上
である
審判「両選手握手を」
藤村「よろしく」
中田「どうも」
瀬野「お手柔らかに」
村上「はっww
瀬野「なんだよ」
村上「氷帝に立ち向かうヤツは必ずこう思うんだよ、もしかしたら今回は勝てるかもしれない、と。宝くじを買うようにな」
藤村「はぁ?」
村上「無駄だ」
中田「やめとけ村上。すまんね」
瀬野「なんだよあいつら」
藤村「絶対的な自信・・・か」
109: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:25:32 ID:p3vEpZeNwk
サーブ権は立海が得た
会場が凍ってゆく
すべての視線が一箇所に集まる
黄色く光るボールに・・・
110: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:29:13 ID:wAgwHO0MNI
藤村「いくぜ・・・レーザーサーブ!」
藤村のサーブが相手コートに突き刺さった
中田「早い・・・」
跡部「あれは・・・」
ジャッカル「レーザービームだな」
丸井「ひゅー、天才的ぃ」
柳「忘れていた」
乾「仁王は」
手塚「詐欺師だ」
仁王「プリッ・・・さぁ、氷帝潰し、開始ぜよ!」
111: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:39:04 ID:VDnJeC4e6A
藤村の奇襲からはじまったダブルス2
瀬野のスピードと藤村のレーザービーム
データを狂わされた氷帝になす術はなかった
審判「ゲーム立海。6ー2」
跡部「あーん?」
乾「油断したようだな」
手塚「いや、立海が強くなっているんだ・・・彼らの背後に柳生やリチャード・坂田、樺地に金色が見えるようだ」
仁王「さすがぜよ手塚。すぐに見破るとは」
跡部「たしかに樺地の動きだった」
手塚「あなどれないな・・・仁王立海」
112: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 15:27:46 ID:Z9KqQjIU/k
ダブルス2をとった立海は一歩リードした
しかし、今のは奇襲みたいなものだ
113: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 15:41:24 ID:2qcHEwghtQ
次はダブルス1である
高橋・寺門
のペア
殺し屋の意志を継ぎ、勝つためには手段を選ばぬ高橋
アクロバティックな動きで翻弄し、針の穴を通すコントロールで決める寺門
高橋を司令塔に寺門が動くというペアである
対して氷帝は長野と宮城のペアである
パワーに絶対の自信を持つ長野とパーフェクトなテニス、無駄のないテニスをする宮城のペア
パワーに対抗しようとすればテクニックで圧倒され、テクニックに対抗しようとすればパワーに圧倒される
スキのないペア
氷帝最強のペアと呼ばれている
石田銀「さあ、いくがいい」
石田鉄「パワーの力を見せてくれ」
白石「無駄がなければ負けへんで」
114: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 15:50:39 ID:wK0kGPGHVc
審判「ダブルス1開始します」
高橋「いくよ。さぁ、怪我しないように気をつけないとさ」
寺門「怖いんだけどww」
高橋「木手さんはもっと怖かった」
寺門「ちょww」
高橋「とにかく、まずペースを掴みましょう。短期決戦です」
寺門「りょーかいっ」
長野「パワーとテクニックの私たちに長期戦はないな」
宮城「無駄な時間はいらない。短期決戦だ」
長野「始めからフルパワーでいこう」
宮城「佰八式・・・出すのか?」
長野「そうですね。圧倒的に勝たなければなりません」
跡部「それが王者の誇りだ」
サーブ権は氷帝が得た
115: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 15:58:18 ID:wK0kGPGHVc
審判「ベストオブワンセットマッチ氷帝サービスプレイ」
長野「サーブ波動球っ!」
宮城「いけぇ」
高橋「あれはっ」
寺門「俺が拾う」
寺門がかろうじて拾う
高いロブを上げてしまった
寺門「しまった・・・」
長野「終わりです・・・佰八式波動球っ!」
とてつもないパワーをもつ打球が寺門へ飛んでゆく
高橋「さがれっ」
寺門「え?」
バシッ
寺門をかばい高橋がコートの外まで飛ばされた
寺門「高橋っ!」
116: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 17:25:23 ID:1a9ezyriWs
動かない高橋
117: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 18:54:57 ID:dM0NqCm5NY
高橋ぃぃぃぃぃ!!!
118: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 19:41:33 ID:rkonRDQmhA
寺門「高橋っ・・・」
高橋が立ち上がった
高橋「がたがた・・・さわぐ・・・な」
しかし、そこで高橋は完全に意識を失う
寺門「高橋!」
倒れる高橋を誰かが支えた
越前である
越前「まだまだだね」
仁王「越前・・・」
審判「ダブルス1、立海選手試合続行不能により棄権。よって氷帝の勝利」
119: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 19:45:04 ID:rkonRDQmhA
跡部「勝利だ」
手塚「ああ」
石田銀「当然だ」
柳「それよりも・・・あいつは」
手塚「越前・・・」
跡部「帰国しているという噂は真実だったようだな」
手塚「プロを引退したらしいが」
乾「ああ、引退している」
跡部「あーん?そろそろシングルス3はじまるぜ」
審判「シングル3.選手はコートへ」
120: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 19:50:22 ID:rkonRDQmhA
シングルス3
馬場
ビッグサーバーであり、無我の境地の使い手でもある
対して氷帝は
仁王「あれは・・・」
氷帝シングル3は阿久津義和
仁王「怪物・・・阿久津にそっくりぜよ・・・」
乾「怪物阿久津の息子だ。天才的なテニスセンスを持っている。阿久津の勝率98%」
仁王「これは・・・相手が悪いぜよ・・・」
馬場「任せてくださいよ。仁王先生」
仁王「馬場・・・」
121: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:17:06 ID:rkonRDQmhA
シンスルス3がはじまった
サーブ権は氷帝が得ている
阿久津「いくぜ、ザコがぁ!!」
阿久津の鋭いサーブが飛んでくる
馬場「早く鋭い・・・しかし負けらんねぇんだよ」
阿久津「な・・・返した・・・ちゃちゃっと死ねよザコが」
馬場「負けるわけにはいかないのんでな」
阿久津「だがしかし・・・絶望する」
馬場「!!」
阿久津は馬場が動き始めてから打球の方向を変化させた
阿久津の柔らかな筋肉や才能によってなされる技である
馬場「なんで逆に・・・今、完全にこっちに打つモーションだったのに」
阿久津「才能がちげぇんだよ」
手塚「やはりすごいな阿久津は」
越前「やっぱ・・・いやーな感じ」
馬場「こっちが動いてから無理矢理逆に・・・」
阿久津「ボールに触らせなければテクニックもなにもないぜ」
阿久津の身体能力がじわじわと馬場を追いつめていく
試合が始まって15分で4−0となっていた
阿久津「このままじゃラブゲームだぜ?」
馬場「はぁ・・・はぁ・・・くそ・・・ボールに触れなきゃ、無我の境地も意味がない・・・」
阿久津「はっ・・・そうだな、無駄だぜあきらめな」
馬場「くそ・・・、考えろ・・・」
その時、馬場の脳内に光が満ちた
馬場「二球目・・・」
仁王「あ、あれは・・・」
手塚「才気渙発の極み」
阿久津「なんだ・・・?」
馬場「見えた・・・」
阿久津「くだらねぇ。はったりなんざ聞こえねぇな」
馬場「早くサーブを打ってこい」
阿久津「んだとっ!?黙らせてやんよ、はぁ!」
馬場「見えた通り・・・か。はぁ!」
阿久津「!?」
阿久津のサーブを馬場が返した
阿久津の逆サイドに返したのである
阿久津「あん?」
122: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:24:41 ID:rkonRDQmhA
馬場「これが・・・」
手塚「無我の奥の扉のひとつ・・・」
仁王「才気渙発の極みぜよ」
阿久津「なるほど見られているのか」
馬場「たったワンプレイで・・・」
阿久津「ぎりぎりのところで変えてやる」
才気渙発の極みを会得した馬場だったが遅すぎた
そして相手が悪すぎた
審判「ゲーム氷帝。6−3」
馬場「ちくしょう・・・!」
乾いた心の叫びがコートに響いた
阿久津「ザコは死んでろ。くそが」
跡部「やめろ、阿久津」
阿久津「・・・・・・指図すんじゃねぇよ」
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