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仁王「嘘をついてはいけない」
[8] -25 -50 

1: 名無しさん@読者の声:2011/10/30(日) 09:18:14 ID:hlrOx1UxYc
立海三連覇に死角なし・・・
懐かしフレーズだ
あれからもう10年の月日が流れた
関東大会・全国大会その両方で青学に敗退したあの年から

コート上の詐欺師・仁王雅治
そう呼ばれた日々も懐かしい思い出ナリ

俺はこの春から立海大付属中学でテニス部の顧問をすることになった。
職業は詐欺師ではなく数学教師・・・


これはペテンとペテンで生徒を導く教師
サギセンの話である


73: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:29:48 ID:Ea7Ve24pqk
そこからは越前の圧倒的な攻撃だった

幸村「はぁはぁはぁ・・・やっぱり強いね・・・」
越前「どーも」

品川「神の子が・・・」
仁王「ゲーム越前6−0」
品川「負けた・・・やっぱり強い越前さん」
仁王「そうじゃのう」

幸村「ありがとう越前」
越前「引退試合に付き合ってくれて・・・っすか?」

品川「え?」

幸村「ばれていたか」
越前「ばればれだよ」

仁王「どういうことぜよ?」

幸村「もう・・・体がついていかなくてね」
仁王「え?」
幸村「年かな?」
品川「そんな・・・あんなにすごいプレイだったのに」
幸村「ピークはもうすぎているんだよ」
越前「そうかな?」
幸村「納得のいくプレイができなくなったら引退・・・そう決めていたんだよ」
仁王「そうか」
幸村「ボウヤ・・・いや、越前リョーマ・・・ありがとう」
越前「どういたしまして」

こうして神の子はコートから離れた・・・

仁王「精市・・・引退するならコーチになってみないか?」
幸村「え?」
仁王「真田の言っていた三連覇・・・果たしたいんぜよ」
幸村「しかし」
品川「お願いします」
幸村「君は」
仁王「立海の柱ぜよ」
幸村「・・・しかたないね・・・こんな純粋な目で言われたら・・・」
仁王「精市」
幸村「真田・・・立海に新しい風が吹いているよ。君は風になったのかな?」

神の子はコートの外に立った

越前帰国編完結
74: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:35:17 ID:Ea7Ve24pqk
幸村「仁王・・・懐かしいね・・・立海」
仁王「そうじゃき?」
幸村「ああ」
仁王「そうじゃの」
幸村「勝よ・・・氷帝に・・・」
仁王「嘘をついてはいけない」
幸村「え?」
仁王「真実にしよう・・・三連覇を」
幸村「ああ」

75: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:45:50 ID:Ea7Ve24pqk
負けないから王者なのだ

跡部「あーん?立海が動いているみたいだな」
手塚「そのようだな」
桃城「ほっとけねぇな、ほっとけねぇよ」
乾「立海の勝率「「2%」」
柳「と、お前はいう」
海堂「フシュー。相手じゃねぇ」
白石「でも油断は禁物や」」
謙也「せやな」
手塚「油断せずいこう」
跡部「かわらねぇな手塚」
ジャッカル「跡部も変わってねーよ」
跡部「あーん?」

君臨せし王者である
76: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:50:10 ID:Ea7Ve24pqk
地区大会編始まるよー
あつまれー

品川「地区大会、神奈川県大会、関東大会、全国大会・・・か」
仁王「そうじゃのう」
品川「勝ちましょうね」
仁王「プリ」
77: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:54:53 ID:Ea7Ve24pqk
地区大会・・・目立った選手もいない

品川「楽勝ですね」
仁王「油断は禁物ぜよ」
高橋「まぁさくっと勝ちましょう」
英沢「なおかつ確実にね」
馬場「ずばっと勝てば良い」
瀬野「スピーディにな」
寺門「ああ」
藤村「そうだな」
真田「ゆくぞ」
品川「はい!」
仁王「勝ってくるぜよ」
78: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:05:04 ID:jB9oSNXzzQ

今年の立海は桁が違う

十年前を思い出す


そんな声がちらほら聞こえ始めた
結果立海は地区大会を圧倒的な強さで優勝した


仁王「第一関門、突破ぜよ」

79: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:09:59 ID:jB9oSNXzzQ
品川「次は県大会か」

80: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:17:05 ID:jB9oSNXzzQ
馬場「ちっくしょう」

地区大会決勝戦

ダブルス2藤村・寺門6−2で勝利
ダブルス1瀬野・英沢6−1で勝利
シングルス3馬場7−6で勝利
シングルス2品川6−0で勝利
シングルス1真田6−0で勝利

馬場「俺だけ・・・ぎりぎりだった・・・負けられねぇ・・・」
81: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:21:59 ID:jB9oSNXzzQ
真田「強くなったな品川」
品川「いえ」
真田「そう謙遜するな」
品川「いえぇ」
真田「今後の試合・・・」
品川「え?」
真田「シングルス1にいくか?」
品川「え?」
真田「お前が立海の柱だからな」
品川「え?」
82: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:26:53 ID:jB9oSNXzzQ
品川「おれがシングルス1か・・・」
真田「たのんだぞ」
品川「はい・・・俺、必ず勝ちます」
真田「あぁ、それがシングルス1の役目だ」
品川「はい」

品川はシングルス1になった
83: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:29:24 ID:jB9oSNXzzQ
立海大付属・・・絶対王座に再臨なるか・・・


そんな噂が流れはじめていた
84: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:34:31 ID:jB9oSNXzzQ
そんな中立海テニス部で問題が起き始めていた
85: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:40:01 ID:jB9oSNXzzQ
馬場「うるせぇよ、そりゃ・・・良いよな・・・無我の境地なんて使えるヤツはよ」
品川「はぁ!?」

86: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:43:32 ID:jB9oSNXzzQ
些細な言い合いから馬場と品川が衝突したのである
87: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:46:26 ID:jB9oSNXzzQ
品川に馬場が嫌味を言い、それに品川が反発した
馬場は自分だけが弱く、急成長していく品川に嫌悪感や劣等感があったのだろう
88: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:51:55 ID:jB9oSNXzzQ
馬場「いいやなぁ、最強の扉を開けたやつは」
品川「努力もしないでいうな!」

所詮中学生

仁王「ぶつかりあった男は強くなるぜよ」

仁王は微笑んだ
89: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:56:55 ID:jB9oSNXzzQ
数時間後

馬場「すまなかった・・・」
品川「こっちこそ。お前も無我の境地・・・めざさないか?」
馬場「いいのか?」
品川「当たり前だろ」


仁王「良い流れぜよ」
90: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 01:03:45 ID:jB9oSNXzzQ
互いが互いを刺激しあう
そんな流れが個人もチームも強くする
仁王はそれを知っていたのだ

91: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 01:45:44 ID:2qcHEwghtQ
この流れのまま全国大会へ
悲願の王座奪回へ
立海の心はひとつになっていた

仁王「ゆくぜよ県大会」
品川「はいっ」
馬場「いこうぜ品川」
品川「おう」

92: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 08:27:17 ID:gdsRLqBUn.
神奈川県大会
神奈川県某所で行われた中学テニス選手権

その大会で中学テニス界が震撼した

立海には凄い選手がいる
自らのプレイスタイルを持たず、敵に合わせてプレイスタイルを変える選手
しかも、それに合わせ、無我の境地で限界を越えた技をまぜてくる

その噂は前からあった

しかし、もうひとり
同じく立海から無我の境地を操る選手が現れたのである

同じチーム内に現れた無我を操るふたり

今年の立海は違うと周りに見せ付けた
そんな衝撃からはじまった関東大会である

馬場「注目されたみたいだな」
品川「同じチーム内に無我使いがふたりも居るからなぁ」
真田「無我があるから勝てるのかもしれん。だが、無我がつかえるだけでは勝てん。気をひきしめていくぞ」
品川「はい」
馬場「あとは準々決勝に準決勝、そして決勝」
真田「そうだ」
品川「それに勝てば関東だな」
真田「全国まではたいしたことないだろう。だが」
品川「油断せずに、ですよね」
真田「そうだ」
馬場「氷帝・・・倒すのは関東大会ですね」
真田「ああ、とにかく、今を勝たねば先はない行くぞ」
品川「はいっ!」
93: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 08:34:25 ID:VCHgmReH86
準決勝、準決勝、決勝
古豪立海にとって県大会では死角はなかった

仁王「圧倒的ぜよ」
真田「はい」
品川「次は関東大会・・・ですね」
仁王「ああ」
真田「ここで氷帝てあいまみえるのだな」
品川「そうですね」
真田「腕が鳴る」
品川「不思議と、負ける気がしませんよ」
真田「ああ。王座が見えてきたようだ」
仁王「プリ」
品川「立海が王者になりましょう」
真田「ああ」
仁王「嘘はいけないからな」
94: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 09:10:35 ID:FcXX514EYM
幸村「ふふ・・・強いじゃないか立海」

県大会を観戦しながら幸村は呟いた

幸村「だが、真田はまだ伸びる」


95: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 09:35:27 ID:Drdi/RDOBg
立海テニスコート
今日も関東大会に向けて練習していた

幸村「真田」
真田「幸村さん?」
幸村「本当に似ている」
真田「え?」
幸村「こっちの話だよ。ふふ」
真田「それで、何か?」
幸村「ああ、そうだったね。君の炎、風林火山の風と火を合わせたあの技は素晴らしい」
真田「ありがとうございます」
幸村「でも、風林火山の方が強い」
真田「!?」
96: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 09:40:28 ID:Drdi/RDOBg
幸村「真田の、君の父親の技は究極だった」
真田「・・・」
幸村「まず、それを認めるべきだ」
真田「それは認めています・・・ですが・・・」
幸村「勝つことが大切なのではないのかい?」
真田「そうですが・・・」
幸村「ならば、極めようよ、風林火山。その先の陰と雷を」
真田「陰と・・・雷」
幸村「風林火山の続きってヤツだよ」
真田「父上の技を・・・」
幸村「考えておくんだね」


幸村は怪しい笑みを浮かべて去っていった
97: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 09:47:47 ID:ckuIzWtpdw
真田「風林火山・・・究極奥義・・・風林火山」

真田の瞳には沈みゆく夕日と心の奮えが映っていた
98: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 09:57:30 ID:PaFxDBrc/M
今日も関東大会、打倒氷帝に燃え練習している立海

真田「品川、ちょっといいか?」
品川「あ、はい。なんですか?真田部長」
真田「少し・・・試合をさせてくれないか?」
品川「試合・・・ですか?」
真田「ああ」
品川「いいですけど」
真田「全力でこい」

真田と品川の試合がはじまった
部内のNo.1と2の試合だけあってギャラリーがふえていく

真田「いくぞ、はぁ!」
品川「はぁ!」

瀬野「部長のサーブを返した」
高橋「それだけじゃない、深く低い、良い打球だ」
寺門「流石、品川だな」

真田「動くこと・・・雷霆の如く!」
99: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 10:00:39 ID:rw3I/rAGFo
品川「!?」

真田の打球は品川のラケットを貫いた

瀬野「品川のガットが!」
高橋「破れた・・・」

品川「なんて打球・・・」
100: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 10:08:19 ID:KK1vNqvVQ6
真田「これが究極奥義だ」

試合を見ていた仁王が微笑む

仁王「精市の仕業か」
幸村「皇帝、再臨だ」
仁王「そうだな。皇帝は必要ぜよ」

真田「品川。大丈夫か?」
品川「ええ。それにしても凄まじい打球ですね」
真田「ああ。父上が死ぬ前に書にして残してくださった風林火陰山雷。風林火山の完成形だ」
品川「でも、部長は風林火山を使わないのでは」
真田「負けることは許されないからな」

幸村「眠れる皇帝が目覚めた」
仁王「目覚めさせるためにひと芝居うったようぜよ?おまんこそ詐欺師じゃき」
幸村「ふふ」
101: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 10:16:08 ID:KSawvVPAPA
そうして関東大会ははじまった
102: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 10:31:33 ID:VDnJeC4e6A
関東大会出場校は

立海
青学
西明寺
不動峰
氷帝
品井沼
ルドルフ
山吹
夕陽
寺院
木南
河北

の12校である

103: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 10:33:43 ID:VDnJeC4e6A
試合会場にて対戦表が発表された

立海、最初の対戦相手は氷帝

藤村「最初から・・・氷帝・・・」
104: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 10:56:57 ID:jvh.yzQUbQ
真田「ああ、だが大丈夫だ」
105: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 10:58:56 ID:jXkubC9c3g
品川「どーせ倒すんですから、最強から倒すのも一緒だよ」
真田「そうだな」
仁王「いくぜよ」
106: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:08:03 ID:EDI.LmcnKs
跡部「あーん?」
手塚「盛り上がっているようだな立海は」
謙也「まぁ、王者を相手にするんやから、燃えるっちゅうだけの話や」
大石「足元を救われないようにしないとな」
跡部「王者は負けないから王者だ」
丸井「天才的に勝つだろい!」
ジャッカル「そうだな」
乾「立海の監督は仁王。だが、仁王だけで指導していても」
柳「我等、オールスター氷帝コーチの相手ではないな」
乾「ああ」
海堂「負けねぇ」
桃城「ああ、負けらんねぇなぁ、負けらんねぇよ」
海堂「フシュー」
白石「氷帝の選手はええ感じに仕上がってる」
謙也「負ける理由がないっちゅう話や」
手塚「だが、油断せずいこう」
跡部「それが王者の誇りだ」
107: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:13:02 ID:.SoJTZsdJo
審判「両チーム握手を」

試合が刻々と近づいていく
108: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:22:04 ID:Qg/d6utHWk
ダブルス2
藤村・瀬野
レーザービームを必殺技とする藤村
速さで敵を翻弄する瀬野
スピードダブルスである


対して氷帝は
中田と村上
である

審判「両選手握手を」


藤村「よろしく」
中田「どうも」
瀬野「お手柔らかに」
村上「はっww
瀬野「なんだよ」
村上「氷帝に立ち向かうヤツは必ずこう思うんだよ、もしかしたら今回は勝てるかもしれない、と。宝くじを買うようにな」
藤村「はぁ?」
村上「無駄だ」
中田「やめとけ村上。すまんね」
瀬野「なんだよあいつら」
藤村「絶対的な自信・・・か」
109: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:25:32 ID:p3vEpZeNwk
サーブ権は立海が得た


会場が凍ってゆく
すべての視線が一箇所に集まる


黄色く光るボールに・・・
110: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:29:13 ID:wAgwHO0MNI
藤村「いくぜ・・・レーザーサーブ!」

藤村のサーブが相手コートに突き刺さった

中田「早い・・・」


跡部「あれは・・・」
ジャッカル「レーザービームだな」
丸井「ひゅー、天才的ぃ」
柳「忘れていた」
乾「仁王は」
手塚「詐欺師だ」

仁王「プリッ・・・さぁ、氷帝潰し、開始ぜよ!」
111: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 11:39:04 ID:VDnJeC4e6A
藤村の奇襲からはじまったダブルス2
瀬野のスピードと藤村のレーザービーム
データを狂わされた氷帝になす術はなかった

審判「ゲーム立海。6ー2」




跡部「あーん?」
乾「油断したようだな」
手塚「いや、立海が強くなっているんだ・・・彼らの背後に柳生やリチャード・坂田、樺地に金色が見えるようだ」

仁王「さすがぜよ手塚。すぐに見破るとは」

跡部「たしかに樺地の動きだった」
手塚「あなどれないな・・・仁王立海」
112: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 15:27:46 ID:Z9KqQjIU/k
ダブルス2をとった立海は一歩リードした
しかし、今のは奇襲みたいなものだ
113: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 15:41:24 ID:2qcHEwghtQ
次はダブルス1である
高橋・寺門
のペア
殺し屋の意志を継ぎ、勝つためには手段を選ばぬ高橋
アクロバティックな動きで翻弄し、針の穴を通すコントロールで決める寺門
高橋を司令塔に寺門が動くというペアである


対して氷帝は長野と宮城のペアである
パワーに絶対の自信を持つ長野とパーフェクトなテニス、無駄のないテニスをする宮城のペア
パワーに対抗しようとすればテクニックで圧倒され、テクニックに対抗しようとすればパワーに圧倒される
スキのないペア
氷帝最強のペアと呼ばれている


石田銀「さあ、いくがいい」
石田鉄「パワーの力を見せてくれ」
白石「無駄がなければ負けへんで」

114: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 15:50:39 ID:wK0kGPGHVc
審判「ダブルス1開始します」

高橋「いくよ。さぁ、怪我しないように気をつけないとさ」
寺門「怖いんだけどww」
高橋「木手さんはもっと怖かった」
寺門「ちょww」
高橋「とにかく、まずペースを掴みましょう。短期決戦です」
寺門「りょーかいっ」

長野「パワーとテクニックの私たちに長期戦はないな」
宮城「無駄な時間はいらない。短期決戦だ」
長野「始めからフルパワーでいこう」
宮城「佰八式・・・出すのか?」
長野「そうですね。圧倒的に勝たなければなりません」

跡部「それが王者の誇りだ」


サーブ権は氷帝が得た
115: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 15:58:18 ID:wK0kGPGHVc
審判「ベストオブワンセットマッチ氷帝サービスプレイ」

長野「サーブ波動球っ!」
宮城「いけぇ」
高橋「あれはっ」
寺門「俺が拾う」

寺門がかろうじて拾う
高いロブを上げてしまった

寺門「しまった・・・」
長野「終わりです・・・佰八式波動球っ!」

とてつもないパワーをもつ打球が寺門へ飛んでゆく

高橋「さがれっ」
寺門「え?」

バシッ

寺門をかばい高橋がコートの外まで飛ばされた

寺門「高橋っ!」
116: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 17:25:23 ID:1a9ezyriWs
動かない高橋
117: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 18:54:57 ID:dM0NqCm5NY
高橋ぃぃぃぃぃ!!!
118: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 19:41:33 ID:rkonRDQmhA
寺門「高橋っ・・・」

高橋が立ち上がった

高橋「がたがた・・・さわぐ・・・な」

しかし、そこで高橋は完全に意識を失う

寺門「高橋!」

倒れる高橋を誰かが支えた
越前である

越前「まだまだだね」

仁王「越前・・・」

審判「ダブルス1、立海選手試合続行不能により棄権。よって氷帝の勝利」


119: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 19:45:04 ID:rkonRDQmhA
跡部「勝利だ」
手塚「ああ」
石田銀「当然だ」
柳「それよりも・・・あいつは」
手塚「越前・・・」
跡部「帰国しているという噂は真実だったようだな」
手塚「プロを引退したらしいが」
乾「ああ、引退している」
跡部「あーん?そろそろシングルス3はじまるぜ」

審判「シングル3.選手はコートへ」
120: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 19:50:22 ID:rkonRDQmhA
シングルス3
馬場
ビッグサーバーであり、無我の境地の使い手でもある

対して氷帝は

仁王「あれは・・・」

氷帝シングル3は阿久津義和

仁王「怪物・・・阿久津にそっくりぜよ・・・」

乾「怪物阿久津の息子だ。天才的なテニスセンスを持っている。阿久津の勝率98%」

仁王「これは・・・相手が悪いぜよ・・・」

馬場「任せてくださいよ。仁王先生」

仁王「馬場・・・」
121: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:17:06 ID:rkonRDQmhA
シンスルス3がはじまった
サーブ権は氷帝が得ている

阿久津「いくぜ、ザコがぁ!!」

阿久津の鋭いサーブが飛んでくる

馬場「早く鋭い・・・しかし負けらんねぇんだよ」
阿久津「な・・・返した・・・ちゃちゃっと死ねよザコが」
馬場「負けるわけにはいかないのんでな」
阿久津「だがしかし・・・絶望する」
馬場「!!」

阿久津は馬場が動き始めてから打球の方向を変化させた
阿久津の柔らかな筋肉や才能によってなされる技である

馬場「なんで逆に・・・今、完全にこっちに打つモーションだったのに」
阿久津「才能がちげぇんだよ」

手塚「やはりすごいな阿久津は」

越前「やっぱ・・・いやーな感じ」

馬場「こっちが動いてから無理矢理逆に・・・」
阿久津「ボールに触らせなければテクニックもなにもないぜ」
阿久津の身体能力がじわじわと馬場を追いつめていく
試合が始まって15分で4−0となっていた

阿久津「このままじゃラブゲームだぜ?」
馬場「はぁ・・・はぁ・・・くそ・・・ボールに触れなきゃ、無我の境地も意味がない・・・」
阿久津「はっ・・・そうだな、無駄だぜあきらめな」
馬場「くそ・・・、考えろ・・・」
その時、馬場の脳内に光が満ちた

馬場「二球目・・・」
仁王「あ、あれは・・・」
手塚「才気渙発の極み」

阿久津「なんだ・・・?」
馬場「見えた・・・」
阿久津「くだらねぇ。はったりなんざ聞こえねぇな」
馬場「早くサーブを打ってこい」
阿久津「んだとっ!?黙らせてやんよ、はぁ!」
馬場「見えた通り・・・か。はぁ!」
阿久津「!?」

阿久津のサーブを馬場が返した
阿久津の逆サイドに返したのである

阿久津「あん?」

122: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:24:41 ID:rkonRDQmhA
馬場「これが・・・」

手塚「無我の奥の扉のひとつ・・・」

仁王「才気渙発の極みぜよ」

阿久津「なるほど見られているのか」
馬場「たったワンプレイで・・・」
阿久津「ぎりぎりのところで変えてやる」

才気渙発の極みを会得した馬場だったが遅すぎた
そして相手が悪すぎた

審判「ゲーム氷帝。6−3」

馬場「ちくしょう・・・!」

乾いた心の叫びがコートに響いた

阿久津「ザコは死んでろ。くそが」
跡部「やめろ、阿久津」
阿久津「・・・・・・指図すんじゃねぇよ」

123: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:26:59 ID:rkonRDQmhA
審判「シングルス2.はじめます」
124: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:35:08 ID:rkonRDQmhA
シングルス1は真田である
十年前の立海部長の息子
風林火影山雷と炎をつかう

たいして氷帝は網野
スピードとカウンター技を兼ね備えた選手
ポイントをとることが困難になってくる
125: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:37:35 ID:rkonRDQmhA
真田「いってくる」
仁王「頼むぜよ」
品川「頑張ってください」
真田「必ずお前にまわす」
品川「はい」

126: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:43:11 ID:rkonRDQmhA
跡部「あいつは・・・真田の」
ジャッカル「似てるんじゃねぇか?」
手塚「確かにな」
丸井「なかなか強そうだな」
乾「しかし、真田の足元にも及ばないだろう。ヤツは風林火山を使わないらしい」
柳「優秀な父へのコンプレックスなのか」

氷帝は真田が風林火山を会得していることを知らない

乾「おそらく網野の勝利だ」
127: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:52:24 ID:rkonRDQmhA
サーブ権は立海真田が得た

仁王「ゆけ、真田」

幸村「見てるかい?真田・・・」
幸村は空に語りかけた

真田「ゆくぞ・・・はぁ!」
網野「なんのっ!」
真田「動きが素早いっ・・・だが、ついてこれるかな」

真田が居合切りのように構えた

跡部「あーん?」
柳「あれは」

真田「はやきこと風の如く!」

打球が網野の横を通過した

網野「はやい・・・」

ジャッカル「つかえるじゃねぇかよ風林火山」
乾「何故だ・・・」

幸村「ふふ・・・」

丸井「あ、あれは・・・」
手塚「幸村・・・」
跡部「あいつが、真田に・・・」
柳「まずい・・・」
乾「網野の勝率4%」

真田「さぁ、次だ」

風林火山という誤算が真田を勝ちへ導いた
128: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:54:35 ID:rkonRDQmhA
審判「ゲーム立海。6−1」

仁王「やったぜよ」
品川「す・すごい・・・真田部長・・・」
真田「約束通り勝ってきた」
品川「はい」
真田「次はお前だ・・・王者の首をはねてこい」
品川「はいっ!」
129: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:58:25 ID:rkonRDQmhA
審判「シングルス1を開始します」

仁王「品川。かつぜよ」
品川「はい」
真田「お前が立海の柱だ」
品川「はい」


越前「ふーん。やっぱアイツが柱なんだ・・・対戦相手は・・・!?」

130: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:03:40 ID:rkonRDQmhA
越前「あいつは・・・兄貴の・・・」

シングルス1は品田翔

そして氷帝のシングルス1は
越前リュートである

越前「まじかよ・・・」

越前リョーマの兄リョーガの息子リュートなのである
131: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:06:13 ID:rkonRDQmhA
リュート「たいして強くもない奴に負けんなよ」
網野「なんだと?」
リュート「あんたらが負けるから、俺が出なきゃならねぇじゃん」
網野「くっ・・・」
リュート「尻拭い・・・してきてやるよ」
網野「なんだよ・・・」

132: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:10:53 ID:rkonRDQmhA
試合前は両選手が握手するのが礼儀である

品川「どうも」
リュート「夢見て破れて・・・めんどくさくない?」
品川「はぁ?」
リュート「どうせなら戦わなきゃいいじゃん」
品川「ふざけんなよ」
リュート「やるんならやればいいけどさ」
品川「勝ってやるよ」
リュート「おまえがどんなもんかしらないけど、無理だよ。俺に勝てるのはリョーマおじさんぐらいさ」
品川「越前さんか・・・」

品川は怪しく笑みを浮かべた
133: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:12:13 ID:rkonRDQmhA
リュート「俺がサーブか・・・いくぜ」
品川「ああ」
リュート「はっ!」

リュートがサーブを放った
134: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:25:49 ID:H6mdcGME.s
今さらだけど、たった十年で中学生の息子っておかしくないか?
いや、面白いから細かいことはいいんだけどね
135: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:37:22 ID:rkonRDQmhA
越前「へぇあいつも打てるんだ」

リュートの放ったサーブはバウンド時に変化し品川の顔面めがけて跳ねた

越前「ツイストサーブ」

品川「これは・・・」

仁王「それは・・・練習したな?」

品川「仁王先生に教わった・・・阿久津さんの動きで・・・」
リュート「へぇ返すんだ」
品川「はぁ!」

品川がツイストサーブを打ち返した

リュート「ちぇ・・・なら、ドライブBだ」

リュートがスライディングしてからジャンプしてドライブボレーを放つ

品川「これは・・・回転数が多いから・・・蜻蛉包みで」

不二「あれは僕の」

リュート「これも返された!?・・・なら・・・クールドライブ!」
品川「厚めに握ったグリップに強いドライブ回転・・・」
リュート「くらえ」
品川「やはり跳ねない球、ならば・・・ツバメ返し」

バウンド前にラケットの面で拾い超スライスを放つ品川

不二「あれも僕の技だね。クス」

リュート「!?」

品川「跳ねないよ」

打球は跳ねずにリュートの横を通過した


136: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:37:45 ID:rkonRDQmhA
リュート「・・・なぜだ・・・」
品川「どんな状況にも対応しうるスタイルそれが仁王のテニスだ!」

仁王「プリッ」

手塚「テニスはメンタル面が左右するスポーツ・・・終わったな」
跡部「ちっ・・・」

審判「ゲーム立海。6−0」

高橋「か、勝った」
瀬野「ああ」
寺門「王者に・・・」
英沢「あの氷帝はに・・・」
馬場「立海が・・・」
藤村「ああ・・・」
真田「よくやった・・・」

リュート「なぜだぁぁぁぁぁ!!」

跡部「驕りだ」
手塚「油断だな」
跡部「王者は下の者に負けないように努力せねばならない。それが王者の誇りだ」
手塚「リベンジマッチは、全国で、だな」
跡部「あーん?当然だ」
137: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:40:17 ID:rkonRDQmhA
>>134
気づいたんだけど、すでに時遅しだったOrz
そろそろ完結させよかな
138: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:43:13 ID:rkonRDQmhA
品川「勝った・・・勝ったよ・・・」
馬場「泣くなよ品川w」
英沢「お前もな」
品川「お前だって」

幸村「真田・・・王者は立海だ・・・」

幸村はまた空を仰いだ

139: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:43:57 ID:rkonRDQmhA
仁王「嘘はよくないからな。プリッ」
140: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:45:16 ID:rkonRDQmhA
越前「やるじゃん・・・あいつなら・・・」
141: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:50:38 ID:rkonRDQmhA
翌日

品川「え!?」
越前「聞こえなかった?」
品川「聞こえましたけど・・・」
越前「もう一度言うよ。いまだ日本人は4大スラムを全制覇できていない。おまえなら、制覇の可能性を秘めている。俺とアメリカへ来い」
品川「いやでも・・・全国大会が・・・」
真田「いってこい品川」
品川「え?」
真田「お前がいなくても立海が最強であり続けよう。俺たちは無敗でお前の帰りを待つ」
品田「部長・・・」
仁王「いけ、品川」
品田「・・・はい・・・俺行きます!」
越前「ああ、いこう・・・最強のテニスのその先に」
品田「はい!」

142: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 21:53:18 ID:rkonRDQmhA
2年後、立海は全国大会3連覇を成し遂げる

そして、ある有名人選手が世界に名を轟かせる
4大スラムの制覇で

でもそれは、すこし先のお話・・・

嘘を本当にする
それがイリュージョンなのである
143: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 22:07:02 ID:rkonRDQmhA
仁王「嘘をついてはいけない」 完結
144: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 22:15:01 ID:rkonRDQmhA
ようやく完結しましたよw
読んでくださった方、感想や、こんなキャラの番外編希望などありましたらお願いします
145: 名無しさん@読者の声:2011/11/2(水) 00:02:14 ID:zp0bIVJqTM
完結おめでとうございます
146: 名無しさん@読者の声:2011/11/2(水) 09:46:44 ID:1a9ezyriWs
完結おめでとうございます
お疲れ様です
147: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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