立海三連覇に死角なし・・・
懐かしフレーズだ
あれからもう10年の月日が流れた
関東大会・全国大会その両方で青学に敗退したあの年から
コート上の詐欺師・仁王雅治
そう呼ばれた日々も懐かしい思い出ナリ
俺はこの春から立海大付属中学でテニス部の顧問をすることになった。
職業は詐欺師ではなく数学教師・・・
これはペテンとペテンで生徒を導く教師
サギセンの話である
53: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 18:50:43 ID:Wu9k/NQS6c
柳生「次の対戦相手はどこですか?」
仁王「柳生・・・来てたんか」
柳生「一応、コーチですからね」
仁王「そうか。対戦相手なんじゃがな。ここぜよ」
柳生「ここは!?」
54: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 21:27:28 ID:Ea7Ve24pqk
仁王「ルドルフぜよ」
柳生「なぜルドルフに?」
仁王「ルドルフはいたって普通のレベルぜよ。しかし一人だけ飛びぬけた男がいる。不二優斗・・・天才の血筋の者ぜよ」
柳生「不二クンの弟、祐太クンの息子・・・ですか?」
仁王「良い読みじゃのう」
柳生「しかし、相手が一人なのでは団体戦にならないですね」
仁王「一人で十分ぜよ。。今回の目的は品川もレベルアップじゃき」
柳生「品川クンですか?」
仁王「そうじゃ。ヤツには才能が感じられる、実際一か月で無我の境地をマスターしたぜよ」
柳生「無我を一か月で!?」
仁王「ああ。千歳の力もあるがな」
55: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 21:29:13 ID:Ea7Ve24pqk
柳生「無我を・・・たった一か月で?ありえるのですか?」
仁王「さぁのう」
柳生「しかし、そういったことがあるから、テニスは面白い」のですよ」
仁王「そうぜよ」
56: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 21:35:11 ID:Ea7Ve24pqk
対青学戦の翌日、品川に不二と戦うことが告げられた
品川「お・俺があの天才とですか!?」
仁王「そうぜよ」
品川「無理ですよ!?」
仁王「嘘をついてはいけない」
品川「え?」
仁王「勝つための嘘は必要だ、しかし、謙遜や卑下の嘘はいけないぜよ」
品川「いや・・・」
仁王「今のおまんなら天才の鼻を明かせるぜよ」
品川「そうですか?」
仁王「そうぜよ」
仁王(レベルアップには自分より強い者との試合が不可欠ぜよ)
品川「わかりました・・・やってみます!」
仁王「プリ」
57: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 21:43:24 ID:Ea7Ve24pqk
越前「へぇ・・・あいつ・・・無我が使えるんだ・・・ふーん」
越前は立海のテニスコートにいる品川を見ていた
越前「やるじゃん。荒削りだけど・・・まぁ・・・悪くない」
??「気になる?」
越前「いや?まだまだだね。もっと・・・うまくなるはずだ」
??「そうだね・・・あの頃の越前を見ているようだよ」
越前「そうっすか?・・・不二先輩」
不二「声だけで気づかれるなんて」
越前「わかりますよ。その独特なしゃべり方」
不二「そうかな?」
越前「そんなことより、先輩は氷帝のコーチなんすよね?」
不二「そうだね」
越前「部長も乾先輩も桃先輩も」
不二「それに海堂に大石もね」
越前「へぇ」
不二「中学テニス界の実力の底上げ・・・それをするには、高いハードルを越えさせなきゃね」
越前「それが氷帝っすか?」
不二「そうだよ」
越前「そのハードル・・・越えられるかもよ?」
不二「楽しみだよ・・・彼」
58: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 21:46:24 ID:Ea7Ve24pqk
品川「ぶわっくしょん。だらぁぼけぇ」
馬場「いい加減、おっさんくさいクシャミやめろよ・・・」
59: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 21:49:14 ID:Ea7Ve24pqk
不二「それじゃあ・・・僕はいくね」
越前「うぃーっす」
不二「あ、それと。お帰り越前」
越前「どーも」
不二「あの時の決着・・・あの雨の日の決着・・・つけたいね」
そう言い残して不二は去っていった
越前はただ品川の練習を眺めていた
60: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 21:52:29 ID:Ea7Ve24pqk
越前帰国編スタート
61: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 22:01:17 ID:Ea7Ve24pqk
仁王「それじゃあ、いこうか」
今日は品川の練習試合の日である
ルドルフが提示してきた日程に合わせた
品川「はい」
品川(あれは・・・)
ルドルフの敷地内のベンチにふてぶてしく座っている男がいる
越前だ
品川「先生、あれ」
仁王「越前ぜよ」
品川「なんでこんなところに?」
仁王「さあのう」
品川「今日は俺の試合だけですよね?」
仁王「そうじゃのう・・・どこから聞きつけたのか」
冷たい空気が流れていた
試合前の血が凍りそうな空気が・・・
62: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 22:02:48 ID:klZmCv3cl2
C
63: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 22:15:43 ID:Ea7Ve24pqk
ルドルフテニスコート
両選手がコートに入った
審判「両者、握手」
両選手がコート中央に歩み寄る
優斗「お前が品川翔か?」
品川「そ・そうだけど?」
優斗「調子にのるなよ?」
品川「え?」
優斗「無我の境地だかなんだか知らないがな。生まれついての才能がちげーんだよ」
品川「・・・そう」
優斗「どうせ負けるんだから、あんまあがくなよ」
品川「天才の血筋ねぇ」
優斗「あ?」
品川「お前は天才なのか?」
優斗「あ?当然だろ?」
品川「天才は一回潰れてしまうと脆いんだよ」
優斗「は?」
品川「負けない」
優斗「言うのは簡単だがな」
品川「天才って謳うのも簡単だ」
優斗「言ってろ」
審判「試合を始めます!」
心臓が跳ねる
64: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 22:21:59 ID:Ea7Ve24pqk
越前「心臓の音がこっちまで聞こえてくるけど?」
品川「え?」
越前「嘘だよw」
心臓が静かにリズムを刻む
65: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 22:27:06 ID:Ea7Ve24pqk
審判「ベストオブワンセットマッチ不二サービスプレイ」
審判が開始のコール・・・
優斗「いくぜ・・・はぁ!」
高くトスされたボールがラケットに押され飛んできた
66: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 22:39:12 ID:Ea7Ve24pqk
品川「大したスピードはないが・・・」
仁王「良いサーブだ」
品川「スライスサーブか・・・横へ跳ねる・・・」
優斗「そのサーブを拾えば逆サイドが開く・・・さぁどうする?」
次の瞬間不二のコートにボールが突き刺さっていた
越前「へぇ・・・やるじゃん」
優斗「ライジング・・・」
品川「いや?違う・・・スーパーライジングだ」
優斗「お父さんの・・・」
品川「俺のプレイスタイルは無限大だ」
越前「仁王がいる・・・なるほど。イリュージョンと無我の境地の合わせ技・・・そして仁王のイリュージョンにより様々なプレイスタイルを見せる・・・相性の良いコーチと生徒」
品川「さぁ・・・お前の弱点を見せてみろ。確実に突く」
67: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 22:46:10 ID:Ea7Ve24pqk
優斗「卑怯だっ!」
越前「もろかったね」
仁王「そうじゃのう」
越前「うわっ、急に背後に立たないでほしいね」
仁王「すまんのう」
越前「で、なんすか?」
仁王「精市との約束覚えているか?」
越前「ああ」
仁王「ならいい」
去ろうとする仁王
越前「あ!」
仁王「?」
越前「良い選手だね」
仁王「プリ」
審判「ゲーム品川6−2」
優斗「ありえない・・・」
品川「テニスは才能じゃない努力だ」
優斗「うっせぇ・・・負けるわけがないんだ・・・俺は不二だぞっ!天才・・・なんだ・・・」
仁王「みじめ・・・ぜよ」
こうして立海の柱は実力を示した
仁王「それにしても・・・」
仁王(・・・予想以上ぜよ・・・品川)
68: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 22:59:08 ID:Ea7Ve24pqk
品川は朝早くに立海テニスコートに向かった
誰もいないコートで打つのは爽快なものである
品川「さぁて、サーブの練習でも・・・あれ?」
誰かがコートにいる
品川(仁王先生・・・?それと越前さん?)
ともう一人・・・
品川「どこかで・・・」
仁王「ここでいいのか?」
越前「どこでもいいよ」
幸村「そうだね」
越前「始めようよ・・・神の子」
品川(神の子?・・・!!)
品川「幸村さん!?」
幸村「おや?」
仁王「なんじゃき?こんな時間に」
品川「いや・・・あの練習を」
仁王「関心ぜよ。しかし、ちょっと待つぜよ」
幸村「十年前の雪辱戦・・・だよ」
越前「根に持つタイプなんだ」
幸村「ふふ・・・その態度・・・変わらないねボウヤ」
越前「ボウヤじゃないよ」
仁王「それぐらいにして始めるぜよ」
越前「うぃーす」
品川「伝説の試合・・・この目で見れるっ」
69: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:01:39 ID:Ea7Ve24pqk
仁王「ベストオブワンセットマッチ幸村サービスプレイ・・・よく見とくぜよ品川」
品川「はい」
幸村「いくよ」
越前「どうぞ」
70: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:07:29 ID:Ea7Ve24pqk
幸村「はっ!」
幸村がサーブを放った
品川「あれが神の子のサーブですか?」
仁王「たいしたスピードではないがな・・・精市の怖さはこれからぜよ」
品川「え?」
ラリーがいつまでたっても終わらない
品川「長いラリーですね」
仁王「ああ、そして相手は恐怖を覚える・・・どこに返しても返される、もう返したくない・・・と」
品川「え?」
越前の動きがぎこちなくなった
品川「越前さん・・・見えていないかのような動きを・・・?」
長かったラリーが終わった
全く難しくない打球を越前が取りこぼした
仁王「イップス・・・あれが精市のテニスぜよ」
71: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:13:21 ID:Ea7Ve24pqk
品川「イップス?」
仁王「五感を奪うテニスぜよ」
品川「そんな。じゃあ、越前さんに勝ち目は?!」
仁王「十年前・・・越前は精一に勝ったぜよ」
品川「え?」
越前「相変わらず怖いテニスだよね」
幸村「ふふ・・・」
72: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:17:08 ID:Ea7Ve24pqk
越前「天衣無縫の極み・・・発動」
幸村「きたね」
品川「越前さんの動きが・・・戻った!?」
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