ハロウィンSSです。
本日中の完結を目指しますが、間に合わなかったらご愛敬……。
101: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 20:55:08 ID:c9ImGJ5RyM
テン「最近は二次元とかでハロウィンにキョンシ―とか増えているんですよ」
テン「で、その波にのって2,3年前からこの企画に参加されているんです」
男「グローバルっていうかサブカル文化ここまできてるんだね」
女「うん。二次元はいいよ。窓辺のマーガレットとか、きゅっぷいとか」
男「チョイスがよくわかんないんだけど、女」
102: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 20:55:38 ID:c9ImGJ5RyM
テン「まぁ、お茶でも飲んでゆっくり行きましょう」
テン「まだまだ夜は長いのですから」
女「よーし食べるぞっ!」
男「さっきからたべてばっかりじゃん」
女「いいのいいの。お菓子が美味しいのが悪い」
男「……」
103: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 20:56:04 ID:c9ImGJ5RyM
『次は、キョンシーイベント会場、キョンシーイベント会場。お出口は、左側です』
女「着いたよ」
男「これ、アナウンスは録音だったんだね」
テン「大抵の車両はそうですよ」
男「……思ってたより夢がないね、これ」
104: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 20:56:23 ID:c9ImGJ5RyM
女「さ、行こう! 中国のお菓子といったら何が貰えるのかぁ」
男「キョンシーってことはさ、やっぱり……」
女「死体なんじゃない?」
男「……やっぱり?」
105: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 20:57:21 ID:c9ImGJ5RyM
女「いいじゃん。死体っていっても顔色悪い人にしか見えないって!」
女「キョンシーでも可愛い子だっているし!」
男「いつまで二次元引きずってんのさ」
女「いつまでも」
106: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 20:57:54 ID:c9ImGJ5RyM
『晚上好。欢迎!』
男「うわっ、中国語じゃん」
女「そりゃ中国だからね」
男「この短時間で、本当に日本海わたりやがった……」
『あーあー、あなた達、キョンシ―イベント会場へヨウコソ!』
女「ほら、ちゃんと通訳さんもいるよ」
男「うん。エキサイトな感じだね」
107: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 20:59:11 ID:c9ImGJ5RyM
女「じゃあさっそくだけど、トリックアンドトリート!」
『是点心还是恶作剧?』
『是,是点心』
『ハイ、コレお菓子』
女「谢谢! おー、なんか豪華!」
男「あれ……これなんかどっかで見たことあるキャラが」
女「目をつぶるべきことが時には存在するんだよ、男」
男「……深く突っ込まないことにしとく」
108: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:02:09 ID:c9ImGJ5RyM
男「向こうにいるのがキョンシ―?」
女「顔にお札くっつけてるし、そうなんじゃない?」
女「あれって前見えてるのかなぁ」
男「え、キョンシ―って操る人が別にいるんじゃないの?」
女「えっ、そうなの?」
男「いや知らないけど」
女「……帰ったら漫画見直しとく」
男「……俺も」
109: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:02:50 ID:c9ImGJ5RyM
『今天是祭祀』
『请慢慢地做』
男「ちょ、ちょっと通訳さん!」
『えーと、今日はお祭り、ゆっくりしてっていってネ!』
女「ワァオ。なんというフィーリング」
110: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:03:29 ID:c9ImGJ5RyM
『キョンシ―、まだまだ知られてないから、もっと中国4000年の文化を知って欲しい!』
男「どうするの? メイン会場はもっと奥みたいだけど」
女「ノリノリだね男」
男「……」
女「ちょっと楽しくなってきたんでしょ、そうじゃろ?」
男「べ、別にそんな訳じゃないし」
女「ぷー、どうしよっかなぁ」
111: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:04:06 ID:c9ImGJ5RyM
女「キョンシ―も興味あるけど、正直お菓子のゲッツの方が魅力あるなぁ」
男「まだ貰い足りないというのかこの卑しんぼめ」
女「んーどうしよっかなぁ」
女「あ、そうだ」
男「なに、どうしたの地面に落書なんか……」
112: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:05:05 ID:c9ImGJ5RyM
女「あーみだっくじー、あーみだっくじー」
女「ひいってたのしいあーみだっくじー」
男「……選択肢が2つしかないあみだってどうなのさ」
女「3番目の選択肢がないからしょうがないのさぁ」
男「でもこれ、目でたどったらすぐにわかっちゃうよ?」
女「問題ない、問題ない」
113: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:06:30 ID:c9ImGJ5RyM
女「そこいくキョンシ―さん、キョンシ―さん!」
『是?』
女「稍微好吗?」
男「……えっ?」
114: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:07:33 ID:c9ImGJ5RyM
『什么?』
女「右和左哪一个好吗?」
『是……左面』
女「明白了」
女「谢谢」
『不客气』
女「左だってさ!」
男「まてまて通訳さんの必要性が疑われるだろ!」
115: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:08:04 ID:c9ImGJ5RyM
女「男にはいるでしょ?」
男「女が中国語話せたら意味ないじゃんか」
女「通訳さんのために余計な手間をかける……そんなもんだろ?」
男「いや意味わかんないから」
男「それで、左だとどっち?」
女「えーとね……」
116: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:08:34 ID:c9ImGJ5RyM
男「なぜあみだの線に混じって猫やらメガネやら……」
女「……お菓子をとるべし、神はこう言っている」
男「じゃあ戻ろうか」
女「ん、そうしよそうしよ」
117: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:09:22 ID:c9ImGJ5RyM
女「まだまだいっぱい来ると思うし、十分知名度もあがるよねー」
男「そんなに人が来るの?」
女「来るよ。そこらじゅうから子供が参加するんだから」
男「子供ねぇ……」
女「……」
男「……」
女「やめろ! そんな目で私を見るな!」
男「……はぁ」
女「さ、行こうか!」
118: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:49:15 ID:c9ImGJ5RyM
テン「おや、お早い帰りですね。もっとゆっくりしてくればよかったのに」
女「あの人達には悪いけど、今の私はお菓子ハンター」
女「天の神も菓子を追えと言ってたし」
テン「そうですか、では今年は個人宅を回りましょうか」
男「家まで泊まるの、この電車っ?」
119: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:50:11 ID:c9ImGJ5RyM
テン「プライベートコースでございます」
テン「有志のお宅を回りますので、人ごみがお嫌いな方やアットホームな雰囲気をお望みの方々向けです」
テン「人数に限りがございますが、人が少ない分さくさくいけますよ」
男「す、すごいサービス」
女「今年は男もいるし、有名どころさんをさっさか回っちゃった方がいいかなぁ」
120: 南瓜おばけ:2011/10/31(月) 21:50:42 ID:c9ImGJ5RyM
男「毎年来てたの、女?」
女「まぁね。ハロウィンの申し子とでも呼んでくれたまえ」
男「この前は十五夜の申し子とか言ってなかったっけ」
女「あれはあれ、これはこれ」
女「ジョブチェンジってやつよ」
男「ジョブって……」
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