鬼「お前は俺を怖がらないのか?」
少女「どうして?」
鬼「だって、ほら……俺こんなんだし」
少女「?見た目なんてほぼ人間だよ?ちょっと頭にいらないあるけどね」
鬼「……ありがとな」
少女「ううん」
44: 名無しさん@読者の声:2012/6/28(木) 06:38:05 ID:/0z50Z.FBw
鬼「お前なにか隠してないか?」
少女「ううん」
鬼「じゃあその痣は何だ?」
少女「…階段から、へへ……私ってドジだなぁ…」
鬼「へえ」
少女「…」
鬼「なら何でそんなそんな泣きそうな顔してるんだ?」
45: 名無しさん@読者の声:2012/7/1(日) 08:32:31 ID:.7VlUS1Pgg
少女「あのね――…」
少女は鬼に背を向け、小さな体を震わせながら、覚悟を決めたように話始めた。
頻繁にイジメをしてくる人達は元々が親友だったと。
いつも遊んでいたこと。
そして、ある日突然"裏切り者"として扱われたこと。
鬼はただ少女の話に耳を傾け、黙って聞いていた。そして、その話を聞く鬼の表情は複雑そうにして、眉間にシワを寄せる。
嗚呼、何だか似ている。
目を伏せ鬼は思っていた。
46: 名無しさん@読者の声:2012/7/1(日) 08:37:42 ID:sUngrJedTY
少女「鬼さん?」
鬼「!!す、すまん……」
少女「大丈夫?顔色が悪いけど」
鬼「大丈夫だ……大丈夫」
少女「ごめんね?こんな話しちゃって」
鬼「そんなことはない」
少女「……ありがとう」ボソリ
鬼「……」
47: 名無しさん@読者の声:2012/7/1(日) 09:36:59 ID:jzAkQ3LYKk
鬼「もう帰れ」
少女「え、でも、まだ……」
鬼「頼む、から」
少女「……わかった」
鬼「すまんなまた来てくれ」
少女「ばいばい」ヒラヒラ
鬼「……」ヒラヒラ
48: 名無しさん@読者の声:2012/7/1(日) 09:41:26 ID:jzAkQ3LYKk
巫女「あーあ、やっちまったな」
鬼「いたのか」
巫女「全部見てた」
鬼「……趣味悪いな」フッ
巫女「そういうお前もな」ハァ
鬼「何度でも言え」
巫女「にしても、あの娘は鬼と似ているな」
――『裏切り者!』
鬼「……」ドクン
――『お前らせいだ!』
鬼「……」ドクン
49: 名無しさん@読者の声:2012/7/3(火) 16:51:54 ID:atjzDgDINc
C
50: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 06:39:15 ID:LSStPKC926
――少女宅
少女「…ただいま」
母「……少女」
少女「?」
母「そこに座りなさい」
少女「え、何で…」
母「いいから!」
少女「っ…」ビクッ
51: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 06:44:25 ID:UhnBkjKWCI
少女「……」ストン
母「ねえ、少女」
少女「う、ん?」
母「――学校本当に楽しいの?」
少女「え、」
母「何か隠してない?」
少女「あ、ぅ……」ドクンドクン
母「少女、お願い、本当のことを言って」
52: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 06:52:57 ID:UhnBkjKWCI
――『お前なにか隠してないか?』
少女(あ、何で今思い出すんだろう)ジワ
――『なら何でそんなそんな泣きそうな顔してるんだ?』
少女(そんな顔っ…)ゴシゴシ
母「少女…お願い」
少女「っ、ひく、えう、」グス
母「よしよしゆっくりでいいから教えてくれる?」ナデナデ
少女「…」コクン
53: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 15:59:48 ID:1VeMiRM5eM
母親にも鬼と同じように打ち明けた。ぼろぼろと大粒の涙を流しながら、辛かったことを全て。
すると、母親は何も言わずにただ抱き締める。
「気づかなくてごめんね」と少女を強く抱き締めながら、少女と同じようにぼろぼろと泣き出す。
そして何度も繰り返した。
「気づかなくてごめんね」と――。
少女はその言葉に対抗するように「心配かけてごめんなさい」と繰り返す。
そしてしばらく無言のまま二人は抱き合っていた。
54: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 16:03:52 ID:k2Vp3TLy0A
――次の日
母「……少女平気?辛かったら休んでも良いのよ」
少女「ううん、大丈夫!行ってきます」ガチャ
母「気を付けてね
少女「うん!」
――ガチャン
少女(もう大丈夫)
少女(泣いてばかりはいられない)
少女(強くならなきゃ…!)ギュッ
55: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 17:04:47 ID:CuV/qras56
少年「あ、しょーうじょさーん!」ダダダッ
少女「!?え、な、え、な、ななな何事!!!」
少年「おっはよー!どうしたの?校門の前で立ってなんか…あ、待ち合わせ?」
少女(もう学校着いてたんだ)フルフル
少年「なら教室まで一緒に行こう!」ニコ
少女「あ……」
男友「おいこら!少年!置いてくんじゃねー!」ゼーハー
56: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 17:12:46 ID:CuV/qras56
少年「もう追い付いたの?」
男友「て、てめっ…」ゼーハー
少女「男友くん、だよね?平気?」
男友「少女…さん、はよ」ゼーハー
少女「うんおはよ」ニコリ
少年「じゃ、行こっか少女さん!」グイグイ
少女「え、でも、男友くんが……」
少年「大丈夫大丈夫」ニコ
男友「ちょっ!……また置いてくんじゃねー!!!」
男友「……くそぅ」
57: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 17:20:02 ID:JQxke9980w
――教室前
少女「……」ギュッ
少年「平気?」
少女「平気、大丈夫、強くなる」
少年「そっか」ニコ
少年「じゃあ入ろう」
少年「おはよーう!」
少女「……」
ザワザワザワ
ヤッパリアノフタリッテ………
58: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 17:26:04 ID:h6zy/VMndU
女1「は、何でアイツ少年くんと…」
女2「てか釣り合ってないしね」クスクス
少女(聞こえてるし…)
少年「……」ポン
少女「!」
少年「どうするの?」ボソリ
少女「……戦う」グッ
少年「ははっ、やっぱり少女さんは面白いなー」クスクス
少女「ありがと」
少年「!素直だ…」
59: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 17:31:48 ID:h6zy/VMndU
少年「頑張れ」ボソ
少女「うん」コクリ
女1「ねえ少女さぁん?話があるんだけどぉ〜」ニヤニヤ
女2「ちょっと来てくれるかなぁ?」ニヤニヤ
少女「……」キッ
女1「っ!何その目!!」
女2「ねえ女1ちゃん、少年くん見てるよ」ヒソヒソ
女1「…」チラ ニコ
少年「……」ニッコリ
60: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 21:26:28 ID:/XXvX8TPkA
女1「いいから来なよ」グイッ
女2「ほらほら〜」
少女「っ…引っ張んなくても行けるから」バッ
女1「何その態度、ムカつく」
女2「せっかく親切にしてやってるのにね〜?」
少女「……」スタスタ
女1「何あれ」
女2「わからせてやんないと」
61: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 22:41:06 ID:qKSAyi3iEc
――ガラッ
――ドタドタ
男友「しょーうーねーんんんんん!てめぇ置いていきやがって!!」バンッ
少年「朝から騒がしいよ?男友くん」ニッコリ
男友「自分だけ爽やかですよってオーラーだすなよ!」
少年「何のことかな?」ニッコリ
男友「――あれ?そう言えば少女さんは?」
少年「……何でそんなに気になるのかな?」ニヤニヤ
男友「なっ!ばばばば馬鹿野郎!気にしてねーよ!ばばばばばばばば馬鹿野郎!」アタフタ
少年「動揺し過ぎ」
62: 名無しさん@読者の声:2012/7/8(日) 23:21:49 ID:eEfZqNrbHk
男友「で、でも、まあ、うん、気にしてないと言ったら嘘になる……」ブツブツ
少年「何?好きなの?」
男友「ち、ちちちちちちげーよ!///」カァッ
少年「図星か」ニヤリ
男友「もうお前喋んな!//」
少年(……なんだか面白くない)ムスッ
男友「黙んなよ」
少年「どっちだよ」
63: 名無しさん@読者の声:2012/7/9(月) 16:37:46 ID:FTnLo92jok
―――――
――――
―――
女1「ねぇーえ?最近調子乗りすぎじゃない?」ドンッ
女2「まじウザイんだけど」
少女「……」
女1「謝れよ」
少女「や、やだ」
女2「お前に決定権なんてありませーん」キャハハ
女1「まぁ、嫌でも謝らせてあげるけどね?」ガシッ
少女「!?や、やだ!止めて!!」ジタバタ
女2「暴れないでよー」バシッ
少女「っ……」
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