モノクマ「えー、このスレを開いたオマエラ、ボクは学園長のモノクマです」
モノクマ「皆さんにボクの学園がどんなに愉快か知ってもらおうと思ってスレ立てしました!」
モノクマ「スレタイの通り、原作とは違う偽物なんだけどね!うぷぷぷぷ!」
モノクマ「そうそう、入学の際には>>2を読んでからお願いします。守れない生徒にはおしおきしちゃうぞー!クマー!」
121: 1:2013/7/18(木) 00:41:32 ID:HKT.6or5os
左雨瑞樹「エリカとしてはどうなんだ?人と関わるのは嫌か?」
氷室エリカ「わからない」
左雨瑞樹「わからない?」
氷室エリカ「私は誰かと仲良くすることなんて許されないと思っていた。だからそんなこと考えたこともなかった」
左雨瑞樹「じゃあこれから考えればいいんだよ。どうだ?俺や佑子、輝穂に闘球……皆と仲良くしてみたくないか?」
氷室エリカ「……仲良くしてみたい。あなたが話しかけてくれると心が温まる。これがきっと人の温もり……」
氷室エリカ「私はもっとこの温もりを知りたい。だから可能ならこれからも仲良くしてほしい」
左雨瑞樹「可能だよ。俺達はきっと仲良くなれる。少なくとも、俺はこれからも仲良くする」
氷室エリカ「……ありがとう」
左雨瑞樹「いえいえ。……仲良くしたいんなら、エリカからもっと話しかけたりしないとな」
氷室エリカ「確かにそう。でも、私はどう話しかければいいのかわからない」
左雨瑞樹「わからないって……決まりごとじゃないんだから適当でいいんだよ」
氷室エリカ「適当でいいと言われても、適切な方法が浮かばない」
122: 1:2013/7/18(木) 00:43:21 ID:HKT.6or5os
左雨瑞樹「仕方ないな……無機物相手に発声練習とかしたら?」
氷室エリカ「無機物?」
左雨瑞樹「ほら、このぬいぐるみをやるよ」
氷室エリカ「あ、昨日購買部で買ってた……」
左雨瑞樹「女子にでもやろうかと思ってたんだよ」
左雨瑞樹「部屋は防音なんだし、自室でこっそりそいつ使って会話練習してみればいいさ」
氷室エリカ「……ありがとう。私、このぬいぐるみは好き」
左雨瑞樹「そいつはよかった。部屋に片付けに行ったらどうだ?」
氷室エリカ「いい。このまま持ってる」
左雨瑞樹「いいのか?あげといてこう言うのもあれだけど……持ち歩くと恥ずかしくないか?」
氷室エリカ「迷惑でも私に関わるのがあなたの勝手なら、恥ずかしくても持ち歩くのだって私の勝手」
左雨瑞樹「そう言われると立場がねえや。じゃあ探索に連れてってやるか」
氷室エリカ「アイビーも何だか嬉しそう」
左雨瑞樹「アイビー?」
氷室エリカ「ぬいぐるみの名前。名付け親は私」
左雨瑞樹「……お前実はけっこう愉快なキャラじゃねえのか?」
氷室エリカ「その辺は未知数」
123: 1:2013/7/18(木) 00:44:29 ID:HKT.6or5os
左雨瑞樹「……話してたら、けっこう経っちまったな」
氷室エリカ「そう」
左雨瑞樹「少し早いけど昼飯にして、午後の探索に備えるか?」
氷室エリカ「それがいい。私も頑張る」
左雨瑞樹「じゃあ飯にしようぜ。購買部で弁当売ってたから買ってくるよ」
氷室エリカ「いい」
左雨瑞樹「は?」
氷室エリカ「私が何か作る」
左雨瑞樹「マジっすか!?」
氷室エリカ「マジっす。……左雨くん、急に怒鳴ってどうしたの?」
左雨瑞樹「いや、女子に料理作ってもらうのなんて、モテない男子の夢みたいなもんなんだよ」
氷室エリカ「毎朝本田川さん達が作ってるけど」
左雨瑞樹「いや、俺個人のために作ってくれるのがいいんだって!」
氷室エリカ「男子って、よくわからない生き物」
左雨瑞樹「エリカに言われたくねえよ」
肉丸健太「……君達、まだいたのー?」
左雨瑞樹「お前はまだ食ってたのかよ……」
124: 1:2013/7/19(金) 01:30:03 ID:HKT.6or5os
エリカが作ってくれた飯をありがたくたいらげてから、俺達は午後の探索を開始した。
相変わらずただの散歩状態だが、昨日と違ってエリカが話してくれる分、気は楽である。
でもそれは探索効率には一切関係なく、脱出の糸口はつかめないまま、モノクマメダルだけが集まるだけだった。
左雨瑞樹「……またモノクマメダルだよ」
氷室エリカ「左雨くんはモノクマメダルを見つけるのが上手」
左雨瑞樹「だから何だって感じもするけどな」
氷室エリカ「アイビーが買えた。それだけでも意味はある」
左雨瑞樹「アイビー気に入ってんな。……それにしても探索手詰まりだわ。食堂でちょっと休んでいくか?」
氷室エリカ「それがいい。正直これ以上探しても無意味に感じる」
左雨瑞樹「いっそ気持ちいいほどのぶっちゃけ具合だな。じゃあ休憩にして食堂に行こう」
125: 1:2013/7/19(金) 01:31:22 ID:HKT.6or5os
左雨瑞樹「……ん?何かランドリールームが騒がしいな」
氷室エリカ「行ってみる?」
左雨瑞樹「まあ何かもめてるみたいだしな。行くしかないっぽいな。はあ……」
左雨瑞樹「おい、どうした?」
本田川佑子「あ、左雨くん!ちょっとキングくんを出して!」
左雨瑞樹「出して?」
本田川佑子「何か……邪悪なる物?っていうのに……何か、サイコキネシス的な何かで攻撃を受けて?それで、えっと、洗濯機の中に入っちゃって」
左雨瑞樹「……とりあえず面倒事なのはわかるわ。まあ確かに出てもらわないと洗濯に支障が出るもんなあ」
本田川佑子「何か……この聖域で俺は一生を生き抜くとか言いだしちゃって」
左雨瑞樹「安い聖域もあったもんだよ……」
氷室エリカ「……」
左雨瑞樹(エリカは喋らないか。まあ喋るの苦手なんだし、いきなりは難しいよな)
126: 1:2013/7/19(金) 01:32:20 ID:HKT.6or5os
左雨瑞樹「それで、他に誰か来てないのか?」
本田川佑子「えっとね、中村くんと中後さん、あと場明日さんもいるよ」
左雨瑞樹「それだけの面子がいるなら大丈夫だろ。俺の出る幕はないんじゃないか」
本田川佑子「そうかなあ?」
左雨瑞樹「そうだよ」
キング「俺はここで超能力的攻撃を防ぐ!この聖域は誰にも侵させはしない!」
中後小百合「あー、キング。マジでそこから出てくれ。皆の洗濯に支障が出るんだ」
中村闘球「出ないとお前ごと洗濯するぞー。いいのかー?」
キング「やめろ!俺の中に眠りし漆黒の呪いは、螺旋の鎮魂歌でも解き放たれることはないのだ!」
場明日虎美「ええから出ろや!どんだけ愉快な頭しとんねん、お前は!」
キング「いてててて!髪を引っ張るな!わかった!出るから!」
場明日虎美「うっわ、ギットギトやん!最悪や!髪伸ばすんなら手入れくらいちゃんとせえや!」
左雨瑞樹「……ほらな?」
本田川佑子「解決しちゃったね。私も左雨くんも来た意味なかったね……」
左雨瑞樹「そうだな……」
127: 1:2013/7/19(金) 01:33:49 ID:HKT.6or5os
場明日虎美「えー……今回は事が大きくなる前に解決したわけやけど」
場明日虎美「自分、ほんまええ加減にせえよ!不思議ワールドでうちらに迷惑かけんなや!」
中村闘球「まあまあ。男はな、何歳になってもガキっぽいところがあるんだよ」
中後小百合「そうそう。彼の場合はやりすぎかもしれんが、仕方ない部分もあるんだ。許してやってくれ」
場明日虎美「出た出た!男のロマンとかそういう奴!女にはわからんとか言って正当化すんなや!」
場明日虎美「ていうか中後は何で男側やねん!?」
中後小百合「まあ怒って関係が悪くなるのも考えものだからな。呆れるのはいいが、怒るのは勘弁してやってくれ」
場明日虎美「ちっ!まあええわ、もう!男共はそのアホによう言い聞かせえや!」
左雨瑞樹「えっ、マジで?」
場明日虎美「マジや、マジマジ大マジやで!頼むからそのアホの奇行減らさせや!」
中後小百合「そういうことだ、男子達。男のロマンをうまいことコントロールしてやってくれ」
本田川佑子「私も百目鬼さんと白鳥さん待たせてるから行くね!」
中村闘球「……行っちゃったな」
キング「ふん、このエネルギーすら感知できない一般兵め!聖戦の中で召されし堕天使になるがいい!」
左雨瑞樹「これ、俺らが説くのか?マジでか?」
中村闘球「こんなん、男のロマンでも何でもないよな……」
128: 1:2013/7/19(金) 01:35:04 ID:HKT.6or5os
中村闘球「あー……キング、そういうくだらないことを考えたりやったりするのは楽しいかもしれない」
中村闘球「俺も昔やってたポケモソカードとかを大掃除の時に見つけたりしたら、年甲斐もなくはしゃいだりするよ」
中村闘球「雪が積もったりしたら友達呼んで巨大雪だるま作ったりするような馬鹿な男子だから、気持ちはわからんでもないんだよ。設定作ったりとか楽しいよな」
左雨瑞樹「設定作ってキソ肉マソ消しゴムとかで遊んだりしてな」
中村闘球「あーやるやるww……とにかく、そういうのを考えるのはいいけど、実行までして他人を巻き込むと迷惑になることもあるんだ。わかるか?」
キング「なるほど。つまり異空間を生み出し、次元の狭間に取り残されれば俺は救われるわけだな?」
中村闘球「あ、駄目だこれ。左雨、パス」
左雨瑞樹「どんなキラーパスだよ!?俺を殺しにかかるな!」
中村闘球「扱い難しいよなあ……そっとしとくか?」
左雨瑞樹「そっとしとこう。虎美には悪いが、騒動起こす度に解決を図る方針でいこう」
中村闘球「それがよさそうだな……」
中村闘球「じゃあ探索再開といくか。……でも正直そんな気分じゃなくなってんだよな」
左雨瑞樹「休憩したらどうだ?俺達も休憩するとこだったんだよ」
中村闘球「あー、じゃあそうしよう。俺も休憩しよう」
129: 1:2013/7/19(金) 01:36:04 ID:HKT.6or5os
中村闘球「そういうわけで、男三人で食堂でたむろってか」
左雨瑞樹「一応エリカもいるんだけどな」
氷室エリカ「……」
中村闘球「うおっ!?き、気付かなかった……」
キング「その気配の消し方……貴様、第七組織の手先か!」
肉丸健太「ちなみに僕もいるよー」
中村闘球「食堂大人気だな……」
左雨瑞樹「健太はいい加減マジで探索すべきだと思うんだけど、どうよ?」
肉丸健太「冗談きついよー。僕が食べるのをやめる時って、それはきっと死ぬ時だよー」
中村闘球「……なんつーか、曲者揃いだよな。俺達の同級生は」
左雨瑞樹「同意だな。まあでも悪い連中ではないさ」
中村闘球「ああ。俺もそう思うよ」
130: 1:2013/7/19(金) 01:37:49 ID:HKT.6or5os
左雨瑞樹「闘球、ラグビーってどうなんだ?」
中村闘球「急だな。ざっくりした質問だし。何がどうなんだよ?」
左雨瑞樹「いやあ……俺ラグビーってあんまり詳しくないからさあ」
中村闘球「ああ、まあ日本じゃ人気スポーツとは言えないもんな」
キング「ラグビー……それは天界の神達が使いし古の兵器……」
中村闘球「キング、頼むから黙っててくれ」
中村闘球「そうだなあ……ラグビーは相手のインゴールまでボールを運んだり、バーの間にボールをキックしたりして得点し、その点数で競うスポーツだ」
中村闘球「なかなか危険な競技だから事細かにルールが定めてあり、それを覚えるのも一苦労だが、男くさい良いスポーツだと思うぞ」
中村闘球「やるのは大変だけどやっぱ楽しいし、見るだけでも十分楽しめると俺は思うぞ」
左雨瑞樹「いやあ、俺は見てるだけでいいかな。興味本位で手出したら大怪我しそうだ」
中村闘球「怪我を危惧してるのなら、比較的安全なラグビーだってあるぞ」
中村闘球「タッチラグビーとかタグラグビーっていうのがそうだ。タグラグビーの方はちょっとした小道具がいるから、やるならタッチラグビーかな」
左雨瑞樹「いや……正直俺はやる気ないから、どれだけ誘われてもやらないと思うけどな」
131: 1:2013/7/19(金) 01:38:33 ID:HKT.6or5os
中村闘球「そう言うなよ。何事も経験だぞ?」
中村闘球「……ボールがあればパスくらいは教えてやれるんだがな」
左雨瑞樹「あっ、俺ラグビーボール持ってるぞ。あげようか?」
中村闘球「何で持ってんだよ!?」
左雨瑞樹「いや、購買部で売ってあったからさ。闘球辺りが欲しがるかなーって」
中村闘球「……俺、モノクマメダル探してもなかなか見つからないんだけど、何でそんな簡単に見つけられるんだ?」
左雨瑞樹「何でだろう?普通に探索してる感じなんだけどな」
キング「そのコインなら俺も見つけている。これが百枚溜まる時、第二の俺が誕生するであろう……」
左雨瑞樹「マリオかよ!」
中村闘球「キングもモノクマメダル見つけるの上手いのか……意外だな」
肉丸健太「左雨くんとキングくんが占領してるから僕達はあんまり購買部で買い物できないんだねー」
左雨瑞樹「嫌な言い方するなよ……」
132: 1:2013/7/19(金) 01:40:16 ID:HKT.6or5os
中村闘球「まあいいや。パスを教えてやるよ」
左雨瑞樹「まあ投げ方くらいならいいか……」
中村闘球「キングも肉丸も来いよ。教えてやるから」
肉丸健太「僕はいいよー。食べてる方が幸せだもん」
キング「俺も断る。貴様のその指先を守りし包帯、それは黒龍を封じる物だろう?貴様の正体は第十組織の幹部なんだろう?」
中村闘球「お前と一緒にするなよ!これはティアライトテープっていう便利アイテムなんだよ!」
左雨瑞樹「普通のテーピングとは違うのか?」
中村闘球「ティアライトテープは滑り止め効果や伸縮性に優れて、パスやキャッチを助けてくれるんだ」
中村闘球「俺のポジションはスクラムハーフっていう、特にボールを扱うポジションだし、常に指につけるようにしてるんだ」
左雨瑞樹「……俺らさ、モノクマに荷物取り上げられてるけど、何で今もつけられてんの?」
中村闘球「……衣服の一部だと思われて取られなかったんだと思う。皆だって衣服はそのままだっただろ」
左雨瑞樹「え、じゃあ、あれから同じのつけっぱなしなのか?」
中村闘球「……同じのを大切に大切に使ってます」
左雨瑞樹「もうこのモノクマメダルあげるから新しいの買ってきなよ」
中村闘球「いいのか!?ていうか、あの購買部に売ってあんのか!?」
左雨瑞樹「あの購買部、マジで何でもあるからな。たぶんあるんじゃないかな」
133: 1:2013/7/19(金) 01:41:39 ID:HKT.6or5os
その後は闘球に感謝されつつ、ラグビーのパス練習をやってみた。
平パスだとかスクリューパスみたいな、パスだけでも複数種類があるみたいで、本当に複雑なスポーツなんだなってのが率直な感想だ。
日本のラグビーなら高校から始めても十分スターになれる、なんて誘い文句で闘球に勧められたが、やっぱり本格的にやるのは勘弁願いたい。死にそうだしな。
そうして休憩は終了、さっそく何とかテープを買いに行った闘球を見送った。
キングはいつの間にか消えてた。あいつの特殊な力でも使ったのだろうか。なーんて。
それはともかく、健太に見送られて俺はエリカと共に食堂を後にしたのだった。
そうして探索を再開したが、やはりというか脱出の糸口は見つからず、徒に時間が過ぎて夜になってしまった。
エリカと一緒に夕食を済まし、やることもないのでさっさと部屋へと戻る。
結局この日も何の進展もなかった。やがて部屋に夜時間を知らせる放送が鳴り響く。
モノクマによって強いられた猟奇的学園生活。
今のところ、それに乗っかる様子は皆からは見られない。
しかし、既に水留崇という犠牲者も出ているし、脱出の糸口も掴めない、警察も救助に来ない。
このままだと俺達はどうなるのだろう。本当に一生ここで過ごさないといけないのだろうか。それとも、出たい一心で過ちに手を出してしまうのだろうか。
拭えぬ不安を抱えたまま、俺の意識は眠りの中に吸い込まれていった。
134: 1:2013/7/19(金) 01:42:47 ID:HKT.6or5os
〜モノクマ劇場〜
人間とは甘える生き物なのです。
やっちゃいけないことでも、言い訳ができればそれをやってしまうのです。
赤信号を渡ります。でも車は走ってないから渡ったっていいじゃないですか。
掲示板を荒します。でも荒してるのボクだけじゃないからいいじゃないですか。
クレームをつけます。でもお客様は神様なんだからいいじゃないですか。
ブログを炎上させます。でも正しいのはボク達だから批判や暴言で自殺に追い込んでもいいじゃないですか。
そして誰かを殺します。でもボクには学園を出なくちゃいけない理由があるから人を殺したっていいじゃないですか。
こうして人間は言い訳によって自分を甘やかしながら、一歩一歩を踏み出していくのです。
まあ、この学園内なら殺しはやっていいことなんですけどね。
135: 1:2013/7/20(土) 01:12:32 ID:HKT.6or5os
モノクマの朝を知らせる放送で目覚めた。慣れてきている自分に腹が立つ。
そして間もなく佑子が迎えに来る。こちらももう定番の流れになっていた。
そうして皆が集まり、ぞろぞろと食堂へと向かう。その途中、俺はエリカに話しかけていた。
「おはよう。そのぬいぐるみ、まだ持ってんのな」
「お気に入り。アイビーは私の友達」
「そのアイビーとの会話練習はうまくいったか?」
「正直絶望的。何て話しかければいいのか見当もつかない」
「だろうな。何となく想像してたわ。だったらさ、佑子達に……って言ってみ?」
「え?」
「それだけできっとだいぶ仲良くなれるからさ」
「信じられないけど、あなたがそう言うなら信じてみる」
「そりゃよかった」
136: 1:2013/7/20(土) 01:13:30 ID:HKT.6or5os
っていう会話をしてたら、あっという間に食堂である。いつも通りの7時半。
いつものようにそれぞれが席に着き、いつもの三人は朝食の準備に向かう。
そんな中、俺が背中を押してやったエリカが、いつもとは違う行動に移るのである。
氷室エリカ「……ねえ。ごはん作るの、私も手伝っていい?」
本田川佑子「っ!……うん、もちろんいいよ!」
百目鬼良子「皆さんの分の朝食をつくるのは大変ですから、本当に助かります」
白鳥輝穂「ありがとうございます、氷室さん」
氷室エリカ「いい。私の方こそ感謝がしたいくらい」
氷室エリカ「左雨くん、ありがとう。あなたの言う通りにしたら、本当にうまくいった」
左雨瑞樹「だろ。誰かと仲良くなるのなんて、最初の一歩だけ勇気だせば、後はどうにでもなるもんだよ」
左雨瑞樹「ほら、アイビーは俺が持っててやるから、早く厨房に行っちまえ。美味しい朝食を頼んだぜ」
氷室エリカ「任せて。頑張って、皆に喜んでもらう」
137: 1:2013/7/20(土) 01:14:41 ID:HKT.6or5os
左雨瑞樹「……行ったか」
中後小百合「氷室が喋ってるっていうのは珍しいな」
夜桜愛梨「とことん無口ですからね、あの雌豚は」
左雨瑞樹「エリカは喋るの苦手っぽいけど、本当は皆と仲良くなりたいんだよ」
左雨瑞樹「ああやって自分から頑張ってきっかけ作ってんだし、俺らももっと自分から関わって仲良くしようぜ」
中村闘球「そうだな。一致団結してモノクマに対抗するためにも、仲良くなるのは必要だからな」
黒魔帝兎「紳士たる読売巨人軍としても、女性を助けるのは当たり前だ。仲良くなりたいのなら、俺は手を差し伸べよう」
場明日虎美「へえ、女性を助けるのは当たり前言うんか。せやったら、うちのためにも消えてくれへん?」
黒魔帝兎「お前は女性としてカウントしてない。むしろ人としてカウントしてない」
場明日虎美「何やと我コラァ!」
中岡笑「仲良くしようと言ったそばからこれですよ……」
中後小百合「あの二人はこれでいいんだよ」
相田鳥子「ひだりあめー!何ぬいぐるみ抱えてんだー!?馬鹿かー!?」
左雨瑞樹「俺にもエリカにも色々あんだよ。ていうか、ささめって読むんだよ」
138: 1:2013/7/20(土) 01:15:36 ID:HKT.6or5os
本田川佑子「ごはんできたよー!」
氷室エリカ「頑張った」
肉丸健太「待ってたよー!それじゃ食べるとしようよー!」
モノクマ「そうだね、プロテインだね!」
夜桜愛梨「出ましたね、糞野郎。おかげで私は不愉快になりましたよ」
左雨瑞樹「昨日今日と朝から何の用だよ?」
モノクマ「よくぞ聞いてくれました!ボクはね、先生らしく生徒を説教しに来たのです!」
白鳥輝穂「え?私達、怒られるようなことをしましたか?」
モノクマ「しまくりだよ!しまくってるよ!しまくってるんですよ!」
モノクマ「オマエラさあ、いつになったらコロシアイするの?ボクもう待ちくたびれてんだよ!」
黒魔帝兎「何を言いに来たかと思えば、そんなことか……」
139: 1:2013/7/20(土) 01:17:58 ID:HKT.6or5os
モノクマ「いいですか?いかにも気違いSSっぽい注意書きしておいて、どうしてまだ事件が起こらないんですか!」
モノクマ「まだ水留くんが校則違反でおしおきされただけですよ!」
モノクマ「SSにはテンポっていうのがあるんだよ。グダグダ長引かせてもうざいだけなの」
モノクマ「ましてや、こんだけ書いといてまだ事件が起こってないとか、それはもう異常なの!これこそ事件だよ!」
モノクマ「日常パートとかもういいし!いい加減キャラ覚えたし!ていうか事件に巻き込まれたのに、オマエラ落ち着きすぎだっつーの!」
モノクマ「そういうリアリティに欠ける描写しちゃうとさあ、通ぶってる読者が自慢げに批判しだすから厄介なんだよ。わかる?」
中岡笑「あの、言ってる意味が全くわかりませんけど」
モノクマ「メタフィクションという奴なのです。オマエラは別に何のことかわからなくていいんだよ」
場明日虎美「じゃあわかるかどうか聞くなや!」
モノクマ「そんなのどうでもいいんだよ!とにかく、コロシアイを始めないオマエラにご立腹なんだよ!」
モノクマ「オマエラが動いてくれなきゃ面白くないし、SSとしてもどうかと思うんだよ!」
モノクマ「動け、動け、動いてよ!今動かなきゃ、皆読むのやめるんだ!ボクそんなの嫌なんだよ!」
モノクマ「と、捲し立ててみましたが、たぶんオマエラは動いてくれないでしょう」
中村闘球「よくわかってるじゃないか。俺達は自力で脱出口を探すし、見つからなくてもいつかは警察が助けてくれるさ」
140: 1:2013/7/20(土) 01:20:19 ID:HKT.6or5os
モノクマ「それですっ!!」
本田川佑子「うわ、びっくりした!急に叫ばないでよ……」
黒魔帝兎「それとは、何を指して言っている?」
モノクマ「出たいと思ってるオマエラに、出れる条件を示してやったというのに、乗っからない理由はそこにあるのです」
モノクマ「自分で脱出口探せばいいやとか、警察(笑)がいつか助けてくれるとか、そういう気長な姿勢がよろしくないとボクは言っているのです!」
モノクマ「将来の夢は公務員とか言っちゃうような夢もやる気もないオマエラの「明日から外に出る」っていう無気力な姿勢が気にくわないのです!」
モノクマ「でもね、ゆとりってそういう生き物でしょ?金曜八時の先生や元不良のグレートな先生が力説したところで無気力は直らないのです」
モノクマ「そういう生徒には自主性なんて問わず、無理やりにでも動かざるを得ない環境をつくってあげるのが正しい教育法だと思いませんか?」
百目鬼良子「あの、結局どういうことでしょうか?」
モノクマ「ボクが皆に「今すぐにでも出なくちゃ!」って思えるような、素晴らしいプレゼントを用意してあげました!」
左雨瑞樹「プレゼントだと?」
モノクマ「うぷぷぷぷ!視聴覚室に行ってごらん!そこにはモノクマサンタからオマエラへのプレゼントがあるから!」
モノクマ「それによって、オマエラがコロシアイに目覚めてくれることを願っています!」
モノクマ「そういうことだから。それじゃボクは戻るよ。アデュー!」
本田川佑子「消えちゃった……」
中後小百合「モノクマのプレゼントか。ろくな物ではないんだろうな」
中村闘球「しかし確認しないわけにもいかないよな。飯食ったら視聴覚室に行ってみようぜ」
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