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ダンガンロンパ・フェイク
[8] -25 -50 

1: :2013/7/4(木) 01:04:59 ID:GdDqM49c02
モノクマ「えー、このスレを開いたオマエラ、ボクは学園長のモノクマです」

モノクマ「皆さんにボクの学園がどんなに愉快か知ってもらおうと思ってスレ立てしました!」

モノクマ「スレタイの通り、原作とは違う偽物なんだけどね!うぷぷぷぷ!」

モノクマ「そうそう、入学の際には>>2を読んでからお願いします。守れない生徒にはおしおきしちゃうぞー!クマー!」


439: :2013/9/23(月) 00:32:32 ID:2s1I2PQDH.
左雨瑞樹「……素直になれって言われても、俺自身よくわかんねえよ」

左雨瑞樹「エリカに支えられてるってのは、本当にそう思う時もあるけど、これって恋愛感情なのか?」

左雨瑞樹「そうだとしても、素直に認めるとか恥ずかしいよ。お前はそういうの素直に認められるのかよ?」

中後小百合「私は先生が好きだ。ピアノを教えてくれたあの人を愛している」

左雨瑞樹「えっ……」

中後小百合「親から押し付けられただけだった習い事のピアノを、私の生き甲斐へと昇華させてくれた」

中後小百合「私のために、自分のことのように熱心に教えてくれるあの人に惹かれた」

中後小百合「上手くいって一緒に喜んでくれた。失敗して悲しむ私を励ましてくれた」

中後小百合「気付けば私の人生には常にあの人がいてくれた。私はもうあの人無しの人生など想像できなくなっていた」

中後小百合「だから私は、あの人を愛すると決めた。報われるかどうかは別にして、この気持ちは一生涯貫く覚悟だ」

中後小百合「どうだ左雨?私は恥ずかしい馬鹿げたことを言ってるか?」

左雨瑞樹「……いや、凄い立派だと思う。真っすぐに人を愛せて……何か、すげえよ」

中後小百合「ふふふ、そう言ってくれて嬉しいよ」

中後小百合「そうなんだ、左雨。人が人を愛することは何も恥ずかしいことじゃない」

中後小百合「だからこそ、お前にだけはうまくいってほしいんだ。黒魔帝は悲劇を迎えたし、最悪私の恋愛も手遅れだからな」

左雨瑞樹「そうか……小百合のDVDの内容って……」

中後小百合「……」
440: :2013/9/23(月) 00:35:26 ID:2s1I2PQDH.
中後小百合「とにかく、私の言いたいことはこれくらいだ。すまんな、説教みたいなことをしてしまって」

左雨瑞樹「いや、構わねえよ。少し考え事をする、いいきっかけにはなったよ」

中後小百合「そりゃどうも。はは、やはり人の恋愛に首を突っ込むのは面白い。金では解決できん楽しみだよ」

左雨瑞樹「本当に食えねえ奴だな、お前は」

中後小百合「褒め言葉として受け取っておこう。ありがとう、左雨」

中後小百合「私の用事は以上だ。貴重な自由時間を蝕んだな。今からでも遅れを取り戻してくれ」

左雨瑞樹「いいや、お前みたいな綺麗な女と過ごすのも悪くない。貴重な自由時間を有意義に使ったよ」

中後小百合「ふふふ、言ってくれる。さすがの優男だ。氷室も苦労するはずだ」

左雨瑞樹「……そんなにエリカは苦労してんのか?」

中後小百合「加えてこの鈍感だ。氷室にはただただ同情するよ」
441: :2013/9/23(月) 00:39:21 ID:2s1I2PQDH.
小百合の部屋を出てから、俺は寄り道もせずに真っすぐ自分の部屋に帰った。まあ隣だから寄り道のしようもないが。
全てを自由時間とした今日だが、もうずっと部屋に籠って考え事でもしてよう。
考え事の内容は……ここまで読んできたら言うまでもないよな?

氷室エリカ。最初は無口で無愛想な女子だった。
佑子に言われて絡むようになり、緩やかに喋れるようにもなった。
そして会話術の本をあげたら、もう別人っつーくらい明るくおしゃべりな女の子になった。
そんなエリカを度々支えた自覚はある。エリカが俺だけ名字じゃなく名前で呼んでるってのも皆から指摘されて気付いた。
小百合が言うように、本当に俺に恋愛感情を抱いてんのかね。

そして思い返せば俺もエリカに度々支えられていた。
DVDの件で辛い時も、佑子の裁判後に皆の心がバラバラになった時も、そして闘球の裁判の時はエリカの言葉が俺を救ってくれた。
思えば俺はこの学園生活でエリカと共に生きていた。大抵の場面でエリカと一緒だった。辛い時はエリカが支えてくれた。
そしてそれが当たり前という感覚にもなっている。今エリカがいなくなることを考えると、確かに苦しい。
俺のこれって恋愛感情なのかな。交際経験のない俺にとっては、難しい脳内迷宮である。考えどゴール出来そうな雰囲気はない。
442: :2013/9/23(月) 00:41:15 ID:2s1I2PQDH.
結論は出ないまま時間だけが過ぎていった。これもう考えてもわかんねえな。
こうしているうちにも明日がじわじわとにじり寄っている。
自分から、明日から脱出のための行動を起こすと言っているんだ。これで夜更かしでもして朝を寝過ごせば格好がつかない。
仕方がないので寝る準備を済まそう。夜時間で立ち入り禁止になる前に、食堂行って何か食おう。腹減ってても寝られないし。
それでシャワー浴びて、ゆっくり寝て明日に備えよう。明日から、たぶん激動の日々が始まるだろうし。

上記の通りの行動をして、いつでも寝られる状態に入った。これで大丈夫だ。
健全な男子なので、エリカのこともすっごい気になるけど、それは一旦リセットだ。
明日から、脱出のために行動を起こす。今はそれに集中しなければ。
そんなことを考えながら横になってると、ちょうどいい具合に眠気が来てくれた。
これで睡眠はばっちりだ。明日に備えられるだろう……その内意識は夢の中に移った。
443: :2013/9/23(月) 00:44:06 ID:2s1I2PQDH.
〜モノクマ劇場〜

恋愛。それは甘酸っぱい青春です。素晴らしいですよね。
男が女を好きになり、女が男を好きになり、たまに同性のイレギュラーな恋も始まり。
愛を育んで、アレをナニに突いたりして、結果子どもができちゃって。
子育てに追われて、生活から楽しさがなくなって、いつしか絶望して。
どっちかが浮気をして、責任のなすり合いをして、口論の末に殺人事件になっちゃったりして。
恋愛。ちょっと苦い感じになりましたが、素晴らしいことに変わりはないですよね。
444: :2013/9/25(水) 01:18:20 ID:RF053vPCrY
目覚まし代わりの朝の放送で起床。
今日に備えてちゃんと寝たから、調子の方は万全だ。これなら無問題である。
ささっと準備を済ましてから、食堂へと向かった。

食堂に行くと全員が集まっていた。皆すげえな。どうやってそんな早く行動してんだ?

「おはよう、瑞樹くん!いよいよ今日あれをやっちゃうんだよね!」

エリカが挨拶してきた。それでふと昨日のことを思い出し、思わず顔を逸らしてしまった。

「どうしたの?様子変だよ?心なしか顔も赤いし」

続けてエリカが言う。俺ってそんなにわかりやすい生き物だったのか。客観的に自分を見ることってやっぱ難しいんだな。
そして小百合はニヤニヤしながら俺を見るな。自然と赤くなるみたいだから仕方ねえだろ。
445: :2013/9/25(水) 01:20:59 ID:RF053vPCrY
気を取り直して、俺は今一度確認を取った。

左雨瑞樹「昨日も言ったけど、今日から例の作戦を実行しようと思う。もっかい聞くけど、皆はこれでいいんだよな?」

黒魔帝兎「ああ。俺達は左雨の案に乗っかる」

キング「貴様の英知で我らの未来を照らして見せよ!」

中岡笑「何で乗っかる立場でそんな偉そうなんですか……」

夜桜愛梨「とにかく、私達は反対しません。やりましょう、左雨くん」

左雨瑞樹「そうか……わかった。じゃあ俺は行ってくる」

白鳥輝穂「お願いします。それまでには朝食の準備を済ましておきますので」

確認も取れたし、輝穂が飯を用意して待ってくれるらしい。これはもう行くしかない。
というわけで、俺は大量のモノクマメダルを手に、購買部へと向かった。
446: :2013/9/25(水) 01:22:50 ID:RF053vPCrY
モノクマ「いらっしゃーい!殴殺から呪殺まで、殺しを見つめるモノクマです!クマー!」

左雨瑞樹「……それって、絶対に言わなきゃいけないのか?」

モノクマ「そんなわけないじゃない。気に入ってるから言うだけだよ!」

モノクマ「それより購買部に何の用?うちは一見さんお断りだよ!」

左雨瑞樹「どんな購買部だよ……ここに来る用事なんか一つしかないだろ」

モノクマ「ですよねー。じゃあさ、何が欲しいわけ?エロゲーでも売ってあげようか?」

左雨瑞樹「いらん」

モノクマ「即答ですよ……さすがリア充、二次に逃げたりしない……」

モノクマ「それで、何を買うんですか?殺しのアイテムでも売ってあげましょうか?」

左雨瑞樹「ああ、それを頼む」

モノクマ「……んん?左雨くん、今のはマジですかい?」

左雨瑞樹「ああ。正確には、爆弾とかそういう爆発系を出来るだけたくさん売ってくれ」
447: :2013/9/25(水) 01:28:45 ID:RF053vPCrY
モノクマ「おお!ついに左雨くんも殺る気になりましたか!」

モノクマ「殺したくない、でも出たいという、ゆとり全開だった左雨くんも、成長して前向きに殺してくれるようになったんですね!」

モノクマ「学園長になった甲斐がありました。ボクは生徒の成長に涙します。およよ……」

左雨瑞樹「馬鹿。誰かを殺すわけじゃねえよ」

モノクマ「またまたぁ。爆発物なんか他にどんな使い道があると言うんですか?何か爆弾絡みのトリックでも思いついたんでしょ?」

モノクマ「大丈夫です!ちゃんと裁判の判決の時までクロであるのを隠しといてあげます!だから遠慮なく殺っちゃおう!」

左雨瑞樹「だから違うって言ってんだろ。俺が……俺達が爆発物で試みるのは、校内の破壊だ!」

モノクマ「……校内の破壊?」

左雨瑞樹「俺達はこれまで校内をたくさん調べてきた。それでわかったのは、脱出口はないということだ」

モノクマ「そりゃあねえ。あんだけ気合い入れて封鎖したんだもん。そりゃ出れっこないよ」

左雨瑞樹「ならばもう自分達で脱出口を作るしかないという結論に至った。でも、これまでにも良子や闘球が校内の破壊を試みてくれた」

モノクマ「それで駄目だったんでしょ?いくら超高校級のプロレスラーやラガーマンと言っても、人間が素手で壊せる代物じゃないしね」

左雨瑞樹「だからこそ、ここで売ってある爆発物を使って、校内の破壊を試みるんだ!」
448: :2013/9/25(水) 01:35:17 ID:RF053vPCrY
左雨瑞樹「玄関ホールの扉や各所の窓に張り付けてある鉄板をどうにか出来れば直接脱出に繋がるし」

左雨瑞樹「それが無理でも、上階への階段を塞ぐシャッターを破壊できれば、探索範囲が広がる」

左雨瑞樹「お前が頑なに封じる上階へと進めれば、何か重要な手掛かりも見つかるかもしれないしな」

モノクマ「おいおい、左雨くん正気ですかい?そんな動機で武器を大量購入しちゃったら、誰かが殺害に使っちゃうかもよ?」

モノクマ「脱出口をつくるために、皆で校内破壊を目的に使うんでしょ?ボクは、その中から殺害に使っちゃう生徒が出ると思いますよ」

モノクマ「もちろんボクはそれでいいと思いますけど!偽善者でゆとりのオマエラからすれば好ましくない展開なんじゃないの?」

左雨瑞樹「……確かにその可能性は危惧した。だから俺も内心躊躇ってはいた」

左雨瑞樹「でも、この計画を話して、皆は賛成してくれた。俺を信じてくれた」

左雨瑞樹「なら俺は、そう言う皆を信じて、この考えを通すだけだ!」

モノクマ「寒いなー左雨くんは。今時そんな信じる心とか、草生やす気にもならないくらい激寒ですよ!」

モノクマ「信じたら信頼に応えてくれた。やっぱり人は無条件で信じる物だね!……こんな寒い話じゃ、今の御時世誰も見ませんって」

モノクマ「人は疑う物です!人は拒む物です!そして人は殺す物です!この学園生活で自分以外を信じるなんてバッカじゃなかろかルンバ!」

左雨瑞樹「俺達は仲間だ!掛け替えのない大切な存在だ!そんな仲間を信じないで、何を信じろっていうんだ!?」

モノクマ「その仲間が仲間を殺すんだよ!結局、大層な言葉を選んでもそれは他人に過ぎないよ!だから信用して馬鹿を見るんです!」
449: :2013/9/25(水) 01:36:54 ID:RF053vPCrY
左雨瑞樹「……もうやめよう。闘球の裁判の時にお前も言ってたけど、俺達は違う生き物だ。意見が交わることなんてない」

モノクマ「そうそう、人とクマですからね。どんだけ楽しくおしゃべりしても、結局は平行線です」

左雨瑞樹「だからお前はさっさと爆弾とかそういうのを売れ。それを用いて俺達は脱出する」

モノクマ「あのねえ、左雨くん。学園を破壊するとかいう尾崎豊みたいなことを学園長が許可すると思う?」

左雨瑞樹「殺害する許可は出てるじゃねえか」

モノクマ「この学園では、ばれなきゃ殺しはオッケーですからね。校則にも書いてある常識だよ!」

左雨瑞樹「その常識に則って考えれば、校内を武器で攻撃するのもいいんじゃないか?」

モノクマ「ほえ?」

左雨瑞樹「希望ヶ峰学園について調べるのは自由で、特に行動に制限は課せられてはいない。校則に書いてあることだ>>46

左雨瑞樹「監視カメラの破壊は禁じているが、それ以外では特に注意書きもない」

左雨瑞樹「つまり、武器を用いて校内を破壊できるかどうか調べる行為に対して、お前が咎めることはできない!」

モノクマ「な、なんだってー!?」

左雨瑞樹「もう一度言うぞ。お前はさっさと爆弾とかそういうのを売れ」

モノクマ「むむむ。わかりましたよ、ボクは君に爆弾を売ってあげます!」
450: :2013/9/25(水) 01:39:24 ID:RF053vPCrY
モノクマ「それじゃどの爆弾を買うか選んでください。やっぱ破壊力を求めてダイナマイトにする?使いやすいのは手榴弾かな!」

左雨瑞樹「正直こっちは素人で、破壊に適してるのがどれだかわからないからな。だから両方よこしてくれないか?両方試してみる」

モノクマ「毎度ありー!あとは時限爆弾とかもあるよ。時間設定とかはボクがしてあげるし、今なら安くしときますよ?」

左雨瑞樹「いや、時限爆弾はいい。お前の手を借りる気はないし、校内の破壊はその場で試みればいい話だ。時間設定して遠隔操作する必要はない」

モノクマ「何だよ、つれないなあ。結局ダイナマイトと手榴弾だけでいいんだね?それで、どれだけ買うの?」

左雨瑞樹「このモノクマメダルで買えるだけ買う」

モノクマ「うほっ、左雨くん超お金持ちじゃないですか。こんなお金、どうしたんです?」

左雨瑞樹「いや……何か探索の度に見つけてしまうし、何故か裁判が終わると凄い増えてんだよ」

モノクマ「あーなるほど。原作でもそういう仕様ですからね」

左雨瑞樹「原作?」

モノクマ「左雨くんは知らなくていいのです。とにかく、ダイナマイトと手榴弾の大人買いだね?合点承知しました!」

左雨瑞樹「原作って何の話だよ……うわ、多いな」

モノクマ「そりゃこれだけのモノクマメダルで大人買いすればこんな量にもなるよ」
451: :2013/9/25(水) 01:42:35 ID:RF053vPCrY
左雨瑞樹「これを使って、玄関ホールのあの扉や、窓に打ち付けられてる鉄板をどうにか出来れば……」

モノクマ「出来ればいいですねえ。ちゃんとそれらに使えればいいですねえ」

左雨瑞樹「……黙れよ。俺達は仲間同士で殺し合うために使ったりしない」

モノクマ「二度も裁判やっておいてよく言えますね。左雨くん、認知症じゃないんですか?」

左雨瑞樹「言ってろ。とにかく俺達はこれで脱出してやるからな」

モノクマ「黙れと言ったり、言えと言ったり……最近のゆとりは簡単に矛盾するお馬鹿ちゃんですね!」

左雨瑞樹「……」

モノクマ「今度はシカトですか。相手を無視して自分の都合で振り回すなんて、これだからゆとりは困ります!」

モノクマ「……行っちゃいましたね。もうちょっと反応して怒ってくれないとつまらないんですけどね。無駄なスルースキル乙とまとめておきましょう」

モノクマ「仲間だから信じる……そんな笑える友情ごっこが、いつ絶望に染まるのか、ボクは見守ることにしようっと。うぷぷぷぷ!」
452: 最近パソコンの調子が最悪だから、今後も更新遅くなるかも:2013/9/29(日) 01:50:51 ID:ZCDIfBlKBE
目的の爆弾は無事に購入できたから、後はもう食堂に戻るだけだ。
というわけで、モノクマを無視して俺は足早に購買部を去った。あいつと一緒にいるとイライラするしな。
これでいよいよ脱出できるかもしれねえ。そうでなくとも、戻れば輝穂が作った飯が食えると思えば、心も踊るってもんだろ。
大量の爆発物を持って、相当な重量によろけながらも、俺はようやく食堂へと辿り着いたのだった。

左雨瑞樹「重てえ……おーい、爆弾買ってきたぞ」

氷室エリカ「おかえり!うわあ、たくさん買ったねえ。これで玄関ホールの扉とかを爆破できるね!」

中岡笑「……はたから聞いてたら恐ろしすぎる会話内容ですよね」

中後小百合「おかしい学園に住んでいるのだから、それに伴って言動も多少おかしくはなるさ」

中後小百合「まあとにかく、私達の脱出に関する重要アイテムは手に入ったってことだ」
453: :2013/9/29(日) 01:52:13 ID:ZCDIfBlKBE
黒魔帝兎「ダイナマイトに手榴弾か。爆弾と聞かれて思い浮かぶ定番どころだな」

夜桜愛梨「黒魔帝くん、今何と言いました?」

黒魔帝兎「ん?爆弾で思い浮かぶ定番どころだなって」

夜桜愛梨「そうじゃなくて……今、てりゅうだんって言いませんでした?」

黒魔帝兎「言った。それがどうした?」

夜桜愛梨「……しゅりゅうだん、じゃないんですか?」

黒魔帝兎「ああ……これって正確にはてりゅうだんと読むのが正しいんじゃないのか?」

中後小百合「私もてりゅうだんっていう方が正しいとは思うな。まあ素人意見だが」

白鳥輝穂「うーん……しゅりゅうだんっていう方が聞きなれてるようにも思いますけど……」

黒魔帝兎「正確な呼び方はてりゅうだんのような気がするんだが」

中岡笑「いや、ぶっちゃけ死ぬほどどうでもいいんですけども」

左雨瑞樹「どっちも正解なんじゃねえの?現代で聞きなれてるのはしゅりゅうだんだけど、昔はてりゅうだんって呼んでたような」

相田鳥子「そうなのか!?じゃあ、てきるだまっていうのもまちがいじゃないんだな!」

氷室エリカ「いや、相田さんのそれは確実に間違いだと思う」
454: :2013/9/29(日) 01:53:54 ID:ZCDIfBlKBE
肉丸健太「くだらないことで盛り上がってるねー」

中後小百合「それが悪いこととでも言いたいかい、肉の字?」

肉丸健太「いや、そうじゃなくってさ。肉の字って何?」

中後小百合「気まぐれだ。気にしないで続けてくれ」

肉丸健太「……何か最近くだらないことで盛り上がることもなくてさ、久々にちょっと楽しかったかなーって思ってさー」

キング「我らは呪われた鳥籠に囚われし迷い子。しかし、青空への希望が灯る今、羽を広げる時が来たと知る!」

左雨瑞樹「……俺達は今まで狂った学園に閉じ込められてたけど、脱出の期待が生まれたことで、気持ちが前向きになってるってことか?」

キング「左様」

黒魔帝兎「よくわかるな、お前……」

左雨瑞樹「確かに今までは、校内を捜査して、脱出口がないか探してきた。そして見つからず、気持ちは落ちるばかりだった」

左雨瑞樹「でも……仲間を信じることで、殺傷能力のある武器を決して仲間に使うことなく、それを脱出へと繋ごうとしている」

左雨瑞樹「恐怖を乗り越えて、自分達で脱出を果たそうとしているんだ。気持ちはまあ明るくもなるよな」
455: :2013/9/29(日) 01:54:51 ID:ZCDIfBlKBE
氷室エリカ「私達、今回のこれで脱出できるかな?」

左雨瑞樹「きっとできるさ。これで外に出て、モノクマの悪事を世間に知らしめるんだ。死んでった皆の仇を取るんだ!」

中後小百合「まあやる前から悲観的になるよりはずっといいさ。前向きにいこうかね」

左雨瑞樹(そうだ。殺傷能力のある武器を買ったって、もう俺達は誰かを殺すために使ったりはしない)

左雨瑞樹(仲間は信じるべき存在だ。疑って、拒んで、殺すための存在なんかじゃない)

左雨瑞樹(俺達は……俺はモノクマと同類なんかじゃない!俺は仲間と一緒に前を向き、脱出する!)

左雨瑞樹「……爆弾を使って、この学校を脱出しよう!」



肉丸健太「でもその前に朝ごはん食べようよー」

左雨瑞樹「……締まらねえなあ」

中後小百合「まあ変に気負うよりはずっといいさ。飯を平らげてからにしようか、リーダー殿」
456: :2013/10/2(水) 00:30:11 ID:tOYwbNCOSQ
朝食を食べ終えた俺達は、皆揃って玄関ホールへと向かっていた。
重火器の扱いに関しては素人に過ぎない俺達であるが、そんな連中が重火器の実験場所に選んだのが玄関ホールというわけだ。
玄関ホールには俺達を閉じ込めている頑丈な鉄の扉がある。それを対象に爆破してみるということだ。
何となく一回きりで破壊できるとは思ってはいないが、別に実験段階で壊れてくれても一向に構わない。
とにもかくにも、まずは使い方を確認しなければ。使えなきゃ意味がないし、殺傷能力のある武器なんだから安全に使えるようにならなくてはな。

氷室エリカ「玄関ホールに到着!相変わらず堂々たる閉じ込めっぷりだよね」

中後小百合「これでこの扉の向こうに金銀財宝でも眠ってれば、怪盗も躍起になって扉を開けようとするんだろうな」

中岡笑「実際は、外に出られるだけですからね。ルパンもがっかりですよ」

左雨瑞樹「でも、それだけで俺達には十分な価値がある。この扉で爆破を試みてみよう」
457: :2013/10/2(水) 00:31:28 ID:tOYwbNCOSQ
黒魔帝兎「……なあ左雨」

左雨瑞樹「何だよ?」

黒魔帝兎「爆弾を使って、この玄関ホールの扉や窓の鉄板等、俺達を閉じ込めてる要素を破壊しようという試みは理解してる」

黒魔帝兎「……問題は誰がそれをやるんだ?」

中後小百合「勝手な想像だが、恐らく一回の爆破では壊れない。閉じ込めるのが成立しなければ、狂った殺し合いを強要できないからな。恐ろしく頑丈なんだろうさ」

中後小百合「今後も継続して破壊活動をすると考えると、全員が扱えるようになるのが理想だ。全員であちこち破壊を試みた方が効率いいだろうからな」

中後小百合「しかし、誰一人として使い方がわからない現状、その一発目を誰がやるのか……これは地味に大きな問題じゃないか?」

夜桜愛梨「扱いを誤れば普通に死にますからね。先頭バッターは勇気が必要ですよね」

中岡笑「もうストレートに言ってしまえば、超高校級の貧乏くじでいいんじゃないですかね?」

肉丸健太「そうだよー。この作戦に関しては左雨くんが言いだしっぺなんだから、左雨くんでいいよー」

氷室エリカ「瑞樹くんの貧乏くじって才能は、皆を助ける素敵な才能だと思うんだ、私!」

左雨瑞樹「お前らなあ……」

相田鳥子「結局どういうことだー!?」

キング「パンドラの箱を開放するその第一撃、実行するは呪われし学生達を導く男!」

左雨瑞樹「わかったよ……やるよ、俺が……」
458: :2013/10/2(水) 00:32:50 ID:tOYwbNCOSQ
健太の言う通り、言いだしっぺは俺である。だとしたら、俺が先陣を切って見本となる必要が確かにあるのではないかと思う。
思うんだが……怖い物は怖い。今から扱うのは殺傷能力のある道具だ。使い方を誤れば普通に死ねる代物だ。
死を想像してしまい、嫌でも今までの仲間の死に様がフラッシュバックする。下手したら俺もああなるのか……。
しかし、どんだけ捜索しても見つからなかった脱出口を自分達で破壊して作ろうと提案したのは俺だ。
そしてこれの成否に俺達の未来がかかっているんだ。確かに怖いが、怖がって躊躇している場合ではない。
覚悟を決めた俺は、皆に下がっていろと伝えた。今から爆撃を開始するんだ。なるべく離しておいた方がいい。
……そしたら皆遠慮なく離れるもんだから、ちょっぴり切なくなる。いや、もうちょっと俺を心配する素振りがあってもいいんじゃねえの?
まあでも心配せず、いっそ清々しいほどに任してくれるのも信頼の表れか。複雑な心境になりつつ、一人残った俺は玄関ホールの扉を見据えた。
今から、これを爆破する。
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