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魔王「何で女の子が一人もいないんだよ!」
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1:🎏 :2011/9/14(水) 23:03:02 ID:8OHTIHnybw
初めてSSを書かせていただきます。
ギャグ物にしようと思ってまして、そのせいで世界観を無視した発言や行動が多くなると思います。
あと、最終的にはスレタイ詐欺のような展開になるかもしれません。今のところ、そのように予定しています。
以上のような感じで書き進めていこうと思ってます。
問題ないという方は、よければ最後までお付き合いください。
よろしくおねがいします。

※長いため、携帯から読むと途中から読めなくなる可能性があります。読めなくなった場合、こちらから読んでみてください→>>887-891


783:🎏 :2011/11/23(水) 02:31:16 ID:UOzzvGRKcw
魔王「ただいまー」

側近「あ、戻ってきましたね」

龍人「イカ明太うまいわー。マジご飯が進むぜぇ」

魔王「焼きプリンおいしかったよー」

側近「……今更ですけど、魔界の王や半人半龍の台詞だと思うと、シュールな台詞ですよね」

龍人「今更すぎるだろ。それよか話の続きだよ!」

魔王「そうだよ!ようやくハーピーちゃんが登場したんだから、張り切って頼むよ!」

側近「はいはい……じゃあ俺がハーピーの家で目覚めたとこから……」
784:🎏 :2011/11/23(水) 02:31:58 ID:UOzzvGRKcw
側近「……んんっ……」

ハーピー「あっ!起きました?」

側近「ここは……ぐっ!」

ハーピー「あ、駄目ですよ!まだ怪我酷いんですから!」

側近「そうだな、異常なまでに痛いんだが……」

ハーピー「えっと……傷口には外傷に効くとされる薬草を塗りまして!」

ハーピー「あとは体に良いとされる薬草茶も用意してあります!」

ハーピー「微力ながら、寝てる間に回復魔法もかけておきました!」

ハーピー「でも怪我は治らなくって……ごめんなさい、私がもっと上級回復魔法を使えれば……」

側近「いや、助かったよ。ありがとう」
785:🎏 :2011/11/23(水) 02:32:41 ID:UOzzvGRKcw
ハーピー「……機械生命体と思われる方もいましたが、その方はもう遺体となってて……」

側近「……ああ、そいつは俺が殺した」

ハーピー「……え?」

側近「俺は魔王城に勤める者だ。奴らは現在の魔王の方針を良しとせず、暴動に走り反逆の意を示した」

側近「そうなれば、魔王側は連中を黙らせなくてはならない」

側近「それが例え命を奪うことになっても……実力のある者が全て、それが魔界だ」

ハーピー「魔界は……そうやって争いを続けてきましたからね」

ハーピー「でも……私はそれ、嫌です」

ハーピー「争って誰かを拒絶する世界より、勇気を出して誰かに手を差し伸べる方が素敵だと思います」

ハーピー「だから……新しい魔王様の考えは好きです」

側近「……俺は嫌いだ」

ハーピー「でも魔王様の味方なんですね」

側近「俺は魔王の配下だからな」
786:🎏 :2011/11/23(水) 02:33:26 ID:UOzzvGRKcw
側近「……頑張って、権力を得た者が好きなようにして何が悪いというんだ」

側近「弱くて全てを奪われる者は、大した努力もせず弱いままだから悪いんだ」

側近「弱肉強食は自然の姿だ。弱い者が権利だけせしめようっていうのはどうかと思うぞ」

側近「それが嫌なら勝ち取れ。それもできぬなら耐えろってことだ」

ハーピー「……強くても、弱くても、お互いに優しくして、仲良くできる世界の方が素晴らしいですよ」

側近「そんな世界はありえないだろ。理想論に過ぎない」

ハーピー「できますよ!きっとそれができる強くて優しい方が現れますよ!」

側近「大言壮語の割には人任せなんだな」

ハーピー「あ……その点は、言い返せませんね」

側近「自分に実現できない理想を他人に任せるってのは関心しないな」

ハーピー「……確かに私は弱いです。私には、魔界を変える力なんてありません」

ハーピー「でも、弱いなりにお手伝いならできると思います!平和な魔界を目指す今の魔王様には全面協力しますよ!」

側近「弱者にできることなんてねえよ」

ハーピー「むぅ……なかなかに酷いこと言いますね」
787:🎏 :2011/11/23(水) 02:34:08 ID:UOzzvGRKcw
ハーピー「……日も暮れてきましたね。そろそろ食事にしましょうか」

側近「お、ご馳走になっていいのか?」

ハーピー「何言ってるんですか。その怪我が治るまではゆっくり休んでもらいますよ!」

側近「ずいぶん甘い奴なんだな、お前は」

ハーピー「いちいち言い方が酷いですよ。素直に喜んでくれたっていいじゃないですか……」

側近「……ありがとな」

ハーピー「っ!……ど、どういたしてまして///」

ハーピー「ふ、普通にお礼言えるじゃないですか!もう!///」

側近「ふっ、からかいがいのある女だな」

ハーピー「もう、酷いです!……とにかく食事にしましょう!今運びますから……」
788:🎏 :2011/11/23(水) 02:34:58 ID:UOzzvGRKcw
側近「俺が運ぶよ。世話になってんだ、家事の手伝いくらいさせてくれ」

ハーピー「え?いや、でもその酷い怪我でそんな……」

側近「いいんだよ、大丈夫だから。男なんてこういう時ぐらいでしか家庭で役立てねえんだから、こき使えばいいんだよ」

ハーピー「……」

側近「……なんだよ?」

ハーピー「優しい方なんですね」

側近「はあ?」

ハーピー「魔界の在り方などを話してる時は冷たい方なのかと思いましたが」

ハーピー「優しさと思いやりに満ちてる、素敵な方なんですね」

側近「……まあ俺にだって感情はある。非情になるのは勤務中や戦いの時だけでいいさ」

側近「……関係ないけど、むやみに男性に素敵とか言わない方がいいんじゃないか?」

側近「そんな綺麗な顔で勘違いとかさせたら、勘違いした男は軽く死ねるぞ?」

ハーピー「きっ!?//////」

ハーピー「あ、ああああなたこそ、そんなかっこいいのに、むやみに綺麗とか言わないでください!!///」

側近「かっこいいって……これぐらいの男はいくらでもいるだろ?」

ハーピー「いませんよ!!///」
789:🎏 :2011/11/23(水) 02:35:39 ID:UOzzvGRKcw
ハーピー「……とにかく食事ですよ、食事!」

側近「よし、じゃあさっさと運ぼうか」



ハーピー「いただきまーす!」

側近「いただきます。……」モグモグ

ハーピー「ど、どうですか?」ドキドキ

側近「……うん、普通にうまいわ」

ハーピー「本当ですか!?よかったです!」

側近「……なんかさ」

ハーピー「はい?なんでしょうか?」

側近「……いや、なんでもない」

ハーピー「……?」

側近(なんか……こういう平凡な幸せってのも悪くはねえなあ)モグモグ

側近(弱者とか強者とか関係なく、手を取り合える世界か……)モグモグ

側近(まあ、出来っこねえよな)モグモグ

側近(だったら……俺は奪う側になるまでだ)モグモグ

側近「……ご馳走様」

ハーピー「……え!?もう食べたんですか!?速いですね!?」

側近「お前が遅いんだろ……」
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