本格的に寒くなってきましたが、こりずにオカルト系SSを
また支援していただけたら嬉しいです
164: 名無しさん@読者の声:2011/12/18(日) 21:48:33 ID:adi9mYDq.Y
きっと後輩は待ち合わせ場所にきた弟見て嫌な顔するな(笑
後輩vs弟期待←
つC
165: 名無しさん@読者の声:2011/12/18(日) 22:16:25 ID:zTNCLrUT72
弟へ
っ肉まん
これがあれば後輩は思うがままよ
っC
166: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:52:14 ID:CKcIWALllQ
>>163
弟「俺は!断固阻止して!いこうと!思う!」
>>164
支援ありがとうございます(・ω・*)彼らの仲の悪さが何故だか微笑ましく思える今日この頃ww
>>165
支援ありがとうございますー!!
弟「ありがとう!よしこれで、ちょっと罠仕掛けて来る!」
先輩「なにしでかす気なの」
167: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:52:32 ID:CKcIWALllQ
良く晴れたにしては寒い午前中。リュック一つに収めた荷物を持って待ち合わせ場所に向かう。エナメルに荷物を詰めた弟も当然のようについてきた。補修はいいのか補修は。待ち合わせに指定した最寄りの駅で良く見知った後ろ姿がケータイをいじっていた。
「おはよ」
「おはようございます先輩…って、弟さん行けないんじゃなかったんですか?」
「どうもおはようございます!」
顔をしかめた後輩と半ば挑戦的に言葉を投げた弟の間になにか火花的なものが見えた気がした。先が思いやられるな。互いにそっぽを向いた二人の間を歩きながら、そう考えため息を吐いた。
168: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:52:41 ID:CKcIWALllQ
「姉ちゃんポッキーあげる」
「先輩トッポどうぞ」
「……ありがとう」
不安は現実味を持って来たようだ。よく似た味の2本を食べながら、ぼんやりと窓の外を見る。ボックス席の向かいに座った後輩も窓の枠に頬杖をついて外を眺めていた。隣に座る弟は2袋目のポッキーを開けた。
「たった1時間くらいで景色って変わるんですね」
「どんどん田舎になるからねえ」
緑の多くなった景色に思いを馳せる。雪はあまり降らない地域だから、その緑の多さがずいぶんと際立っていた。
169: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:52:49 ID:CKcIWALllQ
「よく来たねえ!」
明るい第一声と共に、祖母がニコニコと笑いながら玄関を開けた。
「久しぶりばあちゃん」
「これ、お父さんとお母さんから。あとこの子が一緒に来るって言ってた後輩の結城君」
「お世話になります」
両親から預かった荷物を渡し、簡単に後輩の紹介を済ませる。昼は電車で食べたがらいらない、と伝えるとそれじゃあ来てすぐで悪いが畑まで祖父を呼びに行ってくれと頼まれた。最低限の荷物だけを持ち、もう一度外に出た。
170: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:52:57 ID:CKcIWALllQ
「畑ってどこにあるんですか?」
「ずっとまっすぐいったところ。ちょっと遠いんだよね」
「そうなんですか。というか僕は今、家が想像以上に大きくてびっくりしてるんですが」
「広いけどボロいんですけどね」
「味があって良いと思うよ」
他愛もない話をしながら、緩やかに舗装された道を歩く。見渡す限りは田んぼか畑で、遠くには山も見える。のどかで平和だ。
171: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:53:12 ID:CKcIWALllQ
「クネクネでも出そうですね」
「さすがに見たこと無いな」
後輩がニヤリと笑う。ああ、都市伝説だと思ってきたものもずいぶん見てきたから、クネクネが出ても可笑しくない気がする。ただ、と前置きをし少し背伸びして後輩に耳打ちする。
「後ろから名前を呼ばれても、足音が聞こえても振り返らなくて良いよ。どうせなにもいないから」
後輩が私を見つめ、それに返すように私はへらりと笑う。いつもと立場が逆転したみたいだ。私に聞こえるのだから後輩にも聞こえているのだろう。一つとは言わず、いくつか増えた足音も、遠くから名前を呼ぶ声もずいぶん昔からこの道で聞いてきた。
だけど、誰?と聞いても答えは帰ってこないのだ。振り返らずに、歩きながら見えてきた畑にいる祖父に手を振った。
172: 名無しさん@読者の声:2011/12/21(水) 01:49:33 ID:3R25jpF2So
立場逆転で謎解きはディナーの後で思い出したw
173: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:12:32 ID:CKcIWALllQ
>>172
謎解きw影山も麗子ちゃんも可愛いですよね!
みなさんメリークリスマス!リア充?なにそれ食べれるの?
174: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:12:41 ID:CKcIWALllQ
晩御飯を食べ終え、一息吐く。思ったより疲れた1日だったな。お風呂入っておいで、と祖母に言われた。
「よし、順番じゃんけんしよう」
「さいしょはグー!じゃんけんっ」
ポン、と出された手の形は私の一人勝ちで、よしっとガッツポーズ。後輩と弟は2番目を決めるために白熱している。寝間着を持ち、風呂場へ向かおうとしたら後輩に肩を叩かれた。
175: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:12:49 ID:CKcIWALllQ
「先輩確かここのお風呂、窓がありましたよね?」
「ああ、うん。あるね」
「そっちから見られてる気がしても、振り向いちゃいけませんよ」
「え?」
「水場の窓辺には霊が寄るんですよ。あ、でも、背後に視線を感じたら上にいますよ」
「ちょ、」
「あと、だるまさんがころんだ、なんて考えちゃいけませんよ」
「ねえ、なんでそんな話、」
「それじゃあ、行ってらっしゃい」
どうやら後輩は弟にじゃんけんで負けたらしい。
176: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:12:56 ID:CKcIWALllQ
些かいつもより温度が低い気がするお風呂場からなんとか無事にあがり、上の荷物が置いてある部屋に行くと布団が敷いてあった。
「この部屋姉ちゃんだけだって」
「二人はどこで寝るの?」
「隣の部屋ー。つうか俺、あいつと二人かよ」
それじゃ、俺風呂行ってくると弟が服を持って出て行った。なるほど、さすがに男2女1は部屋別になるなのか。ばたりと布団に倒れ込むと急激な睡魔に襲われた。いいや、少し眠ってしまえ。
177: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:13:03 ID:CKcIWALllQ
ガタンガタンとちゃちな電車の音が聞こえる。鼻につく臭いは血のような、よくわからない気分が悪くなりそうな臭いだった。私が乗っているのは小さな電車。この光景を、私は、知っている。
「次は挽き肉」
不気味な声が聞こえる。この前の続きからか。ウインと聞こえた不吉な電子音に、意識がはっきりする。そういえば次は、私の番だったじゃないか!起きろ起きろと念じながら、ぎゅうと目を瞑る。運転手の不気味な声が私に問う。
「また逃げるんですか?」
「な、にを」
「今夜、またお会いしましょう」
178: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:13:11 ID:CKcIWALllQ
「先輩、大丈夫ですか?」
飛び起きて、視界に入ったのは後輩だった。眉を寄せて私の顔を覗き込む後輩の瞳には心配の色が写っていた。
「うなされてましたけど…」
「また、あの夢を見た」
「猿夢の続きですか」
こくりと頷けば、後輩は眉を下げ困ったような顔になった。
「2回目ですか」
「しかも今夜また、って言われた」
「やばいですね」
「だよね」
179: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:13:30 ID:CKcIWALllQ
「なにしてんの」
がちゃりとドアが開き、弟が濡れた髪を吹きながら入ってきた。顔を見合わせる私たちを見て、怪訝そうに首を傾げる。
「あ、ねえ。今日君こっちで寝てよ」
「はあ?なに言ってるんですか?」
「ちょっと、緊急事態なんだ」
後輩が弟をなんとか頷かせ、私の手を引き隣の部屋へ移る。
「僕がいれば平気ですよ」
「そんな自信満々な」
「先輩には昔、借りがあるので。」
猿夢なんかに負けさせません、と後輩が笑う。
「僕が嘘つきじゃないって、信じてくれるでしょう?」
「…うん。」
大丈夫だと根拠なんてなくても思ってしまえるのは、彼の瞳に涙は無く、強く私を見つめていたからだろうか。
180: 名無しさん@読者の声:2011/12/24(土) 21:39:24 ID:yuq3.6YHeE
C
先輩にはついちご牛乳
後輩にはつあんまん
181: 名無しさん@読者の声:2011/12/25(日) 00:58:17 ID:fTO77Z9Njg
あれあれなんかドキドキしてきたぞ。
182: 名無しさん@読者の声:2011/12/25(日) 20:32:59 ID:zTNCLrUT72
後輩に っ朝の余りの肉まん
先輩に っトッポ&いちご牛乳
183: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/12/25(日) 21:32:06 ID:ML6LWqC7eY
>>180
支援ありがとうございますー!
先輩「ありがとう」
後輩「おしい!甘い!」
>>181
それが…恋です…(ドキドキ
>>182
後輩「パサパサだ…だけどやっと肉まんですよ!」
先輩「ああ、良かったね?」
さあ、次で最後です。
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