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後輩「先輩、落とし物です」
[8] -25 -50 

1: 1 ◆OFa0FInsIU:2011/11/14(月) 18:32:36 ID:gdR95DCXGs

本格的に寒くなってきましたが、こりずにオカルト系SSを

また支援していただけたら嬉しいです


167:
◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:52:32 ID:CKcIWALllQ
良く晴れたにしては寒い午前中。リュック一つに収めた荷物を持って待ち合わせ場所に向かう。エナメルに荷物を詰めた弟も当然のようについてきた。補修はいいのか補修は。待ち合わせに指定した最寄りの駅で良く見知った後ろ姿がケータイをいじっていた。

「おはよ」
「おはようございます先輩…って、弟さん行けないんじゃなかったんですか?」
「どうもおはようございます!」

顔をしかめた後輩と半ば挑戦的に言葉を投げた弟の間になにか火花的なものが見えた気がした。先が思いやられるな。互いにそっぽを向いた二人の間を歩きながら、そう考えため息を吐いた。


168:
◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:52:41 ID:CKcIWALllQ

「姉ちゃんポッキーあげる」
「先輩トッポどうぞ」
「……ありがとう」

不安は現実味を持って来たようだ。よく似た味の2本を食べながら、ぼんやりと窓の外を見る。ボックス席の向かいに座った後輩も窓の枠に頬杖をついて外を眺めていた。隣に座る弟は2袋目のポッキーを開けた。

「たった1時間くらいで景色って変わるんですね」
「どんどん田舎になるからねえ」

緑の多くなった景色に思いを馳せる。雪はあまり降らない地域だから、その緑の多さがずいぶんと際立っていた。


169:
◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:52:49 ID:CKcIWALllQ

「よく来たねえ!」

明るい第一声と共に、祖母がニコニコと笑いながら玄関を開けた。

「久しぶりばあちゃん」
「これ、お父さんとお母さんから。あとこの子が一緒に来るって言ってた後輩の結城君」
「お世話になります」

両親から預かった荷物を渡し、簡単に後輩の紹介を済ませる。昼は電車で食べたがらいらない、と伝えるとそれじゃあ来てすぐで悪いが畑まで祖父を呼びに行ってくれと頼まれた。最低限の荷物だけを持ち、もう一度外に出た。


170:
◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:52:57 ID:CKcIWALllQ

「畑ってどこにあるんですか?」
「ずっとまっすぐいったところ。ちょっと遠いんだよね」
「そうなんですか。というか僕は今、家が想像以上に大きくてびっくりしてるんですが」
「広いけどボロいんですけどね」
「味があって良いと思うよ」

他愛もない話をしながら、緩やかに舗装された道を歩く。見渡す限りは田んぼか畑で、遠くには山も見える。のどかで平和だ。


171:
◆OFa0FInsIU:2011/12/18(日) 22:53:12 ID:CKcIWALllQ

「クネクネでも出そうですね」
「さすがに見たこと無いな」


後輩がニヤリと笑う。ああ、都市伝説だと思ってきたものもずいぶん見てきたから、クネクネが出ても可笑しくない気がする。ただ、と前置きをし少し背伸びして後輩に耳打ちする。

「後ろから名前を呼ばれても、足音が聞こえても振り返らなくて良いよ。どうせなにもいないから」

後輩が私を見つめ、それに返すように私はへらりと笑う。いつもと立場が逆転したみたいだ。私に聞こえるのだから後輩にも聞こえているのだろう。一つとは言わず、いくつか増えた足音も、遠くから名前を呼ぶ声もずいぶん昔からこの道で聞いてきた。
だけど、誰?と聞いても答えは帰ってこないのだ。振り返らずに、歩きながら見えてきた畑にいる祖父に手を振った。


172: 名無しさん@読者の声:2011/12/21(水) 01:49:33 ID:3R25jpF2So
立場逆転で謎解きはディナーの後で思い出したw
173:
◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:12:32 ID:CKcIWALllQ
>>172
謎解きw影山も麗子ちゃんも可愛いですよね!

みなさんメリークリスマス!リア充?なにそれ食べれるの?

174:
◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:12:41 ID:CKcIWALllQ
晩御飯を食べ終え、一息吐く。思ったより疲れた1日だったな。お風呂入っておいで、と祖母に言われた。

「よし、順番じゃんけんしよう」
「さいしょはグー!じゃんけんっ」

ポン、と出された手の形は私の一人勝ちで、よしっとガッツポーズ。後輩と弟は2番目を決めるために白熱している。寝間着を持ち、風呂場へ向かおうとしたら後輩に肩を叩かれた。


175:
◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:12:49 ID:CKcIWALllQ

「先輩確かここのお風呂、窓がありましたよね?」
「ああ、うん。あるね」
「そっちから見られてる気がしても、振り向いちゃいけませんよ」
「え?」
「水場の窓辺には霊が寄るんですよ。あ、でも、背後に視線を感じたら上にいますよ」
「ちょ、」
「あと、だるまさんがころんだ、なんて考えちゃいけませんよ」
「ねえ、なんでそんな話、」
「それじゃあ、行ってらっしゃい」

どうやら後輩は弟にじゃんけんで負けたらしい。


176:
◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:12:56 ID:CKcIWALllQ
些かいつもより温度が低い気がするお風呂場からなんとか無事にあがり、上の荷物が置いてある部屋に行くと布団が敷いてあった。

「この部屋姉ちゃんだけだって」
「二人はどこで寝るの?」
「隣の部屋ー。つうか俺、あいつと二人かよ」

それじゃ、俺風呂行ってくると弟が服を持って出て行った。なるほど、さすがに男2女1は部屋別になるなのか。ばたりと布団に倒れ込むと急激な睡魔に襲われた。いいや、少し眠ってしまえ。


177:
◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:13:03 ID:CKcIWALllQ
ガタンガタンとちゃちな電車の音が聞こえる。鼻につく臭いは血のような、よくわからない気分が悪くなりそうな臭いだった。私が乗っているのは小さな電車。この光景を、私は、知っている。

「次は挽き肉」

不気味な声が聞こえる。この前の続きからか。ウインと聞こえた不吉な電子音に、意識がはっきりする。そういえば次は、私の番だったじゃないか!起きろ起きろと念じながら、ぎゅうと目を瞑る。運転手の不気味な声が私に問う。

「また逃げるんですか?」
「な、にを」
「今夜、またお会いしましょう」


178:
◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:13:11 ID:CKcIWALllQ

「先輩、大丈夫ですか?」

飛び起きて、視界に入ったのは後輩だった。眉を寄せて私の顔を覗き込む後輩の瞳には心配の色が写っていた。

「うなされてましたけど…」
「また、あの夢を見た」
「猿夢の続きですか」

こくりと頷けば、後輩は眉を下げ困ったような顔になった。

「2回目ですか」
「しかも今夜また、って言われた」
「やばいですね」
「だよね」


179:
◆OFa0FInsIU:2011/12/24(土) 20:13:30 ID:CKcIWALllQ
「なにしてんの」

がちゃりとドアが開き、弟が濡れた髪を吹きながら入ってきた。顔を見合わせる私たちを見て、怪訝そうに首を傾げる。

「あ、ねえ。今日君こっちで寝てよ」
「はあ?なに言ってるんですか?」
「ちょっと、緊急事態なんだ」

後輩が弟をなんとか頷かせ、私の手を引き隣の部屋へ移る。

「僕がいれば平気ですよ」
「そんな自信満々な」
「先輩には昔、借りがあるので。」

猿夢なんかに負けさせません、と後輩が笑う。

「僕が嘘つきじゃないって、信じてくれるでしょう?」
「…うん。」

大丈夫だと根拠なんてなくても思ってしまえるのは、彼の瞳に涙は無く、強く私を見つめていたからだろうか。


180: 名無しさん@読者の声:2011/12/24(土) 21:39:24 ID:yuq3.6YHeE
C
先輩にはついちご牛乳
後輩にはつあんまん
181: 名無しさん@読者の声:2011/12/25(日) 00:58:17 ID:fTO77Z9Njg
あれあれなんかドキドキしてきたぞ。

182: 名無しさん@読者の声:2011/12/25(日) 20:32:59 ID:zTNCLrUT72
後輩に っ朝の余りの肉まん
先輩に っトッポ&いちご牛乳
183:
◆OFa0FInsIU:2011/12/25(日) 21:32:06 ID:ML6LWqC7eY
>>180
支援ありがとうございますー!
先輩「ありがとう」
後輩「おしい!甘い!」

>>181
それが…恋です…(ドキドキ

>>182
後輩「パサパサだ…だけどやっと肉まんですよ!」
先輩「ああ、良かったね?」


さあ、次で最後です。
184:
◆OFa0FInsIU:2011/12/25(日) 21:32:15 ID:ML6LWqC7eY

「先輩、僕があげた御守り持ってますか?」
「うん」

お風呂から上がって来た後輩に言われ、鞄を探りいつか貰った御守りを取り出す。

「とりあえずそれ、身につけておいてください」
「了解」

言われた通り寝間着のポケットにそれを入れる。ガチャッと扉が開き、弟が顔をのぞかせた。

「UNOやんない?」

トランプでもいいけど、とどこかから引っ張り出してきたUNOとトランプを見せる弟に、後輩と二人で顔を見合わせてから頷いた。


185:
◆OFa0FInsIU:2011/12/25(日) 21:32:26 ID:ML6LWqC7eY

「ウノ!」
「ドロー4。で、ウノ」
「ここに来て4枚…」
「ドンマイ。私あがりー」
「俺もあがり」
「また負けた!」

だあああと頭を抱える後輩とそれを見て指を指して笑う弟。私もクスクスと笑いながらそんな光景を見る。ちらりと時計を見れば、すでに12時を回っていた。このまま朝になってしまえばいいのに、そう思った矢先に弟が立ち上がった。

「じゃ、俺そろそろ寝るから」
「あ、おやすみ」

ヒラヒラと手を振る後輩に、私も釣られて手を振る。小さく押さえていた不安が、泣き出してしまいそうなくらい大きく膨れ上がっていく気がした。


186:
◆OFa0FInsIU:2011/12/25(日) 21:32:34 ID:ML6LWqC7eY

布団の上で、ぼんやりとしていたら急激に意識が睡魔に襲われる。他愛のない話をしていた後輩の声が遠くに、耳鳴りに飲み込まれていく。

「おやすみなさい、先輩」

やけにそれだけはっきり響いた後輩の声を聞いて、意識はすっかり闇に落ちていった。


187:
◆OFa0FInsIU:2011/12/25(日) 21:32:42 ID:ML6LWqC7eY

ゆっくりと夢の中で目を開けば、さっき見た電車が見える。背筋に冷や汗が伝った。

「お待ちしておりました。では、続きを」

ウィンとまた機械音が響く。チェーンソーがちらりと視界の端にうつる。ああ、本格的にまずいんじゃないか?ポケットを探り御守りを握る。ピリピリと空気の振動を感じるくらいチェーンソーが近づいている。息を呑み、ぎゅうと目をつむる。

「先輩!」

鼓膜に届いた声と、引かれた腕に反射的に目を開けた。


188:
◆OFa0FInsIU:2011/12/25(日) 21:32:55 ID:ML6LWqC7eY

引かれたことに寄って体が大きく後ろに逸れる。もとあった場所にはチェーンソーが宙を切った。ひとつ後ろの席に後輩がニヤニヤと笑いながら座っていた。

「飛び降りますよ!」
「は、え?」
「先輩、これはおもちゃの電車なんですよ。遊園地で子供が乗るような。速度も速くありません」
「あ、」

今まで、起こっていることにしか注目していなかったせいか、速度など考えてもいなかった。

「いっせーのー、」

手を繋ぎ直し、せ、のかけ声で電車から飛び降りる。真っ暗だった世界の地面に足を着ける。車掌は怒ったように声をあげていたが、なんて言ったかは聞き取れなかった。


189:
◆OFa0FInsIU:2011/12/25(日) 21:33:08 ID:ML6LWqC7eY

明るい方へ、暗闇を走り抜ける。光は次第に大きくなり、少し前を走る後輩の髪をキラキラと照らしていた。






「おはようございます、先輩」

ぱっちりと起き上がると、後輩が笑っていた。数分しか寝ていないようなずっと寝ていたような。とりあえず、窓の外には朝日が溢れていた。

「えーと、」
「夢じゃないですよ。いや、夢ですけど」
「そんなトトロみたいな」

夢だけど夢じゃなかった!なんて笑えない。ただ手は繋がれたままだった。

「二度寝しますか?」
「そうしようか」

額を突き合わせ、二人して笑い合う。ごろりと布団にもう一度寝転がれば、やわらかな微睡みに落ちていく。

繋いだ手は、あたたかい。


190:
◆OFa0FInsIU:2011/12/25(日) 21:36:01 ID:NJQCaBM7CM
これにて第二期終了です。
最後までお付き合いありがとうございましたー!!後半戦ぐだぐだになってしまって申し訳ありませんでした…。なにがともあれ、コメントや支援、絵を描いたりしてくださった皆様、ありがとうございました!

そしてそして、1のときみたいに需要があればリクエストか番外をやろうと思ってます(・ω・*)リクエストがあればドゾー!

191: 181:2011/12/25(日) 21:55:55 ID:qg1eb06PPw
どうやらあのドキドキは1に恋をしていたかららしいぞー!
毎回楽しませてもらった!
本当にありがとう!
番外編、動物霊とかどうだろう。

192: 名無しさん@読者の声:2011/12/25(日) 21:57:56 ID:7ZF8K9v94o
お疲れ様でした!先輩と後輩の微妙な距離感がもどかしくて堪りませんでしたw

リクエストになるかは分かりませんが、お互いがどう思っているのかもう少し知りたいです。ほら、バレンタインとか…(*´・ω・`*)
193: 名無しさん@読者の声:2011/12/25(日) 22:18:06 ID:tY8D9ZB9XA
面白かった!
先輩も後輩も弟もまとめてなでなでしたい
194:
◆OFa0FInsIU:2011/12/25(日) 23:14:32 ID:NJQCaBM7CM
>>191
私にですか!こ、これがクリスマスの奇跡ですかね…///
こちらこそ、お付き合いありがとうございました!嬉しいです(´ワ`*)
動物霊!面白そうですね!そういえば人間ばっかりで動物霊は少なかったですな!ありがとうございます!

>>192
最後までありがとうございました!いやあ、微妙な距離感が取っ払えない二人になりました。どっちかの背中を押せば、どうにかなりそうなんですが…!
これまた素敵なリクエストが…!二人の思いの話はやりたいと思ってたので頑張ります(´ω`*)

>>193
そう言ってもらえて嬉しいです!ありがとうございます!
先輩「わわ…!そんなわしゃわしゃくるか」
後輩「くすぐったいですよ!」
弟「まったく髪ちゃんと直してくれよな!」
※みんな顔デレデレです


195: 番外編1
◆OFa0FInsIU:2011/12/27(火) 14:41:35 ID:NJQCaBM7CM

――こっくりさん、こっくりさん、来てください。

――いらっしゃいましたら「はい」の方へ動いてください。


50音と鳥居が書かれた紙の上、ひとつの十円玉に人差し指が二本。教室は暗く、閉められたカーテンからは薄暗い光が洩れていた。

「あ、動きました」
「本当だ」

ゆっくりとはいの方へ動いた十円玉をぼんやりと眺める。なんとなく危機感を覚えられないのは、何度もやり尽くした遊びだからだろうか。十円玉なんて簡単に動くものだ。もし私か後輩が少しでも力を込めれば、そうでなくてもちょっとした催眠術のように集団心理が働き、その十円玉が人差し指の微妙な揺れを感じてなんとなく動いてしまう。よくできた肝試しである。

196: 番外編1
◆OFa0FInsIU:2011/12/27(火) 14:41:57 ID:NJQCaBM7CM

「なにから聞きましょうか?」
「明日の天気とか?」
「現実的ですね」
「当たっても外れても損がないからね」

好きな人とか、そういうのは当たっても外れてもどことなく気まずいものだし。

「こっくりさんこっくりさん、明日の天気はなんですか?」

ゆるやかに十円玉が50音の上を歩き出す。か、さ、その2文字を差して十円玉はぴたりと止まった。

「かさ、傘かな?雨みたいだね」
「雪かもしれませんよ」
「雹かもしれないね」

二人してクスクス笑う。どうやら後輩もあまり信じていないようだ。その後もいくつか重要性のない質問をし終えればいつの間にかカーテンの隙間から漏れる光は無くなっていた。

「そろそろやめようか」
「そうですね」

――こっくりさん、こっくりさん、帰っていただけますか?

「…あれ?」

すんなりと「はい」に行くはずだった十円玉がぐるぐると紙の上で円を書く。まるで帰るのを嫌がるように。


197: 番外編1
◆OFa0FInsIU:2011/12/27(火) 14:42:06 ID:NJQCaBM7CM

「君、こういう風に動かすのはどうかと思うよ」
「僕じゃないですよ。ほら」

す、と後輩が人差し指を持ち上げ十円玉に器用に爪だけを立ててみせる。その手には動かせるほど力が入っているとは思えない。先輩じゃないんですか?と言われた自分も後輩と同じようなことをしてみせた。

「本物さんでしたか」
「そうみたい」
「こんなこともあろうかと」

後輩が片手だけで鞄から水かなにかの入ったペットボトルを取り出す。バシリと何かが手に当たる感覚と、その水が紙の上にまかれたのはほぼ同時だった。

198: 番外編1
◆OFa0FInsIU:2011/12/27(火) 14:43:34 ID:NJQCaBM7CM

「止まった」
「いなくなったんだと思いますよ。強制退場です」
「塩水?」
「はい」

そのまま十円玉から指を離し、ビリビリと紙を破る。なにかが当たった手の甲には薄くなにかに引っかかれたような後が残っていた。こっくりさん…狐狗狸さん、か。






―――――――
動物霊…?
199: 名無しさん@読者の声:2011/12/28(水) 00:29:07 ID:ku2zoqU2iE
うおおおお!!
久しぶりに掲示板来たら再開してた!!
もう番外編だけど楽しみにしてます!!

先輩 ついちご牛乳
1 つC+愛
後輩に私の一番好きな肉まん、蓬莱の豚まんをあげようかと思ったけど、やっぱお預けw
200:
◆OFa0FInsIU:2011/12/28(水) 00:38:49 ID:uEIuKqEs0A
>>199
うあああお!あと少しですが、お付き合いお願いします!支援と愛をありがとうございますー!
先輩「ありがとう」
後輩「おいしそうなのに…!」
201: 番外編2
◆OFa0FInsIU:2011/12/28(水) 00:39:15 ID:uEIuKqEs0A
2月14日?明日だね。うん、わかってるよあれでしょう?卒業アルバムの撮影日。え、違うって?ああ、あれだわかった、佐々木先生の誕生日だったね。いい加減認めろって?はいはい、

「バレンタイン、か…」

小声でぽつりとチョコレート売り場の前で呟いた。母に頼まれて買い物に来ただけだというのに私はなにに悩んでいるんだろうか。手軽なチョコの箱をなんとなく手に取る。いや、誰に渡すんだ。

(……なんでそこで後輩の顔が浮かぶ)

思いを消すように頭を振った。


202: 番外編2
◆OFa0FInsIU:2011/12/28(水) 00:39:29 ID:uEIuKqEs0A

2月14日。バレンタインだ。といってもただの平日だし、いつも通りの日。3年は確か卒業アルバムの撮影だし、佐々木先生の誕生日だ。ほら普通。だから僕は下駄箱に小さな箱が入ってることなんて期待してないし、机の中に綺麗にラッピングされたお菓子が入ってることなんて…

「期待してた?」
「してない!」

友人が聞いてくるのにしっかりとした口調で答える。変わらずにニヤニヤ笑う友達のスネを一度蹴れば、友人は小さく呻いた。

「貰う当てはないのかね?結城」
「うるさいな、お前こそどうなんだよ」

そう言ってる間に、ぼんやりと先輩の顔が浮かんだ。いやいやいや、期待なんてしない方がいいんじゃないかと思うわけですよ僕は!


203: 番外編2
◆OFa0FInsIU:2011/12/28(水) 00:39:38 ID:uEIuKqEs0A

「ごめん待った?」
「10分くらいですかね」
「うーん微妙に待たせたか」

ちょっとした用事を済ませ、下駄箱で待ってくれていた後輩に声をかける。靴を履き替え、外に出るとまだ風が冷たい。

204: 番外編2
◆OFa0FInsIU:2011/12/28(水) 00:39:46 ID:uEIuKqEs0A

寒いなと制服のポケットに手を突っ込む。まあいつも通りの日だったなと考える。チョコ?なにそれお菓子会社の陰謀でしょう?

「あ、そうだ」

先輩が思い出したように鞄を覗く。首を傾げその様子を見ていると、鞄から綺麗にラッピングされた箱が先輩の白い手に握られていた。


205: 番外編2
◆OFa0FInsIU:2011/12/28(水) 00:40:15 ID:uEIuKqEs0A

「本命とか義理とかじゃなくて、あーうん、なんというか、なんとなくというか」

自分で渡しておいて恥ずかしくなった。差し出したそれを後輩は半分理解したような半分分かっていないような顔をして受け取った。

「…僕に?」
「君に。」
「バレンタイン?」
「…一応」

そう言えば、後輩は驚くほど柔らかく笑った。ポケットから出てきた後輩の手に、私の手が繋がる。

「帰りましょう」
「うん、帰ろう」







――――――
さてはリア充ってやつだな…?
206: 名無しさん@読者の声:2011/12/28(水) 01:01:36 ID:HfwcIy.z6A
友人の前では年相応な後輩、新鮮だ…!
支援!
207: 名無しさん@読者の声:2011/12/28(水) 13:57:28 ID:CA0eW9E7MM
リア充末永く爆発しろ…!!もう大好き!
先輩にビスコ
後輩にチョコまん
2人とも大好きだよ!
1さんに支援CCCC


番外編リクエストまだ受け付けてますかね…
ひとりかくれんぼ…とか|ω・)チラ
208:
◆OFa0FInsIU:2011/12/28(水) 21:48:07 ID:kHGiBv2CBo
>>206
支援ありがとうございますー!
後輩「新鮮?そうかな」
友人「敬語じゃないからだな」
ちなみに友人はかくれんぼのときの彼です

>>207
支援ありがとうございます(・ω・´*)もうほんと爆発!
先輩「最近はチョコ味のビスコもあるらしい」
後輩「そうなんですか。あ、これウマー」
リクエスト大丈夫ですよ!ほう、ひとりかくれんぼですか!面白そうですね!ありがとうございます!
209: 名無しさん@読者の声:2011/12/29(木) 00:17:13 ID:gIYkN3gmmM
付き合ってないはずなのにこのすさまじいリア充っぷり…俺はもう…だめだ…
後輩よ、そのチョコ寄越せ…!
210: 名無しさん@読者の声:2011/12/29(木) 18:10:22 ID:zTNCLrUT72
まとめのひとりかくれんぼ見て寝れなくなった覚えが…
このSSならほほえましい話に変えてくれるはず
1に っC
後輩に っ憎まん
先輩に っいちご牛乳
211:
◆OFa0FInsIU:2011/12/29(木) 22:11:58 ID:Rb8azzb4QA
>>209
私ももうダメです…。くそっリア充め…。
後輩「だめですあげません」
先輩「じゃあこれを」⊃チロルきな粉餅

>>210
支援ありがとうございます!
ここのまとめのは確か初代のですよね!あれはもうハラハラしっぱなしで…(・ω・`)
後輩「に、憎…?なにが入ってるんですか!?」
先輩「闇鍋感覚で頑張って」


212: 名無しさん@読者の声:2011/12/29(木) 22:31:31 ID:3R25jpF2So
しばらく見ないうちに先輩と親密な関係になりおって・・・
この前のう○こ型う○こ投げつけるぞ・・・

先輩につ高級いちご牛乳
後輩につ肉まん入りガラス製ふたのない箱&ボーリングの玉
213:
◆OFa0FInsIU:2011/12/30(金) 22:03:09 ID:wqIKr5Pn1c
>>212
ちょwwwwあなたでしたかwwww
後輩「やっぱり先輩との格差が…!!ていうかコレは割と辛いプレゼント!」
先輩「いちご牛乳ありがとう!ウマー」
214:
◆OFa0FInsIU:2011/12/30(金) 22:51:01 ID:aakFEk0YHQ

【安価】ひとりかくれんぼする【実行】

:1 ◆K0high:2011/12/30
学校の先輩とひとりかくれんぼします。安価行動しますんで、よろしくお願いします。
とりあえず準備、完了。あとは始めるだけ。
ちなみに人形はテディベアです。

安価>>215


―――――――――
風呂場に立ち、ケータイを打つ後輩を見る。

「なにしてるの」
「いや、ちょっと」

私に向かってニヤリと笑った顔はなにか楽しいことをやっているときの顔だった。無残に置かれたクマを見て、溜め息を吐く。ああ、少し嫌な予感。

「そろそろ始めましょうか」






―――――――
人いますかね?参加お願いします!なかったら泣く泣く勝手に進みますw
215: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 04:37:33 ID:u0ZPxjdKcQ
塩水を忘れて霊が複数でる
216:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 11:28:24 ID:ML6LWqC7eY
:1 ◆K0high:2011/12/30
始めました。安価鬼畜www


――――――――

暗く狭い押し入れの中に隠れる。付けっぱなしにしてあるテレビの音がざわざわと聞こえてくる。冬場やるのはこれ寒くて辛いかも。


217:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 11:34:32 ID:kHGiBv2CBo

息を潜め、暗い視覚の中研ぎ澄まされるのは聴覚だった。付けていたバラエティーが砂嵐に変わった。後輩はまだ楽しそうだ。足音が聞こえる。成功してるじゃないか、泣くぞ。

「あー、一体じゃないですね」
「わかんないよ四つん這いで歩いてるかも」
「覗いて見てみたらどうですか?」
「君がやりなよ」


――――――――
:1 ◆K0high:2011/12/30
成功してるっぽいですw
さあ、どうしますかね
安価>>218
218: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 11:36:59 ID:zfaQV.HN9M
先輩が覗いて!C
219:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 11:44:40 ID:kHGiBv2CBo
:1 ◆K0high:2011/12/31
支援ありがとうございます。
ちょっとやらせて来ますね!


――――――――――

「てことで先輩、覗いて来てください」
「どういうわけでだ」
「大丈夫ですよ、行って行って」

後輩に背中押され、薄く開けた扉の隙間から覗き見る。

「!?」

勢いよく身を引き、扉をバタンと閉める。

「?どうしたんです?」
「目が!なんかと目が合った!」

向こうもこっちを見ていたということだろうか。バンバンバンッと扉がたたかれたように揺れ出した。


――――――――――
:1 ◆K0high:2011/12/31
バレたみたいです。まずいかな。安価>>220
220: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 11:45:58 ID:z9jgObZ0eU
とりあえずまだ隠れておくつC
221:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 11:57:38 ID:Rb8azzb4QA
:1 ◆K0high:2011/12/31
わかりました。まだ身を潜めています。支援ありがとうございます!

――――――――

「うわ、これどうするの!」
「どうもこうも」

ガシャンと何かが落とされる音がした。ああ、部屋が荒れていく。とりあえず突破されないように扉を押さえ、息を殺す。扉が突破されるのも時間の問題みたいだ。


―――――――――
:1 ◆K0high:2011/12/31
そういえば塩水無いから出るに出れませんでした。出方、>>222


222: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 12:02:34 ID:Pdoapkk7vQ
御守りに塩が入ってたことを思い出す
223:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 12:10:45 ID:kHGiBv2CBo
:1 ◆K0high:2011/12/31
そういえばそうでしたねw
ありがとうございます。

――――――――

「先輩、御守り御守り」
「?ああ!塩!」

ポケットを探り、随分役に立ってきてくれた御守りを引っ張り出す。

「これどうする?開けてまく?」
「持ってるだけで平気ですよ。…多分。」

少し不安ながら、扉を開け放つ。ああほら目の前にいるじゃないか!

「風呂場まで走りますよ」
「了、解!」


224:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 12:16:14 ID:NJQCaBM7CM
お風呂場に付き、おきっぱなしになっていた塩水を人形にかけ終わらせる。足音はぱったりと止み、砂嵐がバラエティーに戻った音がする。

「こっくりさんより随分怖い」
「結構本格的な降霊術ですしねえ。それより僕はびっくりするほどユートピアとかやらなくてすんで良かったですよ」
「?」
「こっちの話です」

笑いながら後輩が言う。明かりを付け、ソファーに腰を下ろした。さっき落ちたであろう本棚の本が散らばっていた。


――――――――
:1 ◆K0high:2011/12/31
終わらせました。ご協力してくださったみなさんありがとうございました!


225:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 12:17:23 ID:CKcIWALllQ

お付き合いありがとうございました!2011年はお世話になりました、2012年もよろしくお願いします(・ω・*)
先輩後輩「みなさんよいお年を!」


226: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 12:24:51 ID:fyGj/ZWG8Y
今年はもう終わり?
案外さらりと終わってしまった
227:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 12:32:54 ID:ML6LWqC7eY
>>226
はい、終わりのつもりです。
番外編も全部書けましたし!そろそろ保管庫依頼も出す予定ですよ。
あ、質問等々は受け付けております\(^o^)/


228: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 12:38:40 ID:zTNCLrUT72
後輩のユートピア想像してシュール過ぎわろたww
229: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 12:39:03 ID:T3AF21QCso
>>
続編の予定は?
230:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 12:42:43 ID:Ma9QevyP1Y
>>228
むしろ一回見てみたい←
先輩のいる前じゃしない気もしますが…

>>229
うーん新作を考えていますが、続編はまだ考えていませんね。多分また書きたくなると思いますが。


231: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 12:49:38 ID:qTDFqEjyZ2
続編でなくてもオカルト系が見てみたいです
232:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 12:53:26 ID:qCpz/yw98w
>>231
オカルト私もまだまだ書きたいです!まだちゃんとやってない都市伝説とかたくさんありますしおすし!


233: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 13:00:30 ID:v4zazYCrug
ですよね

でも結構有名どころはやってくれたんで
234:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 13:03:30 ID:NJQCaBM7CM
>>233
ありがとうございます。
くねくねとか田舎系のと学校の怪談系が少なかったかなあと思ってます。次はその辺も!
235: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 13:03:32 ID:zTNCLrUT72
とりあえず次作はいつかそのときまで待つとして

新作期待wktk
236:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 13:06:23 ID:wqIKr5Pn1c
>>235
wktkありがとうございます(´ω`*)ご期待に添えるよう、頑張りたいです!
237: 名無しさん@読者の声:2011/12/31(土) 14:36:56 ID:M5gRc9VZHs
続編wktk
CCCCC
238:
◆OFa0FInsIU:2011/12/31(土) 15:31:00 ID:aakFEk0YHQ
>>237
支援&wktkありがとうございます!!
239: 名無しさん@読者の声:2012/1/1(日) 20:35:13 ID:i3uQ8i8VqE
新作待ちどお私怨
240:
◆OFa0FInsIU:2012/1/1(日) 20:40:51 ID:2Sat2g3ehg
>>239
ありがとうございますかんく!
241: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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sage:


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