注意
・この作品は第一作、第二作と同じ世界観です。しかし、物語としての関連性は全くありません。
・幼稚な文章で書かれるバトル物です。戦闘描写には過度な期待はしないでください。
・強キャラ沢山。
・人が死んだんだぞ!いっぱい人が死んだんだぞー!
・更新は一日二、三レスを目安にしています。
48: ◆MEIDO...W.:2011/12/24(土) 23:16:31 ID:D5RR5P0qOU
「ネージュ……」
エクレールは眠そうに目をこすりながら、ネージュに話しかけた。
「なんでしょうか」
「お前は盲目の戦士は強いと思うか……?」
エクレールはベッドに倒れ込んでも、話を続けた。
「いいえ。視覚は重要です。森本が良い例です」
「ハズレだ……あの人間は強かった……見えないのに見える……そんな奴だった……」
エクレールは目を擦って、なんとか寝ないように頑張っているが、だんだんまぶたが下りてきていた。
「あの人間は……私……が……」
エクレールは目を閉じたまま、小さな寝息をし始めた。ネージュはそれを確認すると、エクレールをしっかりベッドに寝かせてから
、部屋を後にした。
「唯一……しとめ損ねた……人間だ……」
49: ◆MEIDO...W.:2011/12/25(日) 23:04:06 ID:CX5LhhRtAI
「……ここは?」
自室で寝ていたはずなのにいつの間にか、薄汚れた壁に囲まれた部屋にいた。
探索をするために、部屋を出て、どこまで続くかわからない薄暗い廊下をゆっくり歩いていった。
しばらく歩くと誰かの話し声が聞こえてきた。その部屋の中をこっそり覗いてみると、白髪頭の老人が液体の入った巨大なガラスの筒に向かって話しかけていた。
「お前は魔王を倒す存在だ……ネージュ」
興味ないと通り過ぎようとしたが、足を止めた。そして、もう一度中を見た。老人が話しかけている筒の中には確かに銀髪の少女がいた。
「魔王を倒すのは勇者でも百戦錬磨の騎士でもない。お前だ」
ネージュが部屋に音を立てずに入って、老人を捕まえようとしたが、後少しというところで、老人も少女も消え去った。
そこで目が覚めた。
50: ◆MEIDO...W.:2011/12/25(日) 23:04:28 ID:CX5LhhRtAI
「夢を見ました。おそらく私の過去の」
エクレールはそれを聞いて、しばらくネージュの顔を見つめた後、本を閉じた。
「どんな?」
そして、ベッドから起き上がって、ネージュの前まで移動した。
「私が魔王を倒す存在だと」
「展開が早いのはあんまり好きじゃないんだがな……」
エクレールは大きな溜め息をついた後、クローゼットから白いワンピースを取り出してきた。
「それはお前のだ。サイズは合うはずだから、それに着替えろ」
「畏まりました」
ネージュは言われたとおりに、メイド服を脱ぎ、ワンピースを着た。
「今からお前を私のメイドとしてではなく、ネージュという一人の人間として話をする」
51: ◆MEIDO...W.:2011/12/25(日) 23:04:43 ID:DHgqDkt.zs
「お前は魔王を倒す存在として、作られた人間だ。ホムンクルスと言った方が正しいかもしれんな」
エクレールは椅子に座って、話を続けた。
「長くはならないが、お前も座れ」
エクレールの対面にある椅子を引いて、腰を下ろした。
「お前を作った男はどこかの魔王に家族を殺されたそうだ。その復讐を果たすために、全てを投げ捨てホムンクルスを作り始めた」
ネージュは全く相槌を打つことなく、話を聞いていた。
「その中の唯一の成功作がお前だ。男はお前を解き放った後、死んだ。その後、お前は三人の魔王を倒した後、私の所に来た。お前を屈服させるのに三回も殺したんだ」
エクレールは楽しそうに笑ったが、すぐに真面目な顔に戻った。
「お前の存在理由から言うと、お前と私は敵だ。お前が進む道はお前が決めろ。私を倒しても、普通の村娘になっても良い」
ネージュはエクレールの話を嘘だとは微塵も思っていない。正直に言うとどうでもよかった。
「私は依然変わりなく、エクレール様に仕えるつもりです。私を生み出した男の望みなど私は覚えておりません。私があなた様に仕えているのは、敗者だからだとか恩だとかそんなものではありません。あなた様に仕えろと私の本能がそう言ったからです。これが私の道であり、私が歩むべき道です」
ネージュは言い終わると、ワンピースを脱ぎ捨てて、再びメイド服をまとった。
「……変わったな。初めて会った時は、ゴーレムと大差なかったのに、今でははっきり自分の意志を持っているくらいだ」
エクレールは立ち上がって、ゆっくりと部屋の奥に歩いていった。そして、クローゼットからメイド服を取り出して、着替えた。
「本当に良いんだな?」
ネージュはエクレールの問いに小さく頷いた。
「ネージュ!出かけるぞ!ついて来い!」
「畏まりました」
52: ◆MEIDO...W.:2011/12/25(日) 23:11:20 ID:DHgqDkt.zs
あとがき
どうも、竜頭蛇尾のメイドです。
今回は感情が希薄な子を書きたかったから、書きました。別に酉がメイドだから、メイドにしたわけじゃないよ。
バトル物と言ってもほとんど一方的だったからあんまり練習になってないような……
まあ、とにかく終わりです。ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。
えっ、伏線?なにそれ?美味しいの?この話は終わりだから、書かないよ。この話には。
53: ◆MEIDO...W.:2011/12/27(火) 23:45:41 ID:0Ipfh8jXB2
裏話も特にないので、これを置いていこう
城の中の部屋
天井は全て天窓になっていて、外の光を取り入れる。部屋の中央には噴水があり、そこから水路によって、色々な部屋へと繋がっている。植物の世話はネージュ一人で行っている。この部屋にある物全てに防火防風防雷防音防寒の魔法が施されている。
試練の間
エクレールが直接戦うかどうかを決める部屋。目標時間は三分。
部屋には巨大なゴーレムが一体いるだけ。
城
魔王の中でもっとも攻略が簡単な城。ほぼ一直線で魔王の部屋に行ける上に、警備は数体のゴーレムのみ。城で働いているのは九割が人間。
エクレールのクローゼット
ただのクローゼットだが、様々な種類の衣服が入っている。しかし、明らかにクローゼットの大きさと入っている量が合わない。この中身はネージュも知らない。
門番
城を守る双子の門番
向かって左側が弟のクシャン。右側が兄のルヴァン。
エクレールの方針で、ある程度戦ったら通すことになっているので、あまり本気で仕事が出来ない。エクレール、ネージュが揃っていないときにだけ仕事をしている。
城下町
エクレールが前の国を潰した時には、王族のみを倒したので、実質以前と変わっていない。最初は魔族がいる事に不満を漏らす者が多かったが、今はそんな者はほとんどいない。人口比は人間:魔族=7:3。
魔王総会
主催、魔界連合。地上に進出している魔王全員に送られる。魔王で集まって、情報交換など様々な目的としている。出席率は悪い。
魔王ランキング(地上)
制作、魔界連合。地上に進出している魔王全員に送られる。地上の魔王の力を国力、力、魔力、知力など様々な分野をランキング形式にした物。調査方法は一切不明だが、結構当たっている。
54: ◆MEIDO...W.:2011/12/27(火) 23:46:27 ID:0Ipfh8jXB2
名前:ネージュ
性別:女
種族:人間(ホムンクルス)
年齢:不明
身長:157cm
スリーサイズ:まな板
長所:家事を完璧にこなす
短所:冷淡
知性:普通
特技:氷魔法
一人称「私(わたくし)」
二人称「あなた」
容姿:銀髪のショート、青い瞳、メイド服
特徴:エクレールに仕えるメイド。忠実で、受けた命令を徹底する。が、極端で、柔軟性がない。また、感情がないので、非常に冷淡に思われる。
礼を持って接すれば、ちゃんと礼を返してくれるが、無礼には無礼で返す。
一日に五回まで、瀕死の怪我からも無傷の状態に回復出来る能力を持つ。
エクレールに仕える前の記憶はない。
実は対魔王用に作られた人間。本能でエクレールに仕えたらしいが、エクレールは何も言わない。
基本的には留守番していて。部屋の植物達の世話は彼女が全部やっている。
「畏まりました」「御意」「はっ」「仰せのままに」など返事を変えるのは、彼女なりの遊び心。だが、気づいてもらえない。
55: ◆MEIDO...W.:2011/12/27(火) 23:49:46 ID:0Ipfh8jXB2
名前:エクレール
性別:女
種族:魔族
年齢:不明
身長:163cm
スリーサイズ:普通
長所:高いカリスマ
短所:不真面目
知性:高い
特技:雷魔法
一人称「私」
二人称「お前」
容姿:金髪ロング、メイド服
特徴:辺境の地ではなく、海に近い国を潰して、新たに城を作った魔王。人間とは国交を結びたいのだが、なかなか上手くいかない。
不真面目であり、戦闘中も遊ぶ。例:手は使わない。
殺る殺られるかの世界でこそ、人も魔族もさらなる高みへと近づけると信じている。
服に関してのこだわりが一切なく、世間一般で言う庶民の服など平気で着る。クローゼットは唯一のプライベートで誰にも見せない。
非常に口が悪い。
「可愛い」「綺麗」など言われることに慣れていないので、それを言われると照れる。ただし身内限定。
茄子さんに、ネージュとエクレール描いていただいた時に、私髪の長さとかどこにも書いてなかったのに、ぴったり一致したんだよね。結構びっくりしました。
56: ◆MEIDO...W.:2011/12/27(火) 23:51:46 ID:0Ipfh8jXB2
名前:ソリア
性別:女
種族:魔族
年齢:不明
身長:166cm
スリーサイズ:
長所:圧倒的な魔力量
短所:体力が低い
知性:高い
特技:見た物をすぐ覚える
一人称「私」
二人称「あなた」
容姿:黒髪ロング、白いローブ
特徴:魔王ランキング一位の魔王。圧倒的な魔力量とラーニング能力を武器に戦う。エクレール曰わく、チート。
エクレールとは旧知の仲で、お互いを良く知っている。エクレールは嫌っているが、ソリアの方は結構好いている。
得意な魔法はドラゴンの召喚(移動用)。基本的に相手が魔法を使うならば、同じ魔法で返し、格闘系なら同じ技で返す。
唯一の弱点である体力の低さだが、常に魔法でステータスアップしている為、無いも同じ。素の体力は人間の子供程度。
モデルは一番でチートの方。
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