商人「はい、最近仕入れた極上の品でございますよ」
勇者「ほう?興味がある。見てみたい」
商人「いいですよ、しかし旦那も中々の二枚目なのに…隅に置けませんねぇ」
商人「こいつですよ」
勇者「ふむ…えらく露出してるな」
商人「なんせ水着ですからね」
勇者「だが…意外に防御力が高いな…」
商人「なんでも色々いじくり回したようですよ」
勇者「ふむ…これを貰おうか」
商人「え?本気ですか?」
勇者「俺は本気だぞ?」
商人「はあ…まあ、38000Gになります」
勇者「高いな…防御力相応か」チャリン
商人「毎度」
さっそく装備しますか?
はい←ピッ
いいえ
商人「え」
271: 1:2012/2/10(金) 19:41:45 ID:eg2a1iEexU
銃士「何をしてるんだい?」
戦士「お、銃士!!」
銃士「鍛冶の真似事かい?素人がやったら大変な事に…」
鍛冶「いや、それがそうでもないのさ、この戦士さん、中々筋がいいよ」
戦士「ま、アタシは万能だからな!!」
鍛冶「残る工程は後少しだから、このまま自分で打つかい?」
戦士「ああ!!このまま最後までやるさ!!」
272: 1:2012/2/10(金) 19:51:38 ID:eg2a1iEexU
僧侶「・・・」
鍛冶「よーし…これで魔力は注入完了♪」
鍛冶「お疲れ様♪疲れたでしょ…立ちっぱなしは」
僧侶「ふえ…はい!!」
鍛冶「(あら…今時の若い子には珍しい集中力ね…)」
鍛冶「最後の工程だけど…貴女に手伝ってもらおうかしら」
僧侶「わ、私にですか!?」
鍛冶「そ、やってみる?強制じゃないけど…」
僧侶「や、やります!!やらせてください!!」
273: 1:2012/2/10(金) 20:08:17 ID:eg2a1iEexU
僧侶「そ、それで…何をお手伝いすれば…」
鍛冶「そんな難しい事をやらせないわよ〜」
鍛冶「言うなれば魔力のコントロールね」
僧侶「魔力の…コントロール」
鍛冶「そ、簡単には言うと主は私だ!!って、魔力に主人を覚えさせるのよ」
鍛冶「(別にそんなことしなくてもいいけど…誓約と覚悟で魔力が増大するかもしれないし〜どっちに転んでも損はないわね)」
僧侶「・・・わかりました」
鍛冶「そんな構えなくても大丈夫よ〜、言うことを聞けー!!って命令すればいいだけなんだから…」
僧侶「・・・」
鍛冶「さ、杖に手を当てて…」
274: 名無しさん@読者の声:2012/2/10(金) 20:08:55 ID:ahOFnJIgJc
憧れのさぎしsに遭遇!
( ^^) _C~~デキタテシエンドゾー!
275: 1:2012/2/10(金) 20:15:59 ID:fLSctY7Zi.
僧侶「・・・」スッ
鍛冶「杖に語りかけるように念じるの」
鍛冶「主人は私、主人は私って」
僧侶「(主人は私…主人は私…)」
僧侶「(でも…主人ってなんだろ…私の為に戦ってくれるの?違う…)」
僧侶「(この杖はお母さんの形見…だから私が主人なのはおこがましい、でも杖は使う人がいなきゃただの棒きれと同じ)」
僧侶「(私は…なんのためにこの杖を使う?)」
僧侶「(魔王討伐…こんな杖じゃろくに攻撃もできないし)」
僧侶「(私がこの杖を使う理由…強くなって、皆を守れるくらいに…)」
僧侶「(皆を…守る)」
276: 1:2012/2/10(金) 20:20:50 ID:eg2a1iEexU
僧侶「(私は主人さんと約束した、強くなって戻ると)」
僧侶「(勇者様は言ってくれた、私の優しさが強さだと)」
僧侶「(だったら私は…皆を守りたい!!)」
僧侶「(今より強くなる!!その為に…力を…一緒に戦って!!)」
カカッ!!
僧侶「きゃっ!?」
鍛冶「!?」
鍛冶「(杖が覚悟と誓約を受け止めた!?そしてこの段階は!!)」
277: 1:2012/2/10(金) 20:24:31 ID:fLSctY7Zi.
鍛冶「名前!!」
僧侶「え!?」
鍛冶「名前を言うんだ!!この杖の名前を!!」
僧侶「で、でも名前なんて…」
シュー
鍛冶「光が消える!?急いで!!」
僧侶「杖の…名前」
僧侶「(この杖の…名前)」
僧侶「ミカエル!!」
278: 1:2012/2/10(金) 20:38:22 ID:fLSctY7Zi.
鍛冶「・・・」
僧侶「・・・」
鍛冶「おめでとう、この杖は確かに貴女の覚悟を受け止めたわ」
鍛冶「このミカエルスタッフ、恐らく貴女しか使いこなせないわ」
鍛冶「貴女がどんな覚悟を込めたかわからないけど…きっとその杖は貴女を助けてくれるわ」
僧侶「鍛冶さん…」
僧侶「ありがとうございました!!」
鍛冶「いいの、仲間さんが待ってるんでしょ?はやくいきなさいな」
僧侶「はい!!」
タッタッタッタッタ
鍛冶「・・・たまにあんなのが起こるからこの仕事をやめられないのよね」
279: 1:2012/2/10(金) 20:52:43 ID:CT7VV0836g
戦士「おらぁ!!」
カーン!!
戦士「はあ…はあ…意外に体力使うのな…」
鍛冶「飛び散る汗が美しいねぇ…」
戦士「なんか言ったか?」
鍛冶「なんも」
鍛冶「初めてでそれだけ打てれば表彰物だよ」
戦士「中途半端は嫌なんだよ」
戦士「そうさ…アタシは中途半端じゃ駄目なんだ…中途半端じゃ、弟を守れない…」
鍛冶「・・・」
280: 1:2012/2/10(金) 20:59:43 ID:CT7VV0836g
鍛冶「強い決意…いや、覚悟かな?」
戦士「あんだよ?」
鍛冶「その剣にさ、名前をつけてみないかい?」
戦士「なんで?」
鍛冶「いやいや、自分で打った剣に名前をつけるって結構感動するよ?」
戦士「ふーん…」
戦士「バルムンク」
戦士「こいつの名前は、バルムンクだ」
鍛冶「随分と大層な名前をつけたね…」
戦士「わ、悪いかよ…」
鍛冶「いいんじゃない?気の持ちようだし」
281: 1:2012/2/11(土) 00:19:16 ID:svXBI68Hng
鍛冶「まあ、その剣をどう使うかは貴女に任せるよ」
鍛冶「誰かを殺したり、守ったり」
鍛冶「武器は道具、使う人がいなければただの物だ」
鍛冶「覚えておいてほしい、どう使うかで武器は表情を変える」
鍛冶「その剣を英雄にするか、罪人にするかは貴女次第だ」
戦士「・・・」
282: 1:2012/2/11(土) 00:22:53 ID:9IAOdG2/VE
鍛冶「辛気くさい話をしちゃったね」
鍛冶「仲間さんが待っているんだろう?さっきの緑髪の眼鏡のお嬢さんが」
戦士「あ、ああ…」
戦士「なんか…ありがとな」
鍛冶「いいよ、久しぶりに面白いものが見れた」
戦士「?」
鍛冶「いかないとまずいんじゃない?」
戦士「そうだな」
タッタッタッタッタ
鍛冶「剣が発する声なき声…彼女は果たして耳を傾けられるだろうか…」
鍛冶「まあ、僕に出来るのは武器を作り出すことだけだし、どうでもいいけどね」
鍛冶「でも…あの剣」
鍛冶「いい声してたなぁ…」
283: 1:2012/2/11(土) 00:27:18 ID:svXBI68Hng
>>270
リアルタイムで遭遇って確率低いんですかね?
私の場合しょっちゅう遭遇出来そうですけどwww
支援感謝です♪
>>274
憧れだなんて///
私そんな大層な事してませんよ
すいません、リアルタイムで気づいたんですけど更新に力を入れてました
出来立て支援冷めちゃいましたかね…(´・ω・`)
今日の投下はこれで終了となります
見てくださった方々
ありがとうございました!!
ここまでのご回覧
お疲れ様でした♪
284: 名無しさん@読者の声:2012/2/11(土) 00:31:41 ID:H03.Cb48go
確かにさっちゃんのエンカウント率は高い
だがそれがいい支援
285: 1:2012/2/11(土) 12:16:26 ID:u154Dzic7I
勇者「・・・」
「開いてるよ、入ってきたらどうじゃ?」
勇者「失礼する」
キィィィ
鍛冶「久しぶりじゃの、お主がここにくるのは」
勇者「普段は利用しないからな」
鍛冶「ま、普通の用事なら表で十分じゃからの」
勇者「前置きはいい、始めるぞ」
鍛冶「やれやれ、久しぶりに会ったかと思えば、せっかちじゃの」
286: 1:2012/2/11(土) 12:19:23 ID:mUCDMF7VaQ
勇者「武器の強化と誓約強化を頼む」
鍛冶「あいよ、じゃあいつも通りに手を」
勇者「・・・」
鍛冶「始めるぞい」
カーン!!カーン!!
勇者「魔王を…殺す」
鍛冶「・・・」
カーン!!カーン!!
287: 1:2012/2/11(土) 12:22:21 ID:mUCDMF7VaQ
鍛冶「お前さん、少し静めたらどうじゃ?体からわかるくらいの憎しみが…」
勇者「構わない」
鍛冶「・・・ま、そんなに強ければ剣も強化しやすいだろうて」
カーン!!カーン!!
鍛冶「わかっておるの?この剣を…」
勇者「使うのは俺次第」
鍛冶「・・・」
勇者「ある意味これは呪われた剣だな、俺の憎しみや怒りが詰まっている」
勇者「魔王討伐後は、封印するさ」
鍛冶「・・・」
288: 1:2012/2/11(土) 12:26:16 ID:u154Dzic7I
鍛冶「出来たぞ」
勇者「ああ」
鍛冶「相変わらず恐ろしさを感じるくらいの誓約だの」
勇者「これしかないからな」
鍛冶「ま、剣に溺れないように注意することじゃ」
勇者「・・・」
鍛冶「ほれ、用が無いならいったいった」
勇者「世話になった」
鍛冶「ほいほい」
289: 1:2012/2/11(土) 16:01:00 ID:u154Dzic7I
鍛冶「・・・恐ろしい程の憎悪じゃったの…」
鍛冶「あれで斬られたら…想像したくはないの」
鍛冶「絶対にそれを人に向けてはならんぞ…勇者よ」
鍛冶「さ〜て、妾も仕事仕事っと」
290: 1:2012/2/11(土) 16:06:37 ID:u154Dzic7I
勇者「待たせたな」
僧侶「お帰りなさい、勇者様」
勇者「僧侶…その杖」
僧侶「鍛冶さんに強化してもらったんです♪」
勇者「そうか…」
勇者「(あの杖をまともに見れないのは…何故だ?)」
勇者「戦士も剣を変えたのか?」
戦士「おう、アタシが打ったんだ」
戦士「バルムンクっていうんだぜ」
僧侶「私はミカエルスタッフっていいます」
勇者「そうか…」
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