男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
2: 1:2012/2/28(火) 17:35:28 ID:LSTUsvET3o
メイド「今の時代…メイドもご主人様をお守りするために日夜修行を…」
男「してるのか?」
メイド「するという想像をしております」
男「してねーのかよ!?」
メイド「少なくともご主人様より動ける自信はありますが?」
男「ぐっ、反論できん」
メイド「いけませんご主人様、お父上のような偉大な方になるためにはこのような発言にも毅然とした態度で挑まなくてはなりません」
男「別に父さんのようになりたいわけじゃないし」
メイド「じゃあ一体何をお目指しになられているのですか?」
男「特にないな、普通に学校言って普通に遊んで、普通に暮らせればそれでいいし」
メイド「この家にお住みになられている時点で既に普通の暮らしとは言えないですね」
3: 1:2012/2/28(火) 17:39:35 ID:wUf5zKLk5A
男「いいんだよ、その内独り立ちするんだから」
メイド「そういって親の脛をかじる典型的タイプの言い訳…」ボソッ
男「なんか言ったか?」
メイド「いいえ、何も」
男「まあいいや、それより俺のゲーム知らない?」
メイド「それなら三階の第五寝室に厳重に保管しております」
男「なんで三階なんだよ!?」
メイド「一階ではご主人様のお手がすぐ届いてしまいますから」
4: 1:2012/2/28(火) 17:54:53 ID:Ri/0Dq7liI
男「はあ…まあいいや…三階だよな…って、ん?」
男「すまん、さっきのもう一回」
メイド「一階ではご主人様のお手がすぐ届いてしまいますから」
男「違う!!それより一個前」
メイド「それなら三階の第五寝室に厳重に保管しております」
男「えーと…すいませんメイドさん」
メイド「いきなり敬語を使わないで下さい気持ち悪い」
男「そんなことより!!なんだよ!?厳重って!!」
メイド「言葉の通りでございますが」
男「詳しい説明を求む!!」
5: 1:2012/2/28(火) 18:05:15 ID:OXmxEE5H02
メイド「まず寝室の扉に南京錠を五つ程」
男「多っ!?」
メイド「さらにゲーム機を保管している棚に四桁の電子パスコードを三つ」
男「テロ対策かなんかか!?」
メイド「ちなみにパスコードは私しか知らず、最後のパスコードは二回間違えるとロックがかかり二度と開かない仕組みに」
男「そんな機能いらねー!!」
6: 1:2012/2/28(火) 19:14:08 ID:UKHLqDlbGE
メイド「さあ、これでもゲームがしたいと宣いますか?」
男「くっ!!我がメイドながら…やる!!」
メイド「お褒めに預り恐縮です」
男「はあ…いいや」
男「適当に本でも読んでるよ」
メイド「ならばこちらを」
『世界経済〜ドル編』
メイド「お父上のような偉大な…」
男「部屋戻る!!」
メイド「・・・」
7: 1:2012/2/28(火) 19:18:34 ID:X/e8SDb5uw
〜〜〜男の自室〜〜〜
男「くっそ〜、メイドめ〜」
男「なんだよ世界経済って!!わけわかんねーっつーの!!」
男「何かとあれば父さん父さんって…」
男「息が…詰まりそうだよな…」
コンコン
男「どうぞ?」
メイド「失礼します」
男「お前かよ」
8: 1:2012/2/28(火) 19:21:21 ID:QsZCryh2P.
メイド「申し訳ありません、先程の謝罪をしに参りました」
男「・・・」
メイド「いきなり世界経済を突きつけられても混乱なされますよね…」
メイド「本当に、申し訳ありませんでした」
男「いや…いいよ別に」
メイド「ご主人様には世界経済はまだ早かった模様でございますから、日本経済円高編を…」
男「お前謝りにきたの?それとも喧嘩売りにきたの?
9: 1:2012/2/28(火) 19:31:53 ID:DhzqO8ss.s
メイド「とまあ、空気ほぐしのユーモアはこれくらいにして」
男「全然ほぐれてないからね?むしろ悪化したからね?」
メイド「その…僭越ながら…私もご主人様がお父上に劣等感を抱かれているのは承知しています」
男「・・・」
メイド「ですが…いつかは乗り越えなければ…克服しなければなりません」
メイド「いつか、いつかと、先伸ばしにしてしまっては…恐らく永遠にその劣等感を拭えません」
男「いいのかよ、そんなこと言える立場じゃ…」
メイド「私はご主人様のメイドですから」
メイド「ご主人様には立派なお方になられて欲しいのです…」
10: 1:2012/2/28(火) 19:36:08 ID:/FPw2cAcBE
男「・・・やっぱり無理だよ
男「俺はお前が望むような主人にはなれない」
男「父さんの事は凄いと思ってるし、尊敬もしてる」
男「でも…追い抜かせって言われても…無理だ」
メイド「ご主人様…」
男「でも、頑張ってみるよ、お前の望む主人に近づけるように…頑張ってみる」
メイド「ご主人様…」
メイド「のたうち回る程臭い台詞をどうもありがとうございました」
男「マジでどつくぞ」
11: 1:2012/2/28(火) 22:19:02 ID:dOfZ1I1ro.
男「ったく、冷やかしなら帰れよ」
メイド「そうはまいりません、何故ならここに来たもうひとつの目的を果たしてないからです」
男「目的?」
メイド「はい…ご主人様、いくつかよろしいでしょうか?」
男「別にいいけど…なんだよ」
メイド「今は何時ですか?」
男「え?22時だろ」
メイド「では今この屋敷にどれだけの人がいますか?」
男「なんなんだよ…」
男「えーと、正面玄関に警備員さんが三人、一階見回りのメイドさんが六人、メイド控え室にメイド長さんが一人、裏口にSPさんが二人」
メイド「的確な屋敷内把握お見事です」
男「これくらいは普通だろ」
12: 1:2012/2/28(火) 22:23:10 ID:dOfZ1I1ro.
メイド「では、ここは何階ですか?」
男「お前、絶対馬鹿にしてんだろ」
男「三階だよ!!ちなみにこのすぐ隣が第五寝室だよ!!」
メイド「なるほど…つまりここには私とご主人様の二人だけだと」
男「そうだな…見回りに来たとしても多分この部屋は通らないだろ」
メイド「まだお気づきになりませんか?」
男「何が」
メイド「メイドがこんな遅くにご主人様にする事と言えば一つしかないでしょう…」
男「・・・まさか」
メイド「そうです、そのまさかです」
メイド「ご主人様に…ご奉仕しに参りました」
13: 1:2012/2/28(火) 22:26:06 ID:dOfZ1I1ro.
男「い、やだやだやだやだやだやだ!!絶対やだ!!」
メイド「どうしてですか?」
男「だってお前だろ!?絶対何か裏があるだろ!!」
メイド「・・・何にもありませんよ」
男「なんだよ!!今の間は!?」
メイド「細かいことを気にする男は嫌われますよ」
男「やかましい!!」
メイド「で、するんですか?しないんですか?」
男「なんでお前が仕切るんだよ」
メイド「ご主人様がいつまでたってもご決断なされないので」
14: 1:2012/2/28(火) 22:32:32 ID:ukYnZMTnuU
男「とにかく!!断る!!」
メイド「ご主人様…」
男「そりゃあ確かにメイドみたいな美人さんなら凄い嬉しいけどさ…こう、なんか違う気がする」
男「大体そういうのは…こう…なんというか…その…」
メイド「意外に初心なんですね、お可愛らしい」
男「とにかく!!駄目なもんは駄目!!」
メイド「でも…ご主人様最近溜まってるみたいですし…」
男「うぐ」
メイド「ここは私が一発」
男「ちょ!!」
メイド「耳掃除をして差し上げなくては」
男「・・・へ?」
15: 1:2012/2/28(火) 22:35:21 ID:ukYnZMTnuU
メイド「どうしました?そんなアホみたいな顔をなさって」
男「いや…え?」
男「耳掃除…?」
メイド「そうですよ?」
男「・・・マジかよ」
メイド「マジですよ…あ、ひょっとしてご主人様」
メイド「なんて破廉恥なご主人様なんでしょう」
男「お前の言い方がややこしいわ!!」
メイド「とにかく、早く来てください」ポンポン
男「はあ…どうにでもなれだ」
16: 名無しさん@読者の声:2012/2/28(火) 22:47:41 ID:hKOyz/u7wA
支援!CC
(ひょっとしてさぎしさん…?違ったらごめんなさい)コソコソ
17: 1:2012/2/28(火) 23:39:25 ID:NrNVsrSms6
>>16
男「支援ありがとー」
メイド「ありがとうございますですよ、ご主人様」
男「うるさいな、気持ちの問題だろ?」
メイド「だからおつむが柔らかいんですね…」
男「お前ホントにメイド?」
・・・えーと、ノーコメントで
18: 1:2012/2/28(火) 23:44:18 ID:KqTJbdQyF2
男「んじゃま、お手柔らかにお願いしますよっと」ゴロン
メイド「・・・」
メイド「お頭失礼します」
男「んあ?」
男「な、なななな何してんの!?」
メイド「膝枕ですが?」
男「する必要ある!?」
メイド「やりにくいんですよ、我慢なさってください」
男「・・・」
男「(あ…気持ちいい…上手いな…こいつ)」
男「(それに…膝柔らかくて…いい匂いが…)」
メイド「・・・ご主人様」
男「ん?」
メイド「終わりましたよ」
男「あ、ああ…サンキュー」
メイド「・・・」
19: 1(投下終了):2012/2/28(火) 23:48:03 ID:KqTJbdQyF2
男「メイド?」
メイド「ご主人様が気持ち良さそうにしてらっしゃるので、失礼ながらしばらくこのままでいます」
男「あ…うん」
男「(こいつ…心読めんのかな…?)」
メイド「ご主人様」
男「あい?」
メイド「お休みなさるまでこのままでよろしいでしょうか?」
男「ああ…頼む」
メイド「かしこまりました」
男「(しかし…本当に気持ちいいな…)」
男「(やべ…眠たくなってきた…)」
男「・・・」スースー
メイド「・・・」
20: 1:2012/2/29(水) 06:59:18 ID:gWo5pRD/ec
男「・・・」スースー
男「・・・ん」
男「やべっ!!寝ちまったか!?」
男「って、あれ?ベッドで寝てる」
男「確か…昨日は…メイドに耳掃除してもらって…膝柔らかくて…寝たのか」
メイド「そうでございますね」
男「のわあああああ!?」
メイド「おはようございます。ご主人様」
男「お、おはよう…」
21: 1:2012/2/29(水) 07:05:24 ID:gWo5pRD/ec
男「えーと…ごめん、悪いんだけど昨日の事を全く思い出せないんだけど…」
メイド「そんな間違った一夜を犯した男のような言い訳をなされましても」
男「言い方が回りくどいな!?」
メイド「耳掃除終了後、そのままゆっくりとお休みになられましたが」
男「ああ…そう」
メイド「ちなみに寝顔は年相応の安らかな寝顔で…」
男「いや、そんなんいいから」
メイド「とても可愛らしかったですよ」
男「童顔で悪かったな!!」
22: 1:2012/2/29(水) 07:14:15 ID:gWo5pRD/ec
メイド「余計な事をしてしまったみたいで申し訳ございません」
男「いいよ…ベッドに寝かせてくれたんだろ?」
メイド「・・・まあ」
男「それで十分だよ」
メイド「そうですか…ところで食堂でお父上が朝食をお取りになりたいと」
男「ああ…待たせちまったのか、悪い」
メイド「いえ…ゆっくりでいいから起こしてくれとご命令を」
男「そうか…サンキュー」
23: 1:2012/2/29(水) 14:47:09 ID:mCU9rSPiNc
〜〜〜食堂〜〜〜
男「おはよ〜」
メイド1「おはようございます。ご子息様」
メイド2「お食事のご用意が出来ております」
メイド3「お席にご案内いたします」
男「・・・はい」
「お〜い、男くーん」
男「父さん」
父「遅いよ〜ずっと待ってたんだからn…」
男「そんなに走ったらまた転ぶぞ」
父「ふぎゃ!!」ベチャ
男「・・・」
24: 1:2012/2/29(水) 14:53:43 ID:mCU9rSPiNc
メイド1「旦那様!!」
メイド2「ご無事ですか!?」
メイド3「すぐに救急車両を!!」
父「うう…ぼ、僕はもう駄目みたいだ…」
父「愛する母さんと…愛する息子が出来て…よかっ…た」ガクッ
男「・・・」ゲシッ
父「痛い!?」
男「いい年こいて下手な芝居すんなよ…メイドさんたちも、いちいち乗らなくていいですから」
メイド1「旦那様にどうしてもと頼み込まれましたので」
男「職権濫用だな…」
父「男君難しい言葉知ってるー!!物知りー!!」
男「飲み物取って」
メイド「かしこまりました」
父「・・・ぐすん」
25: 1:2012/2/29(水) 16:40:35 ID:XwlCAHCuzs
男「そうだ、父さん」
父「なんだい!!男君!!」
男「いや…朝からそんな下らない芝居を繰り広げるのはやめてくれ」
父「・・・毎回必死なのに」
男「はあ…」
メイド「毎朝お疲れ様です」
男「ん…まあ」
メイド「でも、あれもお父上の一つの魅力だと私は思いますよ」
男「そうだな…」
男「なんせ財政的敵が一人もいないんだ…我が父ながら凄いと思うよ」
父「なんだい!?僕の話かな!?」
男「こういうところは無いといいのにな」
父「息子が…息子がいじめるよぅ…」
26: 1:2012/2/29(水) 16:42:50 ID:9u8vOEqdD6
1
27: 1(誤爆です、すみません):2012/2/29(水) 16:47:02 ID:9u8vOEqdD6
メイド1「旦那様、御代わりの方は?」
父「もういいよ、ありがとう」
メイド1「では」
父「どうなのかな?メイドさん。男君の様子は」
メイド「旦那様に似て状況判断が的確でございますね」
メイド「ただ少々子供っぽい所もおありですが…まあ、愛嬌でしょう」
男「おい」
父「あはは、男君むきになるときがあるもんね〜」
男「父さん!!」
父「でも、男君はメイドさんになついてるみたいだから、これからも仲良くしてあげてね」
メイド「はい」
男「俺は動物かなんかか?」
28: 1:2012/2/29(水) 16:51:07 ID:XwlCAHCuzs
メイド「手のかかる可愛い犬だと」
男「お前、マジで失礼」
メイド「あら、犬はお嫌いでしたか?」
男「そういう問題じゃねぇ!!」
父「・・・やっぱりメイドさんを男君専属のメイドにしてよかったね」
メイド「ありがたきお言葉」
父「試験会場で一目見た時から男君のメイドにしようって思ってたからね」
29: 1:2012/2/29(水) 16:55:21 ID:XwlCAHCuzs
メイド「そうでもありませんよ、ただ与えられた課題をこなしただけです」
父「それを普通に出来ない子が多いんだ…最近はドジッ娘とか流行ってるらしいけどね…」
男「それ、メイドとして機能するのかよ」
父「見て楽しむらしいよ」
男「・・・まあ、目の保養にはなりそうだけど」
父「そんなことよりメイドさん、たまには僕のメイドをやってみない」
メイド「私には恐れ多い。役不足ですね」
父「大丈夫だってー、他の皆とあんまり変わらないよ〜」
メイド「そうですか…じゃあ」
男「ちょ!?お前は俺のメイドじゃなかったのかよ!?」
父「・・・」
メイド「・・・」
男「な、なんだよ…」
30: 1:2012/2/29(水) 17:02:24 ID:9u8vOEqdD6
メイド「私は物ですか」
男「え!いや…だって」
父「男君、焼きもち焼いてる〜」
男「ち、違う!」
メイド「え」
男「なんで微妙に残念そうなんだよ!?」
父「わかってないな〜、主人から必要とされてるのがどんなに名誉な事か」
男「そ、そうなのか」
父「まあ、僕もよく分かってないけど」
男「おい主人」
メイド「・・・」
31: 1:2012/2/29(水) 18:45:43 ID://Pq5MFqdI
「お二方、談笑なさるのは構いませんが…男様はもうすぐ学校では?」
父「あ!そうだった!!」
男「いけね!!ありがとう!!メイド長さん!!」
メイド長「いえ、それほでもありませんわ」
男「いってきまーす!!」
メイド「お待ちくださいご主人様」
男「何?」
メイド「ネクタイ…曲がってらっしゃいます」スッ
男「うあ…ありがとう」
メイド「いえ…いってらっしゃいませ」
32: 1:2012/2/29(水) 18:52:20 ID:Ep/rQ5.Aro
父「ふふ、男君もまだまだ子供だなぁ…」
メイド「では旦那様はあの程度大丈夫だと?」
父「もっちろん!!」
メイド長「旦那様…」スッ
父「ん?」
メイド長「お口に食べかすがついてますわよ」ペロ
父「////」ボン!
メイド「親子そっくりですね」
父「いやいや!!メイド長さんは反則でしょ!?」
父「おっと…僕もそろそろいい時間だな」
父「それじゃあ、いってくるよ」
メイド長「いってらっしゃいませ」
33: 1:2012/2/29(水) 19:25:29 ID:MD.Og/oBiw
メイド長「それでは皆さん、今日も1日頑張りましょう」
メイド長「清掃場所は各自分担された場所にいってください」
メイド長「私は旦那様の寝室を清掃します」
メイド長「メイドは男様の寝室を清掃してください」
メイド「わかりました」
メイド「ご主人様の…寝室」
メイド長「・・・」
34: 1:2012/2/29(水) 19:28:38 ID:Zje4slNxzY
〜〜〜学校〜〜〜
男「ふい〜やっとついた」
友「よーっす」
男「よう友」
友「なんだ?随分お疲れみたいだが」
男「別に…どうってことはねえよ」
友「そうか?」
男「なんかこう…落ち着きたかったんだよ」
友「学校が落ち着くとか…お前変わってんな」
男「少なくとも家よりはマシだ」
35: 1:2012/2/29(水) 19:38:24 ID:WpDpWV85XM
友「お前の家か…聞く限りじゃ大分賑やかだよな」
男「まあ…一般家庭に比べればな」
友「大家族かなんかか?」
男「まあ…似たようなもんだ」
友「いつか行ってみてーな」
男「ははは、断る」
男「(無理言って学校には家の事を隠しているからな…)」
男「(少なくとも学校の奴らには隠さないとな…二年も隠したし…多分引かれるだろうし)」
友「どうした?妙に寂しそうな顔してるけど」
男「なんもねーよ」
36: 1:2012/2/29(水) 23:08:18 ID:LBw8.eRCAE
男「はあ…とりあえずは普通に学園生活をおくりたいよ…」
友「何言ってんだ、もうおくってるじゃねーか」
男「そういう意味じゃなくてな…」
友「いいじゃねーか、今日帰りゲーセン寄ろうぜ」
男「そうだな…ん?」
男「メール?」カチッ
メイド『ご友人とゲームセンターにいくのであれば、必ず19時までにはお帰り下さい』
男「・・・なんでわかったんだ?」
友「何がだよ」
男「家の家族にはエスパーがいるらしい」
友「はあ?」
37: 1(投下終了):2012/2/29(水) 23:21:05 ID:KQAgxdxGac
男「あいつもよかれと思ってやったんだよな…」
男『了解』
メイド『尚、放課後にゲーム費10000円を下駄箱に納金いたしますのでお確かめください』
男「・・・」
友「どうした?凄い怯えてる表情してっけど」
男「家族が怖い」
友「なんだそりゃ…」
38: 1:2012/3/1(木) 14:45:21 ID:PtH21cG2bY
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド「・・・」パタン
メイド「さて…いつご主人様の下駄箱に納金しにいきますかね…」
コンコン
メイド「どうぞ」
メイド長「失礼します」
メイド「メイド長、どうなされました?」
メイド長「メイド、これから外出するなら、男様をお守りに動いて下さい」
メイド「ご主人様を?」
メイド長「実は今朝方脅迫状が届きましてね…お二人には見せておりませんが…」
メイド長「旦那様には先程三人程守備にいかせました」
メイド長「男様のお守りなら貴女一人で十分かと」
メイド「承知しました」
39: 1:2012/3/1(木) 14:50:24 ID:PtH21cG2bY
メイド「それではご主人様にご連絡を」
メイド長「あ…それはいいです」
メイド「?」
メイド長「ご友人とお出かけになられておられるみたいですから迷惑をかけてしまいますから…」
メイド長「サプライズ、ということにしておきましょう」クス
メイド「・・・かしこまりました」
メイド長「では、よろしくお願いします」
パタン
メイド「・・・変装しなきゃな」
40: 1:2012/3/1(木) 15:42:11 ID:OA7Ji7tMQ2
〜〜〜教室〜〜〜
先生「えーと…ここの公式がこうなってるからこの答えは…」
生徒「先生、問題違います」
先生「ふえ!?あ!!」
先生「ご、ごめんなさい!!問二の問題を…」
生徒「先生、問二の問題はもう終わってます」
先生「・・・え」
友「先生の天然は相変わらずだな」
男「そうだな」
友「しかも狙ってるんじゃなくて、素だからな」
男「そうだな」
友「まあ、それが先生の魅力な部分の一つだけどな」
男「そうだな」
友「・・・お前さっきからそうだなしか言ってなくね?」
男「そうだな」
友「・・・」
41: 1:2012/3/1(木) 15:50:46 ID:OA7Ji7tMQ2
男「(もうこの範囲はメイドに予習とか言われて無理矢理やらされたからな)」
男「やることと言えばグラウンドを見るくらいだが、こんな時に限って体育はやってない…ん?」
メイド「・・・」
男「スーツ姿の…OLさんかな?しかし美人だな」
男「ていうかなんで学校のグラウンドに入ってくるんだ?」
男「そのまま校舎内にはいって…あ!!」
男「あれ…ひょっとしてメイドじゃねーか?」
男「でもなんでグラウンドに…」
『放課後にゲーム費10000円を下駄箱に納品に納品いたしますのでお確かめください』
男「・・・まさかな」
42: 1:2012/3/1(木) 15:55:03 ID:GI5J0KiUlA
男「と、校舎内から出てきたな…」
男「手に持ってた封筒…消えてねーか?」
メイド「視線を感じますね…」クルッ
男&メイド「あ」
男「目、あっちまった」
メイド「っ!!」
タタタタタタタ
男「逃げた!?」
男「つか…あいつ直にきてんのかよ…」
先生「あのぉ…男君…問題の答えを…答えてね?」
男「ああ、はい」
43: 1:2012/3/1(木) 15:57:10 ID:OA7Ji7tMQ2
>>41
メイドの台詞を間違えてました
正しくは
『放課後に下駄箱にゲーム費10000円を納金いたしますのでお確かめください』
です
納品を納品ってなんだよ
・・・orz
44: 名無しさん@読者の声:2012/3/1(木) 18:27:58 ID:X34VCZwN1U
すまん、指摘になるが>>29のメイドが言ってる「役不足」は間違えた使い方だよ。
役不足は、役者に対して与えられた役が簡単すぎること。
つまり、29のメイドの場合「役者不足」って言い方が正しいよ。
まぁ、役者不足って言葉自体あんま聞き慣れない単語だからよくある誤認識だし、へこむことはないぞ、うん。
っC
45: 1:2012/3/1(木) 20:20:21 ID:0JIt4J9r32
>>44
支援ありがとうございます
「役不足」と「役者不足」の違いですか…
ずっと言葉が違うだけで同じ意味合いだと思ってました
お目汚し及び迷惑を申し訳ありません
そして、ご指摘及びご心配をありがとうございます
それなりに凹みつつ頑張ります
46: 1:2012/3/1(木) 20:25:12 ID:0JIt4J9r32
〜〜〜商店街〜〜〜
メイド「私としたことが迂闊でした…まさかご主人様に見られるとは…」
メイド「次から手の込んだ方法で侵入しますか」
メイド「しかし…いざ警護に当たるとなると…多少疑心暗鬼になってしまいますね」
メイド「ご主人様が校内にいる間は安心できますが…この商店街にいる人全てがご主人様を狙ってるような気がしますね…」
メイド「いっそのことご主人様が通る道の人を全員気絶させますか…」
メイド「ともかく、学校からそう遠くない場所で待機ですね」
47: 1:2012/3/1(木) 20:31:08 ID:V5RD7uIoAI
〜〜〜昼休み〜〜〜
先生「確かにね、先生は人より多少はおっとりしてる自覚はありますし、鈍いですよ」
先生「でもね、先生にも威厳というものがあるんです」
男「それをわざわざ生徒と昼食をとりながら言いに来る辺りもう威厳も何もないと思いますけど」
先生「うわぁぁん!!男君が全問正解しちゃったからじゃないですかぁ!!」
男「・・・」
先生「だって…だって昨日徹夜で考えた問題も正解しちゃったし…ぐすん」
男「先生、昨日何時に寝ました?」
先生「24時だよ?」
男「ちなみにいつもは何時に?」
先生「23時30分!!」
男「それ、徹夜やない、夜更かしや」
先生「・・・」
48: 1:2012/3/1(木) 20:37:12 ID:0JIt4J9r32
先生「だ、だって…1日終わったし…」
男「どんな理屈ですか」
先生「・・・」
男「それよりも、先生に与えられた課題を楽にこなすくらい勉強した俺の努力を誉めてもらいたいですよ」
先生「え!?男君わかってたんじゃないんですか!?」
男「当たり前ですよ、あんな内容普通わかりませんって」
男「(多分九割は理解できるくらい簡単だったけど)」
先生「そ、そうだよね!!やっぱりあの問題難しかったよね!!」
男「ええ…まあ」
先生「そんな問題をクリア出来るなんて、男君は頭いいね〜」ナデナデ
男「撫でないで下さい」
友「(ちくしょう…男の奴…先生にナデナデだと?)」
49: 1:2012/3/1(木) 20:45:23 ID:0JIt4J9r32
先生「そっかそっか、男君は頭いいし、皆に頼られてるからね〜」
男「そうですね」
男「(問題解いた後のクラスの大歓喜ぶりは少し引いたな…)」
先生「先生もなんだかんだで男君頼ってるし…男君も私にいつでも頼っていいんだからね!!」
男「はあ…まあ、頼らせていただきます」
先生「えっへん、いつでもこの胸を借りに来なさい」
男「先生、あまり胸を強調しない方がいいですよ」
先生「へ?」
男「視線(主に男子の)浴びてますから」
先生「・・・////」
先生「男君のエッチー!!」
タタタタタタタ
男「なんでさ!?」
50: 1(多分投下終了):2012/3/1(木) 22:02:11 ID:Ec3umLyQhs
〜〜〜放課後〜〜〜
男「よし…今日も無事に終わったな」
友「男〜行こうぜ〜」
男「ああ」
友「今日こそは負けねーからな」
男「ははは、ぬかせ」
ガチャ
男「・・・」
野口×5「( *・ω・)ノ」
樋口「( *・ω・)ノ」
男「・・・」バタン!!
友「ど、どうした!?」
男「いや…気にするな」
友「?」
51: 名無しさん@読者の声:2012/3/2(金) 00:09:41 ID:0JZBd7ZYdQ
普通におもしろい
つC
52: 名無しさん@読者の声:2012/3/2(金) 00:12:23 ID:xSUxzuKwUQ
使いやすいように割ってあるなんてさすがですメイドさん(`・ω・´)
つ―CCC―
53: 名無しさん@読者の声:2012/3/2(金) 00:39:11 ID:fLdmMsExfQ
お札の表現わろたwww
初めてお札がかわいいと思ってしまったwww
54: 1:2012/3/2(金) 06:13:13 ID:MUS5/3PKD.
>>51
男「支援ありがとう」
メイド「支援感謝でございます」
>>52
メイド「お褒めに預り大変恐縮でございます」
メイド「これは…支援団子というものでしょうか…」
メイド「ありがとうございます、大切にしますね」
>>53
野口「あり」
樋口「がとー」
男「お前ら喋んなよ」
野口「気に」
樋口「するなー」
男「いや…世界観がだな…」
野口「・・・」
樋口「・・・」
男「いきなり黙るなよ!?」
55: 1:2012/3/2(金) 06:17:25 ID:MUS5/3PKD.
友「うおおお!!中パンチ!!中パンチ!!」
男「↑↑↓↓→←ABB」
友「ちょ、おまっ!!それ!!」
K.O
友「ちくしょー、必殺コマンドなんか覚えられるかよ…」
男「無駄に長いからな」
友「そのくせ、どれも一発即死っていうんだからな」
男「まあな」
友「お前、よく覚えられんな」
男「覚えやすいコマンドを覚えればいいだけだからな…当てれば勝ちだし」
56: 1:2012/3/2(金) 06:21:20 ID:MUS5/3PKD.
友「もう一回やんね?」
男「その台詞、既に17回聞いたんだが」
友「つ、次は本気だすから!!」
男「その台詞も12回聞いたな…」
友「うるせー!!いいからやるぞ!!」
男「へいへい」
友「うおおお!!↑↓↓→←ABBB…」
男「そいや、↓キック」
K.O
友「なんで!?」
男「どうやらコマンド入力中は即死状態になるらしいな」
友「これ、なんて無理ゲー?」
57: 1:2012/3/2(金) 06:27:12 ID:MUS5/3PKD.
友「マジか…このゲームにこんな隠し要素があったなんてな…」
男「というか、最初から他の台でやればよかったんじゃないか?」
友「・・・」
男「見た感じ、他の台は普通に動いてるぞ」
友「こ、これがやりたかったんだよ!!」
男「・・・そうか」
友「決めた!!俺、このゲームを極めてみせる!!」
男「YAMETOKE」
友「即行否定!?」
男「(さっき無理ゲーって言ったのどこの誰だよ)」
58: 1:2012/3/2(金) 16:51:48 ID:tAQ7Cj0BNk
友「そいや、そろそろいい時間だな」
男「まあな」
男「19時までは30分くらいあるし…まだいけるか」
友「あー、悪いな、俺これから塾あるんだ」
男「大変だな」
友「お前みたいに頭良くないからな」
男「それは偏見だろ、俺だって昔は馬鹿だったんだから」
友「む…そりゃあそうだが」
男「周りにいないのか?勉強教えてくれる人」
59: 1:2012/3/2(金) 16:55:43 ID:IkYx9owoHI
友「うーん…塾の先生はいまいち言ってる事がよくわかんねーし…強いて言うなら」
友「先生…かな」
男「じゃあ先生に勉強教えて下さいって頭下げてこい」
友「ばっ!!んなこと言えるかよ!!」
男「なんでだよ」
友「その…下心があるように思われたら…嫌だろ」
男「勉強教えてもらうのに下心もないと思うが?」
友「でもよ…」
男「はあ…わかった」
60: 1:2012/3/2(金) 16:58:43 ID:nceeAF3vcg
男「いいか、まずは教科書を持ちながら先生に、ここがわからないと質問をする」
友「ふんふん」
男「先生の事だから恐らくその場で絶対に説明してくれるが…そこであえていまいちよく理解出来ない演技をする」
男「そして先生にもうちょっと詳しく知りたいなりなんなり持ちかければ…あの先生のことだ、部屋くらいとってくれるだろうよ」
友「・・・お前、天才か?」
男「逆に何故これを思い付かなかった?」
61: 1:2012/3/2(金) 17:02:10 ID:uXoiEP5.4c
友「そっか…そんな方法が」
男「(段々面倒になってきたな)」
友「サンキュー男、俺頑張ってみるよ」
男「おう、頑張れ」
友「じゃあなー!!明日会おうぜ!!」
男「おう、また明日」
男「あ、結局もらった1万に手を付けてないな…」
男「まあ、なんか使ったらヤバい事になりそうな気がしたし…いいか」
男「さて、帰るか」
62: 1:2012/3/2(金) 17:17:09 ID:8GaeMZJMP6
男「・・・」スタスタ
男「・・・間違いない」
男「さっきから誰かに尾行されてる…」
男「やり過ごせるかな…ていうか」
男「・・・どこだ?」
中年「君、ちょっといいかい?」
男「!!」
中年「間違ってたらごめんね、男君かい?」
男「ええ…まあ」ジリジリ
中年「あー、よかった。おじさん迷惑かけちゃうところだったよ〜」
中年「でね、君には恨みはないんだけど、捕まってくれるかな?」
男「・・・嫌です」
中年「じゃあ、しょうがないね〜」
ドスッ!!
男「っ!!」
63: 1:2012/3/2(金) 20:52:46 ID:x/WheDfGzA
中年「あれれ〜おじさん外しちゃった〜」
男「な、なんなんだよあんた!?」
中年「いいじゃないか、これからお互いのこt」
男「う、うわあああ!!」ダッ
中年「・・・逃がさないよ〜」スタスタ
男「はあ…はあ…!!」
男「くそっ!!わけわかんねーよ!!」
男「路地か!!一体どっちに…」
男「ええい、左だ!!」
タタタタタタタ
64: 1:2012/3/2(金) 20:57:32 ID:x/WheDfGzA
男「っ!?行き止まり!?」
男「どうする!!どうする!!」
男「相手はナイフを持ってる…こっちは学生鞄」
男「駄目元で振り回してみるか?案外当たるか…」
中年「鬼ごっこは終わりかな?」
男「!!」
中年「逃げられるとへこむな…おじさんはただ男君を捕まえたいだけなのに…」
男「誰だって逃げるわ!!」
中年「だから…」スラリ
男「!!」
中年「ほんの少しだけ、大人しくしててね」
男「や、やめろ…来るな」
中年「・・・」ジリジリ
男「来るなぁ!!」
バキッ!!
男「!!」
中年「いたっ!?」
65: 1:2012/3/2(金) 21:05:27 ID:x/WheDfGzA
メイド「遅れてしまい申し訳ありません、ご主人様」
男「・・・メイド?」
メイド「なんですか、人の顔を忘れ…あ」
メイド「変装、してましたね」
中年「ちょっと〜いきなり蹴るなんて非常識じゃないの?」
メイド「ナイフをちらつかせて脅す貴方に言われたくはありませんね」
男「・・・メイド、逃げろ」
メイド「ご主人様?」
男「俺が、隙を作るから…その内にお前だけでも逃げるんだ」
メイド「何をおっしゃってるのかよくわかりませんが」
男「相手はナイフを持ってるんだ!!さっきのはたまたま不意討ちが上手く入ったけど…勝てる筈がない!!」
男「だから…俺が…隙を作るから…」ガタガタ
メイド「・・・」
66: 1:2012/3/2(金) 21:08:55 ID:Wg71gy3ljY
メイド「ご主人様は馬鹿でいらっしゃいますか?」
男「な!?」
メイド「貴方は私のご主人様なんです、貴方に死なれたりしたら給料が無くなるどころかクビですよ」
男「ここにきて金の問題かよ…」
メイド「それに…私は貴方のメイドですし、貴方は私のご主人様です」
メイド「貴方はただ後ろで堂々としてればいいんです。貴方をお守りするのは」
メイド「このメイドの仕事ですから」
男「で、でも…」
メイド「面倒臭い人ですね、そんなに私が信じられませんか?」
男「・・・わかった」
67: 1:2012/3/2(金) 21:14:27 ID:x/WheDfGzA
中年「話終わったー?おじさん退屈だよ〜」
メイド「お待たせして申し訳ありません」
中年「メイドさん美人さんだけど…見られたからには生きて帰すわけにはいかな…」
ヒュン!!
中年「へ?」
メイド「私、こう見えても体術の心得がありまして」
メイド「次は…当てますよ?」
中年「は、はは、そんなば…」
ゲシッ!!
中年「げふぅ!!」
メイド「お立ちなさい、ご主人様を怖がらせた罪、こんなものじゃすみませんよ」
中年「ひ、ひぃ!!わ、悪かった、た、助けてくれ!!」
メイド「・・・」ニッコリ
中年「!!」
メイド「だが断る」
中年「うぎゃああああ!!」
68: 1:2012/3/2(金) 21:27:41 ID:x/WheDfGzA
メイド「もう終わりですか…意外に脆いですね」
男「いや…手加減してやれよ」
メイド「ナイフで脅されて腰をガタガタ震えてた人に言われたくはないですね」
男「全く…うおっ」ポスッ
メイド「どうなされました?」
男「腰…抜けた」
メイド「・・・」ヒョイ
男「な、何を!?」
メイド「見ればわかるじゃないですか、運んでるんです」
男「ひ、姫様抱っこはないだろ!!」
メイド「おんぶ抱っこが面倒なだけです」
69: 1:2012/3/2(金) 21:30:46 ID:Wg71gy3ljY
男「お、降ろしてくれ!!もう立てるから!!」
メイド「本当ですか?」
男「大丈夫だから!!」
メイド「・・・」
男「・・・」プルプル
メイド「生まれたての小鹿…」
男「うるせぇ!!」
メイド「わかりました」
メイド「・・・ご無事でよかったです」ボソッ
男「なんか言ったか?」
メイド「いいえ、何も」
70: 1:2012/3/2(金) 21:42:22 ID:Wg71gy3ljY
男「しっかし…全く気がつかなかったな…」
メイド「ご主人様を欺ける程度の変装能力ということですね」
男「いや…まあ、それもあるけど」
メイド「?」
男「普段のメイド服姿のお前を見慣れてるからさ、今の格好だと落ち着かないと言うか、緊張するというか」
メイド「・・・」
男「そいや、弁当旨かったよ、ご馳走さま」
メイド「喜んでいただけたなら光栄です」
メイド「・・・バレてましたか」
男「ん?」
メイド「何も、さあ屋敷に帰りましょう」
男「そうだな」
71: 1(投下終了):2012/3/3(土) 02:20:08 ID:1skTqWjWmM
〜〜〜屋敷〜〜〜
父「男君!!大丈夫!?無事!?怪我はない!?」
男「ああ、うん大丈夫」
父「ごめんね!!僕のせいで迷惑かけちゃって!!」
男「いや…大丈夫だって」
父「男君が疲れてるだろうから、寝室で休ませてあげて、警護には必ず三人くらいつけて」
メイド1「かしこまりました」
父「それからメイドさんは少し残ってくれる?」
メイド「かしこまりました」
父「男君…今日は色々あって疲れたと思うからゆっくり休んでね」
男「・・・わかった」
72: 1:2012/3/3(土) 16:01:40 ID:uAZokJ0pgM
メイド「お茶でございます」
父「ありがとう、ご苦労様メイドさん」
メイド「いえ、与えられた役割をこなしたまでですから」
父「・・・男君を狙う手口は相変わらずだな」
メイド「ご主人様を狙ったのは恐らく一般中年男性…金で雇った者かと」
父「資金が足りなかったのか?それとも…」
メイド「特定を困難にさせる狙いがあるかもしれません」
父「うん、その手の人を呼ぶ場合契約金は高いし、そんな事を出来る企業は数少ないからね」
メイド「特定を困難にさせるか、純粋に資金が足りなかったのか…」
父「いずれにせよ、男君の守りを固めないとね…」
73: 1:2012/3/3(土) 16:06:55 ID:uAZokJ0pgM
父「メイドさん、申し訳ないけど男君にくっついてあげてくれない?」
メイド「元よりそのつもりでございます」
父「・・・さて、ちょっと出掛けてくる」
メイド「一応確認しますが、どちらへ?」
父「ちょっとそこまで」
メイド「・・・かしこまりました」
バタン
メイド「・・・」
74: 1:2012/3/3(土) 16:11:21 ID:VdOxi.lFPU
メイド長「ちょっとそこまで…旦那様はお怒りのご様子ですね」
メイド「メイド長」
メイド長「まあ無理もないですわね…男様が狙われたのはこれで二度目ですし」
メイド「やはり、前回と同じ企業なんでしょうか」
メイド長「それはないですわね、旦那様が潰して国外追放になさいましたし」
メイド「・・・」
メイド長「メイド、男様の元に行ってください」
メイド「わかりました」
75: 1:2012/3/3(土) 16:14:28 ID:VdOxi.lFPU
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「・・・うーむ」
男「メイドにはかっこ悪い所見せちまったな…」
男「まあ、元来そんなに力は強い訳じゃないし、運動神経はそこそこある方だと自負してるけど」
男「俺も性別学上は雄なわけだし…女の子の影に隠れてるってのもな…」
コンコン
男「どうぞ?」
メイド「失礼します」
76: 1:2012/3/3(土) 16:22:32 ID:uAZokJ0pgM
男「なんだ、お前か」
メイド「そのわりには安心したような顔をしてらっしゃいますね」
男「そりゃあな、見知った顔なら安心するだろ」
メイド「そうですか」
男「父さんとは何を話したんだ?」
メイド「ご主人様の警護を固めてくれと、そして今日はご苦労と仰られました」
男「父さんは?」
メイド「・・・ちょっとそこまでだそうです」
男「そこまでってどこまでだよ」
メイド「ご主人様、明日は出来れば真っ直ぐお帰り頂きたいのですが」
男「そうだな…またいつ狙われるとも限らないし」
メイド「まあ、それもありますが」
男「?」
77: 1:2012/3/3(土) 16:25:14 ID:uAZokJ0pgM
メイド「私にとって…ご主人様のお側にいることが仕事で、ご主人様がお近くにいらっしゃらないと安心出来ませんので」
男「・・・」
メイド「・・・」
男「せめて無表情は止めろよ」
メイド「仕事上しょうがありません」
男「まあ…ありがとう」
メイド「いえ、それでは向かいの部屋で待機してますので、何かありましたらなんなりと」
バタン
男「・・・」
78: 1:2012/3/3(土) 16:28:20 ID:VdOxi.lFPU
男「側にいないと安心出来ない…か」
男「裏を返せば側にいると安心出来るって事だよな」
男「そんなこと言われたら普通なら大歓喜なんだろうけど…いかんせん無表情だからなぁ…」
男「でも美人だし…あいつはあいつのままでいいのかな…」
男「でも俺としてはもうちょい表情変わってもいいと思うんだがな…」
男「・・・寝よ」
79: 1:2012/3/3(土) 16:38:45 ID:uAZokJ0pgM
〜〜向かいの寝室〜〜
メイド「・・・」
メイド「人のいない所でそんな身悶えするような事を言わないでいただきたいですね…って、それは私もか」
メイド「いつからだろう…表情をあまり変えなくなったのは」
メイド「ご主人様に仕える事が決まって…当時六歳だっけな」
メイド「産まれたばかりのご主人様を一生懸命お世話しましたね…」
メイド「あの時は…笑えてたかな…」
80: 1:2012/3/3(土) 22:01:00 ID:Eck057iku.
メイド「でも…どんなに無表情と言われても、冷徹だと言われても…」
メイド「私は…ご主人様を守る」
メイド「それが今のベスト」
メイド「・・・ご主人様はお眠りになられたようですね」
メイド「少し…休みますか」
81: 1:2012/3/3(土) 22:04:22 ID:Eck057iku.
メイド「・・・」スースー
メイド「・・・気配」
メイド「何者ですか!!」
バタン!!
男「うおっ!?」
メイド「ご主人様!?」
男「おま…押さえつけるなよ」
メイド「も、申し訳ありません!!」
男「(あ、慌てた顔可愛いな)」
メイド「な、何か御用でしょうか?」
男「とりあえずこの体制なんとかしない?押し倒されてるみたいなんだけど…」
メイド「す、すいません!!」
82: 1:2012/3/3(土) 22:09:03 ID:rxns9WfAOs
メイド「それで…どういったご用件でしょうか?」
男「いや…珍しく朝なのにお前が起こしにこないから気になってな」
メイド「え?」
メイド「(っ!?もう朝!?)」
メイド「・・・メイド、失格ですね」
男「いや、そんな真剣に捉えるなよ」
メイド「そうは言われましても、私のミスのせいでご主人様が遅刻なさったら…」
男「今日は起きれたし、いいだろそれで」
メイド「しかし…」
男「人間なんだから誰だって失敗はある…完璧な奴なんていないんだ」
メイド「申し訳ありません」
83: 1:2012/3/3(土) 22:13:19 ID:Eck057iku.
男「それに俺としてあまり損はなく、寧ろ得した気分だしな」
メイド「?」
男「滅多に見れないお前の寝姿や寝顔も見れたし」
メイド「っ!!」
男「カメラに抑えとくべきだったかな…あれは」
メイド「・・・そういうご主人様も随分と早起きなされましたが、一体どういう風の吹き回しですか?まさか、私の夢でも見たんですか?」
男「そうだな」
メイド「え」スス
男「なんで引くんだよ!?」
84: 1:2012/3/3(土) 22:18:51 ID:rxns9WfAOs
男「そんな変な意味じゃなくて、子供の頃の夢だっつの!!」
メイド「子供?」
男「ほら、俺が小さい頃にお前に遊んでもらってただろ?そんときのやつ」
メイド「・・・そうでしたか」
男「そうだよ、大体お前で興奮なんてするわけ…」
メイド「?」
男「・・・無いって言い切れない自分が悲しいな」
メイド「朝から変人度に磨きがかかってますね」
85: 1:2012/3/3(土) 22:28:22 ID:Eck057iku.
男「しかし、お前が気づかないなんて珍しいよな…そんなに爆睡してたのか?」
メイド「ご主人様の影があまりにも薄過ぎて認識が遅れました」
男「ぶっ飛ばすぞ?」
メイド「嘘です。疲れていたみたいです」
男「そっか…昨日は俺のために一日中ついててくれてたんだろ?」
メイド「何故それを?」
男「昨日メイド長さんから聞いた」
メイド「・・・ああ」
86: 1:2012/3/3(土) 22:35:12 ID:Eck057iku.
男「とにかく、今日は休め」
メイド「そういうわけには参りません、また昨日のような襲撃者が来ないとは限らないので」
男「俺なら大丈夫だって」
メイド「そういって昨日小鹿のようなプルプル加減を発揮したのはどこの誰ですか?」
男「う…と、とにかく!!休め!!」
メイド「お断りします」
男「じゃあ命令、今日は屋敷で休め」
メイド「くっ!!卑怯です!!」
男「とにかく命令!!じゃ、行ってきます!!」
87: 1(投下終了):2012/3/3(土) 23:45:58 ID:7wr.oJxR/c
メイド「く…迂闊でした…」
メイド「ご主人様の命令は絶対という弱点を突かれました…」
メイド「命令違反は減給…いえ、下手したら解雇」
メイド「減給はともかく…解雇だけは…そうだ!!」
メイド「ご主人様は私の変装を一瞬気づかなかった…つまり変装に力を入れれば!!」
メイド長「お止めなさい」
メイド「!!」
メイド長「貴女は力んだら失敗するじゃないですか、昔みたいに」
メイド「ぐっ…!!」
メイド長「大人しく男様のご命令を聞いてなさいな」
メイド「・・・わかりました」
メイド長「男様の警護には別の者を当たらせます」
88: 1:2012/3/4(日) 13:35:53 ID:2SudqHvQ.s
〜〜〜学校〜〜〜
男「うーん…ああは言った手前引き下がれないけど…」
男「昨日の一件以来妙に周りが気になるし…」
男「見られてないとこんなに不安なのか…」
友「よう男」ポン
男「のわあああ!?」
友「うおおおお!?」
男「お、おおおお前か!!びっくりさせんなよ!!」
友「びっくりしたのはこっちだ!!いきなり奇声あげやがって!!」
89: 1:2012/3/4(日) 13:41:08 ID:pWE5oakQ0w
友「朝からどうした?ビクビクしてっけど」
男「し、してねーよ」
友「足、震えてんぞ」
男「誰が産まれたての小鹿だ!!」
友「?」
男「あ、悪い…」
友「よくわかんねーけど…教室いこうぜ」
男「ああ」
90: 1:2012/3/4(日) 14:27:51 ID:2SudqHvQ.s
友「今日はどうする?」
男「俺、今日は家の用事で早く帰んなきゃいけないんだ」
友「家族が病気か?」
男「まあ…それもある」
友「ふーん、まあいいけどな、俺もあんま居残れねーし」
男「珍しいな、お前が残らないなんて」
友「何を隠そう…今日は作戦の実行日だからなぁ!!」
男「作戦?」
91: 1:2012/3/4(日) 14:30:43 ID:pWE5oakQ0w
友「お前…もう忘れたのかよ…」
男「・・・ああ、先生にお近づき作戦?」
友「なっ!?違っ!!」
男「ま、頑張れよ」
友「いや、そうじゃな…」
先生「二人とも〜早く入らないと遅刻にしちゃいますよ〜」
男「は〜い」
友「は、はい!!」
92: 1:2012/3/4(日) 14:39:48 ID:2SudqHvQ.s
〜〜〜授業中〜〜〜
先生「その時、Aの心中はBへの心配でいっぱいだったのです。ですがCの心中から言えばAには嫉妬しか沸き上がらず、この事をある程度理解しているBは楽観的に見ている事がわかります」
男「先生って違う授業も兼任してるけど…毎回内容がオリジナルが多いよな」
友「そのくせ簡単だもんな〜」カリカリ
男「何してんだ?」
友「塾で出された課題、今日の作戦に使おうと思って」
男「やらない方がいいんじゃないのか?」
友「挑戦したけど駄目だった雰囲気を出したいんだよ」
男「・・・そうか」
先生「そこ二人〜ちゃんと聞いてくださ〜い」
93: 1:2012/3/4(日) 15:08:20 ID:o72b0oGpnA
〜〜〜昼休み〜〜〜
先生「先生はね、新しい教育システムを導入したいと思ってるの」
先生「でも学校だと出来る事は決まってるし、三年間という短い期間にどれだけのことをまなばせられるかに教師の力量が問われるのね」
先生「でも君達はもう三年生で卒業も目標に入ってるでしょ?」
先生「やっぱりこの高校をでてよかったっていう教育をしたいと私は思うわけですよ」
男「・・・」ゴクゴク
先生「そこで、学年成績優秀者の男君に聞きたいなぁ…って」
男「お、この卵焼き美味しい」
先生「無視ですか!?」
94: 1:2012/3/4(日) 15:15:47 ID:o72b0oGpnA
男「んなもん、先生のやりたいようにやればいいじゃないですか」
先生「あう…それはそうだけど…」
男「そもそも学生なんて大半はそういう勉学が嫌いなものですし、中にはその勉学を利用して良からぬ事を企む輩もいますし」
友「ギクッ!!」
男「特に先生はまんまはまりそうなタイプなんで」
友「ギクッギクッ!?」
男「それに生徒に意見を求めるのはどうかと思いますよ、先生には先生なりの教育方法があるはずですし」
先生「私の…教育方法」
男「少なくとも今の先生のやり方は俺は好きですよ(簡単だし)」
先生「ふふ、ありがとう」
友「オノレオトコ、オレハァクサマヲヌッコロス」
男「やめろ」
95: 1:2012/3/4(日) 15:20:25 ID:natgQ1jqzA
男「時に先生、友がわからない問題があるそうで」
友「!!」
先生「どれどれ」
友「こ、これです!!(Gj男!!)」
男「(ま、頑張れよ)」
先生「ここはね、この公式をこう当てはめて…」
友「いまいち分かりにくいですね〜(キター!!)」
先生「そうね〜じゃあこれをこうして…」
友「先生、もっと時間があってゆっくりした時にでも…」
先生「そうだね…じっくり説明しないと」
友「じ、じゃあ!!放課後n…」
先生「時間が空いたら教えてあげるね」ニコ
友「・・・へ?」
96: 1:2012/3/4(日) 15:29:23 ID:o72b0oGpnA
友「へ…いや…え?」
先生「先生これから成績会議とかでかなり多忙になっちゃうの…だからなんとか時間をつくるから…ね」
友「・・・はい」
先生「ごめんね〜友君」
友「ハハハ、ダイジョウブデスヨ、ボカァマチマスカラ」
男「駄目だなこりゃ」
97: 1:2012/3/4(日) 17:35:57 ID:AeHidzNwG.
〜〜〜放課後〜〜〜
男「さて…どうするかな〜」
男「メイドが早く帰ってこいって言ってるし…帰るかな」
「そこの君」
男「?」
「男君…だね?」
男「…誰だ?」
「安心してくれ、君の味方さ」
「ここで話すにはあれだから、あのカフェに入ろう。ついてきてくれるかい?」
男「・・・少しだけなら」
「ありがとう、いこうか」
男「(悪いメイド…ちょっとこの人が気になる)」
98: 1:2012/3/4(日) 17:39:57 ID:9sGKXaBDYg
〜〜〜カフェ〜〜〜
「カプチーノを」
男「カフェオレで」
店員「かしこまりました〜」
「ほう、カフェオレをたしなむのかい、お父さんにそっくりだね」
男「父さんを知ってるんですか?」
「これは失礼、私としたことが紹介が遅れてしまった」
「私はこういう者だ」
男「菅野コンツェルン代表取締役 菅野大地」
男「菅野コンツェルンって、あの菅野コンツェルン!?」
菅野「その通り、自分でいうのもなんだが代表企業の一つだと自負しているよ」
99: 1:2012/3/4(日) 17:45:55 ID:AeHidzNwG.
男「そんなお偉いさんがなんで俺なんかに…」
菅野「君のお父さんには日頃お世話になっているし、投資もしてるからね」
菅野「これは部下から聞いたんだが…昨日君は襲われたそうだね…」
男「っ!?何故それを…」
菅野「しっ」
店員「カプチーノとカフェオレお待たせしました〜」
菅野「ありがとう」
菅野「話を戻そう、その件で君に色々聞きたい事があってね…」
男「・・・」
菅野「私なら君に何か力になれるかもしれない、それに君のお父さんには少なからず恩がある。是非恩返しをさせてくれないか?」
男「・・・わかりました」
男「昨日・・・」
100: 1:2012/3/4(日) 17:49:52 ID:9sGKXaBDYg
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド「・・・遅い」
メイド「やっぱり迎えに!!」ガチャ
メイド長「この期に及んでまだ逃げ出すつもりですか?」
メイド「くっ!!」
メイド長「解雇されてもいいんですか?」
メイド「それは…!!」
メイド長「貴女が男様のお側にいたいという気持ちはよくわかります。しかし、命令は絶対です」
メイド「・・・」
メイド長「と、言いたい所ですが…行きなさい」
メイド「!!」
メイド長「先程、監視のメイドから男様が菅野大地と接触したとの情報がはいりました」
メイド「菅野…大地!?」
101: 1:2012/3/4(日) 17:54:29 ID:9sGKXaBDYg
メイド長「まあ、十中八九菅野コンツェルンの代表取締役でしょうね」
メイド「何故それで私が?」
メイド長「菅野大地…あの男は信用なりません」
メイド長「旦那様は信頼の置ける人物だと仰ってますし、お二人の関係も良好」
メイド長「しかし…それが綺麗過ぎる」
メイド長「菅野は確実に旦那様を利用してきます。そして男様はその道具」
メイド「!!」
メイド長「くれぐれも油断はしないように」
メイド「はい!!」
102: 1:2012/3/4(日) 17:59:42 ID:9sGKXaBDYg
〜〜〜カフェ〜〜
男「・・・というわけです」
菅野「ふむ…」
菅野「察するにその襲ってきた中年は一般人だろうな」
男「そうなんですか?」
菅野「ああ、腕に自信があるなら路地に追い詰めるように動くはずだ、まあ君が路地に突っ込んだこともあるが」
男「・・・」
菅野「そして、君の話を聞く限り…その中年は金で雇われたか…もしくは薬か」
男「薬?」
菅野「様子がおかしかったのだろう?恐らく薬を服用したことによる一時的な恍惚状態、最近の言葉でラリってる、と言うのかな?」
男「ああ…」
103: 1:2012/3/4(日) 18:05:08 ID:AeHidzNwG.
菅野「だが…金か薬かである程度絞れるな…」
男「え?」
菅野「金の場合、資産があまり少ない企業がとりそうな手段だが、自分の資産額を隠す為にあえて一般中年を雇ったという二つの過程がある」
菅野「しかし、薬の場合あまりにもローリスクハイリターン、用が済んだら捨てればいいし、役目を果たせなくてめ捨てる」
菅野「薬は意外に高額だが、その分取得できる企業も少ない…さらに大っぴらには売買出来ないから自然と水面下での売買となる」
菅野「そんな汚い真似が出来るのは…数社しかない」
104: 1:2012/3/4(日) 18:14:17 ID:AeHidzNwG.
菅野「男君、もしよかったらでいいから、私の部下に君を警護させてくれ」
男「・・・」
菅野「・・・まだ信用はしきれてないかい?」
男「少し…」
菅野「わかった…」
菅野「一つだけいいことを教えてあげよう…」
男「?」
菅野「私達は今囲まれている」
男「!?」
105: 1:2012/3/4(日) 18:18:54 ID:9sGKXaBDYg
菅野「意識しないで、警戒してるのがバレるからね」
男「…いつ気づいたんですか?」
菅野「最初から…かな、こういう立場上敏感なんだ」
男「根拠は?」
菅野「そうだね、例えば向かいの席にいる男性」
菅野「一件誰かと連絡しながら他愛もない会話をしてるように聞こえるけど…会話の節目に用語が聞こえる」
菅野「恐らく仲間をあつめてるんだろうね…ちなみに私達が入ってから入店してきた、二人組もグルだ」
男「つまり…三人」
菅野「向かいに一人、後ろのカウンターに二人だね」
106: 1:2012/3/4(日) 18:21:14 ID:AeHidzNwG.
男「この会話は?」
菅野「恐らく聞こえてないよ、聞こえてたらなんらかのアクションを出すはずだ」
男「冷静ですね」
菅野「物事には柔軟に対処しなくては…じゃあいくよ?」
男「いくって…何に?」
菅野「もちろん、会計にさ」
男性「!!」
二人組「!!」
107: 1:2012/3/4(日) 20:15:32 ID:/aRvBdX2pI
男「(会計の部分だけ強く言ったって事は…)」
菅野「…そんなに構えなくてもいいよ」ボソ
男「え?」
菅野「頼れる味方の登場だ」
男性「菅野大地!!男!!覚悟!!」バッ
男「っ!!」
メイド「ご主人様!!」
バキッ!!
男性「ぐあっ!!」ドサッ
男「メイド!?」
菅野「beautiful」
108: 1:2012/3/4(日) 20:19:42 ID:MWknQI/4i.
メイド「ご無事ですか!?ご主人様!!」
男「なんでお前ここに!?」
メイド「申し訳ありません…しかし、今はこの状況をどうにかするのが先決です」
男「・・・」
二人組A「動くな」カチャ
二人組B「少しでも動いたら…撃つわよ」
男「け、拳銃!!」
メイド「(ご主人様だけはなんとしてもお守りしなければ…)」
菅野「・・・」ツカツカ
男「菅野さん!?」
109: 1:2012/3/4(日) 21:37:57 ID:MWknQI/4i.
菅野「なるほど…これはまずいですね…と、言って欲しいですか?」
二人組A「何!?」
菅野「つまり…こういう事です」
パチン
ガタガタ、ガシャ、ジャコン!!
二人組「!?」
男「特殊工作員!?」
菅野「貴方達は既に袋の鼠というわけです…加えて」
警察官「警察だ!!銃を捨てろ!!」
男「警察!?なんで!?」
菅野「予め外の部下に手配させておきました…さあ、無駄な抵抗はやめて下さい」ニコ
110: 1:2012/3/4(日) 21:42:08 ID:MWknQI/4i.
菅野「因みにあの警察も私の部下です」ヒソヒソ
男「!?」
二人組A「くそ…」
二人組B「ここまでのようね…」
菅野「その二人を連れていって下さい」
警察官「はい」
菅野「なんとかやり過ごせましたね…お二人とも、屋敷までお送りいたします」
男「え!?いや…」
メイド「それではお願いします」
男「メイド!?」
菅野「かしこまりました、車へ」
111: 1(投下終了):2012/3/4(日) 21:48:00 ID:MWknQI/4i.
菅野「種明かしをすると、あのファミレスは私の寝かしていた店でね」
男「だからあんなに落ち着いてたんですか」
菅野「備えあれば憂いなしと言うし、部下を置いておいたからね」
菅野「とにかく、今回の一件もあります。私に出来る事ならなんでもお申し付け下さい」
菅野「必ず君を守ってみせる」
男「あ、ありがとうございます」
メイド「・・・」
112: 1:2012/3/5(月) 14:32:40 ID:R.vx/UJ16E
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド長「お帰りなさいませ」
男「ああ…ただいま」
メイド長「本日は少々遅くなりましたが、どうなさいました?」
男「・・・別に」
メイド長「そうですか」
男「メイド」
メイド「・・・はい」
男「後で、部屋に来い」
メイド「かしこまりました」
113: 1:2012/3/5(月) 14:38:28 ID:keeuXLFMzw
メイド「・・・」
メイド長「不安ですか?」
メイド「・・・ご主人様の部屋に行ってきます」
メイド長「行かせた方としてはかなり罪悪感ですね」
メイド長「男様のご決断を待ちますか…」
114: 1:2012/3/5(月) 18:47:07 ID:natgQ1jqzA
〜〜〜男の寝室〜〜〜
メイド「失礼します」
男「おう、入れ」
メイド「・・・」
男「とりあえず座ってくんない?」
メイド「それはできま…」
男「座れ、また命令違反するつもりか?」
メイド「・・・はい」
男「今日さ、俺は屋敷で待ってるようにって言ったよね?」
メイド「・・・」
男「助けてくれた事は凄く感謝してるけど…屋敷にいててくれよ」
メイド「申し訳…ありません」
115: 1:2012/3/5(月) 18:59:33 ID:EuhTDj6Ga6
男「お前には昨日色々世話になったし、あんなこともあったから心配するのはわかるけどさ…」
メイド「・・・私は、ご主人様のメイドです」
メイド「ご主人様の命令は絶対ですが…ご主人様の命をお守りするのも私の仕事です」
男「・・・」
メイド「ですから…いかなる罰でもお受けいたします…ですが、どうか解雇だけは!!」
男「俺はさ…お前を解雇する気はないし…ただお前が屋敷にいて帰りを待ってくれるだけでいいんだよ…」
男「もしもお前がいなくなったら…って考えたらさ…怖いんだよ…」
メイド「ご主人様…」
116: 1:2012/3/5(月) 19:08:31 ID:IkYx9owoHI
メイド長「自然に臭い台詞を吐くのは旦那様譲りなんですかね」
メイド「!?」
男「メイド長さん!?」
メイド長「男様、このままではメイドが可哀想なので二、三点補足をしても?」
男「ど、どうぞ」
メイド長「まず、メイドを男様の元に向かうよう指示したのは私ですので、お叱りになるなら私に」
メイド長「それと、メイド長を任せられた身として屋敷内のメイドに指示が出来る権利をいただきました」
男「でも…俺はメイドに屋敷から出るなって命令を」
メイド長「私はメイドを屋敷内から出すなと指示はされてませんので」
男「あっ…」
117: 1:2012/3/5(月) 19:42:47 ID:FAS1GetzUI
メイド長「まあ、そういうわけですから、今後彼女をどうしても屋敷から出したくない場合は私にもお申し付けすると確実ですわよ」ニコ
メイド「・・・」
男「別に…そんなことどうだっていいんだよ」
男「ただ…メイドが無事ならそれで…」ボソ
メイド長「因みに男様」
男「ん?」
メイド長「先程メイドがいなくなったらと仰られてましたが…それはメイドも同じですよ」
メイド長「男様がいなくなられたら…多分彼女は」
男「父さんがいるから働き口には困らないだろ、対して損害はな…」
メイド長「それは…」
メイド「違います」
118: 1:2012/3/5(月) 20:14:33 ID:iVakDA.HWg
メイド「私はご主人様が小さい頃からずっとお仕えしております」
メイド「ご主人様の存在こそが私の生きる意味といっても過言ではありません」
男「んな、大袈裟な」
メイド長「あら、私も旦那様が生きる意味ですが?」
男「へ!?」
メイド「私はご主人様だけが全てなのです。ご主人様がいらっしゃって…お世話をさせていただければもう何も望まないのです」
男「・・・」
119: 1:2012/3/5(月) 23:09:12 ID:yy8uT.WIIA
メイド長「お互いいい感じに惚気たところで」
メイド「誰が惚気ましたか!!」
メイド長「男様、申し訳ありませんが…今日、菅野大地に接触なさいましたね?」
男「あ…うん」
メイド長「差し支えなければ、お話いただいてもよろしいですか?」
男「ああ…構わないですけど…」
男「一言で表すなら用意周到って人でしたね」
男「どこにでも部下を忍ばせて、自分の身の安全を確保して…俺やメイドまで守ってくれて」
メイド「私は別に守られなくても大丈夫でした」
男「あほ、相手は銃を持ってんだぞ?」
メイド「あの状況でも対処は可能でした」
120: 1:2012/3/5(月) 23:16:34 ID:yy8uT.WIIA
メイド長「話が拗れるのでメイドは変な対抗心を燃やさないで下さい」
メイド「なっ!?」
メイド長「嫉妬は見苦しいですよ」
メイド「誰が嫉妬なんか!!」
メイド長「話を戻しましょう、他に気になる点はございましたか?」
男「特に無かったですよ」
メイド長「ありがとうございます…私はお邪魔みたいですし、後はごゆっくり」
バタン
121: 1(投下終了):2012/3/5(月) 23:28:26 ID:yy8uT.WIIA
男「・・・」
メイド「・・・」
男「とにかく…あれだ、うん」
男「お前とは付き合い長いし、ただのメイドじゃなくて、こう…信頼出来るくらいっていうか…よくわかんねーな…」
男「頭の中、ゴチャゴチャだな…」
メイド「ご主人様、一度お休みになられたほうがいいかと」
男「そうだな…」
男「なぁ…その…」
メイド「?」
男「俺が眠るまで…ついててくれるか?」
メイド「・・・かしこまりました、ご主人様」ニコ
122: 名無しさん@読者の声:2012/3/6(火) 03:19:38 ID:sy4TdTqfb6
こういうの好きだわ
っC
123: 1:2012/3/6(火) 12:05:23 ID:mPJ5aJO1E2
>>122
メイド「支援感謝でございます」
メイド「今のシリアスムードからギャグやラブコメをちょいちょい挟みますby作者だそうです」
男「雰囲気ぶち壊しにも程があるだろ!?」
124: 1:2012/3/6(火) 12:28:51 ID:702jk76dIA
〜〜メイド控え室〜〜
ガチャ
メイド「ご主人様は無事にお眠りになられました」
メイド長「ご苦労様」
メイド「・・・」ストッ
メイド長「どう思います?」
メイド「菅野がご主人様に接触したのは偶然か必然か…ですか?」
メイド長「貴女はどう思います?」
メイド「直に会った感想を言うならば…野心溢れる人ですね」
メイド長「それはどういった意味合いで?」
メイド「良くも取れるし、悪くも取れます」
メイド長「そうですか」
125: 1:2012/3/6(火) 12:33:19 ID:rTaa1UodTg
メイド「メイド長は菅野と直接面識は?」
メイド長「一度だけ、といっても旦那様の影にいましたからあまり記憶に残してないとは思いますが」
メイド「旦那様は菅野の会社には投資なさってるんですよね」
メイド長「ええ、旦那様からはいつも彼は信頼のおける人物だと聞かされています」
メイド「・・・私はそんな風には見えませんでした」
父「彼は信頼の出来る人だよ」モグモグ
メイド長「旦那様!?」
126: 1:2012/3/6(火) 12:37:30 ID:tAbVF91eFE
メイド「いつから?」
父「廊下歩いてたら菅野君の名前が聞こえてきて忍び込んでみたらバッチリ」
父「彼はあの年で会社を任せられる程の優秀な人物だ、更に自分の仕事にも誇りを持っ…うぐ」
父「の、喉にお菓子が詰まった…お、お茶…」
メイド長「どうぞ」
父「ごくごく…ぷはー」
父「とまあ、彼は業績面から言ったら優秀だけど…人間性としては信頼してはないかな…」
父「その辺はメイドさんの観察力が正しいと思うよ」
127: 1:2012/3/6(火) 12:42:32 ID:VOJH1gSJ3U
メイド「旦那様は菅野の人柄に感銘を受け投資したのでは?」
父「違うよ、純粋に菅野君の作る商品や掲げる理想が皆を幸せに出来るからと思ったからさ」
父「もちろん菅野君自信も優秀な人物だよ、ただ…今の地位にのしあがるために使った手段を考えたら…ね」
父「それでも僕は菅野君の会社を支援している。少なくとも菅野君の作る商品はなんらかで社会に貢献しているからね」
父「男君は?」
メイド「お休みになられております」
父「そっか…」
父「男君には頼りない父親を見せないとね」
父「彼にはこの陰謀渦巻く世界はまだ早すぎる」
128: 1:2012/3/6(火) 12:44:39 ID:ZtKcLQrvRI
父「ところで明日って休日だよね?」
メイド長「はい、旦那様がお休みを取られている日です」
父「じゃあさ、皆でどっかいかない?」
メイド「構いませんが…どちらに?」
父「それは僕が決めるよ」
父「男君来てくれるかな〜」
メイド「来てくださいますよ…ご主人様なら」
父「うん」
129: 1:2012/3/6(火) 14:16:47 ID:bGFacmblSk
〜〜〜翌日〜〜〜
男「ふわぁ〜ねみぃ…」
男「父さんめ…いきなり朝早く起きろーだなんて、何考えてんだあの中年」
男「とにかく話だけ聞いてさっさと寝…」
父「[壁]_-)」
男「・・・よし!!寝るか!!」
父「突っ込んでー!!」ズサー
男「なんかきた!?」
父「なんかって何!?」
130: 1:2012/3/6(火) 14:19:50 ID:s34UTNp0wM
男「残念だが俺は壁からまるで恋する乙女みたいに遠慮がちに覗く父親なんて知らないな」
父「分かりやすい説明ありがとう」
男「で?なんだよ」
父「遊園地いこ!!」
男「・・・そんな小学生みたいに目をキラキラさせなくてもいいだろ…」
父「遊園地!!」
男「なんだこのオッサン」
父「えー、男君こないの〜?」
男「知らん、寝る」
131: 1:2012/3/6(火) 14:54:12 ID:qfgXbiLCSo
父「いいよーだ、屋敷のメイドさん達全員引き連れていくもんね〜」
男「はいはい、いってら…え?」
男「いやいやいやいや!!その間どうするんだよ!?職務に勤しむ人もいるだろ!!」
父「あ…」
男「あんた馬鹿だろ、ていうかメイドもか?」
父「うん、メイドさんも連れてくよ」
男「え…」
父「何〜?ひょっとして焼きもち焼いてるの〜?」ニヤニヤ
男「ち、違っ!!」
132: 1:2012/3/6(火) 14:56:24 ID:1buzyVW/1k
男「そ、それに!俺が命令すれば…」
メイド「申し訳ありませんご主人様」
男「のわあ!!」
メイド「本日は旦那様とメイド長からのお二方から命令されてまして」
父「・・・」ニヤニヤ
男「くっ…わかったよ!!いくよ!!行けばいいんだろ!!」
父「さっすが、話が分かるぅ!!」
133: 1:2012/3/6(火) 21:02:54 ID:PtH21cG2bY
男「で、結局誰が行くんだよ」
父「僕と男君とメイド長さんとメイドさん」
男「ふーん…四人か…」
父「Wデートだね」ニヤニヤ
男「埋まれ」
男「大体、メイドとデートなんて…」
メイド「・・・」ジー
男「う…デ、デートなんて…」
男「い、いいんじゃねーの…」
メイド「ふふ」
メイド長「(完璧に天然ですわね)」
父「流石僕の息子、天然さは群を抜いているね」
134: 1:2012/3/6(火) 21:08:20 ID:ResPR8T8fs
〜〜〜遊園地入口〜〜〜
男「なあ、父さん」
父「何かな?」
男「2つばかし聞いていいか?」
父「いいよ〜」
男「なんでスーツなの?」
父「似合ってるだろ?」
男「普通遊園地にスーツで来る人はいねーよ」
男「二つ目、なんで自主集合なの?皆で車でくればよかったじゃん」
父「女の子がおめかしして来るのを待つのもオツなもんだよ」
男「爺くさ…」
「「お待たせしました」」
135: 1:2012/3/6(火) 21:11:15 ID:ResPR8T8fs
男「ああ…来た…」
メイド長「どうでしょうか?久しぶりに袖を通しましたので」
父「おお〜」
男「いや…だからなんでスーツ?」
メイド長「ペアルック、でございます」
男「あほかぁ!!んなペアルックどこにもないわ!!」
父「ほらほら、メイド長さんの感想よりメイドさんの感想を言ってあげたら〜?」
男「わ、わかってるよ!!」
136: 1:2012/3/6(火) 21:16:08 ID:ResPR8T8fs
メイド「・・・」
男「あ…えっと…」
メイド「おかしいですか?」
男「いや!!そうじゃなくて!!」
男「メイドはなんとなく緑が似合いそうだなーって思ってたから…ピンクも可愛いけど」
メイド「ありがとうございます」
男「・・・うん、似合ってる」
メイド「ご主人様さえよろしければ…」
メイド「機会があれば私の服を見繕っていただきたいです」
男「え!?俺センスないよ?」
メイド「大丈夫です」
メイド「ご主人様がお選びになられたものなら…なんでもいいです」ニコ
男「う、うん…」
父「(青春だねぇ…)」
メイド長「(惚気てますねぇ…)」
137: 1:2012/3/6(火) 21:19:55 ID:ResPR8T8fs
父「さて…どう回るかだけど…」
メイド長「・・・」コクン
父「あー、ちょうどよく四人だなー、ラッキーだなー」
男「なんで棒読み?」
父「やっぱりここは若者同士が組むのがベストだし、いいよねー」
メイド長「異論ありません」
男「いや…ちょ」
父「じゃ、僕はメイド長さんと回るから」
父「ごゆっくりぃ!!」
タタタタタタタ
男「・・・いっちまいやがった」
男「俺達もいくか?」
メイド「はい」
138: 1(投下終了):2012/3/6(火) 23:50:06 ID:yy8uT.WIIA
男「(さて…どうするかな…)」
男「(普段ならまずは…ベンチを探すか飲み物だけど)」
男「(今はメイドがいるし…っていうか…)」
男「これ…普通にデートじゃね?」
メイド「?」
男「(え!?てか、俺デートなんかしたことないしましてや女の子と二人で出掛けた事が無いしそもそもどういう風に回っていいのかすらわからん!!)」
男「どうしよう…」
メイド「・・・」
139: 1:2012/3/7(水) 14:19:49 ID:/Tggbgnx9Q
メイド「ご主人様」
男「はい!?」
メイド「ひょっとして…迷ってらっしゃるのですか?」
男「な、なななな何が!?」
メイド「私の事はお気になさらず、ご主人様の行きたい場所に…」
男「だ、大丈夫!!大丈夫!!行きたい所が多すぎるだけだから!!」
メイド「ご主人様…無理をなさらないでください」
男「べ、べべ別に無理なんかしてないし?」
メイド「ご主人様はごまかす時、必ず右手の中指が泳ぐんです」
男「マジで!?」
メイド「嘘です」
男「・・・」
140: 1:2012/3/7(水) 14:25:53 ID:0rQfS4Ge.2
メイド「本来なら…私はこんな場所にいる事は許されず、旦那様の計らいでご主人様と一緒にいられるのです…」
男「・・・」
メイド「私はご主人様の行きたい場所に行きたいです」
男「・・・無表情じゃなけりゃあな」
男「ま、そうだな…下手にかっこつけず俺らしくいきゃいいか」
男「言っとくが、期待するなよ?」
メイド「かしこまりました、ご主人様」
男「じゃ、いくか」
メイド「はい」
141: 1:2012/3/7(水) 19:37:43 ID:S00oMycDV2
男「ほら、メロンソーダでよかったか?」
メイド「お飲み物なら私が取りにいきましたのに…」
男「いいよ別に」
男「・・・」ゴクゴク
メイド「アトラクションに乗りに行かれないのですか?」
男「んー、俺はあんまし遊園地に来てアトラクションに率先して乗りにいくっていうタイプじゃないからな…」
メイド「そうでしたか」
男「退屈ならなんか乗りにいくか?」
メイド「ご心配なく、ご主人様と一緒ならどこにだって」
男「そうか…」
142: 1:2012/3/7(水) 20:01:18 ID:2SudqHvQ.s
メイド「・・・」
男「どうした?考え事か?」
メイド「この状況…周りから見れば所謂カップルに見られるんでしょうか…」
男「ああ…まあ、そうだな」
メイド「おかしく…ないでしょうか?」
男「全然、メイドみたいな美人と歩ける男は幸せだな」
メイド「ご主人様は…今幸せなんですか?」
男「俺?」
男「俺はいつもメイドといるしな…まあ、違う服装のメイドを見れて楽しい、かな」
メイド「・・・」
143: 1:2012/3/7(水) 20:10:31 ID:bNTsnZ0dPc
男「で、カップルどうのがなんだって?」
メイド「いえ…でしたらご主人様とお呼びするのは周りに違和感を与えるのではと思いまして」
男「まあ…確かにな」
男「下の名前で呼んでくれるのか?」
メイド「ご主人様さえよければ…」
男「いんじゃね?」
メイド「では…」
メイド「男…さん」
144: 1:2012/3/7(水) 20:18:27 ID:57iSvIh5/Y
男「・・・」
メイド「へ、変でしたか?」
男「いや、全然!」
男「なんかこう…新鮮だなぁ…って」
メイド「そう…ですか」
メイド「・・・」
メイド長「あの子…完璧に照れてますわね」コソコソ
父「若いっていいねぇ…」
145: 1:2012/3/7(水) 22:40:18 ID:vE6LRsgqDc
メイド「ご主じ…男さんはどのようなアトラクションが好きなんですか?」
男「んー、まあ酔わない奴かな」
男「だからメリーゴーランドとか観覧車とかゆっくりしたやつ、後は歩くやつとかだな」
メイド「そうですか…」
男「だから…見える範囲でいったら…」
男「お化け屋敷…か」
メイド「お化け屋敷…ですか」
146: 1:2012/3/7(水) 22:49:05 ID:vE6LRsgqDc
メイド長「あ」
父「どうしたの?」
メイド長「彼女、お化け屋敷とか、そういった類いが苦手なんですよ」
父「そりゃ意外」
メイド長「小さい頃は怖い話を聞くとよく布団にくるまってましたわ」
父「なにそれ可愛い」
メイド長「男様はエスコート出来ますかしら…」
父「男君なら大丈夫だよ!」
父「なんたってメイドさんのことをよくわかってるからね」
147: 1(投下終了):2012/3/7(水) 23:09:08 ID:X70BnWGue.
〜〜〜お化け屋敷〜〜〜
男「戦慄!!恐怖の四ッ谷怪談・・・だとさ」
メイド「・・・」
男「メイド?」
メイド「な、何か!?」
男「いや…顔色悪いぞ?」
メイド「そ、そんなことありませんよ!!」
男「やめとくか?」
メイド「いきます!!いきますよ!!」
男「?」
148: 1:2012/3/8(木) 17:25:29 ID:ox0A5DkmEo
「一枚…二枚…」
男「番町皿屋敷か…まあベタだな」
メイド「・・・」ビクビク
男「どーせ横からいきなりだろ」
「一枚足りない…それは」
ガラッ!!
「お前だぁぁぁ!!」
男「ほらな」
メイド「ひぃ!!」
男「しっかし…暗くてよく見えねーな…おいメイド、大丈夫か?」
メイド「だ、だ、大丈夫です」
男「ん?ひょっとして…怖いのか?」
メイド「!?」
149: 1:2012/3/8(木) 17:40:23 ID:z89kPeOG5.
メイド「そんなことありませんよ!!」
男「・・・」グイ
メイド「あ!ちょ…」
男「おもいっきり震えてんじゃねーか…」
メイド「っ!!」
男「ほら、手」
メイド「お、お気遣いなく!!」
男「年上とはいえ、女の子が怖がってるのに手を差しのべないのは男として失格だろ」
男「今は誰も見てないんだから」
メイド「命令…ですか?」
男「じゃあそれで」
メイド「かしこまりました」
150: 1:2012/3/8(木) 17:44:47 ID:9Wlxga5cBI
男「本当に年上なのかねぇ」
メイド「六歳は上です」
男「身長変わらない上に童顔だからな…」
メイド「くっ…」
男「・・・」
メイド「なんですか?いきなり押し黙って」
男「いや…」
男「(会話してる時は意識しなかったけど…手、柔らかいな…)」
男「(なんかこうしてるとマジでカップルなんだが…後はこいつが腕に引っ付くがくれば…流石にそれはないか…)」
ピシャーン!!
メイド「ひゃん!!」ヒシッ
男「マジかよ…」
151: 1:2012/3/8(木) 17:52:26 ID:dyp/C3Y4Zs
父「今頃中はどうなってるのかなぁ…」
メイド長「旦那様、あれを」
父「わかってるよ」
メイド長「あれは…菅野グループに敵対している…」
父「うん、川越グループだね」
メイド長「男様を狙いに来たのでしょうか?」
父「うーん、多分違うね」
父「ここは菅野君の経営する遊園地だから敵場視察じゃない?」
メイド長「そうでしょうか…」
父「なんにせよ、警戒はするけどね」
メイド長「かしこまりました」
152: 1:2012/3/8(木) 18:03:53 ID:0.nv95k4VE
男「えーと…ここを右に曲がると」
ケタケタケタケタケタケタ
男「うは、定番の骸骨」
メイド「・・・」フルフル
男「うーん、男としては非常に嬉しいシチュエーションなんだが…身内だしな…」
男「おい、メイド」
メイド「なん…ですか?」
男「(涙目とか反則過ぎるだろ!!)ああ、もうちょいでゴールみたいだから…我慢してな?」
メイド「大丈夫…です」
男「(なんかもう身内とかどうでもいいや…)」
153: 1:2012/3/8(木) 18:11:13 ID:9VL8F4gDNU
男「・・・よし!!ゴール!!」
メイド「・・・」
男「お疲れ、メイド」
メイド「はい…」
男「次は怖くないやつにするからさ」
メイド「・・・」コクン
男「これからどうす…ん?メール?」
父『そろそろお昼だから東レストランに集合ー!!(`・ω・´)』
男「・・・」
男『了解、いい年こいたオッサンなんだから顔文字は控えろよ』
父『(´・ω・`)』
男「顔文字止めろって言ってんだろがー!!」
154: 1:2012/3/8(木) 22:39:09 ID:IhahHQBcW2
〜〜東レストラン〜〜
父「こっちこっち〜」
メイド長「お疲れ様でございます」
父「どれくらい回ったー?」
男「一つだけだな」
父「さてはまたベンチとかに座ってジュースとか飲んでたなー?」
男「正直率先して乗る気はないし」
父「男君みたいな人が場の空気を乱すんだよ?」
男「へいへい」
155: 1:2012/3/8(木) 22:43:49 ID:IhahHQBcW2
メイド長「高カロリーなものばかりでこの値段…旦那様達を太らせるおつもりですか?」
男「メイド長さん、目が据わってる」
父「遊園地なんだし、気軽にいこうよ」
メイド長「申し訳ありません」
メイド「こちらが作った方がかなり低カロリーですよね?」ヒソヒソ
メイド長「全くです」ヒソヒソ
男&父「(メイドって怖い…)」
156: 1:2012/3/8(木) 22:46:45 ID:WM9IHNRxY2
店員「何になさいますか〜?」
父「Bランチセット」
メイド長「キノコのクリームソーススパゲッティ」
男「お昼のランチセット」
メイド「わ、私もそれで」
店員「かしこまりました〜」
157: 1:2012/3/8(木) 22:58:28 ID:IhahHQBcW2
父「なんだよ〜二人して同じの頼んで〜」ニヤニヤ
男「しょうがないだろ、他に見当たらなかったんだから」
メイド「・・・」
男「なあメイド」
メイド「へ!?あ、ああ!!そうですね!!」
男「どうした?」
メイド「なんでもありませんよ!!」
男「メイド長さん、こいつお化け屋敷でた辺りからちょっと様子が変なんだけど…診てくれる?」
メイド「!?」
メイド長「あらあら、それは大変ですね」
メイド長「メイド、こちらにいらっしゃい」
158: 1:2012/3/8(木) 23:12:25 ID:IhahHQBcW2
メイド長「熱はなさそうね…」
メイド「・・・」
メイド長「男様に恥ずかしい所見られた?」
メイド「・・・」
メイド長「今この会話を聞いているのは私だけですから」
メイド「・・・」
メイド長「男様と一緒にいて緊張した?」
メイド「・・・はい」
159: 1:2012/3/8(木) 23:25:23 ID:IhahHQBcW2
メイド長「いつも一緒にいるでしょうに…」
メイド「その…いつもと違う服装で…場所で…」
メイド長「ああ」
メイド「それに…ご主人様の事を名前で呼んでしまいまして…そこから一気に調子が狂ったと言おうか…」
メイド「それに…お化け屋敷で手を繋いで…腕にしがみついてしまいましたし…」
メイド長「・・・貴女は男様の事が好きなんですね」
メイド長「その気持ちはとてもよくわかります。ですが…」
メイド長「私達と男様とのご関係をよく考えてみて下さいね」
メイド「・・・」
メイド長「聡明な貴女なら解決の糸口は見えてはいると思いますが…」
メイド「・・・」
メイド長「そろそろ戻りましょうか」
メイド「・・・はい」
160: 1:2012/3/8(木) 23:38:37 ID:WM9IHNRxY2
父「お帰り〜」
男「どうでした?」
メイド長「ちょっとした精神ストレスですわ」
男「精神ストレス?お化け屋敷がいけなかったのか?」
メイド「それはちが…」
メイド長「それもありますわね」
メイド「!?」
メイド長「ですから男様、次はなるべく負担がかからない乗り物にしてくださいね」ニコ
男「わ、わかりました…」
161: 1(投下終了):2012/3/8(木) 23:53:41 ID:WM9IHNRxY2
父「じゃあお会計済ましちゃおうか」
店員「会計、2000になりま〜す♪」
男「お、ぴったりだな」
父「僕が出すよ…」スッ
野口×2「俺達の仕事だz」
父「10000から」
諭吉「いい野口だ、実に感動的だな、だが無意味だ」
野口×2「解せぬ」
162: 1:2012/3/9(金) 15:12:17 ID:IhahHQBcW2
父「じゃあ解散だね、時間とかどうしようか?」
メイド長「出口に車を待たせていますので多少遅くても問題ありません」
男「(なんで行きに使わなかったんだろ…)」
父「うーん…じゃあ20時までに正門に集合だね…」
男「わかった」
父「男君、メイドさんに迷惑かけちゃ駄目だからね!!」
男「へいへい」
163: 1:2012/3/9(金) 15:16:38 ID:WM9IHNRxY2
男「んじゃ、行くか」
メイド「はい」
男「(見た感じ大丈夫だな…)」
男「(でも、今は近くに俺しかいないし…こいつの変化には俺しか気づけない)」
男「俺がしっかりしないとな」
メイド「?」
男「気にすんな、散策しようぜ」
メイド「はい」
164: 1:2012/3/9(金) 15:22:02 ID:s34UTNp0wM
男「なんも面白そうなのねーな」
メイド「ご主人様、あれを」
男「ん?スタンプラリーか」
男「まあ、歩きが好きな俺にはピッタリだな」
メイド「やってみますか?全部揃えれば豪華商品だそうですよ?」
男「基本的にスタンプラリーってのは全部揃えるように出来てんのにな」
メイド「途中でも係員に渡せばその時点での商品を貰える…つまり過去に全部揃えた人がいらっしゃらないという事でしょうか?」
男「ふ〜ん、やってみるか…」
165: 1:2012/3/9(金) 15:36:14 ID:x/WheDfGzA
男「・・・」
メイド「スタンプ枠…多いですね」
男「なあ、普通のスタンプラリーって大体10個くらいだよな?」
メイド「普通なら…ですね」
男「どうみてもこれ20近くあるんだけど…」
メイド「完成出来る人がいない理由がわかりましたね」
男「ま、やってみるか」
メイド「やるんですか?」
男「スタンプラリーってのは、園内全部を見回せるように作られてるんだ、だが俺達が歩いてきた道に少なくともそれらしいのが5つはあった。つまり…全部を見回らずとも完成させられるんだよ」
メイド「では、何故完成した人が一人も?」
男「恐らくかなり見つけづらい場所にあるんだろうな」
166: 1:2012/3/9(金) 20:03:27 ID:jM.ghpyKtA
男「用紙を見ると一つのエリアに3つくらいあるが…」
メイド「この辺りにも2つありますね」
男「なんにせよ、考えるのは後だな…先に乗れるやつに乗っておこう」
メイド「そうですね」
男「で、この辺りでお前にあまり負担がかからない乗り物は…」
男「メリーゴーランドか…」
167: 1:2012/3/10(土) 00:08:54 ID:2SudqHvQ.s
男「しっかし…メリーゴーランドねえ…」
メイド「お嫌いですか?」
男「いや、男のくせに女々しい物が好きだなぁ…って」
メイド「いいじゃないですか、好きですよ」
男「まあ…多分行けばわかるな」
メイド「?」
168: 1:2012/3/10(土) 00:12:12 ID:2SudqHvQ.s
メイド「色んな馬がありますね」
男「種類が豊富なんだろ、いいことだ」
メイド「ご主人様は何にお乗りになりますか?」
男「スタンダードに馬って答えたい所だが…俺としてはあれに乗りたいな」
メイド「馬車…ですか」
係員「それでは、馬が動き出しますので、近くの馬にお乗り下さい」
男「やべ、乗るぞ」グイ
メイド「は、はい」
169: 1:2012/3/10(土) 00:16:18 ID:2SudqHvQ.s
メイド「・・・」
男「・・・」
メイド「な、なんで向かい合うんですか?」
男「いや…なんか」
メイド「・・・」
男「メイド」
メイド「なんですか?ご主人様」
男「あ、いや…ご主人様に戻したんだな…って」
メイド「え?あ…」
男「ま、まあ!!その方がしっくりするしさ、無理に呼ばなくても…」
メイド「ご主人様は…」
男「!!」
メイド「ご主人様は、どちらのお呼び方がお好きでしたか?」
男「え…あの…」
男「名前…かな」
メイド「そうですか」
メイド「男さん…」
170: 1:2012/3/10(土) 00:19:55 ID:2SudqHvQ.s
メイド「・・・」
男「いや…その…あれだ」
男「なんか…いい」
男「うん…いい」
メイド「・・・ふふ」
男「な、なんだよ?」
メイド「慌てている男さんを見ていたら…緊張している自分が馬鹿らしく思えてきまして」
男「な!?」
メイド「ようやくいつもの自分に戻れました、ありがとうございます」
男「なんだよそれ…」
メイド「ふふ、男さんのおかげですよ?」
男「そっか…よかった」
メイド「はい」
171: 1:2012/3/10(土) 00:23:07 ID:2SudqHvQ.s
父「おうふ…甘酸っぱいねぇ」
メイド長「それを影から覗く私達は一体なんなんでしょうね」
父「言わないで…」
メイド長「・・・お気づきですか?」
父「うん…尾行けられてる」
メイド長「男様を狙ってるのでしょうか?」
父「多分ね…」
メイド長「どうします?」
父「隙を見つけて掃除しといて」
メイド長「かしこまりました」
172: 1:2012/3/10(土) 00:52:07 ID:pWE5oakQ0w
男「意外に楽しめたな」
メイド「ただ回ってるだけとはいえ、景色が違って見えますからね…」
男「なあ…メイド」
メイド「なんですか?」
男「ひょっとしてさ…俺達尾行けられてる?」
メイド「!!・・・何故?」
男「いや…なんとなくってやつだからさ…それより、気づいてたのか?」
メイド「はい…男さんにご迷惑をお掛けしたくなかったので」
男「そっか…」
メイド「ご安心下さい、隙を見つけて片付けておきます」
男「いや…俺にも手伝わせてくれ」
173: 1(投下終了):2012/3/10(土) 00:54:49 ID:2SudqHvQ.s
メイド「手伝う?」
男「つまり…」ゴニョゴニョ
メイド「っ!?危険です!!危ないです!!何かあったら…」
男「そうならないようにお前がなんとかしてくれるんだろ?」
メイド「当然です!!」
男「俺の命…預けたぜ」
メイド「・・・かしこまりました」
男「じゃあ…やるぞ」
174: 1:2012/3/10(土) 07:21:35 ID:7Eqi6lmTD6
男「・・・」スタスタ
男「・・・いるんだろ?出てこいよ」
係員「なるほど…伊達に狙われてる訳ではない…か」
男「それ…誉めてんのか?」
係員「手荒な真似はしたくない…ただ、黙ってついてくるだけでいい」
男「抵抗したら?」
係員「少し動けなくなってもらう」
男「おいおい、流石に怪しまれるだろ」
係員「問題ない、ここは人気が無いし…それに」
係員「この格好だ、怪しまれることなく君を運べる」
男「そりゃそうだな」
175: 1:2012/3/10(土) 08:02:09 ID:7Eqi6lmTD6
係員「さあ、こっちにk…」
社員「待て」スチャ
係員「!?」
男「!!」
社員「二人とも動くな…動いたら撃つ」
男「銃!?」
係員「くっ!!」
男「(毎回思うんだが…日本だよな?こけ)」
社員「男は我が川越グループがもらい受ける」
男「物かなんかか」
社員「邪魔をするなら死んでもらう事になるっが!?」
ゴスッ!!ドサッ!!
メイド「背後ががら空きです。もう少し訓練なさい」
176: 1:2012/3/10(土) 08:05:20 ID:S00oMycDV2
係員「誰だ!!」
メイド「私はその方のメイ…」
メイド「・・・」
男「?」
メイド「通りすがりの一般市民です」
係員「くっ!!一般人に見られては仕方ない…喋れないように…」
メイド「それは結構ですが…」スッ
係員「(は、早い!?)」
メイド「少し気絶しててもらいます」ニコ
ドゴッ!!
係員「ごふっ!!」ドサッ
177: 1:2012/3/10(土) 08:07:47 ID:7Eqi6lmTD6
男「お疲れ」
メイド「はー、心臓に悪いですから二度と囮なんてなさらないで下さい」
男「効率いいのにな」
メイド「社員の存在に気づけなかった私に非がありますが…想定外の事態が起こらないとは限りません」
男「わかったよ」
メイド「本当ですか?」
男「ああ…戻ろうぜ」
メイド「はい」
178: 名無しさん@読者の声:2012/3/10(土) 09:59:53 ID:HyXIxrWsFo
つCCC
>>175で男が脳内で噛んでるよ(´・ω・`)
179: 1:2012/3/10(土) 10:34:15 ID:y8.dKN.ZXY
>>178
男「久々支援ありがとー」
メイド「久々のご支援で作者が狂喜乱舞したのは言うまでもありませんね」
男「後、>>175に関しては俺が間違えたんじゃない、作者が間違えたんだ」
180: 1:2012/3/10(土) 10:38:40 ID:y8.dKN.ZXY
男「・・・」
メイド「男さん?」
男「・・・」
メイド「(やはり先程の襲撃には不安だったん…)」
男「ポップコーンはやっぱり塩だよな…でもこのメロンソーダ味も気になるな…」
メイド「・・・」
男「なあメイド、どっちがい…」
男「・・・なんだよ、その目は?」
メイド「なんでもありません」
181: 1:2012/3/10(土) 10:43:57 ID:y8.dKN.ZXY
男「なあ、どっちがいい?」
メイド「私はあまり変な味は食べたくないですね」
男「そっか…じゃ塩でいいかな?」
メイド「男さんに一任いたします」
男「俺任せかよ…んーじゃあ」
男「塩2つでいいや」
182: 1:2012/3/10(土) 10:47:41 ID:y8.dKN.ZXY
メイド「これからどうなさるおつもりですか?」
男「あそこ行く」
メイド「水族館ですか…」
男「なんで遊園地なのに水族館があるのかは突っ込まないでおこうな」
メイド「これだけ大規模ならあってもおかしくはありませんけどね」
男「まあ、行きたいから行くんだけどな」
メイド「(とことん乙女思考ですね…)」
183: 名無しさん@読者の声:2012/3/10(土) 14:15:01 ID:JCMcRY0PdY
支援ガオレン
184: 名無しさん@読者の声:2012/3/10(土) 15:27:59 ID:887g2uN7O6
っC
ひ、久々にSS板覗いたら面白そうなSSがあったとか思ったわけじゃないんだからね!
185: 1:2012/3/10(土) 17:15:32 ID:yZSUsUOezc
>>183
男「砦蟹支援ありがとー」
メイド「作者は小躍りしてますが、その辺にしておいて…」
男「あいつで蟹鍋作ったら何百人分くらい作れるかな?」
メイド「全く話を聞いておりませんね」
>>184
男「ツンデレ支援ありがと、可愛いなぁ」
メイド「ご主人様はツンデレがお好きなんですか?」
男「人並みにはな」
メイド「そ、そんなこと別にどうでもいいんだからね」
男「驚く程に無表情、そしてなんかおかしい」
メイド「・・・精進するんだからね」
男「する気ねーだろ、後、語尾のレパートリーそれしかないのか?」
186: 1:2012/3/10(土) 17:21:42 ID:lqMk4Nbtn6
〜〜〜水族館〜〜〜
男「俺はさ、ある種水族館には妙なこだわりをもってんのな」
男「まあ、個人の価値観を押し付けてるっちゃ押し付けてるんだけどさ」
男「水族館ってのは優雅に泳ぐ魚を鑑賞して癒される物だと思うわけよ」
男「ロリショタがガラスに手をついてお魚さん!!ってはしゃぐのもまあ良し」
男「魚好きが来て魚をじっくり吟味するのも良しだがさ…」
男「なんで魚がこんなに少ないんだよ…」
メイド「ただ単に発注不足だからじゃないですか?」
187: 1:2012/3/10(土) 17:26:54 ID:lqMk4Nbtn6
男「なんか違うんだよな」
メイド「というと?」
男「巨大な水槽の中を縦横無尽に泳ぎ回る魚を見て、感動したいんだよ」
メイド「水槽は巨大ですよ」
男「水槽はな、問題は魚の種類とその数だ」
男「こんだけ大きいのにった数種類っておかしくないか?」
メイド「不自然と言われれば不自然ですね」
男「はぁ…まあしょうがないか」
メイド「男さんは魚がお好きなんですか?」
男「そこまでじゃない…ただ一人で見てるとその大きさとか広大さについ呑まれちゃうんだ」
男「だから…誰かと一緒に見たかったのかもな…」
188: 1:2012/3/10(土) 17:34:21 ID:yZSUsUOezc
メイド「お相手が…」
男「ん?」
メイド「お相手が、私なんかでよかったのですか?」
男「あのなぁ…」
男「逆に聞くけど、お前は不服か?」
メイド「滅相もありません!!」
男「うーん…違うんだよな」
男「メイドのお前じゃなくて、お前の本心が聞きたい」
男「地位とか階級とか、そんなん気にしなくていいから、言ってみろ」
メイド「私は…」
メイド「私は、男さんが近くにいるなら…どこだっていいです」
男「えー、まだ職業柄臭い気がする…まあいいか」
メイド「・・・」
男「そろそろ出るか」
メイド「はい」
189: 1:2012/3/10(土) 17:41:10 ID:yZSUsUOezc
男「さて…気づけばもう20時に近いわけですが」
メイド「時間が経つのは早いですからね」
男「ラスト一つってとこか、なんか乗りたいのあるか?」
メイド「男さんの好きでよろしいかと」
男「・・・」
メイド「そんな顔しないでください」
男「いや、なんかね…うん」
メイド「・・・では、一つだけ我が儘を」
メイド「あれに…乗りたいです」
男「・・・観覧車か」
190: 1:2012/3/10(土) 20:03:13 ID:gPmJjT0gLw
父「なっ!?あの二人観覧車に入ってくよ!?」
メイド長「ラスト観覧車ですか、男様も中々粋な事をしますね」
父「どうしよう!!息子がロマンチストになっちゃうよ!!」
メイド長「恐らく天然ですから落ち着いてください」
父「くっ…観覧車じゃ二人を覗けないじゃないか…」
メイド長「最後くらい二人っきりにしてあげましょう」
メイド長「それに…メイドはとっくに気づいてましたし」
父「なん・・・だと?」
メイド長「こちらはこちらで楽しみましょうか…ふふ」
父「は、はい…」
191: 1:2012/3/10(土) 20:08:46 ID:Nb8EYqEDDE
〜〜〜観覧車〜〜〜
メイド「・・・」
男「どうした?そんなにソワソワして」
メイド「いえ…ようやく解放されたな…と」
男「?」
メイド「こちらの話です」
男「と、動くみたいだな…気をつけ…」
ガタン
メイド「きゃっ!?」グラ
男「おっと」ポスッ
メイド「す、すみま…」
男「あ…いや…別に」
男「・・・」
メイド「・・・」
192: 1:2012/3/10(土) 20:13:49 ID:gPmJjT0gLw
男「(よく考えたら…メイドと二人っきりなんだよな…)」
男「(外歩いている時は全然気になんなかったけど…かなりの美人(童顔だから美少女でも可)に見えるんだよな…)」
男「(ていうか…こんな狭い密室に…二人っきり)」
男「な、なあ…」
メイド「なんですか?」
男「これ、どれくらいで下につくんだろうな?」
メイド「30分と書かれてました」
男「そっか…」
男「もうちょい長引けばいいのにな…」ボソッ
メイド「・・・」
193: 名無しさん@読者の声:2012/3/10(土) 20:14:58 ID:887g2uN7O6
一周30分の観覧車・・・だと・・・?
194: 1:2012/3/10(土) 20:20:37 ID:gPmJjT0gLw
メイド「あの…男さん」
男「ん?」
メイド「その…これからの事ですが」
男「これから?」
メイド「はい、今日はたまたまお側にいれましたが、次は何があるかわかりません」
メイド「ですから、十分にご用心なさってください」
男「お…おう」
メイド「お願いします」
男「わかったから、そんなにかしこまるなよ」
メイド「・・・男さんと呼べるのも残り僅かですね」
男「あ、ああ…」
195: 1:2012/3/10(土) 20:23:17 ID:gPmJjT0gLw
>>193
男「That's right」
メイド「SSの設定上30分とありますが、本物はもっと短い(はず)ですので」
男「まあ、30分も何してろって話なんだがな」
メイド「愛の語らいでもするんじゃないんですかね」
男「それなんていうバカップル?」
196: 1:2012/3/10(土) 20:27:11 ID:gPmJjT0gLw
男「別に二人の時は呼んでいいからさ」
メイド「そういうわけには参りません、男さんは私のご主人様なので」
男「融通が効かないな…」
メイド「こればっかりは譲れません」
メイド「私が今後男さんを名前でお呼びしたときは…」
男「?」
メイド「いえ…これはまたの機会に」
男「なんだよ、気になるな」
メイド「今は申し上げられません」
男「ま、無理に言わんでもいいわな」
メイド「恐れ入ります」
197: 1:2012/3/10(土) 20:32:58 ID:Nb8EYqEDDE
男「今、大体どの辺にいるのかな?」
メイド「もうすぐ一番上に到達するかと」
男「てことは、半分か…意外に短かったな…」
メイド「そうですね」
男「このまま何もなきゃいいんだけどな…」
メイド「男さん、それ…」
ガコン!!
男「・・・」
メイド「・・・」
メイド「止まったみたいですね」
男「なんでだぁぁ!!」
198: 名無しさん@読者の声:2012/3/10(土) 21:38:38 ID:qlT830IYuw
私怨!
199: 名無しさん@読者の声:2012/3/10(土) 21:44:01 ID:BzE0lQ9eHg
男に私怨
200: 名無しさん@読者の声:2012/3/10(土) 21:57:12 ID:887g2uN7O6
このリア充が…
美少女メイドさんがついてるおぼっちゃまだと?
私怨
201: 1:2012/3/10(土) 23:02:19 ID:a/MzvaxcXo
>>198
男「なあ、これ私怨って…」
メイド「私怨=支援ですよ、ご主人様」
男「それはそうだけどさ…」
メイド「なんにせよ感謝でございます」
>>199
男「なあ…名指しで来たんだけど…」
メイド「人気がある証拠でございますよ、ご主人様」
>>200
男「いや…あからさまにリア充って…」
メイド「・・・」フイ
男「目を逸らさないでぇ!!」
202: 1(投下終了):2012/3/10(土) 23:41:54 ID:a/MzvaxcXo
男「なんで止まるんだよ」
メイド「電源の故障でしょうか?」
男「だったらすぐ戻るだろ」
メイド「・・・」フルフル
男「メイド?」
メイド「ああ、狭くて暗い所が苦手なだけです」
男「無表情で言われてもな…確かに照明無いと何も見えないな…」
「はーっはっはっは!!」
男「!!」
メイド「・・・」
203: 名無しさん@読者の声:2012/3/11(日) 00:42:46 ID:887g2uN7O6
悪役の高笑いは死亡フラグですよ
っC
204: 名無しさん@読者の声:2012/3/11(日) 00:56:07 ID:xfBBVlgUSU
ギャグに走れば大丈夫
つC
205: 1:2012/3/11(日) 10:09:48 ID:yy8uT.WIIA
>>203
「この私が負けるはずがない!!」
男「結局誰なんだよ」
メイド「この後わかりますから別によろしいかと、支援感謝でございます」
>>204
男「ギャグとは一体なんなのか…」
メイド「常識から外れた行動をすればよろしいかと思いますよ」
男「なんだよそれ…支援ありがとー」
206: 1:2012/3/11(日) 10:16:32 ID:PldKJRlf8s
「ふっふっふ、すまないが観覧車の電源及び照明を破壊させてもらった…復旧には時間がかかるだろう…」
男「どこだ!!出てこい!!」
「くくく、そう焦るな…すぐわかる」
男「ドアにへばりついてる!?」
コッペパーンとジャム、コロッケパーン…アッー
男「このBGMは…」
「その通り…私はスパイダーマッ!?」
メイド「うるさいです」
ゴスッ!!
蜘蛛男「うわぁぁぁ!!」
男「おい!!落ちたぞ!?」
メイド「問題ありません」
男「ここ…一番上だぜ?」
メイド「・・・あ」
207: 1:2012/3/11(日) 10:20:14 ID:yy8uT.WIIA
メイド「・・・正当防衛という事にしておきましょう」
男「いやいやいや!!バッチリ蹴ったよな?見惚れるくらいに鮮やかだったよな?」
メイド「見惚れたんですか?」
男「え?あ、うん…」
メイド「ありがとうございます、嬉しいです」
男「いや…その…」
蜘蛛男「人を無視して勝手にラブコメ臭を出さないでもらおうか!!」
男「戻ってきた!!」
208: 1:2012/3/11(日) 10:23:41 ID:PldKJRlf8s
蜘蛛男「こんな事もあろうかと、予めワイヤーを仕掛けてあったのさ」
男「ちっ、変な所用意周到だな…」
蜘蛛男「さあ男君!!私と来たまえ!!」
男「断る!!」
蜘蛛男「断る事を断る!!」
男「断る事を断る事を断る!!」
蜘蛛男「断る事を断る事を断る事を断る!!」
メイド「何回繰り返せば気が済むのですか?」
209: 1:2012/3/11(日) 10:30:03 ID:yy8uT.WIIA
蜘蛛男「ならば…これを見ても同じ事が言えるかな?」スッ
男「(まさか…拳銃!?)」
メイド「男さん、下がって!!」
蜘蛛男「ほ〜ら、蜘蛛の巣だよ〜ネバネバするよ〜」
メイド「・・・」
男「・・・」
蜘蛛男「びろ〜ん」
男「おバカー!!」バキッ!!
蜘蛛男「ぬわぁぁぁ!!」
メイド「落としましたね」
男「・・・正当防衛って事にしとこうぜ」
210: 1:2012/3/11(日) 11:44:16 ID:1skTqWjWmM
蜘蛛男「初対面の人にいきなり殴りかかるとはなんだ!!」
男「初対面の人に蜘蛛の巣見せびらかす方もなんだ!!」
蜘蛛男「・・・いい加減にしろよ貴様ら」
男「(っ!?雰囲気が変わった!?)」
蜘蛛男「私はこう見えても優秀な殺し屋(ヒットマン)だ…貴様らが子供だから甘く見ていたが…調子に乗るなよ」
男「くっ!!」
蜘蛛男「大人しくついてくるなら良し…抗うなら…」
蜘蛛男「その女を殺す」
男「!!」
メイド「・・・」
211: 1:2012/3/11(日) 11:48:41 ID:fLoBNRP8hw
蜘蛛男「選べ、捕まるか、死か」
男「・・・メイドには絶対に手を出すなよ」
蜘蛛男「約束は守ろう」
メイド「それはいけません、私は死んでもご主人様をお守りします」
蜘蛛男「死に急ぐか…いいだろう」
メイド「その前に…優秀なヒットマンでいらっしゃるんですよね?」
蜘蛛男「ああ」
メイド「優秀なヒットマンならさぞかし良いナイフをお持ちなんでしょうね」
蜘蛛男「ふん、中々わかってるではないか」
メイド「残念です…死ぬ前に一度でいいから一目見たかったです…」
212: 1:2012/3/11(日) 11:53:36 ID:1skTqWjWmM
蜘蛛男「冥土の土産に見せてやろう」スラリ
メイド「まあ、とってもいいナイフ」
蜘蛛男「鉄をも楽々と切り裂くぞ」
メイド「試してみましょうか」
スパッ
メイド「まるで紙を切るみたいで素晴らしいですね」
蜘蛛男「だろう?・・・って、今、何を切った?」
メイド「何をって…」
メイド「これ(ワイヤー)ですけど?」
蜘蛛男「・・・おまっ!!」
ドン
蜘蛛男「うわぁぁぁ!!」
男「・・・二度ある事は三度あるってか?」
メイド「三度目の正直とも言いますね」
213: 1:2012/3/11(日) 17:31:26 ID:4Xwv3wiqes
男「ところでマジで大丈夫か?」
メイド「ご安心を、下でトランポリンが待機してるのを先程確認いたしました」
メイド「この高さなら骨折程度で済むでしょう」
男「・・・俺達さ、罪にならないよな?」
メイド「少なくともあの方は銃刀法と器物破損の罪がありますね」
男「・・・いや、銃刀法は俺達が誘導し」
メイド「てません」
男「・・・はい」
214: 1:2012/3/11(日) 17:36:41 ID:S.XCOKqifY
男「で、これは一体いつ動きだ…」
ガコン
メイド「電源の復旧が完了したみたいですね」
男「全く…人騒がせな奴だったな」
メイド「・・・ご主人様」
男「んあ?」
メイド「相手を欺く為とはいえ、次からはあのような事は言わないで下さい」
男「あのような?」
メイド「自分がどうなってもいいから私には手を出すな、です」
男「いいじゃねーか、結局なんも無かったんだし」
メイド「よくありません、何かあったらどうするつもりだったんですか?」
男「そんときは…そんときだ」
215: 1:2012/3/11(日) 17:48:24 ID:S.XCOKqifY
メイド「・・・」
男「んな怖い顔をすんなよ…」
メイド「いいえ、ご主人様が考えを改めになるまでし続けます」
男「だから、止めろって…」
メイド「止めません」
男「ぐぬぬ…」
男「わかった…わかったよ」
男「今度から気を付ける、これでいいだろ?」
メイド「まあ…いいです」
男「でも、お前も蔑ろにはしないからな」
メイド「・・・」
男「その顔止めぃ!!」
216: 1:2012/3/11(日) 17:51:18 ID:S.XCOKqifY
男「着いたみたいだな」
メイド「ええ」
男「降りるか、っと」
係員「ご無事ですか?お怪我はありませんか?」
男「あ、はい大丈夫です」
係員「今回は私共の注意不足でご迷惑をお掛けしてしまい本当に申し訳ありませんでした」
男「いや…そんな」
父「男君!!」
男「父さん」
217: 1:2012/3/11(日) 18:17:26 ID:S.XCOKqifY
父「心配したんだよ!!観覧車が止まったって聞いて」
男「悪い、心配かけたな…って」
男「なんで俺達が観覧車に乗ってるって知ってるんだ?」
父「え!?あ!!いや!!とにかく!!無事でよかったよ!!」
男「なんか露骨に怪しいな…」
メイド長「男様、ご無事でいらっしゃいましたか」
男「メイド長さん」
メイド長「男様達が観覧車の方へ歩いていかれるのを見たものですから」
父「そ、そう!!それなんだ!!」
男「なんか信じられないな…」
218: 1:2012/3/11(日) 19:36:13 ID:16KxvmO2Jc
メイド「男さ…ご主人様」
男「メイド、どこに行ってたんだ?」
メイド「申し訳ありません、先程落とし…墜落した男が気になりまして」
男「ああ、大丈夫だったか?」
メイド「ええ、それなんですが…」
菅野「その男なら現在事情聴取中だよ、男君」
男「菅野さん!!」
219: 1:2012/3/11(日) 19:45:12 ID:16KxvmO2Jc
男「なんでここに?」
菅野「ここは私が経営している遊園地だからね…」
菅野「それより…すまなかった、侵入者を許して君に危険な目に会わせてしまったね」
男「いや…大丈夫ですよ」
菅野「あの男は恐らく私と敵対している川越グループの差し金だろう」
男「なんで…川越グループが俺を?」
菅野「恐らく…私と父さんの関係を危険視したんだろう」
220: 1:2012/3/11(日) 20:26:48 ID:i9.wsGCu4M
父「菅野君」
菅野「父さん、お久しぶりです」
父「経営は順調みたいだね」
菅野「これも全部父さんのご投資のおかげですよ」
父「僕は大したことはしてないよ」
菅野「またまた、ご謙遜を」
男「あの…関係って?」
菅野「すまない、簡単に言うと父さんはどこの企業にも投資をしている、いわばフリーの投資家なんだよ」
菅野「でも、皆知ってる通り父さんは莫大な資金を持っている」
菅野「そんな人が一つの企業に優先的に投資をしたらどうなると思う?」
男「その企業は…成長する」
221: 1:2012/3/11(日) 20:39:32 ID:i9.wsGCu4M
菅野「そう、でも単なる中小企業じゃ金をドブに捨てるようなもの」
菅野「自分で言うのもあれだけど、私の会社みたいな大企業にこそ、投資の真の価値が出てくる」
菅野「光栄にも、我が菅野グループは父さんが投資を優先するであろうリストに入っているわけだ」
菅野「だが、やはり敵対企業は面白くないからね…あの手この手で投資を止めさせようとするだろうね」
菅野「今回の一件も、男君を誘拐して脅迫し、私の企業に投資をするなという血判状と自分の企業に投資しろという約束を無理矢理させるつもりだったんだろうね」
菅野「まあ、優秀なメイドさんがいるから男君は大丈夫そうだけどね」
メイド「・・・」
222: 1:2012/3/11(日) 20:41:52 ID:i9.wsGCu4M
菅野「とにかく、今後いつ男君が狙われるかわかりません。微力ながら私達も男君の護衛に回らせていただきます」
父「菅野君にまもってもらえるなら、心強いよ」
菅野「恐れいります。お屋敷までは?」
父「あ、車を待たせてるから大丈夫だよ」
菅野「わかりました」
菅野「じゃあね、男君」
男「あ、はい…」
223: 1:2012/3/12(月) 00:28:33 ID:Bfj0tx5aEw
父「いや〜今日は色々あったね〜」
メイド長「旦那様、お車の方に」
父「あ、それなんだけどさ…まだお土産屋さんに行ってないじゃない?今から行こうよ」
メイド「かしこまりました」
男「そうだな…行った記念とか欲しいし」
父「決定じゃ、ついてきて!!」
メイド長「目の前にありますけどね」
父「メイド長さん…それは言わないで…」
224: 1:2012/3/12(月) 00:34:54 ID:Bfj0tx5aEw
男「・・・」
メイド「男さん、いかがなさいましたか?」
男「いや…部屋に飾る人形を選んでるんだけど…」
メイド「(この人は相変わらず乙女思考だな…)」
男「これさ、どうやら対になってるみたいなんだよね」
メイド「そうみたいですわね…2つとも買えばよろしいのでは?」
男「部屋に飾るのは一つで十分なんだよ…でも出来ればこの二人を二人っきりにさせたいっていうか…」
メイド「(ここまで感情移入する人も凄いな)」
男「どうっすかな〜」
メイド「・・・」
225: 1:2012/3/12(月) 00:39:01 ID:qnnn8qAUyY
メイド「わかりました、ではこうしましょう」
メイド「こちらは男さんがお買い上げになられて下さい、私はこっちを購入いたします」
メイド「そちらを男さんのお部屋に飾り、こっちを私の部屋に飾る」
メイド「部屋自体の距離は近いので問題ないと思われます」
男「そういう問題か…でも、そうだな」
男「じゃあ、そうするか」
メイド「かしこまりました」
父「お〜い、そろそろ会計済ませるよ〜」
男「わかってるよ!!ていうか、どんだけ買ってんだよ!?」
父「いや〜、つい」
男「ついで買い占めるなよ!!」
226: 1(投下終了):2012/3/12(月) 00:44:56 ID:Bfj0tx5aEw
男「メイド、これ」
メイド「?」
男「さっき見つけた、お前に似合いそうだなって」
メイド「ブローチですか?」
男「うん」
メイド「これは男さんからの贈り物と受け取っていいんでしょうか?」
男「そう思ってくれるなら嬉しい」
メイド「・・・」
メイド「ありがとうございます」ニコ
男「お、おお…」
男「い、行こうぜ」
メイド「はい…あ」
男「どうした?」
メイド「園を出るまで…手を繋いでもいいですか?」
男「え?」
男「まあ…父さん達にばれない程度なら、いいぜ」
メイド「はい」
227: 1:2012/3/12(月) 18:33:48 ID:0mns1JLGBw
〜〜〜翌日〜〜〜
男「zzz」
メイド「・・・」
男「zzz」
メイド「ご主人様、朝でございます」
男「あと…30分」
メイド「あと30分お眠りになってしまわれると約12分の遅刻となってしまいますが、よろしいでしょうか?」
男「・・・起きる」
メイド「賢明な判断ありがとうございます」
男「・・・うん」
メイド「ご主人様?」
男「・・・起きる」
メイド「まだお眠りになられていますか?」
男「起きてる…うん、起きてる」
メイド「(完璧に寝ておられますね…)」
228: 1:2012/3/12(月) 18:38:18 ID:NYeD4TnPcM
メイド「ご主人様、起きて下さい」
男「起きてる…うん、起きてる」
メイド「ご主人様、困りますよ…」
男「・・・なんで?」
メイド「私…ご主人様に起きていただかないと…解雇されてしまいま…」
男「はい起きました」ガバッ
メイド「朝食の準備が出来ております、食堂へどうぞ」
男「おう」
229: 1:2012/3/12(月) 18:50:05 ID:8m3SaG5X5s
〜〜〜食堂〜〜〜
父「おはよう!!男君!!」
男「何がおはよう!!だ、勝手に人のメイド解雇しようとして」
父「何が?」
男「父さんが起こさないと解雇するって命令したんじゃないのか?」
父「しないよ!!家の優秀なメイドを解雇なんてするもんか!!」
男「じゃあ…誰が…」
男「メイド長さん?」
メイド長「私は記憶にございませんわね」
男「なん・・・だと?」
メイド「申し訳ありません」
男「メイド!?」
230: 1:2012/3/12(月) 18:54:39 ID:16KxvmO2Jc
メイド「私の独断でやりました」
男「え…じゃあ、解雇されるっていうのは…」
メイド「ご主人様を起こすための嘘でございますね」
男「・・・お前なぁ」
メイド「お仕置きでしたら甘んじてお受けいたします」
父「あらやだ、男君ったら朝から卑猥」
男「そういう考えをするあんたの方が卑猥だよ」
メイド長「まあ、メイドへのお仕置きという言葉からそう連想するもの難しくはないかと」
父「僕がメイド長さんをお仕置きしたいって言ったらどうする?」
メイド長「その時は旦那様をお仕置きして差し上げます」
父「え」
231: 1:2012/3/12(月) 20:41:32 ID:BkO8xBXprQ
男「朝からなんつー会話してんだあんたらは」
父「意義あり!!男君が原因だと思います!!」
男「やかましい」
メイド「ご主人様…そろそろ」
男「おう…そうだな」
男「じゃ、行ってきまーす」
メイド長「いってらっしゃいませ」
父「メイドさんへのお仕置きは帰ってからのお楽しry」
男「埋まれ、もしくは天に召されろ」
メイド「いってらっしゃいませ」
男「ん、行ってくる」
232: 1:2012/3/12(月) 20:48:46 ID:4WUFTAFDDQ
〜〜〜教室〜〜〜
男「今日は珍しく友に会わなかったな…ん?」カサッ
男「メモ?一体誰が…」
『お前の友を拐った、無事に返して欲しければ東工場跡地に来い』
男「まさかな…こんなベタな手口…」
男「手の込んだ悪戯だな、友の奴覚えて」
先生「あれ〜?友君まだ来てないの〜?」
男「!!」
先生「おっかしぃな〜、確かに朝は連絡くれたのに…」
男「・・・マジかよ」ガタッ
先生「男君?」
男「先生、早退します」
ガラガラ バタン
先生「はーい…え!?」
先生「ちょっと!!男君!?」
233: 1:2012/3/12(月) 23:24:23 ID:MWknQI/4i.
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド長「旦那様方がお出かけしているこの時間帯は一番忙しく一番暇な時間帯ですね」
メイド「・・・そうですね」
メイド長「貴方も男様をからかえなくて寂しいでしょう?」
メイド「それは…そうですね」
メイド長「あら、やけに素直ですね」
メイド「別に、ご主人様の前では意地を張っているだけです」
メイド長「その素直さが男様の前でも出るといいんですけどね…」
メイド「そんな事があった暁には、きっと大パニックですね」
メイド長「ふふ、違いありませんね」
234: 1(投下☆終了):2012/3/12(月) 23:32:08 ID:/aRvBdX2pI
警備「お話し中申し訳ありません」
メイド長「どうなされました?」
警備「それが…先程男様がご帰宅なさいまして…」
メイド「!!」
メイド長「何故?」
警備「理由まではわかりませんでしたが…険しい表情をなさってまして…」
メイド「ご主人様はどこに?」
警備「自室へ足早に向かわれました」
メイド「・・・」ダッ
メイド長「報告感謝します。配置に戻って下さい」
警備「了解しました」
メイド長「男様…」
235: 名無しさん@読者の声:2012/3/13(火) 09:46:17 ID:G4bw/0.ftY
続きが気になる…
毎日楽しみに見てます。
がんばってー!
236: 1:2012/3/13(火) 19:36:49 ID:XjQnO/2/qc
>>235
メイド「毎日ご覧になっていただき誠に感謝いたします」
メイド「亀更新で申し訳ありません、作者に代わりお詫び申し上げます」
メイド「よろしければ最後までお付き合いいただけばと思います」
237: 1:2012/3/13(火) 19:40:18 ID:XjQnO/2/qc
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「おかしいな…確かにこの辺りに…」ゴソゴソ
男「サインだけじゃ…駄目だよな、多分」
男「しょうがねぇ、最悪拇印で…」
メイド「お探しの物はこれですか?」
男「!?」
メイド「・・・」
男「なん…で…」
メイド「警備から連絡が来ました、ご主人様がご帰宅なされたと」
男「・・・」
238: 1:2012/3/13(火) 19:47:16 ID:XjQnO/2/qc
メイド「それより…お探しの判子はこれですか?」
男「・・・ああ」
メイド「どうぞ」スッ
男「え!?」
メイド「どうされました?」
男「あ…いや、その…」
男「渡してくれるなんて…思わなかったから」
メイド「ご主人様が必要としてる物を渡さないなんてメイド失格です」
男「・・・聞かないのか?」
メイド「何がですか?」
男「いや、なんでもない」
メイド「ご主人様への私情詮索はご法度ですし、それに…」
メイド「ご主人様は止めてもお行きになるだろうと思いましたので」
男「・・・」
メイド「止めてほしいですか?」
男「それは違う」
メイド「じゃ、止めません」
239: 1:2012/3/13(火) 19:59:36 ID:XjQnO/2/qc
男「ずるいだろ…そんなこと言われたら行きづらいじゃねーか…」
男「せめて真っ正面から反対してくれりゃあな…」
メイド「ご主人様はドMなんですか?」
男「は!?」
メイド「だって…反対してほしいって…」
男「そういう意味じゃねーから!!」
メイド「じゃあいいじゃないですか」
男「ぐ…そういう問題でもなくてな…
240: 1:2012/3/13(火) 21:18:41 ID:v12GvXB3vM
メイド「ご主人様が何も考え無しにいくお方だとは思ってませんので」
男「(考え無しなんだけど…)」
メイド「それに、ご主人様をフォローするのが私の役目ですから」
メイド「お帰りをお待ちしております」
男「・・・ああ」
男「行ってくる!!」ダッ
メイド「・・・さて、私も行きますか」
241: 1:2012/3/13(火) 21:31:29 ID:3s89PAnmDA
〜〜〜東工場跡地〜〜〜
男「ここか?」
蜘蛛男「その通り!!」
男「お前は!!」
蜘蛛男「久しぶりだな!!」
男「なんでお前がここにいる!!」
蜘蛛男「知れた事!!菅野グループから脱走したのさ!!」
男「そんなことはどうでもいい、友はどこだ!!」
友「男!!」
男「友!!待ってろ、今助ける!!」
蜘蛛男「くくく、そうはさせんぞ!!」
男「ぐっ!!」
友「ていうか、なんで皆叫ぶんだ?」
242: 1:2012/3/13(火) 21:35:42 ID:3s89PAnmDA
蜘蛛男「さて、本題に入ろうか」
男「そうだな、手早く終わらせたいし」
蜘蛛男「やることはいたって簡単、この書類に判子を押せばいいだけの話だ」
男「・・・」スッ
蜘蛛男「ほう?実に用意がいいな」
男「まあな、想定はしているし」
蜘蛛男「ならば、その判子をこちらに寄越せ」
男「その前に友を解放しろ」
蜘蛛男「断る、逃げられたら困るのでな」
男「ならこうしよう」
スタスタスタスタスタ
男「このコンテナの上に置いておく、ただし友を解放しなかったら俺はここから離れない」
243: 1:2012/3/13(火) 21:39:29 ID:v12GvXB3vM
蜘蛛男「・・・いいだろう」
シュルシュル
友「男!!」
蜘蛛男「動くな!!」
友「!!」
蜘蛛男「ゆっくり歩け、お前は元の位置に戻れ」
男「・・・」スタスタ
友「男…」
蜘蛛男「よ〜し、それでいい」
蜘蛛男「二人とも動くなよ…」
244: 1:2012/3/13(火) 21:41:46 ID:v12GvXB3vM
蜘蛛男「くく…これで莫大な投資が川越グループに…」
蜘蛛男「一瞬で天下の川越グループになるだろう、はははは!!」ガシッ
バチィ!!
蜘蛛男「な!?がっ!!」
男「!?」
蜘蛛男「・・・」
男「ど、どうなってんだ?」
メイド「上手くいったみたいですね」
男「メイド!?」
245: 1:2012/3/14(水) 00:04:29 ID:3s89PAnmDA
メイド「申し訳ありません、ついてきてしまいました」
友「ほ、本業?」
メイド「初めまして、友様」ニコ
友「ど、どうも…///」
男「どういう事なんだ?説明してくれ」
メイド「簡潔に申し上げますと」ヒョイ
メイド「この判子にある細工をしておいたのです」
男「細工?」
メイド「はい、中に赤外線式の指紋認識装置を組み込んでいまして、登録されてない指紋を感知すると3000ボルトの電圧を発します」
男「おま…3000って」
メイド「大概の輩はこれで気絶するか行動不能になりますので」
246: 1:2012/3/14(水) 00:06:57 ID:3s89PAnmDA
蜘蛛男「くっ…」
メイド「やはりまだ動けますか、伊達に凄腕のヒットマンを名乗ってるわけではなさそうですね…」
メイド「答えなさい、どうやって菅野グループから脱走出来たんですか?」
蜘蛛男「・・・それは」
パン!!
男「!!」
メイド「何者ですか!?」
タタタタタタ
メイド「逃げられましたか…」
友「あ…あ…」
男「・・・」
247: 1(投下終了):2012/3/14(水) 00:10:37 ID:3s89PAnmDA
メイド「頭部を撃たれ即死…」
男「とりあえず、ここを離れよう」
男「友、大丈夫か?」
友「なんだよこれ…わけわかんねーよ!!」
男「友、落ち着け」
友「人が、人が撃たれて!!」
男「落ち着け!!」
友「!!」
男「・・・詳しく話す、説明…するから」
メイド「・・・」
248: 1:2012/3/14(水) 21:26:56 ID:XwPswQ0f5w
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「・・・」
友「・・・冗談だろ」
男「・・・本当だ」
友「男が…相当の金持ちで…子供の頃から誘拐とかされてて…さっきのも…日常茶飯事で…」
男「ごめん…ずっと隠してた…」
友「いきなり…信じられるかよ…」
男「・・・」
友「・・・でも、この部屋がそうで、さっきの奴も言ってたし」
友「現実…なんだよな…」
249: 1:2012/3/14(水) 21:46:33 ID:XwPswQ0f5w
男「皆には、知られないままでよかった…でも、もう潮時だな」
男「明日、学校をやめる」
友「!!」
男「学校がバレたんだ…次はどんな手を使ってくるかわからない…」
友「ちょ、ちょっと待てよ…そんな急ぐことないだろ…」
男「でも…これで川越グループには…」
メイド「その必要はなさそうですよ」
男「メイド!?」
友「メイドさん!?」
250: 1:2012/3/14(水) 21:57:30 ID:XwPswQ0f5w
メイド「勝手な入室申し訳ありません」
男「それより、必要ないって?」
メイド「先程あの男を吐かせました、友様の情報は匿名希望からの情報で川越グループにはまだ話しておらず、この事を知ってるのはあの男ただ一人となります」
男「じゃあ…そいつを帰らせなければ…」
メイド「それは少々難しいですね」
メイド「あの男を帰さないようにするには監禁が一番手早い方法でございますが、黙って監禁させるほど向こうも甘くないでしょう、それにそれをダシに多額の賠償金を請求される恐れもあります」
男「でも…帰したら帰したで…」
メイド「情報を余すとこなく漏らされるでしょうね」
251: 1:2012/3/14(水) 22:10:59 ID:EuhTDj6Ga6
男「・・・やっぱりか」
メイド「まあ先程気絶させて、ここ数時間の記憶を忘れてもらいましたが」
男「え」
メイド「こちらとしても無事に帰すわけにはまいりませんので」
男「じゃ、じゃあ…」
メイド「ご主人様はいつも通り学校にご通学なさってください」ニコ
男「ありがとう…メイド」
メイド「いえ、私は私のやるべき事をやったまでですから」
252: 1:2012/3/14(水) 22:27:07 ID:EuhTDj6Ga6
メイド「お二人ともお疲れになられたと思いますし、今日はお早い休息が必要かと存じます」
メイド「よろしければ、友様には警備をつけますが?」
友「いや、大丈夫です」
友「じゃあな男、また明日学校でな」
男「おう、また明日」
バタン
男「・・・」
253: 1:2012/3/14(水) 22:32:50 ID:XwPswQ0f5w
メイド「大丈夫ですか?」
男「いや…大丈夫…」
男「迷惑…かけちまったな…」
メイド「そんなことはないと思いますよ」
男「え?」
メイド「友様はご主人様に隠されていた事は確かにショックだとお感じになられていましたが、ご主人様が隠した意図をお気づきになられていましたし…純粋にご主人様を心配なされていると思いますよ」
男「そうかな…」
メイド「そうだと思いますよ」
男「・・・ありがとう」
メイド「・・・」
254: 1:2012/3/14(水) 22:34:43 ID:XwPswQ0f5w
メイド「お疲れでしょう?暖かい物をお持ちしましょうか?」
男「いや…少し寝る」
メイド「かしこまりました」
メイド「おやすみなさい」
男「おやすみ…」
バタン
255: 1:2012/3/14(水) 22:40:54 ID:XwPswQ0f5w
メイド「・・・」
メイド長「ご苦労様です」
メイド「はい」
メイド長「最悪の事態にはなりませんでしたね」
メイド「ええ」
メイド長「気になる事が?」
メイド「今回の件、蜘蛛男に情報提供をしたのは一体…」
メイド長「それは気になりますね」
メイド「ええ…この匿名希望が裏で操っているとしか」
メイド長「匿名希望は男様の個人情報をある程度は知っている…という事ですか」
256: 1:2012/3/15(木) 06:40:11 ID:Hgy4hNxxAI
メイド長「旦那様の近辺をもう一度調査する必要がありそうですね」
メイド「旦那様が恨みを買う人物はいないのですか?」
メイド長「旦那様は恨みを買ったりはしない主義ですし、そうならないよいに上手くやっていきましたのでそれはないかと」
メイド長「寧ろ…その逆というのも考えられます」
メイド「自演…ですか?」
メイド長「はい…ただその可能性は今のところ0に等しいですが…」
257: 1:2012/3/15(木) 06:43:58 ID:Hgy4hNxxAI
メイド長「ともかく、今以上の警戒は必要です」
メイド長「男様の警戒を貴女に委任します」
メイド「!!」
メイド長「頼みましたよ」
メイド「はい、お任せ下さい」
メイド「ご主人様は必ずお守りいたします」
メイド長「その決意なら大丈夫でしょう」
258: 1:2012/3/15(木) 06:48:21 ID:Hgy4hNxxAI
メイド長「では、この事を他のメイドや警備達に伝えて来ます」
メイド長「・・・そういえば、男様は学校を早退なさったんですよね?」
メイド「・・・あ」
メイド長「アフターケアは任せましたよ」
スタスタスタスタスタ
メイド「・・・」
メイド「男様の様子を見に行きますか」
259: 1:2012/3/15(木) 06:57:12 ID:Hgy4hNxxAI
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「・・・」スースー
メイド「・・・」
男「・・・」スースー
メイド「・・・」
メイド長「・・・襲わないんですか?」
メイド「・・・いつからいたんですか?」
メイド長「貴女が四つん這いになり男様の顔を覗き込んでる辺りから」
メイド「平たく言えば一部始終ですよね」
メイド長「そうとも言えますね」
メイド「折角の機会ですが遠慮しておきます、迷惑しかかけなさそうなんで」
メイド長「そんなに欲求不満なら話相手にでもなってください、暇なんです」
メイド「欲求不満ではありませんが、お相手します」
バタン
260: 1:2012/3/15(木) 07:01:47 ID:Hgy4hNxxAI
男「・・・」
男「途中から全部聞こえてたんだが…」
男「メ、メイド長さんも深読みし過ぎだよな!!メイドは俺のメイドだしさ!!」
男「そ、そんなこと…あるわけが…」
〜遊園地の一件を思いだし中〜
男「・・・そんなわけない」
男「無いから、いや無いから」
男「っつーか、何考えてんだよ俺!!」
男「・・・もっかい寝よ」
261: 名無しさん@読者の声:2012/3/15(木) 07:13:04 ID:887g2uN7O6
リア充め・・・爆発しろ・・・
っC
262: 名無しさん@読者の声:2012/3/15(木) 12:49:19 ID:LIH9xLQmeE
男よ「私怨」と「紫炎」どちらがいい?
263: 1:2012/3/15(木) 15:18:48 ID:4Xwv3wiqes
>>261
男「リア充じゃないからね!?」
メイド「ご主人様が爆発なされたら困りますね…」
男「メイド!!」
メイド「お給料がご主人様のメイド分引かれてしまいますから」
男「・・・」
メイド「支援感謝でございます」
>>262
男「え、その2つ以外に無いの?」
メイド「あると思いますか?」
男「ほら…支える援護と書いて…」
メイド「なるほど、では私は>>262様を支援します」
男「メイドー!?」
264: 1:2012/3/15(木) 15:27:14 ID:4Xwv3wiqes
父「ただいま〜」
メイド長「お帰りなさいませ」
父「男君が早退したって本当?」
メイド長「本当でございます」
父「そっかー、体調不良?」
メイド長「いえ、実は…」
父「・・・そっか、川越か」
父「男君は?」
メイド長「自室にておやすみになられております、メイドを側につかせてます」
父「メイドさんなら安心だね、僕も少し休もうかな」
メイド長「かしこまりました」
265: 1:2012/3/15(木) 20:21:28 ID:X70BnWGue.
〜〜〜男の寝室〜〜〜
父「男君〜?」
男「・・・」スースー
父「入っちゃうぞーって、もう入ってるけど」
父「・・・ごめんよ、僕の息子なばっかりに」
父「いつも危ない目に会わせちゃって…」
父「子供はいつも商売道具だよね…今も、昔も」
父「違う家の子だったら…こんな事にはならなかったんだろうね…」
父「君には幸せで平和な人生を歩んで欲しかった…でも、僕の、いや…この家の子供に産んでしまった…」
父「母さんと相談して…君だけは平和に歩ませたいと頑張ってきたつもりだった…けど」
父「結局君は危ない目に会い、君の周りにも迷惑がかかった」
父「本当に…ごめんよ」
266: 1:2012/3/15(木) 20:37:02 ID:vE6LRsgqDc
父「・・・」
男「・・・考え過ぎなんじゃねーの」
父「男君!?起きてたの?」
男「隣でぶつぶつやかましいんだよ…」
父「・・・」
男「父さんは…父さんと母さんは俺を産んだのが間違いだと思ってるのか?」
父「そんなわけない!!」
父「男君は誰よりも優しくて、人の事を思いやれる自慢の息子だよ!!」
男「そう思ってんならそれでいんじゃねーの?」
267: 1:2012/3/15(木) 20:51:49 ID:vE6LRsgqDc
父「・・・」
男「俺は父さんと母さんは…いないんだっけか」
父「それは…」
男「気にすんなよ、父さんの駄目さ加減に嫌気がさして実家に帰ったんだろ?」
父「実家に帰って…もう11年経つけどね…」
男「・・・なんか、古傷抉ってごめん」
父「別に気にしてないよ」
男「うわお、見事な棒読み」
268: 1:2012/3/15(木) 21:06:19 ID:vE6LRsgqDc
男「とにかく!!俺は父さんの息子で良かったって思ってるし、この家を恨んだ事なんて一度もない」
男「今通ってる学校にも我が儘言って入らせてもらってるんだから」
父「・・・うん」
男「俺こそ、いつも我が儘ばっかでさ…ごめん」
父「いやいや!!僕こそごめん!!」
男「後…感謝してる」
父「!!」
父「男君がデレたー!!」
タタタタタタ
男「ちょ!?恥ずかしい事叫びながら屋敷を走り回るんじゃねー!!」
ダダダダダダ
269: 1:2012/3/16(金) 00:04:08 ID:ftTWldGmzM
〜〜〜食堂〜〜〜
男「ゼエ…ハア…覚えてろよ…」
父「ふふふ…まだまだ…若い者には…負けないんだからね…」
メイド長「お二人とも、いい加減おいかけっこは止めてもらいたいです」
父「だって男君がデレたんだもん」
メイド長「男様がデレるのは確かに貴重ですが時と場合を考えて走ってください」
男「走らせちゃ駄目だろ!!」
メイド「ご主人様、あまり大きな声をお出しになると…」
男「うえっぷ…」
メイド「どうぞ、お水です」
男「ありがとう」
270: 1:2012/3/16(金) 00:15:23 ID:4LNUEkB3tw
父「男君、明日からだけど」
男「普通に学校いくからな」
父「うん、それはわかってる」
父「ただ、今の内に話しておきたい事があって…」
男「なんだよ…急に」
父「よく聞いてほしい、多分今言わないと永遠に話せない気がするから」
メイド長「・・・」
男「お、おう…」
父「実は…」
父「夜に飲む飲み物だけど今はココアの気分なんだけど、カフェオレも飲みたいんだよね」
男「・・・」
男「どうでもいいわ!!」
271: 1:2012/3/16(金) 00:17:55 ID:4LNUEkB3tw
父「ひ、ひどい!!真剣なのに!!」
男「だったら両方持ってきてもらえばいいだけの話だろ!!」
父「男君天才!?」
男「普通に気づけよ!!」
父「さっすがー!!」
男「もういい、寝る!!」
父「まだ寝るの〜?」
男「一気に眠くなったんだよ!!」
男「いくぞメイド!!」
メイド「かしこまりました」
272: 1(投下終了):2012/3/16(金) 00:20:20 ID:4LNUEkB3tw
メイド長「私としたことが少し焦ってしまいましたわ…」
メイド長「旦那様があの事を男様に話すんじゃないかって」
父「今は話すべき時期じゃない、でもいつかは知らなきゃいけないよね」
父「男君が受け止めてくれるといいんだけど…」
メイド長「信じましょう…男様を」
父「・・・そうだね」
273: 1(投下遅れてすみません):2012/3/17(土) 00:12:27 ID:TtYSPXoATE
〜〜〜翌日〜〜〜
男「おはよ…」
父「おはよう、眠そうだね?」
男「ん、まあな…」
父「は!?まさか!?」
男「なんだよ…」
父「メイドさんと朝まで…」
男「・・・」
父「まさかの今夜は寝かさない編!?」
男「メイド長さん、コーヒーいれてくれませんか?」
メイド長「かしこまりました」
男「メイド、パン焼いてくれる?」
メイド「かしこまりました」
父「わーお、まさかの全スルー」
274: 1:2012/3/17(土) 00:17:12 ID:LyZuHi1WD6
男「う〜…学校行きたくねぇ…」
父「!!」
メイド「!!」
メイド長「!!」
父「メイド長さん!!」
メイド長「承知しております!!」
メイド長「ありとあらゆる手段を使って男様の交友関係を調べなさい!!また、そのなかで精神的嫌がらせを行いそうな人物のリストを出しなさい!!」
メイドA「はい!!」
メイド長「メイドは男様の精神ケアを!!」
メイド「かしこまりました!!」
父「男君!!大丈夫だからね!!皆がついてるよ!!」
男「・・・なんか、盛大な勘違いしてねぇ?」
275: 1:2012/3/17(土) 00:23:02 ID:LyZuHi1WD6
男「落ち着いてくれ、俺がいじめられるわけないだろ」
父「でも…男君が登校拒否だなんて…」
メイド長「何かあったとしか思えませんわね…」
メイド「いつもなら嬉々としてご登校なされるのに…」
男「昨日、何があった?」
父「・・・あ」
男「恥ずかしいんだよ…」
メイド長「それは確かに恥ずかしいですね」
男「だろ?その上絶対に早退理由を聞かれるぜ?」
父「あー、それは…」
メイド「非常に返答に困りますね」
276: 1:2012/3/17(土) 00:28:20 ID:LyZuHi1WD6
男「行くしかないのは…わかってんだけどな…」
父「いくのかい?」
男「ああ」ガタッ
男「行ってくる」
バタン
メイド「・・・」
父「・・・」
メイド長「男様は口では反抗しながらも体は従順に反応してしまう非常に調きょ…教育しやすい方でございますね」
父「それは思っても言っちゃいけないんじゃないかな?」
メイド長「その時の教育係は、メイドに任せましたよ」
父「任せちゃ駄目でしょ!?」
メイド「かしこまりました」
父「返事しちゃ駄目でしょ!?」
277: 1:2012/3/17(土) 00:33:36 ID:LyZuHi1WD6
〜〜〜学校〜〜〜
男「・・・」カサカサ
男「・・・」カサカサ
男「・・・」カサカサ
友「・・・Gか?お前」
男「うわあああ!?」
友「ぬわああ!?」
男「お、おおおお前か!?」
友「なんか、このやり取り、前にもしなかったか?」
278: 1:2012/3/17(土) 00:36:04 ID:LyZuHi1WD6
友「どうしたんだよ、そんなカサカサして」
男「いや…早退の理由がね?」
友「ああ、それなら任せとけ」
男「なんかあるのか!?」
友「ふ、この平成の孔明と呼ばれた俺に隙は無かった…」
男「頼りにしてるぜ」
友「任せろ」
279: 1:2012/3/17(土) 00:42:24 ID:LyZuHi1WD6
〜〜〜教室〜〜〜
先生「男君、昨日の早退の理由を教えてもらえるかな?友君も、昨日の欠席の理由を聞いてないなぁ…」
男「(やべー、あの温厚な先生がぶち切れてる…)」
男「(だが!!こっちには平成の孔明と呼ばれた友がいる!!)」
男「(さあ友、これをどう切り抜ける?)」
友「・・・」
男「(友…?)」
友「\(^o^)/」
男「今DEATHー!?」
先生「二人共放課後職員室に来なさい」
280: 1(投下終了):2012/3/17(土) 00:46:06 ID:TtYSPXoATE
〜〜〜昼休み〜〜〜
男「おいこら友てめえこの野郎!!」
友「すまん…あの笑顔なのに額に怒りマークが浮き出てる先生みたら…俺の策なんて無に等しかったんだ…」
男「だからって\(^o^)/はないだろ!?」
友「/(^o^)\よりはマシだと思ったんだが…」
男「どうでもいいわ!!」
281: 1:2012/3/17(土) 14:17:30 ID:Opd5Ib3YrA
男「どうすんだよ…絶対に聞かれるぜ…」
友「うーん、言うわけにはいかねーしな」
男「事情を知る人は少ない人がいいし、危険に晒せないし」
友「先生を巻き込むのは勘弁だしな」
男「本当はお前も巻き込みたくなかったけどな」
友「んなこと言うなよ、水臭いな」
男「・・・なんとかでっち上げるか」
282: 1:2012/3/17(土) 14:21:13 ID:Opd5Ib3YrA
〜〜〜職員室〜〜〜
先生「で?説明してもらうからね」
先生「まず、友君から」
友「あ〜、風邪です」
先生「なるほど、風邪ね…」
先生「じゃあなんでお家に電話したのに出てくれなかったのかな?」
友「えっと…」
先生「友君、誤魔化しは駄目だよ」
男「先生、友が休んだのは俺のせいなんです」
先生「男君?」
友「男!!お前…」
283: 1:2012/3/17(土) 14:25:46 ID:Opd5Ib3YrA
男「詳しくは家庭の事情で話せませんが、友に迷惑がかかってしまったので尻拭いに」
先生「男君のお家?そういえば一度も家庭訪問に行ってないけど」
友「(そりゃ、無理な話だな)」
男「とにかく、友が休んだのは俺のせいですから、友をそれ以上責めないで下さい」
先生「なんだか納得がいかないな…家庭の事情って具体的に何?」
男「言えません」
先生「家庭訪問させてくれないのは関係ある?」
男「はい」
284: 1:2012/3/17(土) 14:29:04 ID:8m3SaG5X5s
先生「そっか…わかった」
男「先生…」
先生「じゃあ男君の家庭訪問にいきましょう」
男「!?」
先生「駄目だって言っても行きますからね」
男「駄目ですよ!!」
先生「先生はね、生徒の情報を持ってるから住所なんて分かるんだよ?」
男「(まずい!!住所はでたらめを書いてるから存在するわけがない!!)」
先生「さあ、案内してくれる?」
男「へ?」
285: 1:2012/3/17(土) 14:33:41 ID:Opd5Ib3YrA
先生「実は前に生徒一人一人の住所を回った事があるの」
男「!!」
先生「そしたらね、男君の住所だけ違ったの、書いてある場所にお家が無いの」
先生「でも、男君が複雑な家庭環境だって事は知ってるから無理に聞けなかったけど…もう駄目だよ」
先生「本当の事を言うか、家庭訪問するか、選んで」
男「・・・わかりました、家で全部話します」
友「お、おい…」
男「いいんだ、これでいい…」
286: 1:2012/3/17(土) 14:39:44 ID:Opd5Ib3YrA
〜〜〜屋敷正門〜〜〜
先生「・・・」
友「見事な絶句」
先生「え…、これ、お屋敷…え?」
先生「えーーーーー!?」
男「先生、近所迷惑ですよ」
男「ただいま〜」
警備「お帰りなさいませ、友様も、ようこそいらっしゃいました」
友「ど、ども…」
警備「男様がご帰宅なさいました、お客人が二名いますので、もてなしの用意を」
287: 1:2012/3/17(土) 14:42:36 ID:8m3SaG5X5s
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド「お帰りなさいませ、ご主人様」
男「ただいま」
先生「ご主人様!?」
メイド「ご学友の方ですか?」
先生「教師です!!」
メイド「それは失礼しました」
友「あれ、わざとじゃないか?」ヒソヒソ
男「さあ?」
先生「男君!!これはなんなんですか!?」
男「落ち着いてください、全部話しますから」
288: 1:2012/3/17(土) 14:52:00 ID:Opd5Ib3YrA
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「というわけです」
先生「・・・」
男「先生?」
先生「今のが…家庭訪問させない理由?」
男「まあ、そうなりますね」
先生「ずっと…黙ってたの?」
男「言ったら言ったでめんどくさくなりそうだったんで…」
パン!!
友「!!」
男「っ!!」
289: 1:2012/3/17(土) 14:55:56 ID:8m3SaG5X5s
先生「なんでもっと早く言ってくれなかったんですか!?」
男「・・・」
先生「確かに私は一年の新米でドジでトロ臭くて、生徒に馬鹿にされたりもするけど、頼りないけど!!」
先生「先生は男君の先生なの!!皆の先生なの!!」
男「・・・」
先生「一人で悩まないで!!先生や友達がいるんだから!!」
男「・・・かよ」
先生「?」
男「じゃあ言ったらなんかしてくれんのかよ?」
290: 1:2012/3/17(土) 15:02:35 ID:8m3SaG5X5s
男「そういう同情はもうたくさんだ」
男「なんもできやしないんだよ!!友も!!先生も!!生徒も!!」
友「・・・」
男「話を聞いて、ただ頑張れって言うしか出来ないじゃないか…そんな応援、もう飽き飽きだ…」
先生「・・・ます」
男「?」
先生「先生は…男君の為なら命をかけます」
男「・・・別に強がらなくていいですよ先生」
先生「強がりじゃ…ありません」
男「震えてるじゃないですか…」
先生「・・・」
291: 1:2012/3/17(土) 15:12:30 ID:8m3SaG5X5s
先生「大学出て…教師を目指して、先生になって生徒の皆に慕われるのが夢だった…」
先生「でも、自分でもわかるくらいに鈍臭くて、駄目だったから…半分諦めてた」
先生「教員試験に合格したときは、念願の夢が叶ったって、凄い喜んだ」
先生「今いる高校の皆はとってもいい子達で…引っ張るつもりがいつの間にか引っ張られてたり…」
先生「それでも、この学校にこれて良かったって、そう思った」
先生「だから…私は恩返しがしたい」
先生「この学校に来て、みんなと一緒にいれて楽しい思い出を作れて…たった一年だけど、それでも皆は私を慕ってくれて」
先生「皆の事をもっとよく知りたい、助けてあげたい」
先生「男君も…私の大事な生徒なんだから…」
292: 1(投下終了):2012/3/18(日) 01:11:23 ID:LTl6i/EaNA
男「・・・個人が出来る事なんてたかがしれてますけどね」
友「男!!お前なぁ!!」
男「でも…頑張れる気がする…」
先生「男君…」
友「男…」
友「素直じゃねーな」
男「うるせえ」
メイド長「今日もツンデレ絶好調ですね…」
メイド「メイド長、盗み聞きはよくありませんよ」
293: 名無しさん@読者の声:2012/3/18(日) 09:50:32 ID:Tc4yOeK3GI
なんだか調子悪そうですね(´・ω・`)
二本お薬出しておきますね〜
つ―CCC―
つ―FFF―
294: 名無しさん@読者の声:2012/3/18(日) 10:21:52 ID:887g2uN7O6
っC
っF
っ額に貼るとリア充が治るお札
295: 1:2012/3/18(日) 17:37:33 ID:bfKAa5dNW6
>>293
メイド「お薬、確かに受けとりました。無事に作者にぶつけておきます」
男「いや、ぶつけちゃ駄目だろ!!」
メイド「作者からの言い訳という名のコメントです」
「最近ちょいちょい多忙が重なりあまり更新に時間を割けなくなってしまいました、とりあえずは1日10レスは更新していきますのでよろしくお願いします、本当に申し訳ありません」
男「ま、そういうわけで暖かい目で見守ってやってください」
メイド「ご主人様が面白い事をなさらないから…」
男「俺のせいかよ!?」
>>294
男「支援ありがとー」
メイド「三つ目のお札は確かにご主人様に張り付けておきますね」
男「そもそもリア充なんていないんだから意味がないだろ」
メイド「え」
男「え?」
296: 1:2012/3/18(日) 17:43:54 ID:bfKAa5dNW6
先生「とにかく!!先生は何でも相談に乗るし、先生に出来る事ならなんでもするからね!!」
男「ありがとうございます」
友「お、俺も協力するからな!!」
男「わかった…とりあえずこの事は他言無用で」
友「おう」
男「先生も、あまり長居はしない方が良さそうです、誰に見られてるかわからないし」
先生「そ、そんな映画みたいな展開は流石にないんじゃ…」
男「甘いですよ、この瞬間だってドアから覗かれてるかもわからないですし」
メイド「・・・」ビクッ
メイド長「鋭い…」
男「とにかく、今日はもう帰宅して、この事は心の隅にしまうように」
友「わ、わかった」
297: 1:2012/3/18(日) 17:49:19 ID:s34UTNp0wM
男「メイド、いるか?」
メイド「ここに」
男「友と先生が帰るから玄関まで送って(ドアから見てただろ)」
メイド「かしこまりました(バレてましたか)」
男「(もろばれなんだよ)」
メイド長「(なんで心の中で会話してるんですか)」
男「(聞かれたくないからですよ)」
メイド「お二方、こちらへ」
298: 1:2012/3/18(日) 17:57:30 ID:bfKAa5dNW6
友「じゃあな、男」
先生「また明日、学校で」
男「ああ」
バタン
男「・・・」
メイド長「よろしかったのですか?」
男「ああ…」
メイド長「いいご友人と先生をお持ちで」
男「うん…」
メイド長「お疲れになられたでしょうから、お部屋でゆっくりとおやすみ下さい」
男「そうさせてもらいます」
299: 1:2012/3/18(日) 19:06:39 ID:Gfz0L5n6MQ
メイド「戻りました」
メイド長「お疲れ様」
メイド「ご主人様は?」
メイド長「自室にておやすみになられてます」
メイド「・・・わかりました」
メイド長「珍しいですね、いつもなら真っ先に向かうのに」
メイド「流石に今日ばかりはゆっくりしたいでしょうし」
メイド長「そうですね」
メイド長「・・・メイド、貴女に話しておきたい事が」
メイド「なんでしょうか?」
メイド長「それは…」
300: 1:2012/3/18(日) 19:21:26 ID:8A07q3W3go
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「・・・どうすっかな」
男「なんだかんだで友と先生を巻き込む形になっちまったし…」
男「今更だけど、とんでもない決断しちゃったかな…」
男「でも…突き放せないし、甘いよなぁ…」
男「でも…この家に産まれたからには…しょうがない事なんだよな」
男「しかし、暇だな・・・ん?」
男「なんだあいつ?屋敷の警備さんじゃないみたいだけど…」
男「まさか…泥棒!?」
男「・・・追いかけてみるか」
301: 1:2012/3/18(日) 19:25:41 ID:8A07q3W3go
〜〜メイド控え室〜〜
メイド「・・・」
メイド長「・・・」
メイド「本当…なんですか?」
メイド長「貴女に隠し事は出来ませんからね」
メイド「・・・嘘みたいです、でも嘘じゃない」
メイド長「ええ、嘘じゃありません」
メイド「ご主人様には?」
メイド長「言えるわけがないでしょう」
メイド「…ですよね」
コンコン
メイド「どうぞ?」
302: 1:2012/3/18(日) 20:15:06 ID:7Eqi6lmTD6
警備「失礼します」
メイド長「どうしました?」
警備「いえ、カメラに妙な影が映りまして、ご報告に」
メイド長「影…ですか」
警備「はい、侵入者の可能性を考えて警備を強化しましたが」
メイド長「男様を狙いに来たかもしれません…最大限の警備を」
警備「わかりました」
バタン
メイド「心配ですね」
メイド長「しかし…一体何の目的で…」
ダダダダダダ!!バン!!
警備「大変です!!男様が自室におりません!!」
メイド長「!?」
メイド「ご主人様!!」ダッ
303: 1:2012/3/18(日) 20:18:56 ID:S00oMycDV2
男「・・・確か、この辺りに」
男「いた…」
「・・・」キョロキョロ
男「あの人は…SPの鬼瓦さん?」
鬼瓦「・・・」キョロキョロ
男「しきりに周りを気にしてるな…着信音?」
鬼瓦「はい…鬼瓦です」
男「誰かと会話してる?」
男「くそっ、ここからじゃよく聞き取れないな…もう少し寄るか」
304: 1:2012/3/18(日) 20:27:26 ID:S00oMycDV2
鬼瓦「はい、大丈夫です。周りには誰も」
鬼瓦「例の計画も無事に進行しつつあります、ええ、手筈通りに」
鬼瓦「誰にも勘づかれてはいません」
男「何を話してるのかわかんないな…もうちょい近くに…」
パキッ
鬼瓦「っ!!」ジャコ
男「しまった!!」
鬼瓦「男様…」
男「ど、ども…」
鬼瓦「・・・今の会話をお聞きになられましたか?」
男「な、なんの事かさっぱりですよ…とりあえず銃を降ろしてくれません?」
鬼瓦「・・・お断りします」
男「!!」
305: 1(投下終了):2012/3/18(日) 20:34:40 ID:7Eqi6lmTD6
男「断るって事はなんかやましい事があるんだ…」
鬼瓦「男様こそ、いい加減しらをきるのは止めた方がいいですぞ」
男「だって…なんも聞いてないですし…」
男「(とにかく、時間を稼いで…)」
鬼瓦「仕方ありません…聞かれたからには」
鬼瓦「口を塞がさせてもらいます」スッ
男「っ!?」
トンッ
男「う…ぐ…」ドサッ
鬼瓦「・・・」ヒョイ
男「(メイ…ド…)」
306: 1:2012/3/19(月) 07:02:21 ID:gn/SHE4gko
メイド「ご主人様!!ご主人様!!」
メイド長「メイド!!いましたか!?」
メイド「どこにも…いません」
メイド長「そうですか…引き続き捜索をしましょう」
メイド「・・・ご主人様」
メイド長「警備に全力でカメラ解析をさせていますから、それを待って…」
警備「報告します!!カメラの解析が終わりました!!」
メイド長「早速見ましょう」
307: 1:2012/3/19(月) 07:06:49 ID:gn/SHE4gko
メイド「・・・」
メイド長「これは…」
警備「今の映像が…カメラに納められています…」
メイド長「最後の砂嵐は?」
警備「恐らく、鬼瓦が破壊したものと」
メイド「鬼…瓦」
メイド長「メイド、気持ちはわかりますが、落ち着きなさい」
メイド「これが落ち着いていられますか!!」
メイド長「確定要素も無いのに動くのは愚の骨頂です、落ち着きなさい」
メイド「なんでメイド長はそんなに落ち着いてられるんですか!!貴女はご主人様の…!!」
メイド長「・・・」
メイド「っ!!…申し訳ありません…」
警備「?」
308: 1:2012/3/19(月) 07:13:04 ID:gn/SHE4gko
メイド長「この件に鬼瓦が一枚噛んでいるのは瞭然です、問題は何処と関係があるのか」
メイド「カメラを破壊したということは…戻ってくる気は無さそうですね」
メイド長「戻った所で口は割らないでしょうけどね…」
メイド「旦那様にはなんと報告を…」
メイド長「私からしておきます、というよりは私の役目ですから」
メイド長「貴女が羨ましいですね、私はこんな時何も出来ない非力な存在ですから…」
メイド「何を言ってるんですか、貴女は旦那様のお側にいるという役目が、いや貴女しか出来ない立派な役目があるじゃないですか」
メイド長「・・・そうですね」
309: 1:2012/3/19(月) 07:16:09 ID:gn/SHE4gko
メイド「寧ろ…非力なのは私の方です」
メイド「ご主人様から離れて、ご主人様の危機をお救い出来なかった…」
メイド長「メイド…」
メイド「こんな醜態でご主人様のメイドだなんて…言えません」
メイド長「反省会は後にしましょう、今は…」
メイド「わかってます、ご主人様は私が必ずお救いいたします」
メイド長「・・・ええ、頼みましたよ」
310: 1:2012/3/19(月) 21:17:47 ID:0mns1JLGBw
男「・・・う」
男「ここ…は?」
「あ、気がついた〜」
男「っ!?」ビクッ
「や〜ん♪怯えた顔可愛い〜♪」
「女、その辺にしておけ」
女「いいじゃない、これも何かの縁だし…君もそう思うよね〜?」
男「・・・」
女「んもう…つれないな…」
「もういい、僕が話す」
311: 1:2012/3/19(月) 21:48:25 ID:0rQfS4Ge.2
幹部「僕は幹部、何の企業かは言えないけどね」
男「幹部!?だってお前…」
幹部「お察しの通り君と同じ高校生だよ、ちなみに彼女も高校生だ」
女「はーい♪」
男「何が目的だ、俺をどうする気だ、鬼瓦はどうした」
幹部「質問には答えるよ」
幹部「まず目的だけど、僕達は何も教えられていない、強いて言うなら君の監視かな」
幹部「ゴツい大人に囲まれるよりか、僕達みたいな同年代に囲まれた方が気持ち的には楽かな…という配慮だよ」
女「私は良かったかな〜、男君可愛いし…」
男「・・・」
女「そんな睨まないでよ〜」
312: 1:2012/3/19(月) 22:15:34 ID:0rQfS4Ge.2
幹部「女、ややこしくなるからもうしゃべらないで」
女「ぶー」
幹部「だから二つ目も同じ解答、君の監視かな」
男「鬼瓦は、まだ質問に答えてないぞ」
女「鬼瓦?ああ、あのしたっぱ?」
男「したっぱ?」
女「そ、あいつが勝手な行動したせいで私達は君の監視って訳」
幹部「鬼瓦は今は謹慎処分、暴走行為の代償ってとこかな」
男「暴走…行為?」
女「そ、機密会話を聞かれて君を拉致」
313: 1:2012/3/19(月) 22:21:14 ID:0rQfS4Ge.2
男「機密会話!?」
幹部「そうだけど?」
男「てっきり…仕事関係の話かと…」
女「え」
幹部「え」
男「え?」
幹部「・・・これは、話の食い違いが出たようだね」
女「あの筋肉ダルマ!!」
幹部「だとしても尚更君を無事に帰すわけにはいかないね…」
幹部「どうするかな…」
女「あーあ、結局私達は馬鹿に付き合わされただけってこと?」
幹部「・・・ふむ、向こうも必死に探してるし」
男「・・・お前らと鬼瓦はどういう関係なんだ?」
幹部「上司と部下って所かな」
314: 1:2012/3/19(月) 22:26:48 ID:0rQfS4Ge.2
男「お前らを俺の知り合いって事にして監禁されてた俺を助けた事にしたらどうだ?」
女「どういう事?」
男「鬼瓦の上司なら、鬼瓦の発言なんていくらでも揉み消せるだろ、それにこの方法ならお前らも怪しまれないし」
幹部「中々の良策だね、でも残念ながら乗れないな」
男「なんでだ?」
幹部「君がここで見聞きした事を話さないとは限らないからさ」
男「は、話さねーよ!!」
幹部「残念だけど、君はこのまま監禁され続けるか、それとも…」
幹部「死体になるか、それしか道は残されてないよ」
女「ちょっと!?約束が違うわよ!?」
幹部「でも、確実だよ?」
女「それは…そうだけど」
315: 1:2012/3/19(月) 22:32:16 ID:LVeQmVhx2k
男「ていうか、俺はお前の役職を聞いたけど、肝心の企業を聞いてないだろ?だったらわかんないんじゃないか?」
幹部「わかってしまうものなんだよ、高校生が幹部の企業なんて、探そうと思えばいくらでもあるからね、裏を返せば探そうとしないと見つからないくらい秘密主義者の企業か、単に数が少ないだけか…」
男「・・・」
幹部「ちなみに君はなんの企業だと推測してる?」
男「なんとなく…川越かな…」
幹部「・・・そう」
女「どしたの?考え込んで」
幹部「どうやったら無事に男君を返し、かつ僕達があまり被害を受けないかを考えてる」
316: 1:2012/3/19(月) 23:07:01 ID:0rQfS4Ge.2
幹部「・・・ふぅ、現状維持が得策かな…」
女「私達もこのままって事!?」
幹部「他に方法が…」
ガシャーン!!
幹部「っ!!」
女「何!?」
「なるほどね…廃ビルの地下とは、捜索が難航するわけだ」
男「貴方は…菅野さん!!」
菅野「助けに来たよ、男君」
317: 1:2012/3/19(月) 23:11:36 ID:LVeQmVhx2k
幹部「・・・これはこれは、菅野グループの代表取締役がわざわざここまで」
菅野「男君は私が保護すると決めたからね、父さんと約束したし」
菅野「さて…君達がどこに所属してるかなんてこの際どうでもいい、早く男君を解放したまえ」
幹部「・・・」
菅野「下手な抵抗は止めた方がいい、このビルの周りには沢山の部下を配置してるからね…」
幹部「・・・わかりました」
女「・・・」
318: 名無しさん@読者の声:2012/3/20(火) 08:11:42 ID:887g2uN7O6
っC
319: 名無しさん@読者の声:2012/3/20(火) 11:37:08 ID:xLStSNYU8Y
っCCCC
っ鬼瓦のパンツ
320: 1(寝落ちしますたごめんなさい):2012/3/20(火) 11:58:27 ID:xlrEqSLHSs
>>318
男「支援ありがとー」
>>319
男「支援ありがとー」
メイド「鬼瓦のパンツは何でしたっけ?」
男「トランクスじゃなかったか?」
メイド「ブリーフだったような気も…」
鬼瓦「(言えない…ここにきてボクサーパンツ派だなんて…)」
321: 1:2012/3/20(火) 12:00:33 ID:xlrEqSLHSs
男「菅野さん」
菅野「もう大丈夫だよ、この二人の身柄は私が確保しよう…行って」
男「頼みました!!」タッ
菅野「さて、君達二人だが・・・」
322: 1:2012/3/20(火) 12:03:59 ID:bGFacmblSk
男「こんな所に廃ビルがあったのか…」
男「ん?あの人達は…」
「男さんですね、菅野さんからお話は聞いております、さあこちらに」
「こちらA班、無事に男さんを保護、これから護衛しつつそちらに向かいます」
「お怪我は?」
男「特には…」
「ご無事でなによりです」
男「ありがとうございます…」
323: 1:2012/3/20(火) 12:08:13 ID:bGFacmblSk
メイド「ご主人様!!」
男「メイ…ド!?」ドン
男「いって…体当たりかます…」
メイド「・・・」ギュー
男「ちょ、ちょっと…は、恥ずかしいだろ…」
メイド「良かった…ご無事で…本当に…良かった…」
男「・・・すまん、心配かけた」
メイド「いいえ…私の方こそ…ご主人様をお守り出来ませんでした…」
男「お前は悪くないよ、危険に足突っ込んだ俺が悪いんだから…」
メイド「いえ…私が予め分かっていれば」
男「いやだから…」
メイド長「はいそこまで」
男「メイド長!?」
324: 1:2012/3/20(火) 12:11:48 ID:bGFacmblSk
メイド長「男様、ご無事でなによりです」
男「あ、はい…」
メイド長「とにかくお疲れでしょうから…こちらに、メイド、いつまで引っ付いてるんですか?」
メイド「・・・」スッ
男「あ…」
メイド「え?」
男「いや…なんでもない…」
男「いくか…」
メイド「・・・」
メイド長「そんな怖い目でこちらを見ないで下さい」
325: 1:2012/3/20(火) 12:15:45 ID:xlrEqSLHSs
〜〜〜車内〜〜〜
男「・・・2つ聞いていいですか?」
メイド長「なんでしょうか?」
男「メイド長って、運転出来たんですね…」
メイド長「屋敷に所属するメイドは全員運転免許を所持しております」
男「へー…って、メイドもなの!?」
メイド「はい、送り迎えに便利なので」
男「(この身長と顔でよく試験通ったな…)」
男「それで…二つ目なんですけど」
メイド長「・・・」
男「俺が鬼瓦に誘拐されてから…どれくらい経ちましたか?」
326: 1:2012/3/20(火) 12:19:28 ID:xlrEqSLHSs
メイド「・・・1日です」
男「1日!?そんなに短いのか!?」
メイド長「ええ…旦那様ご帰宅後に、旦那様が菅野に連絡をいたしまして、菅野が男様捜索の為にかなりの人員を費やした様です」
男「菅野さん…俺の為に…」
メイド「結果、1日という非常に早い時間でご主人様が発見なされたのです」
男「そっか…菅野さんには頭があがらないな…」
メイド「・・・」
327: 1:2012/3/20(火) 17:06:29 ID:4LNUEkB3tw
〜〜〜屋敷〜〜〜
父「男く〜ん!!」
男「父さん…ただい」
父「心配したんだよ〜!!」
男「ちょ!?こっちくんなー!!」
メイド長「・・・元気ですね」
メイド「特に異常が無いようで安心しています」
父「あ、メイド長さんにメイドさんは少し残ってくれない?」
メイド長「かしこまりました」
メイド「かしこまりました」
男「え、メイドもか?」
父「何々〜?やきも…」
男「うるさい」
328: 1:2012/3/20(火) 17:08:46 ID:4LNUEkB3tw
メイド「ご主人様にあまりお耳に入れたくない内容ですので…申し訳ありません」
男「なんか納得いかないけど…まあ、お前が言うんならいいよ」
メイド「はい…」
メイド長「男様、寝室に警備を何人か配置させましたので」
男「ありがとうございます」
男「じゃ、あとでなメイド」
メイド「はい」
329: 1:2012/3/20(火) 17:19:27 ID:4LNUEkB3tw
〜〜〜父の寝室〜〜〜
父「さて…今回の件をおさらいするけど」
メイド長「ええ」
父「まず、菅野君にはこちらから感謝をしておいたから大丈夫だよ、菅野君は好きでやったことだからって謙遜してたけど」
メイド「好きでやったこと…ですか」
父「まあ二人がどう捉えるかは分からないけど…僕は感謝してる、理由はどうあれ男君を助けてもらったからね」
メイド「私も感謝はしています…ご主人様を助けていただいて…でも、素直にそれを受け取れない」
父「わかるよ…理屈じゃないんだよね、わかる」
メイド長「とりあえず、不審な点をあげていきましょう」
330: 1:2012/3/20(火) 17:26:28 ID:ftTWldGmzM
メイド長「まず、情報公開が酷く大雑把な所」
メイド長「私達に教えられたのは、廃ビルの地下に男様が監禁され、見張りは二人という事だけしか教えられていません」
メイド長「後に男様に詳細を聞くのを見越してか、それともあえて伝えなかったのか…」
メイド長「次に、発見に要する時間が短すぎる」
メイド長「これはまるで予め知っていたかのような速さですから」
メイド「だとすると、情報規制は関係を見破られたくないから…」
メイド長「ええ、見張りの二人は恐らく菅野の関係者の可能性が高いですわね」
父「菅野君やり手だからね〜」
メイド長「問題はやはり男様ですわね」
メイド「はい、確かにご主人様を助けた状況を作り出せば、二人と菅野は無関係という証言ができますからね」
331: 1:2012/3/20(火) 17:34:20 ID:4LNUEkB3tw
父「菅野君はそれも計算したのかな?」
メイド長「わかりません、それにこちらは圧倒的に不利ですからね」
メイド「ええ」
父「こっちは疑うだけで何の証拠もないし、向こうは最悪見張りの二人を殺せば誰もわからなくなるし…」
メイド「・・・」
メイド長「警戒はしておいて損は無いと思います」
父「そうだね…メイドさん、男君の側にいってあげて」
メイド「かしこまりました」
バタン
父「・・・メイド長さん」
メイド長「なんでしょうか?」
父「菅野君は、やっぱり投資をさせたいのかな…」
メイド長「・・・恐らくは」
父「もう…あんなの経験するのはごめんだな…」
メイド長「旦那様…」
332: 1:2012/3/20(火) 19:11:44 ID:9sGKXaBDYg
父「本当はね、投資してもいいんだよ」
父「でも、一つの企業に肩入れをすると、他の企業からの妨害が酷いでしょ?だから中立を保ってたんだ」
父「もう…あの時のようなのは…嫌だよ」
メイド長「・・・」
父「ごめん、君にもつらい事を思い出してしまったね…」
メイド長「・・・いえ、お気になさらず」
父「とにかく…男君にこれ以上危ない目には会わせられない…」
父「次は…なんとしても…守る」
メイド長「・・・」
333: 1:2012/3/20(火) 19:25:12 ID:9sGKXaBDYg
メイド長「大丈夫ですわ…きっと」
メイド長「男様は旦那様が思ってるよりずっとお強い方です」
メイド長「旦那様もそれは分かっていらっしゃるでしょう」
父「・・・うん」
メイド長「大丈夫、旦那様のご子息ですから」
父「・・・うん」
メイド長「ボキャブラリーが少ないのも親子ですね」
父「・・・うん、いや違うよ!?」
334: 1:2012/3/20(火) 19:35:23 ID:AeHidzNwG.
〜〜〜男の寝室〜〜〜
ガチャ
メイド「失礼します」
男「お、来たか…まあ座れよ」
メイド「では、失礼して」
男「・・・おい」
メイド「?」
男「誰が地べたに座れって言ったよ、ほら隣に」
メイド「・・・正気ですか?」
男「え…嫌…か?」
メイド「そんな見捨てられそうな子犬のような目をこちらに向けないでいただけるとありがたいですね」
男「なんだよそれ」
メイド「改めまして、失礼します」
335: 1:2012/3/20(火) 19:48:20 ID:9sGKXaBDYg
男「・・・」
メイド「・・・」
男「あの…さ…」
メイド「なんでしょう?」
男「いや…なんの話してたのかな〜って」
メイド「残念ながらお答え出来ません」
男「どうしても?」
メイド「どうしてもですね」
男「そうか…」
メイド「・・・聞きたいですか?」
男「え?」
メイド「本当に、聞きたいですか?」
男「そりゃあ…まあ、気になるし」
メイド「後悔…なさいませんね?」
男「え…いや…」
メイド「後悔…なさらないんですね…では」
男「す、すすすストップ!!もういい!!もういいから!!」
336: 1:2012/3/20(火) 21:46:35 ID:AeHidzNwG.
メイド「そうですか」
男「お前の無表情はマジで怖いんだから…」
メイド「では、逆にお聞きしますが、ご主人様は私がコロコロと表情を変えるのを想像出来ますか?」
男「・・・出来ん」
メイド「その通り、ご主人様が思い浮かばないのであれば、私には不可能という事でございます」
男「うーん…可愛いとは思うんだがなぁ…」
メイド「・・・」
男「無理なら無理で強要はしないけど…微笑みくらいなら…」
メイド「・・・」
男「あ…」
337: 1:2012/3/20(火) 21:50:44 ID:AeHidzNwG.
メイド「どうしました?鳩が豆鉄砲をくらったみたいな顔をして」
男「いや…今の…」
メイド「ああ…あれですか」
男「なんか…良かった…うん、凄い」
メイド「多分二度と出来ませんけどね」
男「えー!!なんでだよ!!凄い良かったのに!!」
メイド「勘弁して下さい、かなり恥ずかしいんですからね」
男「それなら仕方な…え?恥ずかしい?」
メイド「そうですよ」
男「え…えと…なんで?」
メイド「私だって人間ですから恥ずかしがりもしますよ」
男「いや…なんか意外だったから…」
338: 1(投下終了):2012/3/20(火) 21:53:13 ID:AeHidzNwG.
メイド「ご主人様もその内お分かりになられると思いますよ」
男「なにがさ」
メイド「・・・好きな人の目の前で微笑む恥ずかしさが」
男「・・・え?」
メイド「用事を思い出しましたので、失礼します」
男「あ、ちょ、おい!!」
バタン
男「・・・」
男「・・・マジかよ」
339: 名無しさん@読者の声:2012/3/21(水) 06:36:08 ID:887g2uN7O6
このリア充がぁぁぁぁぁ!
朝からニヤニヤさせやがって!
っC
340: 1:2012/3/21(水) 06:44:25 ID:hyPhTtuU9M
>>339
男「支援ありがとー、後リア充じゃな〜い」
メイド「ご主人様にとっつリア充とは、一体どのような人を言うのですか?」
男「え〜と、リアルが充実してる人だから…青春してますっ!!みたいな人?」
メイド「では、ご主人様はリア充でございますね」
男「なんでさ!?」
メイド「青春…なさってますよ(学生という意味で)」
男「ナ、ナンダッテー!!」
341: 1:2012/3/21(水) 06:48:48 ID:Js7tHZlr.c
〜〜〜翌日〜〜〜
男「・・・結局寝れなかった」
男「メ、メイドが変なことを言うからだよな!!うん!!」
男「もう、起こしにくる時間だよな…」
男「来ないな…やっぱり昨日のは本当なのかな…」
男「いやいやいや、メイドに限ってそんなことは…」
メイド長「失礼します」
男「のわあああああ!?」
342: 1:2012/3/21(水) 06:53:14 ID:Js7tHZlr.c
男「メ、メメメ、メイド長さん!?」
メイド長「朝のお目覚めの時間ですので起こしに参りましたが…大丈夫ですね」
男「・・・いつからそこに?」
メイド長「詳しくは話せませんが…男様が『結局寝れなかった』と、呟かれる前から」
男「それってつまり最初からって事じゃん!!」
メイド長「何が最初からなのかはあえてお聞きになりませんが、朝食でございます」
男「・・・はい」
343: 1:2012/3/21(水) 16:29:48 ID:tMc2zNw67k
男「メイドは?」
メイド長「用事があると言って、今日は休暇を取りました」
男「そっか…」
メイド長「残念ですか?」ニヤニヤ
男「べ、別に!!」
メイド長「つまり…ドキドキしなくて済むと」
男「なん!?・・・あ」
メイド長「ふふ」ニヤニヤ
男「っ〜〜〜!!」
男「朝食、出来てるんですよね?」
メイド長「ええ」
男「はぁ…食べますよ」
344: 1:2012/3/21(水) 16:36:49 ID:tMc2zNw67k
〜〜〜食堂〜〜〜
父「おはよ〜」
男「おう…」
父「何々〜?メイドさんいなくて寂しいの〜?」
男「なんで皆、俺とメイドをセットにしたがるんだ?」
父「だって男君のメイドさんだし」
メイド長「雇い主は旦那様ですが、契約名義には男様のお名前がございますので、メイドは男様の所持物となります」
男「メイドは物じゃない」
メイド長「失礼、そうでしたわね」
父「男君、今日は学校は?」
男「いくよ、皆の顔みたいし、先生を安心させたいし」
父「そっか、いってらっしゃい」
男「いってきます」
345: 1:2012/3/21(水) 16:53:40 ID:t3/Jq2u1wc
〜〜〜学校〜〜〜
男「久しぶりの学校だな…といっても1日しか経ってないけど」
男「お、あれは友だな…おーい、友ー」
友「男!?お前生きてたのか!?」
男「勝手に殺すな!!」
友「早く職員室にいって先生に顔を見せてこい!!」
男「わ、わかったよ」
346: 1:2012/3/21(水) 16:57:53 ID:t3/Jq2u1wc
〜〜〜職員室〜〜〜
男「失礼しまーす」
先生「は〜い♪」
先生「・・・男君!?」
男「ど、ども…」
先生「男君〜!!」
ぎゅーー!!
男「うわっ!?先生!?」
先生「よがったー、よがっだよーうわーん!!」
男「ちょ!?泣かないで下さいぃ!!」
ザワザワ…ザワザワ…
男「は、話は後でちゃんとしますから!!」
347: 1:2012/3/21(水) 17:53:23 ID:tMc2zNw67k
〜〜〜昼休み〜〜〜
男「という感じの事が昨日にあったんですよ」
先生「ふへー」
友「やっぱり…住む世界が違うんだな…」
男「ちょ、見捨てんな」
男「そいや、俺が休んだ時どうでした?確かなんの連絡も入れてない気が…」
先生「連絡なら来ましたよ、お家のメイドさんから」
男「メイドから?」
先生「あ、お屋敷でお会いしたメイドさんじゃないメイドさんで…ワケわかんなくなってきた…」
友「要するに、お前が休むって連絡が入ったんだ」
先生「でも、私と友君は男君の家庭事情を知ってるわけだから、きっと何かあるって思ってたの」
友「そしたら予想通り誘拐拉致監禁」
先生「もう、びっくりしちゃった…」
348: 1:2012/3/21(水) 17:58:16 ID:t3/Jq2u1wc
男「すいません…」
先生「男君は悪くないよ!!悪いのは誘拐した人達なんですから」
友「そうだぜ、お前は被害者なわけだし」
男「誘拐した人達…か」
男「(そういや…結局あいつらは何処の回し者だったんだろうか…)」
男「(川越だと予想したけど…あの口振りじゃ違うみたいだし…菅野さんが間に合ってなかったらどうなってたかもわからないし…)」
男「(そいや、あいつらは俺の監視だけを任命されてたんだよな?)」
男「(何かさせる気なら他の指令が出るはずだし、少なくとも企業のトップが出るはずだ)」
男「(だけど菅野さんの予想以上に早い発見でそれは潰された…まてよ?)」
男「・・・そうか、そういう事だったのか」
349: 1:2012/3/21(水) 18:01:21 ID:tMc2zNw67k
先生「男君?」
友「男?」
男「すいません、早退します」ガタッ
先生「男君!?」
バタン!!
男「馬鹿だ!!なんでもっと早く気がつかなかった!?」
男「これなら全ての辻妻が合う、それどころか合点がいって、尚おかしくない」
男「くそっ!!メイド、無事でいてくれ!!」
タタタタタタ
350: 1:2012/3/21(水) 18:04:06 ID:tMc2zNw67k
〜〜〜屋敷〜〜〜
警備「男様!?」
男「父さんは!?」
警備「だ、旦那様はもうご出勤なされましたが…」
男「わかった!!」ダッ
警備「な、何が…とりあえず連絡を!!」
警備「男様がご帰宅なされましたが、何やら急用の様子でございます、繰り返します、男様が…」
351: 1:2012/3/21(水) 18:08:06 ID:t3/Jq2u1wc
男「判子よし、書類よし、護身具よし!!」
男「後は…」カチャ
男「・・・迷ってる暇はないな」スッ
メイド長「お待ちください」
男「メイド長さん!!」
メイド長「どこにいかれるおつもりですか?」
男「・・・別に、ちょっと出かけるだけだよ」
メイド長「護身具が必要になるお出かけでございますか?」
男「いかせて下さい」
メイド長「どこにいかれるのかをお伝え下さい」
男「・・・菅野企業本社」
メイド長「!!」
352: 1:2012/3/21(水) 21:08:28 ID:nMa6yiFU3s
メイド長「それは…つまり」
男「ようやくわかったんです、もっと早く気づくべきだったのに…はは、馬鹿ですよね」
メイド長「その可能性は私達も疑いました、しかし、あくまで可能性の段階…」
男「その可能性を確信に変えるために、メイドをいかせたんですよね?」
メイド長「・・・彼女が一番適任だと判断したからです」
男「それだけ聞ければ充分です」
メイド長「男様がわざわざいくほどの事でございますか?」
353: 1:2012/3/21(水) 21:14:29 ID:nMa6yiFU3s
男「向こうは…誘拐を平気でやるような企業です」
男「メイド一人くらい、殺して隠蔽なんて容易いでしょうよ」
メイド長「彼女を信じてあげないのですか?」
男「信じてますよ、いつもみたいに無表情でからかって、時々微笑んで…」
男「でも、あいつは俺のメイドである以前に、一人の女の子です」
男「女の子を一人でいかせるなんて、男として失格です」
メイド長「いかないで下さい」
男「断ります」
メイド長「・・・」
男「すいませんメイド長さん、でも決めた事ですから」
男「俺、行きます」
354: 1:2012/3/21(水) 21:17:28 ID:nMa6yiFU3s
メイド長「・・・こういう頑固な所も、あの人譲りなんですね・・・」
男「?」
メイド長「雇用主には逆らえませんね」スッ
メイド長「無事にメイドとお帰りになることを願っています」
男「・・・ありがとうございます」
バタン
メイド長「・・・」
メイド長「血は…争えないわね…」
355: 1:2012/3/21(水) 21:22:57 ID:7EhbzSfeaI
〜菅野企業本社受付〜
メイド「すいません、菅野社長に面会したいのですが」
受付「(メイド!?)はぁ、アポイントメントはお取りでしょうか?」
メイド「ありません、必要無いので」
受付「必要無いって…」
メイド「犯罪を暴くのに、いちいち会う約束を取らないといけないんですか?」
受付「貴女!!何を…!?」
トンッ
メイド「申し訳ありませんが、しばらく眠っててもらいます、それと…」
メイド「これ(カードキー)借りていきますね」
356: 1:2012/3/21(水) 21:31:04 ID:7EhbzSfeaI
〜〜〜地下通路〜〜〜
メイド「睨んだ通り、地下通路がありましたね」
メイド「正規のルートでは強硬突破は難しいですからね」
「そこのメイドさん、こんな所で何をしておいでかな?」
メイド「っ!?」ヒョイ
「おやおや、ただのメイドさんじゃあないみたいだねぇ」
メイド「そちらこそ、姿を現したらどうですか?」
「くくく、これは失礼」
バサッ
鴉野「どうも、私、烏野と申す者です、以後お見知りおきを…」
メイド「鴉野ですか、名前の通り鴉のような格好をなさってますね」
鴉野「ありがとうございます、私幼少の頃から鴉が大好きでしてね…」
メイド「なるほど、趣味の延長ですか」
357: 1:2012/3/21(水) 21:36:31 ID:nMa6yiFU3s
鴉野「さて、世間話もそこそこに…本日はどういったご用件で?」
メイド「ここにいるなら、思い浮かぶのは少ないでしょう?」
鴉野「・・・ああ、迷子ですか?いや、ドジッ娘メイドさん可愛いですねぇ」
メイド「残念ながら違いますね」
鴉野「おや残念、エスコート差し上げようかと、こう見えて女性のエスコートには定評があるんですよ、私」
メイド「なるほど、では機会があれば是非お願いしたいですね」
鴉野「貴女のような可愛らしい方なら是非、で?本件は?」
メイド「そちらの社長の悪事を暴きに」ニコ
鴉野「なるほどなるほど、では…ここを通すわけにもいきませんし、かといってはいさようならと帰すわけにもいかない…というわけで」
鴉野「お死になさい」
ヒュン
358: 1:2012/3/21(水) 21:39:32 ID:nMa6yiFU3s
メイド「・・・」パシッ
鴉野「!?」
メイド「いいナイフですね、黒く塗ってあるのが実に好きです」
メイド「では、お返しいたします」
ヒュン
鴉野「くっ!!」ヒョイ
鴉野「早く…次の…!?」
メイド「通らせて、いただきます」
鴉野「(は、速…)」
ドゴッ!!
鴉野「う…ぐ…」ドサ
メイド「・・・っ」ポタポタ
メイド「先に…進みますか」
359: 1:2012/3/21(水) 21:47:26 ID:7EhbzSfeaI
皆さん、こんばんは
物語の雰囲気を壊さない為に今までこういったレスは控えて来ましたが、お知らせしとこうと思いまして
鋭い方ならお気づきではあると思いますが…このSSはもうすぐ完結いたします
それで完結した後の話ですが、まあ完結してから話せよって方もいらっしゃるでしょうし手短に
まず、何のリクエストもなければ削除の方向で行きたいと思います
保管してもいいという心優しい方がいれば保管したいと思います。優柔不断すみません
それと同じで需要があれば番外編、後日談、別視点からのモノローグetc…
とにかく、様々な意見をお待ちしております
それでは今日の投下はこれにて終了となります
みてくださった方々
ありがとうございました
ここまでのご回覧
お疲れ様でした
360: 名無しさん@読者の声:2012/3/21(水) 23:09:35 ID:qmh5YAfdUw
保管は絶対
番外編は1がいいのならやってほしい
361: 名無しさん@読者の声:2012/3/22(木) 02:05:22 ID:FP/uf.9xpk
後日談希望
C
保管も希望
362: 名無しさん@読者の声:2012/3/22(木) 14:02:52 ID:J/QHWuCNKY
保管庫で育ってきた私は保管希望
つC
363: 1:2012/3/22(木) 18:54:33 ID:upUyOZQyEI
すいません遅くなりました
保管の意見が多いので保管行きに決めたいと思います、意見を下さった方々ありがとうございました
あわせて、番外編、後日談も載せていこうと思います
どうでもいいことですが、>>362さんの保管庫で育ってきたが、一瞬保育園で育ってきたに見えて吹き出しました
では、投下を開始します
364: 1:2012/3/22(木) 18:57:38 ID:a/MzvaxcXo
〜〜〜受付〜〜〜
男「な、なんか…物々しいな…」
男「すいません、何かあったんですか?」
受付「すみません、今は少し慌ただしくて…」
男「あ、はい…」
男「混乱に乗じて…忍び込めそうだな…」
男「・・・今だ」カサカサ
365: 1:2012/3/22(木) 19:01:49 ID:a/MzvaxcXo
男「無事に忍び込んだけど…どうするかな」
男「ここがどこかすらわからないし…」
「君、ここは関係者以外立ち入り禁止だよ」
男「やべっ!?」
「・・・ん?君は・・・」
「ひょっとして…男君かい?」
男「え?あ、はい」
「やっぱりかい、菅野さんから君の事はよく聞いていてね…何か御用かな?」
男「(これは…チャンス!!)」
男「あの…菅野さんに、大事なお話が…」
「そうかい!!じゃあ案内するよ」
男「ありがとうございます」
男「(隙を見つけて、菅野さんに近づかないと…)」
366: 1:2012/3/22(木) 19:08:23 ID:a/MzvaxcXo
社員「紹介が遅れたね、僕は社員だ」
男「どうも」
社員「いやぁ、菅野さんがベタ褒めするくらいだからどんな子かなと思ってたけど、礼儀正しい子だね」
男「ありがとうございます」
男「あの…なんだか受付の方が騒がしかったんですけど、何かあったんですか?」
社員「ああ…なんでも侵入者が現れたらしくてね」
男「侵入者…ですか」
社員「情報によると、メイドらしいんだけど…何かの見間違いだろうね…」
男「!!」
社員「でも、鴉野さんがやられたらしいから…警戒も強まるのも無理はないかな」
男「そうなんですか」
367: 1:2012/3/22(木) 19:12:08 ID:upUyOZQyEI
社員「ところで、男君は菅野さんに何の御用かな?」
男「え?」
社員「ごめんね、立場上菅野さんは狙われやすいからさ、君なら大丈夫だろうけどね」
男「実は…投資の件で…」
社員「!!」
男「父が本格的に菅野さんに投資を決定したみたいで、契約書を持ってきて、確認の為に…」
社員「オーケイ、君のお父さんは英断をしたね」
男「菅野さんには俺も返しきれない恩がありますし、父も交流があったので」
社員「うんうん、義理堅いねぇ…」
368: 1:2012/3/22(木) 19:17:05 ID:upUyOZQyEI
男「・・・あれ?」
社員「どうしたんだい?」
男「あの扉…妙に硬そうな金属ですね」
社員「・・・ああ、あの部屋ね」
男「なんの部屋ですか?」
社員「うーん…言っていいのかな…まあ、君ならいいか」
社員「あまり大きな声では言えないんだけど…あの部屋には麻薬使用者が収監されているんだ」
男「麻薬使用者!?」
社員「しーっ!!声が大きいよ!!頼むよ…僕の首がかかってるんだから」
男「す、すいません」
369: 1:2012/3/22(木) 19:22:41 ID:a/MzvaxcXo
社員「まあ、麻薬っていうのは聞こえが悪いかな…」
社員「正確にはわが社が開発した薬で、一時的に筋肉が増長する作用を持つんだ」
社員「でも、急激な筋肉の増長で体に負担がかかるから、あまり大っぴらに使えなくてね…あの部屋に薬を飲ませて経過を観察してるんだ…」
男「それって…人体実験じゃ…」
社員「まあ、そうなるね…ここで聞いたことは誰にも言っちゃ駄目だよ?」
男「わかりま…」
ドゴーン!!
社員「!!」
男「今の音は!?」
370: 1:2012/3/22(木) 19:25:43 ID:upUyOZQyEI
社員「あの部屋から…侵入者か!!」
男「どういう事ですか!?」
社員「あの部屋は菅野さんの部屋に直結してて、侵入者が一番通りやすい通路なんだ」
男「つまり…番人」
社員「尋常じゃない筋肉増長した人だからね…守るのにはうってつけなのさ…」
男「じゃああの音は…」
社員「中で被験者と侵入者が戦ってるね…」
371: 1:2012/3/22(木) 19:29:08 ID:a/MzvaxcXo
男「鍵は!?」
社員「へ?」
男「あの部屋に入る為の鍵ですよ!!」
社員「こ、ここにあるけど…」チャラ
男「貸して下さい!!」
社員「入る気かい!?危険だよ、何かあったら…」
バチィ!!
社員「あ…ぐ…」ドサッ
男「すいません…でも迷ってる時間は無いんです!!」
男「メイド…今行くからな!!」
ゴゴゴゴゴ
372: 1:2012/3/22(木) 19:31:15 ID:upUyOZQyEI
男「なんだ・・・あれ」
「フシュー…」
男「に、人間じゃない…あれは化け物だ…」
メイド「う…く…」ヨロヨロ
男「メイド!?」
メイド「ご主…人様」
男「一体…何があったんだ…?」
373: 1:2012/3/22(木) 19:59:38 ID:upUyOZQyEI
〜〜〜15分前〜〜〜
メイド「おかしいですね…」
メイド「先程の襲撃以来何も来ない…」
メイド「罠も無いみたいですし…これは、誘い込まれてる?」
メイド「なんにせよ…私には進むしかありませんし、構いませんが…」
メイド「ご主人様は…心配して下さるでしょうか…」
メイド「・・・自意識過剰ですね」
374: 1:2012/3/22(木) 20:02:58 ID:upUyOZQyEI
メイド「何やら広い部屋に出ましたが…」
メイド「・・・あの扉、いかにもって感じがいたしますが、きっと罠ですね」
メイド「やはりどこかに鍵が…!?」
ドゴン!!
メイド「っ!?床が割れた!?」
「フシュルルル…」
メイド「デタラメですわね、その筋肉…さぞかしボディービルの成果が出ている事で」
メイド「・・・鬼瓦?」
鬼瓦「ガァァァァ!!」ブン
375: 1:2012/3/22(木) 20:07:06 ID:upUyOZQyEI
メイド「・・・」ヒラリ
メイド「異様なまでに発達した筋肉…数日でどうにかなるとは思えない…」
メイド「薬品投与、人体実験…」
メイド「叩けば埃が出まくりですわね…全く」
鬼瓦「ガァァ!!」ブン
バゴン!!
メイド「鉄で出来た壁がめり込む…まともに当たったら大変な事になりますわね…はっ!!」
鬼瓦「グルル…」
メイド「意に介さないですか…結構力入れたつもりなんですけど…」
メイド「手加減…する必要は無さそうですね」ニコ
376: 1:2012/3/22(木) 20:11:44 ID:upUyOZQyEI
鬼瓦「ガァ!!」ブン
ゴガン!!ドゴン!!
メイド「くっ!!早くなっている!?」
鬼瓦「グァアア!!」
ドゴーン!!
メイド「動きは単調でも、緩急をつけられると咄嗟に反応しきれませんわねっ!!」バキッ!!
鬼瓦「グルル」ガシッ
メイド「しまった!!掴まれた!!」
鬼瓦「ガァァァァ!!」ビタン!!
メイド「あぐ…!!」
鬼瓦「ガァァァ!!」ブン
バキッ!!
メイド「かはっ!!」
377: 1:2012/3/22(木) 20:15:19 ID:a/MzvaxcXo
メイド「油断…しましたか…」
鬼瓦「・・・」ズンズン
メイド「体が…上手く動かない…」
鬼瓦「・・・」ズンズン
ゴゴゴゴゴ
鬼瓦「?」クルッ
メイド「う…く…」ヨロヨロ
男「メイド!?」
メイド「ご主…人様」
378: 1:2012/3/22(木) 20:17:30 ID:upUyOZQyEI
男「メイド!!しっかりしろ!!」
メイド「なん…で…」
男「血が!?大丈夫か!?」
メイド「なんで…来たんですか…」
男「決まってるだろ!!お前を一人でいかせるかよ!!」
メイド「・・・」
男「・・・鬼瓦?」
鬼瓦「フシュー」
379: 1:2012/3/22(木) 20:19:59 ID:a/MzvaxcXo
メイド「お下がり下さい…ご主人様」
メイド「あれは…勝てる相手ではありません…」
男「お前こそ、ボロボロじゃないか、休んでろ」
メイド「そうは、まいりません」
男「いいから休んでろっての!!」グイ
メイド「きゃっ」
男「・・・なんでそんな声出すかな」
メイド「ご主人様が出させたんです」
男「あのなぁ…」
鬼瓦「ガゥ!!」
380: 1:2012/3/22(木) 20:24:36 ID:a/MzvaxcXo
男「おっと…待たせたな」
男「ゲームじゃよくやるけど、人を狙うのは初めてかな?」カチャ
メイド「ご主人様!!」
鬼瓦「!?」
男「安心しろ、一瞬だ」
パシュ!!
鬼瓦「グ、ゥウウウウ」フラフラ
ズシーン!!
メイド「一体…何を…」
男「麻酔を撃ち込んだ、鯨を眠らすくらい強力なやつだ、多分二日は起きないだろ」
男「ほら、傷見せてみろ」
メイド「・・・」
男「メイド?」
メイド「触らないでくれる?」
男「!?」
381: 1:2012/3/23(金) 00:08:09 ID:0HxDtJds0Y
メイド「私がどんな思いで一人で来たか分かってるの?」
男「そんな言い方無いだろ!!心配したのに」
メイド「心配?本気?」
男「な、なにがだよ…」
メイド「私より弱くて、考え無しで、そのくせ虚栄心だけは高くて、意地っ張りで、自分の事を考えない」
メイド「そんな…貴方が心配?馬鹿も休み休み言って」
男「いや…最後は関係無いだろ…」
382: 1:2012/3/23(金) 00:10:39 ID:0HxDtJds0Y
メイド「ここからは貴方の出番はありません、早く帰りなさい」
男「何言ってんだよ!?俺も行く…」
メイド「男」
男「!!」
メイド「帰って…お願いだから…」
男「お前…それ…」
メイド「・・・」クルッ
スタスタスタスタ
383: 1:2012/3/23(金) 00:14:21 ID:0HxDtJds0Y
男「・・・」
男「メイドが名前を呼び捨てにしたって事は…契約破棄の証…」
男「なんで…だよ」
男「俺は…あいつを一人で行かせるのが嫌で…あいつは俺に来てほしくなくて…」
男「俺が…ここに来たから…契約破棄をした…」
男「なんだよ…俺、結局何も出来てないじゃねーか…」
男「それどころか…メイドを…契約破棄…」
男「・・・」
384: 1(投下終了):2012/3/23(金) 00:17:53 ID:.zQQ4y5jKw
メイド「・・・」
メイド「契約破棄、ご主人様は気づきましたよね…」
メイド「もう、あの人を、ご主人様とお呼びできない…」
メイド「・・・泣かないって決めたのに、後悔しないって決めたのに」
メイド「どうして?何故涙が止まらない?」
メイド「・・・好きです、ご主人様」
メイド「世界中の誰よりも、貴方を愛しています」
メイド「・・・今となっては、無意味ですけどね」
メイド「もう後戻りは出来ません」
メイド「菅野…覚悟をしてもらいます」
385: 1:2012/3/23(金) 15:48:29 ID:YGdwWja6oE
〜〜〜菅野の部屋〜〜〜
菅野「おや、可愛らしいメイドさんですね、なんの用ですか?」
メイド「貴方の罪を暴きに」
菅野「これはこれは…あまり怖いことを言わないように」
メイド「冗談だと思いますか?」
菅野「ここまで来たなら本気なんでしょうね」
菅野「それで?私をどうするおつもりですか?」
メイド「警察に引き渡します」
菅野「証拠も無いのにつき出されるのは御免ですよ、名誉毀損で訴え…」
メイド「人体実験、麻薬精製、誘拐拉致」
菅野「・・・」
メイド「捜査の手が入ったら…ふふ、どうなりますかね…?」
386: 1:2012/3/23(金) 15:56:52 ID:YGdwWja6oE
菅野「人体実験、麻薬精製は確かに認めよう、だが誘拐拉致に関しては否定せざるを得ないな」
メイド「確かに貴方はしてませんね、ですが指示はした」
菅野「・・・」
メイド「共犯どころか黒幕ですからね」
菅野「なるほど…これは八方塞がりかな?」
菅野「しかしながら、僕が君を捕まえれば僕は捕まらないどころか、君のご主人様達に名誉毀損で訴えられて、大金をふんだくり更に一生これをネタに脅す事も出来るね」
メイド「残念ながら…私にはもうご主人様はいません」
菅野「何?」
メイド「先程、契約破棄をいたしました、仮にこの場にご主人様がいらっしゃっても、声高々に仰るでしょう」
メイド「こんなメイド…知らない、と」
387: 1:2012/3/23(金) 16:42:48 ID:aGBdsxic0Q
菅野「くくく…ならば好都合…」ジャコ
メイド「!!」
菅野「君がここで死ねば秘密は永遠に守られるというわけだ!!」
メイド「くっ!!」
菅野「動くな、動いたら…撃つ」
メイド「・・・」
菅野「さようなら、勇敢な主人無しのメイドよ…」
パシュ!!
388: 1:2012/3/23(金) 16:45:51 ID:aGBdsxic0Q
菅野「う…ぐ…」
メイド「!?」
菅野「これ…は…麻酔…」
バタッ
メイド「ご主人様!?」
男「なんだよ、もうメイドじゃないならご主人様なんて呼ばないんじゃないのかよ」
メイド「あ…」
男「まあ、んなこといいか」
男「・・・菅野さん、やっぱり菅野さんが裏で糸を引いてたのか」
男「いい人だと、思ってたよ」
メイド「ねえ」
男「うるせえ」
389: 1:2012/3/23(金) 16:48:16 ID:aGBdsxic0Q
男「お前はもう俺のメイドじゃないなら、言うことを聞く筋合いは無いよな」
メイド「だったら…尚更こんな他人なんかに…」
男「好きだからに決まってんだろうが」
メイド「え?」
男「好きな奴を助けちゃいけないのかよ?」
メイド「え?でも…私…」
男「お前は契約破棄したからな、地位とか関係無いからな?」ニヤ
メイド「・・・あ」
390: 1:2012/3/23(金) 16:50:26 ID:aGBdsxic0Q
男「そして、俺はお前に婚約を申し込む」
メイド「は!?」
男「18で結婚出来たよな?親の許可あれば」
メイド「ちょ…」
男「おっと…そういや菅野さんを警察につき出さないとな…」
メイド「ま、待ってください!!」
男「待たない、ほら、いくぞ〜」
メイド「ちょ、ちょっと!!」
391: 1:2012/3/23(金) 16:55:16 ID:aGBdsxic0Q
父「男君」
男「父さん!!なんでここに?」
父「メイド長さんから聞いてね…外に警察を待たせてるよ…さあ、いこうか」
男「了解」
メイド「ま、待ってくださいよ!!」
男「さっきも言ったろ?待たない」
父「車があるから、それに乗ってお屋敷に先に戻ってて、メイドさんと一緒に」
男「父さんは?」
父「僕はまだやることがあるからね」
男「わかった、屋敷で待ってる」
父「うん」
バタン
父「・・・」
392: 1:2012/3/23(金) 16:59:44 ID:tKolNl3U7M
菅野「・・・油断したな」
父「凄いでしょ?僕の自慢の息子」
菅野「あの行動力を…社員に見習わせたい物だ…ぐ!!」
父「動かない方がいいよ、それかなり強力な麻酔だからね」
菅野「・・・ここまでか」
父「・・・君はいい友達だったよ」
菅野「・・・あんたはいいカモだった」
父「はは、そうかもね…でも、嘘つきよりは馬鹿でいいよ」
菅野「・・・何もかも、調べれるな」
父「やってしまった事はしょうがないでしょ」
菅野「他人事みたいに思いやがって…」
父「他人事だよ」
菅野「・・・」
393: 1:2012/3/23(金) 17:05:08 ID:tKolNl3U7M
父「君が、キチンと罪を償って…更正して、出所したら」
父「僕と二人で会社を作らないかい?」
菅野「・・・」
父「もちろん、君を許したわけじゃない…君のせいで僕の妻や息子に被害が及んだからね…」
菅野「じゃあ、何故協力を求める?」
父「僕はかなりの資産家だ、だから投資目的で媚びへつらう企業が多い」
父「でも、君は社員から腕一本で今の地位まで登り詰めた敏腕社長だ」
父「君となら、いい会社が作れると思ってね」
菅野「また、こんなことをしようとしたらどうする?」
父「大丈夫だよ」
父「僕がさせない」
菅野「・・・考えとく」
394: 1:2012/3/23(金) 17:08:28 ID:tKolNl3U7M
〜〜〜屋敷〜〜〜
男「ただいま〜」
メイド長「お帰りなさいませ、男様」
男「ただいまです、メイド長さん」
メイド長「無事に、メイドと共に帰ってきてくださいましたね…」
男「はい」
メイド「・・・あの、先程の意味は・・・」
男「わかったから、説明するから」
男「すまないけど、大事な話があるから、俺の部屋に誰も入れないでくれる?」
メイド長「かしこまりました」
395: 1(寝落ち申し訳ありません):2012/3/24(土) 08:11:28 ID:GI5J0KiUlA
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「まあ、座れよ…椅子にな」
メイド「・・・はい」
男「・・・」
メイド「あ、あの…さっきのは…?」
男「本気だけど?」
メイド「あ…えと…その」
男「俺は、お前の事が一人の女の子として好きだ」
メイド「そ、それは…長い間一緒にいたから錯覚を起こしただけで…」
男「錯覚なんかじゃない」
メイド「ひっ!!」ビクッ
男「・・・怖がるなよ、傷つくだろ」
メイド「す、すいませ…」
男「ほら、とりあえず落ち着いて茶でも飲めよ」
メイド「ありがとうござい…」
メイド「・・・媚薬とか入れてませんよね?」
男「なんでさ!?」
396: 1:2012/3/24(土) 08:17:13 ID:GI5J0KiUlA
メイド「・・・ご主人様って、お茶を入れるの上手ですよね」ズズ
男「落ち着いたか…そして俺はもうご主人様じゃない」
男「ただの男、さ」
メイド「・・・本気、なんですよね?」
男「ああ」
メイド「・・・」
男「色々思う事もあると思う、だけど…俺はお前と一緒にいたいし、お前を側に置いておきたい」
メイド「完全なるワガママですよね、それ」
男「ワガママだよ、自己満足の愛情を押し付けてるだけだ」
メイド「・・・」
397: 1:2012/3/24(土) 08:21:44 ID:OA7Ji7tMQ2
男「今すぐじゃなくて構わない、ここで断ってもいい」
メイド「・・・」
男「お前の事が好きだけど…無理矢理決断させたくないし…」
メイド「でも諦めないんですよね?」
男「当然だ」
メイド「遠回しにはいと言えと言ってるような物ですね…」
男「どうかな?」
メイド「・・・数日、考えさせて下さい」
男「わかった」
398: 1:2012/3/24(土) 08:50:22 ID:GI5J0KiUlA
〜〜〜数日後〜〜〜
メイド「今まで、お世話になりました」
父「君みたいな優秀なメイドさんが辞めたら…大変になるだろうな…」
メイド「大丈夫です。ここのメイド達は、皆優秀で優しい人達ばかりですので」
父「ん、そっか…」
メイド「はい」
父「じゃ、確かにこの辞表は受け取ったよ」
メイド「・・・」
父「男君なら部屋で待ってるよ、行ってあげて」
メイド「・・・ありがとうございます」
父「男君をよろしくね」
メイド「・・・」
399: 1:2012/3/24(土) 08:54:22 ID:GI5J0KiUlA
〜〜〜男の寝室〜〜〜
メイド「失礼します」
男「どうぞ」
メイド「・・・おはようごさいます」
男「おはよう」
メイド「先程、旦那様に正式に辞表を提出致しました」
男「・・・」
メイド「これでもうこの屋敷とは、何の関係もありません」
男「・・・」
メイド「ですが…まだこの屋敷を去るわけにはいきません」
男「どうして?」
メイド「婚約者を置いて去るわけにはいかないでしょう」
400: 1:2012/3/24(土) 08:59:11 ID:GI5J0KiUlA
男「メイドっ!!」ギュ
メイド「・・・痛いです」
男「ありがとう…あり…がとう」
メイド「泣かないで下さい、もう高校生なんですから」
男「本当…なんだよな?冗談とか、嘘とかじゃないんだよな?」
メイド「私だって、冗談だって思いたかったです」
メイド「だけど…どうしようもないくらい好きになってしまったんです」
メイド「責任…取ってくれますよね?」
男「取るよ、絶対」
メイド「・・・男さん」
男「・・・メイド」
「「愛してる」」
fin
401: 1:2012/3/24(土) 09:02:38 ID:OA7Ji7tMQ2
ふぅ…なんとか綺麗におわらせれました
とにもかくにも、このSSはこれで完結となります
見てくださった方々
応援、支援してくださった方々、ありがとうございました!!
ご回覧してくれた人全てに感謝を送りたいです
では、後日談、番外編を投下していきますが、恐らく午後になるかと思われます
それまでは気長にお待ちいただけると幸いです
それではまた後程お会いしましょう
402: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 09:05:44 ID:yVPaUx8QJg
お疲れさまでしたヽ(・ω・)ノ
403: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 09:25:03 ID:J/QHWuCNKY
1乙!!さぎし?乙
違ってたら、ごめんなさい…
404: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 10:30:38 ID:gJJmjmSKaM
おつ!
はげしくおつ!
405: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 10:32:15 ID:oZWiamn3Xg
一乙!
でれてるメイドさんカモン!
406: 1:2012/3/24(土) 14:38:08 ID:DnshjyytCg
>>402
お疲れ様でした♪
>>403
お疲れ様でした♪
ノーコメントと答えたかったですが、>>16さんがすでに見破っていますから隠しても仕方ありませんね
はい、私です
>>404
お疲れ様です♪
激しくお疲れ様です♪
>>405
お疲れ様でした♪
デレメイド把握しました
お待たせしました、ボチボチと投下します
407: 1 後日談:2012/3/24(土) 14:42:03 ID:DnshjyytCg
父「そっかそっか!!二人は結婚するのか!!いやー!!よかった!!」
男「ちょ、そんなに騒ぐなよ!!」
父「前からメイドさんとは相性が良いと思ってたんだよ!!」
男「あのなぁ…」
メイド長「でも、本当におめでたいですね、おめでとうございます男様」
男「ありがとうございます、メイド長さん」
父「やっぱり優秀なメイドさん、いやお嫁さんかな、沢山いても困らないからね!!」
男「父さんの用事にメイドは使わせないからな!!」
父「独占的だねぇ?」ニヤニヤ
メイド「あ、あの…!!」
408: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 14:44:45 ID:J/QHWuCNKY
さぎしさんの作品を保管庫で見て、ファンになった
→保管庫で育ったと表現しますたw
リアルタイムで会えて感動(/ _ ; )
409: 1 後日談:2012/3/24(土) 14:45:49 ID:DnshjyytCg
メイド「良いんでしょうか…私が…その…」
父「何言ってんの!!これ以上ないくらい最高のお嫁さんだよ、男君にはもったいないくらいのね」
男「それ、どういう意味だよ」
父「メイドさんこそいいの?僕が言うのもあれだけど男君で」
男「・・・」
メイド「いいんです」
メイド「世界中どこを探しても…私が愛せるのは男さんだけですから…」
男「・・・」
父「うは、惚気るねぇ…昔を思い出すよ」
男「昔っていえば…母さんにも報告しないとな…」
父「・・・それなら大丈夫だよ」
410: 1 後日談:2012/3/24(土) 14:49:14 ID:DnshjyytCg
父「少なくとも嫁姑問題は無さそうだしね」
男「は?」
父「ごめんね、男君にはずっと嘘ついてた」
男「・・・何が?」
父「母さんの事なんだけどね…実家に帰ったなんて…嘘なんだよ」
男「ど、どういう事だよ…?」
父「母さんは…本当は…」
男「ま、まさか…もう死…」
父「ここにいるメイド長さんなんだ」
男「・・・は?」
男「はあああああああ!?」
411: 1 後日談:2012/3/24(土) 14:53:29 ID:DnshjyytCg
メイド長「その通りでございます」
男「え?ちょ…」
父「男君を混乱させないために、実家に帰ったなんて言ったけど…今までずっとすぐ側にいたんだよ」
男「ちょ、ちょっと待ってくれよ!!」
男「聞きたい事が山程あるんだ、まず、なんで母さんがメイド長さんっていう証拠は?」
メイド長「どうぞ」スッ
男「これは?」
メイド長「DNA鑑定の結果です」
男「・・・!!」パラッ
男「完全に…一致している…」
412: 1 後日談:2012/3/24(土) 14:57:08 ID:MUS5/3PKD.
父「だから…君は僕とメイド長さんの間に出来た子なんだよ」
男「メイド長さんを孕ませたんじゃなくて?」
父「なんて事を!!」
男「じゃあ…なんで母さんはメイドなんかに?」
父「うん、話せば長くなるんだけど…」
メイド長「かいつまんで説明いたしますと、政敵を欺く為ですね」
父「やっぱり僕の妻となると色んな人から狙われるんだ…」
男「じゃあ…母さんも?」
父「男君みたいに…誘拐をされたよ」
413: 1 後日談:2012/3/24(土) 15:00:30 ID:DnshjyytCg
父「気がおかしくなりそうだったよ…愛する人が目の前からいなくなる、いつしかそれが当たり前になった時の悲しみ」
メイド「・・・」
父「でも、彼女は強い人で、どんなに怖い目に会っても、絶対に弱音を吐かないどころか、逆に僕を勇気づけてくれるんだよ」
父「僕がしっかりしなきゃいけないのに…いつも笑顔で」
父「だから、僕は母さんのそんな所に惚れたんだ」
メイド長「随分昔の話ですわね…」
414: 1 後日談:2012/3/24(土) 15:03:43 ID:DnshjyytCg
父「でも…やっぱりそんなのが毎日続いたら、僕は精神的に限界だった…」
父「だから…僕は母さんと離婚した」
男「!?」
父「君が六歳くらいの頃かな、母さんと戸籍上離婚したんだよ」
父「そこからはあらゆる手段を使って母さんの事を隠したんだ、そして母さんをメイド長としてカモフラージュした」
男「・・・そんなことがあったのか」
父「でも、大丈夫だよ!!僕も男君に習って結婚するから!!」
メイド長「え!?」
415: 1 後日談:2012/3/24(土) 15:06:32 ID:MUS5/3PKD.
父「僕も、逃げるのはもうやめた、メイド長さんを…母さんをもう一度取り戻す」
メイド長「き、聞いてないですよ!?そんなこと!!」
父「そりゃあね、言ってないもん」
メイド長「でも…あなたが…」
父「大丈夫…僕はもう大丈夫だから」
父「ありがとうメイドさん、君のお陰で僕も吹っ切れたんだ」
メイド「私ですか?」
父「うん」
416: 1 後日談:2012/3/24(土) 15:10:01 ID:DnshjyytCg
父「君が男君を想う純粋な心を見て、僕ももう一度昔を思い出したいって」
メイド「・・・」
父「というわけで、メイド長さん、いや…母さん」
父「こんな駄目人間ですが、もう一度結婚してください!!」
メイド長「・・・」
メイド「また…家族三人…いえ、四人で暮らせますね」ニコ
父「!!」
父「母さーん!!」ダキッ
メイド長「み、見られますよ!!」
男「・・・」
メイド「・・・」
417: 1 後日談:2012/3/24(土) 15:13:55 ID:DnshjyytCg
男「メイド長さんが母さんだったなんてな…」
メイド「意外でした?」
男「意外…だったけど、あの二人見てたら…そんな気がするよ…」
メイド「ええ…お二人とも、いい笑顔をしてますね」
男「俺達だってそうだろ?」
メイド「え?」
男「せっかく捕まえたんだ、絶対に逃がすもんか」
メイド「私は虫か何かですか」
メイド「・・・しっかりと掴んで、離さないで下さいね」
男「約束するよ…絶対に離さない」
メイド「・・・はい」
後日談 fin
418: 1:2012/3/24(土) 15:16:47 ID:MUS5/3PKD.
>>408
なんと!?あんな無駄に長く、内容が薄くて更新率くらいしか取り柄の無い私の作品を!?
ありがとうございます♪
そういってもらえて凄く嬉しいです♪
これにて、後日談は終了となります
後は、本編に載せられなかった番外編というなの男とメイドのイチャイチャでも書いていきます
では、また後程
419: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 16:31:42 ID:Pb8nfFihjY
さぎしさん…だと…!?
ずっと読んでたSS作家さんなんて絶対言わないけどなっ!!
|・ω・`)つC
420: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 18:16:05 ID:of7xHQJUJs
完走お疲れ様です。それなりに面白かったです〜。
まず、キャラクターの設定や展開はありきたりでしたが、安心して読めました。掴みもよかったと思います。それぞれの個性や性格も会話メインで構成されているSSなのにある程度表現出来ているあたり、基本が出来ている方なんだなと感じました。一度あなたの書いた、もう少し長めのものを読んでみたいです。
あえて何か言うとしたら、もう少しインパクトになる部分があればもっと面白い作品になったでしょうね。
最後に、途中で失踪してしまう方も多い中毎日更新されていて好印象でした。
ありがとうございました。
421: 1:2012/3/24(土) 20:20:12 ID:1skTqWjWmM
>>419
なん・・・だと?
私もあえて聞こえなかったふりをいたしますが…スレ開いて二度見したあげく狂喜乱舞したのはここだけの話
>>420
そこまでガッツリ見ていただいて、嬉しい反面、気恥ずかしいのありますな
ただ、非常に申し訳ないのが…死んでれの時も似たような指摘を受けたのですが…いかんせん、自分の文才と足りない頭ではインパクトをどうやったら出せるのかわからんとです…
ご主人様、私に文才をくだしあ!!
422: 1 番外編:2012/3/24(土) 20:23:40 ID:fLoBNRP8hw
〜〜〜男の寝室〜〜〜
メイド「・・・」サッサッ
男「・・・なあ、一つ聞いていいか?」
メイド「なんですか?」
男「立場、全く変わってないよな?」
メイド「なんのですか?」
男「いや…自分の部屋くらい自分で掃除するからさ…」
メイド「私が好きでやってますから、いいです」
男「そういう問題か?」
メイド「・・・あ」
男「どうした?」
メイド「なんでもありません」
メイド「(この段ボール…まだあったのか…)」
423: 1 番外編:2012/3/24(土) 20:27:59 ID:fLoBNRP8hw
〜〜〜数週間前〜〜〜
メイド「ご主人様、もしよろしければお部屋のお掃除をさせていただきたいのですが」
男「んー?じゃあ…頼もうかな」
メイド「ありがとうございます」
男「ちょっと出掛けてくる、帰りは少し遅くなるからそれまでには終わらせといて…って、お前なら余裕か」
メイド「そんなことはありませんよ」
男「まあいいや、いってきます」
メイド「行ってらっしゃいませ」
バタン
メイド「・・・よし」
424: 1 番外編:2012/3/24(土) 20:33:06 ID:fLoBNRP8hw
〜〜〜男の寝室〜〜〜
サッサッ、パタパタ、キュッキュッ
メイド「これで大部分は終了ですね、後は細かい部分や整理のみ…」
メイド「・・・」キョロキョロ
メイド「誰も…見てませんよね…」
メイド「ベッドメイキングも、私の役目ですし、触れたりしなくちゃいけないわけですから…」
メイド「ご主人様の…香り」スンスン
メイド「・・・別に私は変態ではなくて、お布団の香りを確かめていただけで、別にご主人様の香りに包まれていたいとかそんなことは微塵も考えていなかった訳で…」
メイド「・・・一体誰に言い訳をしてるんですかね、私」
メイド「さあ、お掃除お掃除…あら?」
425: 1 番外編:2012/3/24(土) 20:36:35 ID:1skTqWjWmM
メイド「ベッドの隅にまるで隠すかのように置いてあるいかにも怪しい段ボールが…」
メイド「なんでしょう?これ」
メイド「中が気になりますが…開けるのは良くないですよね」
メイド「・・・もしも中身が危険物だとしたら、ご主人様が危ない目にあってしまいますよね」
メイド「えい」パカッ
メイド「こ…これは…!?」
426: 1 番外編:2012/3/24(土) 20:41:47 ID:1skTqWjWmM
メイド「『メイド調教記録』『メイドさんとニャンニャン』『メイドさん、お遊びですよっ!!』『ご奉仕の時間』」
メイド「こ、これは…所謂アダルト本…という物でしょうか?」
メイド「しかし…見事なまでのメイド物で統一されてますね…」
メイド「ご主人様の…ご趣味…なんでしょうか…」
メイド「ひょ、ひょっとしたら…この本に書かれてるような事を私に…もしくはしてもらう事を…お望みになられてるのでしょうか…」
メイド「・・・///」
427: 1 番外編:2012/3/24(土) 20:45:28 ID:fLoBNRP8hw
メイド「・・・よし」
メイド「見なかった事にしましょう」ゴソゴソ
メイド「私は何も見てない、ご主人様のお部屋をお掃除していただけ…」
メイド「・・・お掃除していただけ、です」
メイド「お掃除…していただけ…です」
メイド「き、気になって仕方ありません…」
メイド「うー…どうすればいいんですか…」
428: 1 番外編:2012/3/24(土) 20:48:36 ID:1skTqWjWmM
男「ただいま〜!!」
メイド「!?」ビクッ!!
メイド「も、もうお帰りに!?は、早いじゃないですか!!」
メイド「と、とにかく早くお出迎えを…」
メイド「ご主人様を…お出迎え…」
メイド「こ、こんな状態でお出迎えなんて…出来ますか…?」
メイド「・・・やるしかありませんね」
タタタタタ
429: 1 番外編:2012/3/24(土) 20:52:51 ID:fLoBNRP8hw
メイド「お帰りなさいませ、ご主人様」
男「ただい…何してんだ?」
メイド「な、なんのことでしょうか!?」
男「いや、なんで後ろ向いてんの?」
メイド「えーと…その…最近のマイブームといおうか…」
男「・・・ほう?主人が帰ってきたら背中でお出迎えか?」
メイド「あの…その…」
男「いい度胸だなぁ!?」
グイッ
メイド「きゃっ!?」クル
男「説明してもらおうか?」ズイッ
メイド「・・・あ///」
430: 1 番外編:2012/3/24(土) 20:58:39 ID:1skTqWjWmM
メイド「お顔…近い…ですぅ…」ヘロヘロ
男「え!?メイド!?メイドー!?」
メイド長「どうされました!?」パタパタ
男「メイド長さん!!メイドが、メイドが!!」
メイド長「落ち着いてください男様、彼女をこちらに」
男「は、はい!!」
メイド長「・・・」
男「ど、どうですか?」
メイド長「彼女をメイド控え室で詳しく診てみます、それまでは自室で待機をお願い出来ますか?落ち着いたらお呼びしますので」
男「わ、わかりました!!」
431: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 22:20:15 ID:lXkAgHmQqs
さぎしさんだったのか?!ファンです!抱いて!
432: 1 番外編:2012/3/24(土) 22:22:47 ID:ztocGFKUqs
〜メイド控え室〜
メイド「ん…ここは…?」
メイド長「気がつきましたか?」
メイド「あ…メイド長…」
メイド「私…倒れて…!?」
メイド「そうだ!!ご主人様の目の前で!!」ガバッ
メイド長「落ち着きなさい」
メイド長「男様は自室で待機なさってもらってます」
メイド長「さ、何があったか…一つ残らず説明してもらいますからね」
メイド「・・・はい」
433: 1 番外編:2012/3/24(土) 22:29:31 ID:U3bVcj/5qQ
〜〜〜現在〜〜〜
メイド「(あのあと、メイド長…いえ、お母様に散々笑われましたね)」
メイド「ふふ」
男「ん?なんで笑ってるんだ?」
メイド「いいえ、何も」
メイド「男さん、私、頑張って男さんに似合うような女になりますね」
男「なんだよ…急に…ってか、いいよそんなの」
男「お前はお前のままでいてくれることが、一番いいんだから…」
メイド「・・・はい」
番外編1 fin
434: 1:2012/3/24(土) 22:30:40 ID:U3bVcj/5qQ
>>431
ありがとうございます!!
いいのかい?私は誘われたらホイホイついていくような女だぜ?
435: 1 番外編2:2012/3/24(土) 22:37:41 ID:U3bVcj/5qQ
父「母さん!!この服なんてどうかな!?」
母「いいと思いますよ」
父「よーし!!じゃあこれにしちゃおっかな!!」
母「折角ですから、私の服まあなたが選んでくださる?」
父「え!?僕が!?」
母「ええ」ニコ
父「困ったなぁ…僕、センス無いんだよなぁ…」
母「大丈夫ですよ」ピトッ
父「母さん…」
母「大事なのは…気持ち、ですから」
父「うん…」
436: 1 番外編2:2012/3/24(土) 22:43:50 ID:U3bVcj/5qQ
男「朝から随分ラブラブなのな」
父「男君」
母「おはよう」
男「おはよう、メイド…じゃなかった、母さん」
母「ふふ、まだしっくりこない?」
男「まあね」
メイド「おはようごさいます、お父様、お母様」
父「おうふ、メイドさんにお父様って呼ばれると、なんかドキドキするね」
母「・・・」
父「冗談だよ!!そんなに怖い顔しないで!!愛してるよ」
母「まあ…いいです」
男「あれ、絶対に照れてるな…」ヒソヒソ
メイド「ああいうのは分かりやすいですね…」ヒソヒソ
437: 1 番外編2:2012/3/24(土) 22:49:03 ID:ztocGFKUqs
父「あ、男君」
男「ん?」
父「今日、僕と母さんは出かけるからね」
男「いいけど…どこに?」
父「ふふふ…デート…恥ずかし」
男「うわっ、うざ」
父「そんなわけで若い頃を思い出して行ってくる!!」
男「行ってらっしゃい、思い出作ってこいよ〜」
父「うん!!頑張るよ!!」
母「留守は任せましたよ」
バタン
男「・・・」
438: 1 番外編2(投下終了):2012/3/24(土) 23:06:03 ID:U3bVcj/5qQ
男「なあ、メイド」
メイド「なんですか?」
男「遊園地の事を覚えてるか?」
メイド「忘れるはずがありませんよ、私が初めて男さんを名前でお呼びした日ですから」
男「その時さ、父さん達が俺達の事を尾行してたんだよな?」
メイド「私の記憶ではそうなってますね」
男「よし…仕返しするか」
メイド「はい?」
男「いくぞメイド」ガチャ
メイド「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!!男さん!?」タッ
439: 名無しさん@読者の声:2012/3/25(日) 03:12:04 ID:KfXyWg53NY
さぎしの作品は隠してもさぎしだとわかりやすい
特に毎日更新なとことか、すでにさぎしの特徴といえる
そしてそのさぎしの特徴が読者にとって有り難く、ファンにとって毎日会える喜びとなる
つまり何を言いたいかというと、大好きです
長文すまん、スマホに代えたばかりでROMしかできなかった反動が……
440: 名無しさん@読者の声:2012/3/25(日) 10:07:11 ID:is79/5bWLs
>>421
420の者です。
よかろう…。ではまず、ご主人様たる私と話すときは必ず語尾にニャをつけるんだ。ちなみに恥ずかしがりながらだとなお良い。それとメイド服のスカートの丈は長くないと許さないぞ。短いのは邪道だ。あんな淫らな格好、ご主人様以外に見せてはならないと私は思うのだ。それに誰に尻尾を振っても構わんが舐めあげるのは私だけにしたまえ。
ところで今回の作品は、とても微笑ましくて暖かく安心して読める王道的な展開でしたが、どこかでキャラや展開をはっちゃけさせたり、読者の期待を裏切って意外性を持たせたり、ストーリーに異常性をいれて引き立てたり。
例えるなら綺麗な絵に少し汚れを入れるような。彼氏彼女を自分色に染め上げるような。>>1さんは綺麗な絵や立派な彼氏は作れているので、難しいでしょうがあとはそれだけでさらに面白くなるはずです。
441: 1:2012/3/25(日) 12:56:46 ID:Bfj0tx5aEw
>>439
お疲れ様です(`ω´)
つ旦〜
更新率だけは異様に高いですからリアルタイム遭遇余裕と前に言われたことがありましてね、それ以来更新には力をいれております
>>440
わ、わかりましたニャア…ご主人様ぁ…ですから…見捨てないで下さいニャア…
綺麗な色はそのままして楽しみたいと思ってる私には少々難しい課題ですニャア、下手に汚して取り返しがつかなくニャッたら困りますし…
精進してみますニャ
ご意見ありがとうございますニャ、ご主人様
442: 1 番外編2:2012/3/25(日) 13:02:14 ID:Bfj0tx5aEw
〜〜〜商店街〜〜〜
男「デートに商店街かよ…しけてんな」コソコソ
メイド「あの…男さん…」
男「なんだよ?」
メイド「仕返しって、何をするんですか?」
男「決まってるだろ、尾行だ」
メイド「・・・」
男「見失うから集中するからな」
メイド「(尾行ってかなり難しいのをお気づきになってないのか…)」
443: 1 番外編2:2012/3/25(日) 13:11:24 ID:Bfj0tx5aEw
父「ねえ母さん、この梟の置物どうかな!?」
母「そうですね…この花飾りとセットで購入すると可愛いかもしれません」
父「よ〜し、じゃあ、これとこれと…」
母「・・・あなた」
父「何?」
母「もしかしなくても、あの二人に対抗してますよね?」
父「・・・ばれた?」
母「分かりやすいですからね、あなたは」
父「だって形が欲しいし〜」
母「私は、あなたさえ側にいてくれれば…それだけで何も必要無いくらい幸せですよ」
父「う、うん…」
母「ふふふ…」
444: 1 番外編2:2012/3/25(日) 13:25:44 ID:Bfj0tx5aEw
男「すげえな…あんな恥ずかしい事を恥じらいなく…流石母さん」
男「あんなこと言われたら、大概の男はコロリだな…なあメイド」
メイド「モフモフ…」
男「・・・何してるんだ?」
メイド「え!?あ、す、すみません!!」
男「いや…構わないけど…欲しいのか?」
メイド「え!?そ、そんなには…」
男「・・・ふ〜ん」
男「すいません、これ下さい」
メイド「!?」
男「ほら、モフってろ」
メイド「・・・えへへ」
男「っ!!は、はやく追いかけるぞ!!」
445: 1 番外編2:2012/3/25(日) 13:32:52 ID:Bfj0tx5aEw
父「次はどこにいこうか?」
母「あなたが行きたい場所ならどこにでも」
父「そうだねぇ…」
父「お粗末な探偵さんが尾行してるしねぇ…」
母「あれでばれてないと思ってるのが不思議ですねぇ」
父「メイドさんの方はわからなかったけど、男君の気配でわかっちゃうからね〜」
母「適当な場所につれ回していい雰囲気にさせてあげますか」
父「母さんも悪だなぁ」
母「あなた程ではありませんよ」
446: 1 番外編2:2012/3/25(日) 13:43:01 ID:Bfj0tx5aEw
男「この距離じゃ何を話してるかよくわかんねぇな…」
メイド「(もう確実に尾行ばれてますよね…)」
男「メイド、何話してるか分かるか?」
メイド「・・・わかりません」
男「お前でもわからねーのか…参ったな…」
メイド「(本当はわかっていますが…あの二人に乗りますか…)」
男「動いた…追いかけるぞ」
メイド「はい」
447: 1 番外編2:2012/3/25(日) 16:49:47 ID:xLaDjm5IU.
〜〜〜公園〜〜〜
男「なんで商店街の次は公園なんだよ!?」
メイド「男さん、尾行中ですからあまり大きな声は…」
男「おっと…すまん」
メイド「いい天気ですから…和やかな場所に行きたいんじゃないんですか?」
男「あの二人、妙に平和ボケしてるところがあるからな…」
メイド「(あなたに言われたくはないと思うのですが…)」
448: 1 番外編2:2012/3/25(日) 16:53:08 ID:YfxFmfmEbs
父「いや〜男君絶好調だね」
母「尾行されててあれほど特定しやすい人も珍しいですね…ある意味才能ですね…メイドも大変でしょうに…」
父「いや、あの二人はあれで中々お似合いなんだよ…なんだかんだでお互いを気にかけてるからね」
メイド「・・・」
父「さ、僕たちもイチャつこうか?」
母「年をお考えになって下さいね」
父「・・・手厳しい」
449: 1 番外編2:2012/3/25(日) 16:59:43 ID:YfxFmfmEbs
メイド「全く…あのお二人は…」
男「なんか聞こえたか?」
メイド「私達の事を話していました、それともうしばらくここに滞在すると」
男「へー、俺達はなんて?」
メイド「お似合いだそうです」
男「なんだそりゃ」
メイド「・・・男さんは、どうですか?」
男「何が?」
メイド「その…えと…」
男「・・・お前はメイド時代が長すぎたんだな」
男「もっとガンガン自分の意見を言えよ?遠慮なんてしないで」
メイド「あう…」
男「じゃあ試しに、今一番お前が俺に聞きたい事を聞いてみろ」
メイド「え!?…えーと…」
男「ほら、早く」
メイド「あ、わ、私の…」
男「うん」
メイド「私のこと…好き…ですか?」
450: 1 番外編2:2012/3/25(日) 17:03:21 ID:xLaDjm5IU.
男「・・・」
メイド「///」
男「お前さ…なんでそんな質問するの?」
メイド「え?」
男「お前は俺がお前の事を嫌いだと思ってるのか?」
メイド「そんなことありません!!」
男「だろ?だからそんな質問は止めてくれ」
メイド「ご、ごめんなさい…」
男「・・・ちなみにさっきの質問の答えだが」
男「好きだから一緒にいるんだろうが」
メイド「・・・はい」
451: 1 番外編2:2012/3/25(日) 19:24:54 ID:O/WS8qimqI
父「うはっ、惚気るねぇ…」
母「真顔であんな事を言うのは一体誰に似たんでしょうかね?」
父「母さんでしょ」
母「私、あんなに真顔じゃありませんよ?」
父「いやいや、凄い勢いで真顔だからね?それでいてこっちが赤面するくらい恥ずかしい事を言うんだから…」
452: 1 番外編2:2012/3/25(日) 19:35:29 ID:O/WS8qimqI
父「…と、そろそろ移動しようか…」
母「ええ、次はどこへ?」
父「うん、二人をいい雰囲気にしてあげたいけど…今日のメインは僕達なんだから、僕達もしっかり楽しまないとねっ!!」
母「・・・あなたのそういう所、私は愛しています」
父「うん、それが真顔で恥ずかしい事だって言いたいのね」
父「じゃ、いこうか」
母「はい、エスコートされるなんて久しぶりですね」
父「これからいくところは…二人には少し厳しいかな?」ニヤリ
453: 1 番外編2(投下終了):2012/3/25(日) 21:56:15 ID:8m3SaG5X5s
〜〜〜恋人達の路〜〜〜
母「ここは?」
父「ラヴァーズロード、別名恋人達の路」
父「ここは老若男女問わず、恋人達が幸せを振り撒いて歩く道なんだ」
母「随分爆破テロが起きそうな場所ですね」
父「僕は大丈夫だけどね…男君や、メイドさんの反応を見てみたい」ニヤ
母「いつの間にか犯人と探偵が入れ替わってますね」
父「またまたぁ、楽しみなくせに」
母「事実だから否定はしませんが…」ピトッ
母「私達も楽しみましょう?」
父「そうだね」
454: 1 番外編2:2012/3/26(月) 14:47:23 ID:ftTWldGmzM
男「うわっ!?なんだここ!?」
メイド「ラヴァーズロード、別名恋人達の路ですね」
男「なんか…いかにもな所にいくな…って、あの二人は?」
メイド「・・・見失ったようですね」
男「なん・・・だと?」
男「・・・こりゃ、尾行がばれたな」
メイド「(ようやくわかったんですか)」
男「少しだけ、見て回るか?」
メイド「え?」
男「いや、ここに来たのも何かの縁だろうし…」
メイド「・・・そうですね」
455: 1 番外編2:2012/3/26(月) 14:59:30 ID:ftTWldGmzM
男「標識があるぞ」
メイド「ラヴァーズロードの歩き方と書いてありますね」
男「へー、ちょいと見てみるか…」
『必ず手を繋ぐ(恋人繋ぎ)か腕を組んで歩くべし』
『キスは構わない、寧ろやれ。但し公序良俗をわきまえるべし』
『からかわない、妬まない、海よりも深く、山よりも高い心を持つべし』
『恋人達の路であって恋人を作る路ではない、合コン、見合い等はご法度』
『数時間に一度ベストカップルを決める大会が開催される、その時は全員強制参加すべし』
456: 1 番外編2:2012/3/26(月) 15:06:24 ID:ftTWldGmzM
男「なんだ…これ」
メイド「ふむ…要はこの空間でイチャつかなければ死あるのみ、ということですね」
男「そんなに!?」
メイド「ほら、下の方に書いてありますよ」
男「?」
『尚、この場所で喧嘩お呼び破局したカップルは管理人から粛清が待っているので注意されたし』
男「・・・」
メイド「そしてその横掲示板には、今月の粛清者のリストが」
男「どんだけイチャつかせてーんだよ!?」
メイド「男さん…やっぱりいいですよ」
男「・・・いや、入る」
メイド「はい?」
男「俺達はここに入れる資格を持ってるんだ、堂々としてればいいんだからな」ズンズン
メイド「ま、待ってくださいよ!!」
457: 1 番外編2:2012/3/26(月) 19:27:56 ID:t3/Jq2u1wc
男「しかし、可愛い小物や服がいっぱい売られてるな…」
メイド「お、男さん…」
男「なんだよ、嫌なのか?」
メイド「あ…そうじゃなくて…」
メイド「は、恥ずかしい…です」
男「なんでさ?」
メイド「ピンクとか、フリフリとか、どうせ似合わないし…」
男「何言ってんだ、着てもいないのに分かるわけないだろ」
メイド「でも…」
男「それに、お前なら似合いそうな気がするぞ」
メイド「・・・え?」
「よく言ったわね!!彼氏君!!」
男「!?」
458: 1 番外編2:2012/3/26(月) 19:33:44 ID:tMc2zNw67k
男「あ、貴方は…?」
店員「驚かせてごめんなさいね、私はただの店員よ」
男「いや、なんで女口調…」
店員「そ、れ、よ、り!!可愛い彼女連れてるじゃなーい?」
メイド「・・・」コソ
男「ああ、こいつ恥ずかしがってて…」
店員「恥ずかしがりながら彼氏の影に隠れるロリ彼女いいわぁ…」
男「あ、あの…」
店員「はっ!?ごめんなさいね〜私、小さくて可愛いものを見るとつい興奮しちゃうの、あ、ロリコンとかじゃないわよ?」
男「はあ…(この人なんか危ないな…)」
459: 1:2012/3/26(月) 20:00:17 ID:tMc2zNw67k
店員「それで!?一体どんな御用かしら!?」
男「それは…」
店員「言わなくていいわよ!!わかってるから!!」
男「(じゃあ聞くなよ…)」
店員「彼女の可愛いフリフリ姿を拝みたいのよね…わかるわぁ」
男「メイドの…フリフリ…」
メイド「男さん?」
男「店員さん、協力していただけますか?」
店員「まかせて、バッチリ援護してあげる」
メイド「ええ!?ちょっと!?男さん!?」
460: 1 番外編2:2012/3/26(月) 20:07:39 ID:tMc2zNw67k
店員「できた…わ」
メイド「うぅ…なんでこんな格好を…」
店員「彼女ちゃんは小柄だから、大袈裟なくらいのフリフリをつければ逆に体格と反比例して小動物感が出せるのよね、さらに元メイドさんという経歴を活かして、ややメイド服風にアレンジ、それでいてコスプレと思われないシンプルさを追及したわ、カチューシャはオプションで着けたわね、スカートはロングだけど、取り外しが可能でご主人様の前でだけスカートを外すっていうのも手ね、後は…」
メイド「////」
男「店員さん!!メイドのライフはもうゼロだ」
店員「ふぅ…久しぶりに熱くなったわね…」
店員「さ、彼氏君!!ビシッと決めなかったらもぎ取るからね!!」
男「何を!?」
店員「ナニよ!!」
461: 1:2012/3/26(月) 20:12:21 ID:tMc2zNw67k
男「えっと…その…」
メイド「どう…ですか?」
男「いや…その…あれだ…(上目遣い反則過ぎるだろ!!)」
メイド「やっぱり…似合うわけがないですよね…」
店員「・・・」
男「(痛い、店員さんの視線が突き刺さるくらい痛い、これで人を殺せるな…じゃなくて!!言わなきゃ!!)」
男「えっとだな…うん、似合ってる」
店員「・・・はぁ」
男「その格好は!!世界中どこ探してもお前以外似合う奴がいないくらい似合ってる!!」
メイド「!!//」
店員「b」
462: 1:2012/3/26(月) 20:18:38 ID:t3/Jq2u1wc
メイド「男さんが…そう言うなら…着ます」
男「…良かった」
男「あ、お金は」
店員「久しぶりにいい愛を見せてもらったわ…」
店員「本当はこんな事言っちゃいけないんだけどね…最近この恋人達の路に訪れるカップルは大多数が上部だけの愛なのよね…」
店員「欲しいバッグを買ってもらえるだとか、遊びだとか…純愛のカップルが減ってるのよね…」
男「そんなこと分かるんですか?」
店員「職業柄ね…わかっちゃうのよ…目を見れば」
店員「喜んだフリをして…媚を売る人が…」
463: 1 番外編2:2012/3/26(月) 20:23:51 ID:t3/Jq2u1wc
店員「でも…貴方達なら…安心出来る」
店員「たくさんの苦労を重ねてきたのね…今の状態になるまでに…様々な壁を乗り越えて来たのよね…」
男「・・・」
メイド「・・・」
店員「お互いを信頼しきってるのが、妬いちゃうくらい伝わってくるわ…」
店員「貴方達なら、どんな壁もきっと乗り越えられるわ…二人で、ね」
男「・・・ありがとうございます」
店員「お題はいらないわ、いい愛を見せてもらったお礼にあげる」
メイド「あの…」
店員「ん?」
メイド「私、どんな壁も越えてみせます、男さんと一緒に…」
店員「その決意、忘れないでね…」ニコ
464: 1 番外編2:2012/3/26(月) 20:27:28 ID:tMc2zNw67k
店員「じゃあねー!!お幸せにー!!」
男「・・・なんだか、よくわかんない人だったな」
メイド「・・・」
男「でも、なんだか心に響いたような気がする」
メイド「はい」
男「俺、年下だし…頼りないかもしれないけど…」
男「ついてきてくれるか?」
メイド「・・・」
メイド「一生お側にいさせていただきます…ご主人様」
男「っ!?…久しぶりに聞いたな」
メイド「あ、つい…」
男「いいよ、別に」
男「帰るか?」
メイド「・・・はい」
465: 1 番外編2:2012/3/26(月) 20:31:47 ID:tMc2zNw67k
〜〜〜屋敷〜〜〜
男「ただいま〜」
父「お帰り〜」ニヤニヤ
男「・・・あ」
父「探偵ごっこは、楽しかったかい?」
男「・・・わかってたのかよ」
父「腐っても父親だからね、僕を出し抜こうなんて後10年は早い!!」
男「・・・父さん」
父「ん?」
男「俺さ、まだ頼りないけどさ…」
男「メイドを、幸せにしてみせるよ」
父「・・・うん」
466: 1 番外編2:2012/3/26(月) 20:34:23 ID:t3/Jq2u1wc
父「でも、どうしたの?急に」
男「わかんね、誰かに聞いてほしかったのかな」
父「メイドさんには伝えた?」
男「ああ」
父「そう…」
父「さっきの言葉、忘れちゃ駄目だよ」スタスタ
男「・・・ああ」
男「絶対に…幸せにしてみせる」
番外編2 fin
467: 1:2012/3/26(月) 20:40:15 ID:tMc2zNw67k
さて、皆さん
無事に番外編が二つ終わった訳なんですが…これからの事を少しだけお話を
とっくに完結させた作品を番外編で居残り続けるのもどうかと思いますので、二つの選択肢が
@キリがいいし、このまま終わりで良くね?
A毎回番外編で長編を書いているんだ、今回もいくんだよな?ん?
どちらにするかは皆さんの意見を参考にまとめてみたいと思います
捕捉、番外編を書き続けると段々クオリティが下がっていく可能性があります。それでもよろしいという方はAを、嫌な方は@をお選び下さい
ちなみに早いですが、本日の更新を終了させていただきます、亀更新申し訳ありませんでした
ご回覧ありがとうございました
468: 名無しさん@読者の声:2012/3/26(月) 22:16:02 ID:Py7EM1gCxo
もちろんAでござる
469: 名無しさん@読者の声:2012/3/26(月) 22:24:24 ID:PGqNP8LSBg
AAAAAAAAAAAAAAAA
470: 名無しさん@読者の声:2012/3/27(火) 00:27:26 ID:hy9iyTUKhM
AAAAA
471: 名無しさん@読者の声:2012/3/27(火) 00:40:44 ID:ofSWAP8QMU
b
472: 名無しさん@読者の声:2012/3/27(火) 11:29:42 ID:J/QHWuCNKY
Aに決まってる!
さぎしたんに会えるなら何でもいい
473: 1:2012/3/27(火) 12:25:18 ID:FAS1GetzUI
皆様こんちにわ
圧倒的多数…寧ろAしか意見が無さそうなのでAの方向でいきたいかと思います。皆様からのお声は私の動力源となります。本当に感謝です
では…ネタが尽きるまで番外編なりを書き殴っていこうかと思います
皆様、もうしばらくお付き合い下さいませ
474: 1 番外編:2012/3/27(火) 12:31:16 ID:LOCAJgflOc
男「メイ…ド…そこ…だめ…」
メイド「何故ですか?」
男「弱い…から…」
メイド「・・・じゃあ、こちらはどうですかね」
男「そこもだめぇ!!」
メイド「全く…じゃあどこならいいんですか」
男「出来れば…触れないで頂け…」
メイド「お断りします」
男「ああっ!!」
メイド「チェックメイトです」
男「俺のクイーンがぁぁぁぁ!!」
475: 1 番外編:2012/3/27(火) 12:37:04 ID:LOCAJgflOc
男「くそ…これで…何連敗だ?」
メイド「確実に30は越えてますね」
男「ていうか大体お前チェスで俺に勝てるのわかってるくせになんで毎回俺を誘うんだよ!!」
メイド「でも男さん、引き受けてくれますよね」
男「そ、それは…」
男「(上目遣いで、駄目ですか?って聞かれたら首を縦に振れないだろ…)」
男「お、お前こそどうなんだよ!!毎回勝てるってわかってて…つまらなくないのか?」
メイド「(チェスをやるときの男さんの反応が可愛らしく見たいと思っている点では)楽しいです」
男「なんか、妙に間がなかったか?」
メイド「気のせいでございます」
476: 1 番外編:2012/3/27(火) 12:43:28 ID:LOCAJgflOc
男「はあ…チェスはもうやめやめ」
メイド「楽しいのに…」
男「お前はな!!」
メイド「じゃあ、次は何します?」
男「そうさなぁ…」
男「とりあえず…お前はなにしたい?」
メイド「チェ…」
男「スは却下だからな」
メイド「男さんっていじわるですね」
男「お前に言われたくない」
477: 1:2012/3/27(火) 12:48:42 ID:LOCAJgflOc
男「そういや、普段は従順?っていうのか?だけど、チェスになると鬼畜になるよな」
メイド「そうですかね」
男「絶対そうだって、お前がチェスやるときの顔って、獲物を追い詰める獣みたいだぜ?」
メイド「そんな顔しませんよ」
男「なんつーか、もうちょい優しくしてくれればな…」
メイド「優しく…」
メイド「なるほど、言葉責めですか」
男「なんでそういう結論に達しちゃったの!?」
メイド「だって優しくって…」
男「お前の中では厳しくは暴力が出るのか!?」
メイド「とりあえず蹴ります」
男「蹴んな!!」
478: 1:2012/3/27(火) 12:54:33 ID:LOCAJgflOc
男「あ、そういやお前やたら強いけどなんでだ?」
メイド「護身術をベースに様々な格闘技の足技を組み合わせた結果ですね」
メイド「女性が殴っても力というのはたかがしれてますし、寧ろ小柄で小回りがきく足技の方がかえって殺りやすいですし」
男「すっげぇ物騒な単語が聞こえたんだけど」
男「そっか…その割りには足綺麗だよな…」
メイド「・・・変態ですか?」
男「今の話の流れで!?」
メイド「いや…足綺麗とか、変態の極みじゃ…」
男「世の中には足フェチの人もいるんだよ!!」
メイド「じゃあ男さんは何フェチですか?」
男「俺!?・・・特にないな」
メイド「なるほど、女性ならなんでもいいと」
男「そういう意味じゃない」
479: 1 番外編:2012/3/27(火) 12:58:47 ID:LOCAJgflOc
男「なんか…お前変わったよな…」
メイド「立場を気にせず遠慮無く発言できますからね」
男「でも…うん、その方がお前らしくていいな」
メイド「っ!!」
メイド「本当…天然なんですから…」
男「なんか言ったか?」
メイド「なんでもありません」
480: 1 番外編:2012/3/27(火) 21:04:06 ID:qNUcx.7liA
男「しかし…急に手持ちぶさたになったな…」
メイド「チェ…」
男「・・・お前は俺を泣かせたいのか?」
メイド「(泣き顔を見るというのならば)上等です」
男「なにこの子怖い」
男「しかしなぁ…お前ってあんまり感情とかを表に出さないよなぁ」
メイド「そんなことありませんよ」
男「うーん…まあ、俺としてはお前の色んな一面を知っておきたいし…」
メイド「そういうものなんですか?」
男「そういうもんだ」
481: 1 番外編:2012/3/27(火) 22:18:36 ID:KiY5PTKIcc
メイド「・・・例えば、どんな状況ですか?」
男「(食いついた!?)えーと…まあ…色々だな」
メイド「だから、どんな」
男「うーん、プレゼントしたりとか、どっかに一緒に行ったりとか、後は二人っきりでしか見せないような顔とか」
メイド「・・・」
男「変に愛想振り撒くよりかはマシだけど、やっぱり笑顔を独占したいってのは、我が儘なのかな…」
メイド「少しだけ席を外します」
男「ん?わかった…」
バタン
482: 1 春休み:2012/3/27(火) 22:24:23 ID:KiY5PTKIcc
メイド「やっぱり無表情なのがあまりお好きではないみたいですね…」
メイド「でも…私は自分で自覚するくらい…表情が変わりませんし…」
メイド「男さんはいいと言っていますが…寂しいんでしょうか…」
メイド「・・・どうすれば」
母「お困りのようね」スッ
メイド「お母様!?」
母「全くもう…メイドちゃんったら可愛い悩みごとを抱えてるんだから…」
メイド「可愛くなんかありませんよ、結構死活問題です」
母「ふふ、果たしてそれはどうかしらね…」
メイド「?」
483: 1 春休み:2012/3/27(火) 22:29:50 ID:qNUcx.7liA
母「いらっしゃい、女同士話せる事もあるわよ」
メイド「ですが…」
母「・・・やっぱり似るものねぇ」
メイド「?」
母「私が昔おんなじ悩み事を抱えてたって言ったら聞く?」
メイド「!?」
母「結構昔の話だけどね、話す気になった?」
メイド「・・・はい」
484: 1 番外編:2012/3/27(火) 22:36:29 ID:qNUcx.7liA
母「とりあえず、どこから話しましょうか」
メイド「同じ悩み事を抱えてた事を」
母「ん…あれはねあの人と付き合い始めたばかりの頃だったわ」
母「当時の私は何事にも無関心でね…自分に関係なければどうでもいいと思ってたくらいなのよ」
メイド「今からは想像もつきませんね」
母「でしょ?そして大学を出て、たまたま入社した会社に偶然来たあの人に一目惚れされて…半ば強引にメアドと番号交換されて…」
メイド「随分と積極的なんですね」
母「もう本当にね、お出かけというなのデートは週一回、大変だったわ…」
485: 1 番外編:2012/3/27(火) 22:43:57 ID:IhahHQBcW2
母「最初はね、お得意のどうでもいいで済ませてたんだけど」
母「会う度にまるで犬のように喜んではしゃぐあの人を可愛く見えてきちゃってね」
母「それも好きになった要因だけど、一番はやっぱりあの人の表情の多才さね」
母「あの人、コロコロ表情が変わるのよ?」
母「普通の顔、怒った顔、はしゃぐ顔、喜んだ顔、嬉しそうな顔、泣きそうな顔、悲しそうな顔、ふて腐れてる顔」
母「見てて飽きなかったわね、でも最初はそれがコンプレックスだった」
母「自分に出来ない事を、あの人は平気でやってのける…羨ましいって」
メイド「・・・」
486: 1 番外編:2012/3/27(火) 22:49:31 ID:WM9IHNRxY2
母「一回だけあの人と大喧嘩しちゃった事があるの、理由はわかる?」
メイド「・・・感情が表に出なかったからですか?」
母「んー、半分正解ね」
母「あの人の知人の葬儀に参列したの、あの人ったらいい大人なのにオンオン泣いちゃって…恥ずかしかったわ」
母「ただ、案の定私は泣けなくて…面識ないから仕方ないって思うかもしれないけど表情を一切変えない鉄仮面ぶりに周りの人から変な目で見られちゃってね、妙な噂もたったわよ」
母「血も涙もない冷徹人間だーって、ふふ、おかしいでしょう?」
メイド「あまり他人事ではありませんね…それで?」
487: 1 番外編:2012/3/27(火) 22:54:25 ID:IhahHQBcW2
母「そしたらあの人が噂を流した人をグーで殴っちゃって…なんて言ったと思う?」
メイド「?」
母「僕の未来のお嫁さんに妙な噂流すな!!って」
母「思えばあの人が人に暴力を振るった数少ない事例ね…」
母「そんなこともあって、式場を追い出されたのよ、まあ当然ね」
母「そしたらあの人はごめんって私に謝ってきたの、ここから私の発言で喧嘩勃発」
メイド「・・・なんて?」
母「あの人の言ってる事は正しいから気にしなくていい、私には涙なんて無いのかもしれない…って」
488: 1 番外編:2012/3/27(火) 23:00:41 ID:IhahHQBcW2
母「あの人は大激怒、そんなこと言うなって!!凄い剣幕だったわ」
母「でも、私だってその時はどんな顔をしていいかわかんなくて…つい、あの人に強く言っちゃったのよね」
母「じゃあ、あの状況でどういう顔をすればいいのか教えてって」
母「あの人は静かに言ったわ、今でも覚えてる」
母「そんなの知らないよ、僕が決める事じゃなく君が決める事だ。僕は君が好きだから、君の全てが好きだから、無表情な所も、無関心な所も、自分をしっかり保ってる所も」
母「君は君のままでいてくれていいんだ、周りがなんと言おうと君は最高のお嫁さんなんだから…って」
母「まあ、この時はまだ結婚してないんだけどね…」
メイド「嫁宣言がしたかったんですよ、きっと」
母「可愛い顔して酷い事言うわね…」
489: 1 番外編:2012/3/27(火) 23:06:53 ID:WM9IHNRxY2
母「でも、そんなことがあった翌日でも気まずくなるどころかより一層なついてくるあの人についに根負け」
母「顔真っ赤にしながら指輪差し出して…結婚してください…」
母「ベタにも程かあったわね…でも、変に飾るよりはよっぽどあの人らしいわ…」
母「それから色々あって…貴女も知ってる通り、一度離婚して…またこの位置にいる」
母「居心地がいいのよ、他では味わえない安らぎって言うのかしら?」
メイド「・・・」
490: 1 番外編:2012/3/27(火) 23:14:51 ID:IhahHQBcW2
母「少しは参考になったかしら?」
メイド「一つだけいいですか?」
母「どうぞ?」
メイド「女としての視点と、母親としての視点からみて、私に足りない物はわかりますか?」
母「無いわね」
メイド「即答ですか」
母「だって、男を見れば一目瞭然よ」
メイド「男さんを?」
母「男はね、かなりの自己中で我が儘で見栄張りでどうしようもないくらい子供思考なのよ」
母「でも、最近は必ず貴女の事を気にかけてる…」
母「貴女をとても大切にしてるのね」
メイド「・・・」
母「そうねぇ…強いて言うならもっと甘えなさいな」
メイド「甘える?」
母「そう、頼ってあげて…男を」
491: 1 番外編:2012/3/27(火) 23:23:44 ID:WM9IHNRxY2
メイド「それはどういう…」
ガチャ
男「母さん、頼まれた本持ってき…メイド?」
メイド「男さん!?」
男「なんでいるんだ?」
メイド「それはこちらの台詞です!!どうして?」
男「母さんが急に本を読みたいとか言い出すから適当に見繕ってきたんだよ」
メイド「っ!?」クルッ
母「・・・」ニヤニヤ
母「さーて、私はすこし別の場所で読んでこようかしら〜」
男「なんだよ、持ってこさせた意味って…」
母「何か…言った?」
男「なんにも」
母「じゃあ、ごゆっくりぃ〜」
バタン
492: 1 番外編:2012/3/27(火) 23:29:10 ID:IhahHQBcW2
男「・・・」
メイド「・・・」
男「母さんと、なに話してたんだ?」
メイド「過去の出来事を」
男「過去?なんでまた…」
メイド「相談に乗っていただいてもらってました」
男「相談?」
メイド「はい」
男「なんで言ってくれなかったんだ、って言いたい所だが女の子にしかわからない事もあるし…しょうがねーか」
男「で、解決したのか?」
メイド「・・・もう少しです」
男「そっか…まあ、いつでも相談には乗るからさ、遠慮しないでいつでもいいからな?」
メイド「はい」
493: 1 番外編(投下終了):2012/3/27(火) 23:34:45 ID:IhahHQBcW2
メイド「あ、じゃあ…少しだけ頼っていいですか?」
男「おう」
メイド「抱いてください」
男「ぶふっ!?」
メイド「?」
男「おまっ!?もうちょい場所て時間をだなぁ!!」
メイド「どういう意味で取ったんですか?私はただ抱きしてめくれと言ったんですが」
男「ああ…そう」
メイド「やっぱり男さんは変態なんですね」
男「お前が誤解を招くような発言するからだろが!!」
メイド「ふふ、冗談です」
男「お、ようやく笑ったな…」
メイド「・・・あ」
男「やっぱりお前はお前らしくでいいや、下手に感情だすよりよっぽどいいし」
メイド「・・・」
男「おいで」スッ
メイド「・・・はい」
番外編 fin
494: 1 番外編:2012/3/28(水) 07:33:31 ID:lfTh.vEXUs
友「つまり、機会はこの日しかないわけなんだよ」
男「ふーん、あ、それダウト」
メイド「外れでございます」
男「またか…」
友「でな、やっぱりここは苦楽を共にしたお前に協力を仰ぎたい訳で」
男「へー、9」
メイド「ダウト」
男「・・・くそっ」
友「人の話聞いてる!?」
メイド「ちなみにこんな状況になったのは、数時間前の出来事でございます」
友「わかりやすいあらすじの導入ありがとうございますメイドさん」
495: 1 番外編:2012/3/28(水) 07:44:22 ID:EuhTDj6Ga6
〜〜〜数時間前〜〜〜
男「暇だな〜」
メイド「貴方は口を開けばそれですね」
男「だって…」
メイド「私だって…満足したいです…」
男「何か言ったか?」
メイド「なんでもありません」
男「・・・そういや、婚約してからまだキスもしてないな」
メイド「!!」ドキドキ
男「ま、そんな焦んなくてもいいか…」
メイド「・・・」
男「どうした?メイ…」
メイド「男さんのばかぁ!!」
男「なんで!?」
496: 1 番外編:2012/3/28(水) 07:52:50 ID:XwPswQ0f5w
メイド「だって…たった数日しか経ってないとはいえ…未だに手を繋ぐ、抱き締めるしかしてくれないじゃないですか!!」
男「いや…それは…」
メイド「こんな風に扱われたら…私には魅力が無いのかな…って、思いますよ…」
男「メイド…」
男「・・・ごめん」ギュ
メイド「・・・」
男「お前に魅力が無いわけでも、まして嫌いでも無いんだ…」
男「ただ…少しだけ怖いんだ…拒絶されたらどうしようって…」
メイド「男さん…」
メイド「大丈夫です、私は貴方になら何をされてもいいですから…」
男「メイド…」
メイド「男さん…」
友「リア充の空気を嗅ぎ付け俺乱入!!」バーン!!
497: 1 番外編:2012/3/28(水) 07:55:21 ID:XwPswQ0f5w
男「・・・」
友「なにその頭の可哀想な人を見る目は」
メイド「・・・」
友「なにそのゴミを見るような目は」
メイド「男さん、大きなゴミが転がっていますので捨てて参ります」
男「よろしく頼む」
友「待ってお願い止めて捨てないで」
498: 1 番外編:2012/3/28(水) 07:59:57 ID:EuhTDj6Ga6
男「にしても、久しぶりだな、友」
友「・・・そうだな」
友「本編レス>>349からずっと出番無かったからな…」
男「いきなり何を言い出すんだこいつは」
メイド「はっきり言ってモブキャラですからね」
男「本人目の前にしてはっきり言うな」
友「お前ら…」
男「で、何の用だ?」
友「ああ…実は…」
499: 1 番外編:2012/3/28(水) 09:17:04 ID:HWcT4pmEaY
メイド「というような事が数時間前にあり…」
友「そうそう…って、うおーい!?違うよ!?導入すらしてないよ!?」
男「お前の話は全体的長くてイライラする」
友「なんか、メイドさんと婚約してから変わったな…」
男「メイド以外の奴は割とどうでもいい…っていうかなんで婚約したこと知ってるんだよ?」
友「お前らが勝手に惚気だしだんだろが!!」
メイド「とりあえず要約いたしますと」
メイド「もうすぐ卒業だから忘れられない思い出を作りたいということですか?」
友「まあ、概ね」
男「リアルの時期的には入学だけどな」
友「やかましい、突っ込むな」
500: 1 番外編(500突破支援感謝):2012/3/28(水) 09:22:06 ID:HWcT4pmEaY
友「もうすぐ俺達は三年世話になった学舎を卒業する」
男「うん」
友「今まで顔を付き合わせてた奴らとは会うのが難しくなるだろう」
男「・・・ああ」
友「だが、俺は寂しいとは決して思わない!!奴らなら必ず未来に向かって歩いてくだろうと」
男「信じようぜ」
友「だが、心残りがな…」
男「なにがだよ」
友「先生にまだ俺は気持ちを伝えてないんだ!!」
男「・・・メイド、寝ようぜ」
メイド「膝枕、抱き枕、逆腕枕の3つがありますがいかがいたしますか?」
男「抱き枕で」
友「人の話聞いてる!?(二回目)」
501: 1 番外編:2012/3/28(水) 14:35:33 ID:7Eqi6lmTD6
友「だから!!俺はまだ!!先生に、気持ちを、伝えてないの!!」
男「うるせーな…PSP起動すればいつでも会えるだろうが、ていうか画面の向こうにいるんだから物理的に不可能だろ」
メイド「一応確認しますがなんの先生を思い浮かべてるんですか?」
男「愛くるしい姿は見たものを和ませ、不釣り合いな大きな耳がとってもキュート、駆け出しハンターに飛竜のなんたるかを教えてくれる…」
友「言っとくけどイャンクックじゃないからな?」
男「なんだよ、画面の向こう側に恋したってんなら面白かったのに」
友「俺はノーマルだよ!!」
502: 1 番外編:2012/3/28(水) 14:44:10 ID:7Eqi6lmTD6
男「で、具体的に俺にどうしろと?」
友「一緒に作戦を考えてくれ!!」
男「え…めんどい」
友「諦め早いな!?そこは親友の為に人肌脱ぐかって言うところだろ!!」
男「え…お前そんな趣味があんの?」スス
友「違うわ!!つか、引くな!!」
メイド「・・・」スス
友「メイドさんも無言で引かないでくんない?地味に傷つくから」
503: 1 番外編:2012/3/28(水) 14:47:34 ID:7Eqi6lmTD6
男「よし!!友をからかうのはこれくらいにしてそろそろ真面目に考えるか!!」
友「凄い腑に落ちないが…まあいいか」
男「それでは、ここにノートとペンがあります」
友「用意がいいな、つか、どっから出した」
男「・・・」
男「気にしたら敗けだと思え」
友「わかった」
メイド「(考えるのがめんどくさかったんですね…)」
504: 1 番外編:2012/3/28(水) 17:06:47 ID:EuhTDj6Ga6
男「このノートにお前の先生に対する愛とか想いとかを書き殴ってみろ」
友「よ、よし…」
友「えーと、まずやっぱり美人な所だろ…それからスタイルがいい所だろ…それから可愛い所だろ…それからちっちゃい所だろ…」
男「・・・この辺だけ聞いてたら完璧な変態だよな」
メイド「まあそうですね」
505: 1 番外編:2012/3/28(水) 17:13:05 ID:EuhTDj6Ga6
友「書けたぜ!!」
男「どらどら」
男「・・・」
男「メイド、これコピー取って」
メイド「はい」
友「で?どうすんだ?」
男「これをこのまま先生の家に送る」
友「やめい!!」
メイド「ああ先生…先生を想う度に胸が締め付けられるような感覚に…これは先生への愛なのでしょうか?僕は先生の事が…」
友「読み上げるな!!」
506: 1 番外編:2012/3/28(水) 17:18:24 ID:EuhTDj6Ga6
男「はっはっは、とまあ、冗談はこれくらいにして」
友「マジで頼むぜ…」
男「今から告ってこい」
友「!?」
男「やんなくてウダウダするより、やって斬られた方がスッキリするぜっ!!」
友「・・・なんでフラれる前提?」
男「一緒に作戦を考えたところで、実行に移すのはお前なんだ。俺達はサポートや後押ししか出来ない…進みべき道を切り開くのは…お前しか出来ない事なんだ!!」
友「!!」
友「男…俺間違ってたよ…」
友「俺、先生に気持ちをぶつけてくる!!じゃあな!!」
バタン!!
メイド「途中からめんどくさくなりましたね?」
男「・・・まあな」
507: 1 番外編:2012/3/28(水) 17:26:13 ID:XwPswQ0f5w
男「ま、学校が始まれば嫌でも分かるだろ」
メイド「男さんが行かれてないだけで、学校はありますよ」
男「卒業式までいく意味無いし、出席数足りてるし、優秀だし」
メイド「随分嫌味な言い方ですね」
男「・・・お前といる時間が欲しいから・・・無理矢理作ったんだがな」
メイド「・・・え」
男「寝るぞー」ガバッ
メイド「きゃっ!!」
メイド「・・・強引ですね」
男「眠いんだよ…お休み」
男「zzz」
メイド「寝つきの良さだけはいいですね」
508: 1 番外編:2012/3/28(水) 17:32:31 ID:EuhTDj6Ga6
ガチャ
母「男〜?」
メイド「あ」
母「あら、お邪魔だったかしら?」
メイド「いえ、それより助けて下さい。引っ付いて取れないんです」
母「あらあら、また小さい頃の癖が出てるのね」
メイド「癖?」
母「男は無意識に何かに抱きついて寝るのよ」
母「人形とか、枕とか、あと凄い時は柱に」
メイド「なんでなんですかね」
母「甘えたいからじゃない?ふふ」
メイド「この年で甘えたいですか」
母「今じゃ恥ずかしがってあまりやらなくなったけど、久しぶりに見たわ〜」
母「こういう所はやっぱり子供ね…」
メイド「・・・」
母「それで?ひっぺがす?」
メイド「もうすこし…このままでいいです」
509: 1 番外編:2012/3/28(水) 17:38:23 ID:XwPswQ0f5w
母「男が起きたら、用事があるって、伝えてね」
メイド「わかりました」
バタン
メイド「甘えたい…ですか」
メイド「この身長と見た目のせいで何度も幼く見られましたが…甘えてもらうのも中々いいものですね…」
メイド「男さん…好きですよ」
男「メイド…好き、だぞ〜」
メイド「!?」
男「zzz」
メイド「寝言ですか…」
メイド「次は正面から堂々と言ってもらいたいですね」
510: 1 番外編:2012/3/28(水) 20:04:54 ID:Zj.iYsX2Gk
男「ん…」
メイド「お目覚めですか?」
男「んあ…メイ…ド?」
男「っ!!////」バッ
メイド「あら、もう離れるんですか?」
男「ご、ごめん!!俺…つい!!」
メイド「いいですよ」
メイド「幼い頃からの癖、なんでしょう?」クス
男「・・・母さんか」
メイド「可愛らしくていいじゃないですか」
男「恥ずかしいだろ…」
メイド「・・・そうですね、確かに恥ずかしいですね」
メイド「ですから、私以外の人に抱きついたりしてはダメですよ?」
男「・・・うん」
511: 1 番外編:2012/3/28(水) 20:12:49 ID:wbvSXklqQk
メイド「そういえばお母様がお呼びになさってましたよ」
男「母さんが?」
男「・・・もう少ししたらいくよ」
メイド「お待たせしてよろしいのですか?」
男「ん…大丈夫だろ」
メイド「そうですか…」
男「ああ、お前といたいし」
メイド「まだ寝惚けてますね」
男「寝惚けてなんかねーよ」
メイド「じゃあそれを証明するためにお母様の所に行ってください」
男「なんだよ…行けばいいんだろ?行けば…」
バタン
メイド「・・・」
512: 1 番外編:2012/3/28(水) 20:30:48 ID:Zj.iYsX2Gk
メイド「まだ…心臓がドキドキしてますね…」
メイド「全く、不意打ちにも程かがありますよ」
メイド「いきなり…あんな…抱き締められた後で…」
メイド「・・・//」
メイド「はあ…少し頭冷やしま…」
父「[扉]∀・)」ニヤニヤ
メイド「・・・」
メイド「もしもし警察ですか?」
父「やめてぇ!!」
513: 1 番外編:2012/3/28(水) 20:47:05 ID:Zj.iYsX2Gk
メイド「どうしたんですか?お父様」
父「うん、とりあえず手に持ってる電話を置いてくれると助かるな」
メイド「・・・」スッ
父「で?男君とはどこまでいったの!?」
メイド「・・・商店街」
父「あー、近場だねー、でももっと遠くのデートスポットとかに…って違うよ!?」
父「キスとか、そっち方面のだよ!!」
メイド「添い寝はしました」
父「なん・・・だと?」
514: 1 番外編:2012/3/28(水) 20:57:35 ID:wbvSXklqQk
父「なんもされてないの!?」
メイド「ええ」
父「寝てる間に服を脱がされたりとかは!?」
メイド「されてませんね」
父「寝てる時に口の中に柔らかくヌメッとしたのが侵入したりとかは!?」
メイド「ありません…ていうか言い回しがなんか嫌です」
父「・・・ありえない」
515: 1 番外編:2012/3/28(水) 21:45:47 ID:wbvSXklqQk
父「男君も健全な男子高校生なのに…こんな可愛い子がすぐ近くで寝ててムラムラしないなんて…」
父「・・・育てかた間違えたかな?」
メイド「多分ムラムラはしてると思いますよ…でも、手が出せないんじゃないですかね」
父「それは分かる気がする」
父「男君も葛藤してるんだろうね…」
メイド「私は別に構いません、男さんが側にいるだけで、私を好きと言ってくれるだけで幸せですから」
父「健気だねぇ…おじさん泣いちゃうよ…」
父「後は母さんが説得してくれればいいんだけどな…」ボソリ
メイド「?」
516: 1 番外編(投下終了):2012/3/28(水) 23:37:42 ID:bfKAa5dNW6
男「母さん、来たよ」
母「座りなさい」
男「なんだよ、話って」
母「メイドちゃんとの事よ」
男「?」
母「はっきり言うわね…婚約してからキス以上の事をしてないでしょ」
男「なっ!?か、母さんにはそんなこと関係ないだろ!!」
母「それがね、大有りなのよ」
母「可愛い初孫が出来るかどうかの時期なのに!!」
男「俺まだ高校生!!」
母「別に高校生が父親でもいいじゃない」
男「駄目だろ!!」
517: 1 番外編(投下終了はフェイク):2012/3/28(水) 23:59:08 ID:bfKAa5dNW6
母「可愛い初孫の顔を見たいという老い先短い母親の願いを聞いてくれないの?」
男「嘘こけ、まだ30半ばじゃねーか」
母「ふふ、とにかく孫は欲しいものなのよ」
男「そういうもんか?」
母「そういうもんなの」
男「子供か…」
518: 1 番外編:2012/3/29(木) 00:15:34 ID:bfKAa5dNW6
男「本音を言えば、メイドに触れたいよ…でも、こんなこと初めてだし…どうしていいかわかんねーんだよ」
男「乱暴にしたりして…拒絶されたら…」
母「男」ニコ
男「?」バキッ!!
男「いってぇぇぇ!!」
母「あんた、それでもキン○マついてんの?」
男「グーはねえだろ!!グーは!!」
母「あんたが好きになった女の子でしょうが!!信じてあげなさい!!」
男「・・・」
母「メイドちゃんはね、あんたといて凄く嬉しくて、幸せなんだって」
母「だから、あんたが愛の証を行動で示す方法、わかってるよね?」
男「・・・」
母「卒業式」
男「?」
母「卒業式終わったら、メイドちゃんを抱きなさい」
519: 1 番外編:2012/3/29(木) 00:20:38 ID:s34UTNp0wM
男「・・・」
母「メイドちゃんは、きっと待ってるよ…男を」
男「うん」
母「大丈夫、メイドちゃんはずっとあんたの側にいて支えてたんだから…拒絶なんてするわけないから…」
男「・・・うん」
母「しゃんとして、あなたは私達の自慢の息子なんだから…」
男「・・・ああ」
母「話はこれでおしまい、部屋に戻りなさい」
男「ありがとう、母さん」
バタン
母「・・・」
520: 1 番外編(本当に投下終了):2012/3/29(木) 00:30:42 ID:s34UTNp0wM
ガチャ
父「やあ」
母「お帰りなさい」
父「男君は?」
母「卒業式終わりに抱かせる」
父「卒業記念か、そりゃいいね」
母「ねえ、本当にキス以上してなかった?カマかけてみたけど図星みたいで」
父「添い寝はしてるみたいだよ、ただ寝てるだけだけど」
母「そう…」
父「心配?」
母「なんだかんだであの子奥手だからね」
父「でも、獣になってもらわないとね」
母「ヘタレだから心配」
父「はは、まあ信じようよ、僕達の息子を」
母「・・・ええ」
番外編 続く
521: (CωC):2012/3/29(木) 01:03:12 ID:xZgsXzpN3.
寂しがり屋の空気感じて支援注入ヽ(・ω・)ノ
522: 名無しさん@読者の声:2012/3/29(木) 01:26:43 ID:J/QHWuCNKY
2度目の卒業はkwsk
つC
523: 1:2012/3/29(木) 12:29:29 ID:AeHidzNwG.
>>522
二度目の卒業は少し厳しいですかね。理由としては
申し訳程度のエロしか書けない
書いてる内に赤面しちゃってまともに書けなくなる
強制sageじゃない
主な3つの理由から今回は(ていうか私の作品全部)描写は控えさせて頂きます。下手なエロ書いて見た人を不快にさせたら本末転倒ですし
>>521
べ、別に寂しがってなんかいませんし、ただsageで更新したい気分だっただけですし…
ありがとう…ございます
524: 名無しさん@読者の声:2012/3/29(木) 13:02:30 ID:LyZuHi1WD6
みてますよーしえん!!
こんな両親いいなあ…
525: 522:2012/3/29(木) 13:30:32 ID:J/QHWuCNKY
>>523
やっぱり(-。-;
すいません、いぢめたかっただけですψ(`∇´)ψ
スレ汚しスマソ
526: 1:2012/3/29(木) 16:04:34 ID:9VL8F4gDNU
>>524
父「支援ありがとう!!」
母「私達はいい両親なんでしょうかね?」
父「少なくとも母さんは最高の人だよ!!」
母「・・・//」
男「惚気るなよ」
>>525
確信犯でしたか…
お巡りさんこの人です
527: 1 番外編:2012/3/29(木) 16:06:38 ID:9VL8F4gDNU
メイド「お支度はできました?」
男「ん…多分」
メイド「忘れ物はありませんね?」
男「多分」
メイド「ハンカチちり紙は?」
男「小学生か!!」
メイド「その元気ならよろしいですね」ニコ
男「・・・まあな」
男「じゃ、いってきます」
メイド「いってらっしゃいませ」
528: 1 番外編:2012/3/29(木) 16:10:09 ID:9VL8F4gDNU
〜〜〜学校〜〜〜
男「いよいよ卒業か…なんだか長いようで短かったな…」
友「おーっす、男」
男「よう友」
男「(元気そうだな…)」
友「本当にお前には感謝してるよ、後押しをしてくれてサンキュー」
男「え」
男「(ま、まさか…先生に許可取っt)」
友「先生には見事にフラれちまったよ、はっはっは」
男「・・・そのわりには元気そうだな」
友「ま、聞いてくれよ」
男「聞くだけならな」
529: 1 番外編:2012/3/29(木) 16:16:11 ID:9VL8F4gDNU
友「先生にフラれて傷心の俺に話しかけてきた子がいたんだよ」
男「へー」
友「その子さ、部活の後輩で可愛いな〜って思ってた子なんだよ」
男「ふーん」
友「でも俺は年下だし後輩だからって、あまり女の子として見なかったんだど、その子にさ聞かれたんだよ、元気無いですねって」
友「でまあ、俺としてはどうでもよくなってたから先生の事を伏せてフラれたとだけ言ったんだよ…そしたら」
男「そしたら?」
友「その子にさ、もしよろしければその悲しみを私に癒させてもらえますか?っていわれたんだよ!!」
男「・・・は?」
友「絶対にこれ告白だよな!?告白でいいんだよな!?」
男「・・・ソウナンジャナイ?」
友「でさでさ、メアドもゲットしてさ、もう昨日からテンション上がりまくりd…」
男「じゃ、教室いくかー」
友「置いてくなよ!?」
530: 1 番外編:2012/3/29(木) 16:19:05 ID:VNW90a83Ro
〜〜〜教室〜〜〜
男「このクラスに来るのも、最後か…」
友「ほい、男」スッ
男「ん?」
友「寄せ書き、クラス全員から先生にだとよ」
男「またベタだな…」
男「・・・これでいいか」
友「なんて書いたんだ?」
男「先生に聞けばいいだろ、今見るもんじゃない」
友「うわ、ケチ」
男「やかましい」
ガラガラ
先生「はーい、皆席に座ってー」
531: 1 番外編:2012/3/29(木) 16:30:02 ID:VNW90a83Ro
先生「・・・今日は、卒業式です」
先生「皆とは、たった一年だけだったけど…凄く楽しい時間を過ごさせてもらった」
先生「頼りない私を引っ張ったりしてくれて…このクラスに来れて、本当によかった」
先生「ありがとう…皆」
パチパチパチパチパチ
先生「や、やだ!!止めてよね!!式始まる前に…泣いちゃうじゃない…」
先生「う…ふえーん!!」
友「先生…可愛いなぁ…」
男「先生…相変わらずだな…」
先生「ひっく、皆どね、ずごぜてね、どっても、とっでも、うれじかったよ〜!!」
男「おい、誰か翻訳こん○ゃく持ってこい」
532: 1 番外編:2012/3/29(木) 16:34:33 ID:9VL8F4gDNU
先生「式が…始まったら…呼ぶから、それまでは教室で静かにしていてください」
ガラガラ
友「先生、辛そうだったな」
男「感情移入が激しい人だからな」
友「おい、そんな言い方」
男「でも、感情移入が激しいからこそ、俺達に全力でぶつかってきてくれた…そんな俺達は幸せ者だろ?」
友「・・・ああ」
友「ところで、メイドさんとはその後進展は?」
男「貴様に話す事なぞ何もない!!」
友「え」
男「ま、言うほど何もないって事だ」
友「もったいねーなー、あんな可愛い子と相思相愛で何もないのかよ」
男「・・・ああ」
533: 1 番外編:2012/3/29(木) 16:39:26 ID:9VL8F4gDNU
男「お前から見てどう思う?女の子って、こっちからアクション起こした方が嬉しいのか?」
友「わかんねーけど、嬉しいんじゃねーの?」
男「そっか…」
友「ま、そんな焦らなくてもいいだろ」
男「ああ・・・ん?」
男「お前、俺が何に悩んでるのか知ってるのか?」
友「メイドさんとキス以上いってない事」
男「なん・・・だと?」
友「だって、お前らなんか青いんだよな」
男「(わかるもんなのか?そんなこと)」
ガラガラ
先生「皆、体育館に移動するよ」
友「来たな…」
男「・・・ああ」
534: 1 番外編:2012/3/29(木) 16:51:04 ID:9VL8F4gDNU
〜〜〜体育館〜〜〜
校長「えー、晴天の中、ここに集まる生徒達は、今日この高校を卒業し、巣立っていきます」
校長「あなたたちは我が校の誇りであり、宝でもあります」
校長「これから先、苦しい事や辛い道のりがあなたたちを待ち受けるでしょう」
校長「ですが、忘れてはいけません」
校長「あなた達はこの高校を卒業した誇り高き生徒であると」
校長「短いですが、これを私からの祝辞とさせて頂きます」
校長「卒業、おめでとう!!」
535: 1 番外編:2012/3/29(木) 16:56:10 ID:9VL8F4gDNU
〜〜〜教室〜〜〜
男「・・・っは!?」
友「どうした?」
男「・・・意識が無かったんだが」
友「え」
男「卒業証書を受け取って…そのあとから全く覚えがない…」
友「えーと…そういやお前心ここにあらずって状態だったな」
男「空白の一時間半…映画のタイトルに出来そうだな」
友「まさか、そんなこと考えてたのか?」
男「なわけないだろ」
536: 1 番外編:2012/3/29(木) 16:59:02 ID:9VL8F4gDNU
男「このあとどうするんだっけ?」
友「ん?いや、各自帰宅だった気が」
男「そうか、じゃ」
友「もう帰るの!?」
男「部活とかの挨拶回りが非常にめんどくさい」
友「・・・お前らしいよ」
友「わかった、じゃーな」
男「おう」
537: 1 番外編:2012/3/29(木) 17:02:10 ID:9VL8F4gDNU
男「さーて、これからどうすっかなー」
男「このまま真っ直ぐ家に…いや、それじゃなんか面白くないな」
男「そうだ!!折角だからアレを見ていくか」
男「それじゃ…善は急げっていうし、行きますか」
538: 1 番外編:2012/3/29(木) 17:10:23 ID:VNW90a83Ro
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド「・・・」ソワソワ
メイド「・・・」ウロウロ
メイド「少し…遅いですね」
メイド「卒業式はもうとっくに終わってる時間ですし…寄り道でしょうか?」
メイド「一分一秒でも、目の届く所にいてほしいと思うのは、我が儘でしょうかね…」
父「ソンナコトナインジャナイカナー」
メイド「・・・お父様、何をなさっているのですか?」
父「メイドさん観察!!あ、お気になさらず」
メイド「・・・」
父「そんなゴミを見るような目を向けないでいただけると物凄く助かるな、うん」
539: 1 番外編:2012/3/29(木) 18:53:16 ID:i9.wsGCu4M
母「あらあら、駄目じゃない」
父「母さん!!」
メイド「お母様」
母「メイド、ゴミを見るようななんて生温いわ、チリを見るような目をしないと」
父「ひどっ!?」
メイド「・・・」
父「従順に指示に従わないで!!なんか悲しくなるから!!」
母「ところであなた」
父「な、なに…?」
母「私というものがありながら他の女性、しかも年下をストーキングするなんて随分な態度ですね?」
父「あ、えーと…これは…」
母「そうでしたか…あなたは年下好きだったんですね…気づけなくてごめんなさい」
父「悲しげに目を伏せないでぇ!!」
母「私は…私は…」
父「僕は母さんを愛してるよ!!例え世界中どこを探しても僕の奥さんが務まるのは君だけだよ!!」
母「よかったです」ニコ
父「え」
父「ひょっとして、ハメられた?」
540: 1 番外編:2012/3/29(木) 19:07:25 ID:16KxvmO2Jc
母「男が心配?」
メイド「はい…帰りが遅いので…」
母「大丈夫よ、あの子も卒業してちょっと浮かれてやんちゃしちゃうかもしれないけど、絶対に私達を心配させるような事はしないわ」
メイド「また…誰かに連れ去られてたりしてたら…」
母「ネガティブねぇ…」
メイド「心配じゃないんですか?」
母「心配よ」
母「でもね、心配だけど信じてる…矛盾してるけど、私達の息子だからね」
母「だから貴女も信じて、貴女が愛する人を」
メイド「・・・はい」
母「あなた、ちょっとこちらにいらっしゃい?」
父「・・・はい」
541: 1 番外編:2012/3/29(木) 19:13:05 ID:16KxvmO2Jc
メイド「早く…帰ってきて下さいね?男さん…」
ガチャ
男「ただいま」
メイド「!!」
男「お、いたのか」
メイド「お帰り…なさい」
男「・・・ただいま、メイド」ナデナデ
メイド「な、何するですか!?」
男「いや、なんか撫でたくなって…駄目か?」
メイド「せ、せめて一声かけてからとか…」
男「驚かせようと思って…嫌だったか?」
メイド「嫌!?じゃ、ありませんけど…」
男「よかった…」
メイド「もう・・・ん?」
父「[扉]∀・)」ニヤニヤ
母「[扉]∀・)」イケ!!アマエロ!!
542: 名無しさん@読者の声:2012/3/29(木) 20:52:05 ID:887g2uN7O6
俺「[扉]∀・)」ニヤニヤ
っC
543: 1:2012/3/29(木) 22:58:33 ID:aL3tfBddAU
>>542
メイド「お巡りさん、あの方です」
男「おい!!やめてやれよ!!」
メイド「男さん、早くあの支援を受け取ってきて下さい」
男「なんで?」
メイド「私が行ったら扉の向こう側に引きずり込まれそうな気がします」
男「わけわからん」
544: 1 番外編:2012/3/29(木) 23:11:14 ID:Enip4dipfE
メイド「あの…男さん…」
男「ん?」
メイド「もっと…撫でてくれますか?」
男「っ!!//」
男「いい…けど…」
メイド「じゃあ、行きますか」ガシッ
男「へ?どこに?」
メイド「部屋です、ここだと色々邪魔が入るんで」
男「ちょ、おい!!メイド!!引っ張るなって」
545: 1 番外編:2012/3/29(木) 23:16:11 ID:Enip4dipfE
〜〜〜男の寝室〜〜〜
メイド「(今日の私…かなりキてる)」
男「(今日のメイド、なんか随分積極的だな…)」
メイド「(でも、このままいけば!!)」
男「(だが…この空気ならひょっとして)」
男&メ「(ヤれる!!)」
男「あの」メ「その」
「・・・」
男&メ「先にどうぞ」
「・・・」
メイド「男さんからお願いします!!」
男「うえ?…あ、うん」
男「えーと…だな」
メイド「・・・」
546: 名無しさん@読者の声:2012/3/29(木) 23:24:15 ID:887g2uN7O6
>男&メ「(ヤれる!!)」
うるせぇww
つCCC
547: 1 番外編:2012/3/29(木) 23:27:24 ID:aL3tfBddAU
男「今日さ…卒業…したじゃん?」
メイド「・・・」コクン
男「でな、母さんとかにも言われたんだけど…もっと、お前の事を大事にしてやれって…」
メイド「・・・」
男「俺は俺なりにお前の事を大事にしてるつもりだし、お前が俺の事を好きだと言ってくれて凄く嬉しかった」
男「でも…俺の大事にしてるは…周りから見たら足りないみたいらしい」
メイド「そんなことありませんよ」
548: 1 番外編:2012/3/29(木) 23:30:57 ID:Enip4dipfE
メイド「私は男さんが側にいてくれるだけで…幸せなんです」
メイド「男さんが側にいてくれて、私の隣にいて、好きだと言ってくださって」
男「・・・」
メイド「私は、男さんがいてくださるだけで…充分なんです」
549: 1 番外編:2012/3/29(木) 23:41:23 ID:Enip4dipfE
男「ん…ありがと」
男「そいや、お前の話は?」
メイド「え」
メイド「(この空気で今更切り出しづらい…)」
メイド「え、えっとですね…」
メイド「ま、周りなんて気にせず…私達のペースでいきましょうよ」
男「・・・そうだな」
男「ありがとう…メイド」ポスッ
メイド「・・・どういたしまして」
550: 1:2012/3/29(木) 23:43:12 ID:Enip4dipfE
>>546
メイド「いけると…思ったんです」
男「うん…まあ、あれはいけたよなぁ…」
メイド「え?」
男「え?」
支援感謝です♪
551: 名無しさん@読者の声:2012/3/30(金) 00:20:10 ID:McH/7foGJk
私も男になでなでされたい…がメイドさんにころされそうだな
そういうわけで可愛い父はもらっていきます
っC
552: 名無しさん@読者の声:2012/3/30(金) 09:54:02 ID:ss50EpOVDo
可愛らしいお母様はうちでメイドになってくれませんか?
つC
553: 1:2012/3/30(金) 14:20:39 ID:cMaoTiPI7I
>>551
男「撫でて欲しいのか?変わってるな」
メイド「おっと手が」
ゴスッ
男「いってぇ!?」
メイド「すいません男さん、手が滑って鈍器を落としてしまいました(棒)」
男「死ぬよ!?下手したら死ぬよ!?」
父「誰も僕が貰われる事に突っ込まないの…?」
>>552
母「そうですね…1日に六時間あたりの自由時間と有給が1ヶ月はほしいですね」
父「行く気満々!?」
母「冗談ですよ、支援感謝でございます」
554: 1 番外編:2012/3/30(金) 14:34:09 ID:keeuXLFMzw
男「・・・」
メイド「・・・」
男「・・・っぷ、く、あはははは」
メイド「なんで笑うんですか」
男「ごめん、さっきまでガチガチに緊張してたからさ…今の沈黙がおかしくて…」
メイド「あなたという人は」
男「でも…俺はお前の事が好きだよ、メイド」
メイド「私もです、男さん」
男「ありがとう」
メイド「・・・」
男「なんだよ、急に目を瞑って」
メイド「女性が目を瞑ったら、理由は一つしかないと思いますが?」
男「・・・そうだな」
メイド「…ん」
555: 1 番外編:2012/3/30(金) 14:37:30 ID:keeuXLFMzw
〜〜〜翌日〜〜〜
母「・・・で?結局昨日は抱かずにキスだけして寝たと?」
男「まあな」
母「・・・このヘタレが」
父「まあまあ、母さんも落ち着きなよ」
父「男君、君は母さんと約束したよね?卒業式にメイドさんを抱くって」
男「ああ」
父「約束を破った事になるのは、わかってるよね?」
男「なんとでも言えよ」
父「!!」
556: 1 番外編:2012/3/30(金) 14:40:08 ID:keeuXLFMzw
男「誰がなんと言おうと、俺がメイドを好きなのは変わりないし、メイドも俺の事を好きだと言ってくれた」
男「周りがどうとか関係なく、それだけで幸せと言ってくれた」
男「だから、俺は俺のやり方でメイドを愛する」
男「誰にも…文句は言わせない」
母「・・・」
557: 1 番外編:2012/3/30(金) 14:42:56 ID:keeuXLFMzw
母「それが…あなたの出した結論?」
男「ああ」
母「・・・ふぅ」
母「全く、子供っていうのは日々成長するもんなのかしらね…」
男「?」
母「もうお話はおしまい、戻っていいわよ」
男「あ、ああ…」
バタン
558: 1 番外編:2012/3/30(金) 14:46:16 ID:cMaoTiPI7I
父「・・・いつの間にか立派な事を言うようになったね」
母「理由つけて抱くのを拒否してるようにもとれますがね」
父「ちょ」
母「でも…あの子が下手な小細工をしないのは、私達が一番よく知ってる」
父「うん」
母「あの言葉は、本心なんでしょうね」
父「僕は息子の成長が見れて嬉しいよ!!」
母「全くですね」
559: 1 番外編:2012/3/30(金) 15:17:12 ID:tKolNl3U7M
〜〜〜男の寝室〜〜〜
メイド「どうでした?」
男「はは、約束を破るなって怒られちゃった」
メイド「・・・」
男「でも、俺は間違ってないと思う」
男「俺達は、俺達のペースで歩いていけばいいんだ」
メイド「・・・はい」
男「あ、でもいつかは抱くからな」
メイド「今言うことですか?」
男「いや、宣戦布告みたいなのをな」
メイド「そうですか…では」
メイド「いつか、私も抱かれますね」ニコ
男「・・・宣戦布告し返すなよ」
メイド「受けてたつという意味ですよ」
男「そっか…」
560: 1 番外編:2012/3/30(金) 15:20:41 ID:aGBdsxic0Q
メイド「でも、いつかだとドンドン先伸ばしになっちゃいますよ」
男「いいんだ、しばらくはこのままでいたい」
メイド「かしこまりました」
男「メイド…愛してる」
メイド「はい、私もです」
男「どんな道もさ、二人なら越えられるから」
メイド「・・・」
男「だから、ついてきてくれ」
メイド「・・・はい」
番外編 fin
561: 1:2012/3/30(金) 15:24:39 ID:aGBdsxic0Q
皆さんこんちには
これで番外編は終了となりますが、どうしても気になる事が…
これ、番外編じゃなくて第二章なんじゃないかって思う今日この頃
おかCな、こんなはずじゃなかったのに…
ともかく、このSSはこれで終了となります
早速保管依頼をしたいですが…私情によりしばらくここにこれないorz
というわけで申し訳ありませんが、保管依頼はもう少し後にしたいと思います
応援、支援をして下さった方々、本当にありがとうございました
ここまでのご回覧お疲れ様でした
562: 名無しさん@読者の声:2012/3/30(金) 17:50:45 ID:is79/5bWLs
綺麗にまとまりましたね。存分に楽しませてもらいました。お疲れ様でした。
563: 名無しさん@読者の声:2012/3/30(金) 19:05:53 ID:J/QHWuCNKY
楽しく読ませてもらいました!
いじめたり、告白したりスマソ
次回作も楽しみに正座して待ちます!
564: さぎし:2012/3/30(金) 19:35:15 ID:lqMk4Nbtn6
もうばれてるしコテつけちゃえwww
>>562
綺麗にまとまったのではなく終わり良ければ全て良しという…うわ、何するやめ…
お疲れ様でした♪
>>563
いあ、非リアだったんでかなりドキドキしますたwww
とんでもない、こちらこそ楽しみにしてました
Mじゃないですよ?
次回作は多分早ければ今日書き初めますよb
まあ、何を書くかはご想像にお任せしますがwww
では、保管依頼してきまーすノシ
565: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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