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男「俺、影薄くね?」メイド「仕様です、ご主人様」
[8] -25 -50 

1: :2012/2/28(火) 17:29:20 ID:zrmPsL1RCc
男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」

メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」

男「いや、最近だけど」

メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」

男「どんな時代だよ」



2: :2012/2/28(火) 17:35:28 ID:LSTUsvET3o
メイド「今の時代…メイドもご主人様をお守りするために日夜修行を…」

男「してるのか?」

メイド「するという想像をしております」

男「してねーのかよ!?」

メイド「少なくともご主人様より動ける自信はありますが?」

男「ぐっ、反論できん」

メイド「いけませんご主人様、お父上のような偉大な方になるためにはこのような発言にも毅然とした態度で挑まなくてはなりません」

男「別に父さんのようになりたいわけじゃないし」

メイド「じゃあ一体何をお目指しになられているのですか?」

男「特にないな、普通に学校言って普通に遊んで、普通に暮らせればそれでいいし」

メイド「この家にお住みになられている時点で既に普通の暮らしとは言えないですね」
3: :2012/2/28(火) 17:39:35 ID:wUf5zKLk5A
男「いいんだよ、その内独り立ちするんだから」

メイド「そういって親の脛をかじる典型的タイプの言い訳…」ボソッ

男「なんか言ったか?」

メイド「いいえ、何も」

男「まあいいや、それより俺のゲーム知らない?」

メイド「それなら三階の第五寝室に厳重に保管しております」

男「なんで三階なんだよ!?」

メイド「一階ではご主人様のお手がすぐ届いてしまいますから」
4: :2012/2/28(火) 17:54:53 ID:Ri/0Dq7liI
男「はあ…まあいいや…三階だよな…って、ん?」

男「すまん、さっきのもう一回」

メイド「一階ではご主人様のお手がすぐ届いてしまいますから」

男「違う!!それより一個前」

メイド「それなら三階の第五寝室に厳重に保管しております」

男「えーと…すいませんメイドさん」

メイド「いきなり敬語を使わないで下さい気持ち悪い」

男「そんなことより!!なんだよ!?厳重って!!」

メイド「言葉の通りでございますが」

男「詳しい説明を求む!!」
5: :2012/2/28(火) 18:05:15 ID:OXmxEE5H02
メイド「まず寝室の扉に南京錠を五つ程」

男「多っ!?」

メイド「さらにゲーム機を保管している棚に四桁の電子パスコードを三つ」

男「テロ対策かなんかか!?」

メイド「ちなみにパスコードは私しか知らず、最後のパスコードは二回間違えるとロックがかかり二度と開かない仕組みに」

男「そんな機能いらねー!!」
6: :2012/2/28(火) 19:14:08 ID:UKHLqDlbGE
メイド「さあ、これでもゲームがしたいと宣いますか?」

男「くっ!!我がメイドながら…やる!!」

メイド「お褒めに預り恐縮です」

男「はあ…いいや」

男「適当に本でも読んでるよ」

メイド「ならばこちらを」

『世界経済〜ドル編』

メイド「お父上のような偉大な…」

男「部屋戻る!!」

メイド「・・・」
7: :2012/2/28(火) 19:18:34 ID:X/e8SDb5uw
〜〜〜男の自室〜〜〜

男「くっそ〜、メイドめ〜」

男「なんだよ世界経済って!!わけわかんねーっつーの!!」

男「何かとあれば父さん父さんって…」

男「息が…詰まりそうだよな…」

コンコン

男「どうぞ?」

メイド「失礼します」

男「お前かよ」

8: :2012/2/28(火) 19:21:21 ID:QsZCryh2P.
メイド「申し訳ありません、先程の謝罪をしに参りました」

男「・・・」

メイド「いきなり世界経済を突きつけられても混乱なされますよね…」

メイド「本当に、申し訳ありませんでした」

男「いや…いいよ別に」

メイド「ご主人様には世界経済はまだ早かった模様でございますから、日本経済円高編を…」

男「お前謝りにきたの?それとも喧嘩売りにきたの?


9: :2012/2/28(火) 19:31:53 ID:DhzqO8ss.s
メイド「とまあ、空気ほぐしのユーモアはこれくらいにして」

男「全然ほぐれてないからね?むしろ悪化したからね?」

メイド「その…僭越ながら…私もご主人様がお父上に劣等感を抱かれているのは承知しています」

男「・・・」

メイド「ですが…いつかは乗り越えなければ…克服しなければなりません」

メイド「いつか、いつかと、先伸ばしにしてしまっては…恐らく永遠にその劣等感を拭えません」

男「いいのかよ、そんなこと言える立場じゃ…」

メイド「私はご主人様のメイドですから」

メイド「ご主人様には立派なお方になられて欲しいのです…」
10: :2012/2/28(火) 19:36:08 ID:/FPw2cAcBE
男「・・・やっぱり無理だよ

男「俺はお前が望むような主人にはなれない」

男「父さんの事は凄いと思ってるし、尊敬もしてる」

男「でも…追い抜かせって言われても…無理だ」

メイド「ご主人様…」

男「でも、頑張ってみるよ、お前の望む主人に近づけるように…頑張ってみる」

メイド「ご主人様…」

メイド「のたうち回る程臭い台詞をどうもありがとうございました」

男「マジでどつくぞ」
11: :2012/2/28(火) 22:19:02 ID:dOfZ1I1ro.
男「ったく、冷やかしなら帰れよ」

メイド「そうはまいりません、何故ならここに来たもうひとつの目的を果たしてないからです」

男「目的?」

メイド「はい…ご主人様、いくつかよろしいでしょうか?」

男「別にいいけど…なんだよ」

メイド「今は何時ですか?」

男「え?22時だろ」

メイド「では今この屋敷にどれだけの人がいますか?」

男「なんなんだよ…」

男「えーと、正面玄関に警備員さんが三人、一階見回りのメイドさんが六人、メイド控え室にメイド長さんが一人、裏口にSPさんが二人」

メイド「的確な屋敷内把握お見事です」

男「これくらいは普通だろ」
12: :2012/2/28(火) 22:23:10 ID:dOfZ1I1ro.
メイド「では、ここは何階ですか?」

男「お前、絶対馬鹿にしてんだろ」

男「三階だよ!!ちなみにこのすぐ隣が第五寝室だよ!!」

メイド「なるほど…つまりここには私とご主人様の二人だけだと」

男「そうだな…見回りに来たとしても多分この部屋は通らないだろ」

メイド「まだお気づきになりませんか?」

男「何が」

メイド「メイドがこんな遅くにご主人様にする事と言えば一つしかないでしょう…」

男「・・・まさか」

メイド「そうです、そのまさかです」

メイド「ご主人様に…ご奉仕しに参りました」
13: :2012/2/28(火) 22:26:06 ID:dOfZ1I1ro.
男「い、やだやだやだやだやだやだ!!絶対やだ!!」

メイド「どうしてですか?」

男「だってお前だろ!?絶対何か裏があるだろ!!」

メイド「・・・何にもありませんよ」

男「なんだよ!!今の間は!?」

メイド「細かいことを気にする男は嫌われますよ」

男「やかましい!!」

メイド「で、するんですか?しないんですか?」

男「なんでお前が仕切るんだよ」

メイド「ご主人様がいつまでたってもご決断なされないので」
14: :2012/2/28(火) 22:32:32 ID:ukYnZMTnuU
男「とにかく!!断る!!」

メイド「ご主人様…」

男「そりゃあ確かにメイドみたいな美人さんなら凄い嬉しいけどさ…こう、なんか違う気がする」

男「大体そういうのは…こう…なんというか…その…」

メイド「意外に初心なんですね、お可愛らしい」

男「とにかく!!駄目なもんは駄目!!」

メイド「でも…ご主人様最近溜まってるみたいですし…」

男「うぐ」

メイド「ここは私が一発」

男「ちょ!!」

メイド「耳掃除をして差し上げなくては」

男「・・・へ?」
15: :2012/2/28(火) 22:35:21 ID:ukYnZMTnuU
メイド「どうしました?そんなアホみたいな顔をなさって」

男「いや…え?」

男「耳掃除…?」

メイド「そうですよ?」

男「・・・マジかよ」

メイド「マジですよ…あ、ひょっとしてご主人様」

メイド「なんて破廉恥なご主人様なんでしょう」

男「お前の言い方がややこしいわ!!」

メイド「とにかく、早く来てください」ポンポン

男「はあ…どうにでもなれだ」
16: 名無しさん@読者の声:2012/2/28(火) 22:47:41 ID:hKOyz/u7wA
支援!CC

(ひょっとしてさぎしさん…?違ったらごめんなさい)コソコソ
17: :2012/2/28(火) 23:39:25 ID:NrNVsrSms6
>>16

男「支援ありがとー」

メイド「ありがとうございますですよ、ご主人様」

男「うるさいな、気持ちの問題だろ?」

メイド「だからおつむが柔らかいんですね…」

男「お前ホントにメイド?」



・・・えーと、ノーコメントで
18: :2012/2/28(火) 23:44:18 ID:KqTJbdQyF2
男「んじゃま、お手柔らかにお願いしますよっと」ゴロン

メイド「・・・」

メイド「お頭失礼します」

男「んあ?」

男「な、なななな何してんの!?」

メイド「膝枕ですが?」

男「する必要ある!?」

メイド「やりにくいんですよ、我慢なさってください」

男「・・・」

男「(あ…気持ちいい…上手いな…こいつ)」

男「(それに…膝柔らかくて…いい匂いが…)」

メイド「・・・ご主人様」

男「ん?」

メイド「終わりましたよ」

男「あ、ああ…サンキュー」

メイド「・・・」
19: 1(投下終了):2012/2/28(火) 23:48:03 ID:KqTJbdQyF2
男「メイド?」

メイド「ご主人様が気持ち良さそうにしてらっしゃるので、失礼ながらしばらくこのままでいます」

男「あ…うん」

男「(こいつ…心読めんのかな…?)」

メイド「ご主人様」

男「あい?」

メイド「お休みなさるまでこのままでよろしいでしょうか?」

男「ああ…頼む」

メイド「かしこまりました」

男「(しかし…本当に気持ちいいな…)」

男「(やべ…眠たくなってきた…)」

男「・・・」スースー

メイド「・・・」
20: :2012/2/29(水) 06:59:18 ID:gWo5pRD/ec
男「・・・」スースー

男「・・・ん」

男「やべっ!!寝ちまったか!?」

男「って、あれ?ベッドで寝てる」

男「確か…昨日は…メイドに耳掃除してもらって…膝柔らかくて…寝たのか」

メイド「そうでございますね」

男「のわあああああ!?」

メイド「おはようございます。ご主人様」

男「お、おはよう…」
21: :2012/2/29(水) 07:05:24 ID:gWo5pRD/ec
男「えーと…ごめん、悪いんだけど昨日の事を全く思い出せないんだけど…」

メイド「そんな間違った一夜を犯した男のような言い訳をなされましても」

男「言い方が回りくどいな!?」

メイド「耳掃除終了後、そのままゆっくりとお休みになられましたが」

男「ああ…そう」

メイド「ちなみに寝顔は年相応の安らかな寝顔で…」

男「いや、そんなんいいから」

メイド「とても可愛らしかったですよ」

男「童顔で悪かったな!!」
22: :2012/2/29(水) 07:14:15 ID:gWo5pRD/ec
メイド「余計な事をしてしまったみたいで申し訳ございません」

男「いいよ…ベッドに寝かせてくれたんだろ?」

メイド「・・・まあ」

男「それで十分だよ」

メイド「そうですか…ところで食堂でお父上が朝食をお取りになりたいと」

男「ああ…待たせちまったのか、悪い」

メイド「いえ…ゆっくりでいいから起こしてくれとご命令を」

男「そうか…サンキュー」
23: :2012/2/29(水) 14:47:09 ID:mCU9rSPiNc
〜〜〜食堂〜〜〜

男「おはよ〜」

メイド1「おはようございます。ご子息様」

メイド2「お食事のご用意が出来ております」

メイド3「お席にご案内いたします」

男「・・・はい」

「お〜い、男くーん」

男「父さん」

父「遅いよ〜ずっと待ってたんだからn…」

男「そんなに走ったらまた転ぶぞ」

父「ふぎゃ!!」ベチャ

男「・・・」

24: :2012/2/29(水) 14:53:43 ID:mCU9rSPiNc
メイド1「旦那様!!」

メイド2「ご無事ですか!?」

メイド3「すぐに救急車両を!!」

父「うう…ぼ、僕はもう駄目みたいだ…」

父「愛する母さんと…愛する息子が出来て…よかっ…た」ガクッ

男「・・・」ゲシッ

父「痛い!?」

男「いい年こいて下手な芝居すんなよ…メイドさんたちも、いちいち乗らなくていいですから」

メイド1「旦那様にどうしてもと頼み込まれましたので」

男「職権濫用だな…」

父「男君難しい言葉知ってるー!!物知りー!!」

男「飲み物取って」

メイド「かしこまりました」

父「・・・ぐすん」
25: :2012/2/29(水) 16:40:35 ID:XwlCAHCuzs
男「そうだ、父さん」

父「なんだい!!男君!!」

男「いや…朝からそんな下らない芝居を繰り広げるのはやめてくれ」

父「・・・毎回必死なのに」

男「はあ…」

メイド「毎朝お疲れ様です」

男「ん…まあ」

メイド「でも、あれもお父上の一つの魅力だと私は思いますよ」

男「そうだな…」

男「なんせ財政的敵が一人もいないんだ…我が父ながら凄いと思うよ」

父「なんだい!?僕の話かな!?」

男「こういうところは無いといいのにな」

父「息子が…息子がいじめるよぅ…」
26: :2012/2/29(水) 16:42:50 ID:9u8vOEqdD6

27: 1(誤爆です、すみません):2012/2/29(水) 16:47:02 ID:9u8vOEqdD6
メイド1「旦那様、御代わりの方は?」

父「もういいよ、ありがとう」

メイド1「では」

父「どうなのかな?メイドさん。男君の様子は」

メイド「旦那様に似て状況判断が的確でございますね」

メイド「ただ少々子供っぽい所もおありですが…まあ、愛嬌でしょう」

男「おい」

父「あはは、男君むきになるときがあるもんね〜」

男「父さん!!」

父「でも、男君はメイドさんになついてるみたいだから、これからも仲良くしてあげてね」

メイド「はい」

男「俺は動物かなんかか?」
28: :2012/2/29(水) 16:51:07 ID:XwlCAHCuzs
メイド「手のかかる可愛い犬だと」

男「お前、マジで失礼」

メイド「あら、犬はお嫌いでしたか?」

男「そういう問題じゃねぇ!!」

父「・・・やっぱりメイドさんを男君専属のメイドにしてよかったね」

メイド「ありがたきお言葉」

父「試験会場で一目見た時から男君のメイドにしようって思ってたからね」
29: :2012/2/29(水) 16:55:21 ID:XwlCAHCuzs
メイド「そうでもありませんよ、ただ与えられた課題をこなしただけです」

父「それを普通に出来ない子が多いんだ…最近はドジッ娘とか流行ってるらしいけどね…」

男「それ、メイドとして機能するのかよ」

父「見て楽しむらしいよ」

男「・・・まあ、目の保養にはなりそうだけど」

父「そんなことよりメイドさん、たまには僕のメイドをやってみない」

メイド「私には恐れ多い。役不足ですね」

父「大丈夫だってー、他の皆とあんまり変わらないよ〜」

メイド「そうですか…じゃあ」

男「ちょ!?お前は俺のメイドじゃなかったのかよ!?」

父「・・・」

メイド「・・・」

男「な、なんだよ…」
30: :2012/2/29(水) 17:02:24 ID:9u8vOEqdD6
メイド「私は物ですか」

男「え!いや…だって」

父「男君、焼きもち焼いてる〜」

男「ち、違う!」

メイド「え」

男「なんで微妙に残念そうなんだよ!?」

父「わかってないな〜、主人から必要とされてるのがどんなに名誉な事か」

男「そ、そうなのか」

父「まあ、僕もよく分かってないけど」

男「おい主人」

メイド「・・・」
31: :2012/2/29(水) 18:45:43 ID://Pq5MFqdI
「お二方、談笑なさるのは構いませんが…男様はもうすぐ学校では?」

父「あ!そうだった!!」

男「いけね!!ありがとう!!メイド長さん!!」

メイド長「いえ、それほでもありませんわ」

男「いってきまーす!!」

メイド「お待ちくださいご主人様」

男「何?」

メイド「ネクタイ…曲がってらっしゃいます」スッ

男「うあ…ありがとう」

メイド「いえ…いってらっしゃいませ」
32: :2012/2/29(水) 18:52:20 ID:Ep/rQ5.Aro
父「ふふ、男君もまだまだ子供だなぁ…」

メイド「では旦那様はあの程度大丈夫だと?」

父「もっちろん!!」

メイド長「旦那様…」スッ

父「ん?」

メイド長「お口に食べかすがついてますわよ」ペロ

父「////」ボン!

メイド「親子そっくりですね」

父「いやいや!!メイド長さんは反則でしょ!?」

父「おっと…僕もそろそろいい時間だな」

父「それじゃあ、いってくるよ」

メイド長「いってらっしゃいませ」
33: :2012/2/29(水) 19:25:29 ID:MD.Og/oBiw
メイド長「それでは皆さん、今日も1日頑張りましょう」

メイド長「清掃場所は各自分担された場所にいってください」

メイド長「私は旦那様の寝室を清掃します」

メイド長「メイドは男様の寝室を清掃してください」

メイド「わかりました」

メイド「ご主人様の…寝室」

メイド長「・・・」
34: :2012/2/29(水) 19:28:38 ID:Zje4slNxzY
〜〜〜学校〜〜〜

男「ふい〜やっとついた」

友「よーっす」

男「よう友」

友「なんだ?随分お疲れみたいだが」

男「別に…どうってことはねえよ」

友「そうか?」

男「なんかこう…落ち着きたかったんだよ」

友「学校が落ち着くとか…お前変わってんな」

男「少なくとも家よりはマシだ」
35: :2012/2/29(水) 19:38:24 ID:WpDpWV85XM
友「お前の家か…聞く限りじゃ大分賑やかだよな」

男「まあ…一般家庭に比べればな」

友「大家族かなんかか?」

男「まあ…似たようなもんだ」

友「いつか行ってみてーな」

男「ははは、断る」

男「(無理言って学校には家の事を隠しているからな…)」

男「(少なくとも学校の奴らには隠さないとな…二年も隠したし…多分引かれるだろうし)」

友「どうした?妙に寂しそうな顔してるけど」

男「なんもねーよ」
36: :2012/2/29(水) 23:08:18 ID:LBw8.eRCAE
男「はあ…とりあえずは普通に学園生活をおくりたいよ…」

友「何言ってんだ、もうおくってるじゃねーか」

男「そういう意味じゃなくてな…」

友「いいじゃねーか、今日帰りゲーセン寄ろうぜ」

男「そうだな…ん?」

男「メール?」カチッ

メイド『ご友人とゲームセンターにいくのであれば、必ず19時までにはお帰り下さい』

男「・・・なんでわかったんだ?」

友「何がだよ」

男「家の家族にはエスパーがいるらしい」

友「はあ?」
37: 1(投下終了):2012/2/29(水) 23:21:05 ID:KQAgxdxGac
男「あいつもよかれと思ってやったんだよな…」

男『了解』

メイド『尚、放課後にゲーム費10000円を下駄箱に納金いたしますのでお確かめください』

男「・・・」

友「どうした?凄い怯えてる表情してっけど」

男「家族が怖い」

友「なんだそりゃ…」
38: :2012/3/1(木) 14:45:21 ID:PtH21cG2bY
〜〜〜屋敷〜〜〜

メイド「・・・」パタン

メイド「さて…いつご主人様の下駄箱に納金しにいきますかね…」

コンコン

メイド「どうぞ」

メイド長「失礼します」

メイド「メイド長、どうなされました?」

メイド長「メイド、これから外出するなら、男様をお守りに動いて下さい」

メイド「ご主人様を?」

メイド長「実は今朝方脅迫状が届きましてね…お二人には見せておりませんが…」

メイド長「旦那様には先程三人程守備にいかせました」

メイド長「男様のお守りなら貴女一人で十分かと」

メイド「承知しました」
39: :2012/3/1(木) 14:50:24 ID:PtH21cG2bY
メイド「それではご主人様にご連絡を」

メイド長「あ…それはいいです」

メイド「?」

メイド長「ご友人とお出かけになられておられるみたいですから迷惑をかけてしまいますから…」

メイド長「サプライズ、ということにしておきましょう」クス

メイド「・・・かしこまりました」

メイド長「では、よろしくお願いします」

パタン

メイド「・・・変装しなきゃな」
40: :2012/3/1(木) 15:42:11 ID:OA7Ji7tMQ2
〜〜〜教室〜〜〜

先生「えーと…ここの公式がこうなってるからこの答えは…」

生徒「先生、問題違います」

先生「ふえ!?あ!!」

先生「ご、ごめんなさい!!問二の問題を…」

生徒「先生、問二の問題はもう終わってます」

先生「・・・え」

友「先生の天然は相変わらずだな」

男「そうだな」

友「しかも狙ってるんじゃなくて、素だからな」

男「そうだな」

友「まあ、それが先生の魅力な部分の一つだけどな」

男「そうだな」

友「・・・お前さっきからそうだなしか言ってなくね?」

男「そうだな」

友「・・・」
41: :2012/3/1(木) 15:50:46 ID:OA7Ji7tMQ2
男「(もうこの範囲はメイドに予習とか言われて無理矢理やらされたからな)」

男「やることと言えばグラウンドを見るくらいだが、こんな時に限って体育はやってない…ん?」

メイド「・・・」

男「スーツ姿の…OLさんかな?しかし美人だな」

男「ていうかなんで学校のグラウンドに入ってくるんだ?」

男「そのまま校舎内にはいって…あ!!」

男「あれ…ひょっとしてメイドじゃねーか?」

男「でもなんでグラウンドに…」

『放課後にゲーム費10000円を下駄箱に納品に納品いたしますのでお確かめください』

男「・・・まさかな」
42: :2012/3/1(木) 15:55:03 ID:GI5J0KiUlA
男「と、校舎内から出てきたな…」

男「手に持ってた封筒…消えてねーか?」

メイド「視線を感じますね…」クルッ

男&メイド「あ」

男「目、あっちまった」

メイド「っ!!」

タタタタタタタ

男「逃げた!?」

男「つか…あいつ直にきてんのかよ…」

先生「あのぉ…男君…問題の答えを…答えてね?」

男「ああ、はい」

43: :2012/3/1(木) 15:57:10 ID:OA7Ji7tMQ2
>>41

メイドの台詞を間違えてました

正しくは
『放課後に下駄箱にゲーム費10000円を納金いたしますのでお確かめください』

です

納品を納品ってなんだよ

・・・orz
44: 名無しさん@読者の声:2012/3/1(木) 18:27:58 ID:X34VCZwN1U
すまん、指摘になるが>>29のメイドが言ってる「役不足」は間違えた使い方だよ。
役不足は、役者に対して与えられた役が簡単すぎること。
つまり、29のメイドの場合「役者不足」って言い方が正しいよ。
まぁ、役者不足って言葉自体あんま聞き慣れない単語だからよくある誤認識だし、へこむことはないぞ、うん。

っC
45: :2012/3/1(木) 20:20:21 ID:0JIt4J9r32
>>44

支援ありがとうございます

「役不足」と「役者不足」の違いですか…

ずっと言葉が違うだけで同じ意味合いだと思ってました

お目汚し及び迷惑を申し訳ありません

そして、ご指摘及びご心配をありがとうございます

それなりに凹みつつ頑張ります
46: :2012/3/1(木) 20:25:12 ID:0JIt4J9r32
〜〜〜商店街〜〜〜

メイド「私としたことが迂闊でした…まさかご主人様に見られるとは…」

メイド「次から手の込んだ方法で侵入しますか」

メイド「しかし…いざ警護に当たるとなると…多少疑心暗鬼になってしまいますね」

メイド「ご主人様が校内にいる間は安心できますが…この商店街にいる人全てがご主人様を狙ってるような気がしますね…」

メイド「いっそのことご主人様が通る道の人を全員気絶させますか…」

メイド「ともかく、学校からそう遠くない場所で待機ですね」
47: :2012/3/1(木) 20:31:08 ID:V5RD7uIoAI
〜〜〜昼休み〜〜〜

先生「確かにね、先生は人より多少はおっとりしてる自覚はありますし、鈍いですよ」

先生「でもね、先生にも威厳というものがあるんです」

男「それをわざわざ生徒と昼食をとりながら言いに来る辺りもう威厳も何もないと思いますけど」

先生「うわぁぁん!!男君が全問正解しちゃったからじゃないですかぁ!!」

男「・・・」

先生「だって…だって昨日徹夜で考えた問題も正解しちゃったし…ぐすん」

男「先生、昨日何時に寝ました?」

先生「24時だよ?」

男「ちなみにいつもは何時に?」

先生「23時30分!!」

男「それ、徹夜やない、夜更かしや」

先生「・・・」
48: :2012/3/1(木) 20:37:12 ID:0JIt4J9r32
先生「だ、だって…1日終わったし…」

男「どんな理屈ですか」

先生「・・・」

男「それよりも、先生に与えられた課題を楽にこなすくらい勉強した俺の努力を誉めてもらいたいですよ」

先生「え!?男君わかってたんじゃないんですか!?」

男「当たり前ですよ、あんな内容普通わかりませんって」

男「(多分九割は理解できるくらい簡単だったけど)」

先生「そ、そうだよね!!やっぱりあの問題難しかったよね!!」

男「ええ…まあ」

先生「そんな問題をクリア出来るなんて、男君は頭いいね〜」ナデナデ

男「撫でないで下さい」


友「(ちくしょう…男の奴…先生にナデナデだと?)」
49: :2012/3/1(木) 20:45:23 ID:0JIt4J9r32
先生「そっかそっか、男君は頭いいし、皆に頼られてるからね〜」

男「そうですね」

男「(問題解いた後のクラスの大歓喜ぶりは少し引いたな…)」

先生「先生もなんだかんだで男君頼ってるし…男君も私にいつでも頼っていいんだからね!!」

男「はあ…まあ、頼らせていただきます」

先生「えっへん、いつでもこの胸を借りに来なさい」

男「先生、あまり胸を強調しない方がいいですよ」

先生「へ?」

男「視線(主に男子の)浴びてますから」

先生「・・・////」

先生「男君のエッチー!!」

タタタタタタタ

男「なんでさ!?」
50: 1(多分投下終了):2012/3/1(木) 22:02:11 ID:Ec3umLyQhs
〜〜〜放課後〜〜〜

男「よし…今日も無事に終わったな」

友「男〜行こうぜ〜」

男「ああ」

友「今日こそは負けねーからな」

男「ははは、ぬかせ」

ガチャ

男「・・・」

野口×5「( *・ω・)ノ」

樋口「( *・ω・)ノ」

男「・・・」バタン!!

友「ど、どうした!?」

男「いや…気にするな」

友「?」


51: 名無しさん@読者の声:2012/3/2(金) 00:09:41 ID:0JZBd7ZYdQ
普通におもしろい

つC
52: 名無しさん@読者の声:2012/3/2(金) 00:12:23 ID:xSUxzuKwUQ
使いやすいように割ってあるなんてさすがですメイドさん(`・ω・´)

つ―CCC―
53: 名無しさん@読者の声:2012/3/2(金) 00:39:11 ID:fLdmMsExfQ
お札の表現わろたwww
初めてお札がかわいいと思ってしまったwww
54: :2012/3/2(金) 06:13:13 ID:MUS5/3PKD.
>>51

男「支援ありがとう」

メイド「支援感謝でございます」


>>52

メイド「お褒めに預り大変恐縮でございます」

メイド「これは…支援団子というものでしょうか…」

メイド「ありがとうございます、大切にしますね」


>>53

野口「あり」

樋口「がとー」

男「お前ら喋んなよ」

野口「気に」

樋口「するなー」

男「いや…世界観がだな…」

野口「・・・」

樋口「・・・」

男「いきなり黙るなよ!?」
55: :2012/3/2(金) 06:17:25 ID:MUS5/3PKD.
友「うおおお!!中パンチ!!中パンチ!!」

男「↑↑↓↓→←ABB」

友「ちょ、おまっ!!それ!!」

K.O

友「ちくしょー、必殺コマンドなんか覚えられるかよ…」

男「無駄に長いからな」

友「そのくせ、どれも一発即死っていうんだからな」

男「まあな」

友「お前、よく覚えられんな」

男「覚えやすいコマンドを覚えればいいだけだからな…当てれば勝ちだし」
56: :2012/3/2(金) 06:21:20 ID:MUS5/3PKD.
友「もう一回やんね?」

男「その台詞、既に17回聞いたんだが」

友「つ、次は本気だすから!!」

男「その台詞も12回聞いたな…」

友「うるせー!!いいからやるぞ!!」

男「へいへい」

友「うおおお!!↑↓↓→←ABBB…」

男「そいや、↓キック」

K.O

友「なんで!?」

男「どうやらコマンド入力中は即死状態になるらしいな」

友「これ、なんて無理ゲー?」
57: :2012/3/2(金) 06:27:12 ID:MUS5/3PKD.
友「マジか…このゲームにこんな隠し要素があったなんてな…」

男「というか、最初から他の台でやればよかったんじゃないか?」

友「・・・」

男「見た感じ、他の台は普通に動いてるぞ」

友「こ、これがやりたかったんだよ!!」

男「・・・そうか」

友「決めた!!俺、このゲームを極めてみせる!!」

男「YAMETOKE」

友「即行否定!?」

男「(さっき無理ゲーって言ったのどこの誰だよ)」
58: :2012/3/2(金) 16:51:48 ID:tAQ7Cj0BNk
友「そいや、そろそろいい時間だな」

男「まあな」

男「19時までは30分くらいあるし…まだいけるか」

友「あー、悪いな、俺これから塾あるんだ」

男「大変だな」

友「お前みたいに頭良くないからな」

男「それは偏見だろ、俺だって昔は馬鹿だったんだから」

友「む…そりゃあそうだが」

男「周りにいないのか?勉強教えてくれる人」


59: :2012/3/2(金) 16:55:43 ID:IkYx9owoHI
友「うーん…塾の先生はいまいち言ってる事がよくわかんねーし…強いて言うなら」

友「先生…かな」

男「じゃあ先生に勉強教えて下さいって頭下げてこい」

友「ばっ!!んなこと言えるかよ!!」

男「なんでだよ」

友「その…下心があるように思われたら…嫌だろ」

男「勉強教えてもらうのに下心もないと思うが?」

友「でもよ…」

男「はあ…わかった」
60: :2012/3/2(金) 16:58:43 ID:nceeAF3vcg
男「いいか、まずは教科書を持ちながら先生に、ここがわからないと質問をする」

友「ふんふん」

男「先生の事だから恐らくその場で絶対に説明してくれるが…そこであえていまいちよく理解出来ない演技をする」

男「そして先生にもうちょっと詳しく知りたいなりなんなり持ちかければ…あの先生のことだ、部屋くらいとってくれるだろうよ」

友「・・・お前、天才か?」

男「逆に何故これを思い付かなかった?」
61: :2012/3/2(金) 17:02:10 ID:uXoiEP5.4c
友「そっか…そんな方法が」

男「(段々面倒になってきたな)」

友「サンキュー男、俺頑張ってみるよ」

男「おう、頑張れ」

友「じゃあなー!!明日会おうぜ!!」

男「おう、また明日」

男「あ、結局もらった1万に手を付けてないな…」

男「まあ、なんか使ったらヤバい事になりそうな気がしたし…いいか」

男「さて、帰るか」
62: :2012/3/2(金) 17:17:09 ID:8GaeMZJMP6
男「・・・」スタスタ

男「・・・間違いない」

男「さっきから誰かに尾行されてる…」

男「やり過ごせるかな…ていうか」

男「・・・どこだ?」

中年「君、ちょっといいかい?」

男「!!」

中年「間違ってたらごめんね、男君かい?」

男「ええ…まあ」ジリジリ

中年「あー、よかった。おじさん迷惑かけちゃうところだったよ〜」

中年「でね、君には恨みはないんだけど、捕まってくれるかな?」

男「・・・嫌です」

中年「じゃあ、しょうがないね〜」

ドスッ!!

男「っ!!」
63: :2012/3/2(金) 20:52:46 ID:x/WheDfGzA
中年「あれれ〜おじさん外しちゃった〜」

男「な、なんなんだよあんた!?」

中年「いいじゃないか、これからお互いのこt」

男「う、うわあああ!!」ダッ

中年「・・・逃がさないよ〜」スタスタ



男「はあ…はあ…!!」

男「くそっ!!わけわかんねーよ!!」

男「路地か!!一体どっちに…」

男「ええい、左だ!!」

タタタタタタタ
64: :2012/3/2(金) 20:57:32 ID:x/WheDfGzA
男「っ!?行き止まり!?」

男「どうする!!どうする!!」

男「相手はナイフを持ってる…こっちは学生鞄」

男「駄目元で振り回してみるか?案外当たるか…」

中年「鬼ごっこは終わりかな?」

男「!!」

中年「逃げられるとへこむな…おじさんはただ男君を捕まえたいだけなのに…」

男「誰だって逃げるわ!!」

中年「だから…」スラリ

男「!!」

中年「ほんの少しだけ、大人しくしててね」

男「や、やめろ…来るな」

中年「・・・」ジリジリ

男「来るなぁ!!」

バキッ!!

男「!!」

中年「いたっ!?」
65: :2012/3/2(金) 21:05:27 ID:x/WheDfGzA
メイド「遅れてしまい申し訳ありません、ご主人様」

男「・・・メイド?」

メイド「なんですか、人の顔を忘れ…あ」

メイド「変装、してましたね」

中年「ちょっと〜いきなり蹴るなんて非常識じゃないの?」

メイド「ナイフをちらつかせて脅す貴方に言われたくはありませんね」

男「・・・メイド、逃げろ」

メイド「ご主人様?」

男「俺が、隙を作るから…その内にお前だけでも逃げるんだ」

メイド「何をおっしゃってるのかよくわかりませんが」

男「相手はナイフを持ってるんだ!!さっきのはたまたま不意討ちが上手く入ったけど…勝てる筈がない!!」

男「だから…俺が…隙を作るから…」ガタガタ

メイド「・・・」
66: :2012/3/2(金) 21:08:55 ID:Wg71gy3ljY
メイド「ご主人様は馬鹿でいらっしゃいますか?」

男「な!?」

メイド「貴方は私のご主人様なんです、貴方に死なれたりしたら給料が無くなるどころかクビですよ」

男「ここにきて金の問題かよ…」

メイド「それに…私は貴方のメイドですし、貴方は私のご主人様です」

メイド「貴方はただ後ろで堂々としてればいいんです。貴方をお守りするのは」

メイド「このメイドの仕事ですから」

男「で、でも…」

メイド「面倒臭い人ですね、そんなに私が信じられませんか?」

男「・・・わかった」
67: :2012/3/2(金) 21:14:27 ID:x/WheDfGzA
中年「話終わったー?おじさん退屈だよ〜」

メイド「お待たせして申し訳ありません」

中年「メイドさん美人さんだけど…見られたからには生きて帰すわけにはいかな…」

ヒュン!!

中年「へ?」

メイド「私、こう見えても体術の心得がありまして」

メイド「次は…当てますよ?」

中年「は、はは、そんなば…」

ゲシッ!!

中年「げふぅ!!」

メイド「お立ちなさい、ご主人様を怖がらせた罪、こんなものじゃすみませんよ」

中年「ひ、ひぃ!!わ、悪かった、た、助けてくれ!!」

メイド「・・・」ニッコリ

中年「!!」

メイド「だが断る」

中年「うぎゃああああ!!」
68: :2012/3/2(金) 21:27:41 ID:x/WheDfGzA
メイド「もう終わりですか…意外に脆いですね」

男「いや…手加減してやれよ」

メイド「ナイフで脅されて腰をガタガタ震えてた人に言われたくはないですね」

男「全く…うおっ」ポスッ

メイド「どうなされました?」

男「腰…抜けた」

メイド「・・・」ヒョイ

男「な、何を!?」

メイド「見ればわかるじゃないですか、運んでるんです」

男「ひ、姫様抱っこはないだろ!!」

メイド「おんぶ抱っこが面倒なだけです」


69: :2012/3/2(金) 21:30:46 ID:Wg71gy3ljY
男「お、降ろしてくれ!!もう立てるから!!」

メイド「本当ですか?」

男「大丈夫だから!!」

メイド「・・・」

男「・・・」プルプル

メイド「生まれたての小鹿…」

男「うるせぇ!!」

メイド「わかりました」

メイド「・・・ご無事でよかったです」ボソッ

男「なんか言ったか?」

メイド「いいえ、何も」
70: :2012/3/2(金) 21:42:22 ID:Wg71gy3ljY
男「しっかし…全く気がつかなかったな…」

メイド「ご主人様を欺ける程度の変装能力ということですね」

男「いや…まあ、それもあるけど」

メイド「?」

男「普段のメイド服姿のお前を見慣れてるからさ、今の格好だと落ち着かないと言うか、緊張するというか」

メイド「・・・」

男「そいや、弁当旨かったよ、ご馳走さま」

メイド「喜んでいただけたなら光栄です」

メイド「・・・バレてましたか」

男「ん?」

メイド「何も、さあ屋敷に帰りましょう」

男「そうだな」
71: 1(投下終了):2012/3/3(土) 02:20:08 ID:1skTqWjWmM
〜〜〜屋敷〜〜〜

父「男君!!大丈夫!?無事!?怪我はない!?」

男「ああ、うん大丈夫」

父「ごめんね!!僕のせいで迷惑かけちゃって!!」

男「いや…大丈夫だって」

父「男君が疲れてるだろうから、寝室で休ませてあげて、警護には必ず三人くらいつけて」

メイド1「かしこまりました」

父「それからメイドさんは少し残ってくれる?」

メイド「かしこまりました」

父「男君…今日は色々あって疲れたと思うからゆっくり休んでね」

男「・・・わかった」
72: :2012/3/3(土) 16:01:40 ID:uAZokJ0pgM
メイド「お茶でございます」

父「ありがとう、ご苦労様メイドさん」

メイド「いえ、与えられた役割をこなしたまでですから」

父「・・・男君を狙う手口は相変わらずだな」

メイド「ご主人様を狙ったのは恐らく一般中年男性…金で雇った者かと」

父「資金が足りなかったのか?それとも…」

メイド「特定を困難にさせる狙いがあるかもしれません」

父「うん、その手の人を呼ぶ場合契約金は高いし、そんな事を出来る企業は数少ないからね」

メイド「特定を困難にさせるか、純粋に資金が足りなかったのか…」

父「いずれにせよ、男君の守りを固めないとね…」
73: :2012/3/3(土) 16:06:55 ID:uAZokJ0pgM
父「メイドさん、申し訳ないけど男君にくっついてあげてくれない?」

メイド「元よりそのつもりでございます」

父「・・・さて、ちょっと出掛けてくる」

メイド「一応確認しますが、どちらへ?」

父「ちょっとそこまで」

メイド「・・・かしこまりました」

バタン

メイド「・・・」
74: :2012/3/3(土) 16:11:21 ID:VdOxi.lFPU
メイド長「ちょっとそこまで…旦那様はお怒りのご様子ですね」

メイド「メイド長」

メイド長「まあ無理もないですわね…男様が狙われたのはこれで二度目ですし」

メイド「やはり、前回と同じ企業なんでしょうか」

メイド長「それはないですわね、旦那様が潰して国外追放になさいましたし」

メイド「・・・」

メイド長「メイド、男様の元に行ってください」

メイド「わかりました」
75: :2012/3/3(土) 16:14:28 ID:VdOxi.lFPU
〜〜〜男の寝室〜〜〜

男「・・・うーむ」

男「メイドにはかっこ悪い所見せちまったな…」

男「まあ、元来そんなに力は強い訳じゃないし、運動神経はそこそこある方だと自負してるけど」

男「俺も性別学上は雄なわけだし…女の子の影に隠れてるってのもな…」

コンコン

男「どうぞ?」

メイド「失礼します」
76: :2012/3/3(土) 16:22:32 ID:uAZokJ0pgM
男「なんだ、お前か」

メイド「そのわりには安心したような顔をしてらっしゃいますね」

男「そりゃあな、見知った顔なら安心するだろ」

メイド「そうですか」

男「父さんとは何を話したんだ?」

メイド「ご主人様の警護を固めてくれと、そして今日はご苦労と仰られました」

男「父さんは?」

メイド「・・・ちょっとそこまでだそうです」

男「そこまでってどこまでだよ」

メイド「ご主人様、明日は出来れば真っ直ぐお帰り頂きたいのですが」

男「そうだな…またいつ狙われるとも限らないし」

メイド「まあ、それもありますが」

男「?」
77: :2012/3/3(土) 16:25:14 ID:uAZokJ0pgM
メイド「私にとって…ご主人様のお側にいることが仕事で、ご主人様がお近くにいらっしゃらないと安心出来ませんので」

男「・・・」

メイド「・・・」

男「せめて無表情は止めろよ」

メイド「仕事上しょうがありません」

男「まあ…ありがとう」

メイド「いえ、それでは向かいの部屋で待機してますので、何かありましたらなんなりと」

バタン

男「・・・」
78: :2012/3/3(土) 16:28:20 ID:VdOxi.lFPU
男「側にいないと安心出来ない…か」

男「裏を返せば側にいると安心出来るって事だよな」

男「そんなこと言われたら普通なら大歓喜なんだろうけど…いかんせん無表情だからなぁ…」

男「でも美人だし…あいつはあいつのままでいいのかな…」

男「でも俺としてはもうちょい表情変わってもいいと思うんだがな…」

男「・・・寝よ」
79: :2012/3/3(土) 16:38:45 ID:uAZokJ0pgM
〜〜向かいの寝室〜〜

メイド「・・・」

メイド「人のいない所でそんな身悶えするような事を言わないでいただきたいですね…って、それは私もか」

メイド「いつからだろう…表情をあまり変えなくなったのは」

メイド「ご主人様に仕える事が決まって…当時六歳だっけな」

メイド「産まれたばかりのご主人様を一生懸命お世話しましたね…」

メイド「あの時は…笑えてたかな…」
80: :2012/3/3(土) 22:01:00 ID:Eck057iku.
メイド「でも…どんなに無表情と言われても、冷徹だと言われても…」

メイド「私は…ご主人様を守る」

メイド「それが今のベスト」

メイド「・・・ご主人様はお眠りになられたようですね」

メイド「少し…休みますか」
81: :2012/3/3(土) 22:04:22 ID:Eck057iku.
メイド「・・・」スースー

メイド「・・・気配」

メイド「何者ですか!!」

バタン!!

男「うおっ!?」

メイド「ご主人様!?」

男「おま…押さえつけるなよ」

メイド「も、申し訳ありません!!」

男「(あ、慌てた顔可愛いな)」

メイド「な、何か御用でしょうか?」

男「とりあえずこの体制なんとかしない?押し倒されてるみたいなんだけど…」

メイド「す、すいません!!」
82: :2012/3/3(土) 22:09:03 ID:rxns9WfAOs
メイド「それで…どういったご用件でしょうか?」

男「いや…珍しく朝なのにお前が起こしにこないから気になってな」

メイド「え?」

メイド「(っ!?もう朝!?)」

メイド「・・・メイド、失格ですね」

男「いや、そんな真剣に捉えるなよ」

メイド「そうは言われましても、私のミスのせいでご主人様が遅刻なさったら…」

男「今日は起きれたし、いいだろそれで」

メイド「しかし…」

男「人間なんだから誰だって失敗はある…完璧な奴なんていないんだ」

メイド「申し訳ありません」


83: :2012/3/3(土) 22:13:19 ID:Eck057iku.
男「それに俺としてあまり損はなく、寧ろ得した気分だしな」

メイド「?」

男「滅多に見れないお前の寝姿や寝顔も見れたし」

メイド「っ!!」

男「カメラに抑えとくべきだったかな…あれは」

メイド「・・・そういうご主人様も随分と早起きなされましたが、一体どういう風の吹き回しですか?まさか、私の夢でも見たんですか?」

男「そうだな」

メイド「え」スス

男「なんで引くんだよ!?」
84: :2012/3/3(土) 22:18:51 ID:rxns9WfAOs
男「そんな変な意味じゃなくて、子供の頃の夢だっつの!!」

メイド「子供?」

男「ほら、俺が小さい頃にお前に遊んでもらってただろ?そんときのやつ」

メイド「・・・そうでしたか」

男「そうだよ、大体お前で興奮なんてするわけ…」

メイド「?」

男「・・・無いって言い切れない自分が悲しいな」

メイド「朝から変人度に磨きがかかってますね」
85: :2012/3/3(土) 22:28:22 ID:Eck057iku.
男「しかし、お前が気づかないなんて珍しいよな…そんなに爆睡してたのか?」

メイド「ご主人様の影があまりにも薄過ぎて認識が遅れました」

男「ぶっ飛ばすぞ?」

メイド「嘘です。疲れていたみたいです」

男「そっか…昨日は俺のために一日中ついててくれてたんだろ?」

メイド「何故それを?」

男「昨日メイド長さんから聞いた」

メイド「・・・ああ」

86: :2012/3/3(土) 22:35:12 ID:Eck057iku.
男「とにかく、今日は休め」

メイド「そういうわけには参りません、また昨日のような襲撃者が来ないとは限らないので」

男「俺なら大丈夫だって」

メイド「そういって昨日小鹿のようなプルプル加減を発揮したのはどこの誰ですか?」

男「う…と、とにかく!!休め!!」

メイド「お断りします」

男「じゃあ命令、今日は屋敷で休め」

メイド「くっ!!卑怯です!!」

男「とにかく命令!!じゃ、行ってきます!!」
87: 1(投下終了):2012/3/3(土) 23:45:58 ID:7wr.oJxR/c
メイド「く…迂闊でした…」

メイド「ご主人様の命令は絶対という弱点を突かれました…」

メイド「命令違反は減給…いえ、下手したら解雇」

メイド「減給はともかく…解雇だけは…そうだ!!」

メイド「ご主人様は私の変装を一瞬気づかなかった…つまり変装に力を入れれば!!」

メイド長「お止めなさい」

メイド「!!」

メイド長「貴女は力んだら失敗するじゃないですか、昔みたいに」

メイド「ぐっ…!!」

メイド長「大人しく男様のご命令を聞いてなさいな」

メイド「・・・わかりました」

メイド長「男様の警護には別の者を当たらせます」
88: :2012/3/4(日) 13:35:53 ID:2SudqHvQ.s
〜〜〜学校〜〜〜

男「うーん…ああは言った手前引き下がれないけど…」

男「昨日の一件以来妙に周りが気になるし…」

男「見られてないとこんなに不安なのか…」

友「よう男」ポン

男「のわあああ!?」

友「うおおおお!?」

男「お、おおおお前か!!びっくりさせんなよ!!」

友「びっくりしたのはこっちだ!!いきなり奇声あげやがって!!」
89: :2012/3/4(日) 13:41:08 ID:pWE5oakQ0w
友「朝からどうした?ビクビクしてっけど」

男「し、してねーよ」

友「足、震えてんぞ」

男「誰が産まれたての小鹿だ!!」

友「?」

男「あ、悪い…」

友「よくわかんねーけど…教室いこうぜ」

男「ああ」


90: :2012/3/4(日) 14:27:51 ID:2SudqHvQ.s
友「今日はどうする?」

男「俺、今日は家の用事で早く帰んなきゃいけないんだ」

友「家族が病気か?」

男「まあ…それもある」

友「ふーん、まあいいけどな、俺もあんま居残れねーし」

男「珍しいな、お前が残らないなんて」

友「何を隠そう…今日は作戦の実行日だからなぁ!!」

男「作戦?」
91: :2012/3/4(日) 14:30:43 ID:pWE5oakQ0w
友「お前…もう忘れたのかよ…」

男「・・・ああ、先生にお近づき作戦?」

友「なっ!?違っ!!」

男「ま、頑張れよ」

友「いや、そうじゃな…」

先生「二人とも〜早く入らないと遅刻にしちゃいますよ〜」

男「は〜い」

友「は、はい!!」
92: :2012/3/4(日) 14:39:48 ID:2SudqHvQ.s
〜〜〜授業中〜〜〜

先生「その時、Aの心中はBへの心配でいっぱいだったのです。ですがCの心中から言えばAには嫉妬しか沸き上がらず、この事をある程度理解しているBは楽観的に見ている事がわかります」

男「先生って違う授業も兼任してるけど…毎回内容がオリジナルが多いよな」

友「そのくせ簡単だもんな〜」カリカリ

男「何してんだ?」

友「塾で出された課題、今日の作戦に使おうと思って」

男「やらない方がいいんじゃないのか?」

友「挑戦したけど駄目だった雰囲気を出したいんだよ」

男「・・・そうか」

先生「そこ二人〜ちゃんと聞いてくださ〜い」
93: :2012/3/4(日) 15:08:20 ID:o72b0oGpnA
〜〜〜昼休み〜〜〜

先生「先生はね、新しい教育システムを導入したいと思ってるの」

先生「でも学校だと出来る事は決まってるし、三年間という短い期間にどれだけのことをまなばせられるかに教師の力量が問われるのね」

先生「でも君達はもう三年生で卒業も目標に入ってるでしょ?」

先生「やっぱりこの高校をでてよかったっていう教育をしたいと私は思うわけですよ」

男「・・・」ゴクゴク

先生「そこで、学年成績優秀者の男君に聞きたいなぁ…って」

男「お、この卵焼き美味しい」

先生「無視ですか!?」
94: :2012/3/4(日) 15:15:47 ID:o72b0oGpnA
男「んなもん、先生のやりたいようにやればいいじゃないですか」

先生「あう…それはそうだけど…」

男「そもそも学生なんて大半はそういう勉学が嫌いなものですし、中にはその勉学を利用して良からぬ事を企む輩もいますし」

友「ギクッ!!」

男「特に先生はまんまはまりそうなタイプなんで」

友「ギクッギクッ!?」

男「それに生徒に意見を求めるのはどうかと思いますよ、先生には先生なりの教育方法があるはずですし」

先生「私の…教育方法」

男「少なくとも今の先生のやり方は俺は好きですよ(簡単だし)」

先生「ふふ、ありがとう」

友「オノレオトコ、オレハァクサマヲヌッコロス」

男「やめろ」
95: :2012/3/4(日) 15:20:25 ID:natgQ1jqzA
男「時に先生、友がわからない問題があるそうで」

友「!!」

先生「どれどれ」

友「こ、これです!!(Gj男!!)」

男「(ま、頑張れよ)」

先生「ここはね、この公式をこう当てはめて…」

友「いまいち分かりにくいですね〜(キター!!)」

先生「そうね〜じゃあこれをこうして…」

友「先生、もっと時間があってゆっくりした時にでも…」

先生「そうだね…じっくり説明しないと」

友「じ、じゃあ!!放課後n…」

先生「時間が空いたら教えてあげるね」ニコ

友「・・・へ?」
96: :2012/3/4(日) 15:29:23 ID:o72b0oGpnA
友「へ…いや…え?」

先生「先生これから成績会議とかでかなり多忙になっちゃうの…だからなんとか時間をつくるから…ね」

友「・・・はい」

先生「ごめんね〜友君」

友「ハハハ、ダイジョウブデスヨ、ボカァマチマスカラ」

男「駄目だなこりゃ」
97: :2012/3/4(日) 17:35:57 ID:AeHidzNwG.
〜〜〜放課後〜〜〜

男「さて…どうするかな〜」

男「メイドが早く帰ってこいって言ってるし…帰るかな」

「そこの君」

男「?」

「男君…だね?」

男「…誰だ?」

「安心してくれ、君の味方さ」

「ここで話すにはあれだから、あのカフェに入ろう。ついてきてくれるかい?」

男「・・・少しだけなら」

「ありがとう、いこうか」

男「(悪いメイド…ちょっとこの人が気になる)」
98: :2012/3/4(日) 17:39:57 ID:9sGKXaBDYg
〜〜〜カフェ〜〜〜

「カプチーノを」

男「カフェオレで」

店員「かしこまりました〜」

「ほう、カフェオレをたしなむのかい、お父さんにそっくりだね」

男「父さんを知ってるんですか?」

「これは失礼、私としたことが紹介が遅れてしまった」

「私はこういう者だ」

男「菅野コンツェルン代表取締役 菅野大地」

男「菅野コンツェルンって、あの菅野コンツェルン!?」

菅野「その通り、自分でいうのもなんだが代表企業の一つだと自負しているよ」

99: :2012/3/4(日) 17:45:55 ID:AeHidzNwG.
男「そんなお偉いさんがなんで俺なんかに…」

菅野「君のお父さんには日頃お世話になっているし、投資もしてるからね」

菅野「これは部下から聞いたんだが…昨日君は襲われたそうだね…」

男「っ!?何故それを…」

菅野「しっ」

店員「カプチーノとカフェオレお待たせしました〜」

菅野「ありがとう」

菅野「話を戻そう、その件で君に色々聞きたい事があってね…」

男「・・・」

菅野「私なら君に何か力になれるかもしれない、それに君のお父さんには少なからず恩がある。是非恩返しをさせてくれないか?」

男「・・・わかりました」

男「昨日・・・」
100: :2012/3/4(日) 17:49:52 ID:9sGKXaBDYg
〜〜〜屋敷〜〜〜

メイド「・・・遅い」

メイド「やっぱり迎えに!!」ガチャ

メイド長「この期に及んでまだ逃げ出すつもりですか?」

メイド「くっ!!」

メイド長「解雇されてもいいんですか?」

メイド「それは…!!」

メイド長「貴女が男様のお側にいたいという気持ちはよくわかります。しかし、命令は絶対です」

メイド「・・・」

メイド長「と、言いたい所ですが…行きなさい」

メイド「!!」

メイド長「先程、監視のメイドから男様が菅野大地と接触したとの情報がはいりました」

メイド「菅野…大地!?」
253.37 KBytes

名前:
sage:


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[4]最25 [5]最50 [6]最75

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うpろだ
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