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魔王「それでは会議を始めます」
[8] -25 -50 

1: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 05:35:54 ID:D0cwAPPo0U

魔王「えーと、はじめまして四天王の皆さん。それでは、一人足りていませんが時間なので会議を始めます」

サキュバス「はーい。しっつもーん。あんた誰ですかー?」

魔王「前魔王が死去された為に、新しく即位した魔王です。以後お見知りおきを」

サキュバス「えっ?魔王様死んぢゃったの?この前攻め込んできたっていう勇者に討たれたとか?」

魔王「えーと、その件に関しましては秘書のナーガさんから」

ナーガ「どうも、皆さんには何度か会ってますので、改めて挨拶する必要もなさそうですが、ナーガです。正式には1000のナーガを統べるカドゥルーなのですが、そう呼ばれると照れますのでナーガで結構です」

サキュバス「知ってまーす」

ナーガ「で、前魔王様ですが、検分するに、どうやら酔っぱらってトイレで運悪く仰向けに寝てしまい、吐瀉物を器官に詰まらせて亡くなられてしまったようです」

サキュバス「弱っ!?魔王様弱っ!!情なっ!!」

魔王「そこにタイミング悪く勇者が乗り込んできまして、それを退けた(?)為に僕が魔王に仕立てあげられました」




2: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 05:37:16 ID:TU8jNHM0Hw

サキュバス「ふーん。あなたが勇者を倒したんだー…。見たところ大した実力も無さそうだけどねー…」

ナーガ「口を慎みなさい」

サキュバス「はーいはい。すいません。せんせー」

魔王「ま、まあその話は追々ということで…、で、四天王の皆さんに会うのは初めてなので、一つ自己紹介等をしていただけると助かるのですが…」

ナーガ「魔王様。魔王様は魔王様なのですから威厳を持って、尊大口調でお願いします」

魔王様「…うう、貴様らに名乗ることを許可する…」

サキュバス「(随分とヘッポコに見えるけど本当にこの人が勇者倒したのかなー?)見ての通り下級悪魔のサキュバスでーす。好きなものはナーガさんみたいな眼鏡の似合う女教師然とした美しい女の人で、嫌いなものは男でーす」

ナーガ「………」

魔王「…サキュバス(淫魔)なのに?」


3: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 05:42:30 ID:R8xU.AEHJM

サキュバス「それっ!」

魔王「!?」ビクッ

サキュバス「それですよっ!サキュバスと見ればビッチだの娼婦だのと肉便器扱いっ!!幼少期から下卑た目にさらされたら、たとえアイデンティティーを覆しても男嫌いになるってもんでしょう!?」

ナーガ「落ち着いて下さい。魔王様が怯えています」

サキュバス「…はーい(それはそれでどうなのよ…?)。そんなわけで、男嫌い故に性行為なしでエナジードレインする方法を編みだしまして、下級悪魔の分際で四天王まで登り詰めましたとさ」

魔王「はあ…」

サキュバス「ちなみに特技は、半径10m以内に存在する対象への任意のエナジードレインと、アタシを見たものに対するオートチャームですので、あまりアタシのことを見ないで下さいね」

ナーガ「…即位したてとは言え、仮にも魔王様ですよ?下級悪魔のチャームごときにほだされるとでも?」

魔王(いや、多分かかりますけど…)

サキュバス「魔王様ということを差し引いても、男性ですから穢らわしいので見ないで下さいという意味も含んでるんでーす。ちなみのちなみに、ヤらないだけで性行為からのエナジードレインも出来るんですよ。お姉様?たとえ同性でもね…」

ナーガ「…吸い尽くすのが先か、絞め殺されるのが先か試してみますか?」


4: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 05:44:48 ID:R8xU.AEHJM

魔王「はいはい、二人共そのへんにして下さいね…」

サキュバス「はーい」

ナーガ「魔王様の仰せとあれば…」

魔王「そしたら、次の方お願いします」

キマイラ「…キマイラです」

魔王「…」

ナーガ「…」

キマイラ「……?」

サキュバス「って、終わりかーいっ!」

魔王「キマイラっていうと合成生物ですよね?見たところ右手がサイコガンな少女にしか見えないけど…」

ナーガ「あー、今日は無口キャラのようですので私が変わりに…、キマイラはご存知の通り合成生物で、スライムの遺伝子によって姿形は自由に変えられます。見た目に合わせてキャラも変わりますので、注意してください。何故かいつも右手はサイコガンなのでそこで見分けるといいですよ。今日は女の子のようですけど性別とかは特にないようですね。」

サキュバス「なのでアタシは守備範囲でーす」

魔王「はあ…」

ナーガ「まあ、詳しいことは後日、お喋りキャラになってる時にでも本人に直接きいて下さい」

サキュバス「あー、あと最初に一人足りないって言ってましたけど二人足りてないですよー?」


5: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 05:48:30 ID:R8xU.AEHJM

ナーガ「ですね。ガルーダはいつものこととして、メドゥーサも…、まあいつものことですが、彼女はこの城には来ている筈なので眷族を向かわせましょう」

魔王「えっ?でも三人いますよ?僕より遥かに魔王っぽい風貌の」

トラウィスカルパンテクートリ「僕ですね。トラウィスカルパンテクートリと言います」

魔王「名前も魔王っぽい!?トラなんとかさん」

ナーガ「私もお目にかけるのは初めてですね」

トラウィス「トラウィスカルパンテクートリです。長いのでトラウィスでいいですよ。僕は四天王ではなく四天王見習いです。ポジション的には、勇者を追い詰めるものの、調子にのって余計なことして、覚醒した勇者にヤられて、『この私にこれ程手こずるようでは、この先の四天王様には到底及ぶことはあるまい』とか負け犬台詞吐いて倒れて、四天王の誰かに亡骸を踏まれながら、『フンっ。だから貴様は四天王になれぬのだ』とか言われるポジションですねー」

魔王「…はあ、何か切ないポジションですね」

トラウィス「まあ第二形態あるから後で復活するんですけどねー」


6: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 05:50:16 ID:kg/8h/oV7Y

魔王「やっぱり僕より魔王っぽい…」

トラウィス「まあ、翼の生えた蛇っていう如何にも中ボスなヴィジュアルになるから、いずれにせよヤられるんでしょうけどね。一応第三形態もありますが弱体化するだけなので意味ないですしねー」

魔王「…(ヴィジュアルとか弱体化とか差し引いても十分に魔王っぽいんですけど…)」

ナーガ「ああ、わかりました。ケツアルクアトルの化身の方ですか」

トラウィス「そうです。それです」

魔王「何か知ってるんですか?」

ナーガ「ええ、眷族ではありませんが、蛇ネットワークで知ってます。彼の先祖でしょうが、かつて太陽に喧嘩売って返り討ちにあったという、アホの子です」

トラウィス「エヘヘ…」テレッ

魔王「スケールでかっ!?」

ナーガ「何でも太陽に向かって燃え盛る槍を投擲したものの弾き返され自身の頭を貫かれたそうです」

魔王「届いたんだ!?太陽にっ!?」

トラウィス「あくまでも、遠い先祖の話ですよー。僕じゃ届きませんって」

魔王「あ、ああ、ですよねー…」

トラウィス「…まあでもいずれはリベンジしますけどね」

魔王(やっぱりアホの子なのかな…?)

ナーガ(それ故の四天王見習いなんでしょうね…)


7: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 08:51:28 ID:HXxffjHulg
面白いからCCC
8: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 10:53:11 ID:D0cwAPPo0U

ナーガ「…はい…はい。わかりました」

魔王「…?」

ナーガ「使いに出した眷族からの情報によりますと、メドゥーサですが…」

魔王「うん」

ナーガ「石化していたそうです」

魔王「なんでっ!?」

サキュバス「またか…」

キマイラ「…」

トラウィス「またですか…」

魔王「ええっ!?いつものことなの!?」

ナーガ「ええ、いつものことです」

サキュバス「大方、マスカラでも着けようと鏡を覗きこんだんじゃないの?」

ナーガ「現場の状況から察するに、それで正しいと思います」

トラウィス「身なりに気を使う方ですからね…」

魔王「メドゥーサさんもアホの子なの?」

トラウィス「も?」

キマイラ「…アホと言うより天然」

サキュバス「天然て言うかドジっ娘」

ナーガ「ドジっ娘と言いますかアホの娘ですね」

魔王「……」


9: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 10:59:28 ID:8Qv8QlwD3w

ナーガ「ガルーダに関しては、誰か何か聞いていますか?」

サキュバス「何も聞いてないけど、いつものことでしょ?」

トラウィス「ええ、いつも通りに修行かと…」

サキュバス「あいつは会議に出てる方が珍しいからね」

魔王「ええと、そのガルーダさんと言うのは…?」

ナーガ「ガルーダは恐らく四天王の中で最も強く、最も期待できない男です」

魔王「よくわからない評価だね…。ガルーダってアレだよね、人と鳥が混ざったような姿の」

ナーガ「そうです。彼の場合は上半身が人で、下半身が家鴨という姿をしています」

魔王「アドバンテージがないっ!」

キマイラ「…水掻き」

魔王「それだけって!」

ナーガ「まあ、一般的な評価としてはそれに尽きるでしょうね。空を飛ぶことが出来ず、泳げはしても腮呼吸という訳ではない。幼少期から同族にもガルーダもどきと馬鹿にされ、遂には親にも出来損ないと見放されてしまったようです」

魔王「……」


10: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 20:28:32 ID:8Qv8QlwD3w

ナーガ「それ故に、と言いますか、彼の反骨精神のなせるワザでしょうが、肉体の鍛練に励み、技の修練に勤しみ、己を研鑽し続けることで、肉弾戦のみならば前魔王を凌ぐほどの力量を身に付け、四天王へと相成りました」

魔王「そんなに強いのに期待できないと言うのは?」

ナーガ「いずれ、というか、すぐにわかりますよ」

魔王「はあ…」

ナーガ「それでは、一通り紹介も済みましたので会議に移りましょうか」

サキュバス「議題はー?」

ナーガ「まずは、勇者についてです」

サキュバス「魔王様が退けたっていう?」

ナーガ「いいえ、そちらは魔王様が退け(?)、勇者を廃業なさったので」

トラウィス(あの『(?)』は何なんだろう?)

ナーガ「新しく現れた勇者についてのことです」

サキュバス「え?勇者ってそんな何人もいるものなの?」

ナーガ「さあ?人間のことはよくわかりませんが、こうしてこちらにも新たな魔王様がいる以上は不思議ではないかと…」

サキュバス「まあそう言われると、そういうもんなのかねー」


11: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 20:33:18 ID:D0cwAPPo0U

ナーガ「それで、その勇者なのですが、大した進行速度を見せていまして、東の魔城が陥落されました」

魔王「誰の管轄領ですか?」

サキュバス「自分とこ以外知らなーい」

キマイラ「…ガルーダ」

トラウィス「ええ、あの方の領地ですね」

魔王「それじゃあ…、ガルーダさんは…」

ナーガ「恐らく…、どこかで修行していたのではないかと?」

トラウィス「でしょうね」

サキュバス「アタシもそうだと思うなー」

魔王「ええっ!?」

ナーガ「眷族の情報によりますと、城主として勇者に討たれたのは、ガルーダの従者のコカトリスだと聞いています」

魔王「いや、勇者来てるのに修行って!?何のための修行さっ!?」

ナーガ「さあ?心身を鍛える為ではないかと?」

魔王「勇者を倒す為に心身を鍛えてるんじゃないのっ!?」

ナーガ「知りませんよ。彼の考えなんか。行方も運が良いときにしかつかめませんし」

魔王「本末転倒じゃんか…」

ナーガ「だから言ったでしょう?期待できないって」

トラウィス「修行に余念が無いんですよね…」

キマイラ「…修行バカ」


12: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 20:39:26 ID:QB7x06Eq1Y

ナーガ「で、今では空き城となりまして、近隣に住む人間の国王が、我が物とせんと争っているようです。如何致しましょうか?」

魔王「えーと、じゃあ手のあいてる人は…」

サキュバス「地理的に、次はアタシの城に来るだろうから、アタシは無理ー」

キマイラ「…あの城間取りが嫌い」

トラウィス「僕はいけますが」

ナーガ「では、トラウィスカルパンテクートリに奪還と統治、勇者によって破壊された転移魔法の陣をしき直すことを任せるということで、宜しいですか魔王様?」

魔王「ああ、うん。無理はしないでね?」

トラウィス「はっ。命に代えましても無理はしませんっ」

魔王「……」

ナーガ「では、皆さんからは何かありますか?」

サキュバス「ありゃ?これで終わり?」

ナーガ「ええ、今回は顔見せがメインですから」

サキュバス「ふーん。アタシからは別にないかなー」

キマイラ「…同じく」

トラウィス「僕も特には」

ナーガ「ではこれでお開きということで」

魔王「皆さんお疲れ様でしたー」

サキュバス「お疲れー。ナーガさん飲みにいこー」

キマイラ「…お疲れ様」

トラウィス「お疲れ様でした」


13: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 20:40:58 ID:7913Z9VXYU
>>7
サンクス
14: 名無しさん@読者の声:2012/6/10(日) 21:12:44 ID:OIoAHIAJnA
期待あげ
続き気になる
15: 名無しさん@読者の声:2012/6/13(水) 05:34:48 ID:RS8xCclgAg

魔王「………」

ナーガ「どうされたのですか?中に入らないので?」

魔王「いや、何か凄いのがいて…」

ナーガ「どれどれ?おやまぁ…」

魔王「下半身が頭三つある犬で」

ナーガ「ケルベロスですね。うち一頭は石化しているようですが」

魔王「そこから蜘蛛みたいな八本の脚が生えてるし」

ナーガ「恐らくはアラクネの脚でしょうね」

魔王「上半身に至っては、黒いなにかに顔のパーツが蠢いてるっていうデザイン」

ナーガ「おどろおどろしいですね」

魔王「何あれ?あんなのいた?新種?生理的に無理なんだけど」

ナーガ「そして右手はサイコガンと」

魔王「……、…えっ?あれキマイラさん!?」

ナーガ「間違いないかと」

魔王「前は普通に可愛い女の子だったのに、何でまたこんな気持ち悪い姿にっ?」

ナーガ「さあ?何か良いことでもあったのではないでしょうか?」

魔王「解せない…」

ナーガ「まだましな方だと思いますがねぇ…」

16: 名無しさん@読者の声:2012/6/13(水) 05:37:20 ID:RS8xCclgAg

魔王「えー、それでは会議を始めます…」

キマイラ「いよっwww大魔王っwwwww」

ナーガ&サキュバス((…ウゼぇ))

メドゥーサ「あ、あの…」

魔王「え?あれ?誰?」

ナーガ「メドゥーサですよ。何ですかその今気づいたみたいな反応は」

魔王「いや、キマイラさんのインパクトが強すぎて気づきませんでした。すいません」

キマイラ「俺の存在感パネェwwwww」

ナーガ「(ウゼェ)まあ今更説明もいらないと思いますが彼女がメドゥーサです」

魔王「いや、出来れば説明欲しいのだけれど…。イメージしてたメドゥーサと違うし、見た目には灰色の髪の眼帯少女にしか見えないのだけど」

ナーガ「…、ちょっと失礼」ブチッ

メドゥーサ「痛っ!」

メドゥーサの髪の毛「「「ミギャア」ギャア」ミャアー」

ナーガ「と、まあ髪の毛サイズではありますが、蛇です。生きてます」

魔王(…寄生獣みたい)

ナーガ「そして眼帯なのは彼女レベルになると両目で見据えるだけで、対象を無差別に石化出来てしまうからです」

キマイラ「いやいやいやww見てよこれww片目でも普通に石化しとるがなwww」

メドゥーサ「す、すいません!キマイラさんだってわからなくて、ビックリしちゃってついっ!」

魔王(気持ちはわかる…)


17: 名無しさん@読者の声:2012/6/13(水) 05:38:29 ID:7913Z9VXYU

キマイラ「ついっ☆wwで済んだらw消え去り草なんかいらねーんだよwww」

サキュバス「(ウゼェ)何で消え去り草?」

ナーガ「(ウゼェ)警察という概念がありませんから、エジンベアの門番で置き換えたのかと」

キマイラ「詫びとして石化してない真ん中の頭ぶちこませろwww」

サキュバス「…最低」

キマイラ「触手プレイでも可wwむしろベネww今生やすわwww」ジュルジュル

メドゥーサ「ヒッ!」ビクッ

キマイラ「ちょwおまwww触手と真ん中の頭まで石化したがなwww」パキッ

サキュバス「自業自得でしょ」

魔王「いや、大丈夫なんですか?」

キマイラ「余裕wwもぎ取って新しいの生やすしwww」ブチブチィ

魔王「グロいグロい。しかもケルベロスじゃなくなってる。犬の頭一つと牛の頭二つになってる」

ナーガ「ミノタウロスとバフォメットの頭ですね。器用なことで」

魔王「なんでそんな冷静なの?」

ナーガ「馴れです」

魔王「……」


18: 名無しさん@読者の声:2012/6/13(水) 05:39:56 ID:d/OdC9uiN6

魔王「しかし…」

メドゥーサ「な、何ですか?」

ナーガ「…気をつけて下さいね。見ての通りの美少女ですから、本能でその隠れた目元を覗きこみたくなるのでしょうが、覗きこんだら彫刻として飾られることになりますよ」

サキュバス「アタシも何度か経験あるしね…」

魔王「気をつけます…」

ナーガ「まあ、本人は極度の人見知りで、軽度の対人恐怖症ですからね。まともに人と目を合わせられないようですから、こちらが気をつけて、無理に覗きこもうとしない限りは大丈夫かと…」

魔王「安全が確保されたのありがたいけど…、それってメドゥーサとしてはどうなのさ?」

メドゥーサ「うぅ、すいません…」

魔王「……う」

ナーガ「とまあ、このような振る舞いで、敵愾心をそらして、嗜虐心を煽りまして…、実に暗殺向きですよね」

魔王「成る程…」

サキュバス「…まあ、暗殺とかしてるとこ見たことないけどねー」

魔王「えっ?」

ナーガ「ええ、大体この前の会議のような事態になりますから」

魔王「駄目じゃん」

サキュバス「まあマスコットとしては申し分ないじゃん?」

キマイラ「いやいやww普通に戦闘力チートだろwww」


19: 名無しさん@読者の声:2012/6/16(土) 04:10:57 ID:Ko9naY04kc

ナーガ「では、自己紹介も済んだところで、議題の方を」

キマイラ「待 っ て ま し たwww」

ナーガ「(ウゼェ)えー、勇者の新着状況ですが…」

キマイラ「み な ぎ っ て き たwww」

ナーガ「ウゼぇ。転職したようです」

魔王「ええっ!?」

ナーガ「前例が無いわけではないでしょう?」

魔王「ああ…、まあそうだけども…」

サキュバス「…?」

魔王「何でまた?」

ナーガ「眷族からの情報によりますと、えーと、あー、そのー」

魔王「…?」

サキュバス「どしたの?」

ナーガ「前回と同じく、今回の勇者もソロプレイだったのですが…」

サキュバス「煮え切らないね?」

ナーガ「あー、皆さんはその…、スライムXなるものをご存知でしょうか」

キマイラ「ブフッwww」

サキュバス「突然何言い出しちゃってんの?」

魔王「…?」

メドゥーサ「…なんですか?それ?」

ナーガ「えーとですね。スライムXというのはスライムに穴をあけて作る…、その…」

キマイラ「オwwナwwホールwwwwww」

魔王「は?」

メドゥーサ「…///」

20: 名無しさん@読者の声:2012/6/16(土) 04:13:38 ID:RS8xCclgAg

ナーガ「です。で、今回の勇者はそれの愛用者というか中毒者だったようでして、毎晩のようにスライムが犠牲になっていたようです」

キマイラ「童貞乙wwww」

サキュバス「これだから男って生き物は…」

メドゥーサ「…///」

魔王「それで、それと勇者の転職に何の関わりが?」

ナーガ「それがですね。眷族からの情報によりますと、いつものように勇者は日課をこなそうとスライムを探していたそうですが、その地域ではスライムが生息するには困難なようでして、替わりにバブルスライムを用いたようです」

キマイラ「勇www者wwwwまじパねぇwwwwww」

魔王「それでどうなったの?」

ナーガ「初めのうちは『ピリピリしてこれはこれでw』とか言っていたそうなのですが、バブルスライムの毒によって絶頂と同時に取れてしまったようです」

魔王「ナニが?」

ナーガ「ナニが」

キマイラ「イくと逝くをかけたんですねwwwわかりますwww」

ナーガ「回復魔法も効かず、教会に行ってもどうにもならなかったそうで、結局賢者へと転職されてしまったそうですよ」

魔王「…」

キマイラ「強制賢者モードwww」


21: 名無しさん@読者の声:2012/6/16(土) 04:16:47 ID:sGMORtyNSE

ナーガ「斯くして、勇者はいなくなり束の間の平和が訪れました。と締め括りたいところですが、また新たな勇者が既に旅立ったそうです」

魔王「本当に休む暇もないね」

サキュバス「まあ今回アタシら何もしてないけどねー」

メドゥーサ「私は今回『も』ですね…」

サキュバス「『も』と言えばさー。前回?既に前々回になるのかな?今の魔王様が倒した勇者っていうのはさー、どんなんだったの?どうやって倒したの?」

魔王「あー…」

ナーガ「魔王様、そろそろお話ししてもよいかと…」

魔王「あー、うん。そうだね。前々回の勇者だけど、ぶっちゃけ生きてます。魔王城で働いてます」

サキュバス「は?」

キマイラ「斜め上ww」

魔王「新しく働いている料理長が元勇者です」

サキュバス「料理長?」

キマイラ「なんぞそれwww?」


22: 名無しさん@読者の声:2012/6/16(土) 04:50:19 ID:Ko9naY04kc

魔王「何でも、体格と血筋のせいで勇者に仕立てあげられたとかで、本人は料理人になりたかったそうなのですよ」

サキュバス「…何であえて魔王城に?」

魔王「本人の持論で、味覚を持つ者に善も悪もないそうです」

ナーガ「それに古いしきたりで、魔王様と勇者は余程の事情がない限りは転職出来ず、転職するにしても限られた職につか就けないのですよ」

メドゥーサ「料理人にはなれるんですか…」

ナーガ「なれませんよ」

メドゥーサ「え?」

ナーガ「厳密には元勇者は料理人になった訳ではなくて、狂戦士として魔王城に就任し、料理長を兼任しているというわけです」

サキュバス「どういう経緯があったのよ?」

魔王「右手に剣、左手に盾、懐に履歴書を装備して魔王城に突貫してきたんですよ。で、以前話した通り、前魔王が亡くなった直後ということもありまして、魔王城がパニくってるいざこざのどさくさに料理長になりました」

サキュバス「それじゃあ退けたって言ってたのは…」

魔王「はい。僕が説得したというか面接しました」

サキュバス「……」


23: 名無しさん@読者の声:2012/6/16(土) 04:51:23 ID:UXpeLILNKg

魔王「そんなわけでして、正直実力も実績も足りていない名前だけの魔王ですから、どなたか代わっていただけるなら魔王の座を譲り渡しても構いません」

ナーガ「過程はどうあれ、結果だけを見るなら実績は充分かと」

サキュバス「魔王様になる前は何してたの?」

魔王「財政管理と庶務を…」

サキュバス「ふーん。まあアタシはナーガさんが後見してるなら、魔王様が魔王様で別に構わないかな。魔王職とか面倒そうだし。只でさえ枕営業で四天王の地位に就いたとか噂されてるし」

メドゥーサ「私も構いません。魔王様優しそうな方ですし…」

キマイラ「政治とかわかんねwwwだからおkwwwうはwwwww」

トラウィス「僕は…」

サキュバス「え?アンタいたの?」

トラウィス「…こんなだから異論無いです」

魔王「はあ…」

ナーガ「名実共に魔王様ですね。おめでとうございます」

魔王「はい…。じゃあ皆さん改めてよろしくお願いします」

キマイラ「だが断るwww」

一同(…ウゼェ)


24: 名無しさん@読者の声:2012/6/16(土) 04:52:23 ID:Ko9naY04kc

ナーガ「それでは、本日はこのへんでお開きにしましょうか。また勇者に何か進展がありましたら収集しますので」

魔王「お疲れ様でした」

キマイラ「これは乙じゃなくて、変な形のポニーテールなんだからねっ勘違いしないでよねっ///wwwwwwwww」

サキュバス「(ウゼェ)お疲れー」

メドゥーサ「あの、お疲れ様でした」

トラウィス「お疲れ様でしたー」

サキュバス「あ、メドゥーサちゃん元勇者のご飯食べてこーよ」

メドゥーサ「え、あ、はい」

魔王「あ、それとナーガさん。バブルスライムには何か褒賞を与えておいて下さい」

ナーガ「かしこまりました」


―――――――



魔王「スライムXか……」ボソリ

ナーガ「…魔王様」

魔王「いや、深い意味はないからね?蔑むような目で見ないでください」
25: 名無しさん@読者の声:2012/6/16(土) 11:43:30 ID:UXpeLILNKg
スライムXって(笑)

支援( ̄∀ ̄)
26: 名無しさん@読者の声:2012/6/16(土) 17:06:56 ID:bK.L2SyaFo
支援(`・ω・´)

そしてSS絵スレで描かせて頂いてもよろしいでしょうか…?
27: 名無しさん@読者の声:2012/6/16(土) 20:31:24 ID:W3q.sPBQjI
支援ー
28: 1:2012/6/16(土) 20:47:29 ID:QB7x06Eq1Y
>>25言うまでもなく片栗粉Xが元ネタですw
>>26是非もなしw
>>27Cサンクス
29: 26:2012/6/16(土) 22:40:11 ID:PB.3zXrNVA
ありがとうございます!

追加(`・ω・´)つC
30: 名無しさん@読者の声:2012/6/18(月) 19:45:41 ID:lwpaRU.TsY
続き楽しみだなぁ…
っC
31: 名無しさん@読者の声:2012/6/19(火) 05:26:39 ID:D0cwAPPo0U
>>29こちらこそ素敵な絵をありがとうございます。
>>30支援サンクス。
一話完結なノリで書いてるので、続きと言われると頭を捻る昨今w

32: 名無しさん@読者の声:2012/6/19(火) 05:27:43 ID:sGMORtyNSE

魔王「それでは会議を始めます」

ナーガ「何事もなく始めようとしましたね」

魔王「ちょっとは馴れてきました。今日は二人と一匹ですか」

ナーガ「はい。ガルーダは言うまでもないですね。メドゥーサは自分の城で石化中とのことです」

キマイラ「SS絵スレで言ってたことと違いますね」ジュルジュル

魔王「メタな発言は止めてください」

サキュバス「ていうか、アタシ今日こいつの隣嫌なんですけど。何で触手なのよ?どうせなら可愛い女の子の姿で来なさいよ」

キマイラ「やれやれ、風評でコンプレックスが生まれた貴女の発言とは思えませんね…」ジュルジュル

サキュバス「ムカつくこいつ。そんな姿で正論言うな。そして触手をこっちに向けんな」

キマイラ「ふぅ。そもそも触手ではありませんよ。これら一本一本がサイコガンです」ジュルジュルジャキン

サキュバス「尚更こっちに向けんな!」

魔王「途端に卑猥な生物から、凄く物騒な生物に見えてきた…」


33: 名無しさん@読者の声:2012/6/19(火) 05:30:03 ID:R8xU.AEHJM

魔王「それで、本日の議題は?」

ナーガ「ええ、勇者についてですが」

キマイラ「何かしら進展があったのですか?」

ナーガ「…再起不能になりました」

サキュバス「はやっ!間隔短っ!?いい加減飽きられるんじゃない!?このパターン!?」

キマイラ「むしろ、そういうSSなのでは?」

魔王「だからメタな発言は止めてくださいと…」

トラウィス「今回は何があったんですか?」

ナーガ「眷族からの情報によりますと、勇者が北の城付近で野宿をしていたところ、修行中のガルーダに遭遇してしまったそうです」

魔王「四天王が普通にエンカウントしちゃった!?」

ナーガ「旅に出て、まだ日の浅い勇者ですからね。ガッシガシのミックミクにされたそうです」

魔王「…もう少し具体的にお願いします」

ナーガ「そうですね…。ドリアンと闘った加藤みたくされました」

魔王「……」

サキュバス「ガルーダも修行だけじゃなくて、ちゃんと仕事してんのねー」

ナーガ「あ、いえ、ガルーダ本人は挑まれたから返り討ちにしたというだけで、相手が勇者だということは知らなかったそうですし、今に至っても解っていない様子です」

魔王「………」


34: 名無しさん@読者の声:2012/6/19(火) 05:34:17 ID:D0cwAPPo0U

キマイラ「しかし、勇者は四肢が断裂されようとも、腸を食らいつくされようとも、教会によって蘇生されるのでは?」ジュルジュル

ナーガ「ええ。既に蘇生されていますが、心が折れてしまっているようです」

サキュバス「なにそれ?」

ナーガ「ガルーダの下半身家鴨というファジーな姿によって、勇者はそれが四天王とわからず、そこらにいるモブキャラだと思ったようですね」

サキュバス「ああ…、まあね、あの見た目ならね…」

ナーガ「そんなモブキャラだと思った魔物にガッシガシのミックミクにされたとあって、自信を喪失されリタイアしてしまったようでして、今では引きこもりになったとの情報を得ています」

トラウィス(そのフレーズ気に入ってるのかな…)

キマイラ「ろくな勇者が現れませんね…」ジュルジュル

サキュバス「アタシらにとっては良いことなんだろうけどね…」

魔王「ええと、こうして世界は暗黒の時代を迎えるのだった…って締め括ってもいいのかな?」

ナーガ「いえ、既に新しい勇者が旅立ったとの情報です」

魔王「まあ、そうなるよね」


35: 名無しさん@読者の声:2012/6/19(火) 05:38:24 ID:8Qv8QlwD3w

サキュバス「今回はこれで終わりー?」

ナーガ「いえ、もう一件議題があります」

キマイラ「ほう」ジュルジュル

ナーガ「あー、えーと、そのぅ…、何から話したらいいものでしょうか…」

キマイラ「何やら言い澱んでいますが、言いづらい話しなのですかね?」ジュルジュル

サキュバス「このパターンは、アレね。恐らく下ネタねっ」

ナーガ「…、あー、皆さんは前回、既に前々回にあたる勇者のことを覚えておいででしょうか?」

魔王「賢者に転職したっていう?」

ナーガ「そうです。その彼(?)が、更に転職をしたそうでして」

魔王「はあ。何に?」

ナーガ「商人になったそうです」

魔王「うん、話しが見えてこないのだけど、それで?」

ナーガ「あー、それでですね…。その商人が売る、スライムテンガなるものが、今人間たちの世界で爆発的に流行っているそうなのですよ…」

魔王「……えー」

トラウィス「ああ、アレですか」

魔王「知ってるの?」

トラウィス「ええ、ほんのりと」

サキュバス「…最低」

トラウィス「いえ知ってるだけですよ?試した訳じゃありませんよ?」

サキュバス「…焦りすぎ」

トラウィス「……」

36: 名無しさん@読者の声:2012/6/19(火) 05:40:46 ID:7913Z9VXYU

サキュバス「本当、これだから男って生物は…」

キマイラ「食す為ではなく、生き残る為でもなく、娯楽、悦楽の為に魔物を殺す。人間とはどこまでも下等な種族ですね」ジュルジュル

サキュバス「とりあえず、今の姿のアンタにだけは言われたくないと思うよ?」

魔王「まあ、長い目で見れば、人口の衰退に繋がるのかも知れないけど…」

ナーガ「可能性の域を出ませんね。そういった理由から、近頃スライムの乱獲、並びにバブルスライムの虐殺がありまして、スライム族からどうにかして欲しいと陳情が寄せられています」

魔王「どうにかと言われてもねぇ…。誰か何かある?」

サキュバス「て言うか、そんな最下級の魔物の声に一々耳貸さなくたっていいんじゃないですか?」

ナーガ「そういう訳にもいきませんよ。統べる魔物がいてこその魔王様ですから、疎かには出来ません」

トラウィス「んー、ではスライムを魔改造して毒素を持たせるというのはどうでしょう?」

ナーガ「個体数からいって無理でしょうね。最も数の多い魔物ですから」

キマイラ「いや、スライム全てを品種改良する必要はないでしょう。それほど悪い案ではないかと…」ジュルジュル

魔王「というと?」


37: 名無しさん@読者の声:2012/6/19(火) 05:42:46 ID:TU8jNHM0Hw

キマイラ「要はそのスライムテンガが、人体に危険なモノだと思わせれれば良い訳ですから」ジュルジュル

ナーガ「ふむ。的を射ていますが、如何にして?」

キマイラ「私の細胞から、見た目にはスライムと変わらない特殊なスライムを生み出し、人間共にわざと捕らえられましょう。特性はそうですね、精液に反応して、毒す、融かす、爆ぜる、食いちぎる、といったところでどうでしょう?」ジュルジュル

魔王「どう思います?ナーガさん?」

ナーガ「特に問題点はないかと」

魔王「では、一先ずこの件はキマイラさんに預けます」

キマイラ「御意に」ジュルジュル

魔王「効果が薄いようでしたらまた考えるとしましょう」

ナーガ「では、この件はこれで…」

魔王「他には何かありますか?」

ナーガ「いいえ、今回はこれまでです」

魔王「では皆さんはからは」

サキュバス「ありませーん」

キマイラ「特には」ウジュルウジュル

トラウィス「あの、なんか日に日に僕の影が薄」

ナーガ「特にないようですね」

魔王「では皆さんお疲れさまでしたー」

サキュバス「お疲れー。ナーガさんご飯いこー」

キマイラ「お疲れ様です」

トラウィス「………お疲れさまです(´・ω・`)…」


38: 名無しさん@読者の声:2012/6/21(木) 19:41:40 ID:lYGFS2BJgQ
トラウィス…(ノД`)
っC
39: 名無しさん@読者の声:2012/6/24(日) 02:32:27 ID:QB7x06Eq1Y
>>38支援サンクス。設定段階ではもうちょっとキャラが濃い予定だったんだけどなー…。
40: 名無しさん@読者の声:2012/6/24(日) 02:34:19 ID:sGMORtyNSE

魔王「それでは会議を始めます」

サキュバス「はじめまーす」

魔王「今回も三人で、今日はゴスロリサイコガンですか…」

サキュバス「和むわー。いつもそういう可愛い女の子スタイルでくればいいのに」

キマイラ「ふぇ?ぼく男の子だよぅ…?」

サキュバス「はぁ?そんなフリフリのスカート履いて」

キマイラ「ほら」ペラ ボロン

サキュバス「キャッ!///…っ、汚いもの見せてんじゃねーわよ!つーか男の娘なんて何処にも需要ねーでしょっ!」

キマイラ「『キャッ!///』だってwプークスクス。いい歳していかにも処女っぽいうぶな反応で可愛いねw」

サキュバス「よーし、てめぇ表に出ろ。100万の生物を内包してんだか知らねーけど吸い付くしてやんよ」ゴゴゴゴゴ

キマイラ「やーん。怖ーい。このお姉さん。更年期障害?w」ウジュルウジュル

魔王「はい。二人ともその辺にしてねー。サキュバスさんは席について、キマイラさんは触手をしまいなさい。ていうかいいじゃないですか?男の娘でも…」

サキュバス「え?」

キマイラ「え?」

トラウィス「え?」

ナーガ「…魔王様?」

魔王「いや、違うから。そういう意味合いじゃないから。前の時みたいなグロテスクな姿型より人型の方がいいじゃないってことだから」

キマイラ「ぼくは…、その…魔王さまなら…いいよ?///」

魔王「黙れ」


41: 名無しさん@読者の声:2012/6/24(日) 02:37:31 ID:kg/8h/oV7Y

ナーガ「魔王様の性癖については、一度置いておくとして…」

魔王「いや、置いておかなくていいでしょ?完結したでしょう?」

ナーガ「議題のほうへ移りますので静粛に」

魔王「……」

ナーガ「まず前回の件の報告ですが…、東の城下町に住む非リア充が爆発しました」

魔王「…、もう少し詳しくお願いします」

ナーガ「東の城下町に住む未婚の成人男性が消失しました」

トラウィス「ことごとく男性器を失ったってことですか…」

サキュバス「しょうもなー…」

ナーガ「スライムテンガの販売は中止され、元勇者の商人はテロリストとして指名手配され、目下逃走中とのことです」

キマイラ「ぶい」ドヤッ

サキュバス「んー。もう少し時期を見てれば人間達に大ダメージを与えれたんじゃないの?これ」

魔王「かも知れませんが。やはりスライムを戦争の道具とするのは、人道に反しますからね」

サキュバス「人の道なんて一歩たりとも歩んだことないけどねー」

キマイラ「道具にはしなくても駒にはしてるわけだしねー」

魔王「まあ、否定はできませんが…、いえ、戦争の話となると重たくなりそうなのでやめましょう。次の議題を」

トラウィス(え?重たい話をする場ではないんですか?ここ?)


42: 名無しさん@読者の声:2012/6/24(日) 02:39:48 ID:Ko9naY04kc

ナーガ「では次の議題を。北の魔城が陥落しました」


魔王「北の魔城というと…」

サキュバス「メドゥーサちゃんのとこね…」

ナーガ「そして復興しました」

魔王「ええ?」

サキュバス「展開早っ!?」

ナーガ「眷族からの情報によりますと、勇者によって攻め落とされたそうで、その間メドゥーサは化粧台の前で石化していたそうです」

魔王「ひょっとして、前回からずっと?」

ナーガ「そのようですね。見た目にはメドゥーサには見えませんし、美少女ですので、ただの石像と思ったか、石にされた人間の美少女と思ったのか、勇者は石化していた彼女に何をすることもなく、メドゥーサの従者のゴーレムを城主として打ち倒したとのことですね」

キマイラ「第一部、陥落篇――完。第二部、復興篇」

ナーガ「妙なナレーションを入れないで下さい。その後勇者によって陥落されたと噂をきいてやってきた人間たちに、我が物顔で城を占拠されていましたが、数日もしないうちに、石化の解けたメドゥーサによって、石像の群れとされ、瓦礫の山とされ、城壁の一部とされましたとさ」

キマイラ「第二部、復興篇――完」


43: 名無しさん@読者の声:2012/6/24(日) 02:42:17 ID:QB7x06Eq1Y

ナーガ「…、復興の方はまだ済んではいないようでして、城内の整頓や、魔物の招集などに忙しいようで、それ故に今回も欠席となったようですね」

魔王「はぁ。とりあえずゴーレム等の無機物系の魔物を派遣するとしましょうか」

ナーガ「かしこまりました。手筈を整えておきます」

魔王「それと、スライムの件に関するキマイラさんへの臨時賞与ですが…、何か希望はありますか?」

キマイラ「んーと、サキュバスさんとこの城の娘たちと合コンしたいです」

魔王「……」

ナーガ「…とのことですが?」

サキュバス「え、絶対嫌なんですけど。て言うかアンタ性別ないじゃん」

キマイラ「そうなんだけど、ほら、性別はなくとも触手はあるから…?」ジュルジュル

サキュバス「死ねばいいと思う。て言うかさ」

魔王「…?」

サキュバス「死ねばいいと思う」

キマイラ「二回言われた。全く感情のこもってない顔で二回言われた…。悔しい…けど感じちゃう」ジュルジュルビクンビクン

サキュバス「汚なっ!触手から何か出すなっ!!マジで死ねっ!!」


44: 名無しさん@読者の声:2012/6/24(日) 02:44:40 ID:sGMORtyNSE

キマイラ「死のうにもアンデッドの遺伝子のせいで死に方がわかりません><」

サキュバス「宇宙に飛ばされて生物と鉱物の中間になって考えるのをやめればいいのに…」

魔王「不死者なんですか…。普通にチート過ぎません?」

ナーガ「ええ、戦闘力だけなら前魔王様を含む全ての魔物より優れているのではないかと」

魔物「それだったら」

サキュバス「こんな情緒不安定が魔王様とか嫌だわ」

ナーガ「というのが下の魔族の共通見解です」

魔王「あー…」

ナーガ「それに以前暴走したことによって、大多数の魔族から嫌われていますし」

魔王「暴走って?」

ナーガ「トラウィスの前の四天王見習いに、サイコガンを馬鹿にされたことがありまして…、70億の針みたくなりました」

魔王「もう少しわかりやすくお願いします」

ナーガ「アーロニーロみたくなりました。そして魔王城に住んでいた前魔王様、私、四天王を除く全ての魔物を取り込みました」

魔王「サイコガンについては極力ふれないようにした方が良さそうですね…」

ナーガ「それが賢明かと」


45: 名無しさん@読者の声:2012/6/24(日) 02:46:51 ID:Ko9naY04kc

魔王「その後は、どうやって鎮圧したんですか?」

サキュバス「珍しく四天王四人そろってたんですよねー。で、ガルーダが迫り来る触手やら肉塊やらを退けて、メドゥーサちゃんが片っ端から石化させて、アタシがエネルギー吸い上げて、何とか落ち着かせたわけですよ。ちなみに当時の見習いは取り込まれてました」

魔王「…四天王総出でやっと落ち着かせれたんだ」

キマイラ「四天王のヒエラルキーが見えましたか?」ドヤッ

ナーガ「そんな事件を起こしたこともありまして、容姿や性格も相まって、彼(?)は魔物の間では大変不人気です。彼の管轄する城には彼以外いないくらい不人気です」

魔王「ええっ!?」

キマイラ「やだなーナーガさん。ちゃんといますよー」

ナーガ「貴方の細胞から生み出した分身がでしょう?実質一人じゃないですか」

キマイラ「まあそうなんですけどね。いいんですよ、僕一人で百万人分だし。不死者だから友達とか部下とか作っても先に死んじゃうし」

魔王「…(キャラのせいでそう感じないけど、さっきからちょいちょい重いなぁ…)」

46: 名無しさん@読者の声:2012/6/24(日) 02:49:20 ID:d/OdC9uiN6

魔王「脱線しましたね。サキュバスさんが拒否されていますし、臨時賞与についてはこちらが考えて何かお贈りしておきますので、どうかそれでお願いしますキマイラさん」

キマイラ「まあ別にいいんですけどねー。何処かの役立たず共と違って四天王として当然のことをしたまでですから」ドヤッ

サキュバス「腹立つこいつ…」

魔王「それと、ガルーダさんにも何か賞与を与えた方が良いのでしょうか?勇者を一人倒してますし」

ナーガ「別に与えなくてよろしいのではないでしょうか?その前に城を落とされてますし」

魔王「…それもそうですね」

サキュバス「それじゃ、今回はこれで終わりかな?」

ナーガ「いいえ、まだあります。勇者についてです」

サキュバス「北の魔城を落とした以外にも何かあるの?」

キマイラ「ところで女勇者なのかなっ!?」wktkジュルジュル

魔王「今回のはまともそうですね」

ナーガ「…それはどうでしょうか。それと男です。あしからず」

キマイラ「ちぇ」シオシオ

魔王「というと?」

47: 名無しさん@読者の声:2012/6/24(日) 02:51:50 ID:Ko9naY04kc

ナーガ「つい二日前のことですね。勇者が誕生日を迎えられたそうです」

魔王「はあ…、おめでとうございます」

ナーガ「私に言われても…。それでですね…、魔法使いに転職されたそうです」

魔王「……」

サキュバス「……」

トラウィス「……」

キマイラ「wwwwww」

ナーガ「えーと、都市伝説をご存知ないですか?」

魔王「いや知ってます。知ってるからこそ絶句してます」

サキュバス「本っ当にまともなのがいないわね…」

キマイラ「えー、僕どういうことかわかんなーいwナーガさんのお口から事細かに説明して欲しいな☆」

ナーガ「……、で、例によって新しい勇者が既に旅立ったとのことです」

魔王「はあ。何と言うかもう…」

ナーガ「お気持ちはお察しします…。とりあえず今回はこんなところですね」

魔王「はあ。では、トラウィスくん以外で何かありますか?」

サキュバス「特にないでーす」

キマイラ「ぼくもー」

トラウィス(´・ω・`)

魔王「それでは、皆さんお疲れさまでした」

キマイラ「お疲れさまでしたー。サキュバスさん飲みに行こーよー」

サキュバス「え、嫌だ。お疲れさまー」

トラウィス「お疲れさまでした……」


48: 名無しさん@読者の声:2012/6/29(金) 17:33:52 ID:oX3J6.0lYA
勇者www
っC
49: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 04:54:40 ID:atjzDgDINc
>>48
Cサンクスなんだぜ
50: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 04:55:58 ID:cG3pS4Wp8I

ナーガ「それでは会議を始めます」

魔王「セリフ取られたっ!?」

ナーガ「色々と突っ込みの入る前に始めさせていただくことにしました」

魔王「そうですか。…そうですね。続けてください」

ナーガ「では、トラウィスが死にました」

イツラコリウキ「……死んでません」

ナーガ「死ねば良かったのに…」

キマイラ「冷www酷wwwwwロリディウムwwwwwwwww」

イツラコリウキ「…酷い」

魔王「え、待って。ひょっとしてトラウィス君なの?雰囲気は似てるけど」

イツラコリウキ「はい。今は第三形態のイツラコリウキです。またの名を『植物殺しの霜』です」

魔王「やっぱり魔王っぽ……くはないかな。格好いいけど中ボスっぽい」

イツラコリウキ「…存じてます」

魔王「で、何で第三形態になっているの?」

イツラコリウキ「う……」

ナーガ「魔王様が説明を求めていますよ?」

イツラコリウキ「あの、えーと、そのぅ…」


51: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 04:57:30 ID:xvTN/zEc6M

魔王「なんか言い淀んでいるけど、ナーガさんは事情を知ってるの?」

ナーガ「ええ。眷族を通して情報を得ています。が、本人の口から聞いた方が良いでしょう」

魔王「はあ。元トラウィス君なんでなの?」

イツラコリウキ「……はい。実は、先日同期の魔族と同窓会のようなものがありまして…」

魔王「はあ」

サキュバス「うわー、同窓会とか懐かしいわー」

キマイラ「左に同じww」

魔王「お二方は同窓会とかされないんですか?」

サキュバス「皆死んじゃったからねぇ」

キマイラ「あいつらは俺の中で生き続けているさw」キリッ

サキュバス「いや、アンタは取り込んだからでしょうに…」

キマイラ「そう、比喩でなくwww」

魔王「………」

イツラコリウキ「…続けても良いでしょうか?」

魔王「ああ、はい。どうぞ」


52: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 04:59:00 ID:vFXUUaCzN6

イツラコリウキ「ええと、それでですね。良い感じにお酒が入ったところで、皆に持て囃されまして」

ナーガ「………」

魔王「と言うと?」

イツラコリウキ「一応、四天王見習いというと同期の中では出世頭なんですよ」

魔王「ふむ」

イツラコリウキ「それで、誉められたり、持て囃されたり、囃し立てられたりしてるうちに、何故だか僕が太陽にリベンジする方向に話が進んでまして…」

魔王「本当に何でだよっ!?」

ナーガ「………」

イツラコリウキ「それで、酔ってた勢いもあって、ケツアルクアトルと化して太陽に挑んだのですが、返り討ちにあってご覧の有り様です」

魔王「凄いんだか、情けないんだか…」

キマイラ「mg(^Д^)プギャーwwwwww」

サキュバス(…うるせぇ)

ナーガ「……」


53: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 05:15:07 ID:5ay/nXG8UA

ナーガ「それで、どうします魔王様?元トラウィスカルパンテクートリの処分は?」

魔王「んー。業務に差し支えのある過失だからね…。とりあえず減給かな。半年くらい」

ナーガ「…解りました。元トラウィスカルパンテクートリは半年間の減給と処します」

イツラコリウキ「…御意に」

キマイラ「ざまぁwww」

ナーガ「並びに、キマイラを3ヶ月間の減給、臨時賞与の取り消しとします」

キマイラ「ちょwwとばっちりwww」

魔王「何でまた?」

ナーガ「私の眷族もその同窓会に参加していたのですよ」

イツラコリウキ「うぇ…」

キマイラ「……w」

ナーガ「そこからの情報によると、先陣きって元トラウィスカルパンテクートリをおだてていたのは、右手がサイコガンの見たことのない魔族だったそうです」

魔王「……」

イツラコリウキ「……」

サキュバス「後輩の同窓会に参加するとか…」

キマイラ「そんな目でこっち見んなしwww」


54: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 05:18:07 ID:atjzDgDINc

ナーガ「異論ありませんねキマイラ?」

キマイラ「異論もダブロンもございませんwwwww」

ナーガ「……」

魔王「それじゃあ、次の議題は?」

ナーガ「あ、いえ、今回はこれだけです。勇者は特に進展ありません」

魔王「そうですか…」

サキュバス「一段落したところで聴きたいんだけど、ナーガさんはなんで機嫌悪そうにしてるの?」

キマイラ「まさか…、おにゃの子の日?www何百年も生きててwwwww」

ナーガ「…3ヶ月じゃ足りないようですね」

キマイラ「さーせんしたwww」

サキュバス「んで、何に機嫌悪くしてるの?キマイラの存在以外で」

キマイラ「生きててさーせんwwwwww」

ナーガ「……例の同窓会に置いて、眷族からの情報ですが…、随分と素敵なあだ名をつけて頂いているようで…」

イツラコリウキ「…!」ビクッ

サキュバス「なになに?まだ何かやらかしてるの?」

ナーガ「他人事ではありませんよ。酔った勢いとは言え、頼まれもしないのにここにいる皆にあだ名をつけていらっしゃいましたものね?」

イツラコリウキ「……」ダラダラ

キマイラ「汗がナイアガラみたくなっとるwwwww」
55: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 05:22:05 ID:cG3pS4Wp8I

魔王「聞いてみたいね」

ナーガ「イツラコリウキ?発言を許可しますよ?」

キマイラ「この場にいない奴からにしようずwww」

サキュバス「じゃあガルーダからいってみようかw」

イツラコリウキ「……脳筋」

キマイラ「安ww直wwwwww」

サキュバス「もうちょっとひねりなさいよ。次、メドゥーサちゃんは?」

イツラコリウキ「あ、メドゥーサさんは特にないです」

サキュバス「と供述してますが、裁判長?」

ナーガ「事実ですね」

キマイラ「つまんねw」

サキュバス「次、んーと、ナーガさんいってみようっ」

イツラコリウキ「え、ええーと、…お局、です。すいませんでした」

サキュバス「プッw」

キマイラ「wwwwwwww」

ナーガ「………」

魔王「…下半身蛇になってますよ」

ナーガ「失礼しました。面と向かって言われると、つい…」

魔王「いえ、だからいつもスカートなんですね」

ナーガ「セクハラですよ」

魔王「すいません」


56: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 05:24:09 ID:hDE98dHwz2

サキュバス「次、魔王様いってみよーう」

キマイラ「wktkwwwww」

イツラコリウキ「すいません。…モブキャラ、です。すいませんでした」

サキュバス「ブフッww」

キマイラ「wwwwwwwwwwww」

魔王「まあ、威厳が無いのは認めますが…」

ナーガ「前魔王様だったら、三人共消し炭になっているところですね」

サキュバス「それだけ親しみ安いってことですよ」

魔王「…(親しみ安い魔王ってのもどうなんだろう?)」

ナーガ「普通に問題ではないかと?」

魔王「ですよねー」

サキュバス「さ、次は一番の問題児、キマイラいってみようか」

キマイラ「自分トリにもっていきやがったw」

ナーガ「聞きたいけど聞きたくないのでしょうね」

サキュバス「静粛に。被告人どうぞ」

イツラコリウキ「…統合失調症と社会不適合者と便所飯です。ごめんなさい」

キマイラ「俺だけ3つwwwwwてか表出ろてめぇwwwwwwwww」

サキュバス「ズバリ過ぎて逆に笑えないわね…」


57: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 05:31:17 ID:U1SoexudYo

キマイラ「じゃあ大トリいこうずww」

サキュバス「どうせスイーツ(笑)とかでしょ?」

イツラコリウキ「…処女ビッチ、です。すいません。ごめんなさい」

サキュバス「……………」

ナーガ「…フッw」

キマイラ「座布団一枚wwwwwwwww」

魔王「あー、えーと、会議も終わってることですし、お疲れ様でしたー」ソソクサ

ナーガ「お疲れ様でした」

サキュバス「イツラコリウキくーん?ちょぉっとお話しがあるんだけどぉー?」

キマイラ「俺漏れもwww」

イツラコリウキ「いや、本当にあのすいませんでしたっ」

サキュバス「いいから面ァ貸しなさい」

キマイラ「そろそろテコ入れしないとですしおすしwwwここらで一人ぐらい減らしとくかwwwwww」

イツラコリウキ「いや、あの、本当に勘弁してください…」

ナーガ「いいのですか?放っておいて?」

魔王「止めれる自信がないので…」

ナーガ「イツラコリウキが抵抗したら、最悪城が壊れますよ?」

魔王「その時は逃げます」

ナーガ「………」
58: 名無しさん@読者の声:2012/7/13(金) 23:10:07 ID:ZjXDVymqKs
祝再開!待ってたよ!

59: 名無しさん@読者の声:2012/7/21(土) 03:48:28 ID:vFXUUaCzN6
>>58
不定期でスマ○コ&サンクス
60: 名無しさん@読者の声:2012/7/21(土) 03:49:30 ID:U1SoexudYo

魔王「空が青いですね…」

ナーガ「…とりあえず号令お願いします。それからそこの二人は正座しなさい」

魔王「それでは会議を始めます。僕も正座した方がいいですか?」

ナーガ「本当に逃げ出すとは思いませんでしたが…、指導者を失う事態を回避出来たので良しとしましょう」

メドゥーサ「ええと、この惨状はいったい…?」

ナーガ「それを今から説明していただくところです」

キマイラ「……」ムス

サキュバス「こんなときに限って無口キャラとか…、まあ気持ちは解らないでもないけどね、惨敗だったし?」

キマイラ「負けてないし…、これからって時にあっちが逃げたんだし…」

魔王「詳しくお聞かせ願えますか?」

キマイラ「……」ムス

ナーガ「無口キャラの時は大抵機嫌が悪いですからね。私がこの言葉を使うのもなんですが、藪をつつくことはないでしょう。サキュバス説明なさい」

サキュバス「はーい」


61: 名無しさん@読者の声:2012/7/21(土) 03:51:14 ID:U1SoexudYo

サキュバス「えーと、前回の会議の後アタシとキマイラで元トラウィスに上下関係について指導してたじゃないですか」

ナーガ「指導…ね」

メドゥーサ「何があったんですか?」

魔王「まあその話は追々ということで…」

サキュバス「で、なんか盛り上がっちゃって、元トラウィスがどこまで耐えれるか色々試してみたんですよ」

魔王「待った。会議の後から起因してるってことは、なんか盛り上がっちゃってで3日も指導を続けたの?」

サキュバス「えへへ」テヘペロ

ナーガ「…続けなさい」

サキュバス「それで、元トラウィスが走馬灯見始めた時に、流石にヤバいかなーって思ったんですけど、その瞬間元トラウィスが白く光り始めちゃいましてー」

魔王「具体的に何をしていたかは聞かないことにします…」

サキュバス「で、光が収まったと思ったら、見るからにパワーアップした出で立ちのトラウィスっぽいのがそこにいて、『我は白のテスカトリポカ。二番目の世界の創世神にして、一番目と三番目の世界の破壊神である』とか言い出した訳ですよ」

魔王「…相変わらず無駄にスケールが大きいね。あの子は…」


62: 名無しさん@読者の声:2012/7/21(土) 03:52:49 ID:W6Vsld8Cqc

サキュバス「まあ第四形態になっても所詮はトラウィスでしょwって、たかをくくっていじm…ゴホン、指導を続けようとしたところ返り討ちにあって、城が半壊して、ちょっと本気出さなきゃ不味いなって思ったところで、元トラウィスは何処かに飛んでいきました」

キマイラ「返り討たれてないし…、小手調べしただけだし…」

ナーガ「結果が伴っていない以上、負け惜しみにしか聞こえませんね」

キマイラ「……」ムス

ナーガ「それで、どうしますか?この二人と元トラウィスの処分は?」

魔王「とりあえず減給ですかね。それと城の修繕費をもって貰うこととします」

メドゥーサ「…そ、そんなことより世界の危機なのでは?」

魔王「そうなんですけどねー。元がトラウィス君だと考慮すると、いまいちやる気に欠けるというか…、彼が神様やるついでに魔王もやってくれるならそれはそれで構わないというか…」

ナーガ「…魔王様は白のテスカトリポカ、元トラウィスカルパンテクートリに10円渡されて、『ジャンプとプレミアムモルツ買ってこい』と言われて素直に従えますか?」

魔王「…んー」

ナーガ「前魔王様のトラウィスの扱いがそれでした」

魔王「それはちょっと嫌だなぁ…」


63: 名無しさん@読者の声:2012/7/21(土) 03:54:23 ID:KdOKMYk4CA

ナーガ「少なくとも、私は彼に傅くつもりはありませんよ」

魔王「戦闘職の皆さんは?」

サキュバス「私は待遇が変わらなければ、誰が魔王でもいいんだけど…、見習いが下剋上しようってんなら決着はつけておきたいわね」

キマイラ「神殺しがいかなるものか篤とご覧にいれよう………」

メドゥーサ「…え?戦闘職って私もですかっ?」

キマイラ「…むしろ筆頭」

メドゥーサ「私は…、皆さんに付き従います。はい」

ナーガ「とのことですが?」

魔王「はぁ…。では、白のテスカトリポカ討伐軍をここに結成します…」

ナーガ「もう少し覇気を持ってお願いします」

サキュバス「ここにきて、ようやくそれらしい展開がきたわね。相手勇者じゃないけど…」

キマイラ「テコ入れ成功…」

メドゥーサ「わ、わー」パチパチパチ


64: 名無しさん@読者の声:2012/7/21(土) 03:55:57 ID:hDE98dHwz2

魔王「それで、その白のテスカトリポカさんは、今は何処にいるのですか?」

ナーガ「眷族からの情報ですと、東の魔城を根城にして、たまたま付近を通りかかった勇者をリンチして再起不能にしたとか」

魔王「……、うん。まあ今はどうでもいいです」

メドゥーサ「なんか勇者の扱いが低くありません…?」

サキュバス「あー、メドゥーサちゃん暫く会議出てなかったもんね…」

魔王「まあその話も追々ということで…、東の魔城というと、トラウィス君のところか。駐留してた魔物たちは?」

ナーガ「恐怖政治により白のテスカトリポカの配下にされたようです」

魔王「となると、攻城戦か…。こちらも有力な魔物を徴兵した方がいいですかね?」

ナーガ「得策ではないかと」

魔王「なんでです?」

ナーガ「…キマイラがいますので」

キマイラ「フレンドリーファイア上等…」

魔王「敵味方関係なく取り込んじゃうんですね…」

キマイラ「むしろ足手まとい…」


65: 名無しさん@読者の声:2012/7/21(土) 03:58:05 ID:vFXUUaCzN6

ナーガ「その変わりというのも何ですが、キマイラがいれば敵の雑兵も、ものの数に入らないという訳です」

魔王「明確に敵でもないのですけどね…」

キマイラ「今度は加減する気はない…」

サキュバス「更に嫌われることになるんでしょーね…」

魔王「……、僕も留守番してていいですか?」

ナーガ「駄目に決まっているでしょう」

魔王「デスヨネー」

メドゥーサ「あ、あの、ところでガルーダさんは?」

ナーガ「いまだ消息不明です」

魔王「この緊急時にもですか…」

サキュバス「もう四天王から外しちゃえば?」

魔王「視野に入れておきます…」

メドゥーサ「完全に出てくるタイミングを逃してしまいましたね…」

ナーガ「それでは、東の魔城へは私、魔王様、サキュバス、キマイラ、メドゥーサの少数精鋭で攻め込むということで宜しいですか?」

サキュバス「異議なーし」

メドゥーサ「わ、私も異議ありません」

キマイラ「…一人でもいいのに」

ナーガ「捨てなさい。安いプライドは」

キマイラ「……」ムス

魔王「はい。では、キマイラさんとサキュバスさんには療養をとってもらって、回復次第攻め込むとしましょう」


66: 名無しさん@読者の声:2012/7/21(土) 04:01:26 ID:CN.9MLvARw

ナーガ「そういうことですので、サキュバス、キマイラ、メドゥーサは暫くの間この城で寝泊まりして頂きます」

サキュバス「え!マジで!?メドゥーサちゃん一緒に寝ようっ!」

キマイラ「………」ジュルジュルジュルッ!?

ナーガ「くれぐれも余計なことをせずに、療養に専念するようにしてくださいね」

メドゥーサ「アハハ…」

魔王「…他に何か言っておくことはありますかね?」

ナーガ「取り急ぐことはないかと」

魔王「では、また夕食時に改めて連携等を煮詰めていきましょうか」

ナーガ「あ、夕食と言えば、狂戦士こと料理長が現在消息不明となっています」

魔王「巻き込まれたましたかね…?」

ナーガ「恐らく、城の崩壊か、キマイラ達の戦闘に巻き込まれたのではないかと…」

魔王「おいし…ゴホン、惜しい人を亡くしましたね」

メドゥーサ「…ご冥福お祈り申し上げます」

ナーガ「魔王城にくる楽しみの一つだったんだけどなー…」

キマイラ「所詮は人間…」

ナーガ「…悔やんでいても仕方ありませんし、とりあえずは一度解散としますか?」

魔王「そうですね。それでは後程」

サキュバス「おつかれさまー」

メドゥーサ「お疲れ様でした」

キマイラ「また後で…」

ナーガ「お疲れ様でした」


67: 名無しさん@読者の声:2012/7/24(火) 09:41:33 ID:cYbHYCPh8g
っC
68: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:44:56 ID:5ay/nXG8UA
>>67サンクス
A⊂こいつはお釣りだ
69: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:45:57 ID:CN.9MLvARw

トラウィス「何ですかこの状況?何で僕縛られてるんです?」

魔王「いや、こっちが聞きたいです…」

メドゥーサ「…何があったんです?」

サキュバス「アンタの仕業?」

キマイラ「違いますけど」

ナーガ「説明しますので、一先ずは号令を」

魔王「はい。それでは会議を始めます」

トラウィス「はじめます…。…ええと僕また何かしましたか?この間の会議の後からの記憶がないのですけど…」

サキュバス「………」

ナーガ「取り敢えずトラウィスカルパンテクートリは黙っていて下さい。まずは皆さんに説明をします」

魔王「お願いします」

ナーガ「東の魔城が崩壊し、白のテスカトリポカは打ち破られ、力を失った白のテスカトリポカは、見ての通り、トラウィスカルパンテクートリとして捕らえられました」

魔王「あれから夕食すら始まっていないのに何が起こったのですか…?」


70: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:50:18 ID:xvTN/zEc6M

ナーガ「前魔王様が所有していたワインセラーはご存知でしょうか?」

魔王「なんかそんなのがあったのは知ってます」

ナーガ「魔王様は呑めない人なのであまり関心はないのでしょうが、ろまね・こんてぃの45年やヴぉーぬ・ろまね・くろ・ぱらんとぅーの85年等が雑然と置かれていたのですよ」

メドゥーサ「…それは凄いんですか?」

ナーガ「全部売り払えば、魔王城があと三つは買えたかと…」

魔王「マジですか…。で、そのワインセラーが?」

ナーガ「察しの通り、白のテスカトリポカによって粉砕されました」

魔王「勿体ない」

メドゥーサ(一言で片付けたっ!?)

サキュバス「それで、そこがなんなの?」

ナーガ「そこを管理というか、我が物顔で私物化していたのが狂戦士だったのですよ」

魔王「そう言えば、差し渡した気がします」


71: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:56:10 ID:LKxh/sR.IA

ナーガ「食に煩い彼ですから、ワインセラーを粉砕され、当然怒り狂ったわけですよ」

キマイラ「…狂戦士だけにね」

ナーガ「………。で、飛び去った白のテスカトリポカを追いかけ、ワインセラーを粉砕したことを問い詰め、フルボッコにしたところ、トラウィスカルパンテクートリの姿に戻ったそうで、何処かで見たことある顔だということで、こうして捕らえて連れ帰って来たというのが、狂戦士から得た情報です」

メドゥーサ「…生きてたんですね、狂戦士さん」

キマイラ「完全に出し抜かれたんですけど…」

魔王「だてに勇者ではないということですね…」

サキュバス「もう狂戦士が四天王で良くない?ガルーダ降ろして」


72: 名無しさん@読者の声:2012/7/25(水) 23:58:48 ID:atjzDgDINc

ナーガ「一応、打診してみましたが、断られました」

魔王「打診したんだ…」

ナーガ「ええ。魔王様のことですから四天王どころか、魔王職を肩代わりして貰おうと考えるのではないかと思いまして」

魔王「読まれてる…」

ナーガ「短くない付き合いですから」

魔王「それで、狂戦士さんは?」

ナーガ「夜の仕込みに向かわれています」

魔王「あくまで料理人ということですか」

メドゥーサ「…ちょっと格好いいですね」

サキュバス「人外魔境過ぎて、私は嫌だなー」

魔王「とりあえず狂戦士さんには、お金が掛かりすぎないような報奨を与えておいて下さい」

ナーガ「かしこまりました」


73: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 00:00:46 ID:xvTN/zEc6M

サキュバス「さて」

ナーガ「そうですね」

キマイラ「待ちくたびれたんですけど…」

メドゥーサ「ええーと…」

魔王「本題の方へ移りますか…」

トラウィス「えっ?」

ナーガ「如何致しますか?魔王様?」

魔王「んー。皆の意見を聞こうと思います」

キマイラ「火炙り」

サキュバス「磔」

キマイラ「吊るす」

サキュバス「刻む」

ナーガ「徐々にいたぶるとまた白のテスカトリポカになる恐れがありますので却下です」

キマイラ「上等なんですけど」

ナーガ「城の修繕費。一括キャッシュで払って頂けるのですか?」

キマイラ「……無理ですけど」

サキュバス「じゃあ打ち首?」

魔王「ええと、メドゥーサさんは?」

メドゥーサ「え、ええーと、…泣くまでくすぐる?」

魔王「…」キュン

サキュバス「可愛いなーもう」


74: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 00:06:28 ID:REVtjlG9dw

ナーガ「今一度ききますが、処分はどうされますか魔王様?」

魔王「んー、本人何したか覚えていないんですよね?」

ナーガ「そのようです。事実は本人にしか知り得ないことですが…」

魔王「それなら減給と降格でいいんじゃないですか?」

サキュバス「えー」

キマイラ「ブーブー」

ナーガ「あなた方にも責任の一端があることを忘れずに」

魔王「トラウィス君は無期の減給と四天王見習い(パシリ)に降格、サキュバスさんとキマイラさんは修繕費とトントンになるまでの減給というとこで、いいですかね?」

ナーガ「弓を引かれたというのに、随分と寛大な処置ですね」

魔王「やっぱり甘いですかね?」

ナーガ「魔王様らしくて良いかと…」

トラウィス「…え?ていうか何で僕減給されて降格されてるんです?」


75: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 00:12:16 ID:CN.9MLvARw

魔王「………、では今回はこれでお開きということで」

トラウィス「いや、あのちょっと…」

ナーガ「そうですね。他に議題もありませんし」

トラウィス「はなしを…」

魔王「お疲れ様でした」

トラウィス「あのっ」

ナーガ「お疲れ様です」

サキュバス「おつかれー。折角だし夕飯はご馳走になっていこうか」

メドゥーサ「いいですね。狂戦士さんも戻ってきましたし」

トラウィス「ちょっ!待ってくださいってば!」

キマイラ「……」

トラウィス「あ、キマイラさんあのこれ」

キマイラ「…次は倒す」

トラウィス「は?いや、せめてこの鎖ほどいていって下さいよ。ちょっとー!」


76: 名無しさん@読者の声:2012/7/26(木) 14:33:45 ID:UgXvs4pgs2
まってたよ(^O^)

CCCC
77: 名無しさん@読者の声:2012/7/27(金) 15:12:35 ID:CN.9MLvARw
CC
78: 名無しさん@読者の声:2012/7/30(月) 03:38:55 ID:cYbHYCPh8g
しえん
79: 名無しさん@読者の声:2012/7/31(火) 16:40:01 ID:.laYBvADLU
トラフィスにも優しくしてあげてー!!

つC
80: 79:2012/7/31(火) 16:41:14 ID:.laYBvADLU
トラウィスだたorz

さらにC
81: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 01:07:11 ID:xdQH2Norag
>>76>>77>>78
サンクス◎
>>79>>80
もはやトラウィスですらないから問題ないんだぜww
82: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 01:08:31 ID:xdQH2Norag

魔王「それでは会議を始めます」

サキュバス「はじめまーす」

キマイラ「プッw始めます」

パシリ「…僕の席が無いのですけど?」

魔王「トラウィ…じゃなかった。パシリ君は立っていて下さい。ナーガさん議題の方を」

パシリ「いや、せめて降格の理由を…」

ナーガ「静粛に」

キマイラ「記憶がないからといって許されるものではないですからね。責任はとりましょうパシリw」

サキュバス「まあほとぼりが冷めるまで素直に立ってなさいよパシリw」

魔王「…キマイラさんが、見た目も言動もまともなのですが、これはどう判断すべきでしょう?」

ナーガ「そういう日もあります」

キマイラ「お望みであれば、いつものような姿形になりますが?」

魔王「いえ結構です。本当に」


83: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 01:12:09 ID:xdQH2Norag

ナーガ「早速ですが、勇者が現れました」

パシリ「はあ」

サキュバス「ふーん」

キマイラ「ほう」

ナーガ「……」

魔王「どうしました?」

ナーガ「いえ、皆の気概が気にかかっただけです」

魔王「まあ気持ちはわかりますけどね」

サキュバス「だってねー」

キマイラ「それで、今度はどこで果てたのですか?」

ナーガ「さあ?」

魔王「あれ?まだリタイアしていないのですか?」

ナーガ「なんとも言えませんね。ただ今度の勇者は民衆からの期待はかなりのものだそうです」

サキュバス「どういうこと?」

ナーガ「概ねの予想はついているのですが、なにぶん情報のみなので少々不確かなのですよ」

魔王「ふむ。詳しくお願いします」


84: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 01:15:35 ID:HyvXl5d/r2

ナーガ「まず先も言った通り、人間社会における新たな勇者への期待は相当なものです」

キマイラ「今度こそまともな勇者なのでしょうかね」

ナーガ「さて?というのも先日、東の魔城が白のテスカトリポカに落とされ、当時の勇者が再起不能にされるという事態が起きましたね」

パシリ「そんなことがあったんですか!?」

魔王「……」

サキュバス「……」

キマイラ「……」

パシリ「…なんですか?視線が痛いのですが?」

ナーガ「…、それで近隣の村や街は当然慌てふためいた訳ですが、そんな中、黒い甲冑に身を包んだ人間が颯爽と東の魔城に乗り込み、白のテスカトリポカを打ち破り、平穏を取り返したという事態が起きました」

魔王「それって…」

85: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 01:19:16 ID:VMmq6fs73w

ナーガ「ええ、颯爽と現れ、突如訪れた災厄を打倒し、颯爽と去っていったその人間を民衆は勇者に違いないと思ったようですね」

サキュバス「間違ってはいないわねー」

キマイラ「確かに」

魔王「それじゃあ、実質勇者は現れていないということですか?」

ナーガ「眷族からの情報と、そこからの憶測ですと、そうなりますね」

魔王「他に勇者に関する情報は?」

ナーガ「特にありませんね」

魔王「その…、狂戦士さん以外の勇者が現れた等の情報も?」

ナーガ「今のところありません」

パシリ「良くわかりませんが、暗黒の時代の幕開けでしょうか?」

ナーガ「…どうでしょう?」
86: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 01:22:21 ID:xdQH2Norag

サキュバス「それで?どうすんの魔王様?」

キマイラ「勇者はいない。と言うか、手の内。人間の領地に攻め込むには好機かと」

魔王「うーん。どうしたものでしょうナーガさん?」

ナーガ「魔王様の意思に付き従いますよ。尤も、得策だとは思いませんが」

魔王「ですよねー」

サキュバス「なんで?」

キマイラ「戦力的にはこちらが圧倒的に有利。加えて狂戦士というジョーカーまであるのにですか?」

魔王「それなんですよねー。ジョーカーが最後まで手札にあると負けるんですよ」

キマイラ「というと?」

ナーガ「キマイラとサキュバス二人がかりでも圧倒された白のテスカトリポカを軽くひねり潰した狂戦士に打ち勝つ算段が立ちますか?」


87: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 01:24:38 ID:.jVqf6/E1I

パシリ「えっ?キマイラさんとサキュバスさん負けたんですか?」

キマイラ「……」イラッ

サキュバス「パシリおまえちょっと狂戦士のとこ行って一番高いワイン貰ってこい」

パシリ「え?は?」

キマイラ「三分以内」

パシリ「行ってきますっ」

魔王「…続けますが、我々のように知性のある魔物は料理を楽しむことが出来ますが、下級の魔物にとっては料理という概念がなく生肉を貪ったり、雑草を食べたりするのが殆どです」

サキュバス「あーね」

魔王「食文化に関しては、人間社会の方が圧倒的に優れているわけですよ?」

キマイラ「それが?」

魔王「それを討ち滅ぼす…とまではいかなくとも衰退させるようなことを、狂戦士さんが是としますかね?」

パシリ「戻りましたぁ!なんか凄い怒られて包丁投げられましたっ!貰えませんでした!!」

サキュバス「ちょっと黙ってて」


88: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 01:27:06 ID:VMmq6fs73w

魔王「まああくまでも可能性の域を出ませんけどね。敵対するとも限りませんし」

ナーガ「敵対しないとも限りません」

サキュバス「敵にしても味方にしても厄介なのね…」

キマイラ「では、今後の動向はどうされるおつもりで?」

魔王「んー。特に考えてないですねー」

キマイラ「そんな…」

魔王「毎日ご飯が美味しい。で、いいじゃないですか安穏としてて」

ナーガ「私は魔王様に付き従います…」

サキュバス「私も別に好きで喧嘩したいわけじゃないしねー。やられたらやり返すけど。魔王様のしたいようにしたらいいんじゃない?」

キマイラ「ですが…、狂戦士は人間だということをお忘れではありませんか?」

魔王「…わかっていますよ」


89: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 01:29:51 ID:G0CPP/xRus

ナーガ「長くても百年といったところでしょうか…?」

魔王「そのぐらいが死期というか時期というか、そうですね。それまでは束の間の、仮初めの平和を享受してても良いじゃないですか」

キマイラ「元勇者といえど所詮は人間、それをお忘れでないなら私から言うことはありません」

サキュバス「話が重ーいっ」

魔王「かい摘まむと、元勇者の狂戦士がおっかないので、彼が生きている間は大人しくしておこうということで、皆さんよろしいでしょうか?」

ナーガ「些か実も蓋もないと思いますが…」

サキュバス「意義なーし」

キマイラ「異論なし」

パシリ「よくわからなかったので、もう一度説め」

魔王「では今回の会議はこれにて終わります。また何かあったら招集しますので、お疲れさまでしたー」

ナーガ「お疲れ様です」

サキュバス「おつかれー」

キマイラ「乙でした」

パシリ「(´・ω・`)」


90: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 01:35:14 ID:HuGel/RFCA
もう少し狂戦士も可愛がって(信頼して)あげてくださいww

っC
91: 名無しさん@読者の声:2012/8/3(金) 08:38:33 ID:lPwmwzxc4s
トラウィス君改めパシリ君は相変わらず気の毒WWW

次の議題楽しみにしてますC
92: 名無しさん@読者の声:2012/8/6(月) 15:33:26 ID:yivcBW9b96
紫煙
93: 名無しさん@読者の声:2012/8/10(金) 01:55:11 ID:D44hDwcqZc
>>90期待には応えられそうにないですw
>>91名前変えてやっとキャラが落ち着いた気がすw
>>92dクス
94: 名無しさん@読者の声:2012/8/10(金) 01:56:18 ID:xdQH2Norag

サキュバス「暇ねー」

メドゥーサ「そうですねー」

キマイラ「パシリ、ジュース買ってこいwwwwww」

パシリ「こちらに用意してありますっ」

サキュバス「板についてきたわねー」

メドゥーサ「そうですねー」

魔王「…遅くなりました」

ナーガ「酷い倦怠感ですね…」

サキュバス「仕方ないじゃないですかー。狂戦士が生きているうちは人間と小競り合いしか出来ないですしー」

メドゥーサ「新しい勇者も現れませんしね」

魔王「状況が変わりましたのでご安心を…。それでは会議を始めます」

サキュバス「何かあったの?」

パシリ「ようやく新しい勇者でも現れたんですか?」

ナーガ「違います」

魔王「そちらの方が随分とましという話です…」


95: 名無しさん@読者の声:2012/8/10(金) 01:58:16 ID:D44hDwcqZc

キマイラ「何ぞ?wwwwwwwww」

メドゥーサ「なんだか穏やかじゃないですね…」

魔王「狂戦士さんについてですが、先日食事中に食についての雑談をしていたのですよ」

メドゥーサ「はあ」

サキュバス「それで?」

魔王「で、過去に食べた珍しい食材について話していたところ、どうも彼は過去に不死鳥の血肉、人魚の血肉、エリクサー、アムリタ等を食されていたようでして…」

サキュバス「上二つはわかるけど…」

パシリ「エリクサーって…」

キマイラ「HPMP回復?wwwwwwwww」

ナーガ「キマイラの言ったのは、市販されてるまがい物ですね。本来のエリクサーは錬金術によって作られる不死を与える霊薬です。そしてアムリタとは不死を与えるとされる神の飲み物ですね」


96: 名無しさん@読者の声:2012/8/10(金) 02:00:23 ID:WrIhIAkPho

メドゥーサ「ということは…?」

魔王「ええ。彼は不老不死ということになります…」

キマイラ「チートすぐるwwwwwwwwwwww」

サキュバス「詰んでないアタシら?チェスでいうチェックメイトにはまってない?」

ナーガ「いえ、不老不死とは言いますが、不死鳥と人魚の血肉、エリクサー、アムリタの効能を調べたところ、確かに死ぬことはないのですが、殺されることは可能なのです」

キマイラ「日本語でおKwwwwwwwwwwww」

サキュバス「どゆこと?」

ナーガ「ベニクラゲという生き物をご存知でしょうか?」

キマイラ「知らねwwwwwwwwwww」

パシリ「なんです突然?」

ナーガ「不老不死とされている生き物です」

メドゥーサ「そんなクラゲがいるんですか?」


97: 名無しさん@読者の声:2012/8/10(金) 02:02:24 ID:D44hDwcqZc

ナーガ「厳密には不老でも不死でもないのですがね。ポリプ期への退行を可能とする性質を持つクラゲなのですよ」

キマイラ「だから日本語でおKwwwwwwwwwwwwwww」

ナーガ「……、分かりやすく言うならある程度成長したところで、幼少期へと若返ることが出来る性質を持っているということです」

キマイラ「そう言えば俺もそんな性質持ってた気がすwwwwwwwwwwww」

ナーガ「とは言え、ガチで不死者のキマイラと違い、ベニクラゲは若返ることが出来るというだけで、実際には老いますし、他の生き物に食べられる等して死ぬこともあります」

メドゥーサ「それが…」

ナーガ「ええ、察しの通り、狂戦士の食した物の効能はその性質に似たものを得ることです。もっとも、ベニクラゲのような悠長なものではなく、摂取したその日からおおよそ1日置きに老いと若返りを繰り返しているのだと推測されますが…」


98: 名無しさん@読者の声:2012/8/10(金) 02:04:47 ID:RgdQLquCEU

サキュバス「じゃあ殺せば殺せるってこと?」

ナーガ「そうなのですが、そう簡単な話でもありません。狂戦士のそれは完全にオーバードースですからね。彼の場合は1日置きどころか、0コンマで老いと若返りを繰り返しているのですよ」

パシリ「つまり?」

ナーガ「細胞が常に復元され続けている状態にあるため、大剣で胴体を切断したところで、刃が通り終えた頃には治癒が終えているということです」

サキュバス「オートで細胞レベルの蘇生と回復を繰り返してんのね…。結局殺せないってこと?」

ナーガ「365日、8760時間、525600秒、寸断なく間断なく殺し続ければ或いは殺せるやもしれません」

魔王「あの狂戦士さん相手にですか…」

サキュバス「やっぱり詰んでるじゃん…」

ナーガ「そうとも限りませんよ?」


99: 名無しさん@読者の声:2012/8/10(金) 02:06:35 ID:.jVqf6/E1I

魔王「と言いますと?」

ナーガ「これ以上なく、適した人材がいますので」

サキュバス「あー」

キマイラ「にゃるほどwwwwww」

パシリ「え?僕っ!?」

魔王「違います」

メドゥーサ「………えっ!?私ですかっ!?」

ナーガ「他にいますか?」

サキュバス「能力だけを見たら暗殺謀殺はエキスパートだもんね」

メドゥーサ「無理っ!無理ですよっ!?そもそも狂戦士さんを殺すんですかっ!?」

魔王「あまり気乗りはしないんですけどねー。やっぱり厳しいとは思いますし。狂戦士さんの思惑は聞けてないですし…」

メドゥーサ「だったら…」

魔王「だから、殺せたらラッキーくらいのノリで一つお願いします」

メドゥーサ「えええええええっ!?」


100: 名無しさん@読者の声:2012/8/10(金) 02:08:24 ID:HyvXl5d/r2

ナーガ「手筈はどういたします?」

魔王「メドゥーサさんに『見て』もらって、石化したところを粉々にしてコンクリートに埋め込んでしまいましょう。そこから蘇生するようでしたらまた考えましょう」

メドゥーサ「…本当にやるんですかぁ」

サキュバス「諦めなさいな。誰かがやらなければいけなくて、メドゥーサちゃんしか出来ないのだから」

メドゥーサ「うぅ…、わかりました…」

魔王「じゃ、早速行ってきてください」

メドゥーサ「今からですかっ!?」

魔王「善は急げです。それとキマイラさん付き添ってあげてください」

キマイラ「ちょwwwwww何故?wwwwwwwwwww」

魔王「今後の作戦においてもメドゥーサさんがキーマンになると思うので、何かあったさいの弾除けです」

キマイラ「扱い酷すwwwwwwwwだが把握したwwwwwwww」

パシリ(なんか今回魔王様が魔王っぽい…)

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名前:
sage:


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うpろだ
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