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魔王「それでは会議を始めます」
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1: 名無しさん@読者の声:2012/6/7(木) 05:35:54 ID:D0cwAPPo0U

魔王「えーと、はじめまして四天王の皆さん。それでは、一人足りていませんが時間なので会議を始めます」

サキュバス「はーい。しっつもーん。あんた誰ですかー?」

魔王「前魔王が死去された為に、新しく即位した魔王です。以後お見知りおきを」

サキュバス「えっ?魔王様死んぢゃったの?この前攻め込んできたっていう勇者に討たれたとか?」

魔王「えーと、その件に関しましては秘書のナーガさんから」

ナーガ「どうも、皆さんには何度か会ってますので、改めて挨拶する必要もなさそうですが、ナーガです。正式には1000のナーガを統べるカドゥルーなのですが、そう呼ばれると照れますのでナーガで結構です」

サキュバス「知ってまーす」

ナーガ「で、前魔王様ですが、検分するに、どうやら酔っぱらってトイレで運悪く仰向けに寝てしまい、吐瀉物を器官に詰まらせて亡くなられてしまったようです」

サキュバス「弱っ!?魔王様弱っ!!情なっ!!」

魔王「そこにタイミング悪く勇者が乗り込んできまして、それを退けた(?)為に僕が魔王に仕立てあげられました」




181: 名無しさん@読者の声:2012/10/28(日) 20:07:52 ID:95lgeecnec
C
182: Cサンクス。予想外に間があいてしまったぜ:2012/10/29(月) 00:43:28 ID:EF3b5DnEJk

魔王「その、第四形態と言うのは…?」

パシリ「何か皆さんリアクションが変ですね?第四形態というのは、僕もよくは知らないんですけどね?伝承であるとかないとかって話なんですけども。なんか凄く強いらしいので、なれるものなら勝っちゃったりするんじゃないですかねー?」

サキュバス「憶測かよっ!」

メドゥーサ「おー」チパチパチパ

サキュバス「…やめて。突っ込みに拍手しないで。何か凄い恥ずかしい」

魔王「…パシリくん、近々お話しがあります」

パシリ「えっ?何ですか?僕また何かやらかしました?」

魔王「そういうことではありませんよ。とりあえず、今回はパシリくんは後方支援役となりそうですね」


183: 名無しさん@読者の声:2012/10/29(月) 00:44:19 ID:gFtlI362hQ

魔王「さて、それでは本命二人いきましょうか。メドゥーサさんはどうでしょう?」

メドゥーサ「私は、奇襲が成功すれば、それで終わります」

サキュバス「まあぶっちゃけ視るだけで済むからね」

メドゥーサ「ええ、ただ有効射程範囲内までの接近をガルーダさん相手に、どう詰めるかが問題になりますけど」

魔王「有効射程範囲というのは?」

メドゥーサ「だいたい顔を認識出来る距離ですね」

魔王「ふむ」

メドゥーサ「ですので、そこに至るより早くに気付かれてしまえば、鏡を用意されて返り討ちにあうと思います」

魔王「奇襲の方法次第という訳ですか」


184: 名無しさん@読者の声:2012/10/29(月) 00:45:12 ID:PshM9LK1Oo

魔王「キマイラさんは、どうでしょう?」

キマイラ「正直なんとも言えねーお」

魔王「とは?」

キマイラ「地の利を活かせば、まず勝てるお。例えば水中に引きずり込むだとかしてお」

サキュバス「ああ、なるほどねぇ。陸地、平地に特化してるからねぇアイツは」

キマイラ「ただまあ、お互いにそれは知ってることだお。だから狙ってそこで戦うことはまず出来ない筈だお」

魔王「では、ガルーダさんが得意とするフィールド、または双方に利がない場所の戦闘ではどうでしょう?」

キマイラ「小細工の効かない奴だから、奴の得意とする開けた平地ってのは、逆に僕には苦手なフィールドなんだお。サキュバス同様空に逃げることになると思うお。イーブンな戦場でも同じことだお。不利になるより先に、勝敗つかずと見たら僕か奴のどちらかが逃げることになるお」


185: 名無しさん@読者の声:2012/10/29(月) 02:00:51 ID:gFtlI362hQ

魔王「しかし、以前キマイラさんが暴走した時には、三人がかりでやっと止めることが出来たとおっしゃっていませんでしたか?」

キマイラ「城の中っていう狭い場所だったのと、三人が止めにかかってたからだお。殺しにかかってこられていたら、僕と三人のうち一人か二人は今ここにいねーお」

魔王「…さりげなく大問題だったんですね」

ナーガ「危うく人間たちに平和がもたらされるところでしたからね」

サキュバス「んで、互いに手の内を大まかに知ってる上に、向こうには勇者もいるから、どうしても出たとこ勝負になりそうね」

キマイラ「味方にいても大して役に立たねー癖に敵にすると途端に厄介な奴だお」

サキュバス「その姿でアンタが言う?」

186: 名無しさん@読者の声:2012/10/29(月) 02:01:49 ID:EF3b5DnEJk

魔王「ふむ、とりあえず今回の会議はここまでとしますか」

サキュバス「中途半端じゃない?」

ナーガ「ここから先は魔王様のお仕事ですからね」

魔王「ええ。まだ定かではありませんが、ガルーダさんが敵に回るのであれば、ロール・プレイに徹する必要はありませんからね」

パシリ「と言うと?」

魔王「…いえ、こちらの話です」

ナーガ「私は何をすれば?」

魔王「ガルーダさんの思惑と、一向の進軍速度と目的地を調べておいて下さい。迅速に。恐らくは東の魔城に向かうでしょうけどもね」

ナーガ「御意に」

サキュバス「アタシらはー?」


187: 名無しさん@読者の声:2012/10/29(月) 02:03:11 ID:V5NCU2kcCg

魔王「一先ずは解散とします。が、二、三日もせずにまた召集をかけますので、いつでも会議に出られる準備はしておいて下さい」

サキュバス「りょーかーい」

キマイラ「承りたろうだお」

ナーガ「パシリ以外は、魔王城に滞在していても構いませんので」

パシリ「…えー」

魔王「パシリくんには東の魔城で仕事がありますので、この後もちょっと残ってくださいね。皆さんお疲れ様でした」

サキュバス「おつかれー。何だか緊迫してきたわねー」

キマイラ「お疲れ様だお。目下の敵が勇者じゃねーのにお」

メドゥーサ「あははは…、お疲れ様でした」


188: 名無しさん@読者の声:2012/11/3(土) 16:01:41 ID:9ZMBJTs0O.
どうしよう…キマイラにDANDAN心惹かれてく

つCCCCCCC
189: 名無しさん@読者の声:2012/11/10(土) 02:16:53 ID:GlzETAUq3E

魔王「それでは会議を始めます」

メドゥーサ「は、はじめまーす…」

サキュバス「あれっ?今回パシリはお休み?」

魔王「ええ、仮にも東の魔城の城主ですから。防衛にあたっていただいています」

サキュバス「なーる」

キマイラ「文字通りに仮の城主でしたものね」ウジャウジャ

魔王「……」

サキュバス「あのさ。喋らないでくれない?視界に入らないでくれない?速やかにご退場願えない?」

キマイラ「何故です?」ウゾウゾ

サキュバス「一言で言うとキモい」

魔王「久しぶりに凄い格好で来ましたね…。夥しい数のムカデが蠢きながら人の形を形成しているとは」

キマイラ「魔を統べる王がこの程度で動じるのもどうかと思いますよ?」モジョモジョ

ナーガ「それについては同意です」

魔王「……」


190: Cサンクス。シリアスパート入ろうと思ったけど失敗したぜww:2012/11/10(土) 02:18:36 ID:dlQNzFl2N6

魔王「それでは、議題の方へいきます。ナーガさんその後は何がどうなりました」

ナーガ「はい。眷族であるナーガラージャを通してガルーダとのコンタクトに成功しました」

サキュバス「おおー、名前持ちの眷族」

魔王「ラージャということは、種族の階級的にはナーガさんの上位にあたるのではないのですか?」

ナーガ「忘れられてそうな設定ですが、私はカドゥルーですから」

魔王「…?」

ナーガ「後でググるかウィキるかして下さい」


191: 名無しさん@読者の声:2012/11/10(土) 02:19:35 ID:sO.j3XTpmo

メドゥーサ「…それで、結局ガルーダさんは勇者側についたんですか?」

ナーガ「いいえ。それ以前に勇者だという認識がなかったようです」

サキュバス「またかよっ」

魔王「全員の想定の上をいきましたね…」

キマイラ「何だと思って付き添っていたのです?」

ナーガ「魔物相手に、やけに友好的というかフレンドリーな人間という程度の認識だったようです」

サキュバス「なんだかなぁ…」

キマイラ「僧侶と魔法使いを引き連れた冒険者ということで、気づかないものですかね?」

ナーガ「それもその筈でして」

魔王「ん?」


192: 名無しさん@読者の声:2012/11/10(土) 02:20:28 ID:CmdQzk9Fwc

ナーガ「ガルーダですが、元勇者である狂戦士と幾度か拳を交えたことがあるそうでして」

サキュバス「へぇー」

ナーガ「ガルーダの中ではいまだに狂戦士と戦っていたようです」

魔王「……」

サキュバス「……」

キマイラ「……」

メドゥーサ「……」

魔王「いや、まあ、しばらく会議に出てなかったどころか、僕は顔を合わせたことすらありませんからねぇ」

ナーガ「ええ、狂戦士のその後と、勇者と魔王様が代わったことに驚いていたそうです」

サキュバス「暢気すぎるだろ…」

キマイラ「先代魔王は何を思って、彼を四天王に抜擢したんでしょうね…」

ナーガ「狂戦士と真っ向から戦って生き延びている戦闘力じゃないでしょうか?」


193: 名無しさん@読者の声:2012/11/10(土) 02:21:49 ID:GlzETAUq3E

魔王「それで、ガルーダさんと勇者とはどうなったのですか?」

ナーガ「無論、勇者と魔物の四天王ですからね。相容れぬ存在ですから、とはいえ寝食を共にした仲ということで、その場で開戦はせず、ナーガラージャが言うには強敵とかいてトモと呼ぶ別れ方をしたそうです」

サキュバス「なにそれ?」

キマイラ「男の世界、ということですよ…」

サキュバス「わかんないし、性別ないアンタに言われてもピンと来ない」

魔王「その後ガルーダさんは?」

ナーガ「東の魔城へと赴きまして」

キマイラ「本拠地で正々堂々迎え撃とうというわけですか」

サキュバス「ああ、アイツの考えそうなことだわ」

ナーガ「そして、原因東の魔城にて、パシリ第二形態もといケツアルクアトルと交戦中にあります」


194: 名無しさん@読者の声:2012/11/10(土) 02:25:39 ID:GlzETAUq3E
>>193
誤字ったorz
最後の台詞は原因じゃなくて現在な↓

ナーガ「そして、現在東の魔城にて、パシリ第二形態もといケツアルクアトルと交戦中にあります」


195: 名無しさん@読者の声:2012/11/16(金) 01:25:50 ID:M97GWVJjkM
楽しみに待ってます。
つC
196: 名無しさん@読者の声:2012/11/17(土) 22:36:18 ID:ALUchwkIf6
何か書けなくなったので、しばしお休みさせていただきます。
197: 名無しさん@読者の声:2012/12/22(土) 00:37:22 ID:hEBD84bf2Y
age
198: 名無しさん@読者の声:2012/12/23(日) 00:36:28 ID:hEBD84bf2Y
更新まだかなぁ?
199: 名無しさん@読者の声:2013/1/19(土) 00:40:46 ID:8r8cK3FEdQ

サキュバス「なんでだよっ!」

魔王「…いや、本当になんでですか?」

ナーガ「別の眷族からの情報並びにそこからの推察ですが、おそらく行き違いが原因かと」

魔王「行き違い?」

ナーガ「ガルーダとしては、一度攻め落とされて復興したとは露知らず、従者のコカトリスは居らず、城を下っぱに乗っ取られたと思ったのでしょう」

サキュバス「下克上されたと思ってるのね…」

ナーガ「そしてパシリは、前回の会議の後、魔王様に唆されたこともありまして、勇者に寝返ったと思っているガルーダをノリノリで迎え撃とうとしたというわけです」

魔王「失策でした」

キマイラ「何を唆したのですか?」


200: 名無しさん@読者の声:2013/1/19(土) 00:41:41 ID:8rLrNdzDSE

魔王「シンプルに、ガルーダさんを亡きものにすれば名実ともに四天王ですよ、と」

サキュバス「あちゃー」

メドゥーサ「あ、あの何か東の空が…」

魔王「…?」

サキュバス「あの光って…」

キマイラ「どうやら、パシリが敗北したようですね」

魔王「ということは」

キマイラ「ええ、テスカトリポカと化したようですね」

サキュバス「とことん引っ掻き回してくれるわね」

ナーガ「どういたしますか?魔王様?」


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