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変態女と苦悩男と天然幼と真面目友2
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1: :2012/8/28(火) 13:41:09 ID:TJpqaaoXyE
【プロローグ】

暑い・・・

ワイシャツを指でつまみパタパタと扇いで体に風を送り込み火照った体を冷まそうとする
クーラーの聞いた教室から一転、廊下は地獄かと錯覚するような暑さだ

級友達はそれなり休みを満喫したようで、肌の色も小麦色なのがちらほら見えた

さて、俺は今どこに向かってるかと言われれば、生徒会室である
理由はもちろん、呼び出しをくらったからだ
別に何も悪いことはしていないが、半ば自主的に生徒会室へは足を運んでいる

男「・・・暑いな」

独り言のように紡がれたそれは今の心情をそのまま表していた
八月は終わったというのに、太陽は遠慮という言葉を知らないらしい
クーラーが効いている事を願い、俺は生徒会室の戸に手を掛けた

二学期が…始まる


2: :2012/8/28(火) 13:45:18 ID:4lCRqu7Hkw
生徒会室

男「ういーす」

副会長「お、来たか」

男「来たか、じゃねーよ。呼び出しやがって」

副会長「しょうがないだろ。呼び出したのは俺じゃない」

男「・・・まあな」

副会長「ま、ゆっくりしてけよ」

男「そうさせてもらう」

書記「おはよう…ございます」

男「おはよう、書記」

男「そういや、他の連中は?」

副会長「庶務と会計は飲み物の買い出し。会長は文化祭の原案作成。俺達は留守番だ」

男「ふーん。ご苦労なこった」

副会長「まあ、留守番というよりは子守りだな。まるで手のかからない」

書記「・・・」
3: :2012/8/28(火) 13:49:50 ID:TJpqaaoXyE
ガラガラ

庶務「ただいまっすー、うひー、暑いー」

会計「そんなところでへたりこまないの」

庶務「あ、すんません」

会計「あら、男もう来てたの?」

男「時間にうるさい知り合いがいるんでね」

庶務「相変わらずアツアツっすねー」

男「・・・もぐぞ?」

庶務「どこを!?」

副会長「いいから、早く飲み物を寄越せ」

会計「はいはい、せっかちなんだから…」

庶務「男さんはコーラでいいっすよね?」

男「こういうときだけ気がきくな」

庶務「こういうときだけ!?」

会計「はい、書記はいつもどおりに果汁100のりんごジュースね」

書記「はい…ありがとう…ございます」
4: :2012/8/28(火) 13:55:05 ID:4lCRqu7Hkw
ガラガラ

女「皆!!待たせたな!!」

会計「お帰りなさい。どうでした?」

女「うむ。時間はかかったが、なんとか文化祭出店の制限をある程度は解除出来た」

庶務「お、じゃあ喫茶店とかありですか?」

女「常識の範囲内でだがな」

副会長「まあ、さすがに暴力沙汰になることはないとは思うんだがな…」

女「まあ、これから話し合っていこう。各クラスの出店を聞かない事にはどうにも出来ないからな」

女「では、会議を始めよう」
5: :2012/8/28(火) 14:01:46 ID:TJpqaaoXyE
女「さて、ここまで話した中で何か質問は?」

会計「はい。今年は他校からの生徒に対する取り締まりはどうしますか?」

庶務「取り締まりって…」

女「言い方は悪いがな…事実そう呼ばれてもおかしくはないのだよ。庶務」

庶務「そんなに厳しいんすか?」

男「逆だよ。庶務」

庶務「へ?」

副会長「ぬるすぎるんだ。風紀が」

庶務「・・・マジすか?」

副会長「じゃなきゃなんで俺が生徒会副会長なんかやってんだよ」

庶務「会長の推薦だからじゃないんですか?」

女「それもあるが、生徒会の役職に就く場合、まずは風紀委員会に報告をしなければならない」

女「風紀委員会が風紀を乱すと判断した場合、生徒会の役職には就けんのだ」

庶務「あー、そういやなんかいかつそうな人達の前に行ったっけ…」

副会長「そいつらが風紀委員だ」
6: :2012/8/28(火) 14:18:38 ID:V9s2qbYObw
庶務「でも、あんないかつそうなら、逆に厳しいんじゃ?」

副会長「んー、まあ、あれだ。風紀委員会のメンバーは全員世話好きというか、人情家というか」

男「お世辞にも、風紀には向いてないって感じの性格ばっかりの奴らってこと」

庶務「へぇ〜」

女「だが、この学校を良くしたいと思う気持ちは私以上にあるんだ、あまり悪くは思わないでくれ」

庶務「いや、悪くは思ってないですよ?」

女「ならいいんだ…ふむ、時間が余ったな」

庶務「・・・」チラッ

会計「・・・」コクッ

庶務「あ、自分は家の事情で帰らせてもらいます」

会計「私は塾です」

女「そうか?気をつけてな」

庶&会「さようならー」
7: :2012/8/28(火) 14:22:49 ID:QoV99feevk
男「あれ?確かこの時間は庶務の家は誰もいなかったような…」

女「会計…塾に通ってるなど聞いてはいないのだが…まあいいか」

男「いいのかよ」

女「お前たちは?」

副会長「石像かなんかだと思ってくれて構わないぜ」

書記「同じく…」

女「そうか」

女「ふむ…ようやくお前をここに呼び出した本当の用件を伝えられるな」

男「全くだ。呼び出された挙げ句、会議に参加しなきゃならんとか、どこの罰ゲームだよ」

女「私はそれでも構わないのだがな」
8: 名無しさん@読者の声:2012/8/28(火) 14:29:26 ID:3nNf90lwJg
どぅふふwwwww楽しみにしてたでござるよwww
さっそくC円
9: :2012/8/28(火) 14:33:17 ID:V9s2qbYObw
男「で?用件ってのは?」

そこまで言ったとき、俺は天井を見ていた…否、向かされていた
視線を少し下にするとそこには嬉しそうに微笑む女の顔がある。女に押し倒されたと能が判断するのにあまり時間はかからなかった

女「随分と余裕だな?」

女がワイシャツのボタンに手をかけながら面白そうに聞いてくる

男「そりゃあ…こんなことをほぼ毎日されてればなぁ…」

慣れとは恐ろしい物だ
そう思いながら視線を周りに投げると、戸棚を背もたれにし、腕を組ながらこちらを見る副会長と目があった。その目が冷やかしと同情の色をしていたのは言うまでもない

女「なあ、いい加減こちらを向いてくれないか?」

女の声に渋々ながら顔を戻す
そこには前を完璧に開いてある意味全裸より色気を放つ女の姿があった

男「なあ、まさか学校でか?」

後に迫る危険を予想し、先手を打つ

女「・・・ふむ」

女は何かを考える素振りを見せると、ボタンを閉め始めた
10: :2012/8/28(火) 14:39:48 ID:V9s2qbYObw
女「学校でのリアクションと、自宅でのリアクションの違いを確かめたかったが…やはり自宅の方がいいな」

女がボタンを閉め終わり、俺を起こしながら残念そうに言う

男「そりゃそうだろ」

女が学校で大胆になれないのは生徒会長という荷物を背負ってるからである。いくら俺達の関係が公認だからといって、こんなことをしていたら流石にやばいだろう
だから学校では多少は冷静になり、余裕が持てるのである
ふと、視線が気になり書記の方を向く。こら、そんな残念そうな顔をしない

書記「イチャイチャ…終わり…ですか?」

女「すまないな。私にも立場というものがある」

女が書記を慰めながら言うが、生徒会長がこんなことを言うんだから、この学校はある意味終わってると思う
11: :2012/8/28(火) 14:42:31 ID:QoV99feevk
女「さて、そろそろ帰ろうか」

男「そうだな」

書記「はい」

副会長「んじゃ、戸締まりしとくから、三人は先に出ててくれ」

女「すまないな」

副会長「構わねぇよ」

書記「手」

男「ん?」

書記「繋いで…下さい…会長も」

男「了解」

女「わかった」

書記「・・・えへへ」
12: :2012/8/28(火) 14:46:39 ID:V9s2qbYObw
皆様お久しぶりです
1です

調子のり、2スレ目を建ててしまいました。前作同様、身の無い、つまらない話ですが、少しでもお暇を潰していただければ幸いにございます

さて、今回もは地の文を試験的にいれてみましたが、どうでしょうか?
といっても、特定の状況でしかいれないので、読みにくいと思った場合は普通の書き方に戻しますが

ともかく、このスレもよろしくお願い致します
また後程お会いしましょう

>>8

おぅふ、初支援感謝です
13: 名無しさん@読者の声:2012/8/28(火) 16:16:51 ID:gYb/l1VPKE
文章の雰囲気が変わったと思ったら変えてたのか
作者がやりやすい方でいいと思うよ。

14: 名無しさん@読者の声:2012/8/28(火) 16:24:01 ID:ezXADJatZw
  キ

  タ
    ァ
     ァ
     ァ
      ァ
     ァ
     ァ
    ァ
   ァ
   ァ
    ァ
    ァ
 ヽ\  //
   ∧∧ 。
  ゚ (゚∀゚)っ ゚
   (っノ
    `J

支援(`・ω・´)
15: :2012/8/28(火) 17:47:09 ID:IMc0N1gmSo
>>13

わかりました
では、しばらくこのままでいかせてもらいます

>>14

ちょ、声大きいですって!!支援感謝です


それでは、うすらほんのり投下していきます
16: :2012/8/28(火) 17:51:17 ID:IMc0N1gmSo
副会長「んじゃ、書記と俺はこっち方面だから」

書記「さようなら」

男「気をつけて帰れよー」

男「・・・」

女「どうした?」

男「いや…二学期が始まったんだな…って」

女「そうだな」

男「色々…あったな」

女「まあな」

男「過去なんて、あくまで思い出に過ぎないし、大事なのは今だからな」

女「言うようになったな」

男「どっかの誰かさんのせいだろ」

女「男…」スッ

男「ん…」

女「大丈夫さ。私達なら」

男「ああ」

女「ではな」
17: :2012/8/28(火) 17:56:44 ID:Dch5pfOfDw


男「ただいまー」

母「お、と、こ、くぅぅぅぅぅぅぅん!!」

男「・・・」

母「父君に浮気されちゃったよぉぉ!!うわぁぁん!!」

男「落ち着いて、母さん」

男「何があったの?」

母「ひぐっ、父君がね、一緒に帰ろうっていったのにね、社員の歓迎会があるとかでね、飲み会にいっちゃったの…」

男「母さんも行けばよかったじゃん」

母「それがね!!女の子は駄目だって言うの!!信じられる!?」

男「女・・・の子?」

男「女子禁制なら、構わないんじゃないの?」

母「だって歓迎されり社員ちゃんって女の子なんだよ!?」

男「・・・あー」

母「女の子禁制って、絶対酒に酔わせてエロい事するつもりなんだー!!」
18: :2012/8/28(火) 18:04:15 ID:IMc0N1gmSo
男「父さんに限ってそんな事はないだろ…」

そういった瞬間、母さんは俺を指差しながら

母「甘い!!プリンみたいに甘い!!」

まるでマンガのように決め台詞を吐き捨てた。どうでもいいが、比べられる相手に不満を感じるんだが?

男「どこがだよ…」

母「えっと…それは…」

女「なるほど、つまり同性からみた視点と異性からみた視点は違う。こう仰りたいのですね?お母様」

この場に似合わない涼やかな声
十中八九確信しながらも顔を向けると…まあ、いますよね
居間の入り口に、助っ人参上と言わんばかりに誇らしげに女が立っていた

母「そうなの!!女ちゃんわかってる!!流石私の娘!!」

女はまだ娘ではなく、あくまで義娘になる予定である事を忘れないでいただけたい
19: :2012/8/28(火) 18:10:39 ID:IMc0N1gmSo
女「しかしですね、お母様。私もお父様に限ってはそのような事はありえないと考えています」

母「・・・」

女「私みたいな者がお父様の良さを語ろう等、おこがましくはありますが、お父様は私が知る限りでは間違いなく誠実な男性です。それは長年共に歩まれたお母様が一番よくお分かりになられているかと思います」

母「うん…父君は、かっこよくて、優しくて、頼りになって、時々天然で…いつも私を守ってくれる」

女「そうです。そして、お母様がそうお想いになられてると同時に、お父様もお母様を同じようににお想いになられてると私は信じております」

女「あのお方が、お母様を裏切るような行為をなさるとは、私は思いません」

母「そうだよね…父君は大丈夫だよね」

母「ありがと女ちゃん。少し混乱してたみたい」

女「いえ、私でよければいつでも頼りになさってください。全力を尽くします」

男「これ、完璧に俺は蚊帳の外だな…」
20: :2012/8/28(火) 18:17:39 ID:Dch5pfOfDw
母「男君も、ごめんね?」

男「いいんだよ。家族なんだから」

母「家族といえば…二人はもう済ませたの?」

女「・・・まだです」

男「直球すぎんだろ。もうちょいオブラートに包めよ」

母「孫の問題を遠回しにできますか」

母「女ちゃん、初めては早めに済ませないと、後が辛いからね?」

女「はあ…」

母「二人は相思相愛なんだから、きっと大丈夫よ!!あの日も父君が私を優しく押し倒して…///」

男「長くなりそうだから、とりあえず俺の部屋いくか」

女「ふむ。ならばお邪魔しよう」
21: :2012/8/28(火) 18:24:44 ID:IMc0N1gmSo
男「ていうか、どうやって入ったんだよ」

コップに注いだ麦茶を渡しながら少し強めに問いかける
まあ、こいつには効かないし、どうやってはいったかも知ってるんだが

女「忘れたのか?お前から合鍵をくれたんだぞ?」

そういいながら大事そうに我が家の鍵を抱える
母さんが作ったのを渡したらえらく喜び常備すると言ってたしな

男「合鍵を渡したのは失敗か…?」

そんな憎まれ口を叩きつつ麦茶を一口飲む
冷たい麦茶が体に行き渡る感覚を覚えながら女に問いかける

男「なあ、今年は文化祭とかどうなるんだ?」

女「ん?まあ、例年通りじゃないか?」

俺のベッドに横たわり(枕、布団を引き寄せ)ながら女が答える
例年通りなら特に心配する必要はないか

女「うむ…この香り…やはりこの家にお邪魔したときにはこの香りに限る…」


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