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変態女と苦悩男と天然幼と真面目友2
[8] -25 -50 

1: :2012/8/28(火) 13:41:09 ID:TJpqaaoXyE
【プロローグ】

暑い・・・

ワイシャツを指でつまみパタパタと扇いで体に風を送り込み火照った体を冷まそうとする
クーラーの聞いた教室から一転、廊下は地獄かと錯覚するような暑さだ

級友達はそれなり休みを満喫したようで、肌の色も小麦色なのがちらほら見えた

さて、俺は今どこに向かってるかと言われれば、生徒会室である
理由はもちろん、呼び出しをくらったからだ
別に何も悪いことはしていないが、半ば自主的に生徒会室へは足を運んでいる

男「・・・暑いな」

独り言のように紡がれたそれは今の心情をそのまま表していた
八月は終わったというのに、太陽は遠慮という言葉を知らないらしい
クーラーが効いている事を願い、俺は生徒会室の戸に手を掛けた

二学期が…始まる


701: :2012/11/26(月) 17:48:47 ID:bd.VSVzfCA
帰路

女母「妊娠してなくて良かったわね」

女「ん…うむ」

母「でも、女ちゃん特殊な体質だったのね〜、子沢山じゃない♪」

女母「でも、私は普通だけどね」

女「え?」

女母「誤解しないでね?医師さんも言ってたけど、本当に遺伝とかじゃなく体質的な話なの」

女「・・・」

母「さってと、これから忙しくなるわよー」

女母「全くね」

母「女ちゃん!!ヤるときは必ず避妊しなさい!!」

女「は、はい」

女「って、何が忙しくなるのですか?」

女母&母「気持ちの問題的な?」

女「・・・はあ」
702: :2012/11/26(月) 17:56:47 ID:bd.VSVzfCA
家に向かう帰り道、私達はまるで同い年の学友かのように話し合った

駅前にケーキ屋が出来た話

商店街に食べ放題が出来た話

コンビニの新商品

思えば私はこんな会話をしたことがまるでなかった
男に会うまでは

…こんな時まで男の顔を思い出すなんて、本当に私は男に惚れてるらしい

まるで目の前にいるかのように…

母「あ、男君」

女「!!」

男「女三人よればかしましいって言うけど、あんたら二人でもかしましいな」

女母「女はいつでも甘い物を求めるのよ」

男「そんなもんすかね」
703: :2012/11/26(月) 18:01:39 ID:Ck6no1fVS2
女「何故ここに?」

男「別に、たまたま散歩してたら見つけただけだ」

女「そうか…」

何を期待しているんだ私は

男が私を探すなんて、あるわけがないだろ

母「あ、折角だし今から食べにいかない?コンビニの新商品」

女母「いいわね。すぐいきましょう」

母「というわけで、男君!!女ちゃんを無事家まで送るように。あ、お土産何がいい?」

男「プリン」

母「…おこちゃま」

男「あ?」

母「なんでもないよ♪いってきまーす」
704: :2012/11/26(月) 18:08:15 ID:Ck6no1fVS2
男と二人にされ、沈黙が続く
この時間さえ幸せに感じるなんて、私は真性らしい

男「検査…どうだった?」

女「妊娠はしていない。良かったな」

男「そっか…」

何やら男は言葉を選んでるような、なにかをいいかけているような素振りだった

男「悪い、女。俺嘘ついた」

女「?」

男「俺、お前のこと探しに来たんだよ。検査の結果がどうあれ、あんまり1人で抱え込ませたくないし…俺も力になりたいから」

今こいつはなんと言った?

探しに来た?私を?

女「・・・」

男「女?」

嬉しい!!嬉しい!!
男が!!私を探しに来てくれた!!
705: :2012/11/26(月) 18:30:32 ID:bd.VSVzfCA
女「・・・ふ、そんなに私が恋しかったか?」

男「なんでそうなるんだよ」

男に心配されたのが凄い嬉しくて、つい強がりを言ってしまう。私の悪い癖だ…要改善だな

女「私がそんなことでくじけたりはしないさ。だが、その気持ちはありがたく受け取っておくよ」

男「へいへい」

女「なあ…妊娠してなくて…安心したか?」

男「・・・安心、したかな」

男「でも、ほんのちょっとだけ、悔しい」

女「・・・そうか」

本当にこいつは私を悦ばせる事しか言わない
私の事を何もかも知っているように
私は男に自分の全てを見せても何も恥ずかしい事はないのだが、男はそうさせてくれない

こいつは誰よりも我が儘で、自分勝手で、優しい
706: :2012/11/26(月) 18:34:28 ID:Ck6no1fVS2
男「そいじゃ、お前を家まで送りますかね」

女「ああ、頼む」

手を伸ばして男の手を握る

男もそれに指を絡めてくれて応えてくれた

女「男、今幸せか?」

男「なんだよ、急に」

女「いいから答えろ」

男「そうだな…幸せだよ。お前は?」

女「私はもちろん幸せさ」

お前の幸せが私の幸せなんだからな

愛してるよ。男
707: :2012/11/27(火) 21:41:43 ID:KdRzS59wow
翌日 学校

男「・・・そういや、もうすぐ卒業だな」

友「分かりやす過ぎる導入どうもありがとう」

幼「そっか…もうすぐ卒業か…皆と会えなくなっちゃうのかな?」

友「どうかな…少なくともこの四人は会えそうだけど…」

後輩「友先輩!?まさかその四人って、友先輩と幼先輩と先輩と私ですか!?」

男「お前だけはないから安心しろ」

後輩「私だって先輩の家くらい知ってますし、連絡先だって知ってますからね!!」

幼「えっと…後輩ちゃん。凄く久しぶりな気がするね…」

男「なんやかんやで色々バタバタしてたからな」

後輩「そうですよ!!修学旅行はまだいいとして、男さん!!」

男「なんだよ」

後輩「風の噂で聞きましたが…先輩を抱いたって…本当ですか?」
708: :2012/11/27(火) 21:57:48 ID:l5Pa902z2Y
男「・・・ああ」

後輩「っ!!なんで…」

女「それは私が望んだからだ。後輩」

後輩「先輩…」

女「案ずるな、お前との約束、忘れちゃいないさ」

後輩「そんな約束…どうだっていいです!!」ダッ

男「後輩!!」

女「そっとしといてやってくれ…頼む」

幼「女ちゃん…」

友「そうだね…僕達が後輩に出来る事はないし」

男「・・・」
709: :2012/11/27(火) 23:57:09 ID:OEv/Nma8qg
後輩「・・・はぁ、先輩に怒鳴っちゃった」

後輩「嫌われただろうな…やっぱり」

男「お、こんなところにいたか」

後輩「うわわ!?」

男「どうしたよ?遂に女離れか?」

後輩「っ!!貴方には関係ありません!!」

男「ああ、確かに俺には関係ないな。だが、女が気にしてるし、俺もあいつがあんな風になるのは見たくないからさ」

後輩「知ったような口を!!」

男「今でも女の事が好きなのか?」

後輩「・・・わかりません」

男「・・・」

後輩「わかんないんです。好きは好きなのに、前みたいに全力でぶつかっていけない…先輩にいつものような接し方が出来ないんです」

男「お前の中で女に対する見方が変わって来てるって事か」
710: :2012/11/28(水) 00:02:25 ID:RKYfkzbfdU
後輩「・・・」コクン

男「いつから異変に気づいた?」

後輩「・・・先輩と貴方が寝たって聞いた辺りから」

男「・・・」

後輩「なんで…私はいつもみたいに出来ないんでしょうか」

男「・・・俺から言うことでもないし、寧ろ俺から言ったらお前怒るだろうと思ってたから言わなかったけど、お前は女を神格化しすぎなんだよ」

後輩「・・・」

男「確かに、あいつは1人でなんでも出来るし、多分端から見れば超人って奴なんだろうな」

男「でも、近くにいて、あいつもやっぱりただの人間なんだよ。弱い部分もある」

男「綺麗でなんて、いられないし…」

後輩「・・・」
711: :2012/11/28(水) 00:06:18 ID:RKYfkzbfdU
男「お前と女が交わした約束の内容は俺は知らないけど、きっと体絡みなんだろ?」

男「お前は綺麗なままの女でいてほしかったんだ。違うか?」

後輩「そうかもしれません」

後輩「でも、だからって先輩を幻滅するようなことはしません…」

男「そうだ。お前は一生女を崇拝し続けるだろうな」

男「ただ、今までの崇拝の仕方が間違っていた事に気づいただけだ」

後輩「仕方が…間違っていた」

男「お前は自分の理想を押し付けていただけなんだよ。ありのままの女を見てやってくれ」

後輩「・・・」
712: :2012/11/28(水) 00:12:58 ID:RKYfkzbfdU
後輩「・・・全く、私も丸くなりましたね…貴方に説教されるなんて」

後輩「でも、ありがとうございます。お陰で自分を見つめ直す事ができそうです」

男「良かったな」

後輩「男さんでも役に立つときはありますから」

男「やっぱその方が後輩らしいわ」

後輩「・・・後輩、そうですね」

男「?」

後輩「ご卒業、おめでとうございます。男先輩」

男「!!」

男「え。おま…」

後輩「か、勘違いしないでくださいよ!?今を逃したら二度と言わないから今言ってあげただけなんですから!!」

男「・・・サンキュ」

後輩「っ!!先輩の所に戻ります!!」ダッ

男「もうあんな所にいるよ…」

男「男先輩…か、多分二度と言われないな、ありゃ」

男「俺も戻るか」
713: :2012/11/28(水) 00:16:06 ID:RKYfkzbfdU
皆様こんばんは

1です

とりあえず今時間を巻き戻せるなら、水曜日に終わるとほざいた自分を殴りにいきたい

終わらせる気がまるでありませんね、ええはい

でも、今週中には、頑張って終わらせたい…です

終わる終わる詐欺はしたくないですから…はは

ダイジョウブタブンオワルヨタブン

今日の投下はこれで終了となります

見てくださった方々
ありがとうございました
714: 名無しさん@読者の声:2012/11/28(水) 00:28:49 ID:jQQv9H14xo
壁|ω・`)(…終わりが延びて喜んでるだなんて言えない…)

壁|ミ サッ

壁|つ⌒CCCCC
715: 名無しさん@読者の声:2012/11/28(水) 05:03:45 ID:.qrYyG1Zbc
壁|ω・`)(…延びたことへの謝罪もかねて)

壁|・`) (出産編・子供成長編まで決定だなこりゃ…)

壁|`)(…がんがれ…)

壁|ミ サッ

壁|つ⌒C
716: 名無しさん@読者の声:2012/11/28(水) 10:29:14 ID:Sbys4aIzKQ
壁|ω・`)(…壁から支援が流行ってるのかな?)

壁|・`)(ラストスパートがんがれ…)

壁|ミ サッ

壁|つ⌒C
717: :2012/11/28(水) 17:39:58 ID:9u8vOEqdD6
>>714

壁|ω・`)(…無期延期届なら出せますよ?)

壁|・`)(支援感謝…)

壁|ミ サッ

>>715

壁|ω・`)(…一体何スレ書かせるつもりなんだい?)

壁|・`)(支援は感謝だけど…)

壁|ミ サッ

>>716

壁|ω・`)(…壁支援があるなら壁レス返があってもいいじゃない)

壁|・`)(ラストスパートがんがるよ…)
718: :2012/11/28(水) 17:45:44 ID:9u8vOEqdD6
男「結構本格的に進んできたな、準備」

友「お帰り、どこ行ってたの?」

男「ちょっと体育館覗いて来た」

幼「怒られるよ?」

男「見つかる前に逃げたから多分大丈夫」

友「見つかって捕まって準備手伝わされれば良かったのに」

男「最近お前言い方が露骨になってきたよな」

男「って、あれ?女は?」

友「生徒会の最後の仕事」

男「まあ、思い入れあるからな…」
719: :2012/11/28(水) 17:51:40 ID:9u8vOEqdD6
生徒会室

女「・・・」

女「・・・副会長か」

副会長「バレてんのかよ、てか、いつから気づいた?」

女「この部屋に入った時から」

副会長「それ、つまり最初からって事だよな」

女「前生徒会長を覚えているか?」

副会長「ああ、あののほほんとした奴だろ?唯一俺を生徒会に入れる事に賛成した」

女「ああ…私は前生徒会長から託されて生徒会長に就任した。彼の志を継いだつもりだった…」

女「彼の理想は誰よりも綺麗で、誰よりも現実的だった」

女「私は、彼の意志を継げただろうか…継げたとして、それを後の代に受け継がせる事が出来るだろうか」
720: :2012/11/28(水) 18:00:47 ID:XwlCAHCuzs
副会長「お前はよくやってるよ。側で見てた俺が保証する」

女「そうか…」

副会長「それともあれか?まだしたりない事でもあるのか?」

女「いや、それはない。私は十分過ぎる程に職務を全うしたつもりだ」

副会長「ならいいいじゃねーか。後は若いやつらに任せて、俺達年寄りは隠居ってな」

女「まだそこまで年はとってないが?」

副会長「比喩だよ。わっかんねーかな?」

女「言わんとしていることは、大体理解しているつもりだ」

副会長「あ…そ…」
721: :2012/11/28(水) 19:56:59 ID:qf2Xyjydl2
副会長「大体、過保護じゃないか?そんなに後の代が心配かよ」

女「彼らならよくやってくれると信じてるさ」

副会長「どのみち、後少しで俺達とこの学校の関係は無くなるさ」

女「・・・」

副会長「冷たいような事言うけど、現実なんだよ」

女「わかっているさ」

ガラガラ

副会長「わかってる…か、半分は自分に言い聞かせてたんだけどねぇ」

副会長「お前以上に最高の生徒会長はいないよ」
722: :2012/11/28(水) 20:00:37 ID:MD.Og/oBiw
体育館

男「・・・」

男「・・・」

男「(なげぇ!!)」

男「(この卒業式特有の喋っちゃいけない感。たとえ練習だとわかってても従わざるを得なくなっちまう)」

男「(かといって眠くなるわけもなく…っておい!!あいつ寝てるぞ!!)」

男「(くっ、友や幼と話したいのに二人とも微妙に遠いから話しかけづらい…ていうか、あの二人は隣同士かよこんちくしょう!!)」

司会「続いて、生徒代表の言葉。女さん、お願いします」

女「はい」

男「・・・」
723: :2012/11/28(水) 20:06:13 ID:MD.Og/oBiw
女「・・・本番では恐らく、私が壇上で何かを話すだろう」

女「よって、私からは控える。しかし、練習とはいえ、本番と同じ気持ちでやってほしい」

女「終わります」

男「(やっぱあいつ壇上に上がると様になるよな…)」

男「(でも、いくら女でも本番と同じようにって言ったって直るわけ…)」

男「(全員キチンとしてるーー!?)」

男「(馬鹿な!?さっきまで涎を垂らして寝ていた奴でさえ寝てたのが嘘みたいなお目目ぱっちりだぞ!?)」

男「(なんつーか…こいつは本当に凄い奴だって改めて思うよな…)」
724: :2012/11/28(水) 20:10:42 ID:qf2Xyjydl2
先生「あー、お前ら。お疲れさん。楽にしていいぞ」

先生「まあ、これは練習だから本番は倍くらいかかると思えよ」

先生「で、だ。今週末にはいよいよ卒業式だ」

先生「俺を含める先生方がお前らガキに勉学を教える最後の週でもある」

先生「卒業すんのに今更勉強とか、かったりーよなんて思ってる奴。覚悟しとけよ」

先生「とにかく、先生からの話は以上だ。他に何もないならクラス毎に教室戻れー」
725: :2012/11/29(木) 00:09:42 ID:Jf7QBBD9R6
男「今週末には卒業ね、なんか実感沸かないわ」

女「皆、似たような気持ちだろう」

男「でも、卒業式してから実感するんだろうな」

友「当事者だと、中々わからない事もあるしな」

幼「・・・私、卒業したくないな」

友「幼さん?」

男「まーたお前は中学校の二の舞か?」

幼「・・・」
726: :2012/11/29(木) 00:13:42 ID:Jf7QBBD9R6
幼「皆と離ればなれになっちゃうんだよ?そんなの寂しいよ…」

友「幼さん…」

男「大丈夫だって。幼」

男「俺達はたとえ離ればなれになっても、ずっとずっと今のままさ」

幼「・・・」

男「それに、今ならお前を支えてくれる大事な奴がいるだろ?」

幼「・・・」

友「え?そこで僕に振る?」

友「えっと…僕じゃ役に立たないかもしれないけど…幼さんが寂しくならないように頑張るから…」

友「だから…えっと」

幼「…ありがとう。友君」

友「・・・うん」
727: 1(投下終了):2012/11/29(木) 00:18:27 ID:Jf7QBBD9R6
男「おうおう、見せつけてくれるねぇ」

女「うむ。実に妬くな」

友「君達、たちの悪いチンピラかなんか?」

友「だいたい、君達もいちゃつけばいいじゃないか」

男「残念ながら卒業するまでは無しだ」

幼「え?」

女「昨日、男と誓約を交わした。卒業までは一切手を出さない代わりに、卒業したら好き放題していいと」

男「・・・な?」

友「ああ…そう」

女「だから私ははやる心を抑えつつ、男をどうしようかずっと考えているのさ。そうだな…軽く20はあるか」

男「そんなにあんのかよ!?」

女「当然だ」

幼「やっぱり…二人はお似合いだね」ヒソヒソ

友「誰もこの二人の真似は出来ないだろうね」
728: :2012/11/29(木) 18:13:05 ID:Ou70Vp7aU.
産婦人科

医師「次の方、どうぞ」

ガチャ

男「おいーす」

医師「なんだ。君か」

男「なんだは無いだろ」

医師「何のようかな?一応こちらも職務に勤しんでいるのだが」

男「とか言いながらコーヒーを用意するその手はなんだ」

医師「仕事合間の一服だよ。案外暇でね」

男「職務に勤しんでるんじゃなかったのか」

医師「今はな、君も飲むか?」

男「ああ」
729: :2012/11/29(木) 18:20:28 ID:Ou70Vp7aU.
男「インスタントなのに旨いっていう不思議」

医師「淹れ方ににコツがあるのさ。それで?何の用かな?冷やかしなら警備員を呼ぶんだが」

男「女、特殊な体質なんだってな」

医師「ああ、聞いたの?」

男「まあ…一応」

医師「そっか…」

男「なんか、今更だけど良かったわ…俺の体質に感謝したの初めてかもしれない」

医師「どう解釈するかは人の勝手だから口を挟む必要はないけど、人間含む生物の基本行動は子孫を残す事だから、その点から言えば君は人より劣ってると言えるね」

医師「でも、今回ばかりは君がその体質で良かったよ」
730: :2012/11/29(木) 18:25:23 ID:2f6ATVrpfk
男「やっぱり、俺や女みたいな体質の奴って少ないのか?」

医師「君の場合家系によるものが大きいからなんとも言えないけど、女のは少ないよ。一万人に1人位の確率さ」

男「そんなに…か」

医師「でも、そんなと女と巡り会えた君はこれも運命なんだろうね」

医師「本来なら子沢山に恵まれそうだけど…果たしてどうかな?」

医師「ま、アタシから言えるのはこれぐらい」

男「サンキュ」

医師「もうすぐ卒業だっけか?」

男「ああ」

医師「しっかり責任取んなかったら、アタシがぶっ飛ばしにいくからね」

男「怖いな、そりゃ」
731: :2012/11/29(木) 18:29:06 ID:2f6ATVrpfk
卒業式当日

男「・・・いよいよか」

幼「えぐっ、ずるる…うぇっ、ひっく…」

友「幼さん。水飲む?」

幼「ありがど…どもぐん…ずるる」

男「泣きすぎだろ」

女「だが、これが幼らしさだからな」

友「まあね…ほらほら、涎も出てるじゃない」

幼「うう〜〜〜」

友「(嘗めとりたいなぁ…)」

先生「おーう、お前ら。さっさと準備しやがれー」

先生「・・・頑張れよ」ボソッ
732: :2012/11/29(木) 18:33:02 ID:2f6ATVrpfk
男「(やっぱり流石に本番じゃ誰も寝ないな…つーより、なんか凄く緊張するんだが…)」

男「(あ〜あ、幼の奴顔がぐしゃぐしゃだよ…って友!?殺気周りに向けんな!!)」

司会「続いて、生徒代表の言葉。女さん。お願いします」

女「はい」

男「(・・・来たか)」
733: :2012/11/29(木) 18:44:08 ID:Ou70Vp7aU.
女「三年前、私達はこの学舎で出会い、三年間を過ごしてきた。時間にしてみれば途方もなく長く感じるが、私にとってはあっというまの三年間だった。この中で千差万別、多種多様。様々な学園生活を送って来ただろう」

女「部活に精を出した者。学業に精を出した者。スポーツに精を出した者。行事に精を出した者」

女「私は二年で生徒会に入り、三年生で生徒会長を勤めさせてもらい、この学園の為に力を尽くした」

女「皆、私を支持してくれて、様々な行事や政に協力してもらった」

女「私は本当に感謝している。本当にありがとう」

女「今、私達はこの学園から巣立ち、社会に出ようとしている」

女「社会は苦しく、厳しく、誰もが一度は心を折られてしまうだろう」

女「だが、そんなときには思い出してほしい。共に過ごしたこの時間を、共に泣き、共に笑いあったこの時を」

女「私達は1人ではないことを、離れていても強い絆で結ばれていることを」

女「さよならは言わない。きっとまた出会えるから、だから私はこの言葉を皆に送る」

女「また会おう!!」
734: :2012/11/29(木) 18:52:12 ID:Ou70Vp7aU.
司会「・・・」パチパチ

先生「・・・」パチパチ

生徒「・・・」パチパチ

パチパチパチパチパチパチ

男「全く…最後の最後でかっこつけやがって…」

幼「ぶぇぇぇぇん!!」

友「ちょ!?幼さん!!」

司会「ありがとうございました。」

司会「卒業生が退場します。皆様、拍手でお見送りしてください」
735: :2012/11/29(木) 19:42:01 ID:YvGSKaKD7o
男「この学校ともおさらばか…なんか悲しいな」

幼「ふぇぇぇぇん!!」

友「もうハンカチないんだけど…」

女「友、すまないが幼を送ってやってくれないか?」

友「言われなくても。じゃあ、またね。二人とも」

幼「ま、まだ、まだね〜」

男「呂律が回ってねぇぞ…」

女「・・・」

男「心残りか?」

女「まさか、私はこの学園に甘えすぎていたのだぞ?」

女「ただ…思い出が多すぎる…」

男「ちょっと、着いてきてくれ」

女「?」
736: :2012/11/29(木) 19:56:17 ID:O9oYtu06ZI
公園

女「・・・ここは」

男「そ、俺とお前が出会って、お前が俺に告白した場所」

女「ふふ、あの時のお前のテンパり具合といったら…」

男「しょうがないだろ。あの時は初めてだったんだから」

女「確か、お前は返事は考えると言っていたが…結局返事はもらえなかったな」

男「お前の勢いに圧されたんだよ」

男「・・・でも、もう圧されない」スッ

女「え?・・・っ!?」

男「婚約だから、正式ではないけど…それでも形として残したいしさ…」

男「俺と、結婚してくれますか?」

女「・・・」

男「・・・」

女「・・・はい」
737: :2012/11/29(木) 21:49:38 ID:9T.4e7jXrM
【エピローグ】

学校

先生「はい。では皆?宿題の作文をやって来たかな?」

「「はーい!!」」

先生「はい。それでは少年君から」

少年「はい!!」

少年「ぼくのかぞく」

少年「ぼくのかぞくはさんにんかぞくです」

少年「お父さんとお母さんはとってもなかよしで、いつもニコニコしています」

少年「お母さんはお父さんの事がすごく大好きで、1日5回は抱きついています」

少年「ぼくは、そんなお父さんとお母さんがとっても大好きです!!」

先生「はい、よく読めましたね」
738: :2012/11/29(木) 21:53:12 ID:vjov.GZqPA
少年「せんせい、さようなら」

先生「はい。さようなら」

少年「あ、お母さん!!」

少年「おかあさーん!!」タッ

女「こらこら、あまり走ると転んでしまうぞ」

少年「きょうはね、お父さんとお母さんのおはなしをしたよ」

女「私達の?」

少年「うん。さんにんかぞくでなかよしだって!!」

女「そうか…それを聞いたら男も喜ぶだろうな」

少年「お父さんは?」

女「今日は早番で早く帰ってくるらしい」

少年「やったぁ!!」
739: :2012/11/29(木) 21:58:24 ID:vjov.GZqPA


少年「ただいまー」

男「おー、お帰り。早かったな」

女「お前こそ、一体どうしたんだ?」

男「先方の都合が合わないとかでドタキャン。いい迷惑だよ」

少年「お父さん!!きょうはね、お父さんとお母さんのおはなしをしたよ!!」

男「どんなお話?」

少年「とってもなかよしっておはなし!!」

男「仲良し…まあ、仲良しだな」

少年「えへへ〜」

男「ほら、手洗いうがいをしっかりな」

少年「うん!!」タタター
740: :2012/11/29(木) 22:06:48 ID:9T.4e7jXrM
男「仲良し…ね、まあ曇りなき子供の目からみたらそうなるのか」

女「ならお前はどんな風に映っているのだ?」

男「いつ喰われるか、戦々恐々」

女「・・・私と結婚して、後悔してるか?」

男「ばーか」グイッ

女「んむ!?」

男「後悔なんて、とっくの昔に捨てたよ」

女「ふふ、腹を括ったか」

男「当たり前だ」

少年「なんのおはなししてるのー?」

男「なんでもないよ。先に部屋に戻ってなさい」

少年「はーい」

この小さな幸せを守る
それが今の俺がやるべき事

苦悩なんてしてられない。俺の…いや、俺達の旅路は始まったばかりなのだから


変態女と苦悩男と天然幼と真面目友2

fin
741: :2012/11/29(木) 22:10:01 ID:vjov.GZqPA
皆様こんばんは

1です

はい、というわけで
変態女と苦悩男と天然幼と真面目友2

これにて完結となります

んーと、まあ…終わったからといって、特になんも言うことがありませんし…あるといえば

ここまで見てくださった方々や前作から見続けて下さっている方々には感謝の言葉を並べても足りないくらいです

本当にありがとうございました!!

それでは保管庫依頼してきますノシ
742: 名無しさん@読者の声:2012/11/29(木) 22:15:18 ID:S2cKUGff36
うあああいああああああっああうああああああえあああっっ!!(´;ω;`)
743: 名無しさん@読者の声:2012/11/29(木) 22:24:45 ID:TcxQr27ML2
お疲れ様です(^^ゞ
楽しい話をいつも有難うございます( ̄ー+ ̄)
744: 名無しさん@読者の声:2012/11/30(金) 00:30:02 ID:0fd8NEJ9sQ
友と幼はどうしてるんだろう…
745: 名無しさん@読者の声:2012/11/30(金) 02:53:10 ID:gWo5pRD/ec
お疲れ様でした(^-^)
楽しい作品ありがとうございました(^-^)。
746: 名無しさん@読者の声:2012/11/30(金) 04:54:02 ID:uPw7LDQPE.
>>1
と、>>744がこう仰ってますよ?(ニヤリ

ともあれ、完結乙!
747: :2012/11/30(金) 06:38:00 ID:x4x9i9Nzlc
沢山のお言葉が来てる…

>>742

涙をお拭きなさいつ◇

>>743

こちらこそ、ご回覧いただき感謝です♪

>>744

A.仲睦まじく暮らしています

>>745

そう思っていただければ作者冥利につきます
ご回覧お疲れ様でした

>>746

・・・新婚編は犠牲になったのだ

ご回覧お疲れ様でした♪
748: 名無しさん@読者の声:2012/11/30(金) 09:16:15 ID:qgiF/MRZ3c
今回も素晴らしい作品をありがとうございます!!
また作者の作品を読める日を楽しみにしてます!!
お疲れ様でしたm(__)m
749: :2012/12/1(土) 14:40:33 ID:ovgO5aKipM
>>748

こちらこそ、最後までご回覧いただきありがとうございました!!

感謝してもしたりないくらいです
750: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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