【プロローグ】
暑い・・・
ワイシャツを指でつまみパタパタと扇いで体に風を送り込み火照った体を冷まそうとする
クーラーの聞いた教室から一転、廊下は地獄かと錯覚するような暑さだ
級友達はそれなり休みを満喫したようで、肌の色も小麦色なのがちらほら見えた
さて、俺は今どこに向かってるかと言われれば、生徒会室である
理由はもちろん、呼び出しをくらったからだ
別に何も悪いことはしていないが、半ば自主的に生徒会室へは足を運んでいる
男「・・・暑いな」
独り言のように紡がれたそれは今の心情をそのまま表していた
八月は終わったというのに、太陽は遠慮という言葉を知らないらしい
クーラーが効いている事を願い、俺は生徒会室の戸に手を掛けた
二学期が…始まる
656: 1:2012/11/19(月) 23:08:03 ID:u154Dzic7I
>>655
そうですね…独占欲が強い彼の事ですから何をしでかすか…
あれ?さっちゃんなんてキャラいましたっけ?
ああ!!三丁目のおばちゃんの略ですね!!
・・・捕捉しておきますが、私は食べてもおいしくありませんし、友人からリアルで食ったら腹を壊しそうだと言われました
657: 1:2012/11/19(月) 23:12:40 ID:u154Dzic7I
部屋
男「ただいまー」
幼「お帰り♪」
友「お帰り」
女「中々いいものが揃っていた。お前たちも後で見に行くといい」
友「そうだね、見に行かせてもらうよ」
副会長「そんじゃま、俺は玄関に行ってくる」
会計「私は先生達と明日の事でお話してきますね」
幼「私は自分の部屋に戻ろうかな、友達待たせてるし」
友「途中まで送ってくよ。心配だし」
幼「ありがとう♪」
女「私は会計と共に先生方と打ち合わせをしなくてはならないな」
男「なんだ。暇人なのは俺だけか」
女「そういうことだ。いい子にしてろよ?」
男「小学生かっつの」
バタン
658: 1:2012/11/19(月) 23:21:01 ID:mUCDMF7VaQ
男「さーて、久しぶりの単独行動か」
男「いつもなら寝て過ごすんだが…時間が時間なだけに無闇に寝れんしな」
男「仕方ない。いい子にして待ってるか…いい子ってどうやって待ってるんだ?」
男「とりあえず荷物整理でもしとくか、なんだかんだいって明日にはここを発つしな」
男「・・・そういや、皆は何を持ってきてるんだ?」
男「少しくらいなら見てもばれないよな?」
女「人の持ち物を物色するのはあまり感心しないな」
男「うぉぅ!?いたのか!?」
女「忘れ物をしてな。お前がそんな奴だったとはな」
男「好奇心ってやつだよ」
女「・・・言ってくれれば、荷物くらい見せてやるのに」
男「へ?」
女「なんでもない。荷物を物色したりするなよ」
バタン
659: 1:2012/11/19(月) 23:27:36 ID:u154Dzic7I
男「・・・なんだってんだ一体」
男「まあ、もともと乗り気じゃなかったし…いいか」
ガラガラ
副会長「お、お前だけか」
男「副会長、どうした?」
副会長「ん?玄関で立ってて遅刻した班に説教。寒いったらありゃしねー」
男「はは、ご苦労だな」
副会長「全く、人は便利屋じゃねぇっての」
男「副会長という肩書きを呪え」
副会長「でも…こんな風に職権使えるのも…後1ヶ月もないんだよな」
男「・・・」
副会長「今になって思い出すよ。女が俺を副会長に勧誘しにきた事を」
男「あれか…正直あん時は俺もあまりお前とはお近づきにはなりたくなかった時だからな」
副会長「絶賛不良してたからな…」
660: 1:2012/11/19(月) 23:34:08 ID:u154Dzic7I
副会長「学校がつまんなくて、先公もウザくて、でもその皺寄せが親にきて、お小言をもらって、妹に励まされ、叱咤されて…」
副会長「あのときは自分は落ちこぼれだって本気で思ってたからな…」
副会長「むしゃくしゃして人を殴って、気がついたら不良のトップ張ってて…でも、まだ満たされてなかった」
副会長「そんな時にお前らがやって来て、副会長に推薦とか言われて…正直、こいつは頭がおかしいんじゃないかって思ったな」
男「それに関しては俺も同意するな」
副会長「でも…初めてだったんだよな…上っ面じゃなくて、中身も見てくれて、俺をぶん殴って説教してきた奴なんて」
副会長「こんな奴が会長やるってんなら、案外生徒会も面白いかもしれねーなって…」
661: 1:2012/11/19(月) 23:40:10 ID:u154Dzic7I
副会長「ところがどっこい、いざ蓋を開けてみたらお前にぞっこんのド変態だって事がわかったよ」
男「でも、嫌いじゃないんだろ?」
副会長「まあな、いくら綺麗事並べても、所詮それは理想論にしか過ぎない。理想を現実にする行動が必要なんだって」
副会長「でも、女はそれを完璧にやってのけた。化け物かと思ったよ」
副会長「でも、そんな完璧人間な女が変態だって知って、俺は寧ろ落ち着いたよ」
副会長「こんな変態でも、理想を現実に出来るってな」
男「・・・」
副会長「さってと、思い出話もこれくらいにして…と、そろそろ夕食の時間だし、いこうぜ」
男「ああ」
副会長「・・・男」
男「ん?」
副会長「俺、お前らに出会えて本当に良かったよ」
男「・・・」
662: 1:2012/11/19(月) 23:43:21 ID:mUCDMF7VaQ
皆様こんばんは
1です
まずは男と副会長に一言もの申す
思い出話は老化の証拠だ
今日はかなり短めにしました
それで、明日から金曜日まで個人的理由によりおそらくまともに更新できません。したとしても、過去最低の1レスかもしれないという事態に
楽しみになさっている方々には申し訳ないです
今日の投下はこれで終わりとなります
見てくださった方々
ありがとうございました
663: 名無しさん@読者の声:2012/11/21(水) 22:11:24 ID:.Lm55Anatw
|・)つC
664: 1(壁支援感謝):2012/11/23(金) 16:43:13 ID:5RiZkxhOv2
部屋
女「やはりおかしいだろう」
男「ああ、確かにおかしかったな」
副会長「全くだ。裁判を起こすのも辞さないな」
会計「えっと…皆さん、とりあえずいきなり不満を呟くのは止めた方が…」
男「だってそう思うだろ!?」
女「ああ、夕食に出てきたジンギスカン…あれに使われていた肉の八割は豚肉だった!!」
副会長「本場に来てまで何故紛い物を食べなくちゃならないんだ!!」
男「そうだそうだ!!」
女「私は実に不満だ!!だから男!!お前を抱くぞ!!」
男「そうだそうd…んぎゃーーー」
665: 1:2012/11/23(金) 16:47:04 ID:xhfzhuhFdc
男「さて、読者に会うのも久しぶりだから、前回のあらすじ的な物をやっておくか」
女「うむ。振り返るのも大事だしな」
会計「いや…読者さんは簡単操作でいつでも振り返れる…」
副会長「会計、今のご時世そんな簡単操作さえめんどくさがる奴もいるんだ」
男「ここの1みたいにな」
女「さて、前回のあらすじだが…」
男「友と幼がようやくくっついたな」
女「そして…私とお前も…濃厚にくっついたな…///」
男「いらん誇張をするな」
666: 1:2012/11/23(金) 16:52:10 ID:5RiZkxhOv2
男「そしてなんやかんやあって修学旅行二日目の夜である」
女「大事な部分をなんやかんやでぼかしたな」
男「そして!!明日には我らが故郷である凍京に帰るのだ!!」
副会長「字が違う」
会計「で、でも!!結構色んな事ありましたよね!!そう考えたら札幌を離れるのも名残惜しいかな〜なんて」
副会長「そうだな…確かに名残惜しいかもな」
副会長「せめて本場のジンギスカンを食べたかった!!」
会計「いつまでジンギスカンネタを引っ張るつもりですか!!」
女「せめて修学旅行の内に男と突き合いたかったら!!」
男「未遂までやっただろうが」
女「ヤった!?」ガタッ
男「違う、断じて」
667: 1:2012/11/23(金) 19:31:02 ID:svXBI68Hng
会計「と、とにかく!!明日に備えて早く寝ましょうよ」
副会長「だな…それには賛成」
男「副会長、隣いいか?」
女「会計、隣にいかせてもらうぞ」
会計「あ、はい…どうぞ」
副会長「俺は構わねーが…いいんだな?」
男「何をそんな…」
会計 女 男 副会長
男「・・・まて、この配置はおかしくないか?」
副会長「でもよ、俺の隣って壁だぜ?お前は壁に張り付いて寝るのか?」
男「ぐぐ…そう返されたら何も言えん」
女「会計」
会計「はい?」
女「いい配置だ。よくやった」
会計「は、はあ…」
会計「(配置の事で誉められても…)」
668: 1:2012/11/23(金) 20:41:00 ID:Sw0MpfAOAk
深夜
男「・・・」
男「・・・」
男「・・・寝れん」
男「いつか女が襲いかかってくると思うと…おちおち寝ていられん」
男「おい、副会長。壁際って寒いだろ?代わってやるよ」
副会長「zzz」
男「爆睡してらっしゃるー!!」
男「くっ!会計の位置だと女に隣り合わせになっちまうし…」
女「うーん…」モゾモゾ
男「っ!?…なんだ、寝相か」
男「・・・寝てるだけなら美人なのにな」
女「むぅ!!」ガバッ
男「!?」
女「んふふ〜♪」ギュー
男「寝相かよ…」
男「はあ…まあ、寝てるだけなら大丈夫だろ…」
男「それに…なんか…俺も眠く…zzz」
669: 1:2012/11/23(金) 20:55:25 ID:CT7VV0836g
朝
女「今朝起こった事をありのまま話そう」
女「朝、私は男を抱きしめながら起床したのだ」
女「夢遊病とか無意識とかそんなチャチなものでは断じてない」
女「もっと…恐ろしいものの片鱗を見た気がする…」
男「いや、完璧に寝相だから。それ」
女「ああ…私はついに寝ながら間違いを…」
男「起こしてないからな」
副会長「男、口動かす前に手を動かせ」
会計「布団をしまってないの男さんだけですよ?」
男「へいへい」
副会長「今日のご予定は?」
女「千歳空港に向かう道すがら、班に別れて散策だ。2時には千歳空港に到着していないと駄目らしい」
男「はっはっは、シビアなこって」
女「といっても、この旅館から真っ直ぐ向かえば一時間で着くのだがな」
670: 1:2012/11/23(金) 20:58:22 ID:CT7VV0836g
広間
先生「お前らー、ちゃんと部屋を掃除したか?施設の方にお礼は言ったか?顔洗ったか?歯を磨いたか?トイレ行ったか?宿題やったか?」
先生「お前らも知ってる通り、今日で修学旅行は終わりだ」
先生「班に別れて千歳空港を目指してもらう。遅れた奴はマジで置いてくからそのつもりでな」
先生「んじゃ、朝食食ったら解散な」
671: 1:2012/11/23(金) 23:56:08 ID:iuXlfLsjlI
男「俺達はどうする?」
女「時間に余裕をもって行動したいしな…千歳空港に一直線で向かうぞ」
男「時間大幅に余るぞ」
女「千歳空港付近で稼げばいい」
友「下手に回って時間なくなるよりそっちの方がいいかもね」
幼「えっと…つまり空港まで向かうって事?」
友「そういうこと」
672: 1:2012/11/23(金) 23:59:29 ID:iuXlfLsjlI
男「しかし…修学旅行は色々あったなぁ…」
女「ああ、特に印象に残っているのはお前と過ごした濃厚な夜…」
男「過ごしてねぇから」
幼「が、学校でえっちぃのは駄目だよ!!」
友「幼さん。未遂だからね?」
幼「あ、そうなんだ」
友「ちなみに僕達はいつにする?」
幼「ふ、ふぇぇぇぇ!?」
友「冗談だよ。可愛いなぁ幼さんは」
男「ほぼ本気だったよな…あれ」ヒソヒソ
女「うむ…鬼気迫る様子を感じたぞ」
673: 1(投下終了):2012/11/24(土) 00:03:09 ID:iuXlfLsjlI
幼「女ちゃん。女ちゃん」
女「ん?」
幼「あ、あのさ…初めてって…どんな感じだった?///」
女「そうだな…やはり痛かったな」
幼「ひぃぃ!!」
女「だが、愛する人と繋がれたというのは、とても幸せなものだ」
幼「そうなの?」
女「幼は友の事を愛しているか?」
幼「・・・うん」
女「そうか…なら私からはもうなにも言うまい」
女「お前たちの事は、お前たちが協力して決めていけばいい」
幼「・・・うん」
674: 1:2012/11/24(土) 17:06:44 ID:svXBI68Hng
千歳空港
男「さて、真面目な話をしてるうちに空港に到着してしまったわけだが」
女「今の時刻は11時半、お昼の時間だな」
男「空港に着かなきゃいけないのは2時…つまり」
友「完璧に早く着きすぎた。だね」
幼「え?何か悪いの?」
女「悪くはないが…これからどうするかだ」
幼「空港内を見て回ろうよ。私、空港って初めてだし」
友「そうだね。それがいいと思うよ」
男「相変わらずの即答、おおはやいはや…げふっ!!」
友「ごめん男、腹に虫がついていたからさ」
男「だからって、おもいっきりブローすんな…」
675: 1:2012/11/24(土) 17:09:50 ID:9IAOdG2/VE
友「というわけで、僕は幼さんを連れて空港案内してくるよ」
幼「いってきまーす」
男「おう、いってら」
女「気を付けろよ。拐われないようにな」
男「いや、寧ろ拐う方が心配だわ」
男「さて、二人も行っちまったし…どうするか」
女「私たちも見て回るか?」
男「んー、別に構わないけど、めんどくさいしな…ここは」
男「キングクリムゾン!!」
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