保険医「うわ…、早速いるし…」
男「お邪魔してます」
保険医「始業式なんだし、心機一転して教室行きなさいよ」
男「嫌ですよ。腫れ物扱いされにいくなんて、…て言うか去年も言いましたよね?」
保険医「うん、何かデジャヴュ。つーかさー、まだ履いてんの?」
男「確認します?」
保険医「見せんな」
男「初なねんねじゃあるまいに…」
保険医「おっさんか君は…」
101: 名無しさん@読者の声:2012/12/14(金) 00:11:32 ID:4ZDvLt9C2o
女友「…そこまで言われる筋合いはないと思うんですけど?」
男「そうだね、僕になんか言われたくないだろうね。でも言うよ?女ちゃんさんの善意を迷惑だと思ったことはなかった?自分の為に傷ついてる様を見て、ただ女ちゃんさんはいい子だなと思ってた?自分と関わらなければいいのにと思ったことは?」
女友「…っ」
男「反論があれば聞くよ?」
女友「……」
男「ま、当然そこまでお花畑ではないよね。だから助けられた訳ではないのでしょう?助けた側も助けられた側も傷ついているのだもの。言うほど救われてもいないよね」
102: 名無しさん@読者の声:2012/12/14(金) 00:12:47 ID:9DaI35Nldc
女友「それでもっ」
男「それでも救われたって?悪いけど別の傷を作って目を逸らしているようにしか見えないよ僕には」
女友「なんで」
男「なんでったって、わかるよ。わかるさ。似たような境遇だしね。女友さんはまあ運が悪かったのに対して、僕は完全に自業自得だけど。ちょっと推理すればわかるよ」
保険医「…坊や、一体?」
男「江戸川コナン、探偵さ。…ってのせないでくださいよ。そんな空気じゃないでしょうに。いや推理とか言っちゃった僕も悪いのでしょうけども」
女友「……」
103: 名無しさん@読者の声:2012/12/15(土) 00:24:05 ID:AetLEjI1ak
男「…あー、何だかいじめる空気じゃなくなっちゃったね」
女友「……」
男「まあいいさ。とりあえず女友さんの懸念は解決するようにするよ」
女友「とは?」
男「手を引けってやつ。これからはなるべくじゃなく極力女ちゃんさんには関わらないようにするよ」
女友「…言えた義理ではないのでしょうが、よろしくお願いします」
男「別にいいよ。畏まらなくて。一番は僕の心情が理由だから。好意を押し付けられるならまだしも、善意を押し付けられるのは、はっきり言って迷惑だしね」
保険医「ひねくれてるなぁ」
男「自分に正直なのですよ」
104: 名無しさん@読者の声:2012/12/15(土) 00:25:09 ID:9DaI35Nldc
女友「…失礼しました」
保険医「もう、あまり顔を会わせたくないでしょうけど、怪我したり、気分が悪くなったら遠慮なくくるのよ?」
女友「はい、ありがとうございます。それでは」
男「……」
保険医「…女の子をいじめるのは感心しないわね」
男「自己嫌悪中です。そっとしておくか、優しくしてください」
保険医「フバーハ」
男「…しかしMPが足りない」
保険医「バファリン飲む?」
男「どれだけ不器用なのですか…」
105: 名無しさん@読者の声:2012/12/15(土) 11:58:42 ID:FGq0e0WmdU
これ好きだ!
頑張って書いてください!
っCC
106: 名無しさん@読者の声:2012/12/15(土) 16:26:20 ID:KHnLFJkqx.
バーローネタに着地するまでの会話がスムーズ過ぎて、笑ったwww
続きが気になる!
107: 名無しさん@読者の声:2012/12/15(土) 18:52:04 ID:.sbLhdAGYQ
支援!支援!
108: 名無しさん@読者の声:2012/12/15(土) 20:53:29 ID:NJCyfgO5eY
気になる気になる支援です!
ときにSS絵スレで描かせて頂いてもよろしいでしょうか?
109: 名無しさん@読者の声:2012/12/16(日) 10:50:04 ID:.0s39HVBkk
>>108
よろしくてよ。
110: 名無しさん@読者の声:2012/12/16(日) 12:52:13 ID:FvNGXiEhMQ
>>109
ありがたき幸せ
111: 名無しさん@読者の声:2012/12/16(日) 23:35:14 ID:Q3gWl3oweo
男「あるスポーツ選手に襲われると、眠たくなります。何のスポーツ選手でしょうか?」
保険医「何?急に?」
男「昨日ネットで見つけて感心したなぞなぞです」
保険医「水泳選手、スイマーじゃないの?」
男「違います」
保険医「…正解は?」
男「柔道の内しb」
保険医「こら」
男「何ですか?」
保険医「面白いけど、感心しないわよ」
112: 名無しさん@読者の声:2012/12/16(日) 23:37:12 ID:RcljT0qZcw
保険医「そんなことより、さっきも来てたわよ?」
男「何がです?生理がですか?」
保険医「ノロウィルスにでもかかってしまえばいいのに…」
男「…もしや、ザキヤマさんがですか?」
保険医「エイリアンエンジンウィルスにでもかかってしまえばいいのに」
男「冗談はともかく、席を外しておいて正解だったようですね」
保険医「正解ねぇ…」
男「何ですか?」
保険医「卒業まで、そうやって女さんと顔を会わせないよう逃げ続けるつもりなのかい?」
113: 名無しさん@読者の声:2012/12/17(月) 00:44:03 ID:hp3zRKnfvU
支援
114: 名無しさん@読者の声:2012/12/17(月) 20:51:50 ID:xpJaCVvKg2
男「どうでしょう?れっといっとびーです」
保険医「それは、なるようにしかならないでしょうけども」
男「…まあ、健康というか、健全というか、自然でないのはわかっていますけど…」
保険医「だったらどこかで折り合いをつけないとね」
男「頭では、わかっているつもりですがね」
保険医「そうかい。君は、自分が傷つかないようにたち振る舞って、逃げているようだけどね。君が傷つけまいと大事に抱えている物が何なのかを見つめ直して、考え直す必要があると思うよ」
115: 名無しさん@読者の声:2012/12/17(月) 20:52:43 ID:m5ylV8s5k2
男「先生は、この状況をどうするのがベストだと思いますか?歳上としての意見を窺いたいのですが」
保険医「さあね。私は治すのを手伝うことは出来ても直すのは専門外だからね」
男「参考になりませんね」
保険医「ただ、君にも女さんにも悪いけど、教師としてはこれを機会に社会復帰してくれないかなと思っているよ」
男「ですか」
保険医「そして、一つだけ苦言を言わせてもらうと、ここは君の逃げ場所であって、居場所ではないのだよ」
男「…心に留めて置きますよ」
116: 名無しさん@読者の声:2012/12/17(月) 23:42:49 ID:hp3zRKnfvU
「逃げ場所であって居場所ではない」
か、、、
117: 名無しさん@読者の声:2012/12/18(火) 20:47:07 ID:u5S2towxUE
ザァーーーーーー
男「雨か…」
女「…あ、先輩っ!」
男「げっ」
女「露骨に嫌そうな顔しましたね。今帰りですか?」
男「それ以外に保健室から昇降口へ来る理由があるだろうか、いやない」
女「で、帰らないのですか?」
男「傘がないからね」
女「私のに入っていきますか?」
男「…いや、遠慮しておく」
女「そうですか」
118: 名無しさん@読者の声:2012/12/18(火) 20:48:16 ID:.0s39HVBkk
ドザァーーーーーー
女「やみませんね」
男「…帰らないの?」
女「遠慮しておきます」
男「何に?」
女「先輩に」
男「気にしなくていいのに」
女「お互い様です」
男「……、保健室で時間潰そうかな」
女「あ、じゃあ私も」
男「…やっぱり濡れて帰ろうかな」
女「じゃあ私も」
男「……」
女「……」
男「何なの?何がしたいの?」
女「お話がしたいんです、先輩と」
119: 名無しさん@読者の声:2012/12/18(火) 20:49:21 ID:.0s39HVBkk
男「何?」
女「被害妄想でなければ、私のこと避けてます?」
男「…誇大妄想でなければ、僕のことつきまとってます?」
女「プっ…」
男「何さ?」
女「いえ、邪険にしててもミラー話法なんだなと思って」
男「…癖みたいなものだから」
女「先輩らしいですね」
男「知った気にならないで欲しいかな」
女「突き放そうとしてても、優しいですよね」
男「…臆病なだけだよ」
女「その方が優しくもなれるし、慎重にもなれますよ。ただ、優しく突き放すだなんて、相手が自分のこと嫌いでないと出来ないと思いますけどね?」
120: 名無しさん@読者の声:2012/12/18(火) 23:53:47 ID:hp3zRKnfvU
しえん
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