保険医「うわ…、早速いるし…」
男「お邪魔してます」
保険医「始業式なんだし、心機一転して教室行きなさいよ」
男「嫌ですよ。腫れ物扱いされにいくなんて、…て言うか去年も言いましたよね?」
保険医「うん、何かデジャヴュ。つーかさー、まだ履いてんの?」
男「確認します?」
保険医「見せんな」
男「初なねんねじゃあるまいに…」
保険医「おっさんか君は…」
172: 名無しさん@読者の声:2012/12/29(土) 19:47:33 ID:u5S2towxUE
保険医「……」
男「……」
保険医「…無理」
男「…ですよね」
保険医「…今すぐつきあうのであればいいよ?」
173: 名無しさん@読者の声:2012/12/29(土) 20:35:01 ID:AetLEjI1ak
男「…………は?」
保険医「……」
男「えっと…、今なんて?」
保険医「…二度は言わない」
男「…ちょっと待ってくださいね」
保険医「…?」
男「エンダァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
174: 名無しさん@読者の声:2012/12/29(土) 20:36:47 ID:xpJaCVvKg2
保険医「まあ、三月には別れるけど…」
男「嫌ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
保険医「うるさいなぁ…」
男「…じゃなくて、どういうことですか?」
保険医「聡い君ならわかるでしょう?」
男「…………死ぬんですか?」
保険医「…少しは落ちつきたまえよ。今年度いっぱいで転勤するのよ。高校生と遠距離する気力もないしね。だから三月いっぱいまでならつきあうけど、どうする?」
175: 名無しさん@読者の声:2012/12/29(土) 21:55:31 ID:hEBD84bf2Y
えんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
176: 名無しさん@読者の声:2012/12/29(土) 22:45:34 ID:kHGiBv2CBo
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
177: 名無しさん@読者の声:2012/12/30(日) 00:20:37 ID:hp3zRKnfvU
まぢかああああああああああああああああああああああああああああああああああ
178: 名無しさん@読者の声:2012/12/30(日) 17:31:44 ID:xpJaCVvKg2
男「……」
保険医「我が儘を言わないところは流石だね。で、どうするの?しばらく考えてみる?」
男「…その、三月までに、どこまでさせてもらってもよろしいのでしょうか?」
保険医「それは君のリード次第」
男「では、僕のリード次第によってはおっぱいを…、いえ、揉む胸がありませんでしたね。すいませんでした」
保険医「よーし、表へ出ろ」
179: 名無しさん@読者の声:2012/12/30(日) 17:32:38 ID:xpJaCVvKg2
保険医「まったく、欲が有るんだか無いんだか、らしいと言えばらしいけどね…」
男「断られる前提だったので動転しているのですよ。期間限定とはいえ、よくこんな頭の悪い変態とつきあう気になりましたね」
保険医「そこまで仕事熱心じゃないからね。憎からず思っていなければ、保健室登校なんてさせてないわよ」
男「…好意を持って頂いてると思ってもよいということですか?」
保険医「ンー、頭のおかしい弟分くらいには想っているわね」
男「辛辣ですね」
保険医「頭の悪い変態よりも大きく出世したと思うけど?」
180: 名無しさん@読者の声:2012/12/30(日) 17:33:50 ID:xpJaCVvKg2
男「…改めまして、不束な者ですが、どうかよろしくお願いいたします」
保険医「文字通り、短いつきあいになるけれど、よろしくね」
男「さて、ではちょっと放送室をジャックしてきます」
保険医「待て。わかっていると思うけどオフレコでね。もっとも、言う友達もいないのだろうけど」
男「…一人だけ、言ってもいいですか?」
保険医「誰?」
男「…女さんです」
保険医「…何で?」
男「実は…、かくかくしかじかちっぱいぱんでして…」
181: 名無しさん@読者の声:2012/12/30(日) 18:25:53 ID:0Ipfh8jXB2
パイパン…だと?!
182: 名無しさん@読者の声:2012/12/31(月) 00:05:58 ID:hp3zRKnfvU
ちっぱいぱんwwww
保険医、男、女、女友、読者の皆さん、そして>>1さんに明るい年が訪れますように!
今年も最後まで支援!
183: 名無しさん@読者の声:2012/12/31(月) 19:16:21 ID:z38h1VTRk6
保険医「…馬鹿じゃないの?」
男「何を今さら…」
保険医「いや、馬鹿なのは知っていたけども…。何断ってるのよ?間違いなく君にとっての人生に二度ある一度目のチャンスだよ?優良格安物件よ?3LDKロフト付きよ?」
男「それだけ真摯に先生を想っているのですよ。それに、高級分譲マンションよりも、消毒用アルコールの匂いのするこの教室の方が、僕の居場所という感じがするのです。先生は嫌がりそうですけどね」
保険医「はぁ、つける薬がないわね…」
184: 名無しさん@読者の声:2012/12/31(月) 19:17:17 ID:AetLEjI1ak
保険医「つきあうにあたって一つ条件をつけるわ」
男「何でしょう?」
保険医「卒業して私とわかれたら、女さんに告白すること」
男「何でですか?」
保険医「何でもよ」
男「その時に女さんに彼氏がいたら?」
保険医「それでもよ。その時はフラれなさい。何も好きだと言う必要はないわ。ただつきあって欲しいとだけでも言えばいいから」
男「善処します」
保険医「約束よ」
185: 名無しさん@読者の声:2013/1/1(火) 01:08:55 ID:iM2L5FqJfI
あけましておめでとうございます!
今年も支援!支援!
186: 名無しさん@読者の声:2013/1/2(水) 00:41:26 ID:BVm3jGTqBQ
男「…と言うわけで、告白してつきあうことになりました」
女「えっ!?」
男「そこまで驚かなくても…」
女「いえ、そうではなくて…、えっ、あれ?先輩の好きな人って、女友ちゃんじゃなかったのですか?」
男「……どうして、そうなった…」
女「何だか気が合っていたようですし、てっきりそうなのかと。他に先輩と付き合いのある女子も思いあたりませんし…」
男「…そうね、女“子”はね」ボソリ
女「ひょっとして私の知らない人に告白されたのですか?」
男「さあ、どうだろう?」
187: 名無しさん@読者の声:2013/1/2(水) 00:42:16 ID:Xn/UPBwDkk
男「とにかくそういうことだからさ。僕のことは諦めて…ってそんな大したモノでもないけどね。他にいい人を、釣り合う人を見つけてください」
女「…何か違和を感じますね」
男「何に?」
女「本当にちゃんとつきあうことになったのですか?」
男「…あ、こんな時間か。ごめん、これから初デートだから、この辺で」
女「待ってください。せめて相手の名前だけでも教えて頂けませんか?」
男「じきにわかるよ。それじゃ、ね」
188: 名無しさん@読者の声:2013/1/2(水) 05:08:53 ID:htxVXO/TZg
保険医「…で、冬休みに入ったというのに君は何故ここにいるのだい?」
男「先生と一分一秒でも多くいたくて…」
保険医「そういうのはいいから」
男「さて、何故でしょう?」
保険医「ぎぃぃぃぃぃバタァン!」
男「……」
保険医「……」
男「…何ですか今の?」
保険医「コナンのCMに入るときのアレよ」
男「あー…」
189: 名無しさん@読者の声:2013/1/2(水) 05:09:43 ID:gEEDxrx.Po
保険医「さ、CMあけて解決編よ。説明なさい」
男「自分で考える気はないのですね…。実は、担任と校長との約束でして」
保険医「何?どういうこと?」
男「先生との仲を黙認していただくためです」
保険医「…マジ?」
男「嘘に決まっているじゃないですか。課外授業やHRをろくに出ていませんからね。かわりに、冬休みに登校して校内の掃除をすることで、内申にオマケをつけてもらう約束なのですよ」
保険医「抜け目がないと言うか…。君は本当に社交性の生かし方を間違えてるな…」
190: 名無しさん@読者の声:2013/1/2(水) 19:23:08 ID:Xn/UPBwDkk
女「失礼しま、す」
男「うぇ…」
女「…何故、先輩がいるんです?」
男「そっくりそのままお返しします」
女「私は先輩ではありません」
男「一部改変してお返しします」
女「私は、失恋による傷心を慰めるべく、部活動に励んでいるのですが…」
男「家庭科部だっけ?冬休みも活動あるの?」
女「あまり人は来ませんけどね。ミシンを使いたい生徒が来ます」
男「へぇ。で、何故保健室へ?」
女「先生とお喋りしようかなと。先輩は何故いるのです?」
191: 名無しさん@読者の声:2013/1/2(水) 20:54:52 ID:Xn/UPBwDkk
男「そうだな。あえて言うなら、愛を育みに?」
保険医「……」
女「……」
男「二人してレイプ目で見ないで頂けませんか…」
女「…ということは、彼女さんは部活動されている方なのですか?」
保険医「えっ?」
男「……」
女「…?」
保険医「言ったんじゃなかったの?」
男「いざとなると気恥ずかしくて。てへぺろ」
女「先生は知っているのですか?」
保険医「知ってるも何も…―――」
192: 名無しさん@読者の声:2013/1/2(水) 23:04:14 ID:iM2L5FqJfI
支援
193: 名無しさん@読者の声:2013/1/4(金) 00:25:39 ID:Y50wrvQsq6
女「……淫行罪…」ボソリ
男「まだ童貞だよ」
保険医「えっと、他言無用でお願いね。彼の将来の為にも」
女「…それなら、せめて卒業まで待つべきだったのではないですか?」
保険医「ごもっともなのだけどね。今年で転勤だから、そんな時間もないのよね」
女「今年で転勤って…。では、そのあとは…?」
保険医「ないわよ。卒業でエンディング。桜の木か飛行機雲をバックにスタッフロールが流れるんじゃないかしら?」
194: 名無しさん@読者の声:2013/1/4(金) 00:26:38 ID:TCbWcTtVhU
女「そんな…」
男「不毛に思えるかな?」
保険医「これくらいが丁度いいと思うけどね。我が儘は言えないわ。彼も、…私もね」
女「…ごちそうさまです」
保険医「いいえ、お粗末様です」
女「…しかし、…くふふふ」
男「何?」
女「いえいえ、お気になさらず」
保険医「…敗戦処理でブルペンに上がったら、いつの間にか勝ち投手の権利を獲ていたってとこかしら?」
女「んふふふふー♪」
195: 名無しさん@読者の声:2013/1/4(金) 00:27:28 ID:zpwIKsLZ7.
女「棚からぼたもちというか、瓢箪から駒というか、藪からロンギヌスな話も聞けたことですし、私はこの辺でお暇させて頂きますね?」
男「三つ目はすべてが間違ってると思うけど…」
保険医「もう少しゆっくりしていってもいいのに」
女「そこまで野暮ではありませんよ。では蜜月をお楽しみください。失礼しました」
保険医「はいはい」
男「……」
保険医「…何さ?」
男「…僥倖とも言うべきツンデレぶりでしたね。オムツ一パック分に匹敵します」
保険医「…百年の恋もさめるわね」
196: 名無しさん@読者の声:2013/1/4(金) 23:37:11 ID:iM2L5FqJfI
支援
197: 名無しさん@読者の声:2013/1/5(土) 00:52:21 ID:Lz9AKYW0ys
男「……おかしい…」
保険医「当たり前のように日曜日に登校してくる君も大概おかしいからね?」
男「そんなことは些細な問題です。それよりも、いつの間にかクリスマスも大晦日も元旦も冬休みも終わって2月ですよ!?2月14日ですよ!?スキップボタン押した覚えはありませんよ!?」
保険医「綺麗だったわねイルミネーション」
男「え?」
保険医「人で一杯だったわね初詣」
男「そう、でしたっけ…」
保険医「ワックスがけまでしてたわね冬休み」
男「……」
保険医「ちゃんとイベントこなしてたじゃない」
男「そんな、三行で…」
198: 名無しさん@読者の声:2013/1/5(土) 00:53:06 ID:oianDec7jc
保険医「で、受験戦争真っ只中に、わざわざ登校してくるとか何を考えているの?14日が休みの年にたまに見るけども、そういう生徒」
男「言わずもがな先生からチョコを貰うためです。それに、この時期に慌てているようじゃお話になりませんよ」
保険医「正論だけどさ…。あったかなぁ?チョコ」
男「買い置きですか…。しかも多分先生のオヤツですよね、それ。女さんからは手作りのを貰ったのに…」
保険医「へー」
男「偶然ですよ。彼女も登校していたようで、部活仲間にあげていたのを貰ったのです」
保険医「偶然ねぇ…」
199: 名無しさん@読者の声:2013/1/5(土) 00:54:34 ID:Y50wrvQsq6
保険医「ああ、あったあった」
男「チロルチョコ…」
保険医「あむっ」パクッ
男「しかも、自分で食べングッ…!?」
保険医「…」ムグチュ
男「…っ」ムチャムチャ
保険医「…っは。お味は?」
男「…やや苦いです」
保険医「大人の味?」
男「いえ、ニコチンの味かと…」
保険医「…君は卒業までにあっちは卒業出来そうにないなぁ」
男「ムードがないのはお互い様ではないでしょうか?」
200: 名無しさん@読者の声:2013/1/5(土) 19:16:58 ID:EjdqTS60L2
口移しだと...
201: 名無しさん@読者の声:2013/1/5(土) 23:26:03 ID:iM2L5FqJfI
裏山椎茸
202: 名無しさん@読者の声:2013/1/7(月) 06:57:20 ID:9R5UfaPtTc
裏山舞茸
203: 名無しさん@読者の声:2013/1/7(月) 14:56:23 ID:Sb94hJq5/k
もはやイミフwww
C
204: 名無しさん@読者の声:2013/1/7(月) 16:16:24 ID:nuHVnDWKoE
裏山鹿根。
205: 名無しさん@読者の声:2013/1/7(月) 17:50:43 ID:xfxtp2XYRc
裏山椎名
206: 名無しさん@読者の声:2013/1/7(月) 23:23:34 ID:iM2L5FqJfI
おれの植えたシイタケがこんなに育つなんて、、、
裏山支援
207: 名無しさん@読者の声:2013/1/8(火) 06:43:34 ID:opEfTi/J.E
男「ふむ、なるほど…」
保険医「何を読んでいるのよ…」
男「いえ、先日先生にムード作りが致命的だと揶揄されたものですから、そのお勉強です」
保険医「百歩、いえ八千万歩譲っても、月野定規の漫画は、ムード作りのお勉強にはなり得ないと思うわよ」
男「でもほら、年上の女性を堕とすシチュエーションが多いですし」
保険医「君は私をどうしたいのよ…」
男「それと、先生の歩幅を足のサイズの2,5倍として、八千万歩譲ると元の位置に戻りますよね。譲ってませんよね」
保険医「百歩譲ったらなりえるかもしれないからね。配慮したのよ」
208: 名無しさん@読者の声:2013/1/8(火) 06:44:34 ID:zpwIKsLZ7.
保険医「しかし、君そういう気があったのね」
男「そういう気とは?」
保険医「そんなムード作りとか気にしちゃうくらいの性的欲求」
男「それは人並みにはありますよ」
保険医「男子中学生って、もっとガツガツしてるイメージあるから、てっきりオムツで満足しているのかと思ったわ」
男「それは別腹です。そしてそういうコトに至らなくとも、一緒にいられるのが幸せですから。なんて、子供っぽいですかね」
保険医「子供っぽいと言うか老成していると言うか…。それと、例え一割でも、その欲求がオムツで満たされることがあるかぎり、人並みからは外れていると思うわよ?」
209: 名無しさん@読者の声:2013/1/8(火) 06:45:38 ID:BVm3jGTqBQ
男「欲求不満なのですか?」
保険医「何よ?藪からグングニルに」
男「いえ、会話の流れから察してみようと励んでみたわけですが」
保険医「欲求不満てわけじゃないけどね。デートの時なんかに勝負下着で行って肩透かしを食らうことが頻繁だから、ひょっとしてまだ興味がないお年頃なのかと思ったの」
男「暗にもう少し積極的になれとほのめかしていますか?」
保険医「そうじゃないわ。私から無理強いする気はないし、君がしたくないというならそれでいいもの」
男「…ちなみに僕は毎日が勝負下着ですよ?」
保険医「どおりで私の不戦敗が続くわけだよ…」
210: 名無しさん@読者の声:2013/1/8(火) 07:59:14 ID:s1SFH9qbQY
男子中学生に勝負下着を着て来る教師、か……
凄く良いと思います
つC
211: 名無しさん@読者の声:2013/1/8(火) 08:30:09 ID:YpgjVMec3k
つCCCC
212: 名無しさん@読者の声:2013/1/8(火) 23:38:15 ID:iM2L5FqJfI
オムツって勝負下着の部類に入るのか、、
213: 名無しさん@読者の声:2013/1/9(水) 23:55:09 ID:Y50wrvQsq6
男「…おかしい。おかしいですよカテジナさんっ。これはもうキングクリムゾンってレベルじゃあないですよね。メイドインヘヴンですよね」
保険医「何の話?ってVと思いきやジョジョの話だってのはわかるけど、OVER HEAVENでも読んだ?」
男「読みましたけど、ジョジョの話ではないです。今が三月で、今日が卒業式だって話です。一巡するんじゃあないかってスピードで終わらせにかかってますよね?何ですか?飽きたのですか?一位とって満足してしまったのですか?」
保険医「エロシーン書きたくなかったから飛ばしたんじゃないかな?」
214: 名無しさん@読者の声:2013/1/9(水) 23:56:01 ID:opEfTi/J.E
男「…あったのですか?」
保険医「自分の胸に聞いてごらん」
男「…………」
保険医(本気で記憶障害なのかなこの子…)
男「…無いなぁとは思っていましたけど、あそこまで無いとは思いませんでしたね」
保険医「…何の話かな?」
男「先生がスレンダーバデーだって話です」
保険医「うん、既成事実があったかを明確にしないためにノーコメントにしておくわ」
215: 名無しさん@読者の声:2013/1/9(水) 23:57:14 ID:opEfTi/J.E
男「それにしても、いよいよ卒業してしまいましたね…」
保険医「感傷にひたろうとしているところを悪いけど、私は修了式まではいるからね?」
男「感傷にひたるには充分な、不充分な猶予じゃないですか」
保険医「ま、ね」
男「……」
保険医「……」
男「…って言っても積もる話もないのですけどね」
保険医「君のその致命的なムードメイクは、結局どうにもならなかったなぁ…」
216: 名無しさん@読者の声:2013/1/11(金) 02:29:41 ID:Xn/UPBwDkk
保険医「にしても、卒業式にちゃんと出席するとはね」
男「学生としてのたしなみですよ」
保険医「…色々と突っ込みたくはあるけど、今日のところは素直に誉めておくよ。えらいえらい」ナデナデ
男「ムッ…」
保険医「その顔は結構好きだよ。子供扱いした時に見せる不貞腐れたような照れた表情」
男「やけにデレてきますね。何が目的ですか?富ですか?名声ですか?」
保険医「君にどんな力があるっていうのさ…。ただの、飴と鞭だよ」
217: 名無しさん@読者の声:2013/1/11(金) 02:30:44 ID:gEEDxrx.Po
男「…叩かれるのですか」
保険医「痛くしないから安心なさい」
男「何でしょうか?」
保険医「…今日で終わりにしましょうか」
男「……」
保険医「……」
男「…手痛い鞭ですね。理由を聞かせて頂いても?」
保険医「君に対して失礼かもしれないけれどね。まだ遊びで済まされるのよ。同じ学校の先生と生徒の恋愛なんてね」
男「それはまあ、知ってましたよ。先生がエロゲをプレイさせるくらいの感覚で、僕とつきあってくれていたのは」
保険医「いや、流石にそこまでは思ってないし。君のがよっぽど失礼だな」
218: 名無しさん@読者の声:2013/1/11(金) 10:19:43 ID:7FwZM..EWU
つCCCCCC
219: 名無しさん@読者の声:2013/1/12(土) 01:10:26 ID:gEEDxrx.Po
男「で、何ですか?良心が痛んだとかそういうことですか?」
保険医「違うわよ。君が今日で中学生という肩書きを使えないとなるとね、これ以上は未練が残るのよ」
男「どういうことです…?」
保険医「はぁ…。今のところは先生と生徒って垣根があるから、飛び越す気力もないし、遊びで済ますことが出来てるけど、垣根の方から消えてくれるなんてことになったら、なし崩し的に本気になっちゃうでしょって言ってんの。言わせんな恥ずかしい。遊びが不毛なのは当たり前で、あるべき形だけどね。不毛な恋愛なんていい歳してしたくないのよ。しかも半分ちょっとしか生きていない年下相手に」
220: 名無しさん@読者の声:2013/1/12(土) 01:11:27 ID:gEEDxrx.Po
保険医「…コーヒー淹れて。一息で喋りすぎた…」
男「あ、はい」カチャカチャ
保険医「ふぅ…」
男「…別れ話で愛の告白はズルくないですか」コポコポ
保険医「大人はズルいくらいが丁度いいって山ちゃんも言ってたわ」
男「言ったのは山ちゃんですが、考えたのは脚本家でしょうに…。…はい、コーヒーどうぞ」
保険医「ありがと。それで、どうする?」
男「どうするって…。嫌だ、別れたくない、先生は永遠に僕のモノだっ。って言ったらどうするのですか?」
保険医「全力で逃げる」
221: 名無しさん@読者の声:2013/1/12(土) 13:42:20 ID:JrgEVdGhFo
逃げるのwww先生と男は一生こんなやり取りしながら死ぬまで一緒にいればいいと思うwww
222: 名無しさん@読者の声:2013/1/13(日) 20:14:26 ID:z839VTXGp2
支援
223: 名無しさん@読者の声:2013/1/14(月) 01:24:29 ID:8rLrNdzDSE
男「逃げるのですか…」
保険医「いや、何かセリフに狂気を感じたし…。まあ冗談はさておき、言われてもどうもしないわよ。そして、君がそれを言わないこともわかっているもの」
男「そんなに大人じゃないかもしれませんよ」
保険医「そんなに子供でもないでしょう」
男「…かないませんね」
保険医「いつまでも子供ではいられないということよ。お互いね…」
男「まだ、その胸が大人になる望みを捨てていなかったのですか…」
保険医「あー、もう、死ね」
224: 名無しさん@読者の声:2013/1/14(月) 01:25:45 ID:htxVXO/TZg
保険医「せっかくいいこと言おうとしたのに台無しだわ」
男「ほう、どんなです」
保険医「この空気で言わせようと言うのか、と言うかあくまで空気を読まないフリを続けるつもりね。いいわ、ちょっとこっちおいで」
男「なんですか?本当に鞭が用意してあるのですか?」
保険医「違うわよ。最後くらい歳上らしくリードしてあげようじゃない」
男「……」ノコノコ
保険医「……」スッ
男「うわ…ちょ…」
保険医「意外と初だよね君も」ギュゥ
225: 名無しさん@読者の声:2013/1/14(月) 01:26:57 ID:Xn/UPBwDkk
保険医「…君がどう思っていようとね。やっぱり、ここは君の居場所じゃないよ」
男「……」
保険医「保健室を居場所にしていいのは養護教諭だけ」
男「……」
保険医「君にとって、ここは居場所じゃない。今さら逃げ場所だとも言わない。止まり木ってとこかな。充分に羽を休めたでしょう?いつまでもサボってないで羽を動かしなさい。いつか言ってた明日は今よ」
男「……はい」
保険医「よろしい。…卒業おめでとう」チュッ
男「ン…」
…………
………………
226: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 00:49:10 ID:BVm3jGTqBQ
女「何ですか?急なお呼びだしして?愛の告白ですか?」
男「ん、まあそんなとこ」
女「ええっ!?…あ、あれですか?ハーレムエンドを目指してるとかそういうことですか?」
男「ん、まあそんなとこ」
女「ええー。嘘でも本当でも否定しましょうよ…」
男「先生からの遺言でね」
女「…亡くなられたのですか?」
男「ん、まあそんなとこ」
女「いや、私今日普通に学校であってますからね。結局なんなのですか?」
男「…守れる約束は守ろうと思ってね」
女「…?」
男「あのさ――」
―――×年後
227: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 00:50:11 ID:Lz9AKYW0ys
男「お疲れ様でーす。お先に失礼しまーす」
男「うぅ…寒ぅ…息白ぉ…」
男「はぁ…。手当ては嬉しいけど、大晦日に当直っていうのは、ちょっと切ないものがあったなぁ…」
男「…さて、あまり待たすとまた拗ねちゃいそうだし、少し急いで帰るか」
男「愛すべき家族の待つ家に」
228: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 01:28:03 ID:zpwIKsLZ7.
男「ただいまー。あ、そうだ。あけましておめでとうございます」
犬「ワンワン」
男「ごめんなー。待ってたろー。今ごはん用意するからなー」
犬「ハッハッハッ」
男「今日は高価な餌だからなー。心して食えよー」っ高級ドッグフード
犬「ワンワン」
男「そうかー旨いかー」
犬「ハグハグ」
男「癒されるなー。お前という家族がいれば今日も頑張れる気がするよ。とりあえず当直明けで眠いから寝るけども」
犬「ワンワン」
ガチャ…
229: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 02:39:48 ID:TWKB/Ff3qI
ぬおあああああ!!
眠れないからSS巡りしてただけなのに(そんな理由でスイマセン)最初から一気に読んでこの先気になって眠れん!!
支援
230: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 14:50:25 ID:Xn/UPBwDkk
ガチャガチャ
男「…?」
ガチャガチャガチャン
男「え…、何これ、怖い」
犬「ワンワンっ!」
ガチャ…ガチャリ
男「鍵あいちゃった…。警察に連絡すべき?」
犬「ワゥン?」
女「あっけましておめでとうございまーす!!」バターン
男「…あ、警察ですか?あの不審な人が…」
女「おっ、新年早々飛ばしてますねー先輩」
男「女に言われたくない。というかどうやって入ってきたのさ?」
女「え?普通にドアからですよ?」
231: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 14:51:17 ID:opEfTi/J.E
男「…そうじゃなくて、合鍵とか渡してないよね?」
女「鍵穴に針金刺して、開けゴマって言ったら開きました」
男「…年々ストーカー性が増してきてるなぁ。僕が高校卒業して地元から出て就職するにあたって別れたのに、わざわざこっちの大学に進学してくるし」
女「私は、先輩や先輩の元カノさんみたく、諦めも物わかりもよくありませんから」
男「一応、女ももうその元カノにあたるのだけどね」
232: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 14:51:55 ID:TCbWcTtVhU
男「で、新年早々何しにきたの?」
女「御節を作ってきました」
男「はぁ」
女「復縁して御節食べて初詣に行きましょう」
男「さらっと重大なこと混ぜなかった?ていうか、当直明けで眠いから、僕は寝るよ。御節は犬と二人で食べて。お休み」
女「あらあら、姫始めが先ですか。私は構いませんけど」
男「…本当にキャラがおかしな方向にきちゃったよね」
女「先輩のせいですから、責任とってください」
233: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 14:52:49 ID:8r8cK3FEdQ
女「あ、そうだ。郵便受けにこれ入ってましたよ」っ年賀状
男「他人の家の郵便受けを…、いや、いいけどね」
女「結構きてますね。このご時世に。それも先輩宛に」
男「ああ、うん。ほとんどお店だね。…眼鏡屋、スーツ屋、会社の社長、今年結婚した同僚、と…」
女「…?」
男「へぇ…」
女「何ですか?」
男「先生から。第二子が産まれたんだって」
女「え、見せてください」
男「ほれ」
女「うわー、かーわーいー」
234: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 14:53:52 ID:opEfTi/J.E
女「…先輩に似てるとか、ありませんよね?」
男「もう何年もあってないよ。似てるとしたら下着くらいだ」
女「もう履いてないじゃないですか。それも高校生くらいから」
男「…何でちょっと不満そうなのさ?」
女「あの頃、動じないようにってイメトレまでしてたのに、先輩普通の下着履いていたのですもの」
男「どうかしてた格好の人が、普通に普通の格好していたのだから喜ばしいことでしょうに」
女「それはそうですけど…」
235: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 14:54:38 ID:opEfTi/J.E
女「でも、どうして脱いだのですか?こっちが僕の本体なんだぜと言わんばかりだったのに」
男「愉快そうに黒歴史を抉ってくるなぁ。ライナスだってハイスクールにも上がれば、毛布を捨ててストールを巻くさ」
女「それはそれで見てみたいですね。皆高校生になったピーナッツ」
男「…正式名称だと何の作品かわからなくなるね」
女「安心毛布だったのですか?オムツが」
男「さあね。今となっては定かじゃないよ」
236: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 14:55:47 ID:zpwIKsLZ7.
女「それで、やっぱり床に伏すのですか?」
男「いや、年賀状見てちょっと目が冴えた」
女「では?」
男「けど、御節食べたら多分眠くなるから、先に初詣に行こうか」
女「はいっ!あ、女友ちゃんも呼んでいいですか?」
男「いいけど。帰ってきて御節ちょっとつついたら寝るからね、僕は」
女「果たして寝ることが出来ますかね。いえ別の意味では寝ることになるのかもしれませんが。くふふふふ」
男「素直に女友と遊んでなよ。それじゃ行ってくるから、留守番お願い」
犬「ワンっ!」
終わり
237: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 15:04:25 ID:iqCPsQL3wQ
乙
いや、でも人生ってこんなもんだよなーって思う
238: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 15:12:16 ID:Xn/UPBwDkk
はい、終わりーっす。
最後まで読んでくれた方もそうでない方もありがとうございました。
後半の尻すぼみと駆け足は仕様です。
こんな中途半端な終わり方認めねぇ!って方がいたら、乗っ取っても全然いいよっ!
支援、投票してくれた皆さんありがとうございます。特に途中でID変わってしまったようですが、IDがhから始まる二人。完結までいけたのはお前ら二人の支援のおかげと自惚れちゃっても構わないんだぜ?
そして、何と初の一位などとらせて頂きまして、ランキングスレで結果見たときは、なんというか……その…下品ですが…ふふ……勃起………しちゃいましてね…………。うん、今確実に投票する気がなくなった人が三人はいるはずっ。
とにかくありがとうございました。
ご意見、ご感想、ご質問、乗っ取りなどがあれば待ってるぜー。
239: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 15:34:39 ID:xYyUpA7cFQ
乙!面白かった〜(´∀`)
>>1は男性?女性?
あと下着はムーニーマンとパンパースどっち派?
240: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 16:06:21 ID:KS1oVzK.WM
復縁してほしいなぁ
女が変態的にオムツを攻めたりしてるとこ見たいなぁ
幸せになってほしぃなぁ
241: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 16:28:07 ID:gEEDxrx.Po
>>239
パスポートにMって書かれる方。Mだけど入国審査とか大丈夫?って緊張しちゃう方。
ノーパン派。
242: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 18:41:14 ID:ik0jCv.Cks
乙
面白かった
243: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 22:18:27 ID:N3/zXTY8GI
結局先生とは駄目だったかあ、残念だけどこれはこれで
お疲れ様でした!
244: 名無しさん@読者の声:2013/1/15(火) 23:08:52 ID:iM2L5FqJfI
Mって書かれる方、、、だと、、
元ID:hp3なんとかでございます
お疲れ様です。
二人のやり取りが見られないのは残念ですが、彼らはきっと、僕らの知らないどこかで幸せに暮らしているのでしょうね。
皆さんの幸せを願います。
245: エコノミックアイドル:2013/1/15(火) 23:33:03 ID:iM2L5FqJfI
連レス失礼
このssが始まったのがちょうど僕の誕生日なんですよ。
なんかすげえなー
とか。
素晴らしい誕生日プレゼントをありがとう。
246: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
104.47 KBytes
[4]最25 [5]最50 [6]最75
[*]前20 [0]戻る [#]次20
【うpろだ】
【スレ機能】【顔文字】