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駆け出しハンターと愉快な狩人達
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1: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/12/16(日) 00:56:15 ID:LEiceYsiw.
ユクモ村

自然溢れるこの村は周囲に緑が多い
俺の名前はセネル=ボルアス
一応この村のハンターだ…新米だけど
今俺はハンターの基礎を教わるべく訓練所に訪れている。もちろん村長からのいいつけもあるが、それ以前に両親との約束で、ハンターになるなら必ず訓練所にいけと言われていた

両親は二人ともハンターだった。ただ…この世にはもういない
ヤマツカミ討伐中に飛竜に襲われて死んだらしい
その場にいたハンターの証言と、遺品が送られてきたからまず間違いないだろう。ハンターは死と隣り合わせの職業だといつも父さんが言っていたし、覚悟はしていたつもりだった
それに悲しみに暮れるよりも、ハンターとなって父さんと母さんの意思を受け継ぐ事が、俺に出来る一番の弔いなんだと思っていた


506: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/14(月) 16:31:30 ID:dw4OcSXloU
「セネル!!」

急いでルーが俺に駆け寄ってくる
それをイビルジョーが目で追っていた

ルーが俺の側に来るのとイビルジョーが駆け出すのは同時だった

「っ!!」

ルーが慌てて盾を構えるが体制が悪く突進に吹き飛ばされてしまう

「ぐはっ!!」

地面に叩きつけらて苦悶の表情を浮かべたルー
そのルーをまだイビルジョーは狙っていた

「ぐっ…こいよ…トカゲ野郎!!」

俺の咆哮にイビルジョーが振り向く

「うおおおおおお!!」

イビルジョーがこちらに向いた瞬間を狙い、顔に思いっきり剣を突き立てた

「ギャアアアア!!」

イビルジョーは大きくのけ反り数歩後ろに下がる
507: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/14(月) 17:47:30 ID:qyz3nQv3zY
「ルー!!大丈夫!?」

俺は急いでルーをお越しながら問いかける

「大丈夫だ…見た目ほど悪くはない」

ルーは大丈夫なようで、また立ち上がる

「さっきのでかなりのダメージを与えたと思うから…」

「・・・セネル、イビルジョーをあまり見くびらないほうがいい」

ルーの空気が一瞬で変化する

それにつられて俺は振り返った

「グルルルル」

渾身の一撃も、イビルジョーにはあまり意味がなかったらしい
平気な顔して俺達を睨み付けていた

俺は思わず崩れ落ちそうだった
あの一撃を食らってなおあんな風に立てるなんて…
508: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/14(月) 17:53:45 ID:qyz3nQv3zY
「セネル、絶望するのはまだ早い」

ルーが俺を支えながら

「ダメージが通ってないわけじゃないんだ。どんなに小さくても、それを積み重ねていけばいつか崩れる」

「ルー…」

ルーは俺を励ますように

「私を守るのだろう?こんなところで諦めてどうする」

「・・・ああ、そうだな」

俺は剣を構え直す

「まだ始まったばかりなんだからな!!」

俺は剣を構えて突撃する。そのまま回転しながら左足を切りつけ離脱

イビルジョーはあの踏みつけで俺を踏み潰そうとしたが、俺はもういない

「でやあああああ!!」

俺は左足に突き刺し、蹴りあげる

「っ!!くぅっ」

まるで丸太を蹴ってるかのような感覚に僅かに怯む

それを見たイビルジョーは体を回転させて尻尾を振り回した

「うわっと!!」

素早くその場に伏せて尻尾を回避する
509: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/14(月) 17:58:36 ID:qyz3nQv3zY
「グルア!!グアァ!!」

イビルジョーはブンブン尻尾を振り回し続け、俺達を近づけさせなかった

「くっ!!」

ルーも徐々に近づこうとはしてるものの、度重なる打撃で防御に手一杯だった

「グギャルア!?」

突然イビルジョーが苦しみ呻く

「ようやく効きましたか…タフでしたね」

ルークが何やら弓を降ろして観察する
今はそんなことしてる暇じゃ…

「はあああああ!!」

ルーが突進し、右足を槍を貫く

「セネル!!早く!!」

ルーからの指示でようやくルークのしたことがわかった

イビルジョーは小刻みに痙攣している

つまり、ルークはイビルジョーに麻痺毒を打ち込んだのだ
510: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/14(月) 18:02:02 ID:TWKB/Ff3qI
「はあああああ!!」

左足を切りつけ、鬼人化して再度切りつける

腕の力をフルに使い容赦なく甲殻、鱗、肉を削り取っていく

イビルジョーは痛みに悲鳴をあげるが麻痺で動けない

「はああああああ!!」

「うおおおおおお!!」

ルーの突進と俺の突進が同時にイビルジョーの足を貫いた

「グギャアアアア!!」

イビルジョーはもんどりうって大地に暴れまわった
511: 名無しさん@読者の声:2013/1/14(月) 23:14:19 ID:5doDPcEGjU
ゴーヤ、もしくは閉じてるイソギンチャクだと思うんだ。イビルジョー。

っC
512: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/14(月) 23:16:46 ID:WwpOb4s0Qo
「よっし!!これなら!!」

「気を抜くな!!セネル!!」

ルーの容赦のない一喝
それと同時にイビルジョーが起き上がる

「グオオオオオオオ!!」

「な!?」

イビルジョーはあの足で立ち上がり、体を赤く変色させた。口からは赤黒いブレスを吐き出し、体にある古傷が盛り上がって浮き出る

「どうやら、怒りで痛みを感じていないみたいですね」

ルークが冷静に観察する

「冷静に観察してる場合かよ!?どうすんだよ!?」

「一旦引くぞ!!怒りが収まるまで時間を稼ぐ!!」

ルーはポーチから閃光玉を取りだしイビルジョーの顔前に投げつける
炸裂した閃光がイビルジョーの目を焼き、イビルジョーは大きくのけぞった

「こちらです!!さあ!!」

ルークの先導で俺達はイビルジョーから逃げ出した
513: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/14(月) 23:23:55 ID:WwpOb4s0Qo
「はあ…はあ…ここまでくれば大丈夫か?」

イビルジョーからかなりの距離を走った俺達は立ち止まり休憩をしていた

「ゆっくりしている時間はない。体勢を立て直さねば」

「ていうか…なんだよあいつ!!イビルジョー!?」

「はい…ですが…」

ルークは何やらひっかかるらしく、難しい顔をしていた

「あの暴れよう…まるでなにかに…」

「グオオオオオオオ!!」

「っ!?」

声の方に振り向くと、イビルジョーが体を震わせ追ってきていた

「もう追ってきたのかよ!?」

俺は剣を構えて対峙する

「もう、麻痺ビンないんですがねぇ!!」

ルークが苛立ちを隠せない様子で弓を放つ

イビルジョーに比べたら虫みたいな矢が刺さるも、イビルジョーはまるで気にしていなかった

「うーん…やはり焼け石に水ですかね…」

「局部を狙えばダメージは通る!!いくぞセネル!!」

「おう!!」

ルーに続いて右足を攻撃する。今度は二人で場所を攻撃する作戦に出た
514: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/14(月) 23:30:15 ID:WwpOb4s0Qo
「せいっ!!やっ!!はっ!!でやあああ!!」

「ふん!!はあああ!!」

ルーと入れ替わりで攻撃を繰り返すも、まるで効いてない

「くそっ!!痛みを感じていないのは厄介だな!!」

ルーが渾身の力を込め右足を穿つ
しかし、僅かに体を揺らしただけだった

「ガアッ!!」

「くっ!!」

イビルジョーがルーに噛みつこうと口を伸ばしてくる

ルーはそれをバックステップで回避する

「何か…何か方法があるはずだ!!」

今装備している双剣では一発の威力が少なく手数で攻めるしかない。だが、今のイビルジョーは痛みを全く感じない

つまり、一撃で行動不能にするしかない

「っ!!そうだ!!ルー…」

「がはっ!!」

「ルー!?」

イビルジョーの攻撃を回避し続けていたルーはスタミナがつき、イビルジョーの突進をまともにくらい吹き飛ばされる

壁に叩きつけられたルーは吐血して崩れ落ちた
515: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/14(月) 23:33:25 ID:OP.XoqQTrw
皆様こんばんは

引っ張る感じで申し訳ないのですが、諸事情で本日の投下を終了させていただきます

>>511

とりあえず私の中であいつはゴーヤであってそれ以上でも以下でもありません

支援感謝です♪

見てくださった方々ありがとうございました!!
ここまでのご回覧
乙狩れ様でした♪
516: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/15(火) 19:36:38 ID:BwFwt3N5iE
「〜〜〜っ!!」

ルーが崩れ落ちた時、俺の中で何かが切れる

「うおおおおおお!!」

ルーに噛みつこうとしていたイビルジョーの頭を蹴り飛ばす

「はああああああ!!」

続けざまに切りつけサマーソルトをしてから回転しながら切りつける

手や足がまるで俺じゃないみたいだった

「でぇやああああ!!」

回し蹴りを食らわし顎を殴り付ける。イビルジョーはたまらず別の場所に逃げていった

「逃がすかぁぁ!!」

俺が追いかけようとした瞬間、俺の目の前に矢が降り注いだ
517: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/15(火) 19:42:16 ID:WwpOb4s0Qo
「っ!!何すんだよルーク!!」

俺はルークに詰め寄る
しかし、ルークは冷たく俺を見ながら

「君はもう戦わなくていいです。ルーさんの手当てをしてください」

ルークはそれだけ言うとイビルジョーの逃げた先に歩いて行こうとする

「ま、待てよ!!俺も…!?」

ルークの後をついていこうとした瞬間、ルークはこちらを振り向きもせずに弓を放つ

「次は当てます」

ルークはそれだけ言うと、イビルジョーを追いかて行ってしまった

「・・・なんなんだよ」

俺は理不尽な物言いに怒りを感じたが、ルークの言うとおり、ルーを治療する事にした
518: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/15(火) 19:47:48 ID:OP.XoqQTrw
「ぐ…セネ…ル?」

「気がついたか?ルー」

俺はルーに回復薬やら薬草やらを使いルーを治療していた

「イビルジョーは?」

「ルークが追いかけた。もう、俺は戦わなくていいって…わけわかんねぇよ」

「・・・」

俺が文句をぶつぶつ言うと、ルーは何か思い当たるふしがあるのか

「私が気絶した後、どうなった?」

「ん?俺が戦って、イビルジョーを逃げさせたところ」

「そうか…君は、戦ってる時に、自分が自分じゃない感覚になってないか?」

「なんで…?」

「やはりか…」

ルーは小さくため息をつきながら

「ルークの判断は正しい。君は私達二人がいいというまで狩りにでない方がいいな」

「は!?なんだよそれ!!」
519: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/15(火) 19:50:54 ID:OP.XoqQTrw
ルーの発言に耳を疑った俺はルーに掴みかかる

「俺なんかしたのか!?」

「セネル…痛い」

「あ、ご、ごめん」

ルーが痛みに顔を歪めたので手を離す

「でも…なんでなんだ?」

「私からはあまり詳しくは説明は出来ない。だから今は、ルークに従ってくれ」

「・・・」

言いたい事は山ほどあったが、ルーの真剣な表情に俺は黙って頷いた
520: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/15(火) 19:59:34 ID:WwpOb4s0Qo
「さて…どうしましょうかね…」

そんな私の呟きに気がついたのか、イビルジョーがこちらに振り向く

大食らいのくせに、耳はいいらしいですね

私は弓を構えて矢を放つ

イビルジョーにはあまり効果がないみたいですが、これも計算済み

イビルジョーはそんな私の行動を挑発と受け取ったのか、ズンズンと私に近づいてくる

これだから、単細胞は扱いやすい

私はギリギリまで引き付け貫通する矢を放ち、弓をしまいながらしゃがむ。私の頭上をイビルジョーが通りすぎたと同時に私はイビルジョーに足払いをかける

「グギャアア!?」

突然の衝撃にびっくりしたイビルジョーは思わず体勢を崩し横倒しになる

「あ、しばらくそのままでいてもらえます?って、わかるわけもありませんね」

私は手持ちの矢に睡眠毒を付着させる
そしてそれをそのままイビルジョーの頭に高速で射ち始めた

次々に矢が刺さり苦痛に悲鳴をあげるイビルジョー

しかし、睡眠毒が聞き始めた頃、徐々に動きに精彩が欠けて、寝息をたてはじめた
521: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/15(火) 22:39:22 ID:tYrmy1Mm3k
「やはり単細胞は単細胞ですね。眠るのも早い」

私は弓をしまいながら呟く

さて、最後の仕事ですね

私はイビルジョーの頭のすぐ前に立ち拳を振りかざす

恐らくセネル君は私と同じ…いや、それ以上の力を持っている

「だからこそ、見られるわけにはいかないんですけどね」

空中で力を溜める

「ルーさんはなんとなく感づいているみたいでしたね…まあ、鋭い方でしたから仕方のない事ですが」

まだまだ力を溜める
私の拳の回りに空気が渦巻いていく

「あ、死因どうしましょうか…適当に岩をぶつけたでいいですかね」

力が溜まった拳を勢いよく降り下ろす
降り下ろした拳はイビルジョーの脳天を砕き、一瞬で絶滅させた

「やや力加減を間違えましたかね…まあいいでしょう。戻りますか」
522: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/15(火) 22:51:04 ID:n8gUqnX.1k
「お待たせしました」

ルーを治療していた所にルークが笑顔で帰ってくる

「イビルジョーは!?」

「もちろん倒しましたよ」

ルークが力瘤を作ってアピールするが、全然出来てない

「死体はあちらですよ。早く剥ぎ取りにいきましょうか」

ルークが爽やかな笑顔で先導してくれる
俺はルー肩を貸しながらルークについていく

ルーはその間ずっと難しい顔をしていた
523: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/15(火) 23:09:45 ID:tYrmy1Mm3k
「・・・すげ」

俺達が辿り着いた場所にイビルジョーは転がっていた

頭が陥没し、脳が飛び出ている。ハンターじゃなければ発狂ものだ

「岩を狙って射ったら上手い具合にいきましてね」

ルークが指差す先には血と体液がベットリとついた巨大な岩があった

「流石の凶暴竜も、自然には勝てませんね」

ルークがしみじみと呟く

「なんだ…あっけないな…」

あんなに恐ろしく見えたイビルジョーも今はただの死体だ

「・・・」

ルーはぎこちない動きでイビルジョーを剥ぎ取りしている

「ルー、無茶をすんなって。手伝うよ」

「・・・すまんな」

ルーの剥ぎ取りを手伝い、俺達はギルドに帰った
524: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2013/1/15(火) 23:11:42 ID:tYrmy1Mm3k
皆様こんばんは

さぎしです

イビルさんを出しました ・・・はい、以上です

本日の投下を終了させていただきます

見てくださった方々ありがとうございました!!

ここまでのご回覧
乙狩れ様でした♪
525: 名無しさん@読者の声:2013/1/16(水) 23:01:52 ID:prMVtzW8Ag
ω・`)チラッ


ω・`)っC"


)彡
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