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魔王「何で女の子が一人もいないんだよ!」
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1: :2011/9/14(水) 23:03:02 ID:8OHTIHnybw
初めてSSを書かせていただきます。
ギャグ物にしようと思ってまして、そのせいで世界観を無視した発言や行動が多くなると思います。
あと、最終的にはスレタイ詐欺のような展開になるかもしれません。今のところ、そのように予定しています。
以上のような感じで書き進めていこうと思ってます。
問題ないという方は、よければ最後までお付き合いください。
よろしくおねがいします。

※長いため、携帯から読むと途中から読めなくなる可能性があります。読めなくなった場合、こちらから読んでみてください→>>887-891


672: :2011/11/7(月) 02:51:53 ID:eWaKiw9z.2
龍人「ぐっ……うぅ……」

オーク「……あ、あれ?なんか善戦できてるっぽいぞ?」

ゴブリン「嘘だろ……側近を負かした、あの龍人だぞ?」

ウィッチ「どうして……?オーク程度ならボロ雑巾のように殺されるはずなのに……」

オーク「おいコラ、味方だろてめえ」

子゙ーレム「龍人、逃げて!龍人、今力出せないんでしょ!?だったら勝てないよ!」

ウィッチ「はっはーん……そういうこと」ニヤリ

龍人「ちっ……あのガキ、余計なことを……」

ゴブリン「だったら俺達にも勝機があるってことだな」

オーク「魔王や側近が来ないうちにこいつを片づけて逃げるとしようか!」

龍人「……くそが」
673: :2011/11/7(月) 02:52:49 ID:eWaKiw9z.2
その後、龍人は一方的にやられた。
天性の戦闘センスはそのままでも、魔王の封印術により身体能力は一般人レベルまで落ちている。
そのような状態で、低級とはいえ魔物2体を相手にまともに戦えるはずもなく、暴力に身を晒し続けた。

「無駄よ、さっさと諦めなさい!」

戦闘中、そのようなことをウィッチから言われた。

確かにその通りだ。龍人はそう思っていた。
現状でこの不利は覆せない。そんな状態で耐え忍んでも命を削るだけである。
仮に覆せても、だから何だというのだろう。自分には関係ないゴーレム族の子どもが助かる、それだけである。
だったらもう犯人共を見逃して自分を守ればいいじゃないか。どう考えてもそれが真理で、自分が選ぶべき選択肢……そう思っていた。

しかし、それらに矛盾するように、まったく別の考えも存在していた。
自分が不利だからって、諦めたら子゙ーレムはどうなる?その命は悪意に利用され、今の世が混乱に近づく。
そうなれば、もうあの日常には戻れなくなる。ならば諦めるわけにはいかない、絶対に。
そのような、先ほどとは真逆の考えも抱いていた。

矛盾する思考の板挟みに苛まれながら、龍人が選んだ行動は……

「……誰が諦めるかよ。ガキは絶対に返してもらう!」
674: :2011/11/7(月) 02:53:44 ID:eWaKiw9z.2
「……あっそ。だったらここで死ぬがいいわ!」

ウィッチの号令でオーク達の攻撃が激しさを増す。
それにより龍人の体は更に傷ついていった。
そんな状態の中、何を思ったのか、龍人は目前の魔物2体に対して挑発を繰り広げた。

「……へっ、いまや一般人レベルの俺でさえさっさと殺せないとはな。この魔界にこれほど使えないクズがいたなんてなぁ」

単純な魔物2体はそれによって怒り狂った。怒りによって攻撃を大振りにさせて、回避を試みたのだろうか。
しかしそれは一般人と魔物の身体能力差が許さない。結局、攻撃力が増した攻撃を受ける羽目になっただけだ。
だが、それでも龍人は挑発をやめない。それどころか挑発の矛先はウィッチにすら向いた。

龍人「そこのババアはいつまで見てるだけなんだよ?」

ウィッチ「バッ……!?し、失礼ね!私は(人間年齢に換算して)まだ20代前半よ!」

龍人「この龍人を殺せるチャンスだ。ババアの糞ほど役に立たねえ攻撃魔法を活かす人生最後の好機じゃねえのか?」

ウィッチ「こ……この……」プルプル

龍人「ああ、悪い。体調が優れないのか。腰も痛けりゃ、加齢臭で鼻も曲がる。そりゃ気分悪くなって戦闘見学も仕方な……」
675: :2011/11/7(月) 02:54:29 ID:eWaKiw9z.2
龍人が言い切る前に、低級炎魔法が彼を襲った。言うまでもなくウィッチがキレて放ったものである。
低級と言えど、現在は一般人レベルの龍人には脅威の威力だ。その一撃を喰らわぬように、彼は倒れ込むように必死に回避した。
龍人がよけたことで炎魔法は草木に命中、ほどなくして森は炎に包まれた。

ウィッチ「あーら、散々バカにしてくれた割には、惨めなよけかたね?もっとカッコよく対処してくれるのかと思ったー」

龍人「うっせーよ。回避は回避だ。俺達は劇を演じてんじゃねえ。大事なのは見た目じゃなく結果だ」

ウィッチ「ふーん……じゃあその結果すらも惨めな物にしてあげるわ。オーク!ゴブリン!」

ゴブリン「わかってるよ、ウィッチ」

オーク「こいつは調子に乗りすぎた。となれば、たっぷり苦しめて殺さねえとなあ……」

子゙ーレム「うう……龍人……」ポロポロ
676: :2011/11/7(月) 02:55:18 ID:eWaKiw9z.2
龍人「はあ……はあ……」

ウィッチ「さて……長らく苦しめてやったわけだけど」

オーク「そろそろフィニッシュでいいか」

ゴブリン「くだらねえプライドのせいで死ぬんだよ、お前は!」

子゙ーレム「やだあ!死なないで!死なないでよ、龍人!」

龍人「……へへ、ここで終わりか……」

ウィッチ「そうよ。あなたの命はここで終わり……」

龍人「バーカ。てめえらの悪事がここで終わりってんだよ」

ウィッチ「……へ?」

側近「……はあっ!」ツルギスパーン

魔王「制裁パーンチ!」メキィッボキボキ

オーブリン「「ぎゃあああああ!?」」

ウィッチ「!?」

側近「ここにいたか……」

魔王「ああん!綺麗なお姉さんだ!やっほー!」
677: :2011/11/7(月) 02:56:04 ID:eWaKiw9z.2
ウィッチ「ど……どうしてここが?魔王達も龍人と同じように推理を?」

龍人「いーや、そこのアホ魔王はゾンビの話をろくに聞かずに走ってった」

龍人「側近はそもそもゾンビの話を聞いてない。推理は無理だろ」

ウィッチ「じゃあなんで……」

龍人「俺が呼んだんだよ。正確に言えばお前がな」

ウィッチ「私が呼んだ……?」

龍人「……大事なガキが消えた時に、森が燃えて煙出てんだ。確認するだろ、普通」

ウィッチ「……ああああああ!!」

龍人「低級移動魔法しか使えないお前が扱える攻撃魔法は低級の炎くらいと思ってな。居場所を示すには申し分ないだろ」

龍人「挑発に乗ってくれてありがとな。おかげで強力な助っ人を呼べたぜ」

ウィッチ「あ……ああ……」

魔王「えーっと……綺麗なお姉さん」

ウィッチ「ひいい!!た、助けて!殺さないで!!」

側近「お前が女性である限り、うちの魔王様は手出ししないよ、安心しろ」

魔王「そういうこと!可愛いは正義!」

ウィッチ「も、もうこのようなことはしませんから……」ポロポロ

側近「……ダメだこりゃ」
678: :2011/11/7(月) 02:56:40 ID:eWaKiw9z.2
魔王「……とりあえず側近は消火活動をお願い」

側近「わかりました。水系の魔法でどうにかします」

魔王「で、綺麗なお姉さん」

龍人「そいつウィッチっていうみたいだぞ」

魔王「ウィッチちゃんね!一生忘れないよ!」

魔王「……ウィッチちゃん、いくらウィッチちゃんが綺麗で可愛くて、四つん這いになるからその上に座ってほしい美貌の持ち主でも、やっていいことと悪いことがあるんだよ」

魔王「いくら目的があるからって、誰かを犠牲にするような真似はしちゃいけないよ。ましてや、子ども達の輝く未来を奪っちゃだめだよ」

魔王「……俺が和平派なのは、皆と楽しい瞬間を共有したいからなんだ。子ども達の未来、共に笑える空間……もちろんウィッチちゃんも楽しく笑える世界を目指すよ」

魔王「……今から言うのはゲームの引用で、しかも記憶だけで言ってるから細部は違うかもだけど、言うね」

魔王「誰もが仲良くしなきゃいけないとは言わない。むかついて嫌いな奴だっている。でも……そこにいることをお互いに許し合えればいいんだと思うよ」

魔王「……人間を嫌う戦争派の魔物達だって、俺の目指す共存の世界に居場所はあるよ。人間が嫌いでも、俺の目指す世界から弾いたりしないよ」

魔王「だからさ、誰かを犠牲にして、争いを起こしてまで人間を否定しないでほしいんだ。人間は嫌いなままでいい。だけど人間を許して、そこにいることを受け入れてほしい」

ウィッチ「……わ、わかりました……争いは……起こしません……」

魔王「わかってくれてありがとう、ウィッチちゃん!よかったら、いまから仰向けになるから俺の顔を踏みにじって……」

側近「はいはい、変態行為を強いるのはそこまでにしましょう。……戦争の意思がないなら子どもを返してもらおうか」
679: :2011/11/7(月) 02:57:29 ID:eWaKiw9z.2
魔王「……側近、もう消火終わったん?」

側近「はい。……さあ子どもを放すんだ」

ウィッチ「は、はい……」スッ

子゙ーレム「うああああ!龍人んんんん!」ダキッ

龍人「いてえええ!……バカ野郎!俺今怪我してんだぞ!抱きつくんじゃねぇ!!」

魔王「……とりあえず子゙ーレムも返してもらったし、その二人を回復するね。はい」ホワーン

オーク「……っぷはあ!はあ……はあ……!!」

ゴブリン「し……死ぬかと思った……!!」

魔王「これに懲りたら、もう悪だくみはしないでね!……また何か企てたら、その時はお仕置きだよ?」

ウィッチ「ひいいいい!!ぜ、絶対に企てません!!」

魔王「なら、反省して帰ろう!ほら、レッツゴー!」

3人「ひいいいいいい!!」ピュー

魔王「……これで本当に反省して、次からは仲良くできたらいいなあ」

側近「……魔王様、お仕置きって具体的には何をなさるつもりでしたか?」

魔王「ん?反省文書いてもらおうかなって」

側近「……つくづく平和ですよね、魔王様の頭の中って」
680: :2011/11/7(月) 02:58:06 ID:eWaKiw9z.2
魔王「次は龍人を回復するよー。ほい」ホワーン

龍人「ふう……正直きつかったな」

子゙ーレム「よかったね!龍人!」

子゙ーレム「……ごめんね、龍人。僕のせいでこんなに……」

龍人「バーカ。俺が傷ついたのはあいつらのせいだろ。何でも自分が悪いで片づけんじゃねーよ」

子゙ーレム「……龍人が助けてくれたおかげで、怖い目に合わずにすんだよ!」

龍人「助けたのはクソ魔王と側近じゃねえか。何勘違い……」

子゙ーレム「ううん、龍人が助けてくれたんだよ!ありがとう!!」

龍人「えっ」

子゙ーレム「最初は怖い人だと思ってたけど、本当は優しいんだよね!龍人は僕のヒーローだよ!ありがとう!」

……なんだ?この気持ち。
なんでこんな……ああ、そうか。俺は……
681: :2011/11/7(月) 02:58:41 ID:eWaKiw9z.2
生まれながら膨大な魔力を誇って生まれた俺は、大人達から気味悪がれ、親しく接してもらえなかった。
そんな空気を子どもは敏感に読み取って、俺へのいじめを開始した。
我慢して、でも我慢できなくなって、それで反撃したらこの膨大な魔力が子どもに大怪我させちまって、いよいよ俺は嫌われ者になった。

少し成長した頃、その時の魔王が引退するという噂が広まっていた。
話し込む龍人族の面々。話を盗み聞いて、俺は魔界は実力こそが全てだと知った。
……この魔力を利用して、俺が魔王になって、龍人族の権威を確たる物にすれば、皆は俺を認めてくれるかな。……俺の目標がその時生まれた。

まずは里の皆に実力を示すんだって、俺は里の実力者に決闘を申し込んだ。
ほとんどが拒否してたけど、魔王になりたいって気持ちの下、俺は無理やり戦って勝っていった。
それによってますます嫌われた。当たり前だ。でも、俺の真意が伝わって、龍人族のために行動できれば皆も俺を……そんなことを信じて戦いに明け暮れた。

そんな中、決闘を申し込んだ奴の中で、俺を酷く中傷する奴が現れた。ボロクソ言われるのは慣れてた、気にはならなかった。
だが、その矛先が俺の家族になった瞬間、俺はキレた。……今思えば、生まれたばかりの俺を見捨てるようなクソ親なのにな。家族という唯一の繋がりが、俺の中で特別な存在にしてたのかもしれない。
……気付けば魔力を全て解放し、俺はそいつを殺してた。

事がばれて、俺は龍人族の者から罵られ、里から追い出された。罵ってた奴らの中には両親もいたなー。お前のせいで私達はー、みたいなこと言ってたと思う。
その辺からもう龍人族のことはどうでもよくなって、俺は強い者が認められる世界を目指し始めたんだった。
でも、それも幻だった。今まで忘れてた、昔からの俺の目標ってやつは……
682: :2011/11/7(月) 02:59:34 ID:eWaKiw9z.2
子゙ーレム「……龍人?何で泣いてるの?」

龍人「うっぐ……ひくっ……」ポロポロ

そうだ、俺はただ誰かに認めてほしかったんだ。
誰かと笑いあってみたかったんだ。
誰かと些細なことで喧嘩して、あとで互いに謝ったりしたかったんだ。
何の懸念もなく、恥ずかしげもなく「ありがとう」と伝えられるような……大切な存在がほしかったんだ。

子゙ーレム「どうしたの?体がどこか痛むの?」

龍人「うぐっ……子゙ーレム、ありがど……ありがどう……」ポロポロ

子゙ーレム「な、なんで龍人がお礼を言うの?ねえ、どこが痛いの?」

魔王「んっふっふー。子゙ーレム、龍人は今、心が痛いんだよ」

側近「……うまいこと言ったつもりですか?」
683: :2011/11/7(月) 03:00:23 ID:eWaKiw9z.2
翌日、ゴーレム族へ攻撃を仕掛けていた連合軍が撤退、ならびに解散を表明した。
死霊鉱山に住むゴーレム族に平穏の日々が戻ったのだ。
そしてそれは子゙ーレムが帰ることを意味していた。

側近「いやいやいや!!龍人に力を返すとか、何考えてるんですか、あなたは!?」

魔王「いいじゃん。きっと龍人はもう力を悪用しないと思うよ」

側近「……昨日の涙ですか」

魔王「……昨日の涙ですよ」

側近「魔王様は、もうちょっと疑う心を持つべきです!」

魔王「側近は、信じる勇気が決定的に足りないよ!」

魔王「それにさー、子゙ーレム今日帰っちゃうんだよ!」

魔王「最後に本来のかっこいい龍人を見せてやりたいじゃん!」

側近「そんなことしなくたって、あの子の中では十分かっこいい存在ですよ……」
684: :2011/11/7(月) 03:00:58 ID:eWaKiw9z.2
魔王「……っていうことだ。今から力を返すよ!」ポワン

龍人「ん……戻ったな。ありがとよ」

魔王「……なんか嬉しくなさそうだねえ」

龍人「うっせーよ……」

子゙ーレム「……」

ドラゴン「魔王様ー、ゴーレムさんがきてますよー」

魔王「あーわかった。今行くねー」



ゴーレム「魔王様、我が息子をお守りいただき、ありがとうございました」

魔王「いいっていいって!俺なんか何もしてないしさー」

側近「本当に何もしてないですからね」

魔王「……俺ってそんなに何もしてない?」

側近「はい」
685: :2011/11/7(月) 03:01:49 ID:eWaKiw9z.2
魔王「……まあいいや。ほら、子゙ーレム。お父さんが迎えにきたよー」

子゙ーレム「……」

側近「……どうした?お父さんのところに行かないのか?」

子゙ーレム「僕……龍人と一緒がいい」

魔王「……」

子゙ーレム「僕、龍人と離れたく……」

龍人「わがまま言ってんじゃねえよ!」

子゙ーレム「っ!」

龍人「数日一緒にいただけの奴と別れるだけでうだうだ言いやがって!」

龍人「そんなんじゃ、てめえが憧れてるヒーローになんざなれねえよ!」

龍人「こんな別れのひとつやふたつ、自力で乗り越えてみせろ!てめえの未来はてめえで切り開け!」

龍人「……それでも」

龍人「それでも自力じゃどうしようもなくなったその時は、この城を訪ねろ。てめえのヒーローはいつまでもここにいるからよ」

側近「!」

龍人「忘れるな、お前には仲間がいる。頼りっきりは許さねえが、時には仲間を……俺を必要としていいんだ」

子゙ーレム「龍人……」
686: :2011/11/7(月) 03:02:28 ID:eWaKiw9z.2
龍人「ただ、今は自分の足で進む時だ!強くなりたいんだったら……自ら進め!」

子゙ーレム「……わかった!僕、龍人みたいな強いヒーローになりたいから……自力で頑張る!」

龍人「よく言った!てめえなら強くなれるさ、この俺が保障してやらぁ!」

子゙ーレム「僕、頑張るから!じゃあね、龍人!」

ゴーレム(……この子にとって、貴重な体験となったようだな)

ゴーレム「……魔王様、本当にありがとうございました。それでは失礼します」

子゙ーレム「またねー!!」

龍人「おう、またな!……行っちまったなぁ」

側近「……いいのか?」

龍人「ああ?何がだよ?」

側近「お前は魔王様から力を返してもらった。お前をこの城に縛る理由はないだろう?」

龍人「バーカ、俺がどこで何しようが俺の勝手だろうが」

龍人「クソガキの未来のために、バカ魔王の馬鹿げたクソ理想に俺も乗っかってやる、それだけだぁ」

側近「……本気で変わろうって思ってるんだな?」

魔王「側近、側近」チョンチョン

側近「ん……何ですか、魔王様?」

魔王「だから言ったじゃないですか〜wwww」ドンデンドンデン

側近(……うぜえ)
687: :2011/11/7(月) 03:03:01 ID:eWaKiw9z.2
側近「……いいか、魔王様は絶対に言わないだろうから、俺が代わりに言ってやる」

側近「決意を新たにするだけで、簡単に変われると思うなよ」

側近「どんな事情があったにせよ、お前は罪を犯した。そしてそれは消えない」

側近「その罪を背負い、その罪に苦しめられながら、それでもお前は変わる努力を続けられるか?」

龍人「くどいぞ。俺はあのガキのヒーローなんだぜ?ヒーローが反省の色無しの大罪人じゃかっこつかねえだろ……変わってやるさ。罪も死ぬまで背負ってやる」

魔王「そうそう、くどいよ。変わるって言ってんだから、それを信じて、俺達は支えてあげようよー」

側近「……ちっ、わかりましたよ。じゃあ龍人、さっさと城の掃除終わらせてこい」

龍人「おいぃ!?今の俺はナンバー2の強さだぞ!?スピード出世するんじゃねえのか!?」

側近「うるせえ、うちに飛び級の概念はないんだ、観念しろ」

魔王「ついでにエクレア買ってきてよ―」

龍人「それはてめえで買いに行けよ」

魔王「ああ、龍人もそういう方針でいくんだね……」
688: :2011/11/7(月) 03:04:00 ID:eWaKiw9z.2
こうして死霊鉱山の騒動は幕を閉じた。
結果として大きな戦いになる前に連合軍が解散したため、この事件の印象は魔物達にとっては弱く、語り継がれることなく忘れ去られていった。

そのため、この死霊鉱山の騒動が二人の英雄を生んだことはあまり知られていない。

死霊鉱山の騒動が生んだ英雄、まず一人はゴーレム族の男である。
ゴーレム族の長の子として生まれた彼は、幼いころより志を高く持ち、努力を重ねてゴーレム族の歴史で一番と謳われる実力を手に入れた。
彼が大人になる頃には、世界は平和を確たる物としていた。その平和を守るため、その実力で世界平和に尽力したという。

もう一人の英雄は、かつての大罪人である龍人である。
争いを続けた世界……その世界を平和に導いた魔物、それが魔王、側近、そして龍人の3人である。
最初は平和に牙を向けた龍人だったが、やがて魔王に仕えるようになり、世界平和を実現する大きな力となったという。

……魔王達がその出来事に直面するのは、少しだけ遠い未来のことである。
689: :2011/11/7(月) 03:16:44 ID:eWaKiw9z.2
今回はこれで終わります。

長いですね、ほんとに。龍人のちょっとした冒険ですよ。
確認はしてませんけど、携帯の方はたぶん見れなくなると思いますので、こちらで処置します。
見れねえよクソ作者がーってなった方は、下記より見てください。
……ついでにほかの小話もまとめようっと。

・魔王と側近の雑談>>586-595
・僧侶の小話>>604-611
・女僧侶の小話>>614-625
・魔王と女勇者、時々会長>>631-640
・龍人の小話(1/5)>>648-658
・龍人の小話(2/5)>>659-666
・龍人の小話(3/5)>>667-675
・龍人の小話(4/5)>>676-682
・龍人の小話(5/5)>>683-688

たぶんこれで大丈夫です。今うとうとしながらまとめてるからリンクミスあるかも。

……最近、ここらで小話詐欺が生じてます。
小話と言い聞かせて、「ああ、じゃあ手軽に読めるわ―」と思わせて実は長いという、悪質な詐欺です。
皆さんも気を付けてくださいね。案外、小話詐欺の悪意は近くまで忍び込んでるかもしれませんから。

……じゃあもうマジで眠たいので、俺はもう寝ます。
690: 名無しさん@読者の声:2011/11/7(月) 05:47:40 ID:adMUXkgFVg
お疲れ様です
つチョコパフェ

あの台詞は君と響き合うRPGで見た気が…
しかし魔王さん根元から平和主義なんだなぁ…だけどそれに足を掬われるような事態になったりしないかな…

691: 名無しさん@読者の声:2011/11/7(月) 07:45:31 ID:VCHgmReH86
遅くまでお疲れさまでした。
なんかいぬまるくんのネタがツボったwww
魔王がドンデンドンデンしてる絵が脳内再生www
緑茶返せwww
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名前:
sage:


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うpろだ
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