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忘却線上の星
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1: 名無しさん@読者の声:2011/9/5(月) 01:09:18 ID:.gB2sDwzQY

自分を流れ星に例えた人が居た。光るのは一瞬だけ、あとは消えて忘れ去られるのがオチさって。あの人は明るく伝えてくれたけど内心は分からない。



女の子「星が綺麗です。」

謎の影「そうですね。」

女の子「私は忘れたくありません。だから、毎日夜空を見上げるのです。」

影「風邪を引く前に部屋に入りましょう。」

女の子「忘れるのは、哀しいです。」

影「そうですね。」

女の子「…冷たいです。」

影「今日は生憎の雨ですから。」

女の子「誰かが泣いているのですか。」

影「それは…─、」

────────



働く女とそれに付き従う男の話。生暖かい目でお付き合い下さいませ。


77: ◆Rfq4NUNFd6:2011/9/23(金) 01:58:04 ID:rjF1TwFr3s
美月「何だ…?」

陽人「今日はデートです。」

美月「それがどうした。」

陽人「次の行き先は決めてあります、行きますか行きませんか。」

美月「…分かった、人気の少ない所で椎名と話せるなら其処に行く。」

陽人「とっておきの場所です。」

幾らか時間が経過した。陽は橙色から赤へ移り姿を消す準備に入る。
78:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/23(金) 02:10:59 ID:K4FUVeqavI
美月「うちじゃないか。」

陽人「じじゃーん!」

美月「!!」

到着したのは実家、目の前に有るのは甘美な甘味。美月の視線が其れに釘付けになるのを陽人は見詰めた。

陽人「ココア入れますね、…ゆっくり話しましょう。」

美月「…何でだ、」

陽人「はい?」

美月「何で、私は、いけしゃあしゃあと、椎名に、仁美さんに、春子さんに…おんぶに抱っこ、してるんだろうな。」

陽人「それは…。」

美月「まだ、私は家族じゃないのに。」
79:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/23(金) 02:26:58 ID:rjF1TwFr3s
陽人「美月さん。」

美月「ごめん、やっぱり直ぐに整理なんか付かないんだ。…ただこの年になって"聞き分けが良くなった"だけ。情けないだろ、こんな上司。」

陽人は息を止めた。ケトルの沸騰する音と心拍が同調する。

ドラマの様な言葉しか浮かばない、しかし今伝えなければ、意味が無い。もう恥など無かった。後は、彼女さえ受け取ってくれれば、どんな陳腐な台詞も救われるのではないだろうか。



陽人「俺が今話してるのは、星川美月です。上司でも他人でもなく、俺が一生ついていくって決めた、美月さんなんです。だから、自分を追い込まないで、下さい。ゆっくりで良いから、俺は知りたい。もっと美月さんを知りたい。」





流れ星は、切なかった。
気付かれない事を承知で光り、視界に入らない事を承知で流れる。彼女の願いを叶えられる可能性も僅かだった。たった、一瞬。

ただひたすらに現れては消え、現れては消え。そうして行くうちに、何時か覚えてくれるだろうかと。少年は未来に想い馳せた。

一番星になれば彼女に見付けて貰えるだろうか。
80:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/23(金) 02:55:47 ID:K4FUVeqavI
美月「お前みたいな奴なら、私なんかより貰い手沢山居るだろうに。」

陽人「俺は美月さんじゃないと駄目なんです。」

美月「………ココア、早く。」

美月「…私も、椎名の傍に居る。」

慣れた手付きでココアを作る陽人の作業が停止する。当の本人は羞恥もあり陽人の方を見ては居なかった。

部屋にカカオの匂いが広がる。



陽人(この唐突なデレが美月さんの魅力とか言ったら殴られるだろうか。)
81:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/23(金) 03:10:22 ID:K4FUVeqavI
美月「明日からまた仕事だと思うと、何か変な感じだな。」

陽人「そうですかね?あ…!もう、無理はさせませんからね。」

美月「優秀な部下のお陰で昔より楽させて貰ってるよ。」



その後は他愛の無い会話が紡がれた。まだまだ、距離は遠い。気を抜けばきっと消えてしまう、其れは互いに危惧していた。
82:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/23(金) 03:12:16 ID:K4FUVeqavI

─────────

少年は走る、ひたすら走る。辺りは暗く、何時か見たお化けの本が頭を過る。もしも本からお化けが出たら自分は今度こそおしまいだ。

少女の身体は軽い。そして先程から動かない。暗闇は不安を助長する。少年は足を止め、その場に腰を降ろした。暗闇は不安を助長し、潤む視界で夜空は歪む。

隠れなければ見付かる、見付かれば僕らはどうなる?ヒーローなんか居ないヒーローなんか居ないヒーローなんか居ないヒーローなんか居ない。

少年は呪いのように呟いた。



足音が迫る。


83:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/23(金) 03:14:47 ID:rjF1TwFr3s
軌道修正しなきゃgdって参りました、読んで下さっているかたありがとうございます。

何かアドバイス、ご意見御座いましたら宜しくお願いします(´・ω・`)

何せギャグ要素取り入れにくいので伏線を張ることで楽しんで頂けたら幸いです…!お休みなさいませ。
84: 名無しさん@読者の声:2011/9/24(土) 01:34:06 ID:AyC0sCuso.
っC
85: 名無しさん@読者の声:2011/9/24(土) 11:25:16 ID:jJ8Za.c18g
アドバイスとかは、出来ないが、中々好きだぜ、作者さん

しぇーん
86:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/24(土) 12:28:51 ID:49alcId.kY
>>84
あ、ありがとうございます(´;ω;')ブワッ

>>85
ありがとうございますうういうう(`;Д;´)

この支援を胸に抱き、今日も更新致します!



美月「なんとかしろ、椎名。」

陽人「俺等を動かしてる人がてんぱってちゃどうにも。取り敢えずさっさとキスフラグを(ry」

美月「お父さん!こっちです。」

仁己「母さん、裁縫道具を。」

春子「ハル君逃げて〜。」

陽人「母さんっ、笑いながら言わないで下さいよ…!」

美月「ほっぺくらいなら良いぞ。」

仁己「」

陽人「」

春子「あら。」

春子「続きはWEBで!うふふ」
87:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/25(日) 00:18:21 ID:zTwgW56MmU
美月「………。」

陽人(嘘だろ…、この状況…!)

美月の好きなアニメのDVD鑑賞で時を過ごした二人。しかし今、陽人にピンチなチャンスが訪れていた。美月の身体が隣の陽人へ寄りかかっているのだ。何となく異変は気付いては居たが、熟睡の今となっては全体重が陽人に託されている。

陽人「み、みつきさーん…。」

そっと呼んで見るも返答は無い。シャンプーの仄かな香りや小さな寝息、その無防備さは燻る男心を揺らす。

陽人(このまま寝かせる…!腕枕、そうだ腕枕しよう、)

仁己「ただいまー。」

春子「ただいま美月ちゃん、ハル君〜!」

陽人「!?」


88:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/26(月) 01:19:20 ID:zTwgW56MmU
仁己「飲み物に何か薬を入れて今から頂こうとしていたんですね、分かります。…成敗します、父の名にかけて。」

陽人「今、俺を動かしたら美月さん起きますよ。おかえりなさい。」

春子「今、毛布持ってくるわね〜。それと、二人にお土産あるからパパに聞いて下さい。」

陽人「ありがとう母さん。今日はここで寝るよ、俺が居ないと美月さん淋しがると思うし。」

仁己「いや、逆に寝にくいと思いますよ。図体でかいですし。」

陽人「若い二人が寄り添って寝るのを邪魔するなんて父さんにしては無粋ですね?」

仁己「…一気にふてぶてしくなりましたね陽人。僕はただ美月さんが可愛いだけですよ、育ての父として。」

陽人「まだ俺に任せては貰えませんか?」

仁己「いえ、君に託しています。僕の遺伝子ですからね。」

春子「パパ〜、私達もお風呂入って寝ましょうよ〜。」

脱衣場から春子の声が響く。仁己が一瞬動揺するのが伺えた。

陽人「お土産、ってなんですか?」

仁己「ケーキです。朝にでも持って行きなさい。」


89:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/26(月) 01:31:38 ID:gsVt2taCKs
そう言い残し仁己は廊下へと姿を消す。去る寸前に室内の電灯を消灯して。

陽人(俺の腕がごつごつしてて起こしたらどうする…。)

暗闇の中一か八か、緩慢な動作で丁寧に美月を寝かせる。幸い寝息が止まる様子は無い。

陽人(近い、な。…何か良い匂いする。)

美月に毛布を掛け、陽人も目蓋を下げた。


90: 名無しw:2011/9/26(月) 01:32:53 ID:g5F5ygixAc
訳わからんー笑
2ちゃんねるの人ら
おもろ過ぎー笑
91:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/26(月) 01:39:21 ID:gsVt2taCKs

──────────

少年は必死に頭を振る。危険だ、大人は危険だ、でもこの状況も危険だ。抵抗虚しく軽々と身体が抱えあげられる。

?「っ…、後で爪切りしなきゃ駄目ですね。」

?「大丈夫?」

?「少々抉られたけど大丈夫。」

陽人「……せっ!離せ離せ離せ離せ離せ離せっ!嫌だっ、嫌だっ…ぁ!」

もう一人がぐったりとした少女の身体を慣れた手付きで抱えた。

駄目だ、彼女が死んでしまう。消えてしまう。少年の目から涙が止まる事は無い、精一杯の抵抗で泣き喚いた。

騒がしい夜が4人を包む。

?「泥だらけじゃない。」

?「色々と、忙しくなりそうですね。」
92: 名無しw:2011/9/26(月) 01:40:19 ID:bJDHG8BGmI
↑うっさい(´_ゝ`)
93: 名無しさん@読者の声:2011/9/26(月) 01:42:09 ID:yQM7sYVCM6
支援しとるで
94:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/26(月) 01:44:32 ID:zTwgW56MmU
>>90
確かに、gdりは否めないし確信をつかなきゃ意味がわからないと思います。それは作者自身痛感してます。

しかし2ちゃんねると此処は違います。2ちゃんねるが良いなら是非、そちらを見て下さい。

>>92
同一の方でしょうか?こんなSSでも貴重な支援を頂いておりますので、「はい止めます。」なんて事はしません。

うるさい、と言うのは分かりかねる表現ですが。以後、私のSSを無視して頂ければ幸いです。
95:
◆Rfq4NUNFd6:2011/9/26(月) 01:47:28 ID:zTwgW56MmU
>>93
ありがとうございます(´;ω;`)

沢山の秀逸なSSを拝見し、日々精進で落ち込んでます。しかし貴重な支援を胸に、ゆっくりですがお話を進めて行きますね(`ω´)シャキーン
96: 名無しさん@読者の声:2011/9/26(月) 01:48:49 ID:ADK/dMn24w
>>94
たぶんだけど>>92>>90のことをいったんだと思うよ?
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