SSスレです。内容はどちらかというとシリアスが中心になります。
では、よろしくです。
>>0
101: ◆AhbsYJYbSg:2011/6/29(水) 23:34:58 ID:l7FkHhEbE2
>>98
わ!サンクスですっ
面白いだなんて///もっと言って下さ(ry
>>99
ありがとうございます! 支援は私のガソリンであります。
(T_T)
102: ◆AhbsYJYbSg:2011/6/30(木) 00:02:26 ID:NgAEs4NAMk
碌「…ふふ、まさか妖怪とここまで打ち解けるとはな…さすがは理恵の子だ」クルクル
?「…よくもまあ飽きないもんじゃのう…日がな1日、その『ちきゅうぎ』とやらを眺め続けおって…」
碌「…ただの地球儀とは訳が違うさ。目を凝らせば地球上のどんな場所でも眺められる…俺の自信作だ」クルクル
?「ふん…神にでもなったつもりか?笑わせてくれる…」
碌「ああそうだ、じきに俺はこの世界の『神』になる…。
ところで…アレの配置は終わったのか?」
?「当然じゃろう。抜かりは無いさ」
碌「ふっ…これで、時期が来ればいつでも『動かせる』訳か…
ご苦労だったな、『弥一』」
弥「別に構わんさ。
全ては…『人間』への復讐を遂げるためじゃからな…」
―ザアアァ―――
103: ◆AhbsYJYbSg:2011/6/30(木) 00:35:20 ID:MtEPDD/kP2
このSSを読んでくださっている皆様、本当にありがとうございます。
一応ここで『第一部』完となります。続きは来週の月曜日から投下する予定です。
登場人物が多くなって来たので、ここで簡単な人物紹介をさせて下さい。
m(__)m
・陸(りく)…主人公。折り紙が得意。
・千代(ちよ)…妖怪座敷わらし。
能力1…膨大な記憶力
・疾風(はやて)…妖怪鎌鼬。
能力1…相手の身体機能の把握
・流華(るか)…妖怪濡れ女。可愛いものに弱い。
能力…?
・月夜(つくよ)…妖怪夜叉。料理が趣味。
能力…?
・深雪(みゆき)…妖怪ゆきんこ。内気な性格。
能力…?
・晴(はる)…妖怪唐傘。小学生の人型になれる。
能力…?
104: ◆AhbsYJYbSg:2011/6/30(木) 00:51:56 ID:MtEPDD/kP2
続き。
・父(草介)…陸の義父。しかし、2人の絆は強い。
・母(理恵)…陸の母親。
・犬(ベル)…佐藤家の飼い犬。
・少年ABC…陸を苛める3人組。
・葉子…草介の妹。実家の会社を継いだ。
・碌(ろく)…陸の実父
・弥一(やいち)…千代の友達。正義感の強い性格。
こんなもんでしょうか…汗
本っっ当に拙いSSですが、生暖かく見守って下さると嬉しいですっ
それでは…(__)
105: ◆AhbsYJYbSg:2011/6/30(木) 21:35:05 ID:tC2Fo0C.cE
―――
?『…うぅっ…すまぬ…、許してくれ千代ぉ…っ』
千(……?…この声は…)
弥『わしはお主を…守り切れんかった…っ』
千(…弥一…なぜ、泣いておる?
……………あぁそうか、わらしは…死んだのか…)
弥『千代…すまぬ…ちよ…っ…う、ぅ…』
千(……弥一…すまぬ。わらしはもう、おぬしを慰めることができぬ。
一緒に笑い合うことも、その手に触れることも…もう…。
じゃがせめて…おぬしの涙だけでも…止めることができたら…っ)
―――
弥『……ぅ…っ…、ちよ…』
千『…いつまで泣いておるつもりじゃ、この泣き虫』
弥『な…泣き虫とはなんじゃ!わしは……』クルッ
千『…』
弥『…?…
………!!!!』
106: ◆AhbsYJYbSg:2011/6/30(木) 22:09:28 ID:l7FkHhEbE2
千『あまりにもおぬしが泣きわめくから、五月蝿くて化けてしまったではないか…』ムスッ
弥『』ポカーン
千『…おーい』ヒラヒラ
弥『…ちよ…なのか…?』
千『ふん…他の誰だと言うんじゃ』
弥『……っちよぉ!!!!』ガバッ
千『あ…ばか』
スカッ
弥『ふぎゅっ』ドサー
千『すり抜けるに決まってるじゃろ…わらしは魂なんじゃから』
弥『……すまなかった、千代』スクッ
千『?』
弥『わしが弱かったばっかりに…お主は殺されてしもうた』
千『…仕方ないことじゃ。
あやつらは大人で、おぬしの実の父母…弥一を恨んではおらんよ。
わらしは死んでしもうたが、おぬしの人生はこれからじゃ…わらしの事は早く忘れて、幸せになれ。
それじゃ、達者でな…』フゥッ…
弥『…ありがとう、千代。
…じゃが、わしはやはり…あやつらが、許せぬのじゃ』ギュッ…
―――
107: 名無しさん:2011/7/1(金) 07:57:46 ID:ewlhFz6yw2
支援さげ
108: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/1(金) 21:16:01 ID:Y7potMdNLI
>>107
支援ありがとうございます!
月曜までは、こっそり投下します(__)
109: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/1(金) 21:33:27 ID:YgxuUT4qEk
弥『…ぅ…』ポタッ
千(……?…なんじゃ…?)
弥『…っ…』ポタッ…
千(…弥一…また、泣いておるのか?
………涙を……止めなければ…っ)スゥッ
―――
千『…弥一…』
弥『!…千代…久しぶり、じゃな』ゴシッ
千『…おぬし…成長したのう。もう立派な大人ではないか』
弥『はは、身体だけはな…。お主は…あの頃とちっとも変わらぬのう』
千『それはそうじゃ。わらしは既に死んでおる…。
…で、大人になったはずの弥一はどうして泣いておる?まるで小さい赤子のようでは、……っ!』
弥『…』ポタッ…ポタッ…
千『…弥一…?…っその血はなんじゃ!?まさか、どこかに怪我を…』
弥『違う。…わしの血ではない』
千『なら誰の………!!』
…ポタッ…
110: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/2(土) 22:49:20 ID:zffT4OvZNo
千『まさか…おぬし、自分の親を…』
弥『…あぁ、始末した…「ごみ2匹」をな』
千『…っ!!』
弥『これでもう、千代やお主の姉たちのような生け贄は生まれぬ…。
クク、あやつら考えもしなかったじゃろうなぁ…わしが、奴ら以上の「力」を身に付けておるなどと…』
千『…っ…あの「力」を…使ったのか…』
弥『そうじゃ。俗に云う「陰陽道」…式紙を使い、くず共に送ってやったのさ』ポタッ
千『…っなぜじゃ!?わらしは、おぬしに人殺しなどさせたくは無かったというのに!!ただ幸せに暮らしてくれれば、それで…』
弥『しあわせ…?…お主のおらん世界で、わしの幸せなど有りえぬ…』
千『弥一…』ギュッ
111: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/2(土) 23:32:54 ID:zffT4OvZNo
弥『…千代…すまぬ。じゃが、わしは心底疲れてしもうたのじゃ…。
互いの足を引っ張り合い、まつりごとで人を簡単に殺す貴族ども…。
身内ですら裏切り、平気で略奪を繰り返す民草…。
そしてなにより、わしは汚らわしい「人間」が…憎い』
千『…っ馬鹿なことを言うでない!人は人として、皆精一杯日々を生きておる…。
おぬしとて、その「人間」ではないか!!』
弥『そうじゃ、千代。わしもまた人間…「陰陽師」という、人殺しの一族の血が流れておる』ポタッ
千『…っ』
弥『…見ろ、千代』パサッ
千『…』ギュッ
弥『わしは、その血に染まった「つう」と一緒じゃ…汚らわしい人間の一人…。
大好きな友達の一人も守れなかった、ただの屑じゃ…』
千『…やいち…』
――
千「…っ…」ツウッ…
雪「…ちよ?」ユサユサ
千「!」ハッ
112: 名無しさん:2011/7/3(日) 01:36:42 ID:apQwJMN9CQ
支援あげ
113: 名無しさん:2011/7/3(日) 10:24:03 ID:E4ejpxF5Ts
えーじーいー
114: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/3(日) 22:58:52 ID:dJNSi9KCi6
>>112
ありがとうございます!
(*_*)
>>113
ageどうもですwまだ日曜ですが、投下していきますね
(__)
115: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/3(日) 23:22:37 ID:Y7potMdNLI
6月某日(水)・雨
(陸が屋敷に来てから5日後)
赤香町・(元)無人屋敷
ザアアァ
千「む…深雪(みゆき)…どうした?」
雪「…ぅん…うなされてた…」
千「わらしが?そうか…すまぬな、起こしてしもうたか」
雪「それに…泣いて、た…」
千「!…」ゴシゴシ
雪「…どう…したの…?」
千「…大丈夫じゃ、なんでもない。
なんでもないんじゃ…」
雪「…うそ」
千「!」
雪「…誰にでも、つらいときは…ある。
でもそれを…ずっと独りで、耐えてると…どんどん膨らんで、もっとつらく…なる」
千「…」
雪「無理しちゃ、だめ。…つらいときは、みんながいる…から」ナデナデ
千「…そうじゃったな。ありがとう、深雪…」
雪「…」ニコッ
千「…む…そういえば、からかさ…晴(はる)の姿が見えぬな」
雪「…ほんとだ…こんな夜中に、どこへ…?」
ザアアァ
―――
碌「さて…何故自分が呼ばれたか分かってるかな?からかさ君」クルクル
116: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/3(日) 23:53:58 ID:9ZI2B1cqd6
傘「…はい」ギュッ…
碌「ほう、なら話は早い。
確かに俺は、君達に一週間与えると言った…。
だが、「人間」と仲良く暮らせ、などとは一言も言ってないはずだがなぁ」クルクル
傘「…っ」
?「フ…人間ごときを対等に扱うとはな…若輩者共めが」
?「…ニクイ…ニンゲン…ニクイ…っ!!」ドンッ
?「へへ、いいっすねぇ人間(エサ)。メシの時間が待ちきれないっすよぉ」ジュルリ
?「クス…やっぱり、バカで平和ボケしてる日本妖怪たちには…荷が重すぎたんじゃないかしらね?」クスクス
傘「…っ、心配いりません…計画は、予定通り行わせます…」ギュッ
碌「…だといいんだが。
せいぜい気を抜かぬことだ。『彼ら』は君達のように、甘くはないのだからな。
…もういい。いけ」シッ
傘「……っ」タタッ
碌「さて、と…
おいで、『愚者』」
?「…」シュタン
碌「奴らを見張れ。
計画を邪魔されるわけにはいかんからな…屋敷へ潜り込み、奴らの人間への憎しみを思い出させるのだ…」
?「…」…コクリ
――
117: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/4(月) 23:26:19 ID:1JEnnakN/6
赤香町・(元)無人の屋敷
陸「…ただいま」ガチャ
鎌「おう、チビお帰り。意外と遅かったな」
陸「うん。学校終わったあと、お父さんのお見舞いに行ってきたんだ」
鎌「そうか…父ちゃん、元気だったか?」
陸「うん…良くなってるみたいだけど、まだ体動かすの辛そう…」
鎌「そ、か…早く退院出来るといいな」
陸「…」シュン
鎌「そう辛気くせぇツラすんなって。
…おし!気分転換でもすっか!」
陸「え…気分転換って?」
鎌「決まってんだろ…アレだよ、アレ」ニヤリ
陸「え〜…またぁ?」ガックリ
118: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/4(月) 23:58:47 ID:zffT4OvZNo
屋敷・裏庭
サアアァ
陸「はぁ…もう疲れたよ〜」トサッ
鎌「馬鹿野郎!まだ始まったばっかりだろうが!!」
陸「でも、なんで毎回訓練の前に『おじぎ』の練習を200回もしなきゃならないの?」ブー
鎌「ったく…いいか?『武道は礼に始まり礼に終わる』…聞いたことあんだろ?」
陸「?」
鎌「…まぁいい。
この言葉は、最初から最後まで相手に対する『礼儀』を忘れんなっつー教訓だ」
陸「うーん…『遠足は家に帰るまでが遠足です』…っていうのと一緒?」
鎌「違う。…惜しいけどな」
陸「むぅ〜よく分かんない…」
鎌「まあ取りあえず、準備運動もかねてやっとけ。
それとも…俺考案の、スペシャルメニューに変えるか?」
陸「?すぺしゃるって?」
鎌「そりゃもちろん、腹筋・背筋・腕立て・スクワット各一万回を6セットの超スペシャルな…」
陸「さー!おじぎ頑張るぞー!!」ブンブン
鎌「…ちぇ…つまんねぇの」ムス
119: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/5(火) 23:14:42 ID:EVC93ZrMa2
元無人屋敷・厨房
夜「〜♪」コトコト
犬「ワンっ」タタッ
夜「!おや、ベルさん。こんにちは」
犬「ワンワンっ」フリフリ
夜「これですか?今日の晩ご飯の豚汁です。それに煮物とホウレン草のごま和え、あとはお刺身用の皿を冷やして…」
犬「わぅ?」
夜「あ…失礼。人間のごはんの名前なんて、解りませんよね」
犬「クゥーン…ワン!」
夜「えぇ、もちろん!ベルさんの分のごはんも、ちゃんと用意してますよ」
濡「いつ見ても素敵な力どすなあ、動物と会話が出来るなんて」ヒラヒラ
120: ◆AhbsYJYbSg:2011/7/6(水) 00:03:05 ID:zffT4OvZNo
夜「これは流華(るか)さん。その洗濯物は…」
濡「凄い量やろ、大家族のお母さんの気分どす。
月夜(つくよ)はんは、ベルちゃんと話せるんやろ?うちも話してみたいわあ」ヒラヒラ
夜「いや…そんな羨ましがられるほどの力じゃないですよ。
聞きたく無いことも、自然と聞こえてしまいますからね」
濡「聞きたく無いこと…?」
夜「ええ。
私は無駄に耳が良いですから、色んな場所から動物たちの声が聞こえてくるんです。
その中で、一番多い内容は何だと思いますか?」
濡「…?」
夜「動物たちの…悲鳴です」
濡「!」
夜「食用に加工される牛や豚は、食べ物になって人間の血肉となります。だからまだ救いがある、というわけではありませんが…。
問題は、犬や猫たち…身勝手な人間によって捨てられた彼らの末路には…絶望しかありません」
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