SSスレです。内容はどちらかというとシリアスが中心になります。
では、よろしくです。
>>0
492: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/21(火) 12:22:47 ID:Ams6nMNmjg
陸「そんな…!じゃあ、一体どうしたら…」ギュッ
六「どーしよーもねんじゃね?あいつは、それが家族の為になるって信じ込んでっからな〜。
あーなったら、もうただの頑固オヤジだ」ケラケラ
陸「そんな…!」
…ポオオ…
陸「…!ぼ、僕の体が光って…これは…?」ポオオ
六「…時間切れ、だな。もうすぐ、お前はこの世界から出て行かなくちゃなんね。
楽しかった。ありがとな、陸」ニコッ
493: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/21(火) 12:26:08 ID:SFi0c66N7.
陸「ちょっと待って!僕はまだ、あきらめる訳にいかないんだ!
本当に、本当に考えを変える方法は無いの!?このままじゃ、僕は…」ポオオ
六「実は…ひとつだけある」キッパリ
陸「!」
六「…かもしれない」
陸「…っ」ズルッ
六「しゃーねぇ、ヒントやるよ。『お前と碌の関係』は、なんだ?」
陸「え…」
六「そこを突け。それが、奴(オレ)の弱点だ」ニヤリ
494: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/24(金) 16:17:12 ID:vs1J6Bpbok
陸(僕と父さんの、関係…)
六「大サービスで、も一つヒントだ。
『奴(オレ)は、意外と精神攻撃に弱い』
…ここまで言や、もー分かるよな?」
陸「…!」ハッ
六「ぶちかましてやれ、陸!応援してっから」ニカッ
陸「うん!
六くん、ありが―」カッ
シュンッ!
六「…
オレさ…もう疲れちった、陸。
きっと碌(オレ)を、止めてくれな…」ポロッ
――
陸「…っ」ハッ
495: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/24(金) 21:02:54 ID:EKSJzxcqmM
碌「ぐ…(なんだったんだ、一瞬気が遠くなったが…)」フラッ
陸(…天井から差し込む夕陽の色が変わらない。
そっか…心に入ってた時間は、こっちじゃ一瞬だったのか…)
碌「ふん、何をしたかは知らんが…全て無駄だ」スッ
陸「…っ」キュッ
母「陸っ…!(…『心解』は、相手の心に訴える技…心を殺してる今の碌には、通じなかったか…)」ギリッ
恋「坊や…っ」ハラハラ
碌「さあ…終わりだ、陸。
変えてやろう…『父親』の言うことには絶対に反抗しない、良い子に…」ギュウンッ
母「…っやめてぇ…っ!!」バッ…
陸「…あのー…まさかとは思うけれど…」
碌「?」
陸「父親ってさー…自分の事言ってるわけ?」ニッコリ
496: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/24(金) 21:23:26 ID:vs1J6Bpbok
碌「…」
陸「何年も放っておいたくせに、今さら父親面…?
ずいぶん都合がいいよね」ニコニコ
母(陸…?一体、何を言ってるの…?)キョトン
陸「僕が産まれてから、何回抱っこしてくれた?何年一緒にいてくれた?
毎日御飯作ってくれたのは?一緒に遊んでくれたのは?
…貴方じゃないよね。だって父さんは、さっさと僕を捨てたんだもん」ニコニコ
碌「…」
陸「『家族』の為に人間を滅亡させるって…それさ、本気で僕とお母さんが望んでるとでも思ってるの?
…だとしたら、相当頭おかしいと思う」ニコニコ
恋(坊やの黒い笑顔…恐ろしい…)ガタガタ
母(!…そうか、精神攻撃…。
…でも、今の碌に効くかどうか…)チラッ
碌「」ガーン
母(あ…滅茶苦茶効いてる)ゴクッ
497: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/24(金) 21:49:29 ID:AZN8vEPq8w
陸「独りで悩んで、独りで全部背負うのがカッコイイとでも?
色んな人に迷惑かけて心配かけてるくせに、結局自分の頭には『計画』の二文字だけ…。
だだの自己中じゃん。すごーくカッコ悪いよ」ニッコリ
碌「ぐ…っ違う!俺は…」
陸「何が違うの?
僕を洗脳したのも、お母さんを監禁したのも…自分の邪魔されたくなかったからだよね?
死ぬほど自分勝手じゃん」サラリ
碌「…っ」グサグサッ
母「…(実は碌、昔から精神的に打たれ弱いんだよね…。それに陸が産まれた時、あの人デレデレだったからなぁ…これはキツいわ。
…あたしも、ずっと陸の側にいられた訳じゃなし…ある意味同罪ね。
ま、自業自得か…甘んじて受けな、碌)」フウ…
陸「…何か反論は?」ジロリ
碌「…く…」フラリ
陸「…それから、最後に一つだけ。
…『そばにいてあげられなくって、ごめんね』」
498: 名無しさん@読者の声:2012/2/26(日) 09:34:11 ID:XrXt4U/td.
CCCCC
499: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/26(日) 18:31:07 ID:EKSJzxcqmM
>>498
Cがいっぱい…感謝です!
つうまい棒(コンポタ)
500: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/26(日) 18:38:49 ID:Ams6nMNmjg
碌「!」
陸「独りぼっちは、寂しいもんね。…ずっと辛かったよね。
止めてあげられなくてごめんね、父さん…」
母「…陸…」
陸「…もう、終わりにしよう?これからは、独りじゃない…ううん、独りになんてさせない。約束する」
碌「…
最後に言いたい事は…それだけか?」スッ
母「!…ちょっとあんた、そんな言い方…」
陸「うん。それだけだね」スッ
母「!…陸!?」
501: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/26(日) 19:01:18 ID:g/4JcTXXFc
碌「お前がなんと言おうと、計画は実行する。
例え、この世にたった2人だけの家族に罵られようが、恨まれようが…それがお前たちの為だからだ」
陸「そう言うと思ってたよ…ほんと頑固だよね。友達いないでしょ?」ズバッ
碌「ふん、なんとでも言え…っ。
お前こそ、チビでその上ガチガチの石頭のくせに。だから虐められるんじゃないのか?」フフン
陸「…」イラッ
母「ちょ…ちょっと2人とも、いい加減に…」タッ…
スッ
母「こ…『恋人』!?どうして止めるのさ!」
恋「…時には、こどもを信じることも必要じゃなくて?
それに、あの2人…」
…ギャアギャア…
恋「なんだか…親子がキャッチボールしてるように見えない?」クスッ
502: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/28(火) 19:50:47 ID:SFi0c66N7.
母「!(…そっか…考えてみたら、碌と陸がこんなに言葉を交わしたのは初めてかも…。
キャッチボール、か…そうだよね、親子だもんね…)」
恋「ふしぎだわ…あんなに悪口を言い合ってるのに、なんだか微笑ましく見えるんだもの…あれも一つの『愛』ね」クスクス
母「…ほんとだ。(ああ、まるで…)」
陸「…ふん、だいたい、今時『人類滅亡』なんて古いんだよ!
いい年して、考えることは幼稚園児並みですか〜?」ベー
碌「仕方ないだろ、それしか思い付かなかったんだから!
それに幼稚園児は余計だ!自分は『年長さん』なみの身長のくせにな」フフン
陸「…(プチン)
…『チャームポイントはクルクルパーマ』」ボソッ
碌「なっ…!?お前、なぜ俺の黒歴史を知って…っ」フラッ
母(会えなかった月日を…埋めようとしてるみたいだ…)
503: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/2(金) 16:54:45 ID:HTBgGj87.M
碌「ハアハア…ったく、まさかお前が、こんなに頑固だったとは…一体誰に似たんだ」フウ…
母(アンタだよアンタ)
陸「それは僕のセリフだ!僕だって、父さんがこんなに石頭だとは思わなかった!
…でもま、知れて良かったけどね」ニッ
碌「…まあな」ニッ
母「!碌、あんた…」ホッ
碌「お前の意志が固いのはよくわかった…だが、俺の信念は曲げない。
どうしても邪魔をするというのなら…この俺を倒してみるがいい。
『黒炎・死神龍』」スッ
…ずるり
504: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/2(金) 17:22:12 ID:i7etF7UDUg
黒龍『…ギッ…シャアアアッ!』ズルズル
恋「!なんなの、あの力…なんて禍々しい…」ゴクッ
母「(!?あれは…碌の遣う中でも、最強の式神…。
あいつ、本気で陸を…っ)
…陸!」タタッ
黒龍『…』ブウンッ
…ゴオオッ!
母「!これは…炎の壁!?
そんな…りくーっ!!」ボオオッ
碌「…信念を貫く為にはな…必ず犠牲が必要なんだ。
それが多ければ多いほど、与えられる物は大きくなる。
この龍は、俺の『心』そのもの。陸…お前に、俺の信念が砕けるか?」ズズ…
陸「うん。だって、僕は独りじゃないもん」サラッ
505: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/2(金) 17:40:16 ID:k8jkmRk.Bk
碌「!…なにを言ってる?
今のお前は一人だ。あの日本妖怪共や、母親の助けも届かない。どう見てもひとりぼっちだろ?」
陸「…父さんには、分からないよ。
本当にひとりぼっちの人なんていない。必ず、応援してくれる『誰か』が心の隅にいるはずなんだ。
…父さんだって、そうでしょう?」
碌「…」
陸「だけど…父さんの『信念』は、きっと皆の『誰か』を消してしまう。
そんな悲しい計画なんか…僕が全部壊してやる!」ギュッ
碌「ふ…口だけは一人前だな。
ならば俺を倒せ。そして証明してみろ!
この世界に、まだ守る価値があるということを!!
…焼き払え、黒龍!」スッ
黒龍『…ッ』ボッ
…ボオオオッ!!
陸「…終わりにしよう、父さん。
…『千羽鶴』」ポオッ
506: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/2(金) 17:51:43 ID:k8jkmRk.Bk
――
姉『…っ…ぐ…』ハアハア
スタスタ
弥『おーい「―」、飯の時間…!
お主、その傷…』
姉『…』ギュッ
弥『またか…また奴らか!!』グッ
姉『…自分を産んでくれた両親を、「奴ら」などと呼ぶものでは無いよ、弥一。
わしなら平気じゃ…放っとけ、ぼんくら息子』シッシッ
弥『…。
お主は強いな、「―」』
姉『…?』
507: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/2(金) 18:06:49 ID:dG2jpSBg82
弥『わしは今まで、お主が涙ぐむ所すら見たことが無いぞ』
姉『…あいにく、下に何十人も妹達がおるでな…泣く暇が無いだけじゃよ』フン
碌『それもそうか……!』クスッ
姉『?…なんじゃ?』
碌『いや…顔立ちはそくっりなのに、千代とは正反対だと思ってな。泣き虫な所も、髪の色も…』
姉『…』
碌『…待ってろ、今薬を持ってきてやる』タッ…
姉(…ちがうよ、弥一。
…わしは、本当は…)
―
千「…姉様!」
姉「!」パチッ
508: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/4(日) 11:44:34 ID:dG2jpSBg82
姉「千代…わしは…」ググッ
千「!…動いてはなりませぬ!
姉様の体は、もう…」ギュッ
姉「…そうか。
わしは、負けたのか…」フウ
ポタッポタッ…
姉「…ふ…泣き虫め。今度は何を泣いておる?
そんなに、惨めなわしが可哀想か」フン
千「違います…悔しいのです」ポタッ
姉「…?」
千「姉様を…救えなかった自分が許せなくて…泣いておるのです」ポタッポタッ…
509: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/4(日) 12:01:31 ID:jyBeSMxwJA
姉「…
…千代、わしはな…ずっとお主が羨ましかった」
千「…?」グスッ
姉「千代は赤子の時から、全身全霊で泣いておったじゃろう?悲しければ泣き、痛ければ泣き…。
わしには、最期まで無理じゃったよ…お主のように、しっかりと自らの思いを示す事が…」
千「そんな…っそれは違います。
わらしはただ…ただ弱かっただけ。
…わらしなんかよりずっと強かった姉様に、うらやましがられる事など…」
姉「ふふ…わしは強くなどないよ。
今になって分かる…泣くことも『強さ』だったんじゃと。
…もっと…もっと、泣けば良かった」ポタッ
千「!…姉、様…」
姉「どうしようもなく飢えておった時も、痛め付けられた時も…声を上げて泣けば良かった。
自らを殺して耐えた所で…自分が壊れてしまっては、意味が無いんじゃ…!」
510: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/6(火) 19:37:17 ID:HTBgGj87.M
千「…それでも、わらしは…姉様に、救われました」
姉「…」
千「…ずっと一緒にいてくれて、励ましてくれて…。
もし姉様と弥一が居なかったら、自分は赤子のままで生涯を終えていたやもしれませぬ。
…ありがとう、ございました」ペコリ
姉「…
…ばかじゃな、お主は」フッ
千「?」
姉「あれほどの悪行を築いたわしが、憎まれこそすれ、まさか感謝されるとは」フン
千「…姉様…」
姉「わしのした事に…後悔はしない。
…後悔なぞ、する資格すら無い」ギュッ
千「…」
姉「じゃが…そう、一つだけ…。
弥一には…あの男にだけは、誤解して欲しくなかったよ。
『強い』自分なぞ、本当のわしではない。…結局、それを伝えることもできず…わしは悪魔に身を委ね、そして…」ガタガタ
千「…
知っておりましたよ…弥一は」
511: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/6(火) 21:57:14 ID:k8jkmRk.Bk
姉「!」
千「弥一は姉様がまだ存命だった頃、口癖のように申しておりました。『強くなりたい』と。…その理由、お分かりになりますか?」
姉「…?…」
千「姉様が、強がらなくても良いように…辛いとき、自分の胸を貸せるように。
…貴女が何時でも泣けるように、強くなりたい…と」
姉「…弥一が、そんな事を…」
――
ザアアァ…
姉『…くっ…
はははは!!惨めじゃのう…っ弥一よ?やはりお主のように…罪深い陰陽師は、地に這いつくばり…血を垂れ流す姿が、似合いじゃ…!
お主は死ぬが…、わしは封印されるだけ!馬鹿な男よ…最初から、消滅の術を遣っておれば…そのように無様な姿を晒す事も、無かったであろうに…!!』シュウウ…
弥『…っ…、』ハアハア
姉『ふ、ふ…なんじゃ、最期に…何か言いたげではないか。
封印される前に…聞いてやるぞ。どうせ、お主はすぐに…』シュウウ…
弥『…ま…っ』ギュッ
姉『?』
弥『…すま、ぬ…「―」っ…』
ザアアァ…―
512: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/9(金) 20:26:24 ID:k8jkmRk.Bk
――
姉「…
千代、最期に…約束、してくれぬか」…カサッ
千「…?」
姉「わしを…決して許すな。
恨み続けてくれ。わしがちゃんと、地獄へ行けるように。
…よいな、妹よ…」ガサガサッ…
ザアアァ…ッ
千「…そんなこと…っ。
出来るわけ、な…!…ぅっ」ポタッ
…うわあああ…―
――
碌「…やられた」ボロッ
母「陸っ!」タタッ
陸「お母、さん」フラッ
母「よく頑張ったね…偉いぞ、陸!」ギュッ
陸「…へへ」ギュッ
碌「く…卑怯だ。あれほどの数の霊力の固まりを、防ぎきれるはずが…」ブツブツ
母「どの口が言ってんのさ、この大馬鹿者!」ケリッ
陸「お、お母さん…」
碌「…分かってる。俺の…完敗だ。
お前の勝ちだ、陸…計画は中止しよう」フン
513: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/12(月) 14:38:33 ID:HTBgGj87.M
陸「!…父さん…」
母「ふうん…もっとごねるかと思ってたけど、案外あっさりじゃない」
父「…仕方ないだろ。ここまでコテンパンにやられたら、九尾を復活させるだけの力なんて残らないさ」フゥ
母「…!
陸、後ろ」トントン
陸「…?……!」クルッ…
タタッ
千「陸!良かった、怪我はない…
……!?」ピタッ
ギュッ
514: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/12(月) 21:01:30 ID:1HASR0l9Qw
千「り…く…?」ギュッ
陸「全然良くないよ。
君が怪我してる。それに…」スッ
千「っ!」ビクッ
陸「…髪も、短くなった…」ナデナデ
千「…//」カアッ
碌・母「…」ジーッ
千「そっ…!
そそそういえば、雨(うるる)の姿が見えぬが…どこにおる?」アタフタ
陸「あれ…そういえば、恋人さん達もいないや…」キョロキョロ
母「…恋人たちは、さっき出ていったよ。陸に『ありがとう』、ってさ」
陸「…そっか…行っちゃったんだ。
それから、雨は?」
母「…雨、はね…」ギュッ
千・陸「…?」
母「その…あの子は、あたしを助ける為に…っ」ギュッ
碌「…
…『魂』」ボソッ
515: 名無しさん@読者の声:2012/3/15(木) 19:42:16 ID:QCThRSSDfI
私怨
516: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 09:05:50 ID:0UW08OXRsc
>>515
私怨…汗
ありがとうございます!更新が遅くて申し訳ないです…。
つホットケーキ
517: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 09:55:55 ID:dQogQk0cu.
ポンッ!
猫「…にゃ…?」ポケッ
陸・母「!」
千「雨…!お主、一体何処から…?」キョトン
猫「…にゃ…
…うにゃあああっ!?陸じゃにゃいか!!」ガバッ
陸「ふぐぇ」ドサッ
猫「無事で良かったにゃああ…!」スリスリスリ
陸「ぅ…口に毛が…っ…!」
518: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 09:57:57 ID:duvE1jn2iI
碌「…全く、うるさい奴らだな…。
こんな所で油を売っていていいのか、陸。
未然に防いだとはいえ、九尾の封印は解ける寸前。もう一度術をかけ直した方がいいぞ」ググッ
陸「…分かった。教えてくれてありがとう。
行こう、千代ちゃん、雨」タタッ
千「な…し、しかし…」
母「こいつのことは任せて、千代さん。
雨と一緒に、陸をお願いします」ペコリ
千「…解り、ました」ペコッ
タタッ
碌「…ふう、やっと静かになっ」
バチンッ
519: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 10:00:54 ID:Q.qnbvRKxQ
碌「…いて」
母「あと千発は入れたいとこだけど…雨を助けてくれたことに免じて、これで許してあげる」フン
碌「手厳しいな」フッ
母「…あんたの、何が一番許せないか分かる?
たった一つの『命』を、粗末にする所だよ」フルフル
碌「…なんだ…気づいてたのか…」
母「おかしいと思ってた。いくらあんたでも、その霊力の強さはあり得ない。
…何を、犠牲にしたの?」
碌「…『睡眠』と引き換えに、力を得た。
だから俺は、もうすぐ…死ぬだろう」
520: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 10:02:50 ID:dQogQk0cu.
母「…馬鹿だね」ギュッ
碌「あぁ…バカだな。
…陸に、よろしくな…」
母「大馬鹿者だよ…っ…ホントに」グスッ
碌「…
…なあ、理恵。
寝る前に…あの話しをしてくれ…ないか。
ほら、よく3人…で読んだ、だろ?」
母「…っ…」ポタポタ
碌「…頼む、よ」ニッ
母「…
『昔、ある国にそれはそれは美しい…―』」
521: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 10:04:00 ID:Q.qnbvRKxQ
――
赤香町・ふれあい公園
千「ここが、桜田市の中心…九尾を封印した場所じゃったとはの(弥一が死んだのも、ここじゃったな…)」タタッ
陸「すごい霊力だ…!もしかして、もう…」タタッ
雨「そんにゃ…陸が洗脳されなければ、復活もしにゃいんじゃ…」
陸「分からない。ひょっとしたら、さっきの父さんとの戦いで復活が促されたのかも…
…!」ピタッ
ゴゴゴゴ…
?『たれじゃ…妾の眠りを…妨げる者は…』ゴゴゴ…
522: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 10:57:09 ID:AUdLdHLZEE
千「!…遅かったか…」
陸「あれが…『九尾の狐』」ゴクッ
猫「…す、すごい迫力だにゃ…!」ガタガタ
狐(…はぁ…お腹空いたよぅ…)グウウ
陸「…きゅっ…九尾さん!!」タタッ
狐『(あらぁ可愛い子達。
…きゅーび、って…?妾の事かしら)
…なに用か、人間』ジロッ
陸・千「お願いします!日本を滅ぼすのは、やめてください!」
狐(…滅ぼす…?あ、なるほど妾がこの國を滅ぼす……、
ってええぇえ!?なんで!?)ガーン
523: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 10:58:43 ID:i7etF7UDUg
千「どうか…どうか…っ!」ギュッ
狐(ちょっと待ってちょっと待って…ぇ…なんで妾、目覚めた瞬間ワルモノ!?
そんな…確かに見た目はちょっと怖いかもしれないけど、少しでも可愛く見えるように美容と健康には気を使ってるのに…。
…きっと…そう、多分聞き間違いよ!平和主義で有名な妾が悪役だなんてそんな)
千「かくなる上は、わらしの命を生け贄にしても…!」グッ
陸「そんな…いやだよ千代ちゃん!」ギュッ
狐(完・全に極悪人です本当にありがとうござ…っておかしい!おかしいこんなの!
きっと話せば分かってくれるはず…ファイトだ自分!)グッ
狐『ふむ…そなたらの願い、聞いてやらぬ事もないが…ただではのう…(そう、せっかくの縁だし、妾と友達に!)』ニコニコ
千「や、やはり生け贄が必要なのか…っ」ガクッ
陸「心配しないで千代ちゃん。その時は僕も…!」ギュッ
狐(ごっ…!
誤解よぉおお!)ボーン
524: 名無しさん@読者の声:2012/3/17(土) 00:30:13 ID:wyiq/WzH/Y
狐のキャラがw
思ってたのと違うww
アゲル(・ω・)/C
525: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/17(土) 10:00:49 ID:AUdLdHLZEE
>>524
Cありがとうです!
つ堅揚げポテト
526: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/17(土) 10:02:08 ID:0UW08OXRsc
狐(ど、どうしたら分かって貰えるの…?
昔から人見知りが激しくて、つい無愛想な態度をとっちゃうのは妾の悪い癖。
あぁもう、妾のバカバカバカ!)ポカポカ
千「きゅっ…九尾殿が怒っておられる…!まさか、まだ生け贄が足りないのか…?」ガタガタ
猫「しょうがにゃい…2人で足りにゃいなら、にゃーの命も差し出す。死ぬときは皆一緒にゃ!!」カタカタ
陸「うるる…千代ちゃん…」ギュッ
狐(違うのに!違うのに!!
あぁもう、どうしたら…
…!)ピコーン
狐『…ふん、矮小な命の火なぞいらぬ。腹の足しにもならぬからのう。
それよりも肉じゃ。妾は肉が欲しい(お食事を一緒にすれば、きっと仲良くなれるはず!やだぁ妾天才♪)』ワクワク
527: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/17(土) 13:05:34 ID:dQogQk0cu.
陸「に、『肉』って…まさか…。
この町の人達を差し出せってこと…?!」ガーン
千「な…なんと無慈悲な…っ」ガクッ
猫「ぅう…もう終わりだにゃ…」グスッ
狐(…
ぅん…うん、いいの。誤解されるのは…慣れてる。
…あ、れ…なんでかな、目頭が…熱く…っ)ブワッ
…ぐうううっ!
528: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/17(土) 13:08:58 ID:dG2jpSBg82
猫「…//」
千「お…お主、こんな時に何をのんきに腹など鳴らしておるんじゃ!」ペシッ
猫「す…すまにゃい、にゃんだか無性にお腹が空いて…」グウッ
陸「あれ…でもさ、なんかいい匂いしない?」キョロキョロ
狐(ん…?この匂い…)ピクッ
タタッ…
夜「出来た!できましたよ皆さん、この唐揚げは最高傑作です!」ジュウウ
狐(かっ…唐揚げ…!)ジュルリ
千「月夜…!お主、無事だったのか!」ホッ
陸「えっと…月夜お兄ちゃん、それ…」
夜「陸君や皆が帰ってきたときにお腹を空かせているだろうと思って、一足先に帰って作っていたんです。
見てください、このジューシーな肉汁、すばらしい色合い!あまりの出来に感動していた所、窓から皆さんが見えたので思わず持ってきちゃいました」ニコニコ
529: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/17(土) 13:13:55 ID:dG2jpSBg82
千「つ…月夜、すまぬが今…」
夜「さらに!昼間あまった油揚げで、稲荷寿司もたっぷりと!」ジャーン
狐(……!!……っ!!!)ダラダラ
猫「う…美味そうだにゃあ」ジュルリ
千「月夜、今はそれどころではないんじゃ!
この国が滅びるかどうかという大事な瀬戸際…」
狐『…それでよい』プルプル
千・陸「…え?」クルッ
狐『…だから、その貧乏臭い食事で勘弁してやると…言う………ッッ
…っっあ゛ぁー!!もうぅ我慢できないっ!
妾は腹ペコなのよぉお!!友達が欲しいのよぉおお!!!
一緒に食べましょうよぉおおお!!!』ウワアアン
皆「…」
――
530: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 12:10:31 ID:bZAFLw.CyI
タタッ
皇「待て…どうしたというのだ、恋人よ!」ガシッ
恋「…離してちょうだい」
皇「恋人…」
恋「…はじめて、なの」カタカタ
皇「?」
恋「…どうしてこんな事を思うのか、自分でも分からない…でも、あなたに嫌われるのが怖いの。
だから離して!アタシはこれからも独りで…」バッ…
ギュッ
恋「!」
皇「…分かるか?我も、主と同じだ」カタカタ
恋「皇、帝…」
皇「怖いのは本気だからだ、恋人。
…共に、生きてはくれぬか。これからは悪事ではなく、友である妖怪たちを救っていこう。あの子供に、教えられたように」
恋「…皇帝…っ!」ギュッ
吊「…リア充氏ねリア充氏ねリア充氏ねリア充氏ね…」ブツブツ
戦「良カッタネ、愛ダネ」ニコニコ
吊「…うぅ…オレの姐さァん…あんな低身長(チビ)のどこがいいんスかァ…」シクシク
531: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 12:39:39 ID:bZAFLw.CyI
戦「…吊レ男ハ、コレカラドウスルノ?」
吊「オレは…どうするっスかねぇ。
ここで食事(バイキング)しようにも、あの鎌いたち(キンニク)に変なツボを押されたらしくて、子供の血が飲めなくなっちまって…」フウ…
戦「オイラハフィンランドニ戻ッテ、仲間達ノ墓ヲ建テ直スンダ。
…良カッタラ、一緒ニ来ナイ?」
吊「マジっスか!?うおおー、やっぱ持つべきモノは友だちッス!」ワーイ
戦「ア…デモソノ前ニ…」
吊「?」
戦「深雪ニ、挨拶シテ行コウカナ…//」ポッ
吊「…やっぱアンタも敵ッス!!」ウワーン
―――
ふれあい公園
狐「…ッ!…ッ!!」ガツガツ
532: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 13:08:58 ID:bZAFLw.CyI
千「す、すごい食べっぷりじゃな…」ゴクリ
狐「からあげ追加お願い!…あったりまえじゃない、妾の飢餓は三千年分よ!?」ガツガツ
夜「お待ちどうさま!さあジャンジャン作りますよー!!」ジュウウ
鎌「おいおい…なにもキャンプ用品まで出す事ねぇだろ。どんだけ料理馬」
夜「あ、食べないんですね?了解しましたー」ヒョイッ
鎌「食べます嘘ですスンマセンしたぁ!!」ズザーッ
雪「食卓で…シェフに逆らっちゃ…だめ」モグモグ
傘「あ!なんか僕のからあげ減ってるんだけど!」ガタッ
猫「…気のひぇいひゃにゃいか?」モグモグ
533: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 13:31:46 ID:bZAFLw.CyI
傘「…一体どの口が言ってるのかな?」メラッ
濡「どうベルちゃん、おいし?」
犬「…ワンッ!」ガツガツ
陸「…でも、本当に良かった。みんなが無事で」ニコッ
鎌「ったりめぇだろ?弟子が頑張ってんのに、師匠が負けるわけにいかねぇかんな」エッヘン
濡「…そう言う割りには、ずいぶんボロボロにされてもたみたいやけど…?」フフッ
猫「陸は強かったぞ!きっとおみゃーなんて、一瞬でやられちゃうにゃ!」ニヤニヤ
鎌「あんだと…?よっしゃチビ!今から勝負だ!」ウオー
雪「やめて、よ…大人気ない」ズバッ
鎌「っ!」ザクッ
534: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 19:08:17 ID:wa9yfBBJgA
よし、支援だ
535: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 21:46:07 ID:2a1pYsQwAA
>>534
ありがとうございます、励みになります!
つ堅揚げポテト(コンソメ)
536: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 21:47:49 ID:2a1pYsQwAA
陸「みんな…ううん。
兄ちゃん、晴くん、流華お姉ちゃん、雨、月夜お兄ちゃん、深雪ちゃん、それから…千代ちゃん。
人間の為に、戦ってくれてありがとう。…またこうして会えて、本当に嬉しいや」ヘヘッ
鎌「なんだよ水くせぇな。当たり前じゃねぇか」
濡「そうどすえ?陸ちゃんの大切なモンは、ウチらにとっても大切なんよ」ニコッ
陸「…だから、僕も…嘘なんかじゃなく本当の事、言うね」ギュッ
千「!…(陸…)」
陸「僕には…半分、妖怪さとりの血が流れてるんだ。近づいた相手の心なら、それが人間でも妖怪でも関係なく読めてしまう。
だから…嘘ついててごめんなさい。皆が妖怪だって事、最初から分かってた…っ」フルフル
雪「…」
傘「陸君…」
陸「今は昔よりも力を制御できるようになってきたけど、それでもこれから先…皆に不快な思いをさせると思うんだ。
…だけど…それでも僕は、みんなと…一緒にいたい!」ポロッ
537: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 22:10:38 ID:2a1pYsQwAA
陸「僕にとって、皆はお父さんと同じくらい大切な家族なんだ!
ごめん…わがままだって…自分勝手だって分かってる。
でも、僕はみんなが…大好きだから…っ!」ポロポロッ
鎌「…
チビ、よく聞け。俺は妖怪鎌いたち。風を操る妖怪だ。
たまに、寝ぼけて天井をぶっ壊しちまうかもしんねぇが…そんときはまぁ、大目に見てくれよな」ニッ
陸「…?」グスッ
流華「ウチは妖怪濡れ女。今はこんな格好やけど、本体はそれはそれは醜い蛇の体どす。
…陸ちゃんが見たら、気絶してまうかも…」クスクス
月夜「私は夜叉。日本最強と謳われた、炎を操る恐ろしい妖怪です。
ちなみに料理を残す人には容赦はしません。よ〜く覚えておいてくださいよ」キラーン
538: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 22:43:53 ID:2a1pYsQwAA
雪「おら…雪ん娘。
お風呂、凍らせちゃうけど…ごめん、ね?」ペコッ
陸「…っ」ボロボロ
傘「僕は唐傘お化け。本体は一つ目の、気持ち悪〜い妖怪さ」ニヤッ
猫「にゃーは妖怪猫又。…イライラさせることがあったらゴメンにゃ?決して悪気がある訳じゃにゃいのにゃ」ポリポリ
傘「どうだかね…」フッ
陸「ぅう…っ…、みんな…っ!!」ボロボロッ
千「…分かったじゃろ、陸。お主の思いは決してわがままでは無い。
誰かと一緒にいたいというのは、生き物全てが心の底で願っておる事じゃ。
…当然、わしらもな」ニコッ
猫「わーい!これからもみんな一緒だにゃ!!」ウヒョー
鎌「おらチビ、いつまで泣いてんだよ!」ポンポン
陸「えへへ、うん…でも、なんだか嬉しくってさ」グスッ
夜「…さあ、今日は陸君と私たちの家族記念日です!皆さんでお祝いしましょう!」ニコニコ
―ワイワイ―
千「…」
…ズキン…
539: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/25(日) 21:42:20 ID:WGYzPBZgJc
陸「あ、そうだ!僕そろそろお父さんを迎えに行かなくっちゃ!きっと待ちくたびれてる」ガタッ
鎌「一人で平気か?なんなら着いて…」
陸「ううん、大丈夫!」タタッ…
千「…っ…陸!!」ガタッ
陸「…ん?」クルッ
千「……いや。
…気を、つけてな」ニコッ
陸「…?…うん。
千代ちゃんも、今日はゆっくり休んでね」ニコッ
タタッ
千「…っ…」ズグン…
濡「?…千代はんどないしたん?顔が真っ青どすえ?
千「…あぁ、さすがに疲れが溜まっておるようじゃ…心配ないさ」クラッ
540: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/25(日) 21:44:32 ID:WGYzPBZgJc
狐(ああ…しあわせ〜。夢にまで見た食事、団欒…もう最っ高!
…あれ……妾、なーんか大事なことを忘れているような…?)モグモグ
傘「ねえ疾風…実は、君にお願いがあるんだけど…ちょっとついてきて」ガタッ
鎌「おう、どうしたよ改まって(ラッキー、これで堂々と片付けサボれるぜ)」ガタッ
狐『(お願い…あ!)…ひょうだ、ほっとひゃなは!』トントン
千「え…わらしですか?」キョトン
狐『ひつは、はなはひふぁいぶぁばっ…ゲホゲホッ!!』モゴモゴ
千「あの…せめて口を空に」タラッ
狐『ゴクゴクっ…ぷはあ!ごめんなさい妾としたことが…。
実は、あなたに会いたがってる人がいるんだ。ちょっと付き合ってもらえる?』ガタッ
千「?…わらしに…?」ガタッ
――
千「…わらしは…夢でも見ておるのか…?」アングリ
541: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/25(日) 21:46:18 ID:WGYzPBZgJc
狐『今から千年くらい前、一度だけ妾の封印が解けそうになったことがあって…結局その時は不発に終わったんだけれど、妾の意識に一瞬だけ触れた魂があったの。
なんだかこの世に未練ありまくりみたいだったから、消える前に妾の霊力で保護してあげてたんだよね〜』ドヤァ
千「…弥一…!」ポロッ
弥『…じゃから、その名は捨てたと言うとるじゃろ?
…久しぶりじゃな、千代。泣き虫なのは…変わらんようじゃな』ニカッ
千「…ばか、たれ」ポロポロ
弥『ん』
千「…っこのど阿呆!あんぽんたん!気障野郎!」ガーッ
弥『ん…そうじゃな』
千「…このっ…このっ…!」ハアハア
弥『…髪、似合うな』ボソッ
千「…っ!」ヒュッ
パァアン!!
542: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/25(日) 21:49:03 ID:WGYzPBZgJc
弥『いっ…
…たああ!!な…何ゆえ褒めたのに殴られねばならんのじゃ!!』ガーン
千「…おなご、というものはのう…あまりに待たされ続けると、仏の心も鬼に変わるもんなんじゃ!よく覚えとけ!!」フンッ
弥『…そうか…待ってて、くれたんじゃな』フッ
千「!…ふ、ふん…//」カアッ
狐(…うっわ〜完璧場違いじゃん妾…。
みっ…見てなさい!今年こそは妾も、いい男捕まえて見せるんだからっ)キーッ
弥『…髪を切ったということは…よほどの強敵と当たったようじゃな』
千『ああ…姉様を、倒す為に』ギュッ
弥『…そうか。
…本当にこれで良かったんじゃな、千代?髪を切ったということは…』
千「…分かっておるさ。わらしはもうすぐ…
寿命が尽きて、消えるじゃろう」
543: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/26(月) 15:36:00 ID:7OYnA6STbw
――
鎌「な…俺に、三年で医者になれっつうのか!?んなもん無理に決まって…」
傘「お願いだよ疾風!君なら、余命三年のロン君の病気もなおせるはずなんだ。
鎌いたちは昔から、人体の構造にもっとも詳しい妖怪でしょう?」
鎌「あのなぁ…簡単に言うが、体に詳しいからって薬も簡単に作れるわけねぇだろ。第一、俺の一族に伝わる医術書はとっくに燃えちまってるし…」フウ
傘「…
ふーん、見捨てるんだね…」ジーッ
鎌「…!」グサッ
傘「まあそうだよね…誰でも自分が一番大切だもんね…。
あぁ…っ!かわいそうなロン君…っ」オーイオイ
鎌「…
…半年だ」フルフル
傘「え?」ピクッ
544: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/26(月) 15:38:41 ID:7OYnA6STbw
鎌「余命三年だぁ?…上等じゃねぇかっ!!三年といわず半年で薬を作ってみせらぁ!!」ドーン
傘「本当!?ありがとう疾風!(ふ…ちょろいね)」ニヤリ
鎌「あったりめぇだろ!!俺を誰だと思っ…
…!?」ハッ
傘「?…疾風?どうしたのさ」キョトン
鎌「…傷が…」
傘「え?」
鎌「俺の傷が、治ってる…」ポオオ
――
千「…ふう。さすがに…きつい、な」トサッ
弥『…残った幸運の力を、この戦いで傷ついた物・人・妖怪全てに分け与えるとは…相変わらず、超のつくお人よしじゃな』ヤレヤレ
千「…お主とて…似たような、ものではないか」フウ
弥『…まあな。
もう一度聞くが…本当に、これで良かったんじゃな?』
千「…わらしは、もう十分生きた。もはや…思い残すことなど…」
―…千代ちゃん…―
545: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/26(月) 15:41:01 ID:7OYnA6STbw
千「…
…弥一、最後に…頼みが、あるんじゃが」ゼエゼエ
弥『…今度は、いつぞやと立場が逆になったようじゃな。…聞こう』
千「陸に…あの子に、伝えてくれ…―」
――
陸「…!」ピタッ
父「…陸?どうしたんだい」キョトン
陸「…っごめんお父さん、僕先に行ってる!
…『紙飛行機』!」スッ
ポンッ!
飛『…ウェイウェーイ!!また会えて嬉しいぜ坊主!!』キラリン
陸「ごめん飛行機くん、すぐ出発して!!」ヒョイッ
飛『おう、なんか急いでんだな!?飛ばしてくぜぇええええ!!!』ギュンッ!
――
546: 名無しさん@読者の声:2012/3/30(金) 00:17:45 ID:xMKVCy8GCA
しえんー
つキャラメルスコーン
547: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 19:40:43 ID:Ih/mfrdMYI
>>546
おお、ありがとうございます!
今日で終わりなので、皆さんぜひ最後まで付き合って下さい。
つマロングラッセ
548: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 19:45:36 ID:Ih/mfrdMYI
陸「…うそ、だよね…?」
弥『…お主が、陸か…
…千代の最後のことばじゃ。「約束を守れなくて、すまぬ」…と』
犬「…キューン…」シュン
鎌「ふざけんなよ千代!!…おい目ぇ開けろ!!」ユサユサ
雪「…っ…」ポタポタ
猫「おい!こんなのってにゃいぞ!!せっかく…せっかく皆で…っ」ポロポロ
狐『ごめんなさい…妾が気付いた時には、もう…』グスッ
濡「うちが…うちがもっと早う気付いてれば…」ギュッ
陸「…」スタ…スタ
夜「…誰のせいでもありません。まさか、もう彼女の霊力がわずかだったなんて、誰も…」グッ
傘「千代!…お願いだから起きてよ、千代ぉ!」ポタポタ
陸「…
…ずるいよ、千代ちゃん」
549: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 19:50:04 ID:Ih/mfrdMYI
陸「いつもそうだよね…自分一人で背負って、勝手にいなくなる…残された人の気持ち、少しは考えてよ…」スタスタ
弥(…話しかけても無駄じゃが…まあ、好きにさせてやるか。
千代の体はもうすぐ跡形も無く消える。そう、魂すら…)
陸「初めて会った時のこと…覚えてる?
あの時の僕はね…半分死んでたようなものだった。辛い現実から逃げて…何もかもあきらめてた。
…だけど、今は違う。なんでか分かる?
君に…千代ちゃんに、出会えたからだよ」ニコッ
550: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 19:51:11 ID:Ih/mfrdMYI
陸「君は言ってくれたよね、『自信をもて』…って。だからこそ、僕は今こうしてここにいる。…勇気をくれたのは、いつだって千代ちゃんだった」
弥(…)
陸「…そう…君のおかげで、僕はわがままになった。たくさん、いろんな『望み』が生まれた。
…だけど…知ってる?そのたくさんの望みを思い浮かべるとさ…なぜか真っ先に、君の笑顔が思い浮かぶんだよ」ポロッ
弥(…
…千代のやつ…思い残すことはない、じゃと…?あの大嘘つきめ)フウ
陸「…君を死なせるわけにはいかない。だって、知ってるから。
君が誰より生きたがってた事…僕は知ってる。だから…」スッ
皆「!!」
――
母「…小枝を踏む音で、悲しみに沈む小人たちは後ろを振り返りました。
そこにいたのは王子様。森の散策の途中、小人たちの嘆きを耳にしたのです」
碌「…」
母「…王子様は白雪姫に近づき、静かに跪きました。そして…―」
――
狐『あ…キス…//』ポッ
陸「…戻ってきてよ…千代ちゃん!!」スッ
…フオオッ!!!…―
551: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 19:54:30 ID:Ih/mfrdMYI
―――
――
三年後
銀朱町・市立さくら病院
天気・雨のち晴
ザアアァ…
父「…元気そうだな、碌。足の具合はどうだ?」バタン
碌「ふん…相変わらず、ウンともスンとも言わない。
もう諦めてるよ…あれだけの事をしたんだ。報いがあって当然だろう?
…それより、今日は何の用だ」
父「…
陸がな…小学校を卒業したんだ」
碌「…」
父「子供の成長は早いよな…この間まで、ほんの赤ん坊だったのに」クスッ
碌「…なぜそれを俺に話す。あの子はもう、お前の子だろう。
…用はそれだけか。だったらさっさと…」
父「…もうひとつ。
あの時止めてやれなくて、ごめんな」
碌「…」
父「あの日…お前が旅に出るって言い出したとき、無理にでもついて行けば良かったよ。
お前は俺にとって、大切な親友だったのに…俺は…」ギュッ
碌「…
やっぱり、陸はお前の子だな」ボソッ
父「…え?」
碌「用がすんだら帰れ。
…陸に、よろしくな」
552: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 19:56:11 ID:Ih/mfrdMYI
――
碌「…」
姉「ふん、無様な姿じゃのう碌よ。醜く『生』にしがみつくなど」ドロン
碌「…俺はあの時、確かに死んだはずだった…だが、どうやらまだそれは許されないらしい。どんなに辛くても、生きろ…ってことか。
お前もそうだろう?あの時確かに消滅したお前も、こうしてこの世界にいるんだからな」
姉「まあ…そうじゃな。
…消えた後…真っ白い世界で、わしは懐かしい声を聞いた…その声に導かれ、気がつくと…」
碌「俺も同じだ。…つぐなえ、ってことなのかもな」
姉「…つぐない、か…心当たりがありすぎる…」フウ
碌「とりあえずお前は、あの千代という妹に謝ることから始めたらどうだ。
えっと……!」
姉「…?なんじゃ」
碌「これは驚いたな…十年近く一緒にいたのに、俺はお前の名前すら知らない」
姉「そういえば、確かに名乗った覚えはないが…いまさら過ぎぬか?」
碌「そんなことは無いさ。…教えてくれ」
姉「…
わしの名はの…『八重』、というんじゃ」フッ
碌「そうか…いや、さらに驚きだな」ホウ
姉「?」
碌「『ヤエト・ユーンジャ』…まさか外国人だったとはな。出身は東南アジアか?」
姉「…(わしは馬鹿にされておるのだろうか)」
553: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 19:57:48 ID:Ih/mfrdMYI
藤が丘・フラワーショップ「雪華」
サアアァ…
濡「…ほんに明日行ってしまうん?もう少し延ばしたら…」
雪「ううん…決めたの。おら…いっぱい、外の世界を…見てみたい。
気付いたの…雪山にこもってるだけじゃ、だめだって」
濡「…せやね…。
雪ちゃんのお母さんも、旅が大好きな人だったんよ。血は争えんモノどすなぁ…」フゥ
雪「…ありがとう、流華。今まで…。
おらにとって、流華は…もうひとりのお母さん、だよ」ニコッ
濡「…っ元気でな…雪ちゃん…!」ヒシッ
雪「うん…流華も、ね」ギュッ
白練台・いたち小児科クリニック
鎌「…ふーむ…」
婆「…っ」ハラハラ
鎌「…ん。影もキレイさっぱり消えてるし、こりゃ完治だ。
…よくがんばったな」ニッ
孫「ほんとう!?…おばあちゃん…!」ヒシッ
婆「ロン…!…良かった…っ良かったよ…」ギュッ
鎌「ただし無理はすんなよ。一年に一回は必ず顔出すこと。…いいな?」
孫「うん!ありがとうございました、先生!」ペコッ
婆「…本当に…っ本当にありがとうねぇ…この恩は…一生、忘れません…」ポロポロ
傘「…」ホッ
554: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 19:59:58 ID:Ih/mfrdMYI
――
傘「…ありがと、疾風…ロン君を救ってくれて」
鎌「…あの婆さん、泣いて喜んでたんだよな…複雑だぜ」フウ
傘「…?」
鎌「だってそうだろ?妖怪の寿命は人間よりはるかに長ぇ…。いつかは死に別れなくちゃなんねぇんだ…」
傘「…それは、人間同士だってそうだよ。どちらかは必ず先にしんでしまう。
どんなに辛くても、残された人は先に進まなくちゃならないんだ。先に逝った人たちの為にもね…」
鎌「…俺もいつかは、忘れちまうんかな…弟たちや陸、千代のことも…」
傘「…忘れないよ、絶対。だって、僕らは妖怪だもん」ニコッ
鎌「…そうだな。
…よし、今度は記憶力の良くなる薬を開発してやんぜ!!今度も手伝ってくれよ、優秀な助手くん!」ゴオッ
傘「(本当に開発しちゃうんだろうな…)それよりさ…疾風も来るんでしょ、今日の夜、月夜の店で…」
鎌「『陸の卒業祝い&深雪の旅立ち祝い』…だろ?
行くに決まってんじゃねえか!大事な仲間の門出だ。しっかり祝ってやんねぇとな」ニッ
555: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 20:01:21 ID:Ih/mfrdMYI
赤香町・グリル『月の狐』
〜本日は午後より団体貸切の為休業〜
母「じゃ、あたしはオムライスにしようかな」
猫「さーばみそっ♪さーばみそっ♪」ルンルン
夜「オムライスとさばの味噌煮定食ですね。かしこまりました」ジュウゥ
狐「あ、妾はきつねうどん…」
夜「駄目です」ピシャッ
狐「えぇ!?けち〜!」ブー
夜「あなた店員でしょうが!!働かないとクビですよクビ!」
狐「なっ…なによ!わらわはこの世で最も強大な妖怪なのよ!?それを」
夜「…油揚げの入荷、少し減らしましょうかね…」フウ
狐「お客様、お水でございますわ♪」シュバッ
556: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 20:02:38 ID:Ih/mfrdMYI
母「それにしても、もうあれから三年か…早いもんだね」コトッ
猫「そうですにゃ…」シンミリ
夜「…私たち妖怪は、月日の流れをことさら早く感じます。ですが…この三年は私にとって、自分の人生を考えさせられる特別なものでした。
このレストランを開業できたのは、陸くんのおかげだと思ってますよ」ニコッ
母「…そっか」フフッ
猫「あっ…でも、屋敷を改造するっていうアイディアを出したのはにゃーだぞ!?」ガタッ
狐「名前を考えたのは妾よ!?」ガタッ
夜「…よっ…と」ジュウッ
猫・狐「無視すんな(にゃ)ー!!」ガーッ
赤香町・桜田市立第三小学校
ポツッ…ポツッ…
A「今日でもう、ここに来る事もねぇんだな…」ホウ
B「なんか寂しいよな…四人ともバラバラの中学だしよ…」
C「…そう、だね…」フウ
陸「…大丈夫」
A・B・C「え?」
陸「離れたって、僕らが友達なのは変わらないよ。…でしょ?」ニコッ
A「…だな」ニッ
B「…そうだよな!よし、みんなたまには集まろうぜ!」
C「うん!」ニコッ
C(ほんと、変わったな陸くん。前は弱々しいだけだったのに、今じゃみんなの中心だもん…)
557: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 20:04:00 ID:Ih/mfrdMYI
陸「…!」ピタッ
A「あ…先生…」
先「やあ、君たちは三年生の時の…卒業おめでとう」ニッコリ
B「…あ、ども」
先「それにしても、結局君たちの中でレベルの高い中学に行けたのは佐藤だけか…情けない」フウ
陸「…」
A「……は?」ムッ
先「少しは他の三人も見習ったらどうかな?まぁ、もう遅いかもしれ」
陸「先生、僕ね…先生を見習って、教師になろうと思うんです」スッ
A(え…陸…?)
先「へぇ、教師に!そうか…至らない所もあったかもしれないけど、少しは僕の教えも役に立ったかな」ニコ
陸「はい、とっても役に立ちましたよ…逆の意味で」ニッコリ
先「…ん?」キョトン
陸「いじめられている子を自分の出世のために切り捨てたり、生徒のお金を着服したり、学校の肩書きで人を差別するような…
…そんな教師にだけはならないようにするので、先生も応援してて下さいね」ニコニコ
先「」
陸「それじゃ、失礼します」クルッ
558: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 20:05:05 ID:Ih/mfrdMYI
A「…
…なんか、陸って…本当、変わったよな…」ポカン
B「…お、おう…」
C「…でもさ、変わってない所も…あるよ。
仲間思いなところは…相変わらず」クスッ
――
赤香町・ふれあい公園
ポツッ…ポツッ…
タタッ
陸「!…迎えに来てくれたの?千代ちゃん」ニコッ
559: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 20:06:24 ID:Ih/mfrdMYI
千「ん…べるの散歩ついでに、な」
犬「…ワンっ」ハッハッ
スタスタ
千「…いまだに不思議なんじゃ…ここにこうしておる事が、夢のような気がしてな。
生き返ることが出来ただけではなく、まさか人間になってしまうとは…」スタスタ
陸「…」
千「弥一の魂は消え、陸の陰陽師の力も消えたが…わらしは生き永らえた。…それにどんな意味があるのか、わらしには分からない。
それにな…時々恐ろしい思いに囚われるんじゃよ。この楽しい日々は全て夢で、わらしは本当は死んでおるんじゃないか…とな」
陸「…あの時は、僕も無我夢中だったけど…でも、これだけは言える」ピタッ
ギュッ
千「!!」
陸「…これが、現実だ。…分かった?」ギュッ
千「…わ…わかった…//」カアッ
陸「…本当に?」ギュウウ
千「分かった!!分かったから離せ!!」バッ
陸「…ん、ならよし」ニコッ
千(…は、恥ずかしい…)カアアッ
560: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 20:07:55 ID:Ih/mfrdMYI
陸「…きっと、彼…弥一さんが、力を貸してくれたからじゃないかな」
千「…?」
陸「千代ちゃんが、もう一度人間に戻れたのは…弥一さんがそれを望んでたからなんだよ、きっと」
千「…そうか…
…なら、いつまでも夢見ごこちではいかんな…。生かされた命、精一杯生きねばなるまい」グッ
陸「それでこそ、僕の好きな千代ちゃんだ。…なんならもう一回抱きしめようか?」ニコッ
千「も…もういい!//」カアッ
陸「…」
千「まったく、人をからかうのもいい加減に…」
陸「あれ…聞こえなかった?」
千「…?」
陸「一応、したんだけど…告白」
千「………ぇ…」
561: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 20:09:33 ID:Ih/mfrdMYI
犬「…ワンッ!」フリフリ
千「!」ハッ
陸「…ま、いいや!返事はまた今度ね!」ニコッ
千「…//(な、なんだか振り回されっぱなしじゃな…わらしは)」フウ
千(…どうやら、馬鹿な事を考えておる暇はないようじゃ。
人間として生きるのは久しぶりで、苦労の連続かもしれぬが…わらしなりにがんばってみるよ、弥一…)
陸「あ…見て、虹だ!!」
千「本当じゃ…!
…やっと止んだんじゃな…雨」
おわり
562: ◆AhbsYJYbSg:2012/4/2(月) 22:57:43 ID:Ih/mfrdMYI
今まで読んでくれた皆さん、お待たせして本当に申し訳ありませんでした。
更新遅い・キャラ多すぎ・無駄に長いというこの三重苦をものともせず、辛抱強く読み続けて下さった皆さんには感謝の言葉しかありません。ありがとうございました。
たくさんの支援、とても励みになり、勇気づけられました。もし支援がひとつも無かったら、このSSは完走できなかったと思います。
そして、約一年弱も掲示板を貸して頂いた龍さん、いろいろ勉強になりました。ありがとうございます。
最後に、この掲示板の人全てに幸せがありますように…。
つコアラのマーチ
つキャラメル
つ綿飴
つリンゴ飴
つココアシガレット
つ都こんぶ
563: 名無しさん@読者の声:2012/4/3(火) 11:45:35 ID:UeQfYoAN2o
乙です!
コアラのマーチはもらったぁぁ(・ω・´)
564: 名無しさん@読者の声:2012/4/3(火) 12:20:53 ID:vaBTECTeLg
乙でしたぁあああ!!
565: 名無しさん@読者の声:2012/4/3(火) 15:13:25 ID:76wnS2A8H2
乙でした(^O^)
566: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
342.28 KBytes
[4]最25 [5]最50 [6]最75
[*]前20 [0]戻る [#]次20
【うpろだ】
【スレ機能】【顔文字】