男の子が泣いていた。
その子の腕の中は赤くて黒いモノがあった。よく見たら、黒は猫で、赤は血だった。
周りの人間は彼を見て見ぬ振りをする。
何でだろうか。
俺はいつの間にか男の子に声をかけていた。
「その猫、どうしたんだい?」
2:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:05:45 ID:.jcKCcP6YU
男「うあ……夢か」
後輩「どうかしましたか、先輩?」
男「いや、な。昔の夢を見てただけだ」
後輩「そうっすか」
男「つか、なんだ? 例の企画のことか?」
後輩「はい」
3:🎏 名無しさん@読者の声:2011/10/14(金) 20:05:45 ID:ISwT7KiVT6
にげとあんどC
4:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:06:33 ID:ISwT7KiVT6
>>3
さんくす&m9
5:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:11:55 ID:SPfrpNB3IA
後輩「素体となるボディは修復中ですが、治れば何時でも蘇生が可能です」
男「て、ことは何かが足りないと?」
後輩「理解が早くて助かります」
後輩「単なる蘇生はこの組織には赤子の手を捻るぎらい簡単です。」
後輩「ですが、先輩のアレは足りない部品が沢山あります」
6:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:17:13 ID:PJ3eZYY9Oc
男「取りにいかないといけないのか、それらは」
後輩「はい。…………でも、本当にすることなんすか? 無茶がありすぎるっすよ?」
男「まあ、あれだ。組織の科学力を育てるって思ったら大丈夫だ」
後輩「やるのは俺らじゃないから言えるんすよねw」
男「まあなwしかも、約束でもあるしな」
後輩「一年前のっすか?」
男「まあな……」
7:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:24:21 ID:3VMoeRUJGU
男「で、だ。肝心の足りない物は?」
後輩「あ、はい。えーと、
1.人間の死体(15、6歳の少女の体)
2.素体の思い出の物(おそらく飼い主と関係するものがよいと思われる)
3.猫又のDNA」
後輩「最初の2つはともかく、最後のって……」
男「妖怪の猫又だろうな」
後輩「……そんなの現実にいるんすか?」
男「居るんじゃないか。書いているぐらいだしな」
8:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:27:30 ID:oIyqF.vsnw
男「んじゃあ、1つ目は任していいか?」
後輩「了解っす」
男「俺は2つ目のをする」
後輩「……最後のは?」
男「後回しだ」
後輩「手がかりは無しっすか……」
9:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:35:19 ID:QdjjoMbeQY
後輩「人間の死体か……」
後輩「そんな都合よく見つかるのか?」
『昨日未明。〇〇山に散策に出掛けた娘からの連絡が途絶えたと通報があり、警察は──』
後輩「アホなやつだなww一人で山とか──」
『行方不明者の名前は、
篠宮 看子さん、15歳だそうです。しかし──』
後輩「美味い話だな……」
10:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:43:46 ID:u9BCN7IGks
後輩「ボス! 少し良いですか?」
ボス「あら、後輩ちゃん。どうしたの?」
後輩「ちゃん付けは……。まあ、いいや」
後輩「少し取りに行きたいものがあって……」
ボス「部隊を動かしたいの?」
後輩「はい」
ボス「場所と取りにいくもの、その他を話して」
後輩「場所は〇〇山。取りにいくものは篠宮 看子、16歳。その他として、警察に見つからず、尚且つ、警察より早く篠宮 看子を見つけないといけません」
ボス「それって例の企画に必要なの?」
後輩「はい」
ボス「分かったわ。承認するわ。ただし……」
後輩「死んでいないと持って帰ってきてはいけない」
ボス「正解。生きてたらちゃんと返してあげてね」
後輩「わかりました!」
11:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:48:16 ID:1r4cMPRIRY
男「えーと、確か素体の飼い主は……」
男「ったく、このデータベース、使いにくいんだよ」
男「…………………………………あった」
男「あの男の子だな」
男「××県〇×市の…………なんだ俺の家の近くか」
男「明日、会社帰りに寄るか」
12:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:56:39 ID:h/zKzQkqaA
男「ただいまー」
妻「あら? あなた、今日は長くなるんじゃなかったの?」
男「まあ、目処が付いたからな」
娘「おとーさん、おかえりー!」
男「ああ、ただいま」
娘「今日ね、またあの子に守られちゃった……」
男「最近、よく話に出てくるあの子か」
娘「うん。でもね、あたしを守ってボロボロになっちゃったの」
娘「でもね、大丈夫だ、って言ってすぐにどこかに行っちゃうの」
男「次に会ったらお礼を言わなきゃな」
娘「うん」
13:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 21:03:46 ID:1r4cMPRIRY
男「娘にとって、その子はヒーローなんだな」
娘「うん。でもね……」
男「なんだい?」
娘「あたし、その子の後ろに立つんじゃなくて隣に立ちたい!」
男「そうか。なら、泣いてちゃいけないな」
娘「うん! 明日の明日、おとーさんのところに行っていい?」
男「大丈夫だと思うぞ。皆、娘のことが好きみたいだからな」
娘「わかった!! 約束だよ!?」
男「ああ、約束だ」
妻「はいはい。約束もいいけど、まず、ご飯よ」
男「ああ」
娘「はーい」
14:🎏 名無しさん@読者の声:2011/10/14(金) 22:59:29 ID:sBrVYo19lY
誤植か仕様か知らんが
少女の歳が変動してますよ
つC
15:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 23:20:44 ID:BlsfMqXBWI
>>14
おふぁww
本当やww
>>10の後輩が16歳って言ってますが、正しくは15歳っす
後輩「言い間違えましたww」
16:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/15(土) 18:16:50 ID:1r4cMPRIRY
─翌日─
男「帰りによってみたのはいいが……、彼は俺のことを覚えているのか?」
男「このままうろちょろしていたら不審者って思われそうだからな……」
男「よし、帰r──」
男の子「あー!! あの時のおじさんだぁ!」
男「うぉ!?」
男の子「一年前の約束、守りにきてくれたの?」
男「えーと、覚えているのかい、おじさんのこと?」
男の子「うん!!」
17:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/15(土) 18:29:31 ID:shA4sKNtoQ
男の子「猫は? ねぇ、また会わせてくれるんでしょ?」
男(うぉ!? すごくキラキラして見える!? ま、眩しい……)
男「今は会わせてはあげれないんだ、ごめんな」
男の子「えー。会わしてくれないの?」
男「まだだけど、きっと会わしてあげるさ。君が良い子にしていたらね」
男の子「じゃあさ……」
男「なんだい?」
男の子「指切りしよ!! 嘘ついたらヤキドゲザすること!」
男「や、焼き土下座……? それは嫌だな……アハハ」
18:🎏 名無しさん@読者の声:2011/10/15(土) 19:36:18 ID:YKW6x3TXVw
ヤキドケザwwwww
つC
19:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/16(日) 01:25:19 ID:SPfrpNB3IA
>>18
男の子「針千本の時代は終わったんだよ!!」
男の子「しえん、ありがとー!!」
20:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/16(日) 01:37:33 ID:h/zKzQkqaA
男「ねぇ、君。その傷はどうしたんだい?」
男の子「え?」
男「その頬っぺたの痣とか切り傷とか一杯あるじゃないか」
男の子「これは……ヒーローごっこでいじめられてた女の子を守ったら皆にボコボコにされちゃって」
男(まさか、娘が言ってた子か?)
男の子「カッコ悪いよね。守りにいってボコボコにされるのって」
男「……凄いじゃないか」
男の子「なんで?」
男「俺が君ぐらいの時、そんなことがあっても遠くから眺めているしかできなかったと思う」
男「でも、君は自分が傷つくのを怖がらずに女の子を助けに行った」
男「その女の子にとっては、君がヒーローに見えないわけがない」
男の子「えーと、僕はどうしたらいいの?」
男「胸を張ればいいさ。それでイジメられている子を助けてやればいい」
男の子「う、うん!!」
21:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/16(日) 01:44:08 ID:C1N5yQeHwY
男「ヒーローにさ、ちょっとしたお願いがあるんだけど……大丈夫?」
男の子「何、おじさん?」
男「あの猫の思い出の品を譲ってほしいんだ」
男の子「猫の? 会うために必要なの?」
男「ああ、必要なんだ。どんな些細な物でもいい」
男の子「ちょっと待ってて、取ってくる!」
22:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/16(日) 01:50:39 ID:7ORJXtG/Gg
男の子「はい、これ」
男「写真、猫じゃらしに…………鈴?」
男の子「その鈴、すっごいんだよ! 普通は鳴らないのに猫が嬉しい時とかに鳴るんだよ!」
男「へぇ、凄いな……」
男の子「あ、お母さんだ。じゃあね、おじさん!」
男「ああ」
男の子「約束破ったら、ヤキドゲザねー!」
男「こりゃあ、成功させないとな……」
23:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/20(木) 22:08:39 ID:7ORJXtG/Gg
後輩「あ、先輩。おかえりっす」
男「おう。どうだった?」
後輩「なんとかセーフっす。ちゃんと死体、確保しましたよ」
男「すまないな。俺の方も大丈夫だ」
後輩「あとは、猫又のDNAっすね……」
男「地道に探すか」
ボス「実はそんな必要なかったりして」
24:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/20(木) 22:14:15 ID:xc4VT.giHI
男「どういうことですか、ボス?」
ボス「いや、見つけちゃったの猫又のす・み・か」
男「何処なんですか!?」
ボス「まあまあ、焦らずに。ちゃんと教えるから」
25:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/21(金) 19:50:46 ID:6G4xv.TTiI
ボス「実は昨日、散歩してたら猫又ってのを見つけたの」
男「実物ですか?」
ボス「いいえ。でも、ちゃんと書いてあったわ、標識に! 『猫又』って!」
後輩「それって単なる」
男「名字じゃ……」
26:🎏 名無しさん@読者の声:2011/10/21(金) 20:04:08 ID:AJvSWBM.PU
なるほどwwwwww
つC
27:🎏 名無しさん@読者の声:2011/10/22(土) 18:37:00 ID:sBrVYo19lY
ボスもしや天然?
つCCC
28:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/22(土) 18:57:29 ID:ISwT7KiVT6
>>26、>>27
男「支援さんくすだ」
後輩「ボスのあれはわざとなんスか?」
男「知らん」
男「だが、口調はオカマだからな。作ってるのかもなw」
後輩「なんか、いやっすね……」
29:🎏 名無しさん@読者の声:2011/10/22(土) 22:35:57 ID:7SfR0Jtw4k
ボスを女だと思ってた俺は負け組orz
30:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/28(金) 00:09:14 ID:h/zKzQkqaA
>>29
ボス「あら、それはご免なさいねww」
ボス「ご近所の奥様方と話していたらこんな口調になっちゃってね」
ボス「でも、色々教えてもらえたからいいわ。頑固な汚れの落とし方とかww」
31:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/28(金) 00:11:51 ID:1r4cMPRIRY
男「まあ、手掛かりもないし……行ってみます」
後輩「マジっすか!?」
男「マジっすよー」
ボス「良かったwwはい、行くならこの住所ね」
男「分かりました」
32:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/28(金) 00:14:39 ID:q.rA5MxCNM
娘「おとーさん!!」
男「お、娘か。お母さんはどうした?」
娘「きゅうよーで行けないって。だから、一人で来たよ!!」
後輩「へぇ、偉いね、娘ちゃん」
男「自慢の娘だが、やらんぞ、後輩」
後輩「俺、ペドはないっすよ……」
33:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/28(金) 00:20:00 ID:wr4eVL28eg
男「なあ、娘」
娘「何? お仕事?」
男「凄いなぁ、当たりだ」
娘「おかーさんが『おとーさんの邪魔しないように』って言ってたから大丈夫!! 皆もいるしね!」
ボス「あら、やだ。嬉しいわねぇw」
男「そうか。なら、安心できるな」
娘「あん心していってらっしゃーい」
男「後輩、娘の帰り道は頼むぞ」
後輩「分かりました」
34:🎏 名無しさん@読者の声:2011/10/29(土) 20:56:23 ID:fxHS/o2xrU
しえん
35:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/31(月) 19:04:55 ID:85sJN673Lw
>>35
男「支援さんくすだ」
男「この流れも飽きたし、違う言い方を探そうか」
男「何か意見のあるやつ」
「………………」シーン
男「宿題な、これ……」
36:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/31(月) 19:09:24 ID:KUsklw.KYs
男「ここが猫又が住んでいるかもしれない家、か」
男「家っていうか屋敷だよな」
医者「こ、こんな病気見たことないから治せる訳がない!」
女性「そこをなんとか!」
男「ん?」
37:🎏 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 19:39:12 ID:XJFj.rwXLw
久々の更新キター\(^O^)/
つC
38:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/1(火) 18:52:57 ID:K2CbCCqf.A
>>37
男「更新が遅れてすまない」
男「やはり複数のスレを持つのは危険だな」
39:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/1(火) 18:59:07 ID:NIzCJQEWzE
女性「お金ならいくらでもありますから!」
医者「あの子は金で治るレベルじゃない!」
医者「あんなもの現代医学では無理だ!! 帰らせてもらう!!」
女性「きゃあ!!」
男「大丈夫ですか?」
40:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/1(火) 19:02:36 ID:n6t9dbKyE6
女性「あ、貴方……」
男「この家の方……ですよね?」
女性「えぇ、そうですが」
男「少しいいd……」
女性「いけない! 次のお医者様を探さないと」
男「どうかなされたのですか?」
41:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/1(火) 19:05:55 ID:M.mBkPqU3.
女性「実は娘が病にかかってしまい……」
男(ってことは、この女性はお母さんか)
女性「医学のお力を借りようとしたのですが──」
男「先ほどみたく匙を投げられた、と」
女性「はい……」
42:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/22(火) 20:52:54 ID:Vqp1Lc4jdo
男「なら、自分が……」
女性「え?」
男「私が看ましょうか?」
女性「できるのですか!?」
男「うちの組織の力を使えばいけるかもしれないです。おそらくですが……」
女性「今は藁にでもすがりたいのです。お願いします……」
43:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/22(火) 21:01:55 ID:rBnFjYDgtI
男「まあ、タダって訳にもいかないですから……」
女性「分かっています。こちらから出せるものは何でも」
男「……まあ、後で話し合いましょう」
女性「そうですね……」
男「中に入ってもいいですか?」
女性「はい、どうぞ……」
44:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/23(水) 10:29:41 ID:JPOJYwW2Gc
女性「こちらです……」
男「ありがとうございます」
少女「……はぁはぁ。か、母様?」
女性「く、苦しいの?」
少女「だ、大丈夫です。か、母様こそお痩せになりましたか?」
男(この体にできた斑点……見たことがあるな)
45:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/23(水) 10:30:45 ID:JPOJYwW2Gc
あげてしもうた……。
46:🎏 名無しさん@読者の声:2011/11/23(水) 10:34:41 ID:aMQyUdLMrI
!!
CCCCC
47:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/24(木) 07:35:59 ID:0qZR4WaDOM
>>46
男「不定期更新になってすまないな」
後輩「まあ、見てくれてるだけありがたいっすね」
男「まあな。他の二つと違って究極の行き当たりばったりだから仕方ないか」
後輩「終わりは決めてるっすよね」
男「ああ」
48:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/24(木) 07:41:20 ID:0qZR4WaDOM
男(この斑点って組織の怪人の間で流行った……)
女性「あの……男さんで良かったですよね」
男「あ、はい。何でしょうか」
女性「娘は助かりますよね?」
男「これが自分がしっている病気なら……」
女性「ほ、本当ですか!?」ガシッ
男「恐らくですが」
49:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/24(木) 07:52:01 ID:0qZR4WaDOM
男「取りに戻るのも面倒ですから仲間に持ってきてもらいます」
女性「は、はい」
男「では、少し席を外しますね」
女性「分かりました」
男「問題は在庫があるかどうかだな……」ボソッ
50:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/24(木) 08:08:41 ID:0qZR4WaDOM
プップップルルルル……ガチャ
男「もしもし、後輩か?」
後輩『そうっすよ。何か問題でも発生しましたか?』
男「PIZの在庫、残っているか?」
後輩『えーと、あるっちゃあるみたいっすよ』
男「なら、1ヶ月分ぐらい持ってきてくれ」
後輩『あー、ある程度把握しました。1時間ぐらいで行きます』
男「あと採血用のセットも用意してくれ」
後輩『オッケーっす』
51:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/27(日) 01:14:20 ID:KYyA7Wj2II
男「戻りました」
女性「お、お薬の方は……?」オタオタ
男「大丈夫です。あと一時間もしない内に届きます」
女性「よかった」ホッ
男「あと、お嬢さんには何でもよろしいですから、何か食べさせてやってください」
女性「はい。侍従さん、聞いてましたか?」
侍従「はい。お粥を作ってまいります」
女性「頼みましたよ」
52:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/27(日) 01:19:20 ID:KYyA7Wj2II
男「少し……よろしいですか?」
女性「報酬の話ですね」
男「はい、外でお願いします」
女性「分かりました」スッ
53:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/27(日) 01:28:31 ID:QWoUZ5elQQ
男「報酬が前払いみたいな形みたいですいません」
女性「大丈夫です。それより、お薬がちゃんと効かない時のことも考えてもらっていますか?」
男「たはは……、手厳しいですね」
男「大丈夫ですよ。例え効かなくても、組織の皆が新しく作り直してくれます」
女性「そうですか」
男「報酬の方ですが……」
54:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/28(月) 19:02:21 ID:CE5FKk9tr6
男「貴女のDNAをください……」
女性「え?」
男「貴女のDNAを分けてくれませんか?」
女性「えっと……DNAって何でしょうか」
男「デオキシリボ核酸ですよ」
女性「すいませんが、外来語には疎いので日本語で言ってもらえないでしょうか……」
男「そ、そこからですか」ガクッ
55:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/28(月) 19:07:26 ID:IYtf.Fifp2
男「えっと、簡単に言いますと、貴女の体を作っている遺伝子の情報で──」
女性「それはどうやってお分けできるのでしょう?」
男「……少し血を頂くだけですが」
女性「それなら老いた私より娘の方が良いかと」
男「失礼ですが、今、何歳でおいでで……」
女性「300少々ですが、何か?」
男「えっ」
56:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/28(月) 19:12:13 ID:IYtf.Fifp2
男「嘘じゃないですよね」
女性「はい」
男「まさかとは思いますが、本当に妖怪の──」
女性「はい。妖怪の猫又ですが?」
男「そんな!? まだ若いのに!! どう考えても家の妻の倍近く若そうなのに!!」
女性「証拠も、はい」
ピョコン
男(何かネコミミと尻尾が出てきたぁぁ!?)
57:🎏 名無しさん@読者の声:2011/11/29(火) 06:57:53 ID:8Ml7KPlhY6
>>1殿は枕殿か?
58:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/29(火) 07:00:35 ID:A8T..sH7VM
>>57
当たり
名鑑の申請の方に自分の書いてる作品が載ってるぜ
59:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/29(火) 07:04:47 ID:A8T..sH7VM
男「ボスの言っていたことが当たっただと?」
女性「ところで『でぃーえぬえい』というものを使って何をするつもりでしたのでしょうか?」
男「簡単に言うと、まぁ、ある少年の夢を叶えるためですね」
女性「つまりは悪いことには使わないと」
男「はい」
60:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/29(火) 07:11:28 ID:A8T..sH7VM
女性「分かりました」
男「大丈夫なのですか? 自分の娘を実験に差し出すようなことですよ」
女性「くどい男は嫌われますよ」フフッ
男「一応、貴女の娘さんにもお願いはしますね」
女性「分かりました」
トントン
侍従「お客様がお見えになりましたので連れて参りました」
女性「通してくださいね」
侍従「はい。では……」
61:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/29(火) 07:24:52 ID:L9VHa.zPfY
後輩「先輩、久方ぶりっすねw」
男「メタるな、そこ。ちゃんと持ってきたか?」
後輩「ちゃんと持ってきてますよ」パカッ
後輩「PIZ、1ヶ月分っすよ」
女性「注射器ですか?」
男「そんな感じです。まあ、肌に当ててボタンを押すだけですけどね」
後輩「しかし、まさかボスの言っていたことが当たってたとは思わなかったっすね」
男「台詞、被ったな」
62:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/29(火) 07:37:17 ID:L9VHa.zPfY
男「えっと、まずは二の腕を消毒液をつけた布など拭きます。ティッシュは使わないでくださいね」
女性「……はい」メモメモ
男「その消毒液が乾かない内に注射器を肌に押し付けます。その時に肌が少しへこむぐらいの力で」
女性「……」コクコク
男「そして、この赤い印を押す……っと」パシュ!
女性「おぉ〜」パチパチ
男「注射器は使い捨てなので自治体の指示で捨ててくださっても構いません。あと、注射器はプラスチックです」
女性「分かりました」
男「はぁ〜、緊張した」
後輩「あと、食後に必ず行ってください。症状は1週間で消えると思いますが、その後2、3日は接種し続けてください」
63:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/29(火) 07:42:32 ID:L9VHa.zPfY
少女「母様、私、苦しくないです。どうして?」
女性「この2人が貴女を治してくれたのよ」
少女「そうなのですか?」
男「まぁな」ポリポリ
後輩「奥さん、さっき言ったことは忘れずにしてくださいね」
女性「はい」ニコッ
64:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/29(火) 07:44:49 ID:L9VHa.zPfY
後輩「すごい美人じゃないっすか」ヒソヒソ
男「本物の妖怪だし、300越えってさっき言ってたぞ……」ヒソヒソ
後輩「愛に年齢は……」
男「黙れ」バスッ
後輩「ぐえっ」
65:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/29(火) 07:47:23 ID:L9VHa.zPfY
女性「あの……」
男「あ、はい。何ですか」
女性「さっきの事は……」
男「あ、はい」
女性「少女、この人が貴女に頼みたいことがあるらしいの、聞いてあげてね」
少女「分かりました、母様!」
66:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/29(火) 07:51:06 ID:A8T..sH7VM
少女「えっと……」
男「男でいいよ」
少女「じゃあ……男さん。頼みたいこととは何でしょうか?」
男「単刀直入に言うよ?」
少女「はい」
男「お願いします、貴女のDNAをください!」
67:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/29(火) 07:55:27 ID:A8T..sH7VM
少女「は、はい。DNAですか……」
男「DNAって分かる?」
少女「母様よりかは分かります」
男「大丈夫?」
少女「大丈夫ですが、どうやったら……」アセアセ
男「ちょっと採血するだけだよ」
少女「注射のやつですか……。怖いですが、我慢します!」
男「ありがとう」
68:🎏 57:2011/11/29(火) 09:33:38 ID:2di2nPKaME
>>58
どうりで見たことあるようなストーリーだと思ったら…
ネコミミもこのSSも更新期待してる!!だから高校から支援爆弾投下!!
///
C
69:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/30(水) 07:39:23 ID:qL3BUknhLU
>>68
さんくすだ
ま、ネコミミと関連がある話だからな
期待は薄くしてくれww
70:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/30(水) 07:46:33 ID:qL3BUknhLU
女性「さてと、私は食事の準備をさてきますから安静にしていてくださいね」
少女「分かりました、母様!」バサッ
少女(あの人たち……、私のことを見ても怖がらなかった……)
少女「うん、決めた」バサッ
少女「お婿さんは、私の正体を見ても驚いたりしない人にする!」
少女「あ、でも……年上は止めとこうかな」
71:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/11/30(水) 07:56:52 ID:qL3BUknhLU
男「で、帰り道なんだが」
後輩「はい」
男「何で俺がお前の財布を探さなきゃならないんだ」
後輩「仕方ないじゃないですか、今月の給料がパァになるんすよ!?」
男「はいはい。じゃ、次の場所行こうか」
後輩「はいっす」
─結局、後輩の財布が見つかったのは日が完全に暮れた後だった─
72:🎏 名無しさん@読者の声:2011/12/12(月) 15:45:31 ID:5EnLXojdKQ
さりげなくC
73:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/12(月) 18:29:01 ID:Xh00wEirNs
>>72
さりげなくないww
支援さんくす
74:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/13(火) 07:30:29 ID:1h4sU4ikJI
男「あー、今から少年の夢を叶えてほしい」
医師「はあ?」
男「この通り指定された材料は揃えてきた」キリッ
医師「いや、だから、何で僕なんだ?」
男「科学者チームにろくなのがいないから、だな」
医師「それは僕もバカにしているぞ」
75:🎏 枕 ◆gTg4MOyrUY:2011/12/13(火) 07:34:24 ID:1h4sU4ikJI
男「この通り!」ズザァ
医師「たった1人の少年の夢を叶えるために土下座する大人か……」
男「悪いか?」
医師「いや、悪くないさ。皆の命や夢を救う人間から見たらね」
男「じ、じゃあ!?」
医師「時間は少し貰うよ。1ヶ月ぐらいかな?」
男「恩に切る!」
76:🎏 枕 ◆gTg4MOyrUY:2011/12/13(火) 07:39:22 ID:Xh00wEirNs
後輩「そんな無茶なのを聞いてあげていいんすか、医師さん?」
医師「まあね。その少年の夢は、今や、男の夢にもなっている。これは僕にとっては十分な理由さ」
後輩「本当にそれだけっすか?」
医師「うちの怪人は強面が多すぎるから、癒し系の娘が欲しい」
後輩「ぶっちゃけましたっすね……」
77:🎏 枕 ◆gTg4MOyrUY:2011/12/13(火) 07:45:18 ID:1h4sU4ikJI
男「あの男の子にも報告しないとなー」ツカツカ
男「確か、ここのはず」
男「あれ? 空藤?」
男「あの子は牧野だった気がするのに」
主婦「牧野さんなら引っ越しましたよ」
男「えっ!?」
主婦「昨日、一昨日の話だったと思いますね。場所は少し分からないですねー」
男「そうですか。すいません」ガクッ
78:🎏 枕 ◆gTg4MOyrUY:2011/12/13(火) 07:49:08 ID:1h4sU4ikJI
男「まさか引っ越したとはな……」ズーン
男「いや、待てよ。できたからってすぐに送ってもダメじゃんか」
男「ここはちゃんとした教育を施してから送るべきだな!」ウンウン
男「育成ゲーと同じ要領だ!!」
男「そうと決めたら育成プラン考えないとな!」
79:🎏 気がついたらいつものコテだった ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/13(火) 07:57:17 ID:1h4sU4ikJI
男「1ヶ月経ったぞ」
医師「早いな、おい」
男「メタい発言は慎もうか……」
医師「いくら作者が年内にまでに終わらしたいからって言っても……」
男「止めろつってんだろ!!」ドガァ!!
医師「っが!?」ドシャ!!
80:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/13(火) 08:00:25 ID:1h4sU4ikJI
医師「本気で殴らなくても……」ググッ
男「で、完成したか?」
医師「ああ、こっちだ」
男「あれ、後輩は? 先に来てるはずなんだが……」
医師「彼は最終調整をしてくれているさ」
81:🎏 名無しさん@読者の声:2011/12/13(火) 10:29:40 ID:tY8D9ZB9XA
お、恩を切った(゚д゚)
恩は着るものじゃ…?
つC
82:🎏 名無しさん@読者の声:2011/12/13(火) 10:37:57 ID:RmOrKfqhgo
>>81
恩に切るとも言うよー
83:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 07:10:32 ID:cpVFSsODrA
>>81
支援さんくす
ま、書いてる時のノリで書いてるから仕方がないさww
>>82
フォローさんくす(・ω・´)
84:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 07:14:15 ID:cpVFSsODrA
医師「こっちだ、男」
男「随分、普通な病室って感じだな」
医師「木を隠すなら森の中ってことさ」
男「なるほどな」
医師「後輩、入るぞ」コンコン
85:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 07:18:31 ID:5TAj.DeLPQ
後輩「相変わらず遅いっすね、先輩」
男「こっちも上に通すために走ってたんだよ」
後輩「もうこのまま先輩がボスになったら解決っす」
男「世の中、そんな簡単じゃねーよ」
86:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 07:51:41 ID:cpVFSsODrA
医師「それより後輩。最終調整は?」
後輩「できてますよ。今すぐ出せますよ」
医師「分かった、出してくれ」
後輩「了解っす」ポチッ
プシャア…
男「おぉ……」
??「にゃう? ここ、どこ?」
87:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 07:55:13 ID:5TAj.DeLPQ
医師「成功してるな。遺伝子はキチンと定着しているな」
男「まあ、今は猫って呼ぶか」
後輩「……とりあえず」
医師「服……だな」
男「こんなことしてると知られたら、妻に殴られるな……」
88:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 08:03:11 ID:5TAj.DeLPQ
後輩「でも先輩、猫って安直過ぎないっすか?」
男「ま、コードネームみたいな感じだって」フリフリ
猫「ふっ、ふっ!!」ペシペシ
男「本当に猫だなww猫じゃらしに食いつき過ぎだろww」フリフリ
猫「にゃふ!!」ベシッ
男「ごふっ……。み、鳩尾に……」ドサッ
後輩「調子に乗るからっすよ……」
89:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 08:07:52 ID:cpVFSsODrA
男「医師は何処行ったんだ?」
後輩「次のを作りに行ったすよ。次は鷹で作るって張り切って……」
男「何か……この組織がダメな方に向かっている気がする」
後輩「同意っすね」
90:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 08:15:40 ID:5TAj.DeLPQ
─数日後─
猫「あの人、会いたい」
男「お前の飼い主か?」
猫「……」コクコク
男「まだダメだな」
猫「何で!? 会いたい、今すぐ!!」
男「猫、お前が飼い主を好きなのは分かる」
猫「だったら!!」
男「だが、人間社会のことを分かっていないだろう」
猫「そ、そんなこと……ない」
男「お前が飼い主に会っても恥ずかしくないぐらいまで、ここからは出せない」
猫「……にゃあ」ショボン
男(今すぐ出してやりたいんだがな……)
91:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 08:25:27 ID:5TAj.DeLPQ
猫「……男、意地悪」
後輩「あー、猫」
猫「にゃに?」
後輩「飼い主には会わせられないが、その尻尾の鈴の上の部分を取ってみな」
猫「……?」カパッ
後輩「先輩なりの気遣いだよ。本当なら、今すぐにも出してやりたいのさ」
猫「しゃ……しん?」
後輩「そうだ」
92:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/15(木) 07:38:21 ID:CXhfI433..
男「猫は?」
後輩「ぐっすり寝てるっすよ」
医師「おかしいって思ったところはあるかい?」
後輩「医師さんが本部の方に来るって珍しいっすね」
医師「おかしいところはあるかい?」
後輩「今のところは……、力加減が出来てないことぐらいっすかね」
男「やっぱり、そこから教えないといけないかな?」
後輩「医師さんがこっちに来た理由は何なんすか?」
医師「被検体だからな。最後まで面倒を見ないといけないと思うからさ」
後輩「なるほど」
93:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/16(金) 07:27:27 ID:8qV65XyEH6
猫「後輩、今いい?」ツンツン
後輩「何だ、猫? 飼い主に会いたくなったか?」
猫「いや、それは我慢してる」
後輩「んじゃ、何だ?」
猫「あの人はどういう娘が好き?」
後輩「……どゆこと?」
猫「これ」パサッ
後輩「『可愛い性格特集』? 何だ、これ?」
猫「医師の机の上にあった……」
後輩(医師さん、あんたは何処に行こうとしてるんすか……)
94:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/16(金) 07:33:26 ID:8qV65XyEH6
後輩「なになに……」
『貴女の性格、何タイプ!? 質問に答えて診断しよう!!』
後輩「やるか?」
猫「興味はある」
後輩「なら、これで今後の言葉遣いも決めるか」
猫「そんな適当でもいいの?」
後輩「大丈夫なはずだ」
95:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/16(金) 07:41:19 ID:8qV65XyEH6
男「お前ら……通路で何やってんだ?」
後輩「今後の言葉遣いを決める審査っすよ」ニヤッ
猫「ちゃんと決まった」
男「そうかい……。で、ここで結果を聞いた方がいいのか?」
後輩「聞いても大丈夫っすよw 今、終わったっすから」
猫「大丈夫」コクコク
男「で、どうなんだ?」
猫「常に敬語の娘らしい」
男「あ、そう」
96:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/19(月) 08:03:52 ID:QNbItEn9RQ
─病院─
医師「お大事に」
看護士「医師さん、お客さんですよ」
医師「誰だい?」
看護士「男さんです」
医師「彼か。悪いけど昼まで待ってもらってくれ」
看護士「分かりました。伝えてきますね」
97:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/19(月) 08:09:54 ID:5xkhhm62MI
男「昼まで待ったぞ」
医師「だからって昼飯の途中で来ないでほしい」
男「いいじゃないか。どうせ、医師しか居ない場所だしな」ドサッ
医師「ったく仕方ないな」モグモグ
医師「で、何しに来たんだ? 僕の昼を邪魔しに来ただけじゃないだろう」
男「まあな」
98:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/19(月) 08:19:57 ID:5xkhhm62MI
男「簡単に言うと猫のことなんだが……」
医師「あの子がどうしたんだ?」
男「敵が殴り込みしてきたところに出したらさ……」
医師「彼女が怪我を?」
男「いや、逆だ。殴り込みにきた連中が血祭りにされた」
医師「力加減のことを教えなかったツケが遂に来たか……」
99:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:07:46 ID:HdGuz1kG8A
医師「そして、医者であり作者である僕に指示を仰ぎに来た、と」
男「正解だな」
医師「一番早いのが、猫の手で身近な誰かが傷つくことだが……」
男「却下だ」スパン
医師「だよな……」ポリポリ
100:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:20:42 ID:IjKiZBbprY
男「なあ、猫」
猫「なn……何ですか、男?」
男「敬語はまだ身についてないみたいだな」
猫「敬語難しいです」
男「まあ、日本特有だからな」
男「敬語もいいが、今日は授業をするぞ」
猫「んにゃ?」
男「人形を使った特別な講義だ」
猫「分かった」
101:🎏 100だ。いつの間に ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:25:59 ID:HdGuz1kG8A
─作戦1 人形を使う─
男「この前の防衛戦の反省点も入れるぞ」
猫「反省点?」
男「そうだ」ピッ
TV『大変危険な映像の為、自粛します』
男「これについて何か思うことは?」
猫「ない」キッパリ
男「やっぱり分かってないか……」
男「命って分かるか?」
猫「当たり前です」
102:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:31:14 ID:HdGuz1kG8A
男「まあ、これが人だとするよな」つ人形
⊃人 バキャ 形⊂
男「はい、どうなった」
猫「壊れt……ました」
男「人形ならな……。人なら?」
猫「死んでる」
男「だろ。そしたら──」
猫「でも、弱い者は強い者に狩られる。ネズミが猫に狩られるように」
男「人間でもか?」
猫「……」コクリ
男「まず、その考え方から考え直せ……」ハァ
103:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:35:22 ID:IjKiZBbprY
─作戦2 後輩との訓練─
後輩「猫、今日もやるぞ」
猫「戦闘訓練すか?」
後輩「『で』が抜けてるぞw」
後輩「まあそうだが、今回はいつものより簡単だ」
猫「ん?」
後輩「手加減し合っての組手だ」
104:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:39:18 ID:HdGuz1kG8A
猫「手加減する意味が分からないです」
後輩「それはな、相手を捕獲するだとか、護衛対象の近くで戦闘しないといけない時に役立つ」
猫「なるほど」
後輩「自分を律することによって気づく部分もあるしな」
猫「第2形態とか第3形態?」
後輩「何か違うが、まあいいか……」
105:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:42:46 ID:HdGuz1kG8A
─作戦3 医師の講義─
医師「だからして……」
猫「……」ジッー
男「…………zzz」
後輩「……ぐごごごご」
医師「何で頼みに来た本人たちが寝るのかな……」バキャ!!
猫「二人とも疲れてるから?」
106:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:48:29 ID:HdGuz1kG8A
男「結局、実は少なかったみたいだな……」
後輩「まあ、前回と違って今回の防衛戦は半殺しだったっすよww」
医師「うちで蘇生治療中だけどね」
男「はぁ……。こんなのじゃ、彼に引き渡すのは難しくかな?」
猫「それは嫌」ヌッ
男「うおっ!?」ビクッ
猫「頑張るから本格的に教えて、人間の事」
後輩「敬語」
猫「あー、教えてください?」
男「彼を出汁に使うのは気が引けるが仕方がないか」
107:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:55:14 ID:HdGuz1kG8A
男「と、まあ、こんな感じだ」
猫「ありがとうございました、男」
男「お前が作られて半年、本格的に教え始めて3ヶ月か……」
猫「外に出てもいいですか?」
男「いや、医師に頼まれたこともあるから、もうちょっとダメかな」
猫「そんなぁ……」シュン
猫「その頼まれ事は?」
男「もう来るかな?」
コンコン
男「開いてるぞー」
医師「や、久しぶり」
猫「医師さん?」
108:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:59:49 ID:IjKiZBbprY
男「連れてきたか?」
医師「勿論さ」
??「あっ……」
男「猫、お前にはこの娘を指導してもらう」
猫「……」ジトー
男・医師「な、なんだ?」
猫「悪の組織だからって誘拐は……」
男「ちげーよ」
医師「この娘は猫の妹に当たる存在だ」
猫「えっ!?」
男「じゃ、頼んだぞ」
猫「ちょっと、男……!」
109:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/21(水) 13:29:59 ID:Vhf2/kiX5s
猫「まったく……いきなり何ですか」フゥ
??「……」ジー
猫「まあ、いいですか」
猫「えーと、私の妹……ですか?」
??「……そう」
猫「名前は?」
鷹「鷹って言われてた」
猫「鷹ですか……。分かりました。早速ですが、特訓を始めましょうか」
鷹「特訓?」
猫「戦闘訓練から始まって、掃除などの雑務に義務教育で習う勉強……そして、人間社会の常識を」
鷹「あ、頭が壊れそう」
猫「まったく持って無問題ですよ、鷹」
110:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/21(水) 13:35:30 ID:Uy24wH1A0Y
男「どうだ、様子は?」
後輩「今のところ、問題がありそうなのは戦闘訓練っすね。他は大丈夫みたいっす」
男「戦い方の違いか」
後輩「そうっすね。猫はパワーでごり押すのが基本ですし、鷹はスピードと手数の多さっすから」
男「戦闘訓練の方はお前が入ってやれ」
後輩「了解っす」
111:🎏 名無しさん@読者の声:2011/12/22(木) 07:12:01 ID:1sFWJKg1r2
ネコミミスレではもらえなかったからな…こっちで鷹はもらうことにしよう
112:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/22(木) 07:21:01 ID:Ztizk4nQHk
>>110
また貴方かww
どんだけ好きなんだよww
だが、やらん(`∀´)ニダ
113:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/22(木) 07:24:05 ID:piwV0qFrog
医師「男、後輩。今、大丈夫か?」
後輩「大丈夫っすよ」
男「何だ、医師? 問題が発生でもしたか?」
医師「その通りだ。些細なことだがな」
男「そう聞くと些細じゃなく聞こえるな」
114:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/22(木) 07:30:28 ID:piwV0qFrog
医師「単刀直入に言おう」
医師「僕の、新世代の怪人の研究資料が盗み出されたんだ」
男「おい、一大事じゃないか!!」
医師「最後まで聞いてくれ。盗み出されたのは最初の数ページ。つまり、基礎中の基礎理論だ」
115:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/22(木) 07:34:30 ID:piwV0qFrog
後輩「どんな内容なんすか?」
医師「なに、簡単に言えば、動物の遺伝子を死体に定着させるだけの技術だ」
男「つまりは、問題はないんだな」
医師「死体に魂を持たせるのは不可能に近いんだ」
男「お前はできたんだろ」
医師「失敗したさ、何度もね。成功したのも神の気紛れかもしれない」
後輩「盗んだ奴がそれを完成させることは?」
医師「あるかもしれないな。だが、早くても5年はかかるだろな」
男「なら、今は安心か」
116:🎏 名無しさん@読者の声:2011/12/22(木) 07:48:54 ID:NaEglORUm2
なら俺は生まれたてのほやほやの猫を頂くww
117:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 18:54:06 ID:LuxIfDOYRs
>>116
ダメだぁぁぁ!!
牛頭馬頭なら良いけどさ
牛頭馬頭「何で!?」
118:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 19:01:09 ID:LuxIfDOYRs
男「しっかしなー、あいつ等みたいなのが戦場に増えるのはなぁ……」
後輩「戦いづらくなるっすね……」
男「ゴツい男をバッタンバッタン倒していく少女たち……。時代は変わったなあ……」ハァ…
医師「良い時代じゃないか。時代は最早、萌えなのだよ、男」
男「左様ですか……」
119:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 19:06:11 ID:ZuifM71Eps
猫「ですから、箸はこう!! こう使うのですよ!!」ババッ
鷹「うー、難しい……。ナイフとフォークとかの方が簡単だったよ」
猫「文句を言わずにしましょう」
鷹「うー」
猫「人間社会に慣れる為ですから、お願いです」
鷹「むー」
120:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 19:10:37 ID:LuxIfDOYRs
鷹「猫は何でそんなに必死になって教えるの?」
猫「それは勿論しゅ……、いえ、貴女に立派になってほしいからです」
鷹「そこまでしなくても組織の中だけなら十分」
猫「甘いです。甘味料よりも甘いです」
鷹「むっ……なんで」
猫「組織とはいえ、外とは密と言っていい程に関わっています」
121:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 19:25:21 ID:ZuifM71Eps
鷹「なん……で?」
猫「悪の組織とはいえ、表の顔は病院やスーパー、電気屋に書店等々、様々な分野に触手を伸ばしています。それを使って裏から工作したりもしています」
鷹「それだったらまだ大丈夫じゃ……」
猫「だから甘いのですよ」
鷹「皆が皆やるわけじゃ……」
猫「ここでは、研修として絶対に1ヶ月は働かされます」
鷹「ね、猫は?」
猫「私は医師さんの補佐をしてましたね」
鷹「う、ぐっ……」
122:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 19:30:47 ID:LuxIfDOYRs
鷹「だったら、私はニートでいい……」
猫「だまらっしゃいです」
鷹「でも、働きたくない……」グスッ
猫「むっ……。そこまで言うなら男さんか後輩さんに言って、何か鷹に大丈夫なような職を探しましょうか……」
鷹「い、いいの!?」
猫「最大限の譲歩、ですよ」ポリポリ
後輩「話は聞かせてもらったぜぇ」パシュー
123:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 10:56:04 ID:1h4sU4ikJI
後輩「まあ、簡単に言うとな、お手伝いさんだ」
鷹「何を手伝うの?」
後輩「うちとの関係があるマンガ作家さんだ」
猫「どんな関わりですか……?」
後輩「単なる資料提供だ。あの人は現実にないものをかなりのクオリティで書いている。それはうちの資料のお陰だ」
猫「組織の内部写真とかですか? それってダメなのでは……」
後輩「もーまんたい。ボスの考えに基づいているし、ボスからもGOサインは出ている」
124:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 10:58:28 ID:Xh00wEirNs
後輩「と、言う訳で鷹にはモデル兼アシスタントとして行ってもらう」
鷹「了解。何時から?」
後輩「今日からだ。早速準備だ!!」
鷹「分かったー」
125:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 11:05:21 ID:1h4sU4ikJI
猫(これは……チャンスですね)
鷹「猫ー?」
猫(邪魔な鷹が居なくなることは私も遂に一人立ちができますね)
鷹「ねー、猫ー?」
猫(こうなったら、早々に計画を……)
鷹「えいっ」ムニンッ
猫「ひゃあっ……」ビクンッ
鷹「おおっ、柔らかい」
ムニムニムニムニ
猫「鷹、ななな何を!? あぁっ!?」ビクッ
鷹「猫が気付いてくれないから」ムニムニムニムニムニムニ
猫「取り合えず、揉むのを止めてくださいぃっ!」
126:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 11:09:29 ID:Xh00wEirNs
─5分後─
猫「ハァハァ……。け、結局、話は……何れすか」
鷹「単刀直入に言うね」
猫「はい」
鷹「私、猫が好き。だから、私と付き合って」
猫「嫌です。未来永劫に、天変地異が有ろうとも、万物の法則が乱れようと、嫌です」スパン
鷹「即答!?」
127:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 11:14:50 ID:Xh00wEirNs
猫「まず、私には主人という心に決めた人が居ます。そして、私たちは少なくとも同性です」
鷹「で、でもぉ……」
猫「まあ、一緒に居るぐらいなら大丈夫ですよ」ハァ…
鷹「猫……」
猫(私も甘いですね)
鷹「大好きぃぃ!!」ガバッ
猫「ちょっと!? 抱き着かないでください!」
128:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 07:16:55 ID:I1aDBPdnmg
鷹「それじゃあ、行ってくるね、ファ姉」
猫「はいはい……。頑張ってきてくださいね」
後輩「何かお前にすごく懐いたな」
ファ「後輩も懐かれたかったのですか?」
後輩「欲を言えば、な」
猫「妹としてですか? それとも他の……? どっちにしても男にチクった方がいいですね」
後輩「やめろ」
129:🎏 名無しさん@読者の声:2012/1/10(火) 07:24:13 ID:UQPjzjChP2
久しぶりの更新ktkr!!
っCCCCCCCCCCCCC
130:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 07:31:40 ID:I1aDBPdnmg
>>129
支援さんくす
少し朝練があるから、また後でになるや
なぁに、すぐに帰ってくるさ
131:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 08:30:39 ID:CCH0sdSK1E
後輩「俺は決して鷹をどうとか思ってないからな! どっちかと言うと大きい方が好きだからな!!」
猫「私のことですか? 駄目ですよ、私は。ちゃんと心に決めた人が居ますから」
後輩「お前はないな」
猫「酷いですねー」
後輩「んじゃ、俺は業務に戻るわ」
猫「はいはーい」
猫「さてと、邪魔者もいなくなったので資料室にでも行きますか」
132:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 17:21:47 ID:zPTHuy2lLc
猫「相も変わらず面倒臭いセキュリティですね……。そこまでして隠すようなものでもない気がするのですがね」カタカタ
猫「これでハッキング完了ですね」カタカタカタン
猫「あの人の住所は……」カチカチ
猫「む、少し古いですね……。まあ、行き当たりばったりで行きますか」
猫「そういえば、ここを出る支度もしないといけませんね」
猫「そうと決まれば善は急げです!」
133:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 17:32:12 ID:zPTHuy2lLc
医師「良いのかい、行かせても?」
後輩「なんなら、無理矢理にでも止めるっすよ?」
男「構わないだろう。どうせ、その内、外に出すんだからな」
医師「それが早まっただけって言いたいのかい?」
男「ま、その通りだ」
後輩「何かやらかさないか少し心配っすね」
男「心配ならバレない程度にストーカーしておけ」
後輩「気が向いたらっすね……」
134:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:12:17 ID:vpPkJeAQG2
猫「外なうです!」
※ネコミミ等は仕舞っています
猫「久々に外に出ましたけど…………」
猫「変わりましたね、町並み」
猫「さて、主人を探しますか」
135:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:16:34 ID:vpPkJeAQG2
猫「あの……すいません。この写真の人を見たことは……」
市民1「ごめんね……。少し知らないや」
猫「あの、すいません」
市民2「……」フイッ
猫「あのぉ……」
市民3「アンケートとかはお断りしていますので」
猫「……はぁ」
136:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:20:30 ID:vpPkJeAQG2
猫「どうやら変わってしまったのは、町並みだけでなく、人の心まで変わってしまったようです……」
猫「雨……」
猫「昔、主人に拾われた時もこんな天気でしたっけ」
猫「くしゅん!!」
猫「この姿では服が水を吸って寒いです……」
137:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:25:56 ID:aeIOj7e3M6
猫(猫フォームになりましたけど……)
猫(どっちにしてもダメでしたね。こっちはこっちで毛が水を吸います……)
猫(段ボールが暖かそうに見えますね……)
猫(背に腹は代えれません。今日はあの段ボールで我慢しましょう)
??「あー、夕立かよ」
138:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:31:15 ID:aeIOj7e3M6
猫(あの少年から食べ物でも分けてもらいましょうか……)シャラン
少年「ダメだ!! これは俺の晩飯なんだ」
猫(残念ですね……。無理にせがる訳にもいきませんし……)トボトボ
男「ったく」ヒョイ
猫(あれ?)
男「ずぶ濡れじゃねーか」
猫(……この人、暖かいです)
139:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:35:04 ID:vpPkJeAQG2
少年「猫の飯どうしようか……。煮干しでいいのか?」
猫(この人、この家見たことがある気が)ピチャピチャ
少年「って、お前! 濡れた足で床を歩くな!」
少年「ついでに洗ってやるか……」
140:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:41:13 ID:vpPkJeAQG2
猫(にゃ!! にゃ!! 男の人に体洗われ……!!)
少年「こらっ、暴れるな!! 大人しくしろ!!」ゴシゴシ
猫(し、仕方ないですね……。今、暴れても得はないでしょうし……)
少年「やっと大人しくなったか」ゴシゴシ
猫(でも、この洗い方……。何処かで)
141:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:47:10 ID:vpPkJeAQG2
猫「む……、何時の間にか寝てしまってましたか」
猫「パジャマ……。裸なのもアレなので着せてもらいましょうか」
猫「それにしても眠いです……」コテン
猫「主人も……探さないと」zzz
少年「〜♪」
少年「なっ!?」ガシャシャン!!
少年「何で女の子がぁ!?」
142:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 09:44:33 ID:aeIOj7e3M6
猫「むぅ……」ムクッ
猫「そう言えば、私は拾われて……」
猫「えっと……取り合えず、この人をソファの方に……」
猫「しかし、この家具の配置の仕方……。あの家とほとんど同じです」
猫「テレビとかは新しいですけど、時計とかは長い間使ってますね」
猫「他人の家をガサ入れするのは気が進みませんが……、仕方ないですね」
猫「この人の部屋をまずしましょうか」ルンルン
猫「でも、このデジャブが気のせいじゃなかったのなら?」
猫「この人が主人、ということに?」
143:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 09:49:59 ID:vpPkJeAQG2
猫「うわぁ……。一杯ありますね……」
猫「ベッドの下にタンスの裏。ベタな所に隠してますねー」
猫「次は机の棚に行きますか」ガララッ
猫「写真立て?」
猫「この黒猫……、尻尾に私と同じ鈴がありますね」
猫「という事はあの人がやっぱり……」
144:🎏 ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 10:43:21 ID:aeIOj7e3M6
少年「ふぁ〜」ムクッ
少年「あれ? 俺、床で寝てたはずじゃ……」
猫「〜♪」
少年「なっ、あっ……あぁっ!!」
猫「あ、主人。起きられましたか?」
少年「は?」
─fin─
145:🎏 名無しさん@読者の声:2012/1/11(水) 10:44:46 ID:dQzi.35icA
乙!
146:🎏 名無しさん@読者の声:2012/1/11(水) 20:39:50 ID:Ys.lOC1fFc
激しく乙!!結局鷹は貰えなかったが楽しかったぜ!!
d(^Д^)b
147:🎏 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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