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男「お願いします、貴女のDNAをください!」
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1: ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:03:09 ID:u9BCN7IGks

 男の子が泣いていた。
 その子の腕の中は赤くて黒いモノがあった。よく見たら、黒は猫で、赤は血だった。
 周りの人間は彼を見て見ぬ振りをする。
 何でだろうか。
 俺はいつの間にか男の子に声をかけていた。

「その猫、どうしたんだい?」


123:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 10:56:04 ID:1h4sU4ikJI

後輩「まあ、簡単に言うとな、お手伝いさんだ」

鷹「何を手伝うの?」

後輩「うちとの関係があるマンガ作家さんだ」

猫「どんな関わりですか……?」

後輩「単なる資料提供だ。あの人は現実にないものをかなりのクオリティで書いている。それはうちの資料のお陰だ」

猫「組織の内部写真とかですか? それってダメなのでは……」

後輩「もーまんたい。ボスの考えに基づいているし、ボスからもGOサインは出ている」
124:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 10:58:28 ID:Xh00wEirNs

後輩「と、言う訳で鷹にはモデル兼アシスタントとして行ってもらう」

鷹「了解。何時から?」

後輩「今日からだ。早速準備だ!!」

鷹「分かったー」
125:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 11:05:21 ID:1h4sU4ikJI

猫(これは……チャンスですね)

鷹「猫ー?」

猫(邪魔な鷹が居なくなることは私も遂に一人立ちができますね)

鷹「ねー、猫ー?」

猫(こうなったら、早々に計画を……)

鷹「えいっ」ムニンッ

猫「ひゃあっ……」ビクンッ

鷹「おおっ、柔らかい」
ムニムニムニムニ

猫「鷹、ななな何を!? あぁっ!?」ビクッ

鷹「猫が気付いてくれないから」ムニムニムニムニムニムニ

猫「取り合えず、揉むのを止めてくださいぃっ!」
126:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 11:09:29 ID:Xh00wEirNs
─5分後─

猫「ハァハァ……。け、結局、話は……何れすか」

鷹「単刀直入に言うね」

猫「はい」

鷹「私、猫が好き。だから、私と付き合って」

猫「嫌です。未来永劫に、天変地異が有ろうとも、万物の法則が乱れようと、嫌です」スパン

鷹「即答!?」
127:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 11:14:50 ID:Xh00wEirNs

猫「まず、私には主人という心に決めた人が居ます。そして、私たちは少なくとも同性です」

鷹「で、でもぉ……」

猫「まあ、一緒に居るぐらいなら大丈夫ですよ」ハァ…

鷹「猫……」

猫(私も甘いですね)

鷹「大好きぃぃ!!」ガバッ

猫「ちょっと!? 抱き着かないでください!」
128:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 07:16:55 ID:I1aDBPdnmg

鷹「それじゃあ、行ってくるね、ファ姉」

猫「はいはい……。頑張ってきてくださいね」

後輩「何かお前にすごく懐いたな」

ファ「後輩も懐かれたかったのですか?」

後輩「欲を言えば、な」

猫「妹としてですか? それとも他の……? どっちにしても男にチクった方がいいですね」

後輩「やめろ」
129: 名無しさん@読者の声:2012/1/10(火) 07:24:13 ID:UQPjzjChP2
久しぶりの更新ktkr!!
っCCCCCCCCCCCCC
130:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 07:31:40 ID:I1aDBPdnmg
>>129
支援さんくす
少し朝練があるから、また後でになるや
なぁに、すぐに帰ってくるさ
131:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 08:30:39 ID:CCH0sdSK1E

後輩「俺は決して鷹をどうとか思ってないからな! どっちかと言うと大きい方が好きだからな!!」

猫「私のことですか? 駄目ですよ、私は。ちゃんと心に決めた人が居ますから」

後輩「お前はないな」

猫「酷いですねー」

後輩「んじゃ、俺は業務に戻るわ」

猫「はいはーい」


猫「さてと、邪魔者もいなくなったので資料室にでも行きますか」

132:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 17:21:47 ID:zPTHuy2lLc

猫「相も変わらず面倒臭いセキュリティですね……。そこまでして隠すようなものでもない気がするのですがね」カタカタ

猫「これでハッキング完了ですね」カタカタカタン

猫「あの人の住所は……」カチカチ

猫「む、少し古いですね……。まあ、行き当たりばったりで行きますか」

猫「そういえば、ここを出る支度もしないといけませんね」

猫「そうと決まれば善は急げです!」
133:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 17:32:12 ID:zPTHuy2lLc

医師「良いのかい、行かせても?」

後輩「なんなら、無理矢理にでも止めるっすよ?」

男「構わないだろう。どうせ、その内、外に出すんだからな」

医師「それが早まっただけって言いたいのかい?」

男「ま、その通りだ」

後輩「何かやらかさないか少し心配っすね」

男「心配ならバレない程度にストーカーしておけ」

後輩「気が向いたらっすね……」
134:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:12:17 ID:vpPkJeAQG2

猫「外なうです!」

※ネコミミ等は仕舞っています

猫「久々に外に出ましたけど…………」

猫「変わりましたね、町並み」

猫「さて、主人を探しますか」
135:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:16:34 ID:vpPkJeAQG2

猫「あの……すいません。この写真の人を見たことは……」

市民1「ごめんね……。少し知らないや」

猫「あの、すいません」

市民2「……」フイッ

猫「あのぉ……」

市民3「アンケートとかはお断りしていますので」

猫「……はぁ」
136:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:20:30 ID:vpPkJeAQG2

猫「どうやら変わってしまったのは、町並みだけでなく、人の心まで変わってしまったようです……」

猫「雨……」

猫「昔、主人に拾われた時もこんな天気でしたっけ」

猫「くしゅん!!」

猫「この姿では服が水を吸って寒いです……」
137:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:25:56 ID:aeIOj7e3M6

猫(猫フォームになりましたけど……)

猫(どっちにしてもダメでしたね。こっちはこっちで毛が水を吸います……)

猫(段ボールが暖かそうに見えますね……)

猫(背に腹は代えれません。今日はあの段ボールで我慢しましょう)

??「あー、夕立かよ」
138:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:31:15 ID:aeIOj7e3M6

猫(あの少年から食べ物でも分けてもらいましょうか……)シャラン

少年「ダメだ!! これは俺の晩飯なんだ」

猫(残念ですね……。無理にせがる訳にもいきませんし……)トボトボ

男「ったく」ヒョイ

猫(あれ?)

男「ずぶ濡れじゃねーか」

猫(……この人、暖かいです)
139:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:35:04 ID:vpPkJeAQG2

少年「猫の飯どうしようか……。煮干しでいいのか?」

猫(この人、この家見たことがある気が)ピチャピチャ

少年「って、お前! 濡れた足で床を歩くな!」

少年「ついでに洗ってやるか……」
140:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:41:13 ID:vpPkJeAQG2

猫(にゃ!! にゃ!! 男の人に体洗われ……!!)

少年「こらっ、暴れるな!! 大人しくしろ!!」ゴシゴシ

猫(し、仕方ないですね……。今、暴れても得はないでしょうし……)

少年「やっと大人しくなったか」ゴシゴシ

猫(でも、この洗い方……。何処かで)
141:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 08:47:10 ID:vpPkJeAQG2

猫「む……、何時の間にか寝てしまってましたか」

猫「パジャマ……。裸なのもアレなので着せてもらいましょうか」

猫「それにしても眠いです……」コテン

猫「主人も……探さないと」zzz

少年「〜♪」

少年「なっ!?」ガシャシャン!!

少年「何で女の子がぁ!?」
142:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 09:44:33 ID:aeIOj7e3M6

猫「むぅ……」ムクッ

猫「そう言えば、私は拾われて……」

猫「えっと……取り合えず、この人をソファの方に……」

猫「しかし、この家具の配置の仕方……。あの家とほとんど同じです」

猫「テレビとかは新しいですけど、時計とかは長い間使ってますね」

猫「他人の家をガサ入れするのは気が進みませんが……、仕方ないですね」

猫「この人の部屋をまずしましょうか」ルンルン

猫「でも、このデジャブが気のせいじゃなかったのなら?」

猫「この人が主人、ということに?」
143:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 09:49:59 ID:vpPkJeAQG2

猫「うわぁ……。一杯ありますね……」

猫「ベッドの下にタンスの裏。ベタな所に隠してますねー」

猫「次は机の棚に行きますか」ガララッ

猫「写真立て?」

猫「この黒猫……、尻尾に私と同じ鈴がありますね」

猫「という事はあの人がやっぱり……」

144:
◆l5jAGZ/DL2:2012/1/11(水) 10:43:21 ID:aeIOj7e3M6

少年「ふぁ〜」ムクッ

少年「あれ? 俺、床で寝てたはずじゃ……」

猫「〜♪」

少年「なっ、あっ……あぁっ!!」

猫「あ、主人。起きられましたか?」

少年「は?」

─fin─
145: 名無しさん@読者の声:2012/1/11(水) 10:44:46 ID:dQzi.35icA
乙!
146: 名無しさん@読者の声:2012/1/11(水) 20:39:50 ID:Ys.lOC1fFc
激しく乙!!結局鷹は貰えなかったが楽しかったぜ!!
d(^Д^)b
147: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
47.08 KBytes

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sage:


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