男の子が泣いていた。
その子の腕の中は赤くて黒いモノがあった。よく見たら、黒は猫で、赤は血だった。
周りの人間は彼を見て見ぬ振りをする。
何でだろうか。
俺はいつの間にか男の子に声をかけていた。
「その猫、どうしたんだい?」
109: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/21(水) 13:29:59 ID:Vhf2/kiX5s
猫「まったく……いきなり何ですか」フゥ
??「……」ジー
猫「まあ、いいですか」
猫「えーと、私の妹……ですか?」
??「……そう」
猫「名前は?」
鷹「鷹って言われてた」
猫「鷹ですか……。分かりました。早速ですが、特訓を始めましょうか」
鷹「特訓?」
猫「戦闘訓練から始まって、掃除などの雑務に義務教育で習う勉強……そして、人間社会の常識を」
鷹「あ、頭が壊れそう」
猫「まったく持って無問題ですよ、鷹」
110: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/21(水) 13:35:30 ID:Uy24wH1A0Y
男「どうだ、様子は?」
後輩「今のところ、問題がありそうなのは戦闘訓練っすね。他は大丈夫みたいっす」
男「戦い方の違いか」
後輩「そうっすね。猫はパワーでごり押すのが基本ですし、鷹はスピードと手数の多さっすから」
男「戦闘訓練の方はお前が入ってやれ」
後輩「了解っす」
111: 名無しさん@読者の声:2011/12/22(木) 07:12:01 ID:1sFWJKg1r2
ネコミミスレではもらえなかったからな…こっちで鷹はもらうことにしよう
112: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/22(木) 07:21:01 ID:Ztizk4nQHk
>>110
また貴方かww
どんだけ好きなんだよww
だが、やらん(`∀´)ニダ
113: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/22(木) 07:24:05 ID:piwV0qFrog
医師「男、後輩。今、大丈夫か?」
後輩「大丈夫っすよ」
男「何だ、医師? 問題が発生でもしたか?」
医師「その通りだ。些細なことだがな」
男「そう聞くと些細じゃなく聞こえるな」
114: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/22(木) 07:30:28 ID:piwV0qFrog
医師「単刀直入に言おう」
医師「僕の、新世代の怪人の研究資料が盗み出されたんだ」
男「おい、一大事じゃないか!!」
医師「最後まで聞いてくれ。盗み出されたのは最初の数ページ。つまり、基礎中の基礎理論だ」
115: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/22(木) 07:34:30 ID:piwV0qFrog
後輩「どんな内容なんすか?」
医師「なに、簡単に言えば、動物の遺伝子を死体に定着させるだけの技術だ」
男「つまりは、問題はないんだな」
医師「死体に魂を持たせるのは不可能に近いんだ」
男「お前はできたんだろ」
医師「失敗したさ、何度もね。成功したのも神の気紛れかもしれない」
後輩「盗んだ奴がそれを完成させることは?」
医師「あるかもしれないな。だが、早くても5年はかかるだろな」
男「なら、今は安心か」
116: 名無しさん@読者の声:2011/12/22(木) 07:48:54 ID:NaEglORUm2
なら俺は生まれたてのほやほやの猫を頂くww
117: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 18:54:06 ID:LuxIfDOYRs
>>116
ダメだぁぁぁ!!
牛頭馬頭なら良いけどさ
牛頭馬頭「何で!?」
118: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 19:01:09 ID:LuxIfDOYRs
男「しっかしなー、あいつ等みたいなのが戦場に増えるのはなぁ……」
後輩「戦いづらくなるっすね……」
男「ゴツい男をバッタンバッタン倒していく少女たち……。時代は変わったなあ……」ハァ…
医師「良い時代じゃないか。時代は最早、萌えなのだよ、男」
男「左様ですか……」
119: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 19:06:11 ID:ZuifM71Eps
猫「ですから、箸はこう!! こう使うのですよ!!」ババッ
鷹「うー、難しい……。ナイフとフォークとかの方が簡単だったよ」
猫「文句を言わずにしましょう」
鷹「うー」
猫「人間社会に慣れる為ですから、お願いです」
鷹「むー」
120: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 19:10:37 ID:LuxIfDOYRs
鷹「猫は何でそんなに必死になって教えるの?」
猫「それは勿論しゅ……、いえ、貴女に立派になってほしいからです」
鷹「そこまでしなくても組織の中だけなら十分」
猫「甘いです。甘味料よりも甘いです」
鷹「むっ……なんで」
猫「組織とはいえ、外とは密と言っていい程に関わっています」
121: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 19:25:21 ID:ZuifM71Eps
鷹「なん……で?」
猫「悪の組織とはいえ、表の顔は病院やスーパー、電気屋に書店等々、様々な分野に触手を伸ばしています。それを使って裏から工作したりもしています」
鷹「それだったらまだ大丈夫じゃ……」
猫「だから甘いのですよ」
鷹「皆が皆やるわけじゃ……」
猫「ここでは、研修として絶対に1ヶ月は働かされます」
鷹「ね、猫は?」
猫「私は医師さんの補佐をしてましたね」
鷹「う、ぐっ……」
122: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/28(水) 19:30:47 ID:LuxIfDOYRs
鷹「だったら、私はニートでいい……」
猫「だまらっしゃいです」
鷹「でも、働きたくない……」グスッ
猫「むっ……。そこまで言うなら男さんか後輩さんに言って、何か鷹に大丈夫なような職を探しましょうか……」
鷹「い、いいの!?」
猫「最大限の譲歩、ですよ」ポリポリ
後輩「話は聞かせてもらったぜぇ」パシュー
123: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 10:56:04 ID:1h4sU4ikJI
後輩「まあ、簡単に言うとな、お手伝いさんだ」
鷹「何を手伝うの?」
後輩「うちとの関係があるマンガ作家さんだ」
猫「どんな関わりですか……?」
後輩「単なる資料提供だ。あの人は現実にないものをかなりのクオリティで書いている。それはうちの資料のお陰だ」
猫「組織の内部写真とかですか? それってダメなのでは……」
後輩「もーまんたい。ボスの考えに基づいているし、ボスからもGOサインは出ている」
124: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 10:58:28 ID:Xh00wEirNs
後輩「と、言う訳で鷹にはモデル兼アシスタントとして行ってもらう」
鷹「了解。何時から?」
後輩「今日からだ。早速準備だ!!」
鷹「分かったー」
125: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 11:05:21 ID:1h4sU4ikJI
猫(これは……チャンスですね)
鷹「猫ー?」
猫(邪魔な鷹が居なくなることは私も遂に一人立ちができますね)
鷹「ねー、猫ー?」
猫(こうなったら、早々に計画を……)
鷹「えいっ」ムニンッ
猫「ひゃあっ……」ビクンッ
鷹「おおっ、柔らかい」
ムニムニムニムニ
猫「鷹、ななな何を!? あぁっ!?」ビクッ
鷹「猫が気付いてくれないから」ムニムニムニムニムニムニ
猫「取り合えず、揉むのを止めてくださいぃっ!」
126: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 11:09:29 ID:Xh00wEirNs
─5分後─
猫「ハァハァ……。け、結局、話は……何れすか」
鷹「単刀直入に言うね」
猫「はい」
鷹「私、猫が好き。だから、私と付き合って」
猫「嫌です。未来永劫に、天変地異が有ろうとも、万物の法則が乱れようと、嫌です」スパン
鷹「即答!?」
127: ◆l5jAGZ/DL2:2011/12/31(土) 11:14:50 ID:Xh00wEirNs
猫「まず、私には主人という心に決めた人が居ます。そして、私たちは少なくとも同性です」
鷹「で、でもぉ……」
猫「まあ、一緒に居るぐらいなら大丈夫ですよ」ハァ…
鷹「猫……」
猫(私も甘いですね)
鷹「大好きぃぃ!!」ガバッ
猫「ちょっと!? 抱き着かないでください!」
128: ◆l5jAGZ/DL2:2012/1/10(火) 07:16:55 ID:I1aDBPdnmg
鷹「それじゃあ、行ってくるね、ファ姉」
猫「はいはい……。頑張ってきてくださいね」
後輩「何かお前にすごく懐いたな」
ファ「後輩も懐かれたかったのですか?」
後輩「欲を言えば、な」
猫「妹としてですか? それとも他の……? どっちにしても男にチクった方がいいですね」
後輩「やめろ」
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