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男「お願いします、貴女のDNAをください!」
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1: ◆l5jAGZ/DL2:2011/10/14(金) 20:03:09 ID:u9BCN7IGks

 男の子が泣いていた。
 その子の腕の中は赤くて黒いモノがあった。よく見たら、黒は猫で、赤は血だった。
 周りの人間は彼を見て見ぬ振りをする。
 何でだろうか。
 俺はいつの間にか男の子に声をかけていた。

「その猫、どうしたんだい?」


90:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 08:15:40 ID:5TAj.DeLPQ
─数日後─
猫「あの人、会いたい」

男「お前の飼い主か?」

猫「……」コクコク

男「まだダメだな」

猫「何で!? 会いたい、今すぐ!!」

男「猫、お前が飼い主を好きなのは分かる」

猫「だったら!!」

男「だが、人間社会のことを分かっていないだろう」

猫「そ、そんなこと……ない」

男「お前が飼い主に会っても恥ずかしくないぐらいまで、ここからは出せない」

猫「……にゃあ」ショボン

男(今すぐ出してやりたいんだがな……)
91:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/14(水) 08:25:27 ID:5TAj.DeLPQ

猫「……男、意地悪」

後輩「あー、猫」

猫「にゃに?」

後輩「飼い主には会わせられないが、その尻尾の鈴の上の部分を取ってみな」

猫「……?」カパッ

後輩「先輩なりの気遣いだよ。本当なら、今すぐにも出してやりたいのさ」

猫「しゃ……しん?」

後輩「そうだ」
92:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/15(木) 07:38:21 ID:CXhfI433..

男「猫は?」

後輩「ぐっすり寝てるっすよ」

医師「おかしいって思ったところはあるかい?」

後輩「医師さんが本部の方に来るって珍しいっすね」

医師「おかしいところはあるかい?」

後輩「今のところは……、力加減が出来てないことぐらいっすかね」

男「やっぱり、そこから教えないといけないかな?」

後輩「医師さんがこっちに来た理由は何なんすか?」

医師「被検体だからな。最後まで面倒を見ないといけないと思うからさ」

後輩「なるほど」
93:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/16(金) 07:27:27 ID:8qV65XyEH6

猫「後輩、今いい?」ツンツン

後輩「何だ、猫? 飼い主に会いたくなったか?」

猫「いや、それは我慢してる」

後輩「んじゃ、何だ?」

猫「あの人はどういう娘が好き?」

後輩「……どゆこと?」

猫「これ」パサッ

後輩「『可愛い性格特集』? 何だ、これ?」

猫「医師の机の上にあった……」

後輩(医師さん、あんたは何処に行こうとしてるんすか……)
94:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/16(金) 07:33:26 ID:8qV65XyEH6

後輩「なになに……」

『貴女の性格、何タイプ!? 質問に答えて診断しよう!!』

後輩「やるか?」

猫「興味はある」

後輩「なら、これで今後の言葉遣いも決めるか」

猫「そんな適当でもいいの?」

後輩「大丈夫なはずだ」
95:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/16(金) 07:41:19 ID:8qV65XyEH6

男「お前ら……通路で何やってんだ?」

後輩「今後の言葉遣いを決める審査っすよ」ニヤッ

猫「ちゃんと決まった」

男「そうかい……。で、ここで結果を聞いた方がいいのか?」

後輩「聞いても大丈夫っすよw 今、終わったっすから」

猫「大丈夫」コクコク

男「で、どうなんだ?」

猫「常に敬語の娘らしい」

男「あ、そう」

96:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/19(月) 08:03:52 ID:QNbItEn9RQ
─病院─

医師「お大事に」

看護士「医師さん、お客さんですよ」

医師「誰だい?」

看護士「男さんです」

医師「彼か。悪いけど昼まで待ってもらってくれ」

看護士「分かりました。伝えてきますね」

97:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/19(月) 08:09:54 ID:5xkhhm62MI

男「昼まで待ったぞ」

医師「だからって昼飯の途中で来ないでほしい」

男「いいじゃないか。どうせ、医師しか居ない場所だしな」ドサッ

医師「ったく仕方ないな」モグモグ

医師「で、何しに来たんだ? 僕の昼を邪魔しに来ただけじゃないだろう」

男「まあな」
98:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/19(月) 08:19:57 ID:5xkhhm62MI

男「簡単に言うと猫のことなんだが……」

医師「あの子がどうしたんだ?」

男「敵が殴り込みしてきたところに出したらさ……」

医師「彼女が怪我を?」

男「いや、逆だ。殴り込みにきた連中が血祭りにされた」

医師「力加減のことを教えなかったツケが遂に来たか……」


99:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:07:46 ID:HdGuz1kG8A

医師「そして、医者であり作者である僕に指示を仰ぎに来た、と」

男「正解だな」

医師「一番早いのが、猫の手で身近な誰かが傷つくことだが……」

男「却下だ」スパン

医師「だよな……」ポリポリ
100:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:20:42 ID:IjKiZBbprY

男「なあ、猫」

猫「なn……何ですか、男?」

男「敬語はまだ身についてないみたいだな」

猫「敬語難しいです」

男「まあ、日本特有だからな」

男「敬語もいいが、今日は授業をするぞ」

猫「んにゃ?」

男「人形を使った特別な講義だ」

猫「分かった」
101: 100だ。いつの間に
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:25:59 ID:HdGuz1kG8A
─作戦1 人形を使う─

男「この前の防衛戦の反省点も入れるぞ」

猫「反省点?」

男「そうだ」ピッ

TV『大変危険な映像の為、自粛します』

男「これについて何か思うことは?」

猫「ない」キッパリ

男「やっぱり分かってないか……」

男「命って分かるか?」

猫「当たり前です」
102:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:31:14 ID:HdGuz1kG8A

男「まあ、これが人だとするよな」つ人形

⊃人 バキャ 形⊂

男「はい、どうなった」

猫「壊れt……ました」

男「人形ならな……。人なら?」

猫「死んでる」

男「だろ。そしたら──」

猫「でも、弱い者は強い者に狩られる。ネズミが猫に狩られるように」

男「人間でもか?」

猫「……」コクリ

男「まず、その考え方から考え直せ……」ハァ
103:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:35:22 ID:IjKiZBbprY
─作戦2 後輩との訓練─

後輩「猫、今日もやるぞ」

猫「戦闘訓練すか?」

後輩「『で』が抜けてるぞw」

後輩「まあそうだが、今回はいつものより簡単だ」

猫「ん?」

後輩「手加減し合っての組手だ」

104:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:39:18 ID:HdGuz1kG8A

猫「手加減する意味が分からないです」

後輩「それはな、相手を捕獲するだとか、護衛対象の近くで戦闘しないといけない時に役立つ」

猫「なるほど」

後輩「自分を律することによって気づく部分もあるしな」

猫「第2形態とか第3形態?」

後輩「何か違うが、まあいいか……」
105:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:42:46 ID:HdGuz1kG8A
─作戦3 医師の講義─

医師「だからして……」

猫「……」ジッー

男「…………zzz」

後輩「……ぐごごごご」

医師「何で頼みに来た本人たちが寝るのかな……」バキャ!!

猫「二人とも疲れてるから?」
106:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:48:29 ID:HdGuz1kG8A

男「結局、実は少なかったみたいだな……」

後輩「まあ、前回と違って今回の防衛戦は半殺しだったっすよww」

医師「うちで蘇生治療中だけどね」

男「はぁ……。こんなのじゃ、彼に引き渡すのは難しくかな?」

猫「それは嫌」ヌッ

男「うおっ!?」ビクッ

猫「頑張るから本格的に教えて、人間の事」

後輩「敬語」

猫「あー、教えてください?」

男「彼を出汁に使うのは気が引けるが仕方がないか」
107:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:55:14 ID:HdGuz1kG8A

男「と、まあ、こんな感じだ」

猫「ありがとうございました、男」

男「お前が作られて半年、本格的に教え始めて3ヶ月か……」

猫「外に出てもいいですか?」

男「いや、医師に頼まれたこともあるから、もうちょっとダメかな」

猫「そんなぁ……」シュン

猫「その頼まれ事は?」

男「もう来るかな?」

コンコン

男「開いてるぞー」

医師「や、久しぶり」

猫「医師さん?」
108:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/20(火) 07:59:49 ID:IjKiZBbprY

男「連れてきたか?」

医師「勿論さ」

??「あっ……」

男「猫、お前にはこの娘を指導してもらう」

猫「……」ジトー

男・医師「な、なんだ?」

猫「悪の組織だからって誘拐は……」

男「ちげーよ」

医師「この娘は猫の妹に当たる存在だ」

猫「えっ!?」

男「じゃ、頼んだぞ」

猫「ちょっと、男……!」

109:
◆l5jAGZ/DL2:2011/12/21(水) 13:29:59 ID:Vhf2/kiX5s

猫「まったく……いきなり何ですか」フゥ

??「……」ジー

猫「まあ、いいですか」

猫「えーと、私の妹……ですか?」

??「……そう」

猫「名前は?」

鷹「鷹って言われてた」

猫「鷹ですか……。分かりました。早速ですが、特訓を始めましょうか」

鷹「特訓?」

猫「戦闘訓練から始まって、掃除などの雑務に義務教育で習う勉強……そして、人間社会の常識を」

鷹「あ、頭が壊れそう」

猫「まったく持って無問題ですよ、鷹」
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名前:
sage:


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