お題【掲示板】
下記の順番でお願いします。
修造 ◆e.A1wZTEY.
お米 ◆0021MJPqiI
蜆改め錦織 ◆sAeEyKTLbY
富士山 ◆ot5mUCvfCo
48:🎏 富士山 ◆ot5mUCvfCo:2012/3/17(土) 12:06:10 ID:tAbVF91eFE
この時彼は頭に血がのぼっていた
故に見落とした点がいくつかあったのだ
すぐにフロアを貫く『棒』の前まで行く。そこで少し冷静になる
(どうやって登るか)
男は棒登りなど腕を使うことに苦手意識を持っている。かといってできないことはない。できるが終えるまでに時間がかかってしまうのだ
靴を脱いだ方が効率良く登れると判断し、靴と靴下脱ぐ。そしてそれらを上に放り投げた。
しばらくしても落ちてこない。少し上にフロアがあり、そこに乗っかったのだろう
フロアの確認に成功した
49:🎏 修造 ◆e.A1wZTEY.:2012/3/17(土) 23:57:34 ID:5hS4/iHY.M
男「よし、行くか…!」
とりあえずやってみるしかない。
男はグイッと棒を掴むと、軽く跳んで両足を棒に押しつけた。
男(疲れたらフロアごとに休憩していくしかない…。けど、女が心配だ。あまりゆっくりはできないな)
手足に力をいれる。
男「熱くなれ!熱くなれよ俺!!」
気合いを入れると、うおおぉっ!と声を上げて棒を登り始めた。
50:🎏 お米 ◆0021MJPqiI:2012/3/18(日) 03:57:49 ID:i7e30wz7E.
男「おふぅっ…思ったよりもきつい…」
勢いをつけて登り始めたはいいが、腕に力が入らなくなり途中で止まってしまった。
男「でも急がないと時間もないし展開も進まない…」
女だって怖い思いをしているだろう。早く助けたい。
女のことを思うといてもたってもいられなくなった。
だが、焦れば焦るほどに腕は動かなくなる。
男「くそっ…情けないぞ俺…くそ!」
必死で棒にしがみつく。
歯を食いしばる。
登りたいのに登れない。
悔しい悔しい情けない。
くじけそうな自分を認めたくなくて、棒に頭を打ちつけた。ガンンっと金属音が響き振動した。
?『諦めんじゃねーよ男!!』
不意にどこからか聞き覚えのある声がした。
『お前は俺の出題をクリアできたじゃねーか!!お前ならできる絶対のぼれるって!!』
熱くるしいこの声。
シューゾウ、だった。
51:🎏 富士山 ◆ot5mUCvfCo:2012/3/19(月) 03:53:27 ID:x/WheDfGzA
この声を聞くと自然と力がわいてくる。できなかったことが容易くできるようになる
「見習いたいよ、あんたみたいな人」
『なら俺についてこい!』
(……何?)
『ついてこれるか?』
(ついてこれるか?じゃねぇ)
「お前が俺についてこい!!」
懐かしい声を胸に自分に喝を入れ、再び登りだした。しばらくして目標のフロアに着く。登り始めの地点からおよそ10メートル程だろうか
登りきるとそこには、少し離れたところから穴を覗きこもうとする者達がいた。それもそうだろう。いきなり靴が出てきたのだ。次は何が出てくるか気になるだろう
穴の近くにいた者共は飛び退る。その隙を見逃さなかった
男は勢いよく飛び出し、一気に女のもとへ駆け寄る
男「無事か、女!」
女「うん。どうにか……ね。そんなことより、はやくここから出ましょう」
男「そうだな。だがその前に」
女「……何?」
男「別に、あいつらを倒しちまっても構わないだろ?」
女「う、うん。……けどもしかしたら何か情報を持ってるかも」
男はかつてないほどの殺気を放つ。女と黒マント集団の数名は狼狽えている。しかし、前に立つ一人は怖じ気付く様子なく男と対峙する。たしかにこいつなら情報を持っていそうだ
これだけの数が相手だ。苦戦しそうだが勝てないことはなさそうだ。先手必勝か、対話をして探ってみるか
52:🎏 修造 ◆e.A1wZTEY.:2012/3/19(月) 11:57:44 ID:zNmnWFxQDM
男「おい、お前」
対峙する一人の黒マントの男に問う。
男「なぜ、女をさらった?」
マント男「…ふん、そんなことが知りたいのか?」
男「質問してるのは俺だ」
マント男「……そうだな。答えは、試されているのはお前だから…とでも言っておこうか」
男「なに?」
マント男「これ以上答える義理はない」
男「……」
男「…なら、質問を変える。俺たちは“2つめの問題”をクリアしたいんだ。どうすればいい?」
マント男「……それは」
バッと黒マントの男たちが身構える。
男・女「!!」
マント男「俺たちをブッ倒してから聞くんだな!!」
対峙していた男が床を蹴ると、狼狽えていた他の男たちも一斉に襲いかかってきた。
53:🎏 お米 ◆0021MJPqiI:2012/3/19(月) 17:52:59 ID:O1zh3ETuJc
ーーーーーー
男「ええええ、よわ…」
こいつらショッカー並みによえぇ…。
結果的に言うと瞬殺だった。
というか、こいつらが半ば同士討ちしてたが。チームワークなんてあったもんじゃない。
男「さぁ吐いてもらおうか、2つ目のお題は何だ」
俺はしゃがみこみ、倒れて死んだフリをしている一人を問いただした。
黒マントA「お前の苦手な事を克服すること…」
黒マントB「…ふ、これが、2つ目のお題だ…」
男「えぇー…掲示板関係ないじゃん」
黒マントC「あるさ、なんせ俺達は」
と、集団はヨタヨタと立ち上がる。
黒マント「「「俺達は掲示板の住人だからな!!」」」
シャキン!と一斉にポーズを決めた。
男「あぁ…そっちですか」
聞けば、彼らはSHU-ZOを知る数少ない掲示板の住人であり、これの為に三日前から集まり練習していたらしい。
本当は昨夜に実行するつもりだったが俺が来なかったので泊まり込みだったそうだ。
黒マントE「いやーしかし男もやるねー、ルパンダイブなんて」
男「なっなんで知ってる!?見てたんか!!?おいこっち見ろ答えろ!」
黒マントE「禁則実行です」
女「ルパンダイブ?」
男「ああああ何でもにゃいから気にすんな!」
女「いや気になるよその反応」
そんな感じで俺達がひとしきりガヤガヤとし、そして落ち着いた頃、リーダーらしき黒マントが口を開いた。
リーダー「さて男、お前は今二つ目のお題をクリアした。次はどうすればよいか…分かるな」
男「…あぁ、三つ目のお題を受けるさ」
リーダーはうなずき、そして俺の後ろを指差した。
動きにつられて後ろを見やると扉があった。
リーダー「この扉をくぐれ。三つ目の出題者はそこにいる」
俺は1つ深呼吸をし、女の手を引き扉を開ける。
俺と女はみんなの声援を背後に、扉をくぐった。
54:🎏 富士山 ◆ot5mUCvfCo:2012/3/19(月) 22:46:59 ID:V5RD7uIoAI
部屋は暗かった
扉が閉じられる。途端に明かりがつく
人の影が浮かび上がる。投影か?
謎の声「結構待ったぞ。ここで夜を越すとは思わなかった」
この人物は声を変えているため、男か女かとんと検討がつかぬ
男「あんたも昨日からここにいたのか、悪かったな。唐突で申し訳ないがあんたは誰だ?」
謎の声「それは言えん!さぁ第三の出題を始めるぞ!!」
55:🎏 修造 ◆e.A1wZTEY.:2012/3/20(火) 11:34:42 ID:YGdwWja6oE
謎の声「3つめの問題… それは、掲示板内に存在する私を見つけ出すことだ!」
男「なに!?」
クックと不気味な声が笑う。
謎の声「今私はこの場所にいない。壁に姿を投影しているだけだ」
女「じゃああなたは、掲示板の住人ってこと?」
謎の声「そう。私はどこかのスレに常駐している。それを見つけてみろ」
黒いシルエットがぼうっと薄くなっていく。
男「待て!なにかヒントを…!」
謎の声「…そうだな。必ず掲示板の中にはいる、とでも言っておこうか」
ヒントにもならないヒントを言って、謎の声は消えた。
56:🎏 お米 ◆0021MJPqiI:2012/3/20(火) 22:27:09 ID:1B05NvVyJY
男「とりあえず、探すか」
俺はその場に腰を下ろした。女も隣に座り込む。
男「しっかしな〜、よく考えればおかしいよな、この状況…」
俺は携帯をいじりながら今までのことを思い出す。
何もかもが非現実的で起こりえないことだ。しかし、俺はそれらを普通にやってしまった。
非現実だと思っていたことが、こんなにも簡単に現実的になるなんて誰が想像できただろうか。
女「まぁまぁ、三つ目のお題をクリアしたら全てが分かるよ。きっと」
ね、と女はニコッと目を細めた。
お前はエスパーか。
あぁそうだな、と、俺は携帯をポチポチと慣らしながら相づちをうった。
57:🎏 蜆改め錦織 ◆sAeEyKTLbY:2012/3/21(水) 07:06:04 ID:PP9g2DsZ/6
男「そういえばシューゾウさんが困ったときは俺のとこに来いっていってたな。」
女「とりあえず相談だね。」
ヒントもあまりなかったので俺達はシューゾウさんのところに行くことにしたフォフォイ!!!
58:🎏 富士山 ◆ot5mUCvfCo:2012/3/21(水) 11:10:16 ID:O/WS8qimqI
男「……シューゾウはどこにいるんだ?名無しに戻るっていってなかったか?」
女「あー……そうだっけ………………ここは?」
女が1つのスレッドをさす
[ここだけ全員]松岡修造[熱くなれ](443)
そんなバカな
59:🎏 修造 ◆e.A1wZTEY.:2012/3/21(水) 19:04:05 ID:1xCSy.MLpI
男「な、何でこんなに修造スレが伸びてるんだ…!?」
女「443だって…」
スレを開くと、中傷的な書き込みで覆いつくされていた。
どうやら荒らしが出現していたらしい。
男「ん…?」
あることに気づく。
荒らしのIDは同一ではないため複数人の仕業であることがわかるのだが、その中で荒らしを煽っている者が一人いることが見てとれた。
356:名無し@シジミ :2012/3/6(火) 12:29:15 ID:2wlhsOnaN0
こんなスレいらねーよ
はよ削除依頼出せカスが
男「よし、こいつをID検索かけてみるか」
女「……」
検索をかけると、修造スレの他に独り言スレがヒットした。
60:🎏 お米 ◆0021MJPqiI:2012/3/21(水) 19:52:39 ID:O1zh3ETuJc
すまんパスします
61:🎏 蜆改め錦織 ◆sAeEyKTLbY:2012/3/22(木) 13:45:38 ID:PP9g2DsZ/6
パスします。
62:🎏 富士山 ◆ot5mUCvfCo:2012/3/22(木) 14:59:11 ID:1xCSy.MLpI
88:名無し :2012/3/6(火) 10:42:31 ID:2wlhsOnaN0
どこまでが煽りで、どこからが荒らしか
読む側がどうとるか
荒らし?煽り?どういうことだ?
何か別の意味があるのだろうか
修造スレに戻る
荒らしのような書き込みは特定の複数人によって行われているように見てとれる。だが安価は踏んでいない。見方によっては加速とも受け取れる。安価スレとしては正常に稼働している
とりあえず中を見てみることにした
400:名無し@シジミ :2012/3/6(火) 13:08:32 ID:AnpANiWana
最近やる気がでないです。どうすれば良いですか?
この後荒らしと思われる書き込みが続く
410:名無し@シジミ :2012/3/6(火) 13:09:28 ID:KoMEtabERO
お米食べろ!!
熱くなって生きていけばイキイキするぞ!!!!
早い。安価から解決まで数分だ。他にも見てみる。…………同じだ。安価で解決するまで短時間。そして、安価踏んでる奴も
…………こいつ
63:🎏 修造 ◆e.A1wZTEY.:2012/3/22(木) 18:49:51 ID:2J3D0C7nx2
──不意に、今まで疑念を抱いていたことが頭をよぎった。
男「……」
まさかとは思うが。
確認してみる価値はある。
自分の隣で俺のケータイを覗きこんでいる女を一瞥する。
男「……」
今だ!!
女「あっ…!?」
隙をついて女の腰へ手を回し、ポケットからケータイを抜きとった。
女「ちょっ… 返してよ!」
取り返そうとする女を片手でガードしつつ、素早くケータイを開きネットの閲覧履歴を見た。
男「…!」
履歴にあったのは、修造スレを中心とする『掲示板』へのアクセス。
女「……」
男「どういうことだ…!?俺みたいにSHUーZOに許可を得ないと掲示板には入れないはずなのに」
男「つーか… まさか、修造スレを荒らしたり安価とりまくってたのはお前なのか?」
64:🎏 お米 ◆0021MJPqiI:2012/3/22(木) 20:02:51 ID:i7e30wz7E.
女「……」
女は目をそらしたまま、答えない。
俺は確信する。
男「お前が、」
俺は携帯画面を女に向ける。
男「お前が最後の出題者だな、女」
声が、空間に響く。
女は目を閉じ、そして、ゆっくりと俺を見た。
女「今回は早かったね、クリアするの」
女はそう口を開き、微笑む。
女「男の言う通り、安価も荒らしも全て私」
女は真っ直ぐに俺を見、言い放った。
65:🎏 蜆改め錦織 ◆sAeEyKTLbY:2012/3/22(木) 22:43:01 ID:kApoMEgwtc
すいません。パスです。
66:🎏 富士山 ◆ot5mUCvfCo:2012/3/23(金) 07:45:48 ID:NYeD4TnPcM
女「すべて話そうか。お互いにね」
女との対話が始まる。今までとは違い敵同士として
女「あのスレの荒らしのような書き込みは私とさっきのマントの人達で、安価の熱い言葉はシューゾウ。あれを見たら、シューゾウがいた、って言うと思ったのになんで私だと気付いたの?」
男「一つ目の課題をクリアしてから二つ目の課題にいくまでの間、背を向けてこそこそしてたろ?それと、次の日はお前がどっか行って帰ってきてから二つ目の課題の連絡がきた。この時、お前が掲示板の連中と連絡をとってるのだと考えた。マントの奴等はお前が危ない目にあわないように、かな?」
女「気付かれちゃってたんだね」
男「一番最初に疑心を持ったのは、シューゾウの「隣にいる美女」って言葉を見たときだな。何故隣にお前がいることを知っていたのか」
女は、少し待って、と言って歩き出す。先程人影が投影された白い幕の前へと
女「そっか、全部バレちゃったんだね。……でもね、最後の課題の本当の答えは私じゃないんだよ。別解として私でも可ってことにしたんだ」
幕をどける。そこには一人の男がいた
さっきの人影は投影ではなく影絵のようなものだったと理解する。それと同時に
(頭が、割れる。なんだ、これは…………過去?俺の?……恩師…?……まさか…あの人は)
女「思い出した、かな?この人は男とすごく関わりのある、――――さんだよ」
今なんて言ったか、男の記憶が拒むがそれでも理解しようとする
『“松岡修造”さんだよ』
67:🎏 修造 ◆e.A1wZTEY.:2012/3/23(金) 10:52:57 ID:z8P1zQNuvs
「全く… 掲示板内に存在する俺を見つけてくれって言ったのに」
「女の正体を暴いた上、実物を登場させてしまうなんて大した男だ」
松岡修造と呼ばれた男が歩み寄り、カッと目を見開いた。
修造「だが、それでこそ俺の見込んだ男!3つめの問題、クリアだ!!おめでとう!!!」
なぜか修造がガッツポーズをする。
一方男は、自分の中の言い表せぬ異変に困惑していた。
男(あ…あ… 身体が、熱い…!)
修造「熱くなってきたか?そうだ、もっともっと熱くなれ!!」
男「あ、あんたは…」
俺の、恩師…?なにか… 何かを、俺は忘れている気がする
修造「3つの問題をクリアしたお前には、“ある事”が起こる。それは───」
修造「本当の自分を取り戻すことだ」
男「!?」
修造「思い出せよ!お前昔を思い出せよ!!」
ドクン、と鼓動がなった。
68:🎏 お米 ◆0021MJPqiI:2012/3/23(金) 18:31:06 ID:A99epJetBI
女「昔のあなたはとても熱血だった。周りの人を熱い言葉で吼えて叱咤激励しては元気づける、そんな人だった」
女「けれど高校を卒業し、社会の荒波に飲まれていくうちに、あなたは変わってしまった」
鼓動が、早くなる。
思わず胸をわし掴む。
女「自信を無くし、闘志を忘れ上を目指すことを恐れ、流されるままに生きてきた。」
違う?
女は言い聞かせるように静かに問う。
修造「俺はお前を幼い頃から知っている。お前はまさに富士山のような存在だったよ!!だが、まさかお前がこんな冷めた米のような人間になっているとは思わなかったよ!!」
修造は吼える。
修造「俺はくやしかった!!お前の熱い魂が冷めいくのが、俺は耐えられなかった!!」
修造が体を振り乱して叫んだ。
だから、と女は修造の横に立ち言葉をつなぐ。
女「修造と協力して、あなたに熱い心を取り戻してもらおうと、仕組んだの」
女の言い放った言葉がこだました。
女「あなたがスレを立てた時、スレ名を見て実感したわ」
女「あなたの中にはまだ修造がいて、そして熱い炎は消えていないことを」
だから、と言葉を切る。そして女は微笑んだ。
女「あなたの魂はまだ、燃えることができる、と」
修造は俺に駆け寄り肩をつかんだ。
修造「熱くなれよ男!!!!お前の熱い言霊を!待っているやつもいるんだ!!」
修造の声が、俺の魂に響いた。
69:🎏 蜆改め錦織 ◆sAeEyKTLbY:2012/3/23(金) 22:23:42 ID:e97/5BlBFw
男「世間はさぁ 冷てぇよなぁ…
みんな君の思いが…感じてくれねぇんだよ
どんなに頑張ってもさぁ「なんでわかってくれねぇんだよ!」って思う時あるのよね…
俺だってそうよ
熱く気持ちを伝えようと思ったってさぁ、「お前熱過ぎる」って言われるんだから
でも大丈夫! わかってくれる人はいる!
そう!
女!!!俺について来い!!」
女「男(ρ_;)」
70:🎏 富士山 ◆ot5mUCvfCo:2012/3/24(土) 09:40:18 ID:iDpqZIU.ls
不意に世界が歪む。身体から力が抜けていく
女「男っ!!」
修造「焦らない焦らない。ここまで必死で登ってきて無理矢理過去を思い出したんだ。だから少し疲れたんだろう。一休み一休み」
修造の言葉を聞かずに駆け出し、男の身体を支える
意識はありそうだ。今ならまだ聞こえるかもしれない。想いを伝えておこう
女「最初から貴方を騙していた。掲示板を知らないふりして。掲示板の噂を貴方の近くで流したのは私。他にもまだ隠してることはあるの。けど本当のこともある。貴方を好きだということは本当。好きだと言ってくれたときは本当に嬉しかったのよ」
言い終わると、彼の顔を見つめ、そして、口付けをした
薄れゆく意識の中、女の言葉はどこまで届いたのだろうか?
71:🎏 修造 ◆e.A1wZTEY.:2012/3/24(土) 11:10:06 ID:XwPswQ0f5w
──1年後
男「…ん?」
畦道を歩いていると、ふと喧嘩している子供たちを発見した。
子供1「やーい、お前の母ちゃんデベソ〜」
子供2「バーカバーカ」
子供3「ふぇ〜ん」 シクシク
…いや、喧嘩というよりは2対1でいじめているようだ。すると。
子供1「えいっ!」 ドンッ
子供3「わぁっ!?」バシャーンッ!!
なんと、いじめられていた子が側の田んぼに突き落とされた。
男「…!」
いじめっ子たちは笑いながらその場を去っていく。
子供3「うわーんうわーん」 シクシク
バシャーンッ!!! 子供3「!?」
不意に、田んぼに何かが飛び込んできた。男である。
男「泥まみれに生きるって、かっこ悪いと思ってるんじゃないですか?見てくださいよ。イキイキしてるよ。自分らしさを感じられるよ!!泥んこばんざーい!!!」
子供3「…!」
男「自分に頑張れって言える奴は強いよ!自分にガッツポーズが作れる奴はどんな時も乗り切れるぜ!俺は言うよ!!頑張れ!!!」
女「相変わらずねー、男は」
頭上から声がした。見ると、道に女が立っていた。
女「私とのデートすっぽかして何やってるの?」 クスクス
男「お、すまんすまん」
男が泥まみれの身体を田んぼから引き抜こうとした時、子供が男の手を掴んだ。
子供3「…お兄ちゃん、ありがとう。僕、諦めないよ!!頑張る!!」
男「…おう!」 ニカッ
──空を仰ぎ、ふと思う。
『掲示板』不思議な場所だった。
本当の自分を取り戻させてくれた掲示板、そして松岡修造には凄く感謝している。
愛する女とも一緒になれて、俺は凄く幸せだ。
ありがとう。俺は一生、『掲示板』での出来事を忘れない。
女「男、行こう」
手を繋ぐ。この繋がりを大切にしていたい。
……目を瞑って、小さく呟いた。
男「─Don't worry.Be happy.」
〜fin〜
72:🎏 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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