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チーム:SS板【イコール】
[8] -25 -50 

1:🎏 名無しですが何か?:2012/3/4(日) 10:54:46 ID:1lvOPQUkic
お題【イコール】

下記の順番でお願いします。

◆rVJzEQ7fWg
◆KCXDu/KctI
◆xT/7hZrSec
◆DPehMNPNeE
◆J43/PIljHc



59:🎏 前レスの男って道下正樹だよね?名前要らない? ◆J43/PIljHc:2012/3/15(木) 18:53:55 ID:BbaxKm3gIw
ちゃんとしたハッテン場を知らないため想像で書いております


─ハッテン場─

 周りの男性たちを眺め、ため息をつく。どうにも気分が乗らないのだ。
 これならバーで一杯引っ掛けてその後に適当な女を抱きに行った方が気が晴れただろう。自分の行動を後悔しまたため息をついた。

モブ1「なぁそこの兄さん。よかったら俺らと一発しない?」
モブ2「そうそう。兄さんさっきからため息ばっかじゃん?幸せ逃げるよ〜」
モブ3「2の家がすぐそこだしさ、シャワーも貸してあげるよ」

 頭にノイズが入る。今は何も考えてはならない。考えたくない。考えたら、──自分は死んでしまう。
 モブ達に大人しく着いていく男の頭に閃いた映像。それはAだった。

 そして男は夜明けまで犯され続けた。
60:🎏 すみません忙しいから一文だけ(引越準備中) ◆rVJzEQ7fWg:2012/3/16(金) 08:21:02 ID:X3/m/moTjA


アッー!
61:🎏 12時間ルール適用します ◆xT/7hZrSec:2012/3/17(土) 00:54:55 ID:YisBEfG4Ko
ーーーーーーーー
姉は眠り続けていた。
いや、目の前にいるのは自分の片割れ。
二人で一人。
故に彼女こそが妹なのかもしれない。

否…

B「私が、B。Aはお姉ちゃん1人なんだよ…」

思わず漏れ出た呟きは、涙を引き連れていたらしい。
頬が濡れていく感覚。

Aは、結果的には重傷で済んだ。
ただし、錯乱状態だったということで、一般病棟の個室にいることになった。
両親は一度家に帰り、着替えなどの準備をしている。
連絡を受けた父親は旅から直ぐ様戻り、混乱した母親を支えていた。
姉の意識が戻らないのは、心因的なものらしい。

B「私が、双子の妹だからこんなことになっちゃったの?」
62:🎏 ◇J43/PIljHcさんへ。その通りです。相談は無しって事なので、判断はお任せですわー。◇rVJzEQ7fWgさん、引越乙ですわ。  ◆DPehMNPNeE:2012/3/17(土) 07:25:44 ID:lQY/PDHNwE
B「同じだったら、触ることも話すことも出来ないのに」

体に障らないよう、髪の端にそっと指を重ねる。汗と血の脂を吸った髪は少しだけ重い。
看護士さんが温かいタオルで拭いてくれたけど、落とし切れなかったみたいだ。

B「振り回して、頑なになって。極めつけはこれ」

B「こんなのが二人になったら周りのみんなが困るよ。誰が面倒見るのさ」

生き写しの鏡を覗き込む。距離があるから見える。多分、同じだと見えない。



B「Aの気持ちがわからないから知りたい、Aが私と違うから欲しい」

B「眺める事しか出来ないわっかの景色よりも、隣にいる貴女が大切で」

B「歪んだ想いと不条理は等しくて」

B「私は歪んだ想いを捨てた」

弱っていた。情けなく痛みを吐き出した。これは形にしてはならない言葉だ。
耳に返る痛みが更に妹を憂鬱にさせた。
63:🎏 ◇rVJzEQ7fWgさんお疲れ様です ◆J43/PIljHc:2012/3/17(土) 15:36:10 ID:Zl6/kKfzlY

 この想いはどうすればいい?

 姉の事故から二週間が過ぎた。三年生には受験特有の張り詰めた空気が戻っていた。
 姉は相変わらず意識が戻らない。そして男──道下正樹もまたあれ以来学校に来ない。クラスメート達はいつもと変わらず談笑している。自分だけが周りから取り残される感覚に寒気を覚える。
 世界が変わっていっているのか、私が変わっていっているのか、或いはその両方か。
64:🎏 ◆rVJzEQ7fWg:2012/3/17(土) 20:21:31 ID:fE7XORbN5U

あ、と声が漏れた。
“自分だけが取り残された感覚”、それはもしかしたら、あの頃姉が感じていたことと似通っている気がしたからだ。

<道下正樹>を、<A>はずっと避けていた。
<B>と<道下正樹>は、幼なじみとして、それなりに仲は良かった。
<A>は、<A>と<B>を同じ物だと思っていた。

一度ずれた物を元に戻そうとし、元にもどっと思えばまたずれて。
それを繰り返すことを姉は拒み、あんな風に―――。


『Bは私と同じだよね』


同一であることを拒んだのは妹。きっかけを作ったのは道下正樹。同一であることに執着したのは姉。
では、綻びを広げたのは?

イコール、全員。
65:🎏 前回はすいませんっ! ◆KCXDu/KctI:2012/3/17(土) 21:51:38 ID:fAzrzYYGY6
誰が悪いとか誰は悪くないとか、そんな簡単な事じゃない。

最初は、気が付きもしないような小さなズレ。
だけど、小さなズレが重なれば、やがて大きなズレになる。

もっと早く気が付いていれば、もっと素直に姉からの歩み寄りを受け入れていれば。

後悔の念が、浮かんでは消えを繰り返す。

もう、どうしようもないのだろうか。元に戻るための扉は閉じられてしまったのだろうか。
66:🎏 私も以前やっちまったのでお気になさらず ◆xT/7hZrSec:2012/3/18(日) 00:32:42 ID:666H/dZvzI
溜め息を知らずについていたらしい。
それを聞いた母親がテーブルを挟んで正面に座った。

母「Aと、何かあったのね」

それは咎めるような口調では決してなかったが、妹は頷くのが精一杯だった。

母「昔ね、言われたの。なんでBと同じ顔なの?って」

妹は弾かれたように顔を上げた。

母「片割れだからよ。って、大事にしなさいね。って言ったわ」

B「…私たちは二人で一人ってこと?」

以前否定したことをひっくり返されたようで、問い掛けは非難めいたものになった。
だが、母親は首を横に振った。

母「1+1は1にはならないのよ…私の娘は二人だわ」

そして、母親はにっこりと笑った。
妹は安心して

大声で泣いた。
67:🎏 ◆DPehMNPNeE:2012/3/18(日) 07:02:47 ID:0xMxSIy0tQ
何故理解してくれないの?
心の中で繰り返し姉にしていた非難は、真っ直ぐ跳ね返って胸をえぐっていた。

あの時、柵を越えて責め立てたのは妹か姉か。

どちらであれ、溝は深く。いつかは訪れる災難だったに違いない。

頭で理解していても結果には納得がいかず。
怒りと悲しみでささくれ立った心に、母の穏やかな言葉が染み入った。

考えていたつもりが、自傷のような真似をしていたと気付かされて張り詰めた糸が切れた。



伸びをして強張った体を解そう。
腫れぼったい目を擦りながら、屈伸をする。

B「あ、擦ると余計に腫れちゃうんだっけ」

冷やして見るかと、冷蔵庫から氷嚢を拾いに行く。
さりげなく台所に食事が用意してあった。流石と言うかなんと言うか。

お目当ては見付けた。試しに氷嚢を直接当ててみる。

B「わっ、つめたー」

久しぶりに明るく素直な声が出た。間を置いてから笑みが零れる。
68:🎏 ◆J43/PIljHc:2012/3/18(日) 09:36:07 ID:67CEghovMM

 明日は姉のお見舞いに行こう。行って自分の想いを話そう。姉はまだ目を醒まさないだろうけど、私の声はきっと届くから。
 自然とそう思えた。妹はたった二週間とは言え、姉の元へ行くのをご無沙汰していた。
 久しぶりに味わって食べた母の料理はしょっぱかった。
69:🎏 すいません、12時間ルールで ◆KCXDu/KctI:2012/3/19(月) 11:17:49 ID:U6JcNKAVDk
「Aさんですね。えっと502号室ですね」

こんな大きな病院に来たのは久しぶりだ。受付のお姉さんに部屋を教えて貰い、姉の元に向かう。
うっかり、母に部屋を聞くのを忘れていたのだ。

それにしても、病院というのは独特な雰囲気だ。生と死が交差しているからなのか。それともまた別の理由なのか。

なんて、姉とは関係の無いことを考えて落ち着こうとする。
姉を見舞うことに一抹の不安を感じているから。

寝たきりの姉を見て平静を保てるのか。自信は全くない。
70:🎏 ◆xT/7hZrSec:2012/3/19(月) 21:03:21 ID:nHzDh4Fv9o
病室のドアを開ける。
2週間前から変わらない停滞した空気。
あまりにも静かすぎるそれに圧倒されて、妹は泣くタイミングを逸した。

B「久し、振り」

口をついて出た声は掠れた。
それでも喉から絞り出すように言葉を続ける。

B「そういえば、昔お姉ちゃんの方が朝弱かったよね」

静かな寝息を立てて眠る姉。
その傍らに妹は座る。

B「やっぱ、同じじゃないじゃんね」
71:🎏 ◆DPehMNPNeE:2012/3/19(月) 23:26:10 ID:48jD1VNWUM
白く、雑菌どころか人間さえも遮る病室。姉にぴったりだと思った。

私はこうはなれない。いつも何処かで妥協して、灰色に染まってしまう。眩しさと切なさが胸を締め付ける。

B「ちょっとごめんね」

気を取り直して頭を切り替える。
容量だけが取り柄の不格好な鞄から着替えやタオルを一式取り出し、使用済みのものをビニールに包んで代わりに詰め込む。

何か作業をしていれば少しは楽だ。視線がそちらに固定されるから。

鞄の外ポケットからハンカチとコップ、歯ブラシを引っ張り出して仕上げだ。

B「出来上がり」

起きたらすぐに使えるように。
まあ、一階に売店だってあるし。そこまで不自由はしないだろうけれど。

お守りみたいな感覚なのかも。きっと元気に起きてくれる。準備を念入りにすればその分早く、と。
72:🎏 幸せは逃げるよ ◆J43/PIljHc:2012/3/20(火) 00:33:58 ID:0JZBd7ZYdQ

 する事もなくなり、折り畳み椅子をベッドの傍に置いて座る。静かに眠り続ける姉の顔を見つめる。

「あっ……」

 改めて観察してみると顔の造りは同じでも肌の色、黒子、睫毛の長さなど、僅かに違うのだと分かった。
 私はBでお姉ちゃんはA、=にはならないんだ。

「ねぇお姉ちゃん、聞いてほしいの」

 昨日から考えていた事、今気付いた事、ありったけの気持ちを、考えを伝えよう。
 大丈夫、私たちはまたすぐに仲良くなれる。そう信じてる。だから聞いて──私の話。
73:🎏 ◆rVJzEQ7fWg:2012/3/20(火) 20:27:57 ID:.GH.QQdHf2
やっべえすいませんパスで
前回今回とすいません。
24日が引っ越し当日なので、これからあんまり時間とれなさそうです。
12時間経っちまってたらどんどん飛ばしてください。
74:🎏 ◆KCXDu/KctI:2012/3/21(水) 10:24:44 ID:Y94rLx4y/E
ねえお姉ちゃん、覚えてる?あの日の事。私達が同じじゃなくなったキッカケの事。
この前の感じだと、覚えてるどころか今でも引き摺ってるみたいだったけど。
正くんがさ、言ったんだよね。いつも一緒で変だってさ。
確かに変だよね、することも話すことも一緒じゃ。
あの時は2人で否定したけど、私もお姉ちゃんも、あの時からちょっとずつ間を置き始めたんじゃないかな。
そりゃそうだよね、好きな男の子に変だって言われたらさ。

でも、こんなに間隔を空けなくても良かったのにね。私達、極端すぎるね。

……私ね、気付いたんだ。しかも、なんで今まで気付かなかったのか分かんないくらい簡単なことにね。

私達は、パッと見はそっくり。でもよくよく見ると違うところはいっぱい。
だけどね、やっぱり本質の所では私達は一緒だよ。

意地っ張りで、極端で、寂しがりや。


……一人じゃ、寂しいよ。お姉ちゃんがいないとやっぱりダメなんだよ。私は妹、姉がいないと成り立たないんだよ!

ねぇ起きてよ!もうやだよ!お姉ちゃんがいない世界なんて無理だよ!
75:🎏 ◆xT/7hZrSec:2012/3/21(水) 21:23:44 ID:ypooTi7IVQ
妹は心からの叫びを努めて静かに吐き出した。
最後の方は感情の昂りに任せるままではあったが、取り乱すこともなく。
だが、病室という空間はそれすらも吸収するのか。
姉のバイタルが正常であることを示す電子音のみが規則的に鳴り続ける。

B 「なんて、そんなに上手くいk」

姉の瞼は閉じたままではあったけれど。

B「か、看護婦さん!!」

指先の微かな一瞬の震え。
身じろぎひとつしなかった姉の大きな変化に、妹は今度こそ取り乱した。
76:🎏 ◆DPehMNPNeE:2012/3/22(木) 00:27:44 ID:3/ZhaVXTRU
ナースコールをしても良いのかと迷う。
ええい時間が惜しい。でも、心証を悪くしたら待遇も悪くなっちゃうのかな。

仕方ない、足を使って呼びに行く。とにかく暇そうな看護士さんを捕まえるのだ。

病室の外の手近な白衣の群れから目標を引っ張る。丁寧に、有無を言わさず。

慌てて捕まえた看護士さんは手早く姉の様子を診てくれた。そして営業用の笑顔でささやかな祝いの言葉を吐いた。

「良かったですね、きっと元気になる予兆ですよ」

きっと。

多分に願望が含まれた言葉。このきっとはいつまで続くのだろう。嫌な想像は尽きない。だって、それだけ大切なのだから。

温かい手。布団に包まれて熱を持った姉の手を握る。

B「私を渡さないんでしょ?誰にだか知らないけど」

いつも振り回されっ放しな姉に、意趣返しとして一つ爆弾を投げた。
77:🎏 ◆J43/PIljHc:2012/3/22(木) 09:05:31 ID:Zl6/kKfzlY

 軽くベッドに乗り、姉に覆い被さる。そして顔を近付けその唇に唇を重ねる。閉じた唇を舌で無理矢理抉じ開ける。

「……ン、ふ」

 姉の口の中は温かく柔らかい。そのまま舌で口内を蹂躙する。
 十分に姉の口を堪能し顔を離す。唾液が僅かに糸を引いていたのが目に映る。

「それじゃあまたね、お姉ちゃん」

 もう大丈夫。私たちは前に進める。
 そんな確信があった。
78:🎏 一文ですみません ◆rVJzEQ7fWg:2012/3/22(木) 19:46:37 ID:C4OFHBqYdM


そうして、帰路についたときだった。
79:🎏 ◆KCXDu/KctI:2012/3/22(木) 21:39:44 ID:/YYDBeJ2g.
男「よう」

後ろから正くんに声をかけられ振り返る。

けれど、そこには見たことのない少女がたっていた。

B「えっと……どちらさまですか?」

男?「正樹です」

B「いやいや、えっ、なに、どーゆーこと?」

男?「あー、ごめん、Aのお見舞いに来たんだけど駄目だったかな?」

B「あっ、うん。それは嬉しいけど。いや、その格好……」


80:🎏 みんなの心遣いに感謝!! ◆xT/7hZrSec:2012/3/23(金) 23:50:07 ID:t8fWvnQWr6
正樹と名乗った見知らぬ人物は少し言いにくそうに口ごもった。

B「まあ、人それぞれだしね」

自分は姉が好きで。
正くんは実はこういう人で。
姉は1+1=1にしたくって。

みんな人それぞれだ。
81:🎏 おはようさんです。最終日、張り切っていくよ! ◆DPehMNPNeE:2012/3/24(土) 05:35:41 ID:9j6V3YbTfs
B「着痩せするねー。なんでだろ、今まではそんな風に思わなかったのに」

男「だろうね」

正くんは落ち着きなく、栗色の長い髪を指に巻き付けて弄んでいる。ちょっと様になってる。あれはウィッグかな。

男「もしかして、今帰り?なら悪いことしちゃった」

B「時間なら余ってるから大丈夫。病室分からないでしょ?案内するよ」

チラリと爪を見る。綺麗だ。きちんと手入れされていて、主張し過ぎない程度の明るさ。・・・・・・あちゃー、これはガチかも。

色々と複雑になりながらも、振り返り道を戻る。

男の子に対する小さな夢がぶち壊された気もするけど、仕方ないよね。

正くんのたっての希望で三人分の苺みるくを買って病室に入る。
結露した水滴を、彼?彼女?がハンカチで一生懸命拭いているのは見ていないことにして。
82:🎏 ◆J43/PIljHc:2012/3/24(土) 13:24:05 ID:ieSzhKrys2

「久しぶり、A」

 返事がないことを知っていても正くんは話しかけた。
 私の気のせいだろうか、先ほど見たときよりもAの顔は随分と穏やかで血色が良くなってる。

「俺さ、Aに謝らなくちゃって思って」

 一人淡々と、でもたくさんの感情をこめて語りかけている。

「きっと、誰かが悪い訳じゃないんだ。でも……ごめんな」

 その言葉はとても鋭く、そしてとても暖かく優しい。気がつけば二人とも涙が溢れていた。
 五分程静寂が続き互いに泣き顔をバカにし合っていると。

「…………ょ」

 僅かな物音とそして二人のものではない声が聞こえた。恐る恐る振り向くと目を開けた姉がいた。

「二人して、……何泣いてるのよ」

 笑いながら言った姉に、二人は今度こそ号泣した──。
83:🎏 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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