初SSです(・_・;)
マンネリなストーリー、読みにくい文章になってしまうかもしれませんが、何卒よろしくお願いします(´・ω・`)
156: ♯1120:2012/3/23(金) 13:35:24 ID:U/s15IjZY2
ピンポーン
男[……。]
がちゃッ
殺し屋「ただいまです…。ハハ……。」
マフラーは無く、肩からは血を流し、体のいたる所が
埃だらけの、見るも無残な殺し屋が玄関の前で立っていた。
男「……救急箱取って来る。」
感情の読めない男の声が囁く。
殺し屋「……申し訳ないです…。」
今にも泣き出しそうな、かすれた声で答える殺し屋。
157: ♯1120:2012/3/23(金) 14:28:49 ID:U/s15IjZY2
男「ちょっと肩貸せ。」
包帯を手に持ち、優しく語りかける。
殺し屋「……大丈夫です。…自分で出来ますから…。」
生気の抜けた顔で答える殺し屋。
男「…そうか…。じゃあ暖けぇココアいれてやるよ。」
殺し屋「……。」
返事は無い。
男「……。」
トポポポっ
ポットに水を入れる。
殺し屋「…何があったか、聞かないんですね…。」
男「…俺の為に戦ってくれてたんだろ、そんぐらい分かるよ…。」
殺し屋「……。」
殺し屋「…何にも…ヒック…出来なかったんです…。」
自分の弱さを隠しきれない殺し屋…。
158: 名無しさん@読者の声:2012/3/23(金) 14:33:35 ID:75kuZ9qRrA
すみません
シリアスなとこ申し訳ありませんが、トリ失敗してますよ
っCCCC
159: ♯1120:2012/3/23(金) 15:05:16 ID:U/s15IjZY2
殺し屋「…敵に悪口言われて…どうしようもなく悲しくて…グスッ…怖くて…逃げてしまったんです…。最低ですよね…ヒッ…大切な人を死んでも守るって決めてたのに…。私って人間は…ヒグッ…。」
男「…それでも…お前が…こんなになるまで俺の為に戦ってくれた事実に、変わりはない…。」
殺し屋「…男さんは、優しすぎますよ…。こんな私に…優しくする必要なんて無いのに…。」
男「……。」
殺し屋「…すいません…。今は一人にして下さい…。」
男「…分かった。」
タッタッタ…
殺し屋「……ハハ…(男さんにまで…八つ当たりするなんて…どんだけ最低なんだ…私は…。)」
160: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/23(金) 15:13:53 ID:U/s15IjZY2
>>158
うわぁああああ恥ずかしいいいい
機種変したのが仇となったぁあああ
教えてくれてありがとうございましたぁああ
トリ変えさしていただきますぅうう
後、支援ありがとうございますぅううう!!
161: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/23(金) 18:04:00 ID:U/s15IjZY2
…犬も遠吠えをやめるほど闇が深まったその夜…。
ソファーの上で眠る男が静かに寝息を立てている。
男「すぅ…すぅ…。」
???「……。」
すぅー…っと何者かの影が男の体に重なる。
バサッ
男「…っ!?」
男に掛けられていた毛布が剥がされた。
162: #1200:2012/3/24(土) 01:39:18 ID:mVT99oJ4S.
男「なっ!?」
ぎゅぅ〜〜〜〜〜〜…
殺し屋「……ヒック…うぇっ…うぁああああああん!」
嗚咽をあげている殺し屋に腕を強く抱きしめられている。
男「おっおい…どうしたんだよ?」
殺し屋「わっ…わるぐち…ヒグッ…いわれったぁあ…。」
男「…悪口?」
殺し屋「なんで…ぅあ…そんなひどい…ヒッ…こというのぉお!」
男「…殺し屋…。」
いつもの泣き方とは違い、子供のように、駄々をこねるように泣きじゃくる殺し屋。
殺し屋「いやだぁあ……いやだよぉおお!」
痛みを感じる程俺の腕を強く握り締める殺し屋。
殺し屋の表情からは、悲しみしか感じられなかった…。
163: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/24(土) 01:52:30 ID:mVT99oJ4S.
男「殺し屋!殺し屋!しっかりしろ!!」
殺し屋「…っ?」
涙で光が乱反射している殺し屋の目に、いつも通りの眼差しが戻る。
殺し屋「私…何を…。」
男「だっ大丈夫か…?」
殺し屋「男さん…?何で……」
殺し屋の視線が俺の腕へと移る。
いいや…この言い方は正しくない。
殺し屋が触れている俺の腕だ。
殺し屋「いやっ…いやぁあああああああああっ!!?」
それに気づいた殺し屋の絶叫が室内を木魂した。
164: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/24(土) 13:29:42 ID:mVT99oJ4S.
殺し屋「いやっいやぁいやああああああっ!!」
殺し屋の体が小刻みに震えている。
まるで何かに恐怖を抱いているように。
男「殺し屋!?」
殺し屋「いやぁああ……お願い…お願いだからぁあ……
…嫌いにならないでよぉお…。」
男「えっ…。」
165: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/24(土) 13:50:55 ID:mVT99oJ4S.
男「何で…お前が俺に触れたら…俺がお前の事嫌いになるんだよ…。」
殺し屋「わたっ…私が…汚れているから…男さんに触れたら…私のせいで…男さんまで汚しちゃうから…。」
溢れる涙を抑えきれない殺し屋が、そう語る…。
殺し屋の発言に憤りを感じた。
男「何で…お前の身体が汚れてるんだよ…。」
怒気を孕んだ声で質問を投げかける。
殺し屋「私が……犯罪者の…子だから…。」
166: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/24(土) 16:32:36 ID:mVT99oJ4S.
男「…犯罪者の…子供?」
予期せぬ答えに戸惑う。
殺し屋「……**って人…知ってますよね…?」
男「…ああ(当たり前だ…。日本人でその名を知らない人間はいない、と言って言い程の大犯罪者だからな。)」
**
強盗、殺人、誘拐、金を手に入れるためなら、どんな悪事でも平気でやってのける劣悪極まりない犯罪者。その名は日本だけでなく、世界にも知れ渡っている程だ。日本最大の汚点とも、謳われている。類稀なる変装技術、話術、格闘術を持ち合わせているため、現在に至ってもまだ、足取りすら掴めていない状況である。
殺し屋「私はその人の…隠し子なんです…。」
男「……。」
言葉を失う男。
167: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/24(土) 17:48:26 ID:mVT99oJ4S.
殺し屋「捨て子だったんですよ私…。物心つくまでは私を拾ってくれた教会で育ったんです…。それから……あれは…私が5才くらいの時だったかな…、親を特定するための血液検査を受けてみないか?って教会の神父さんに聞かれたんです…。私は悩んだんですけど…やっぱり自分の親の事だから、知りたくて…受けてみる事にしたんです…。」
男「それで…。」
殺し屋「はい…。私が**の子供だって事が判明しちゃったんです…。」
168: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/24(土) 20:43:48 ID:Dewk8lH7mI
殺し屋「…当時の私には、それがどんな意味を示すのか、まだ分からなかった…。でも現実はすぐに教えてくれましたよ…。検査が終わった後、私が神父さんの手を取ろうとした時、こう言われたんです……。」
『汚らわしい人間が…私に触れるな。お前のせいで私の手まで汚れてしまうではないか。』
男「……。」
殺し屋「……さっきまで優しかった神父さんが、私に向かってそう言ったんです…。」
169: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/24(土) 22:25:44 ID:A0vruzB9Dc
殺し屋「検査後…世界はガラっと変わりました。私みたいな汚れた人間を教会は匿え無いと言って、私の事を追い出しました……噂が広がるのも早く、町を歩けば罵倒され、私から距離を取って歩かれました…。」
男「……。」
殺し屋「…隣町に逃げたとしても、いつかは必ずバレてしまう事……幸せが長く続く事はありませんでした…。それ所か、一度好きになった人が真実を知って、私から離れていくのが……何よりも苦しかった…。」
170: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/25(日) 09:25:11 ID:RoUYVlH2YY
殺し屋「…好きだった人が私に向かって言うんですよ…。騙したなって…今までその薄汚れた手で私に触れていたのか…汚らわしいって……。」
殺し屋の身体が悲しみで震え出す。
殺し屋「何度も…何度も…ヒック…好きになっては、嫌われて…グスッ…近付いては、離れられて……。」
男「…何だよそれ…お前は汚れてねぇじゃねぇかよ…。」
殺し屋「…同じ…なんですよ…。」
殺し屋の口元が歪む
殺し屋「私は…**と同じなんですよ…。」
171: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/26(月) 17:38:57 ID:sGRC1P9QCM
殺し屋「…2年程前から…**についての報道が減った事に気づいてますか…?」
男「…あ、ああ。確かに、最近目にしねぇな…。」
殺し屋「それは、**が…犯罪を起こさなくなったからなんですよ……。」
男「…それって…。」
殺し屋「…**は…すでに死んでいるんですよ……私が殺したんですから…。」
殺し屋が虚空を見つめながら、呟く。
172: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/26(月) 17:51:27 ID:sGRC1P9QCM
男「なっ…!?」
思わず驚愕の声を上げる。
殺し屋「……。」
殺し屋が小さく口を開け、詳細について語り出す…。
173: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/26(月) 18:24:40 ID:NvtirN5NTc
私が17の夏を迎えた時の事です。行き場を無くし、当ても無く、都会から離れた薄暗い小道を歩いていた時、**が私の目の前に現れましたんです。
最初は誰か分かりませんでした。けど、目の前のその人がこう言ったんですよ。
「…私は**だ…。今まですまなかった…。これを受け取ってくれ。」
そう言い、目の眩むような額の札束が入った、アタッシュケースを差し出してきました。
身体中の血管が切れそうな程の怒りが、私の精神を覆いつくしました。
…今まで私があなたのせいで、どんな目にあって、どんな思いをして…今日まで生きて来たと思ってる……。それを大金一つ差し出して、許して欲しいと?………
殺してやる…。
174: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/26(月) 20:42:38 ID:NvtirN5NTc
正気に戻った時には、もう遅かった。
手には、いつの間にか手にしていた鎌。
身体中には、頭から赤いペンキでも被ったのかと思うくらいの血痕。
目の前には、原形が分からなくなる程にバラバラになった**が転がっていた…。
それは、私にとって初めての殺人でした…。
正気に戻った私は急いで**の死体を広い集め、近くの山に埋めた…。
未だ発見されていないのは、奇跡なのかもしれません…。
そして…全てが終わった時、私は思ったんですよ………
何だ…こんなもんか…って。
175: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/26(月) 21:12:35 ID:no0TN9arUg
殺し屋「…私は……人一人殺しておいて、罪悪感や恐怖を…全く感じなかった…。その時…神父さんや周りの人達が、私に言った言葉の意味を…理解しました…。私は…**と同じで…
汚れた犯罪者…だったんです…。」
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