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殺し屋「無念です……。」
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1: ◆p1lPe6tSdk:2012/3/12(月) 22:53:20 ID:jXjtQP5wys
初SSです(・_・;)
マンネリなストーリー、読みにくい文章になってしまうかもしれませんが、何卒よろしくお願いします(´・ω・`)



206: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/30(金) 17:11:08 ID:IcBc8S6DnQ
幹部B「なっ……」
開いた口が塞がらない幹部B


殺し屋「…まったく…私がさっきの言葉で、どれだけ絶望したと思ってるんですか…。一瞬、自害しようとすら思ったんですからね…。」

男「うぅ…本当にすまん…。ホントはもっと早く裏切ろうとしてたんだが……俺が抱えている真実、罪をお前に話さないといけなかったから…。」

殺し屋「……。」

男「…ごめん…。俺は、お前を騙していたんだ…。許されていい事では無いって事くらい分かってる…。けど…」
殺し屋「許しません。」

男「うぁ…」

殺し屋「後で、たっぷりと甘えさしてくれないと……許してあげませんから…。」

男「……えっ。」

殺し屋「分かりましたかっ!?/////」
顔を真っ赤にして、詰め寄る殺し屋。

男「…はい。(お前は、本当に可愛い奴だよ…。惚れちまうわ…。)」
いつも通りの笑顔を見せる男。

207: ◆YkwVCqa05Y:2012/3/30(金) 17:53:47 ID:xfdaG0F/ts
幹部B「おい…。」

殺し屋「そもそも何ですか、あの分かりづらい合図は!?バカ野郎の一言で、今から裏切るって気付くわけないじゃないですか!」

男「…気付いたじゃん…。」

殺し屋「不安だったんですよ!もしかしたら、本気で私の事殺そうとして、突っ込んできてるかもしれないと思いましたし!!」

男「…突っこむ前に、優しく名前呼んだじゃん…。今から殺そうと、思ってる相手にそんな事しないだろ…?」

殺し屋「正座っ!!」
男「はいすいません…。」
素早く正座の体制に移行する男。

幹部B「…。」




208: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/1(日) 00:27:41 ID:rdW18zxtwc
パキュンッ!!

殺し屋「ッ!?」
男「ッ!?」

幹部B「…確認をとりますが、男さんは◯◯組を裏切るおつもりなんですよね?」
天井に銃弾を打ち込み、冷静に語る幹部B。

男「ああ。違いねぇ。」
とりあえず、立ち上がる男。


幹部B「そうですか…。それは好都合です。私としては貴方みたいな餓鬼が、元組長の御子息という理由だけで私の上司である事に、少々疑問を抱いていたので。…これで合法的に貴方を殺して、私が組のトップになる事が出来ますね。」
笑顔という仮面を被り、眈々と語る幹部B。

男「…奇遇だなぁ。俺もテメェの憎たらしい顔面に、一発かましてやりてぇと思ってたんだよ。」

殺し屋「…協力しますよ。」

男「ありがとよ…。
…それじゃあ…。」

209: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/1(日) 00:48:44 ID:rdW18zxtwc
男「すぅ〜っ…。」
目一杯、息を吸い込む男。


男「女で人生を棒に振るような、大バカ野郎の俺とぉ!!」
大声で叫び、殺し屋に目配せをする。
殺し屋「……っ。」

殺し屋「…人を殺しても、何とも思えない最低な私のっ!!」
楽しそうに大声で呼応する殺し屋。

男「全てを打ち明けた最低なカップルが送る、初めての共同作業っ!!!」
組員達「ーーつ!?」
男の大声に気圧される組員達



男「気を付けろよ。俺たちは最低たけど………最強のカップルなんだぜ。」
その声が開戦の合図だった。

210: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/1(日) 16:29:42 ID:CFRnI5aN7k

組員達「うっ…。」
男と殺し屋の凄まじい闘気に、一瞬たじろぐ組員達。

ダンッ!
男「よっと!」
男の瞬間移動を思わせる様な踏む込みで、組員達の懐に入る。

組員達「ヒッ!?」


男「…一つ教えといてやるよ。喧嘩っつーのはな、出だしでビビったら負けなんだぜ。」
ビュンッ!と、
男がダイナミックに右フックを振りかぶる。

ゴッ!!
組員a「がっ!?」
ゴッ!!
組員b「ぎっ!?」
ゴッ!!
組員c「ぐっ!?」
ゴッ!!
組員d「げっ!?」
ゴッ!!
組員e「ごっ!?」

1人、2人、3人、4人、5人と、男の拳が組員達の顎をかすめる。
それだけなのに、組員達は目玉をひっくり返し、竹トンボの様に回転しながら宙を舞う。


男「来いよ。優しくぶっ飛ばしてやる。」

211: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/1(日) 18:26:16 ID:GhAySW96io

組員f「クソッ!」
鼻息を荒くし、男に向かって拳銃をかまえる。

ヒュンッ!

組員f「ッ!」
黒い影が組員fの真横を通過した。

その瞬間…。

ビシャシャッ
地面に真っ赤な血飛沫が描かれる。
組員f「……何だ…コレ…?」

ドサッ
それが自分の血であると気付く前に、組員fの意識は途切れた。

殺し屋「…私の大切な人に、拳銃を向けるなんて……死んでも、文句は言わせませんよ…。」
静かな怒りが込もった殺し屋の包丁からは、血がしたたっていた。
212: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/1(日) 19:01:30 ID:GhAySW96io

男「ふしゅっ!しゅっ!しゅっ!」
激しい呼吸音と共にパンチを繰り出す男。

殺し屋「……。」
人と人との間をくぐり抜け、血飛沫を撒き散らす殺し屋。

組員の数も、みるみると減っていく。


幹部B「(…流石に圧巻ですね。化け物二人が暴れる姿は…。まぁだからといって、私の勝利に何ら変わりはありませんけどね。)」


213: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/2(月) 00:34:14 ID:Tat48qDSnk
ランキング驚きました…。

まさかの4位ヽ(;▽;)ノ

嬉しすぎて、涙涙です。
支援してくださった皆さん。
投票してくださった皆さん。

本当に本当に有難うございましたm(;▽:)m
214: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/2(月) 00:57:33 ID:Tat48qDSnk

組員z「ぐっ…えっ…。」
ドサッ

殺し屋「ふぅ…(これで、あらかた片付いたか…。)」
動きを止め、辺りを見回す殺し屋。



ギュっ

殺し屋「えっ!?」


何者かが、殺し屋の手を握った…。


215: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/2(月) 01:06:04 ID:Tat48qDSnk


幹部B「おやぁあ…?仲間の手を取ろうとしたら、間違えて汚物に触れてしまいましたぁ…。」
殺し屋の手を握ったのは、醜悪な笑みを浮かべた幹部Bだった。

殺し屋「いや…いやぁ…。」
それに気付いた殺し屋の表情が、恐怖で強張る。



殺し屋「いやぁああああああああああああっ!!?」
殺し屋を形作っていた精神が崩壊した。

男「殺し屋っ!!?」
殺し屋の悲鳴に、焦りを隠せない男。

幹部B「はい。終了。」

216: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/2(月) 01:18:30 ID:Tat48qDSnk
殺し屋「いやっ!!いやぁあぁあぁ…。」
泣き喚きながら、地面にうずくまる殺し屋。

幹部B「はぁ〜い、男さんはそこを動かないで下さい。」
殺し屋に拳銃を突き付けながら、子供を叱る様に男に呼びかける。

男「くっ!」
苦虫を噛み潰したような顔をする男。

幹部B「私も、貴方に一つ教えといてあげます…。喧嘩というのは、相手の弱点を沢山知ってる方が勝つんですよ。」

217: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/2(月) 13:48:56 ID:Nh6m/Hqols

男「…クズめ。」

幹部B「何とでも、言って下さい。どうせあなた達は、ここで死ぬんですから。」

殺し屋「あっあぁあぁ…。」
身体の震えを止める事が出来ない殺し屋。

幹部B「殴りかかろうとか、無駄な事考えない方がいいですよ?貴方の踏む込みの早さは、確かに異常ですけど、殴るスピードは恐るるに足りません。私に近付けたとしても、殴るまでには、私が引き金をひいてしまいますから。」

男「…っ。(クソッ…俺の弱点にも、気付いてやがったか…。)」

218: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/2(月) 19:05:53 ID:bCLqaW66Q2

幹部B「さて、どうしてもらいましょうか…。」
男達を殺すための策を練る幹部B。
それが、至上の喜びであるかの様に、口元をつり上げる。

男「……。」

男「…分かった…。お前を殴るのは、諦める…。」

幹部「?」

219: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/2(月) 21:56:34 ID:oN33TXhDVo

幹部B「…潔いですね。流石に人質をとられては、なす術無しですか?」

男「…いいや。それは、違う。」

幹部B「は?」




男「お前を倒すのは、俺じゃないからだ。」


パキンッ!
甲高い金属音が響いた。

幹部B「えっ?」
幹部の持っていた拳銃が、真っ二つに割れたのだ。

殺し屋「ふーっ…ふーっ…」
歯を食いしばりながら、熱い吐息を漏らす殺し屋。

その手には、強く握りしめられた包丁が鋭く光っていた…。

220: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/4(水) 14:37:27 ID:YVSkdv0S0I

幹部B「ばっ馬鹿な…。何故そんな顔ができる…。何故戦う事ができる!?貴方に刻まれそのトラウマは、そう簡単に克服できるものでは無いはずでしょうが!!?」
身体中から、嫌な汗が滲み出る幹部B。

男「簡単そうに見えるか…?」
奥歯を強く噛みしめる男。

ぽたっ…ぽたっ…。
水滴が落ちる音が聞こえる。


221: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/4(水) 17:52:03 ID:tJ1UmALaiU
ぽたっ…ぽたっ…。
殺し屋「ふーっ…ふーっ…」
殺し屋の瞳から、止めどなく涙が溢れ出る。


それでも、包丁を握り締めたまま離さない…。

幹部B「っ!?」

男「簡単そうに…見えるか?」
222: 名無しさん@読者の声:2012/4/6(金) 20:48:03 ID:ytdP67NXJk
C!

続きが気になる
223: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/7(土) 23:06:04 ID:SorX02mC0I
<<222

支援有難うございます!
すいません…最近、忙しくて全然更新出来てませんでした( ; ; )

気合入れ直して頑張ります(`_´)ゞ
224: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/9(月) 17:17:20 ID:5xCag8MhJg
男「そいつが今までどれ程の苦しみを味わって来たか……お前は知ってんのか?」

幹部B「…っ。」

男「俺でも理解できねぇのに…お前には分かんのか?」

幹部B「…っ。」

男「苦しむコイツを励ます事しかできねぇ俺が、こんな事言うのも可笑しいかもしれねぇがよ…。」



男「殺し屋の痛みを利用してんじゃねぇぞこのクズがぁあああああああ!!!」

幹部B「ヒッ!?」
男の怒声に情けない声を上げる幹部B
225: ◆YkwVCqa05Y:2012/4/9(月) 17:31:11 ID:5xCag8MhJg
ドサっ!
幹部B「うぁ…ぁあ。」
腰を抜かして、尻もちをつく幹部B


ザっ……ザっ……
殺し屋「ふっー…。ふっー…。」
涙を流しながら…歯を食いしばりながら…それでも、一歩一歩と幹部Bに歩み寄る殺し屋。

男「(…何でだよ…本当は…身が裂けそうなくらい苦しい癖に…何でそんなに頑張れんだよ…。)」



男「(…なんだよ…お前は…もう…弱くなんかねぇじゃねぇかよ…。お前は…もう十分過ぎるくらい強えじゃねぇかよ…。)」


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