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ドラえもん のび太の電脳大戦記
[8] -25 -50 

1: :2012/5/2(水) 22:55:37 ID:NeNQDk43GY
ドラえもんのSSを書いていきます。
映画風なタイトルですけど、一つ問題があるとすると、俺映画のドラえもんは見たことないです。
なので、本当に映画っぽくするとかそういう作風ではないはずです。お気を付け下さい。
それでも良いという方は、最後まで頑張るつもりなので、何卒よろしくお願い致します。


315: 今回はここまで:2012/5/26(土) 23:30:53 ID:NeNQDk43GY
「これで魔王城に行けるはずだけど……」

言い切る前に、四つ集めた魔力石が独りでに動き出した。
二つは地面に埋まり、二つは浮かび上がって自由に飛び交いながら魔王城へと向かっていった。
飛んだ二つの魔力石が、浮遊する魔王城の前まで辿り着くと、その軌跡をなぞるように階段が出現した。
かくして魔王城への道は切り開かれたのだ。

……これで本当に最後のはずだ。
ゲーム内時間ではもう何十、いや何百時間と過ごしてきていると思う。長い冒険になった。
だけどそれもここで終わりだ。
しずかちゃんが死んだときに響いたあの言葉……あれを信じるならば、クリアすれば皆と一緒に現実へ帰れるんだ。
僕は現実へ帰る。しずかちゃん、スネ夫、ジャイアン、そしてドラえもんと共に。
決意を胸に秘め、僕は出現した階段をのぼりはじめた。
316: :2012/5/27(日) 12:33:00 ID:NeNQDk43GY
野比のび太は邪悪なる魔王城の扉を開いた。重々しく軋む音が恐怖を駆り立てる。
だが、今の彼はそれで怖気づくような心境ではない。のび太の心の中には皆を助けるという強い想いで満ちていた。
薄暗く、あちこちが汚れている魔王の城を、一歩一歩確実に歩んで行った。

ラストダンジョンと考えると不思議なくらい雑魚敵がいなかった。
これにはのび太も不思議に思っていたようで、プレイヤーに優しい現状が逆に怪しいように感じて、警戒心を強めていた。

(それだけラスボスが強いってことなのかな?)

その疑問が解決されることなく、のび太は魔王城の王の間手前の広間までやってきた。
317: :2012/5/27(日) 12:33:29 ID:NeNQDk43GY
今ののび太には知りようはないのだが、王の間の空中には、アインスの牢屋によって捕らえられている仲間達がいる。
現在地と王の間を隔てる壁、そのドアを開けることで念願の再会を果たせるわけだ。
だが、事はそううまくはいかなかった。
そのドアを開けて、広間にある者がやってきたのだ。

「驚いたぞ。人間如きが我ら魔物をここまで追い詰めるとは……」

それは、このゲームにおける最後の敵、魔王その人だった。
318: :2012/5/27(日) 12:34:21 ID:NeNQDk43GY
人のような外見をしている魔王は、ドアを閉めてから発言を続けた。

「我が部下からいくつか報告も聞いている。どうやら我が配下は皆やられてしまったようだ」
「そ、そうだ!お前らは僕が……僕達がやっつけた!」

勇者の責務を果たそうと、のび太も必死に発言する。
そんな残された一人の勇者を前にして、魔王は小馬鹿にするような笑みを浮かべていた。

「そして我をもここで倒し、人間の世に完全なる平和をもたらす算段か」
「実現させるんだ。この世界の人達のためにも、そして何より僕達のためにも!」
「ふふふ……ふはははは!」
「笑うな!何がおかしいんだよ!」

追い詰められてるこの現状で、不気味に笑う魔王に思わずのび太は怒鳴った。
その怒号にひるむ様子もなく、変わらぬ調子で魔王はハッキリとこう言い放った。

「おかしくもなるさ。今ここで、お前の命ごと人間の希望が潰えるのだからな!」
319: :2012/5/27(日) 12:35:04 ID:NeNQDk43GY
「さあ、その命を散らせてみせろ!」

そう叫ぶと同時に、魔王の頭上にHPの数字が表示された。
このゲームにおける、開戦の合図である。
戦闘への切り替わりを即座に察知したのび太は、得意の射撃で驚異の早撃ちを披露した。
魔王はそれを被弾し、特殊な弾丸が即座に爆発を起こす。
のび太の親友であるドラえもんからその武器を授かって以来の、のび太の必勝法である。
レベルマックスの200を誇るのび太の一撃。これでどれだけHPが減るのか確認するため、爆発による煙が晴れるのを待った。

「……え?」

煙が消え、魔王の姿を目視できるようになった時、のび太は驚愕した。
得意の一撃で魔王に与えたダメージは0。つまり、ダメージを与えられなかったのだ。
320: :2012/5/27(日) 12:36:02 ID:NeNQDk43GY
(どういうことだ!?いつか戦った木の化物みたいに、弱点を攻めないと駄目なタイプなのか!?)

うろたえるのび太を魔王は待ってはくれない。今度は魔王がのび太に攻撃を仕掛けてきた。
掌を上に向けると、そこから無数の魔力の球を放出させた。
そしてそれらを、腕を横に払う動作に合わせて次々と発射させていった。
魔力の球が、凄まじい速度でのび太に襲う。
転がるようにして回避を試みたのび太だったが、結果は芳しくなく、四発ほど受けてしまって瀕死状態に陥った。
たまらず回復魔法マホベを唱えた。レベルがマックスなだけあって、攻撃は何発か耐えられるようだが、相手にダメージを与えられないなら絶望に違いはない。
321: :2012/5/27(日) 12:36:48 ID:NeNQDk43GY
のび太は、魔王に何か弱点があるのだろうと判断し、怪しい部分を探すことにした。
魔王本人はもちろんのこと、見えない壁で囲まれた戦いの舞台にも目を向けて、攻略の糸口を必死に探した。
しかし、結局怪しい部分は見つけられなかった。その間も魔王の攻撃はのび太のHPとMPをおびやかし続けた。
自棄になって乱射するも、ダメージは変わらず0のままだった。このままでは敗北まで一直線である。

(くっ……諦めるな!最後まで考えるんだ!諦めなければチャンスは訪れる!)

冒険の中で得た真理を信じて、親愛なるドラえもんが自らに向けてくれた信頼を信じて、のび太は諦めることをしない。
しかし、そんな直向きな姿勢もむなしく、魔王の激しい攻撃の前にHPとMPを減らすしかなかった。
322: :2012/5/27(日) 12:37:29 ID:NeNQDk43GY
のび太が魔王を相手に苦戦している頃、王の間の方も騒がしくなっていた。
今現在に牢屋に入ってるメンバーのほとんどがいろいろ言葉を発している。黙っているのはアインスくらいである。
その中でも特に大きな声を発していたのは、フィーアだった。

「ちょっとアインス!どうなってるのよ!?ラスボスまで辿り着いちゃったじゃない!」

クリアされれば自分達の脱獄が失敗するとあって、ずいぶんと御怒りの様子だ。
反論するでもなく、ただ笑っているだけのアインスに、フィーアのイライラはヒートアップする一方だ。
そんな時空犯罪者達の様子を見てジャイアンは調子に乗った。

「ざまあ見ろってんだ!このゲーム、俺達の勝ちだぜ!」
「それは違うな」

ジャイアンの勝利宣言を受けて、ようやくアインスが口を開いた。
323: :2012/5/27(日) 12:38:16 ID:NeNQDk43GY
勝利気分に水を差されたジャイアンは、怒鳴り気味に反論を開始した。

「ああ!?何でだよ!俺達の仲間がもうそこまで来てるんだぜ!きっとクリアして俺達を助けてくれる!」
「甘いな、太った少年よ。お前達はこのゲームを何もわかっちゃいない」
「誰がデブだ!それに、わかってようがなんだろうが、ここまできたら絶対にクリアして……」
「ドラクエ50。このゲームのラスボスは、あることをしておかないとダメージが通らない」

アインスの発した言葉に、ようやくジャイアンの怒号が鳴りを潜めた。
それを機に、ここからは俺の番だと言わんばかりにアインスは捲し立てたのだった。
324: :2012/5/27(日) 12:38:54 ID:NeNQDk43GY
「未来じゃこのドラクエ50はクソゲーとかガッカリゲー等とプレイヤーから評価されている」
「何故かわかるか?このゲームはいろんな部分が理不尽に難しいんだよ」
「異常に高いボスのステータスに、初見殺しな行動パターンもそうなのだが……」
「何より理不尽なのは、ラスボス相手には事前にあることをしてないと絶対に倒せないってことだ」
「しかも、それに関してはノーヒントだ。ゲーム世界の隅々まで探しても、その情報を得られることはない」
「故に、初見プレイヤーで自力クリアした猛者はいないとされてるような、そんなゲームなんだ。皆無とまではいかなくても、本当に数えるくらいしかいなんだろうよ」
「さて……お前らの頼もしいお仲間さんは、初見プレイでその頂に辿り着けるのかな?」

アインスの言葉にジャイアン達は黙り込んでしまった。
自分達も少なからずゲームをやるからわかる。それがどれほど理不尽で、プレイヤーにとって絶望的な状況なのかを。
325: :2012/5/27(日) 12:39:36 ID:NeNQDk43GY
ただ、ひとり。それでも信じている仲間がいた。静香だ。

「それでも私達はこのゲームをクリアするわ!私達五人は、いつだって皆で困難を乗り越えてきたもの!」
「魔王を倒す条件があっても、きっとそんなの既に達成してるわ!」
「あとは倒すだけなんだから!私は諦めない!私はここから応援して力になる!」

そうして静香は牢獄から声を張り上げた。壁の向こう側で魔王と戦っているのび太に向かって、頑張れ!頑張れ!……と。
それに引っ張られるように、残りのメンバーも応援を始めた。
その様子を小馬鹿にするように見ているアインスに、フィーアが耳打ちしてきた。

「アインス……本当に大丈夫なの?クリアされないよね?」
「出来るもんか。無敵の魔王にやられるだけさ」
326: :2012/5/27(日) 12:40:11 ID:NeNQDk43GY
その壁の向こう側、のび太は一体どうなっているだろうか。

「く、くそっ!何だ?どうすればダメージは通るんだ?」

未だ魔王にダメージを与えることに成功しておらず、少しずつゲームオーバーに近付いていた。

「MPがそろそろなくなる……!」

回復魔法も連発し、そのエネルギー源は底を突こうとしていた。
強いられる苦境に、見出せない活路。その状況がのび太の精神を追いやっていく。
そんな混乱状態の中にあるのび太は、壁の向こう側から聞こえる仲間の声に気付けなかった。

「〜〜〜!!」
「〜〜〜〜〜!!」
「〜〜〜〜〜!!」
(なんだ?何か聞こえるけど……何かわからない……)
327: :2012/5/27(日) 12:40:45 ID:NeNQDk43GY
魔王に追い詰められたのび太の脳裏には、とうとうあの言葉が浮かぶようになっていた。
そう、諦めるという言葉である。

(……ここまで頑張ったんだけどな。どうにかならないのか……)

考えても考えても、現状で出来ることはやりつくしたという結論に至り、のび太としてはもはや選択肢はないと考えていた。

(ここまでかもしれない……ごめん、皆……)



「のび太くん!!」



「ドラえもん!?」
328: :2012/5/27(日) 12:42:04 ID:NeNQDk43GY
のび太は確かにドラえもんの声を聞いた。
思い出の中のドラえもんが心に呼びかける等ではなく、ハッキリとドラえもんの声を耳にしたのだ。
懐かしい声に少しだけ気力を取り戻したのび太は、意識を戦闘に戻すことに成功した。
そして気付いた。さきほどから聞こえるのは、静香の、スネ夫の、ジャイアンの、皆の声だと。

「皆……皆この向こう側にいるのか!」

のび太はこの世界で死んだことがない。故にその仕組みを知っておらず、死んだ仲間がこの世界に残っていることを知らなかった。
でも、たった今、直接声を聞いたことで、仲間が向こうにいることを知った。
ずっと、ずっと望んでいた仲間の存在。それを確認できたことで、のび太の中に元気が溢れかえった。

ただ、元気になったところで、魔王の攻略法がわかってないのに変わりはない。
気持ちは前向きになっても、このままではやられるしかない。
329: :2012/5/27(日) 12:42:54 ID:NeNQDk43GY
……どうにかならないのかな。
でも僕はもうやれることは全部試した。
攻略法がわからないんだ。どうしようもないんだ。
ごめんね、ドラえもん。せっかく僕に言葉をかけてくれたのに。

……ドラえもん?

ドラえもんの名をきっかけに、僕は二つほど思い出した。
330: :2012/5/27(日) 12:43:42 ID:NeNQDk43GY
一つは、ドラえもんが残してくれたアイテムのこと。
用途不明で、ドラえもんが持ち続けていたアイテム。
仲直りのきっかけを探すために、ドラえもんが超難易度の洞窟からどうにか取ってきたアイテムの中の一つ。
ドラえもんが死んでから、それからは僕がずっと持っていたアイテム。
もしかして……袋の奥底に仕舞っておいた謎のアミュレットを僕は取りだした。
そして魔王に向けてみた。すると……
331: :2012/5/27(日) 12:44:43 ID:NeNQDk43GY
思い出したもう一つのことは、かつてドラえもんが僕に言ってくれた言葉に続きがあったこと。
僕が努力を続けられるようになるきっかけとなった、ありがたい言葉。

『のび太くんが努力を続ければ、最後には絶対にうまくいくよ』
そしてこれは、こう続くんだ。
『努力しても駄目だったら、その時は僕だって力になるよ』
……ありがとう、ドラえもん。本当に君はいつでも僕のことを思って優しくしてくれるね。
君の力のおかげで、僕は努力を無駄にしないで済むよ。僕は皆を助けられるよ。
ありがとう……。
332: :2012/5/27(日) 12:45:32 ID:NeNQDk43GY
……すると、そのアミュレットは、魔王に向かって飛んでいき、無理やり魔王に装着してしまった。
それと同時に魔王が苦しみ出した。

「ぐああああ!!ば、馬鹿な!!これは……魔封じのアミュレット!我が力を封じる忌々しい装飾品!」
「我が脅威と成り得るこれは、辺境なる洞窟の奥底に封じ込めたはずなのに……どうして貴様が!?」

僕の考えは正しかった。ドラえもんの残してくれたこれは、魔王攻略の鍵だったんだ。
間違いない。この状況なら、僕の攻撃も奴に届く。確信と共に、僕は引き金を引いた。
当たりだ。レベルマックスの僕の攻撃は効くらしく、けっこうなダメージを与えることに成功した。
これなら……勝てる!僕の努力に、ドラえもんの力を重ねて、僕らはこいつに勝つんだ!
333: :2012/5/27(日) 12:46:43 ID:NeNQDk43GY
『魔封じのアミュレット』
のび太が今使ったこのアイテムは、ドラクエ50のラスボスを倒すのに必須なアイテムである。
アインスが言っていたように、作中ではこのアイテムの存在や魔王攻略のヒントを得ることは出来ない。
しかし、実はヒントはこのゲームのキャッチコピーに隠されているのだ。

『僕達は今、始まりを思い出す』
これが今作のキャッチコピーだ。前に説明した通り、原点回帰として初期のRPGを意識して作られたことを意味する。
最近のRPGにやり込み要素や2週目要素などが組み込まれるのは自然だが、最初期にはそのような概念はなかった。
つまり、最初期をイメージして作られた今作にやり込み要素などはないのだ。
334: :2012/5/27(日) 12:47:27 ID:NeNQDk43GY
そしてそこから、あの鬼畜とも言える難易度の洞窟はやり込み要素でも何でもなく、本編攻略に必要なダンジョンだと捉えなければならないというわけだ。
最近のRPGに慣れている多くのプレイヤーは、その圧倒的に高い難易度から、洞窟をやり込み要素かなんかだと判断し、スルーしてしまうのだ。
そしてラスボス戦で詰むという流れだ。これには多くのプレイヤーも不満を訴えたし、実際のび太達も最初は洞窟を見逃そうとしていた。
しかし、紆余曲折を経てのび太達は……ドラえもんはそれを手にした。
そしてそれが、五人の運命を救いだす結果に繋がったのだった。

「うああああああ!!」

絶叫しながら、最後となる弾丸をのび太は放った。
335: :2012/5/27(日) 12:48:04 ID:NeNQDk43GY
それによって、魔王のHPは0となった。

「馬鹿な!この我が!この我があああ!!」

絶叫しながら、魔王の体は消滅していった。
それを見届けて、のび太は座り込んでしまった。今までの緊張が抜けてしまったからだろうか。
目の前で起こったことをうまく受け入れられず、しばらく呆然としていた。しかし、頭が展開に追いついた時、彼は言い表せない喜びに支配された。

「勝った……終わった……僕が勝ったんだ……!」

そしてのび太は喜びを爆発させた。
才能も何もない自分が努力を重ねたことで皆を助けられたという事実が、のび太にとって嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
336: :2012/5/27(日) 12:49:13 ID:NeNQDk43GY
魔王が消えてからちょっとして、王の間への扉は開かれた。
のび太がそこに足を踏み入れた瞬間、上空から叫び声が聞こえてきた。それはアインスのものだった。

「嘘だ!このゲームのクリアなんて出来るはずがないんだ!俺の脱獄が失敗するはずないんだ!!」

アインスにとっては予想外の結果に、半狂乱になって叫ぶしかできなかった。
他の時空犯罪者達も、この結果に対してそれぞれの反応をしている。

「失敗するなんて聞いてないわよ!!絶対に成功するって言うから乗ったのに……!!」

これはフィーアによるものだ。
それをなだめるようにツヴァイがこう言った。

「だ、大丈夫だよ……他のプレイヤーがやった時に、そいつらの体を貰えば……」

それを即座にジャイアンが遮る。

「バーカ!俺達がこのゲームを、お前たちを見逃すと思うか?ゲーム機ごとタイムパトロールに突き出してやるぜ!」

今のジャイアンの発言が全てである。クリアしたのび太達は現実世界に戻れる。アインス達はゲーム世界に残る。
あとはこの凶悪に改造されたゲームを誰にもやらせることなく、通報して御用にさせればいいだけだ。
337: :2012/5/27(日) 12:49:52 ID:NeNQDk43GY
つまり、ゲームをクリアされてしまったアインス達の脱獄の機会は永久に閉ざされたということだ。

「あああああああああああああああああああ!!」

光を失った自らの人生を前に、アインスはもはや叫ぶことしかできなかった。
そんな時空犯罪者達は置いといて、のび太達にとって待望の瞬間が訪れた。
そう、エンディングのイベントが始まったのだ。
338: 今回はここまで:2012/5/27(日) 12:50:55 ID:NeNQDk43GY
「よく頑張りましたね、異世界の勇者達よ」

どこからともなく聞こえた女性の声を聞いた次の瞬間に、牢獄からジャイアン達の姿が消えた。
アインスが言っていた、ゲーム内のプレイヤーを強制的に集めるイベントである。
それによってのび太の仲間たちは牢屋から脱出し、いつの間にか王の間の床を踏み締めていた。
感動の再会……のはずだったが、囚われていた仲間と世界を救った勇者はお互いに困惑した表情を見せていた。
やがてのび太とジャイアンが、声を揃えて疑問を発した。

「「ドラえもんは?」」

そう、そこにはドラえもんの姿がなかったのだ。
339: :2012/5/27(日) 20:57:16 ID:NeNQDk43GY
「のび太、ドラえもんはどこにいるんだ?何でここにいないんだ?」
「そ……そんなのこっちの台詞だよ!何で皆とドラえもんは一緒じゃないんだ!?」
「こっちは俺が牢獄に来たのが最後で……ドラえもんと二人でクリアしたんだろ?」
「ドラえもんはやられたよ!僕は、僕はその瞬間を目撃してるんだぞ!」

両者の発言はただただ食い違うだけで、四人は状況が掴めないままだった。
特にのび太は、アインス達が何者で、上空の牢屋は何なのか等々、そこからわからない。
静香から説明を受けることで、ようやくのび太も恐るべき脱獄計画の全貌を知るところとなった。
340: :2012/5/27(日) 20:57:59 ID:NeNQDk43GY
すべてを知った上で、のび太はアインスに訊ねるため、上空に向かって叫んだ。

「答えろ!僕達の仲間が一人いないんだ!これは一体どういうことだ!?」

しかし律義な返答はこなかった。脱獄に失敗したというショックによって、アインスの心は壊れかけていた。

「あはははは!ひひひぃあははははは!!」

のび太の言葉などもはや届いてなかった。
もうあいつから情報は聞き出せない。そう判断したのび太は自分で原因を考え始めた。
そして、ある結論に至ったようだ。ハッとしたのび太の表情からそれを察知し、ジャイアンが訊ねた。

「わかったのか!?どういうことなんだ!?」
「まさか……そんな……」
341: :2012/5/27(日) 20:58:55 ID:NeNQDk43GY
以下はのび太の考察である。

22世紀。その時代の技術は発達しており、ロボットも格段なる進化を遂げていた。
人と同じように喋り、怒り、悲しみ、笑い、食し、泣き……人と同じようにロボットも感情を持って生きる時代である。
そんな時代の娯楽は人間だけのものではない。同じように心を宿すロボットもまた対象であると言えるだろう。
むろんこのゲームもそうだ。魂を移すゲームでありながら、何故ドラえもんは参加できたのか?……ロボットにも楽しめるようプログラムされてるからだろう。
おそらくは記憶データなどをゲーム内に移し、具現化するようなプログラムになっているのだろう。
そこまでは問題ない。ただ、問題なのはこれがアインスによって改造されたゲームであるということだ。
342: :2012/5/27(日) 21:00:12 ID:NeNQDk43GY
本来あるはずのセーブポイントからゲームを終える機能は潰されてる。
死亡した際に肉体に魂を戻すプログラムも潰されている。
代わりに追加されたのは、死亡したプレイヤーの魂を牢屋に移すものである。
そしてこれは、アインスが僅かな時間で仕上げた未完成のものだ。
そういった不完全なプログラムのせいで、ロボットの記憶データという人の魂とは違う物に反応できず、ドラえもんにはこのプログラムが作動しなかったのではないか。
そうだとして、じゃあドラえもんはどうなったのか?
具現化した記憶データが消えてる状態で、体に戻ることも牢屋に行くこともできなかった。そんな消えてる状態が続いてしまい……
本当に消滅してしまったのではないかと考えた。
そしてそれは、ドラえもんが本当に死んだことを意味する。
343: :2012/5/27(日) 21:00:59 ID:NeNQDk43GY
「嘘だ!」

自ら導きだした答えをのび太は受け入れられなかった。
仲間との再会を、ドラえもんとの再会を信じて疑わなかったからこそ、どうにかここまで頑張ってこれたのだ。
それなのに、その結末が永遠の別れというのだ。突きつけられた残酷な状況をのび太は受け入れるわけにはいかなかった。
しかし、この考えならば、今の状況に説明がついてしまう。
残りのメンバーもそれが真相だと考えていた。

「……のび太さん、ドラちゃんはもう……」
静香が諭すように言う。

「うるさい!僕は聞いたんだ!記憶の中の彼が心に呼び掛けるとかじゃない!戦いの中で、ドラえもんの声を僕は聞いたんだよ!」
彼が愛する静香の声でも、彼の怒りが静まることはなかった。
344: :2012/5/27(日) 21:02:04 ID:NeNQDk43GY
本当なら感動のエンディングなのだが、異常事態に見舞われた勇者一行はそれどころではない。
しかし、そんな勇者の都合は関係ないと、エンディングのイベントは順調に進んでいた。

どうやらこの世界には人の世を守る女神がいて、魔王の人間界侵略の際にこの魔王城に封じられてしまったようだ。
その女神様も、さきほど魔王を倒したおかげで復活を果たせたそうだ。
魔物を牛耳る魔王が消滅し、人を守る女神が復活した今、人間の世の平和は確たるものとなったらしい。

「この世界はあなた達のおかげで救われました。ありがとうございました」
「この世界はもう大丈夫です。私と人間で平和を守ってみせます」
「お礼をしたいところですが、私達とあなた方では本来住んでいる世界が違います。せめて異世界の勇者様方がお戻りになられるのを手伝いましょう」
「本当にありがとうございました。勇者様方の偉大なる勇気と知恵が、そちらの世界も平和に導くと信じて……」

順調にエンディングイベントをこなしていった女神は、台詞を言い切ってから光を放った。
四人はその光に包まれていき、そして……
345: :2012/5/27(日) 21:02:46 ID:NeNQDk43GY
「んっ」

のび太が目覚めると、そこは懐かしの我が家だった。
目の前のテレビはスタッフロールを流していた。

「……ああ、クリアしたんだ」

カレンダーの日付を確認すると、ゲームを始めたあの日のままだ。時間を確認すると夕暮時くらいになっていた。

(ドラえもん、言ってたもんな……現実世界とゲーム世界じゃ時間の感じ方が違うって)
(僕達の何百時間という冒険は、現実では数時間のものでしかなかったんだな……)

そのようなことを考えて、彼は気付いた。

「ドラえもんは!?」
346: :2012/5/27(日) 21:03:39 ID:NeNQDk43GY
仲間たちの魂は、のび太と同様に戻っていた。
彼と同じよう目覚めて、戻ってきた現状を把握しようとしている。
だが、青いロボットに関しては、目を閉じたまま微動だにしなかった。

「どらえもん!」

叫びながらのび太は青いロボットに駆け寄った。

「ドラえもん!起きてよ!僕達、戻ってこれたんだよ!ねえ、冗談はやめてよ!戻ってるんだろ!?返事をしてよ!」

必死に呼びかけるのび太だったが、青いロボットは命も感情も宿さないただの鉄と化していた。
347: :2012/5/27(日) 21:04:37 ID:NeNQDk43GY
「ドラえもん!僕頑張ったんだよ!ドラえもんが生かしてくれたから、頑張れたんだよ!」
「ドラえもんが残してくれたアイテムのおかげでクリアすることができたんだよ!」
「僕は君に感謝もしたいし謝罪もしたいんだ!」
「ドラえもんが信じてくれたから僕は変われたんだ!ドラえもんの言葉を信じなかった今までを謝りたいんだ!」
「生きてる君に今の僕を伝えたいんだ!だから……目を開けてよ!」
「ねえ!僕……僕、いい子になるから!自分の、自分の力で変わっていくからぁ!」
「勉強だってちゃんとやる!浮き輪も使わず泳げるようになる!自転車だって乗れるようになる!」
「僕はこれから自分の力で頑張るからぁ!お願いだから……目を開けてよ!開けてくれよぉ!!ドラえもん……!!」

のび太の言葉と四つに重なる泣き声が響くだけで、その場にドラえもんの声が生まれることはなかった。
その日、のび太達と共に数々の冒険を切り抜けてきた猫型ロボット・ドラえもんは、現実世界から消えたのだった。
348: :2012/5/27(日) 21:05:36 ID:NeNQDk43GY
その日は大変だった。
夕暮時でも帰ろうとしない友達に、泣き声の四重奏を聞いて、心配になったのび太の母親・玉子が二階に駆け付けた。
彼女は現状を把握できなかったが、ただならぬ雰囲気だけは察して、必死に息子とその友達をなだめた。
その甲斐あってか、だいぶ落ち着きを取り戻したのび太は、ゲームの細かい説明は抜きにして次のように母に説明した。
ドラえもんは、もう二度と直ることのない故障をしてしまった、と。
349: :2012/5/27(日) 21:06:22 ID:NeNQDk43GY
しばらくしてのび太は、友達と母親を置いてタイムマシンに乗って未来へと発った。
操縦は簡単なので、のび太でも問題ない。程なくして未来に辿り着いた。
そしてのび太は、自分の子孫であるセワシと、ドラえもんの妹にあたるロボットであるドラミを頼ったのである。
事の次第を説明すると、兄の危機的状況を知ったドラミはすぐに過去へと行ってしまった。
セワシの方はドラミより冷静で、脱獄犯の入ったゲームをどうにかしてもらうべく、タイムパトロールに通報してからのび太の時代に向かったのだった。

セワシとタイムパトロールを連れて現代に戻ると、動かなくなった兄を前にして涙する妹の姿があった。
タイムパトロールはアインス達の入ったゲームを直ちに確保した。そしてのび太は、セワシに親友の亡きがらを渡すことにした。
350: :2012/5/27(日) 21:07:55 ID:NeNQDk43GY
「ごめん、セワシくん。僕の力が及ばなくてドラえもんを死なせちゃったよ……」
「ううん、気にしないで、おじいさん。悪いのはその脱獄犯で、おじいさんは悪くないよ」
「ドラミちゃんもごめん……」

のび太の謝罪は聞こえていたが、ドラミはこの時涙を零すばかりで、その言葉に応じることができなかった。
のび太もそれを察し、それ以上は言葉をかけないと決めた。そこにセワシがこんな提案をしてきた。

「おじいさん。言い方は悪いけど……ドラえもんはロボットだ。新品の記憶データを用意すれば、動くには動くけど……」
「……いいよ。新しい記憶データだったら、それはドラえもんと同型のロボットにすぎないよ。僕からすればそれはドラえもんじゃない」

記憶も何もかも全て消去された新たな出会いをのび太は拒絶した。
今の彼は、自分を助けてくれるロボットが欲しいんじゃなくて、自分の親友に戻ってきてほしいと思っている。
そしてそれが不可能だと知っていたので、もう何かを望むこともしなかった。
351: :2012/5/27(日) 21:09:25 ID:NeNQDk43GY
タイムパトロールは、脱獄犯をゲーム機ごと再逮捕して未来へと戻ることになった。
帰り際に、脱獄を許した自分達の不手際のせいで犠牲者を出してしまったことをのび太達に謝罪した。
それをのび太は受け入れる。最も悪くて、責められるべき人物は彼らではない。今ののび太はそれを理解している。

タイムパトロールが戻ったのを見届けて、セワシも未来へ帰ることにした。一人のロボットと一体の鉄の塊を連れて。
鉄の塊となった親友をのび太は最後まで見届けた。最早ただの鉄だとしても、それの形はのび太にとって大切な姿だ。可能な限り、その目に焼き付けておきたかった。
やがてセワシ達は時空の歪みの中に消えていった。あまりにあっけなくて、あまりに悲しい永遠の別れだった。

全てが終わり、ようやく落ち着いてきた仲間達は、自分たちの帰る場所へと戻っていった。
こうしてのび太達の悪夢のような冒険は完全に終わりを告げた。
親友との永遠の別れという、残酷な結末を経て……。
352: :2012/5/27(日) 21:10:34 ID:NeNQDk43GY
翌日は学校の日だ。その日の朝、野比家には自ら早起きするのび太の姿があった。
あのゲームを経て、のび太は決心したのだ。自分を変えていくために努力していくと。
まずは生活から自分を高めていこうという表れがこの早起きだった。
そんなのび太を見ていて両親は心配していた。

「のびちゃん……昨日、あんなことがあって辛いでしょ?今日くらいは無理しなくても……学校休んだっていいのよ?」

熱心な教育ママである玉子ですら、このようなことを言うのだ。
のび太にとってドラえもんを失うということが、どれほどの絶望なのかを両親は理解していた。
しかし、のび太はその提案を払いのけた。
353: :2012/5/27(日) 21:11:33 ID:NeNQDk43GY
「……ドラえもんは機械だからね。こう考えるのはおかしいかもしれないけど……」
「天国だとか、そういう僕からは見えないようなところで、ドラえもんは見守っててくれてると思うんだ」
「ドラえもんはね、僕が努力さえすればちゃんとできるってことを前から見抜いてたんだ」
「そして、そういう僕をドラえもんは待ち焦がれてたと思う」
「一緒の空間でその姿を見せてあげられないのは残念だけど……」
「せめて、遠いどこかから見守ってくれてるドラえもんに、今の僕を、これからの僕を届けていきたいんだ」
「だから毎日を無駄にはできないよ。……悲しむのは、昨日でおしまい!」
「ドラえもんのために、そして自分のこれからのために、前向きに頑張っていくんだ!」

その発言は、確かな成長を感じさせるものだった。
両親は我が息子の突然の変化に戸惑うしかなかったが、それは何百時間ものゲーム内冒険がのび太に与えた経験値の表れだった。
354: :2012/5/27(日) 21:14:12 ID:NeNQDk43GY
十分に学校に間に合う余裕ある時間の中で、のび太は家を発った。
どこか清々しい気分だった。気持ちの上では生まれ変わった結果、世界の映し方をも変えてしまったのだろうか。
きっと今日から人生の第二章が始まったのだ。小学生ながらにのび太はそう結論付けた。

「今まで散々さぼってきたからなあ。勉強に運動に……忙しくなるぞぉ!」

必要以上の声を張り上げて、のび太は駆けだした。
根拠はないけども、自らがこれから進む道は希望で満ちてるような、そんな気がしていたのだった。
355: :2012/5/28(月) 00:48:58 ID:NeNQDk43GY
「お兄ちゃんはきっと死んでない!」

のび太の時代より遙かなる未来、22世紀でのドラミの発言だ。

「……ドラミちゃん、信じたくない気持はわかるけど、現実逃避したって……」

呆れ気味に諭そうとしているのはセワシだ。

「おじいさんから聞いただろ?ゲーム内のプレイヤーが集まるイベントでドラえもんは現れなかった。つまりそれは、ドラえもんのデータは消滅したってことだよ」
「……あの時はそう聞いて納得したけど、私あれから考えてみたの!違う可能性もあるんじゃないかって!」

知識面で信頼を寄せているドラミが示した可能性とやらに、セワシは反応した。
聞くだけなら何も問題ないとして、セワシはそれを聞き入れる姿勢を示した。それを受けて、ドラミは考えを喋り出したのだった。
356: :2012/5/28(月) 00:51:01 ID:NeNQDk43GY
プレイヤーが集まるイベントで、ドラえもんは現れなかった。
あの時のゲームプレイで、プレイヤーとして参加していたのはのび太達五人だ。
どういう形であれ、のび太達の魂がゲーム世界に存在していれば、例のイベントで集結するわけだ。
なのに、ドラえもんは魂の牢獄にも現れず、イベントでも現れなかった。つまり、ドラえもんは存在してなかったわけである。

「だからそう言ってるじゃないか。全てのプログラムに弾かれて行き場を失った記憶データは消滅してしまって……」
「もし……消滅してなかったとしたら?」
「……え?」
357: :2012/5/28(月) 00:52:10 ID:NeNQDk43GY
先人たちの努力によって、22世紀の魂を移すゲームは確かな安全を保障されたものとなった。
顧客の命を扱うのだから、安全面で努力をするのは当然と言えば当然である。
そんな安全を目指す中で、バグか何かで魂や記憶データがプログラムから弾かれて放置された場合に、安易にそれを削除するように設定されてるだろうか。
もしかしたら、ドラえもんはゲームの中でまだ生きてるのではないか。ドラミはそのように考えたのだった。

「ゲーム中の……マップでもアイテムでも何でもいいわ。作品の空き容量などに収納されて助かってる……そういう風には考えられない?」
「で、でも……助かってるなら何で最後のイベントで集まらなかったんだよ?」
「いい?お兄ちゃんは空き容量に収納されてゲームの一部となってデータ消滅を免れたの。その場合「プレイヤー」の魂を集めるイベントには反応しないわ」
「……なるほど、プレイヤーとしては存在してなくて、ゲームの一部になってたってことか。でも、そう考えられる根拠はあるのかい?」
「何言ってるの!根拠のない考えは死亡説も一緒でしょ!その時はそれしか考えられなかったってだけで!」
358: :2012/5/28(月) 00:53:20 ID:NeNQDk43GY
言われてみればそうである。
ドラえもんの記憶データがゲーム内で消滅してしまったという明確な証拠はない。その時はそれしか考えられず、そうだと決めつけたに過ぎない。

「どちらにせよ、調査不足だと思わない?お兄ちゃんの安否を確認するために、私達が動くしかないと思うの!」
「動くったって……どうするつもりだよ?」
「真実を焙り出すにはいつの時代も現場を調べるに限るでしょ!」
「現場って、まさか……」
「私達もゲーム内に行こう!お兄ちゃんを見つけ出すの!」

そう言い切って、ドラミは脱獄犯達の入ってるゲームを求めてタイムパトロールを訪ねるために出発したのだった。
その大胆な行動を放ってはおけないと、セワシもドラミを追って家を後にした。
359: :2012/5/28(月) 00:54:30 ID:NeNQDk43GY
かくして二人はタイムパトロール本部に辿り着いた。
面会ですか、等と訊かれたが、ある意味では面会のようなものだ。

「……私はゲームで脱獄を図った犯人達の被害者であるロボットの妹です」

立場を説明すると、タイムパトロールは犠牲者を出してしまったことを謝罪してきた。
ドラミはそれを受け取ってから、ゲームに関するその後を訊ねてみた。

「ゲーム内に残ってる犯人達はどうなったんですか?」
「今もそのまま残ってるよ。脱走当時は死亡したと判断して体を処理してしまった……彼らはもう現実には戻れないよ」
360: :2012/5/28(月) 00:55:36 ID:NeNQDk43GY
「彼らの寿命があと40年くらいだとしたら……ゲーム世界の時間の感覚だと2000年くらいまで魂が朽ちることはない。自業自得とはいえ、少しかわいそうに思うよ」
「2000年……ですか」
「彼らは終身刑の身だったんだが……寝ることも食べることも許されないゲーム世界で、さすがにそれは酷かと思って……ゲームソフトを破壊する形で死刑にしようかと思ってる」
「は、破壊!?ちょっと待ってください!」

ドラミの慌てようを不審がったタイムパトロール。その隙を突くように、ドラミは本題に入った。
そう、兄がまだ生きてるかもしれないという可能性があり、それに関する調査をしたいという旨を伝えたのだ。

「……なるほど。確かに調査不足なのは否めないな」
「お願いです!大切なお兄ちゃんの命がかかってるんです!是非とも調査させてください!」
361: :2012/5/28(月) 00:56:22 ID:NeNQDk43GY
言い切って、ドラミは頭を下げた。
ここまでだんまりを決め込んでいた、同席しているセワシも同様に頭を下げた。
気持ちとしてはドラミと同じだ。可能性が僅かでも存在するなら、それにかけてみたかった。
それに対して、タイムパトロールはどのように反応したのか。

「……わかった。調査しよう。我々としても、救えるかもしれない命があるなら、全力を注ぐ所存だ」

その発言によって顔を上げた二人の表情は希望色に染まっていた。
もう二度と叶わないと思っていたドラえもんとの再会に大きく前進し、内心喜びを隠せない状態にあった。
362: :2012/5/28(月) 00:57:10 ID:NeNQDk43GY
「……ただし」

タイムパトロールは、調査に当たって以下の条件を出した。

まず、タイムパトロール側で技術者を用意し、プログラム等を外部からチェックして異変を探すという。
ドラミの言うとおり、空き容量などに紛れこんでいるのなら、プログラムの合間に何かしらの異変があってもおかしくない。
それをプログラミング言語の群れから探してみようというのだ。

それでも駄目な場合は、直接ゲーム内に入って探してみるという。
ただ、今もなおこのゲームはアインス達によって改悪された状態である。
なので、ゲーム内調査をする場合、ゲーム内容にまた手を出して、調査に適したものにしなければならない。
具体的に言えば、セーブポイントからのゲーム終了機能を蘇らせるのだ。
363: :2012/5/28(月) 00:58:20 ID:NeNQDk43GY
ついでに、敵のステータスなども全て最弱にし、スムーズな調査が可能になるよう工夫するという。

「これらを行う場合、我々の技術ではけっこうな時間を要するだろう。それ故、結果を伝えるのは数日後になると思うが、了承してもらえるか?」

その提案に、ドラミは黙って頷く。
それを確認して、タイムパトロールは更にこう続けた。

「あと、君も調査に加わりたいようだが、それは駄目だ。調査は我々だけで行う」

自らゲーム内に赴き、兄を救出するつもりでいたドラミにしっかりと釘を刺しておいたのだ。
攻略しやすい環境に変えるとは言え、危険が伴うことには変わりない。それを考えると、一般人を巻き込まないようにするこの判断は妥当と言えるだろう。
しかし、それでもドラミは諦めることが出来なかった。自らの手で、兄に降りかかったゲームの呪縛から救いたいと願っていた。
364: :2012/5/28(月) 00:59:18 ID:NeNQDk43GY
始めは提案した方針を折るまいと必死に拒絶していたタイムパトロールだったが、最終的にはドラミの熱意に負け、調査の参加を許可したのだった。

「……しょうがないな。でも、単独調査は絶対に許さないからね。我々と同伴し、無理そうだったらセーブポイントから脱出すること。いいね?」
「っ!は、はい!ありがとうございます!」

こうしてドラミ達はドラえもんを求めてのゲーム内への旅立ちが決まった。
まだドラえもんが生きていると決まったわけでもないし、技術者による外部からの調査で全てが片付く可能性も現段階ではあるのだが。
しかし、ドラミは自分が行動することで、兄を救えると心から信じているのだった。
365: :2012/5/28(月) 00:59:57 ID:NeNQDk43GY
結論から言えば、ドラミ達のゲーム内冒険は確定的になった。
タイムパトロール本部を訪ねてから数日、セワシ宅にゲーム内調査を行うという旨の連絡が来たのである。
技術者を集めた上で、ゲーム内からではなくゲーム外から調査したところ、特に異変を発見することはなかったという。

「じゃあゲーム内を探せばお兄ちゃんは見つかるのね!」
「ドラミちゃん、消滅しているという可能性もあるよ。希望を持ちすぎるのも危ないかもしれないよ」

セワシが言った通り、今のところ両方の可能性が残されている。
とはいえ、調べないことにはどちらが正解なのかわからないのも事実だ。真相を確かな物にすべく、ドラミ達は本部に行くことにした。
366: :2012/5/28(月) 01:01:00 ID:NeNQDk43GY
本部に着くと、既にゲームはセッティングされていた。
あとはコントローラーを握って、ゲームを始めるだけだ。

「まずは私が始めるから、君たちは私に続く形でゲームを開始してくれ」

そう指示してきたタイムパトロールの手には攻略本が握られている。
プレイヤーの身につけてる物も具現化されるシステムを利用して、スムーズな調査に役立てようというのだろう。
指示してから程なくして、そのタイムパトロールは抜け殻と化した。

「ドラミちゃん、僕達も行こう!」

続いてセワシがコントローラーを握り、同様に魂をゲーム内に移した。
魂を失った男性二人の体を見て、ドラミは兄の今を思い出した。
それ故、恐怖に支配されたが、それも一瞬のこと。兄を救うために勇気を奮い、コントローラーを持ってゲーム世界へと出発した。
367: :2012/5/28(月) 01:01:47 ID:NeNQDk43GY
気がつくと、ドラミの目の前には草原が広がっていた。
ゲーム世界に移ったのだと、彼女は一瞬で理解した。
ただ、不可解な点もあって、それに関して訊ねずにはいられなかった。

「あの、私の……私達の体が青白く光ってるんですけど」

そう、集いし三人の体から不自然に光が発せられているのだ。

「それも我々が施した改造のひとつだ」

どうやらこの現象はタイムパトロールが意図して起こしているらしい。
目的を理解できずにいるドラミとセワシ両名に理解してもらうべく、彼はこれの説明を開始した。
368: :2012/5/28(月) 01:03:24 ID:NeNQDk43GY
ドラミの推理では、ドラえもんはゲームの一部と化して生き残っている。
それが事実なら、マップ上にその姿を現すことはなく、見つけ出すのは困難だと思われる。

「そこで、この光が役立つんだ。これは魂や記憶データに反応して光を発するというプログラムだ」
「……そうか!それならマップやアイテムと同化してても、光でドラえもんがいるかどうかがわかる!」

セワシの解釈通り、これはドラえもんを発見するための改造結果だった。
技術者の協力の下、ゲーム終了機能の復活や敵の弱体化に加え、魂・記憶データから発光する機能を搭載させていたのだ。

「これらを施すのに数日かかったよ。……脱走の僅かな時間で改造を済ましたあいつはやはり天才だった。道さえ誤らなければな……」

そう言ったタイムパトロールの表情からは、相当な無念が容易に見て取れた。
369: :2012/5/28(月) 01:04:20 ID:NeNQDk43GY
その話を聞いて、やはりゲームのプログラミングって難しいんだなあ、と気楽にドラミはそう思っていた。
そう考えた流れの中で、同時に疑問も生まれた。それを素直にタイムパトロールにぶつける。

「そんなに難しい物なんですか。それって、仮にお兄ちゃんを見つけても、現実のお兄ちゃんの体に戻せるんですか?」
「プレイヤーでなくなってるのは確かだから難しいかもしれないけど……どこにいるかさえわかれば、時間をかければ助け出せるだろう」

それを聞けたら一安心である。つまり、見つけ出しさえすれば、ドラえもんの復活は確定するのだ。
あとはドラミ説が真実であることを祈って、ゲームの隅から隅まで探すだけである。

「よーし……待っててね、お兄ちゃん!絶対現実に戻してみせるから!」
370: :2012/5/28(月) 01:05:08 ID:NeNQDk43GY
ドラミの威勢のよい宣言を以て本格的なゲーム内調査を開始した一行。
だが、何時間、何十時間とかけて調査しても、無情にも青白い光を見つけ出すことはできなかった。
現実では数十分の出来事だが、ゲーム内の彼女達は食事・睡眠を取らぬまま一日中調査してる感覚である。
特にこういった調査に慣れていないドラミとセワシの二人は、精神的にだいぶ参っていた。

「……のび太さん、よくこんな環境でクリアまで頑張ったわね」
「そうだね。僕だったら途中で参っちゃうよ。おじいさん、すごいなあ……」

雑談を交えてどうにか乗り切ろうとし、弱体化した雑魚敵効果でさくさくシナリオを進めていた。
371: :2012/5/28(月) 01:06:15 ID:NeNQDk43GY
しかし一向に見つかる気配はなく、とうとう火山の大陸をクリアするところまで来てしまった。
ここはドラえもんがやられた場所である。それをのび太から聞いていた一同は、ここがドラえもんの眠る最有力地と踏んでいた。
だが、結果は今までと同じだった。火山の大陸のどこにも青白い光は存在しなかった。
一同の表情に暗さが宿る。条件的にここしか考えられなかったので、諦めの感情が芽生えたのだ。

「……ここにもいない。プログラミングにも異常が見られない。……悪いがこれは消滅したと結論付けていいだろう」

タイムパトロールがそう切り出した。答えはしなかったがセワシもそれに同意していた。
ただ、一人だけ諦めていなかった。言うまでもなくドラミのことである。
372: :2012/5/28(月) 01:06:51 ID:NeNQDk43GY
「待ってください!まだ隅々まで探したわじゃ……」
「被害者の一人である少年の証言では、ロボットはここでやられたんだ。ここしか考えられないし、ここにいないならもう消滅しか考えられない」

タイムパトロールの反論を受けて、ドラミは考え込んだ。
ここしか考えられない。消滅しか考えられない。……本当にそうだろうか。
可能性を広げるために、ドラミはのび太の証言を必死に思い出していた。
373: :2012/5/28(月) 01:07:41 ID:NeNQDk43GY
(お兄ちゃんはここでやられた。それは間違いない)
(だけどここにはいない。……マップに同化したわけじゃないのかも)
(だったらアイテム?でも、どのアイテムに?)
(……そういえば、のび太さん、こんなこと言ってたな)
(魔王戦で確かにお兄ちゃんの声を聞いたって)
(隣の部屋にいた皆の声も届かなかったのに、お兄ちゃんの声をハッキリと聞いたんだよね)
(……つまり、隣の皆より近くにいたから?)
(お兄ちゃんがやられた時に、お兄ちゃんに一番近かったアイテム……)
(のび太さんが魔王と戦ってたときに、のび太さんに一番近かったアイテム……)

しばらく考え込んだ後、ハッとした表情を見せながらドラミはこう叫んだ。

「……魔封じのアミュレット!」
374: :2012/5/28(月) 01:08:45 ID:NeNQDk43GY
……ドラえもんがいなくなってから2週間ほど経過した。
今日はテストが返ってきたんだけど、驚くなかれ、75点だった。
以前の僕とは大違いだ。しかもまぐれで取ったんじゃない。勉強して、内容を理解した上で75点を取ったんだ。
水泳に関しては季節を待つしかないとして、自転車とか他のスポーツ等も挑戦してて、緩やかに成長中である。
やっぱり努力次第で人は変われる。必ず頂点を掴めるわけじゃなくても、自分なりの成功は必ず掴めるんだと思う。
それもこれも努力を覚えた成果だ。命と引き換えに僕に教えてくれたドラえもんには感謝するしかない。
……今の僕を直接見せてあげたかったな。叶わぬ想いだとわかっていても、やはり後悔は消えない。
まあでも悔やんで進むのをやめたくはない。僕のためにも、ドラえもんのためにも、努力して成長していくと決めたのだから。
とにかく、今はママへの報告を目指そう。褒めてくれるかな?それともまだ甘いとか言われるのかな?
375: :2012/5/28(月) 01:09:32 ID:NeNQDk43GY
とにもかくにも家に着かねば始まらない。
学校が終わってからひたすらに歩き続けた僕は、自らを自宅の前まで運んだ。
玄関にさっさと移って、そのドアノブを捻った。

「ただいまー!」



「のび太くん!!」



ドラえもん のび太の電脳大戦記
おしまい
376: 後書き的な感じ:2012/5/28(月) 01:11:04 ID:NeNQDk43GY
というわけでおしまいです。
名前の通りなんですけど、今から後書きみたいなの書いていきます。
あ、そういうのどうでもいいですっていう方は、名前が1に戻るまでスルーしてください。

とりあえず、まずは完結出来てよかったです。
スレ立て時点で8〜9割くらいの書き溜めが完了してたので、大丈夫だろうとは思ってましたが。
とりあえずスレ立てから今日まで毎日更新できて、そこは満足でした。
とにかく、自分の中でこれを完結させなきゃいけない理由があったので、今この瞬間を迎えて、そこは安心しております。
377: 後書き的な感じ:2012/5/28(月) 01:12:09 ID:NeNQDk43GY
俺、一応「自分が楽しむために書いてる」って書きましたけど。
いろいろあって、今となってはこのスタンスで書いていこうと決意してるんですけども。
さすがに今回はやばいなと反省しております。
どういうことか説明しますと、レス少なすぎじゃね?ってことです。
人気のあるスレは支援が、そうでないスレは批判や中傷がけっこうあるってイメージなんですけども。
その両方がこのスレにはあまりにもないんじゃないかと思いまして。
話題にあがることもないので、このスレは多くの方々にとって本当にどうでもいいって立ち位置なんだというのをひしひし感じて心折れましたwww
本当に自分だけ楽しみたいだけならそもそもここに投稿する必要がないし、優先順位として負けてるだけで読者方の満足にも一応気をつけたい気持ちはあります。
それでこの状態なので、けっこう罪悪感あります。本来謝る必要のないことですけど、謝りたいっていう俺の自己満足のためにも謝ります。すみませんでした。
……まあでも結局自分の書きたいを今後も優先していきますけどね。支離滅裂ですねwww
378: 後書き的な感じ:2012/5/28(月) 01:13:24 ID:NeNQDk43GY
あんまり自虐に走ると、もし好意的に見てくれてる方がいましたら、その人に迷惑なので次のステップに行きます。
レス少ないと書きましたけど、少ないってことは書いてくれてる人も確かにいるってことで、その方々には大変感謝しております。
少ないと全部紹介できるんで、そこは良かったって言える要素ですねwww
>>102>>130>>135>>256の方々、レスしてくださって本当にありがとうございました。途中で心が折れるのを阻止できたのはあなた方のおかげですwww
どれだけいるかわかりませんが、ここまで読んでくれた方々にもお礼が言いたいです。書いてるからこそ楽しかったけど、俺が読む側ならスルーする内容なので尚更感謝しますwww
とにかく、このスレに関わってくれた人、向き合ってくれた人に感謝したいです。ありがとうございました!
これって後書きなのかなって書いてて思いましたけど、実は謝りたかっただけなので、これでいいことにしてくださいwww
379: :2012/5/28(月) 01:14:20 ID:NeNQDk43GY
後書き中に感謝の意は述べましたけど、スルーした人用にもう一度。
ここまで読んでくれた皆様方に、ありがとうございました。
レスしてくれた>>102>>130>>135>>256の方々に、ありがとうございました。
最後までお付き合いしてくださって、本当にありがとうございました!
終わります!
380: 名無しさん@読者の声:2012/5/28(月) 01:23:28 ID:HdlmA75v5Y
いや申し訳ない
今ある小説では一番楽しみだった。
毎日更新してくださるし、一気に読めたので、レスしたら支障が出るんじゃないかと思った。
そして乙!
381: 130のものです。:2012/5/28(月) 07:18:57 ID:4c43ZsuP02
まずはお疲れ様でした。楽しみに更新を待ってたのですが、支援は作者様のプレッシャーになりうるかと遠慮がちになるものかと。
次回作も楽しみにしています

長文失礼
382: 名無しさん@読者の声:2012/5/28(月) 11:50:00 ID:Wl0IamGCHw
欠かさず見てました
完結おめでとうございます、してお疲れさまです!
ドキドキハラハラ、ウルッとしたり、楽しかったです。次回作も楽しみに待ってますね((´ω`*´ω`))
383: :2012/5/28(月) 21:28:38 ID:NeNQDk43GY
あー、けっこう見てくださってる方いたんですねえ。
なんていうか、それだけでもわかってホッとしました。アイフルのCMのバナナマン日村よりホッとしてます。たぶん。

>>380
そういう言葉が聞けて感無量です。あーもう本当不人気なんだなあって思ってて軽くへこんでたので、救われました。涙でそうwww
あと、無駄に謝らせてしまって悪いと思ってます。でも、こっちもこっちで謝罪したかったんで、どうしても後書きは書きたかったんです。ご容赦くださいwww

>>381
個人的には「自分が楽しむことを優先する」と公言してる手前、そこまでプレッシャーにならないって感覚です。作風に関して否定や要望や命令があっても、嫌なら普通に断りますし。
それどころか、読者方に返レスするの好きだったりするんで、支援も批判もけっこう気軽に書いてもらって構わないって感覚ですね。中身のないただの中傷はNGですけども。
とはいえ、レスなかったのは配慮してくださった結果だったんですね、ありがとうございます。ちょっとその辺察することができませんでしたwww

>>382
ありがとうございます。そう言ってもらえて、毎日欠かさず更新してよかったです。
>>381さんへの返事にもなりますが、次回作は幼稚なギャグになると思います。俺も書いてて「くだらねえww」ってなるような、そんな感じです。
とにかくこのSSとは真反対の内容になるので、同じ感覚で読み始めると面食らうかもしれません。それでよければ、次回もよろしくお願い致します。

できればID変わらないうちにスレ立てたいですねー。
384: 名無しさん@読者の声:2012/5/29(火) 20:24:25 ID:GB2l8BsnBs
普通に泣いた
385: :2012/5/30(水) 23:51:19 ID:Zm658tqylc
>>384
俺はそう言ってもらえて泣いた。
ありがとうございます。たぶんですけどID的に前作からお世話になってる方だと思うんですよ。
前にレスもらってるのもそうですし、今回好意的な感想ももらえて、本当に僕満足って感じです。
前作も合わせて、ここまでお付き合いくださってありがとうございます。細かくレスくれて、本当元気出てました。

これで、携帯で偶然ID被ってるだけで別人だったとしたら、どうしましょうwww
まあその時はその時ってことで、スルーしてくださいwww
386: 名無しさん@読者の声:2012/5/31(木) 00:47:36 ID:GB2l8BsnBs
別人じゃないです
感動をありがとう
387: :2012/5/31(木) 01:53:42 ID:Zm658tqylc
>>386
本人ですか。まあそうですよねwww
ここまで極端にID被るケースなんて俺一回しか知らないですし、そうそう起こるもんじゃないですから、そりゃまあそうですよねwww
まあでも一応同一人物じゃなかった時の保険かけておいてのあの文章ですwww

真面目な話をすると、レスたくさんくれて精神的に助かりました。
見てくれてる人がいるのがわかるのって、けっこう安心できるんですよね。
自分優先で書いてると言ってますから読者さん側の批判も仕方ないと思ってますが、友好的でも敵対的でもレスもらえると安心できます。
次回は感動のかの字もないくだらないスレ立てる予定ですし、そもそもどんなスレでも強制させるは気はありませんけれども。
あなたさえよければ、また次回もお付き合いください。
388: 名無しさん@読者の声:2012/5/31(木) 01:56:22 ID:GB2l8BsnBs
ええ、一番に行かせて頂きますともww
389: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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sage:


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